JP2999694B2 - 表皮の貼着方法 - Google Patents
表皮の貼着方法Info
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- JP2999694B2 JP2999694B2 JP20647095A JP20647095A JP2999694B2 JP 2999694 B2 JP2999694 B2 JP 2999694B2 JP 20647095 A JP20647095 A JP 20647095A JP 20647095 A JP20647095 A JP 20647095A JP 2999694 B2 JP2999694 B2 JP 2999694B2
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- core material
- film
- film frame
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯材の表面に可撓
性表皮を被せ、表皮の外周縁を芯材の裏側に巻き込んで
貼着する表皮の貼着方法に関する。
性表皮を被せ、表皮の外周縁を芯材の裏側に巻き込んで
貼着する表皮の貼着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ピラーガーニッシュ,ドアトリ
ム等の内装部品にあっては、図8に示すような硬質プラ
スチック,金属板等からなる芯材8の表面に、図9のご
とくの合成樹脂シート,ファブリック等からなる可撓性
の表皮9を貼着し、図10,図11のように表皮9の外
周縁91を芯材8の外周縁81の裏側に巻き込んで接着
剤で固着したものが多用されている。こうした表皮9の
芯材8への貼着は、従来、手作業,真空成形、或いは圧
着プレス成形等に依っていた。しかし、手作業による場
合は、生産性が劣る問題及び作業者の熟練度により仕上
がり品質にバラツキがでるといった問題があった。一
方、真空成形による場合は、芯材表面に表皮を真空吸引
した後、手作業で表皮の外周縁を芯材の外周縁裏面に巻
き込まねばならないため手間がかかり、しかも、表皮
は、非通気性が要求されるため、使用可能な材質が限定
される問題があった。また、プレス成形による場合は、
アンダーカット形状は採ることができないなど採用し得
る芯材の形状に制限があり、更に、プレス装置等の設備
が大がかりになり設備コストが嵩む問題もあった。
ム等の内装部品にあっては、図8に示すような硬質プラ
スチック,金属板等からなる芯材8の表面に、図9のご
とくの合成樹脂シート,ファブリック等からなる可撓性
の表皮9を貼着し、図10,図11のように表皮9の外
周縁91を芯材8の外周縁81の裏側に巻き込んで接着
剤で固着したものが多用されている。こうした表皮9の
芯材8への貼着は、従来、手作業,真空成形、或いは圧
着プレス成形等に依っていた。しかし、手作業による場
合は、生産性が劣る問題及び作業者の熟練度により仕上
がり品質にバラツキがでるといった問題があった。一
方、真空成形による場合は、芯材表面に表皮を真空吸引
した後、手作業で表皮の外周縁を芯材の外周縁裏面に巻
き込まねばならないため手間がかかり、しかも、表皮
は、非通気性が要求されるため、使用可能な材質が限定
される問題があった。また、プレス成形による場合は、
アンダーカット形状は採ることができないなど採用し得
る芯材の形状に制限があり、更に、プレス装置等の設備
が大がかりになり設備コストが嵩む問題もあった。
【0003】そこで、本出願人は、先に出願し公開され
た特開平5−220843号に記載の発明によりこれら
の問題点を解決する方法を既に提案した。それは、芯材
をその外周縁を自由にして芯材保持台上に支持し、該芯
材上に表皮を載置後、芯材上から柔軟かつ伸縮性を有す
る包着用フィルムを被せ、包着用フィルムと前記保持台
下部のベース面との間に密閉空間が形成されるようにし
て、この密閉空間を減圧し包着用フィルムを可撓性表皮
と共に芯材側に巻き込むことにより、表皮を芯材外周縁
の裏側に固着させるものであった。
た特開平5−220843号に記載の発明によりこれら
の問題点を解決する方法を既に提案した。それは、芯材
をその外周縁を自由にして芯材保持台上に支持し、該芯
材上に表皮を載置後、芯材上から柔軟かつ伸縮性を有す
る包着用フィルムを被せ、包着用フィルムと前記保持台
下部のベース面との間に密閉空間が形成されるようにし
て、この密閉空間を減圧し包着用フィルムを可撓性表皮
と共に芯材側に巻き込むことにより、表皮を芯材外周縁
の裏側に固着させるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記方法に
依ると、微風でも影響を受け易く、製造に支障をきたす
場合が多かった。芯材8上に包着用フィルム31を被せ
る際、包着用フィルム31は軽く、僅かの横風等が吹い
ても、図7のごとく包着用フィルム31が一方に偏って
しまい、包着用フィルム31と前記保持台下部のベース
面62との間に密閉空間の形成ができなかった。たと
え、閉空間ができても、表皮9の巻込み処理が不可能に
なるケースも多々みられた。加えて、芯材8上に載置さ
れた表皮9が包着用フィルム31を被せる際に位置ズレ
を起こし易かった。
依ると、微風でも影響を受け易く、製造に支障をきたす
場合が多かった。芯材8上に包着用フィルム31を被せ
る際、包着用フィルム31は軽く、僅かの横風等が吹い
ても、図7のごとく包着用フィルム31が一方に偏って
しまい、包着用フィルム31と前記保持台下部のベース
面62との間に密閉空間の形成ができなかった。たと
え、閉空間ができても、表皮9の巻込み処理が不可能に
なるケースも多々みられた。加えて、芯材8上に載置さ
れた表皮9が包着用フィルム31を被せる際に位置ズレ
を起こし易かった。
【0005】本発明は上記問題点を解決するもので、操
