JP3000454B1 - 貴金属絵付用転写紙におけるフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物及び該アンダーコート用ペースト状組成物を用いた貴金属絵付用転写紙 - Google Patents

貴金属絵付用転写紙におけるフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物及び該アンダーコート用ペースト状組成物を用いた貴金属絵付用転写紙

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JP3000454B1 JP20127498A JP20127498A JP3000454B1 JP 3000454 B1 JP3000454 B1 JP 3000454B1 JP 20127498 A JP20127498 A JP 20127498A JP 20127498 A JP20127498 A JP 20127498A JP 3000454 B1 JP3000454 B1 JP 3000454B1
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Abstract

【要約】 【課題】 セラミックスの生地面に貴金属を美麗に焼付
けることができる貴金属絵付用転写紙のアンダーコート
用ペースト状組成物及び転写紙。 【解決手段】 アスファルタイト15〜40部に対して
ローズマリー油等の有機溶媒85〜60部を加え、12
0〜150℃で30分〜2時間加熱、攪拌、溶解及び濾
過処理してアスファルタイト15〜40%の溶解液を得
る。このアスファルタイト15〜40%の溶解液100
部に対し、架橋反応剤として0.06〜8部の硫化物,
塩化物,硝化物等を用いて、これをローズマリー油等の
有機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜2時間加
熱、攪拌して架橋反応させる。転写紙は、転写台紙1の
糊剤塗布層2の表面に上記組成のアンダーコート層3、
フリット層4及び絵付用貴金属層5を順次に印刷して構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貴金属絵付用転写
紙におけるフリット層のアンダーコート用ペースト状組
成物及び該アンダーコート用ペースト状組成物を用いた
貴金属絵付用転写紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陶磁器、ガラス器を含めてセラミ
ックスに使用する金、白金等の貴金属絵付用転写紙は、
例えば、デキストリン等の糊剤を塗布した転写台紙の該
糊面に、例えば、酸化錫粉末入りガラス粉末とアルキッ
ド樹脂液の混合物からなるペースト状フリットをスクリ
ーン印刷し、このフリット層(アンダーレア)の表面に
ペースト金等をスクリーン印刷して絵付用の貴金属印刷
層を設け、この貴金属印刷層の上面にO.P.L.(オ
ーバープリントラッカー)層をスクリーン印刷して構成
されている。
【0003】そして、使用に際しては、この転写紙を水
に浸して転写台紙からフリット層等の印刷層をスライド
させ、そのフリット層を陶磁器、ガラス器等のセラミッ
クス生地面に貼着し、十分に乾燥した後に焼成して貴金
属を生地に焼付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記のよ
うにフリット層を陶磁器、ガラス器等の生地の面に直接
に貼着するように構成した従来の貴金属絵付用転写紙に
は、次のような重要な問題点がある。
【0005】上記のフリット層は、例えば、酸化錫粉末
入りガラス粉末を主成分とするアルキッド樹脂液との混
合物からなるフリットで構成されていて、多数の硬いガ
ラス粉末による凹凸部や微細な間隙を保有しているた
め、転写紙を水に浸して転写台紙をスライドさせた際
に、フリット層の上記凹凸部及び微細な間隙に水が浸透
したり、空気が残存するのを避け難く、乾燥後に少しで
も水分や空気が残存していると、焼成時にそれらが膨張
して貴金属印刷層と共に生地から剥離して仕舞い、所期
の美麗な貴金属の焼付けを達成できない。
【0006】また、上記の問題を回避するためには、フ
リット層を印刷後、長時間をかけて乾燥させた後に貴金
属層を印刷しなければならないため、転写紙の生産能率
が著しく低下する問題があると共に、フリットのガラス
粉末を混練するアルキッド樹脂液の特性の経時変化は早
く、ライフが短いため余り長時間をかけて乾燥すること
は好ましくない。
【0007】そこで、美麗な貴金属の焼付けを達成する
