JP2994578B2 - 検体搬送システム - Google Patents

検体搬送システム

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JP2994578B2
JP2994578B2 JP7184525A JP18452595A JP2994578B2 JP 2994578 B2 JP2994578 B2 JP 2994578B2 JP 7184525 A JP7184525 A JP 7184525A JP 18452595 A JP18452595 A JP 18452595A JP 2994578 B2 JP2994578 B2 JP 2994578B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,血液,尿等の検体を分
散して設置されている各種分析装置に搬送して自動的に
検査する検体搬送システムに係り,特に,高度に省力化
・合理化が行えると共に,正確で確実な検査を行うこと
ができ,また,投入される検体に応じて当該システムが
成し得る最適の搬送経路を選択して検査処理の高速化を
図り,更には,処理分散して搬送制御の柔軟性及びシス
テム構築の柔軟性を高めた検体搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の検体搬送システムとしては,例え
ば,特開昭63−52061号公報で開示された検体検
査自動化ラインシステムがある。図13は本従来例の構
成図である。
【0003】この検体検査自動化ラインシステムでは,
自動仕分機により,載置された検体収納ラックを幹線搬
送路に投入し,投入された検体収納ラックの番号・行先
を読取装置で読み取って記憶部に記憶する。また制御装
置では,各種分析装置からの状態信号と記憶部の読取デ
ータに基づいて,自動仕分機上で待機している検体収納
ラックの内から適切なラックを選定し,幹線搬送路に投
入させる。投入された検体収納ラックは支線搬送路を介
して検査すべき各種分析装置まで自動的に到達し,検査
が自動的に行われる。
【0004】また,特開平4−172252号公報に
は,上記第1の従来例を改良した検体検査システムとし
て,検体の検査項目毎に検査の至急度情報を記憶し,検
体を各種分析装置に送る時に,この至急度情報に基づい
て検体をどの各種分析装置に投入させるべきかを決定す
るようにし,また,各種分析装置から自動仕分機への戻
り搬送路を設けて,複数回にわたり検体を各種分析装置
に搬送することを可能として,至急検体の待ち行列を最
小化すると共に,検体の効率の良い分配を可能とするも
のが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記第
1及び第2の従来の検体搬送システムの何れのシステム
にあっても,搬送制御は,本質的にシーケンシャルな定
型的処理に基づくものであり,検体の種類が多様化し,
検査すべき検査項目も多様化している今日,処理を定型
的にしか組み込めない従来の検体搬送システムでは,そ
の都度,サブ的な定型処理を追加したり変更したりする
必要があり,柔軟に対処できないという問題や,システ
ムが複雑になるという問題があった。
【0006】例えば,大量の検体について,限定された
検査項目について検査する場合などでは,一部の各種分
析装置に対して検体収納ラックの投入が集中してしま
い,該各種分析装置を使用する搬送経路がボトルネック
となって,本来備えている検体搬送システムの処理能力
を十分に発揮できないという問題点が発生していた。
【0007】また,不定期な特別の処理,例えば緊急を
要する検査などについては,上記第2の従来例の検体搬
送システムによっても,自動仕分機において,至急度に
応じた検体収納ラックの投入を行うためには,最も簡単
であると思われるFIFO(First In First Out)制御
機構では対処できず,特別な機構が必要であり搬送制御
用の装置コストが増大するという問題点が発生してい
た。
【0008】また上記第2の従来例の検体搬送システム
において,多様な検査項目に対処するには,搬送路及び
戻り搬送路が形成するループ経路に繰り返し何回も投入
する必要があり,例えば各種分析装置が何台も設置され
た大規模システムでは1回のループ経路を搬送するだけ
でも相当の時間を要し,結果として,高速処理が実現で
きない,また緊急の要請に答えることができないという
問題点が発生していた。
【0009】以上のように,従来の検体搬送システムに
よって不定期な特別の処理を行う場合には,高速処理が
望めないことから,結局,人手によって各種分析装置に
直接割り込み投入するという方法が,最速に処理できる
ことから,実用的な方法となり,結果として,検体搬送
システムの最大のニーズである省力化・合理化を図れな
いという致命的な問題点も発生していた。
【0010】更に,上述のように,医療技術の進歩に伴
って検体の種類が多様化し,検査すべき検査項目も多様
化し,それに付随して各種分析装置の新型機種のリリー