作が簡単で生産性に富み、しかも、包着用フィルムを適
正位置に配設して生産性の安定化を図ると同時に、表皮
の位置ズレを解消する表皮の貼着方法を提供することを
目的とする。
作が簡単で生産性に富み、しかも、包着用フィルムを適
正位置に配設して生産性の安定化を図ると同時に、表皮
の位置ズレを解消する表皮の貼着方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯る目的を達成すべく、
本第一発明法は、保持台上に、芯材をその外周縁がは
み出す状態にして支持させる第一工程と、前記芯材を
包囲する枠形状で、芯材より上方地点に配された表皮受
け台に可撓性表皮をセットする第二工程と、前記表皮
受け台の上方にフィルム枠を配し且つ該フィルム枠下側
のほぼ中央にクッション体を設けて、該クッション体で
下向き凸状に膨らむようにしてフィルム枠内を包着用フ
ィルムでカバーした後、該フィルム枠を下降させ、前記
表皮上に包着用フィルムを到達させる第三工程と、前
記フィルム枠の下降と並行して前記表皮受け台を下降さ
せ、前記クッション体を収縮又は上動させながら包着用
フィルムが芯材上の表皮を上方から覆って保持台周りに
閉空間を形成する第四工程と、前記閉空間を真空吸引
して減圧することにより包着用フィルムを表皮と共に芯
材に吸着させ、該表皮の外周縁を芯材の外周縁の裏側に
巻込ませる第五工程と、を含む各工程の結合からなる表
皮の貼着方法ある。ここで、「フィルム枠の下降と並行
して前記表皮受け台を下降させ」では、フィルム枠と表
皮受け台との下降順序を問わず、同時進行でもよい。
本第一発明法は、保持台上に、芯材をその外周縁がは
み出す状態にして支持させる第一工程と、前記芯材を
包囲する枠形状で、芯材より上方地点に配された表皮受
け台に可撓性表皮をセットする第二工程と、前記表皮
受け台の上方にフィルム枠を配し且つ該フィルム枠下側
のほぼ中央にクッション体を設けて、該クッション体で
下向き凸状に膨らむようにしてフィルム枠内を包着用フ
ィルムでカバーした後、該フィルム枠を下降させ、前記
表皮上に包着用フィルムを到達させる第三工程と、前
記フィルム枠の下降と並行して前記表皮受け台を下降さ
せ、前記クッション体を収縮又は上動させながら包着用
フィルムが芯材上の表皮を上方から覆って保持台周りに
閉空間を形成する第四工程と、前記閉空間を真空吸引
して減圧することにより包着用フィルムを表皮と共に芯
材に吸着させ、該表皮の外周縁を芯材の外周縁の裏側に
巻込ませる第五工程と、を含む各工程の結合からなる表
皮の貼着方法ある。ここで、「フィルム枠の下降と並行
して前記表皮受け台を下降させ」では、フィルム枠と表
皮受け台との下降順序を問わず、同時進行でもよい。
【0007】本第二発明の表皮の貼着方法は、第一発明
で、フィルム枠にリニアブッシュが取付けられ、クッシ
ョン体が芯材の表面に倣った型面を有する押えプラグと
該押えプラグの上面に固着され前記リニアブッシュ内を
上下動自在に縦通する軸体とを具備して、前記フィルム
枠を下降させ、包着用フィルムが前記芯材上の表皮を覆
うにしたがい前記リニアブッシュ内を前記軸体が上動し
これに押えプラグが連動するようにしたことを特徴とす
る。本第三発明の表皮の貼着方法は、第一発明のクッシ
ョン体がスポンジ材からなり、該クッション体を保持台
に対向するフィルム枠の下面中央に配置されてなること
を特徴とする。
で、フィルム枠にリニアブッシュが取付けられ、クッシ
ョン体が芯材の表面に倣った型面を有する押えプラグと
該押えプラグの上面に固着され前記リニアブッシュ内を
上下動自在に縦通する軸体とを具備して、前記フィルム
枠を下降させ、包着用フィルムが前記芯材上の表皮を覆
うにしたがい前記リニアブッシュ内を前記軸体が上動し
これに押えプラグが連動するようにしたことを特徴とす
る。本第三発明の表皮の貼着方法は、第一発明のクッシ
ョン体がスポンジ材からなり、該クッション体を保持台
に対向するフィルム枠の下面中央に配置されてなること
を特徴とする。
【0008】本第一発明に係る表皮の貼着方法によれ
ば、保持台上の芯材,表皮への覆着に先立ち、クッショ
ン体によってフィルム枠のほぼ中央で下向き凸状に膨ら
む包着用フィルムがフィルム枠に張設されているので、
フィルム枠の下降時に横風等が吹いても包着用フィルム
の偏りをクッション体が抑える。そして、包着用フィル
ムがクッション体を収縮又は上動させながら芯材上の表
皮を上方から覆うと、そのクッション体の反力又は自重
で表皮を芯材側へ適度に押えつけるので、表皮の位置ズ
レは起こり難くなる。と同時に、クッション体がこれま
で占めていた包着用フィルムが余剰となってダブつくの
で、保持台周りに閉空間を確実に形成できるようにな
る。第二発明の表皮の貼着方法のように、クッション体
を押えプラグとこの上面にリニアブッシュ内を上下動自
在に縦通する軸体とで構成すると、軸体にストッパを設
けることで、押えプラグの高さ調整が楽になり、包着用
フィルムの膨らみ程度を望みどおりに設定できる。更
に、押えプラグが芯材の表面に倣った型面を有すると、
包着用フィルムが芯材上の表皮を上方から覆う際に、包
着用フィルムを介して押えプラグがその自重で表皮を押
えつけることになるので、表皮の位置ズレは一層起こり
難くなる。第三発明の表皮の貼着方法のごとく、クッシ
ョン体がスポンジ体で構成されても、風の影響で包着用
フィルムが一方に偏ることを阻止し、且つ、包着用フィ
ルムが芯材上の表皮を上方から覆うにあたって、収縮を
伴いつつその反力で表皮を押えて位置ズレ防止するの
で、構成が簡単ながら効果的作用を及ぼす。
ば、保持台上の芯材,表皮への覆着に先立ち、クッショ
ン体によってフィルム枠のほぼ中央で下向き凸状に膨ら
む包着用フィルムがフィルム枠に張設されているので、
フィルム枠の下降時に横風等が吹いても包着用フィルム
の偏りをクッション体が抑える。そして、包着用フィル
ムがクッション体を収縮又は上動させながら芯材上の表