ためには、フリット層を生地面に転写した後に、非常に
丁寧に水分、空気の排出除去作業を行なう必要があり、
著しく煩雑で非能率であると共に、この場合において
も、フリット層内に少しでも水分や空気が残存している
と、前記と同様の理由により、焼成時にそれらが膨張し
て、貴金属印刷層と共に生地面から剥離するのを防止で
きないといった問題がある。
【0008】本発明は、上記の問題を解決することを課
題として研究開発されたものであって、貴金属絵付用転
写紙におけるフリット層の下面に独自の組成のアンダー
コートを層成することにより、陶磁器、ガラス器などの
セラミックスの生地面に貴金属を美麗且つ能率的に焼付
けることができる特長を備えた貴金属絵付用転写紙にお
けるフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物及
び該アンダーコート用ペースト状組成物を用いた貴金属
絵付用転写紙を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を達成するための手段として、本発明は、アスフ
ァルタイト15〜40部に対して有機溶媒85〜60部
を加え、120〜150℃で30分〜2時間加熱、攪
拌、溶解及び濾過処理してアスファルタイト15〜40
%の溶解液を得、このアスファルタイト15〜40%の
溶解液100部に対し、0.06〜8部の架橋反応剤を
有機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜2時間加
熱、攪拌して架橋反応させたことを特徴とする貴金属絵
付用転写紙におけるフリット層のアンダーコート用ペー
スト状組成物を提供するものである。
【0010】また、上記の課題を解決し、その目的を達
成する手段として、本発明は、アスファルタイトとして
ギルソナイトを使用し、ギルソナイト15〜40部に対
て有機溶媒85〜60部を加え、120〜150℃で
30分〜2時間加熱、攪拌、溶解及び濾過処理してギル
ソナイト15〜40%の溶解液を得、このギルソナイト
15〜40%の溶解液100部に対し、0.06〜8部
の架橋反応剤を有機溶媒と共に加え、80〜150℃で
2分〜2時間加熱、攪拌して架橋反応させたことを特徴
とする貴金属絵付用転写紙におけるフリット層のアンダ
ーコート用ペースト状組成物を提供するものである。
【0011】さらに、上記の課題を解決し、その目的を
達成する手段として、本発明は、紙製の転写台紙の糊剤
塗布面に、アスファルタイト15〜40部に対して有
溶媒85〜60部を加え、120〜150℃で30分〜
2時間加熱、攪拌、溶解及び濾過処理してアスファルタ
イト15〜40%の溶解液を得、このアスファルタイト
15〜40%の溶解液100部に対し、0.06〜8部
の架橋反応剤を有機溶媒と共に加え、80〜150℃で
2分〜2時間加熱、攪拌して架橋反応させて得たペース
ト状組成物をスクリーン印刷してアンダーコート層を形
成し、このアンダーコート層の表面にペースト状フリッ
ト及び絵付用ペースト状貴金属を順次にスクリーン印刷
してフリット層及び絵付用貴金属層を形成し、さらに該
絵付用貴金属層の表面にO.P.L.(オーバープリン
トラッカー)層を形成したことを特徴とする貴金属絵付
用転写紙を提供するものである。
【0012】さらに、上記の課題を解決し、その目的を
達成する手段として、本発明は、紙製の転写台紙の糊剤
塗布面に、アスファルタイトとしてギルソナイトを使用
し、ギルソナイト15〜40部に対して有機溶媒85〜
60部を加え、120〜150℃で30分〜2時間加
熱、攪拌、溶解及び濾過処理してギルソナイト15〜4
0%の溶解液を得、このギルソナイト15〜40%の溶
解液100部に対し、0.06〜8部の架橋反応剤を
機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜2時間加
熱、攪拌して架橋反応させて得たペースト状組成物をス
クリーン印刷してアンダーコート層を形成し、このアン
ダーコート層の表面にペースト状フリット及び絵付用ペ
ースト状貴金属を順次にスクリーン印刷してフリット層
及び絵付用貴金属層を形成し、さらに該絵付用貴金属層
の表面にO.P.L.(オーバープリントラッカー)層
を形成したことを特徴とする貴金属絵付用転写紙を提供
するものである。
【0013】さらに、また、上記の課題を解決し、その
目的を達成する手段として、本発明は、表面にシリコン
等の剥離をコーティングしたプラスチックフィルム製の
転写台紙の該剥離剤層の表面に、O.P.L.(オーバ
ープリントラッカー)をスクリーン印刷してO.P.