スのサイクルも短くなってきている。従って,検体搬送
システムもこのような技術的進歩に逐次追随していく必
要があるが,従来のような本質的にシーケンシャルな定
型的処理に基づく検体搬送システムでは,その都度制御
シーケンスを追加・変更する必要があり,また,各種分
析装置の仕様によっては,既存の検体搬送システムと整
合できず,新型の各種分析装置の使用を断念せざるを得
ないか,或いは新たに検体搬送システムを構築し直さな
ければならないという問題を招いていた。
【0011】本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって,血液,尿等の検体を分散して設置さ
れている各種分析装置に搬送して,自動的に検査する検
体搬送システムにおいて,緊急処理等の不定期な特別処
理に対しても高速な処理を実現でき,結果として,高度
に省力化・合理化を図り得る検体搬送システムを提供す
ることを目的としている。
【0012】また本発明の他の目的は,多様な検体の種
類や,多様な検査項目に対しても柔軟に対応でき,不定
期な特別処理に対して,人手によらず正確で確実な検査
を行うことができる検体搬送システムを提供することで
ある。
【0013】また本発明の他の目的は,投入される検体
の種類,検査項目または緊急度等に応じて,当該システ
ムが成し得る最適の搬送経路を選択して,搬送経路にボ
トルネックを生じることなく,検査処理の高速化を図り
得る検体搬送システムを提供することである。
【0014】また本発明の他の目的は,分散処理システ
ムの概念を導入して,不定期な特別処理に対しても処理
の優先順位を設定する等,僅かなシステム設計の変更の
みで対処でき,搬送制御の柔軟性を高めた検体搬送シス
テムを提供することである。
【0015】更に本発明の他の目的は,分散処理システ
ムの概念を導入して,新たな各種分析装置の追加・変更
等に対しても,接続ユニットの付加,並びに,データベ
ース等のシステム仕様を具現している部分の追加・変更
等で対処でき,システム構築における柔軟性を高めた検
体搬送システムを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の請求項1に係る検体搬送システムは,読み
取り可能な検体識別コードの付された検体と,所定数の
前記検体をひとまとめにして含み,読み取り可能なラッ
ク識別コードの付されたラックと,前記ラックを所定方
向に搬送する搬送ラインと,前記検体識別コードに対応
して与えられる検査項目のうち,所定項目について分析
を行う各種分析装置と,各種分析装置毎に設けられ,
記搬送ライン上のラックを選択的に取り込み,接続する
各種分析装置に供給する接続ユニットと,当該検体搬送
システムに供給される前記検体及びまたは前記ラックの
検査項目等の依頼データ及び分析結果データを統括し,
前記ラックの搬送制御を行う統括制御手段とを備え,前
記接続ユニットは,前記搬送ライン上のラックの選択的
取込み,並びに接続する各種分析装置へのラックの供給
各種分析装置毎に制御する接続制御手段を具備し,前
記接続制御手段は,接続する各種分析装置と相互に信号
の授受を行う信号伝達手段を介して接続され,前記統括
制御手段と相互にデータの授受を行うデータ通信手段を
介して接続され,前記各種分析装置は,前記統括制御手
段と相互にデータの授受を行うデータ通信手段を介して
接続され,前記接続制御手段によって,各種分析装置へ
のラックの選択的な供給制御若しくはその地点における
搬送制御を行い,前記各種分析装置へのラックの搬送制
御についての分散処理を行うものである。
【0017】また,請求項2に係る検体搬送システム
は,請求項1記載の検体搬送システムにおいて,前記統
括制御手段は,前記ラック識別コードをキーとし,少な
くとも該ラックが含む検体の検体識別コード及び該検体
のラック内位置情報を保持するラック情報データベース
と,前記検体識別コードをキーとし,少なくとも該検体
について行うべき検査項目の情報を保持する検体情報デ
ータベースとを備えたものである。
【0018】また,請求項3に係る検体搬送システム
は,請求項1または2記載の検体搬送システムにおい
て,前記接続ユニットは,前記搬送ラインから供給され
るラックのラック識別コードを読み取るコード読み取り
手段と,前記統括制御手段または前記接続制御手段によ
り設定された数までラックを保持するバッファ部とを備
えたものである。
【0019】また,請求項4に係る検体搬送システム
は,請求項3記載の検体搬送システムにおいて,前記コ
ード読み取り手段は,前記ラックのラック識別コードを
読み取る際に,当該コード読み取り手段の移動によっ
て,前記搬送ライン上のラックを一旦停止させ,前記接
続制御手段は,読み取ったラック識別コードに基づき前
記ラック情報データベースを参照して,当該接続ユニッ
トに接続する前記各種分析装置に対して該ラックを供給
すべきか否かを判断し,供給すべき場合には該ラックを
前記バッファ部の最後部に取り込み,供給すべきでない
場合には前記コード読み取り手段の元の位置への移動に