皮を上方から覆うと、そのクッション体の反力又は自重
で表皮を芯材側へ適度に押えつけるので、表皮の位置ズ
レは起こり難くなる。と同時に、クッション体がこれま
で占めていた包着用フィルムが余剰となってダブつくの
で、保持台周りに閉空間を確実に形成できるようにな
る。第二発明の表皮の貼着方法のように、クッション体
を押えプラグとこの上面にリニアブッシュ内を上下動自
在に縦通する軸体とで構成すると、軸体にストッパを設
けることで、押えプラグの高さ調整が楽になり、包着用
フィルムの膨らみ程度を望みどおりに設定できる。更
に、押えプラグが芯材の表面に倣った型面を有すると、
包着用フィルムが芯材上の表皮を上方から覆う際に、包
着用フィルムを介して押えプラグがその自重で表皮を押
えつけることになるので、表皮の位置ズレは一層起こり
難くなる。第三発明の表皮の貼着方法のごとく、クッシ
ョン体がスポンジ体で構成されても、風の影響で包着用
フィルムが一方に偏ることを阻止し、且つ、包着用フィ
ルムが芯材上の表皮を上方から覆うにあたって、収縮を
伴いつつその反力で表皮を押えて位置ズレ防止するの
で、構成が簡単ながら効果的作用を及ぼす。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述する。 (1)実施例1 図1〜図4は、本発明に係る表皮の貼着方法の一形態を
示し、自動車用ピラーガーニッシュ製品を造るのに適用
したものである。図1は貼着装置の全体縦断面図、図2
は図1からの作動状態図で、表皮上に包着用フィルムを
降した時の縦断面図、図3は図2からの作動状態図、図
4は図3からの作動状態図である。
て詳述する。 (1)実施例1 図1〜図4は、本発明に係る表皮の貼着方法の一形態を
示し、自動車用ピラーガーニッシュ製品を造るのに適用
したものである。図1は貼着装置の全体縦断面図、図2
は図1からの作動状態図で、表皮上に包着用フィルムを
降した時の縦断面図、図3は図2からの作動状態図、図
4は図3からの作動状態図である。
【0010】まず、本発明の表皮の貼着方法に使用する
貼着装置について説明する。貼着装置は、保持台1と表
皮受け台2とフィルム枠3とクッション体4と真空吸引
用の真空ポンプ5と真空箱6とを具備して、芯材8に表
皮9を貼着する。真空箱6は、内部に真空室61を形成
した方形体で、上面がベース面62になっている。ベー
ス面62上には、図示はしないが、自己潤滑性に優れる
ポリアセタール樹脂等からなるプラスチック板(又はプ
ラスチックフィルム)が敷かれ、平滑面を確保してい
る。ベース面62の略中央に保持台1が固定配置され
る。
貼着装置について説明する。貼着装置は、保持台1と表
皮受け台2とフィルム枠3とクッション体4と真空吸引
用の真空ポンプ5と真空箱6とを具備して、芯材8に表
皮9を貼着する。真空箱6は、内部に真空室61を形成
した方形体で、上面がベース面62になっている。ベー
ス面62上には、図示はしないが、自己潤滑性に優れる
ポリアセタール樹脂等からなるプラスチック板(又はプ
ラスチックフィルム)が敷かれ、平滑面を確保してい
る。ベース面62の略中央に保持台1が固定配置され
る。
【0011】保持台1は、内部に空間11を有する所定
厚の成形体で、芯材8をベース面62から浮かして支持
するものである。その上面は芯材8の裏面に沿った形状
となっている。そして、保持台1の上面を芯材8の形状
に合わす一方で、保持台1の外形は、芯材8の外周縁を
保持台1よりはみ出し状態で支持し得るよう芯材8より
小さく設定している。保持台1上には複数箇所に通気孔
12が形成され、これら通気孔12は保持台1の下部か
ら真空室61に通じる。
厚の成形体で、芯材8をベース面62から浮かして支持
するものである。その上面は芯材8の裏面に沿った形状
となっている。そして、保持台1の上面を芯材8の形状
に合わす一方で、保持台1の外形は、芯材8の外周縁を
保持台1よりはみ出し状態で支持し得るよう芯材8より
小さく設定している。保持台1上には複数箇所に通気孔
12が形成され、これら通気孔12は保持台1の下部か
ら真空室61に通じる。
【0012】表皮受け台2は、上記保持台の四方を囲み
額縁状を呈する枠状体で、平坦部21と隆起部22とか
らなる。平坦部21は、後工程でトリミング処理が不要
になるよう予め所定大きさに裁断した表皮9を面で受け
支えるもので、外形はほぼ表皮大きさに一致し上側が平
坦面になっている。隆起部22は、平坦部21の外側に
設けられ、平坦部21に載せた表皮9の外周縁の壁部分
を当接させ表皮9の横ズレを防止する。その表皮受け台
2は、シリンダ7作動によって、最上昇点で保持台1上
に載置された芯材8よりも僅かに上方地点に位置し(図
1)、最下降点になるとベース面62上に配される(図
3)。
額縁状を呈する枠状体で、平坦部21と隆起部22とか
らなる。平坦部21は、後工程でトリミング処理が不要
になるよう予め所定大きさに裁断した表皮9を面で受け
支えるもので、外形はほぼ表皮大きさに一致し上側が平
坦面になっている。隆起部22は、平坦部21の外側に
設けられ、平坦部21に載せた表皮9の外周縁の壁部分
を当接させ表皮9の横ズレを防止する。その表皮受け台
2は、シリンダ7作動によって、最上昇点で保持台1上
に載置された芯材8よりも僅かに上方地点に位置し(図
1)、最下降点になるとベース面62上に配される(図
3)。
【0013】フィルム枠3は、表皮受け台2より一回り
大きくした方形の枠体で、枠内を包着用フィルム31で
カバーし、フィルム枠両サイドにて包着用フィルム31
を係止する。フィルム枠3は、その上面に取付けられた
図略の昇降機構によって前記表皮受け台2よりも上方の
位置(図1)からベース面66上(図3)へと下降でき
るようになっている。ベース面66上にフィルム枠3が
設置されたとき、包着用フィルム31が保持台周りに閉
空間Sを形成する。上記フィルム枠の中央には門形フレ