L.層を形成し、このO.P.L.層の表面に絵付用ペ
ースト状貴金属及びペースト状フリットを順次にスクリ
ーン印刷して絵付用貴金属層及びフリット層を形成し、
さらに該フリット層の表面に、アスファルタイト15〜
40部に対して有機溶媒85〜60部を加え、120〜
150℃で30分〜2時間加熱、攪拌、溶解及び濾過処
理してアスファルタイト15〜40%の溶解液を得、こ
のアスファルタイト15〜40%の溶解液100部に対
し、0.06〜8部の架橋反応剤を有機溶媒と共に加
え、80〜150℃で2分〜2時間加熱、攪拌して架橋
反応させて得たペースト状組成物をスクリーン印刷して
アンダーコート層を形成したことを特徴とする貴金属絵
付用転写紙を提供するものである。
【0014】さらに、上記の課題を解決し、その目的を
達成する手段として、本発明は、表面にシリコン等の剥
離剤をコーティングしたプラスチックフィルム製の転写
台紙の該剥離剤層の表面に、O.P.L.(オーバープ
リントラッカー)をスクリーン印刷してO.P.L.層
を形成し、このO.P.L.層の表面に絵付用ペースト
状貴金属及びペースト状フリットを順次にスクリーン印
刷して絵付用貴金属層及びフリット層を形成し、さらに
該フリット層の表面に、アスファルタイトとしてギルソ
ナイトを使用し、ギルソナイト15〜40部に対して有
機溶媒85〜60部を加え、120〜150℃で30分
〜2時間加熱、攪拌、溶解及び濾過処理してギルソナイ
ト15〜40%の溶解液を得、このギルソナイト15〜
40%の溶解液100部に対し、0.06〜8部の架橋
反応剤を有機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜
2時間加熱、攪拌して架橋反応させて得たペースト状組
成物をスクリーン印刷してアンダーコート層を形成した
ことを特徴とする貴金属絵付用転写紙を提供するもので
ある。なお、上記の各解決手段及び前記の各請求項1〜
6に係わる発明において、0.06〜8部の架橋反応
共に加えられる有機溶媒の添加量は、それぞれ10〜
80部の範囲であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る貴金属絵付
用転写紙におけるフリット層のアンダーコート用ペース
ト状組成物の実施の形態をいくつかの実施例を挙げて説
明する。
【0016】(実施例1)ギルソナイト(アスファルタ
イトの1種)35部に対し、有機溶媒としてローズマリ
ー油65部を加え、120℃で1時間加熱、攪拌して濾
過処理した後、蒸発した分量に見合う量のローズマリー
油を補充して、ギルソナイト35%の溶解液を作製し、
このギルソナイト35%溶解液100部に対し、架橋反
応剤として塩化硫黄0.06部、有機溶媒としてローズ
マリー油20部を加え、130℃で50分間加熱、攪拌
して架橋反応させ、冷却して得たペースト状の組成物を
三本ローラにより架橋反応物の1部固形化したものを均
等化した後、粘度を調整するために必要に応じて所要量
のローズマリー油を加えて、貴金属絵付用転写紙におけ
るフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物を得
た。
【0017】次に、上記組成物の使用状態を作用、効果
と共に説明する。図1に示すように、紙製の転写台紙1
の表面にデキストリンをコーターにより塗布して水溶性
糊剤塗布層2を形成し、その糊剤塗布層2の表面に上記
のアンダーコート用ペースト状組成物をスクリーン印刷
してアンダーコート層3を形成した後、そのアンダーコ
ート層3の表面に公知のペースト状フリット、絵付用ペ
ースト金及びO.P.L.(オーバープリントラッカ
ー)を順次にスクリーン印刷して、フリット層4、絵付
用ペースト金層5及びO.P.L.層6を形成して、ペ