よって,該ラックを前記搬送ライン上に戻すものであ
る。
【0020】また,請求項5に係る検体搬送システム
は,請求項3または4記載の検体搬送システムにおい
て,前記接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックについて,接続する各種分析装置
の分析所要時間を予測し,前記各種分析装置の分析所要
時間に基づき,各種分析装置のバッファ数を設定するも
のである。
【0021】また,請求項6に係る検体搬送システム
は,請求項3または4記載の検体搬送システムにおい
て,前記接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックのラック識別コードを前記統括制
御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記各種分析装
置毎に報知されたラック識別コードに基づき該各種分析
装置における分析所要時間を予測し,該分析所要時間に
基づき該各種分析装置のバッファ数を設定するものであ
る。
【0022】また,請求項7に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5または6記載の検体搬送システム
において,前記接続制御手段は,当該接続ユニット内の
バッファ部が保持するラックのラック識別コードを前記
統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記各種
分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき該各
種分析装置における検査項目毎の分析すべき検体数を算
出し,前記統括制御手段は,少なくとも1以上の共通の
検査項目について分析を行う複数の各種分析装置を1群
と見なし,該共通検査項目について分析を要するラック
を該1群の各種分析装置に供給するに際し,該1群の各
種分析装置それぞれの前記分析すべき検体数に基づいて
分配を行うものである。
【0023】また,請求項8に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5または6記載の検体搬送システム
において,前記接続制御手段は,当該接続ユニット内の
バッファ部が保持するラックのラック識別コードを前記
統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記各種
分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき該各
種分析装置における検査項目毎の分析回数を算出し,前
記統括制御手段は,少なくとも1以上の共通の検査項目
について分析を行う複数の各種分析装置を1群と見な
し,該共通検査項目について分析を要するラックを該1
群の各種分析装置に供給するに際し,該1群の各種分析
装置それぞれの前記分析回数に基づいて分配を行うもの
である。
【0024】また,請求項9に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5または6記載の検体搬送システム
において,前記接続制御手段は,当該接続ユニット内の
バッファ部が保持するラックのラック識別コードを前記
統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記各種
分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき該各
種分析装置における分析所要時間を予測し,前記統括制
御手段は,少なくとも1以上の共通の検査項目について
分析を行う複数の各種分析装置を1群と見なし,該共通
検査項目について分析を要するラックを該1群の各種分
析装置に供給するに際し,該1群の各種分析装置それぞ
れの前記分析所要時間に基づいて分配を行うものであ
る。
【0025】また,請求項10に係る検体搬送システム
は,請求項7,8または9記載の検体搬送システムにお
いて,前記ラック情報データベースは,ラック識別コー
ドに応じた処理の優先順位情報を保持し,前記統括制御
手段によるラックの分配は,該ラックの処理優先順位情
報を考慮して行われるものである。
【0026】また,請求項11に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5,6,7,8,9または10記載
の検体搬送システムにおいて,前記接続ユニットは,前
記バッファ部から供給されるラックを,前記各種分析装
置の動作に同期して移動させる第1フィーダ部と,前記
各種分析装置による分析の終了したラックを前記搬送ラ
イン上に戻す第2フィーダ部とを備え,前記接続制御手
段は,前記ラック情報データベース及び前記検体情報デ
ータベースを参照して,前記各種分析装置の分析対象の
ラック内の各検体について分析が必要か否かを判断し,
分析不要の検体については所定の分析位置に停止しない
ように前記ラックの移動制御を行うものである。