ーム32が設けられ、門形フレーム32の上面にリニア
ブッシュ33を固定している。また、フィルム枠3の下
側中央にはクッション体4を設けて、このクッション体
4で上記包着用フィルム31が下向き凸状に膨らんで張
設される格好にしている(図1)。
大きくした方形の枠体で、枠内を包着用フィルム31で
カバーし、フィルム枠両サイドにて包着用フィルム31
を係止する。フィルム枠3は、その上面に取付けられた
図略の昇降機構によって前記表皮受け台2よりも上方の
位置(図1)からベース面66上(図3)へと下降でき
るようになっている。ベース面66上にフィルム枠3が
設置されたとき、包着用フィルム31が保持台周りに閉
空間Sを形成する。上記フィルム枠の中央には門形フレ
ーム32が設けられ、門形フレーム32の上面にリニア
ブッシュ33を固定している。また、フィルム枠3の下
側中央にはクッション体4を設けて、このクッション体
4で上記包着用フィルム31が下向き凸状に膨らんで張
設される格好にしている(図1)。
【0014】クッション体4は、芯材8の表面に倣った
形面を有する押えプラグ41と、該押えプラグ上面に固
着した軸体42とからなる。軸体42は上記リニアブッ
シュ33内を上下動自在に縦通して、通常、クッション
体4自身の自重で吊り下がった状態にあり、ストッパ4
3がリニアブッシュ33に当たるところで止まる。そし
て、フィルム枠3が昇降機構によって最下端に下降した
時、表皮9を芯材8上に押えつつも、芯材8,表皮9を
載せた保持台1に相対的に突き上げられ、上動するしく
みである。
形面を有する押えプラグ41と、該押えプラグ上面に固
着した軸体42とからなる。軸体42は上記リニアブッ
シュ33内を上下動自在に縦通して、通常、クッション
体4自身の自重で吊り下がった状態にあり、ストッパ4
3がリニアブッシュ33に当たるところで止まる。そし
て、フィルム枠3が昇降機構によって最下端に下降した
時、表皮9を芯材8上に押えつつも、芯材8,表皮9を
載せた保持台1に相対的に突き上げられ、上動するしく
みである。
【0015】吸引手段たる真空ポンプ5は、吸込み口が
導管51を介して前記真空箱6内に連通し、更に、保持
台1内の空間11とも連通する。かくのごとくして、保
持台1上に芯材8,表皮9を載せ、包着用フィルム31
で保持台1周りに閉空間Sを形成後、真空ポンプ5が作
動すると、閉空間S内の空気を真空吸引して減圧し、包
着用フィルムが収縮することで、芯材外周縁の裏面側に
表皮外周縁を巻込める構成になっている(図3,図
4)。
導管51を介して前記真空箱6内に連通し、更に、保持
台1内の空間11とも連通する。かくのごとくして、保
持台1上に芯材8,表皮9を載せ、包着用フィルム31
で保持台1周りに閉空間Sを形成後、真空ポンプ5が作
動すると、閉空間S内の空気を真空吸引して減圧し、包
着用フィルムが収縮することで、芯材外周縁の裏面側に
表皮外周縁を巻込める構成になっている(図3,図
4)。
【0016】次に、上記貼着装置を使用し芯材に表皮を
貼着する方法について説明する。表皮9の貼着に先立ち
前処理がなされる。表皮9は所定大きさに裁断し、ま
た、芯材8の表面及び裏面外周縁(或いは表皮9の裏面
等)には予め適当な接着剤がスプレー塗布される。芯材
8は貼着を容易にするため、必要に応じて、前もって約
80℃に加温したものを使用する。
貼着する方法について説明する。表皮9の貼着に先立ち
前処理がなされる。表皮9は所定大きさに裁断し、ま
た、芯材8の表面及び裏面外周縁(或いは表皮9の裏面
等)には予め適当な接着剤がスプレー塗布される。芯材
8は貼着を容易にするため、必要に応じて、前もって約
80℃に加温したものを使用する。
【0017】まず、芯材8を保持台1上に載置し、芯材
8の外周縁81が保持台1よりはみ出た状態とする(第
一工程)。芯材8は製品に対応させた形状で、硬質プラ
スチック,金属板等の形状維持できる堅固な材料で造ら
れる。第一工程では、芯材8が保持台の定位置で支持さ
れるように本実施例のごとく保持台1の上面形状を芯材
8の下面形状に合致させたり、保持台1上に位置決め片
等を突設したりするのが好ましい。
8の外周縁81が保持台1よりはみ出た状態とする(第
一工程)。芯材8は製品に対応させた形状で、硬質プラ
スチック,金属板等の形状維持できる堅固な材料で造ら
れる。第一工程では、芯材8が保持台の定位置で支持さ
れるように本実施例のごとく保持台1の上面形状を芯材
8の下面形状に合致させたり、保持台1上に位置決め片
等を突設したりするのが好ましい。
【0018】続いて、シリンダ7を作動させ、表皮受け
台22を保持台1上の芯材8より高い位置で止める。こ
の操作は芯材8を保持台1上に支持させる前に行なって
もよい。そして、表皮受け台22に所定大きさにカット
された可撓性表皮9をセットする(第二工程)。表皮9
は隆起部22によって横ズレが阻止された状態で、平坦
部21に載る。もちろん、表皮9が図1のように多少撓
んで、この表皮を平坦部21のみならず保持台上の芯材
8で受け止めるようにしてもよい。ここで、表皮9は外
周縁91に巻込み代をもってカットされており、芯材8
より大きくしてある。表皮9には、例えば、塩化ビニル
のシート状架橋発泡体(厚みが0.30〜0.45mm
のソリッド層に、厚みが1.5〜3mmの発泡層を接着
ラミネート又は熱融着したもの)や、発泡ポリエチレン
シート発泡体(厚みが0.30〜0.45mmのソリッ
ド層に、厚みが1.5〜3mmの発泡層を熱融着したも
の)、更には、塩化ビニルシートに発泡ウレタンスラブ
(厚み:1〜3mm)を接着ラミネートしたものなどが
使用される。これら表皮9は、ある程度の伸長変形を可
能にするため、表皮9の貼着に先立ち、予め80℃〜9
0℃に加熱されるのが通例である。表皮9は上記材料に
代えファブリック等の可撓性のものでもよく、この場
合、吸気性であるか非吸気性であるかは問わない。尚、
ファブリックを使用する場合は加熱を要しない。