ースト金絵付用転写紙Pを作製する。
【0018】上記のように構成した転写紙Pを水に浸し
て転写台紙1からアンダーコート層3等の印刷層をスラ
イドさせ、そのアンダーコート層3を内側にして陶磁
器、ガラス器等のセラミックス生地Cの面に貼着し、乾
燥させた後に焼成して金をセラミックス生地Cに焼付け
るものであるが、その際に次のような作用、効果を奏す
る。
【0019】即ち、上記フリット層4は、沸点がなく優
れた粘着力と防水性を有するギルソナイトを主成分とす
る前記組成物からなるアンダーコート層3により密に被
覆されているので、その密着被覆の際にフリット層4に
存在する空気は放出され、且つ転写紙Pを水に浸して転
写台紙1をスライドさせる際に、上記フリット層4に水
分が浸入するのを確実に防止し得ると共に、アンダーコ
ート層3をセラミックス生地Cに強力且つ密に貼着でき
る。
【0020】したがって、従来技術として前記したフリ
ット層のように、侵入水分及び残存空気によるフリット
層の不完全接着(生地面からの剥離)という支障を生じ
ることがなく、焼成によりフリット層を確実にセラミッ
クス生地Cの面に融着できるので、絵付用金を美麗且つ
確実に焼付けることが可能である。
【0021】(実施例2)ギルソナイト15部に対し、
有機溶媒としてローズマリー油85部を加え、120℃
で30分間加熱、攪拌して濾過処理した後、蒸発した分
量に見合う量のローズマリー油を補充して、ギルソナイ
ト15%の溶解液を作製し、このギルソナイト15%溶
解液100部に対し、架橋反応剤として塩化硫黄0.1
部、有機溶媒としてローズマリー油10部を加え、12
0℃で30分間加熱、攪拌して架橋反応させ、冷却して
得たペースト状の組成物を三本ローラに通して架橋反応
を均等化した後、粘度を調整するために必要に応じて所
要量のローズマリー油を加えて、貴金属絵付用転写紙に
おけるフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物
を得た。
【0022】(実施例3)ギルソナイト40部に対し、
有機溶媒としてローズマリー油60部を加え、150℃
で2時間加熱、緩やかに攪拌して、濾過処理した後、蒸
発した分量に見合う量のローズマリー油を補充して、ギ
ルソナイト40%の溶解液を作製し、このギルソナイト
40%溶解液100部に対し、架橋反応剤として塩化鉄
1部、有機溶媒としてサフロール35部とユーカリプタ
ス油61部を加え、140℃で30分間加熱、攪拌して
架橋反応させ、冷却して得たペースト状の組成物を三本
ローラにより架橋反応物の1部固形化したものを均等化
した後、粘度を調整するために必要に応じて所要量のロ
ーズマリー油を加えて、貴金属絵付用転写紙におけるフ
リット層のアンダーコート用ペースト状組成物を得た。
【0023】(実施例4)ギルソナイト40部に対し、
有機溶媒としてユーカリプタス油35部とD−リモネン
25部をを加え、130℃で90分間加熱、攪拌して濾
過処理した後、蒸発した分量に見合う量の上記有機溶媒
を補充してギルソナイト35%の溶解液を作製し、この
ギルソナイト35%溶解液100部に対し、架橋反応剤
として塩化錫8部、有機溶媒としてD−リモネン35部
を加え、130℃で60分間加熱、緩やかに攪拌して架
橋反応させ、冷却して得たペースト状の組成物を三本ロ
ーラに通して架橋反応物を均等化した後、粘度を調整す
るために必要に応じて所要量のローズマリー油を加え
て、貴金属絵付用転写紙におけるフリット層のアンダー
コート用ペースト状組成物を得た。
【0024】(実施例5)ギルソナイト35部に対し、
有機溶媒としてローズマリー油65部を加え、120℃
で1時間加熱、攪拌して濾過処理した後、蒸発した分量
に見合う量のローズマリー油を補充して、このギルソナ