【0027】また,請求項12に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5,6,7,8,9または10記載
の検体搬送システムにおいて,前記接続ユニットは,前
記バッファ部から供給されるラックを,前記各種分析装
置の動作に同期して移動させる第1フィーダ部と,前記
第1フィーダ部上のラックに含まれる検体の検体識別コ
ードを読み取る第2コード読み取り手段と,前記各種分
析装置による分析の終了したラックを前記搬送ライン上
に戻す第2フィーダ部とを備え,前記接続制御手段は,
前記第2コード読み取り手段により読み取った検体識別
コードに基づき前記検体情報データベースを参照して,
前記ラック内の各検体について分析が必要か否かを判断
し,分析不要の検体については所定の分析位置に停止し
ないように前記ラックの移動制御を行うものである。
【0028】また,請求項13に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5,6,7,8,9,10,11ま
たは12記載の検体搬送システムにおいて,前記接続ユ
ニットは,前記バッファ部,前記第1フィーダ部または
前記第2フィーダ部とは別の位置に,人手により検体ま
たはラックを載置し得るマニュアル投入部と,前記第1
フィーダ部上のラックについて分析を行う第1モードと
は独立した,前記マニュアル投入部上の検体またはラッ
クについて分析を行う第2モードに,前記各種分析装置
の動作を遷移させる切換スイッチとを備えたものであ
る。
【0029】また,請求項14に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5,6,7,8,9,10,11,
12または13記載の検体搬送システムにおいて,前記
バッファ部は,先に取り込まれたラックの検体並び方向
の側面と,次に取り込まれたラックの検体並び方向の側
面が接するように,ラックを保持するものである。
【0030】更に,請求項15に係る検体搬送システム
は,請求項3,4,5,6,7,8,9,10,11,
12または13記載の検体搬送システムにおいて,前記
バッファ部は,先に取り込まれたラックの検体並び方向
に垂直の側面と,次に取り込まれたラックの検体並び方
向に垂直の側面が接するように,ラックを保持するもの
である。
【0031】
【作用】本発明の請求項1に係る検体搬送システムで
は,読み取り可能な検体識別コードの付された検体を搬
送するために,読み取り可能なラック識別コードの付さ
れたラックに該検体を所定数分ひとまとめに載置して行
うラック方式を採用している。また,統括制御手段は,
当該検体搬送システムに供給される検体及びまたはラッ
クの検査項目等の依頼データ及び分析結果データを統括
すると共に,ラックの搬送制御を行い,一方で,搬送ラ
インと各種分析装置との接続手段として接続ユニットを
具備し,該接続ユニットは,搬送ライン上のラックを選
択的に取り込み,接続する各種分析装置に供給するよう
にしている。
【0032】また,接続ユニットには,搬送ライン上の
ラックの選択的取込み,並びに接続する各種分析装置へ
のラックの供給を制御する接続制御手段を具備してお
り,該接続制御手段は,接続する各種分析装置と相互に
信号の授受を行う例えばRS232C等の信号伝達手段
を介して接続され,また,統括制御手段と相互にデータ
の授受を行う例えばイーサネット等のデータ通信手段を
介して接続され,更に,各種分析装置は,統括制御手段
と相互にデータの授受を行う例えばイーサネット等のデ
ータ通信手段を介して接続されている。
【0033】このような構成,並びに,検体識別コード
に対応して与えられる検査項目のうち,所定項目につい
て分析を行う各種分析装置を,当該検体搬送システムの
各所に設置することにより,分析処理についての分散処
理システムを実現し,また同時に,各種分析装置に接続
される接続ユニットの接続制御手段によって,各種分析
装置へのラックの選択的な供給制御若しくはその地点に
おける搬送制御を行うことにより,搬送制御についての
分散処理システムをも実現している。
【0034】このように,検体搬送システム全体の大ま
かなラックの搬送制御を統括制御手段によって行い,一
方,各種分析装置が搬送ラインに接続される地点では,
より細かいラックの搬送制御を接続制御手段によって行
うこととしているので,統括制御手段にかかる処理の負
担が軽減され,例えば,新たに各種分析装置を追加した
り,或いは,各種分析装置を変更する等の場合には,該
各種分析装置に接続ユニットを付加または変更して搬送
ラインと接続すればよく,また,統括制御手段において
は,データベース等のシステム仕様を具現している部分
の追加または変更等で対処でき,システム構築における
柔軟性を高めた検体搬送システムを実現することが可能
となる。
【0035】また,細かいラックの搬送制御を接続ユニ
ットの接続制御手段によって局所的に行うので,緊急処
理等の不定期な特別処理に対しても総括制御手段に負担
をかけることなく,接続制御手段により個別に,柔軟