台22を保持台1上の芯材8より高い位置で止める。こ
の操作は芯材8を保持台1上に支持させる前に行なって
もよい。そして、表皮受け台22に所定大きさにカット
された可撓性表皮9をセットする(第二工程)。表皮9
は隆起部22によって横ズレが阻止された状態で、平坦
部21に載る。もちろん、表皮9が図1のように多少撓
んで、この表皮を平坦部21のみならず保持台上の芯材
8で受け止めるようにしてもよい。ここで、表皮9は外
周縁91に巻込み代をもってカットされており、芯材8
より大きくしてある。表皮9には、例えば、塩化ビニル
のシート状架橋発泡体(厚みが0.30〜0.45mm
のソリッド層に、厚みが1.5〜3mmの発泡層を接着
ラミネート又は熱融着したもの)や、発泡ポリエチレン
シート発泡体(厚みが0.30〜0.45mmのソリッ
ド層に、厚みが1.5〜3mmの発泡層を熱融着したも
の)、更には、塩化ビニルシートに発泡ウレタンスラブ
(厚み:1〜3mm)を接着ラミネートしたものなどが
使用される。これら表皮9は、ある程度の伸長変形を可
能にするため、表皮9の貼着に先立ち、予め80℃〜9
0℃に加熱されるのが通例である。表皮9は上記材料に
代えファブリック等の可撓性のものでもよく、この場
合、吸気性であるか非吸気性であるかは問わない。尚、
ファブリックを使用する場合は加熱を要しない。
【0019】次いで、前記表皮受け台2の上方位置に枠
内に包着用フィルム31が張られたフィルム枠3を配
し、包着用フィルム31は自重で垂れ下がった押えプラ
グで下向き凸状に膨らむように張設して、包着用フィル
ム両サイドをフィルム枠3に係止する(図1)。ここ
で、押えプラグ41の高さは図1のように包着用フィル
ム31に接する程度にストッパ43のレベルを調節し、
包着用フィルム31がだぶつかないようにするのが重要
である。さもないと、軽い包着用フィルム31が横風等
でダブついた部分が一方に偏り、後述(第五工程)の包
着用フィルム31で囲まれた閉空間を真空吸引して表皮
と共に芯材8に吸着させるのが難しくなる。しかる後、
図略の昇降機構によってフィルム枠3を下降させ、図2
に示すごとく、上記表皮上に包着用フィルム31を到達
させる(第三工程)。尚、フィルム枠3はその下降スピ
ードを弛めることなく、そのまま下降を続けベース面6
6へ着地させる。
内に包着用フィルム31が張られたフィルム枠3を配
し、包着用フィルム31は自重で垂れ下がった押えプラ
グで下向き凸状に膨らむように張設して、包着用フィル
ム両サイドをフィルム枠3に係止する(図1)。ここ
で、押えプラグ41の高さは図1のように包着用フィル
ム31に接する程度にストッパ43のレベルを調節し、
包着用フィルム31がだぶつかないようにするのが重要
である。さもないと、軽い包着用フィルム31が横風等
でダブついた部分が一方に偏り、後述(第五工程)の包
着用フィルム31で囲まれた閉空間を真空吸引して表皮
と共に芯材8に吸着させるのが難しくなる。しかる後、
図略の昇降機構によってフィルム枠3を下降させ、図2
に示すごとく、上記表皮上に包着用フィルム31を到達
させる(第三工程)。尚、フィルム枠3はその下降スピ
ードを弛めることなく、そのまま下降を続けベース面6
6へ着地させる。
【0020】前記押えプラグ41が下降し包着用フィル
ム31を介在して上記表皮9に接した段階で、続いて、
表皮受け台2を下降させる。この表皮受け台2の下降タ
イミングは、押えプラグ41が上から表皮9を芯材8側
に押える際、隆起部22が表皮ズレを防ぐために好都合
になっている。尚、本実施例では、フィルム枠3のベー
ス面62への到達よりも先にシリンダ7が収縮し、表皮
受け台2がベース面62にたどりつくようにして閉空間
Sをつくり易い状況にしている。
ム31を介在して上記表皮9に接した段階で、続いて、
表皮受け台2を下降させる。この表皮受け台2の下降タ
イミングは、押えプラグ41が上から表皮9を芯材8側
に押える際、隆起部22が表皮ズレを防ぐために好都合
になっている。尚、本実施例では、フィルム枠3のベー
ス面62への到達よりも先にシリンダ7が収縮し、表皮
受け台2がベース面62にたどりつくようにして閉空間
Sをつくり易い状況にしている。
【0021】上記フィルム枠3の下降過程において、表
皮9上に包着用フィルム31が到達後は、クッション体
たる押えプラグ41は保持台1によって下降をはばま
れ、軸体42がリニアブッシュ33内を上動し、その結
果、押えプラグの型面が表皮9を上からその自重で押え
つつもフィルム枠3の下降に伴って相対的に持ち上げら
れていく(図3)。リニアブッシュ33内の軸体42の
上動は、シリンダ等の使用もなく機構的に簡単であり、
しかも、フィルム枠3の下降スピードをアップしても自
動追随するので、表皮の貼着作業の生産性アップに貢献
している。こうして、表皮受け台2およびフィルム枠3
をベース面62,66に着地させ、図3のごとく、芯材
8上の表皮9を包着用フィルム31で上方から覆って保
持台1周りに閉空間Sを形成する(第四工程)。
皮9上に包着用フィルム31が到達後は、クッション体
たる押えプラグ41は保持台1によって下降をはばま
れ、軸体42がリニアブッシュ33内を上動し、その結
果、押えプラグの型面が表皮9を上からその自重で押え
つつもフィルム枠3の下降に伴って相対的に持ち上げら
れていく(図3)。リニアブッシュ33内の軸体42の
上動は、シリンダ等の使用もなく機構的に簡単であり、
しかも、フィルム枠3の下降スピードをアップしても自
動追随するので、表皮の貼着作業の生産性アップに貢献
している。こうして、表皮受け台2およびフィルム枠3
をベース面62,66に着地させ、図3のごとく、芯材
8上の表皮9を包着用フィルム31で上方から覆って保
持台1周りに閉空間Sを形成する(第四工程)。
【0022】続いて、真空ポンプ5を作動させ、閉空間
S内の空気を吸引して減圧し表皮9の巻込み処理を行な