イト35%の溶解液を得、このギルソナイト35%溶解
液100部に対し、架橋反応剤として硝酸銀1部、有機
溶媒としてα−ターピネオール20部を加え、120℃
で1時間加熱、攪拌して架橋反応させ、冷却して得たペ
ースト状の組成物を三本ローラに通して架橋反応物を均
等化した後、粘度を調整するために必要に応じて所要量
のローズマリー油を加えて、貴金属絵付用転写紙におけ
るフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物を得
た。
【0025】上記実施例2〜5に示した各アンダーコー
ト用ペースト状組成物を用いて、実施例1と同様にして
ペースト金絵付用転写紙を得、この転写紙を用い、実施
例1と同様にして金をセラミックス生地に焼付けた結
果、実施例1で述べた効果と略々同様の優れた効果を奏
した。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る上記アンダー
コート用ペースト状組成物を用いた貴金属絵付用転写紙
の実施の形態を説明する。
【0027】前記実施例1で述べた内容と1部重複する
が、図1に示すように、紙製の転写台紙1の表面にデキ
ストリンをコーターで塗布して水溶性糊剤塗布層2を形
成し、その糊剤塗布層2の表面に、実施例1に記載した
ものと同一組成のアンダーコート用ペースト状組成物を
スクリーン印刷してアンダーコート層3を形成した後、
そのアンダーコート層3の表面に、酸化錫粉末入りガラ
ス粉末70部にアルキッド樹脂溶液30部を混合して作
製したペースト状フリットをスクリーン印刷してフリッ
ト層4を形成し、そのフリット層4の表面に有機金化合
物に有機金属化合物(ガラス成分)を加えた絵付用ペー
スト金をスクリーン印刷して絵付用金層5を形成し、そ
の絵付用金層5の表面にO.P.L.(オーバープリン
トラッカー)を順次にスクリーン印刷してO.P.L.
層6を形成して、本発明の実施の形態に係る貴金属絵付
用転写紙Pを作製した。
【0028】次に、上記のように構成した貴金属絵付用
転写紙Pの使用状態を作用、効果と共に説明すれば、実
施例1で説明した内容と1部重複するが、この転写紙P
を水に浸して転写台紙1からアンダーコート層3等の印
刷層をスライドさせ、そのアンダーコート層3を内側に
して陶磁器、ガラス器等のセラミックス生地Cの面に貼
着し、乾燥させた後に焼成して金をセラミックス生地C
に焼付ける。
【0029】その場合、上記フリット層4は、沸点がな
く優れた粘着力と防水性を有するギルソナイトを主成分
とする前記組成物からなるアンダーコート層3により密
に被覆されているので、その密着被覆の際にフリット層
4に存在する空気は放出され、且つ転写紙Pを水に浸し
て転写台紙1をスライドさせる際に、上記フリット層4
に水分が浸入するのを確実に防止し得ると共に、アンダ
ーコート層3をセラミックス生地Cに強力且つ密に貼着
できる。
【0030】したがって、フリット層をセラミックス生
地面に直接貼着するように構成していた従来の転写紙の
ように、フリット層に不可避的に侵入する侵入水分及び
残存空気によるフリット層の不完全接着(生地面からの
剥離)という支障を生じることがなく、焼成によりフリ
ット層を確実にセラミックス生地Cの面に融着できるの
で、絵付用金を美麗且つ確実に焼付けることができる多
大な利点がある。
【0031】さらに、本発明に係る上記アンダーコート
用ペースト状組成物を用いた貴金属絵付用転写紙の他の
実施の形態を説明する。
【0032】図2に示すように、プラスチックフィルム
11を転写台紙に用い、該プラスチックフィルム11の
表面にシリコン剥離剤をコーテイングして剥離剤層12
を形成し、該剥離剤層12の表面にO.P.L.(オー
バープリントラッカー)をスクリーン印刷してO.P.