う(第五工程)。真空室61,空間11,通気孔12中
の空気を吸引し表皮9を芯材8の表面に吸着させ、前記
閉空間Sの空気をも真空吸引する。閉空間S内の空気は
芯材8の裏面から通気孔12,空間11,真空室61,
導管51を経て真空ポンプ5で吸引され、系外に放出さ
れる。閉空間S内の真空吸引は数秒(ここでは約8秒)
で完了する。ここで、上記包着用フィルム31には、滑
り性に優れ且つ非吸気性又は低吸気性の柔軟なものを使
用するのがよい。具体的には、ポリプロピレンフィル
ム,ポリエチレンフィルム,ポリエステルフィルム,ナ
イロンフィルム等で、なかでもポリエチレンフィルムの
ような表面の摩擦抵抗が小さくて且つ滑り易いフィルム
は巻込み動作が妨げられず好適となる。尚、フィルムに
はシートを含む。
S内の空気を吸引して減圧し表皮9の巻込み処理を行な
う(第五工程)。真空室61,空間11,通気孔12中
の空気を吸引し表皮9を芯材8の表面に吸着させ、前記
閉空間Sの空気をも真空吸引する。閉空間S内の空気は
芯材8の裏面から通気孔12,空間11,真空室61,
導管51を経て真空ポンプ5で吸引され、系外に放出さ
れる。閉空間S内の真空吸引は数秒(ここでは約8秒)
で完了する。ここで、上記包着用フィルム31には、滑
り性に優れ且つ非吸気性又は低吸気性の柔軟なものを使
用するのがよい。具体的には、ポリプロピレンフィル
ム,ポリエチレンフィルム,ポリエステルフィルム,ナ
イロンフィルム等で、なかでもポリエチレンフィルムの
ような表面の摩擦抵抗が小さくて且つ滑り易いフィルム
は巻込み動作が妨げられず好適となる。尚、フィルムに
はシートを含む。
【0023】かくして、フィルム枠3の下降操作で横風
等が吹いても、下方に出っ張った押えプラグ41が包着
用フィルム31がなびいて偏るのを防ぎ、また、押えプ
ラグ41の適度な押圧で表皮9の位置ズレを抑えて表皮
9の上面部を貼着し、更に、真空吸引して表皮外周縁9
1を芯材裏側に巻込んで全体に渡って皺や浮き等を生じ
させない表皮貼着製品に仕上げていく。その後、真空吸
引を止め、表皮受け台2,フィルム枠3を当初の位置に
復帰させると、芯材8に表皮9が貼着された所望のピラ
ーガーニッシュを得る。
等が吹いても、下方に出っ張った押えプラグ41が包着
用フィルム31がなびいて偏るのを防ぎ、また、押えプ
ラグ41の適度な押圧で表皮9の位置ズレを抑えて表皮
9の上面部を貼着し、更に、真空吸引して表皮外周縁9
1を芯材裏側に巻込んで全体に渡って皺や浮き等を生じ
させない表皮貼着製品に仕上げていく。その後、真空吸
引を止め、表皮受け台2,フィルム枠3を当初の位置に
復帰させると、芯材8に表皮9が貼着された所望のピラ
ーガーニッシュを得る。
【0024】このようにして、一連の表皮の貼着作業を
終えるが、フィルム枠2は当初位置に戻る過程で、リニ
アブッシュ33内を軸体42が下降し、当初位置にセッ
トされると、包着用フィルム31はダブつきもない状態
で、押えプラグ41で下向き凸状に膨らむ形状を保つ。
もちろん風が吹いても、押えプラグ41が下向き凸状の
保形作用をもつ。従って、引き続き次の表皮の貼着動作
(二回目以降の貼着操作)に入る場合は、いちいち包着
用フィルムに接する程度にストッパレベルを調節し、包
着用フィルム31がダブつかないようにする作業手間は
いらなくなる。すなわち、この作業を除いた前述の各工
程を繰返して表皮の連続貼着作業がなされていく。
終えるが、フィルム枠2は当初位置に戻る過程で、リニ
アブッシュ33内を軸体42が下降し、当初位置にセッ
トされると、包着用フィルム31はダブつきもない状態
で、押えプラグ41で下向き凸状に膨らむ形状を保つ。
もちろん風が吹いても、押えプラグ41が下向き凸状の
保形作用をもつ。従って、引き続き次の表皮の貼着動作
(二回目以降の貼着操作)に入る場合は、いちいち包着
用フィルムに接する程度にストッパレベルを調節し、包
着用フィルム31がダブつかないようにする作業手間は
いらなくなる。すなわち、この作業を除いた前述の各工
程を繰返して表皮の連続貼着作業がなされていく。
【0025】尚、上述の表皮の貼着方法では、フィルム
枠3の下降の途中段階で表皮受け台2を下降開始させた
が、表皮9の位置ズレ防止作用は弱くなるものの、表皮
受け台2を下降させてからフィルム枠3を下降させても
よいし同時下降でも構わない。また、表皮受け台2をベ
ース面62へ到達させた後、フィルム枠3をベース面6
6に到達させているが、順序は逆でもまた同時到達でも
よい。
枠3の下降の途中段階で表皮受け台2を下降開始させた
が、表皮9の位置ズレ防止作用は弱くなるものの、表皮
受け台2を下降させてからフィルム枠3を下降させても
よいし同時下降でも構わない。また、表皮受け台2をベ
ース面62へ到達させた後、フィルム枠3をベース面6
6に到達させているが、順序は逆でもまた同時到達でも
よい。
【0026】(2)実施例2 図5,図6は表皮の貼着方法に用いる他の実施形態を示
したものである。前記押えプラグ41と軸体42からな
るクッション体4に代え、スポンジ材でクッション体
4′を形成したものである。他の装置構成は実施例1と
同じである。クッション体4′はほぼ方形体で、フィル
ム枠2の下面中央で門形フレーム32の裏側に固着さ
れ、該クッション体4′の下部は芯材の表面に倣った凹
部44を形成している。
したものである。前記押えプラグ41と軸体42からな
るクッション体4に代え、スポンジ材でクッション体
4′を形成したものである。他の装置構成は実施例1と
同じである。クッション体4′はほぼ方形体で、フィル
ム枠2の下面中央で門形フレーム32の裏側に固着さ
れ、該クッション体4′の下部は芯材の表面に倣った凹
部44を形成している。
【0027】クッション体4′は、第三工程までは外的
負荷をかけられることなく、フィルム枠内の包着用フィ
ルム31がこれを下向き凸状に覆うようにしている。こ
のため、横風等があっても膨らみのあるクッション体