L.層13を形成し、このO.P.L.層13の表面に
絵付用ペースト状貴金属及び前記実施の形態で述べたも
のと同一組成のペースト状フリットを順次にスクリーン
印刷して絵付用貴金属層14及びフリット層15を形成
し、さらに該フリット層15の表面に、実施例1に記載
したものと同一組成のアンダーコート用ペースト状組成
物をスクリーン印刷してアンダーコート層16を形成し
て貴金属絵付用転写紙Pを作製した。
【0033】上記の転写紙を使用する場合は、その剥離
剤層12から順次に印刷されたアンダーコート層16ま
でをプラスチックフィルム11から剥離し、アンダーコ
ート層16を内側にして陶磁器、ガラス器等のセラミッ
クス生地Cの面に水を介して貼着し、乾燥させた後に焼
成して金をセラミックス生地Cに焼付けるものであっ
て、その結果、前記実施の形態の場合と同様の優れた効
果が得られた。
【0034】以上、本発明に係る貴金属絵付用転写紙に
おけるフリット層のアンダーコート用ペースト状組成物
及び該アンダーコート用ペースト状組成物を用いた貴金
属絵付用転写紙の主要な実施の形態及び実施例について
説明したが、本発明は上記実施の形態及び実施例に限定
されるものではなく、本発明の目的を達成でき且つ本発
明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の設計変更が可能
である。
【0035】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、フリット層を直接に陶磁器、ガラス器等のセ
ラミックス生地面に貼着していた従来の転写技術のよう
に、フリット層の剥離に起因する既述した重大な欠点を
確実に解消し得て、従来の転写技術に較べて格段に美麗
な貴金属の焼付けをセラミックス生地面に確実に施すこ
とができる多大な効果を達成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転写紙の実施の形態の一例を示す
拡大断面図である。
【図2】本発明に係る転写紙の他の実施の形態を示す拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 紙製の転写台紙 2 糊剤塗布層 3 アンダーコート層 4 フリット層 5 貴金属層 6 O.P.L.層 11 プラスチックフィルム製の転写台紙 12 剥離剤層 13 O.P.L.層 14 貴金属層 15 フリット層 16 アンダーコート層 P 転写紙 C セラミックス生地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/175

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルタイト15〜40部に対し
    機溶媒85〜60部を加え、120〜150℃で30
    分〜2時間加熱、攪拌、溶解及び濾過処理してアスファ
    ルタイト15〜40%の溶解液を得、このアスファルタ
    イト15〜40%の溶解液100部に対し、0.06〜
    8部の架橋反応剤を有機溶媒と共に加え、80〜150
    ℃で2分〜2時間加熱、攪拌して架橋反応させたことを
    特徴とする貴金属絵付用転写紙におけるフリット層のア
    ンダーコート用ペースト状組成物。
  2. 【請求項2】 アスファルタイトとしてギルソナイトを
    使用し、ギルソナイト15〜40部に対して有機溶媒8
    5〜60部を加え、120〜150℃で30分〜2時間
    加熱、攪拌、溶解及び濾過処理してギルソナイト15〜
    40%の溶解液を得、このギルソナイト15〜40%の
    溶解液100部に対し、0.06〜8部の架橋反応剤を
    有機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜2時間加
    熱、攪拌して架橋反応させたことを特徴とする貴金属絵
    付用転写紙におけるフリット層のアンダーコート用ペー
    スト状組成物。
  3. 【請求項3】 紙製の転写台紙の糊剤塗布面に、アスフ
    ァルタイト15〜40部に対して有機溶媒85〜60部