4′が包着用フィルム31の偏りを阻止する。また、第
四工程で表皮受け台2,フィルム枠3を下降させて包着
用フィルム31が芯材8上の表皮9を上方から覆って保
持台1周りに閉空間Sを形成する段階では、クッション
体4′を保持台1と門形フレーム32とで収縮し、縮小
状態に変化させている。そして、クッション体4′の圧
縮に伴い適度の反力が生まれ、これが表皮9の位置ズレ
をなくして芯材8上面へ表皮9を綺麗に貼り付けること
になる。表皮を貼着するための他の工程は、実施例1と
同様である。
負荷をかけられることなく、フィルム枠内の包着用フィ
ルム31がこれを下向き凸状に覆うようにしている。こ
のため、横風等があっても膨らみのあるクッション体
4′が包着用フィルム31の偏りを阻止する。また、第
四工程で表皮受け台2,フィルム枠3を下降させて包着
用フィルム31が芯材8上の表皮9を上方から覆って保
持台1周りに閉空間Sを形成する段階では、クッション
体4′を保持台1と門形フレーム32とで収縮し、縮小
状態に変化させている。そして、クッション体4′の圧
縮に伴い適度の反力が生まれ、これが表皮9の位置ズレ
をなくして芯材8上面へ表皮9を綺麗に貼り付けること
になる。表皮を貼着するための他の工程は、実施例1と
同様である。
【0028】(3)実施例の効果 以上の態様からなる表皮の貼着方法によれば、簡単な操
作にして、種々の表皮9,芯材8に対応でき、予め所定
大きさに裁断した表皮9を使用することによって後加工
(トリミング)なしで芯材への表皮の貼着が可能にな
る。そして、クッション体4,4′が包着用フィルム3
1をフィルム枠3の中央位置で凸状に膨らませた状態で
保形維持するので、風等が吹いても包着用フィルム31
が芯材8,表皮9上の適正位置に下降し、表皮外周縁9
1の巻込みが円滑に進み、且つ、仕上がりが安定する。
また、包着用フィルム31と一緒に押えプラグ41が降
りて表皮9を押えるので、表皮のズレ防止に効を奏す
る。更に、フィルム枠3を下降させ、包着用フィルム3
1が芯材8上の表皮9を覆うにしたがい軸体42がリニ
アブッシュ33内を上動することになるが、リニアブッ
シュ内に軸体が単に挿通する構造を採用しているだけな
ので、フィルム枠3の下降スピードを上げても十分追随
でき、生産性を高めることができる。実施例2のごとく
のクッション体4′にあっても、単純構成ながら包着用
フィルム31の風による偏り防止でき、且つ、フィルム
枠3と一緒に下降して収縮に伴う適度の反力で表皮を押
え、ズレ防止に役立つ。
作にして、種々の表皮9,芯材8に対応でき、予め所定
大きさに裁断した表皮9を使用することによって後加工
(トリミング)なしで芯材への表皮の貼着が可能にな
る。そして、クッション体4,4′が包着用フィルム3
1をフィルム枠3の中央位置で凸状に膨らませた状態で
保形維持するので、風等が吹いても包着用フィルム31
が芯材8,表皮9上の適正位置に下降し、表皮外周縁9
1の巻込みが円滑に進み、且つ、仕上がりが安定する。
また、包着用フィルム31と一緒に押えプラグ41が降
りて表皮9を押えるので、表皮のズレ防止に効を奏す
る。更に、フィルム枠3を下降させ、包着用フィルム3
1が芯材8上の表皮9を覆うにしたがい軸体42がリニ
アブッシュ33内を上動することになるが、リニアブッ
シュ内に軸体が単に挿通する構造を採用しているだけな
ので、フィルム枠3の下降スピードを上げても十分追随
でき、生産性を高めることができる。実施例2のごとく
のクッション体4′にあっても、単純構成ながら包着用
フィルム31の風による偏り防止でき、且つ、フィルム
枠3と一緒に下降して収縮に伴う適度の反力で表皮を押
え、ズレ防止に役立つ。
【0029】尚、本発明においては前記実施例に示すも
のに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々
変更できる。自動車用ピラーガーニッシュに限らず、芯
材8に対し表皮9を貼着する際に広く使用することがで
き、その場合、芯材8及び表皮9の材質,形状等はその
製品の使用目的,所要強度,用途等に応じて種々変更で
きる。保持台1,表皮受け台2,フィルム枠3,クッシ
ョン体4等の大きさ,形状等は、用途に応じて適宜選択
できる。クッション体4はスポンジ材によるものに限ら
ず、例えば、空気圧縮でできる風船体のようなものでも
よい。実施例では、フィルム枠3を表皮受け台2より一
回り大きくしているが、両者をほぼ同じ大きさとし、ベ
ース面に着地したとき、表皮受け台にフィルム枠が重な
るようにしてもよい。
のに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々
変更できる。自動車用ピラーガーニッシュに限らず、芯
材8に対し表皮9を貼着する際に広く使用することがで
き、その場合、芯材8及び表皮9の材質,形状等はその
製品の使用目的,所要強度,用途等に応じて種々変更で
きる。保持台1,表皮受け台2,フィルム枠3,クッシ
ョン体4等の大きさ,形状等は、用途に応じて適宜選択
できる。クッション体4はスポンジ材によるものに限ら
ず、例えば、空気圧縮でできる風船体のようなものでも
よい。実施例では、フィルム枠3を表皮受け台2より一
回り大きくしているが、両者をほぼ同じ大きさとし、ベ
ース面に着地したとき、表皮受け台にフィルム枠が重な
るようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のごとく、本発明に係る表皮の貼着
方法によれば、簡単な操作で、包着用フィルムを適正配
置して生産性の安定化を図り、表皮の位置ズレ防止にも
威力を発揮するなど、品質安定,生産性向上等に優れた
効果を発揮する。
方法によれば、簡単な操作で、包着用フィルムを適正配
置して生産性の安定化を図り、表皮の位置ズレ防止にも
威力を発揮するなど、品質安定,生産性向上等に優れた
効果を発揮する。