    を加え、120〜150℃で30分〜2時間加熱、攪
    拌、溶解及び濾過処理してアスファルタイト15〜40
    %の溶解液を得、このアスファルタイト15〜40%の
    溶解液100部に対し、0.06〜8部の架橋反応剤を
    有機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜2時間加
    熱、攪拌して架橋反応させて得たペースト状組成物をス
    クリーン印刷してアンダーコート層を形成し、このアン
    ダーコート層の表面にペースト状フリット及び絵付用ペ
    ースト状貴金属を順次にスクリーン印刷してフリット層
    及び絵付用貴金属層を形成し、さらに該絵付用貴金属層
    の表面に、O.P.L.(オーバープリントラッカー)
    層を形成したことを特徴とする貴金属絵付用転写紙。
  4. 【請求項4】 紙製の転写台紙の糊剤塗布面に、アスフ
    ァルタイトとしてギルソナイトを使用し、ギルソナイト
    15〜40部に対して有機溶媒85〜60部を加え、1
    20〜150℃で30分〜2時間加熱、攪拌、溶解及び
    濾過処理してギルソナイト15〜40%の溶解液を得、
    このギルソナイト15〜40%の溶解液100部に対
    し、0.06〜8部の架橋反応剤を有機溶媒と共に加
    え、80〜150℃で2分〜2時間加熱、攪拌して架橋
    反応させて得たペースト状組成物をスクリーン印刷して
    アンダーコート層を形成し、このアンダーコート層の表
    面にペースト状フリット及び絵付用ペースト状貴金属を
    順次にスクリーン印刷してフリット層及び絵付用貴金属
    層を形成し、さらに該絵付用貴金属層の表面に、O.
    P.L.(オーバープリントラッカー)層を形成したこ
    とを特徴とする貴金属絵付用転写紙。
  5. 【請求項5】 表面にシリコン等の剥離剤をコーティン
    グしたプラスチックフィルム製の転写台紙の該剥離剤層
    の表面に、O.P.L.(オーバープリントラッカー)
    をスクリーン印刷してO.P.L.層を形成し、この
    O.P.L.層の表面に絵付用ペースト状貴金属及びペ
    ースト状フリットを順次にスクリーン印刷して絵付用貴
    金属層及びフリット層を形成し、さらに該フリット層の
    表面に、アスファルタイト15〜40部に対して有機溶
    媒85〜60部を加え、120〜150℃で30分〜2
    時間加熱、攪拌、溶解及び濾過処理してアスファルタイ
    ト15〜40%の溶解液を得、このアスファルタイト1
    5〜40%の溶解液100部に対し、0.06〜8部の
    架橋反応剤を有機溶媒と共に加え、80〜150℃で2
    分〜2時間加熱、攪拌して架橋反応させて得たペースト
    状組成物をスクリーン印刷してアンダーコート層を形成
    したことを特徴とする貴金属絵付用転写紙。
  6. 【請求項6】 表面にシリコン等の剥離剤をコーティン
    グしたプラスチックフィルム製の転写台紙の該剥離剤層
    の表面に、O.P.L.(オーバープリントラッカー)
    をスクリーン印刷してO.P.L.層を形成し、この
    O.P.L.層の表面に絵付用ペースト状貴金属及びペ
    ースト状フリットを順次にスクリーン印刷して絵付用貴
    金属層及びフリット層を形成し、さらに該フリット層の
    表面に、アスファルタイトとしてギルソナイトを使用
    し、ギルソナイト15〜40部に対して有機溶媒85〜
    60部を加え、120〜150℃で30分〜2時間加
    熱、攪拌、溶解及び濾過処理してギルソナイト15〜4
    0%の溶解液を得、このギルソナイト15〜40%の溶
    解液100部に対し、0.06〜8部の架橋反応剤を有
    機溶媒と共に加え、80〜150℃で2分〜2時間加
    熱、攪拌して架橋反応させて得たペースト状組成物をス
    クリーン印刷してアンダーコート層を形成したことを特
    徴とする貴金属絵付用転写紙。
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