【図1】実施例1における表皮貼着装置の全体構成を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】表皮の貼着装置の作動を示す装置の全体断面図
である。
である。
【図3】表皮の貼着装置の作動を示す装置の全体断面図
である。
である。
【図4】表皮の貼着装置の作動を示す装置の全体断面図
である。
である。
【図5】実施例2における表皮貼着装置の全体構成を示
す断面図である。
す断面図である。
【図6】実施例2の表皮の貼着装置の作動を示す装置の
全体断面図である。
全体断面図である。
【図7】従来技術の装置を示す全体断面図である。
【図8】芯材の例を示す斜視図である。
【図9】表皮の例を示す斜視図である。
【図10】表皮貼着時の芯材の例を示す斜視図である。
【図11】図10の横断面図である。
1 保持台 2 表皮受け台 3 フィルム枠 31 包着用フィルム 33 リニアブッシュ 4,4′ クッション体 41 押えプラグ 42 軸体 8 芯材 81 外周縁 9 表皮 91 外周縁 S 閉空間
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 63/00 - 63/48 B29C 65/00 - 65/82 B29C 51/00 - 51/46
Claims (3)
- 【請求項1】 次の各工程を含む結合からなる表皮の貼
着方法。 (イ)保持台上に、芯材をその外周縁がはみ出す状態に
して支持させる第一工程 (ロ)前記芯材を包囲する枠形状で、芯材より上方地点
に配された表皮受け台に可撓性表皮をセットする第二工
程 (ハ)前記表皮受け台の上方にフィルム枠を配し且つ該
フィルム枠下側のほぼ中央にクッション体を設けて、該
クッション体で下向き凸状に膨らむようにしてフィルム
枠内を包着用フィルムでカバーした後、該フィルム枠を
下降させ、前記表皮上に包着用フィルムを到達させる第
三工程 (ニ)前記フィルム枠の下降と並行して前記表皮受け台
を下降させ、前記クッション体を収縮又は上動させなが
ら包着用フィルムが芯材上の表皮を上方から覆って保持
台周りに閉空間を形成する第四工程 (ホ)前記閉空間を真空吸引して減圧することにより包
着用フィルムを表皮と共に芯材に吸着させ、該表皮の外
周縁を芯材の外周縁の裏側に巻込ませる第五工程 - 【請求項2】 前記フィルム枠にリニアブッシュが取付
けられ、前記クッション体が芯材の表面に倣った型面を
有する押えプラグと該押えプラグの上面に固着され前記
リニアブッシュ内を上下動自在に縦通する軸体とを具備
して、前記フィルム枠を下降させ、包着用フィルムが前
記芯材上の表皮を覆うにしたがい前記リニアブッシュ内
を前記軸体が上動しこれに押えプラグが連動してなる請
求項1記載の表皮の貼着方法。 - 【請求項3】 前記クッション体がスポンジ材からな
り、該クッション体を保持台に対向するフィルム枠の下
面中央に配置してなる請求項1記載の表皮の貼着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20647095A JP2999694B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 表皮の貼着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20647095A JP2999694B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 表皮の貼着方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0929841A JPH0929841A (ja) | 1997-02-04 |
JP2999694B2 true JP2999694B2 (ja) | 2000-01-17 |
Family
ID=16523915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20647095A Expired - Lifetime JP2999694B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 表皮の貼着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2999694B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1492082A4 (en) * | 2002-03-29 | 2010-05-05 | Asahi Fibreglass Co | THERMAL INSULATING MATERIAL AND PHONIC INSULATION COATED WITH RESIN FILM, AND METHOD AND EQUIPMENT FOR PRODUCING SUCH MATERIAL |
JP4627178B2 (ja) * | 2003-11-25 | 2011-02-09 | 大日本印刷株式会社 | ラミネート装置 |
JP5318145B2 (ja) * | 2011-04-06 | 2013-10-16 | トヨタ自動車東日本株式会社 | 表皮材付き製品の製造方法 |
CN118372408B (zh) * | 2024-06-21 | 2024-09-17 | 西安亚龙航空机电股份有限公司 | 一种飞机夹芯结构蒙皮工装及蒙皮铺贴方法 |
-
1995
- 1995-07-19 JP JP20647095A patent/JP2999694B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0929841A (ja) | 1997-02-04 |
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