に,また的確に処理でき,検体搬送システム全体として
矛盾を生じることもないので,結果として,高速な処理
を実現でき,また,人手を煩わせることなく高度に省力
化・合理化を図ることができる。
【0036】また,請求項2に係る検体搬送システムで
は,統括制御手段に,ラック識別コードをキーとし,少
なくとも該ラックが含む検体の検体識別コード及び該検
体のラック内位置情報を保持するラック情報データベー
スと,検体識別コードをキーとし,少なくとも該検体に
ついて行うべき検査項目の情報を保持する検体情報デー
タベースとを備えた構成としている。
【0037】これらラック情報データベース及び検体情
報データベースにより,当該検体搬送システムが保有す
るラック及び検体に関する情報について,一元的な管理
が可能となり,分析結果情報データベース等の当該検体
搬送システムの他のデータベースとのネットワーク等に
よる連携によって,システムの拡張性が保証される。
【0038】また,不定期な期間の処理に対しても,例
えば緊急処理に対処するためには,ラック情報データベ
ースが表形式であれば,新たに項目を追加して,また接
続制御ユニットの接続制御手段が行う制御シーケンスに
新たな判断処理を追加する等によって対処でき,搬送制
御の柔軟性を高めた検体搬送システムを実現できる。
【0039】また,請求項3に係る検体搬送システムで
は,接続ユニットにおいて,コード読み取り手段によっ
て,搬送ラインから供給されるラックのラック識別コー
ドを読み取り,統括制御手段または接続制御手段により
設定された数まで,バッファ部にラックを保持するよう
にしている。
【0040】例えば,統括制御手段により,各種分析装
置の処理能力及びラックの投入状況等に応じて最大バッ
ファ数を設定すれば,搬送ライン上にラックが滞ること
なく,スムーズな搬送制御が可能となる。また最大バッ
ファ数は,統括制御手段内に設定されるパラメータとし
て取り扱い,コンソール等の入力手段によってユーザが
設定できるようにしても良い。
【0041】また例えば,接続ユニットの処理状況に応
じて,接続制御手段が単独で最大バッファ数を再設定す
ることとすれば,緊急処理やマニュアル投入に対応して
任意にバッファ数を設定することが可能となり,不定期
な特別の処理に柔軟に対応できると共に,当該検体搬送
システムの他の部分に対して及ぼす影響を低減でき,検
体搬送システムの全体的な処理能力を維持したまま,不
定期な特別の処理を行うことができる。
【0042】また,請求項4に係る検体搬送システムで
は,コード読み取り手段は,ラックのラック識別コード
を読み取る際に,当該コード読み取り手段の移動によっ
て,搬送ライン上のラックを一旦停止させ,接続制御手
段は,読み取ったラック識別コードに基づきラック情報
データベースを参照して,当該接続ユニットに接続する
各種分析装置に対して該ラックを供給すべきか否かを判
断し,供給すべき場合には該ラックをバッファ部の最後
部に取り込み,供給すべきでない場合にはコード読み取
り手段の元の位置への移動によって,該ラックを搬送ラ
イン上に戻すようにしている。
【0043】接続制御手段が行う供給すべきか否かの判
断は,例えば,該各種分析装置が行う分析項目について
分析することとなっている該ラック内の検体数を算出
し,該各種分析装置に固有の所定数以上であれば供給
し,所定数未満であれば供給しないようにするものであ
る。これにより,各種分析装置により測定を要しないラ
ックについては,搬送ライン上でそのまま素通りさせ
て,測定不要ラックのバイパス機能を実現でき,無駄な
迂回によって該ラックの処理時間を長引かせることな
く,また,各種分析装置に不要な負荷を課することなく
搬送制御することができ,結果として,検体搬送システ
ム全体の処理効率を向上させることができる。
【0044】また,請求項5に係る検体搬送システムで
は,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッファ部
が保持するラックについて,接続する各種分析装置の分
析所要時間を予測し,各種分析装置の分析所要時間に基
づき,各種分析装置に対するバッファ数を設定するよう
にしている。
【0045】分析所要時間の予測の方法としては,例え
ば,バッファ部が保持するラックについて,ラック識別
コードに基づきラック情報データベースを参照し,該ラ
ックに含まれる検体について検体情報データベースを参
照することにより,当該各種分析装置が処理すべき検査
項目毎の検体数または分析回数が算出でき,検査項目毎
に予測される単位処理時間を掛け合わせ,これらの総和
をとって得られる時間を分析所要時間とすることが考え
られる。
【0046】このように,接続制御手段が各種分析装置
の分析所要時間を予測して,例えば各種分析装置が過負
荷状態にあると判断した場合には,接続ユニットのバッ
ファ数をより少ない数に再設定することにより,統括制
御手段によることなく独立して,該各種分析装置が当該
検体搬送システムの搬送経路におけるボトルネックとな
ることを回避できる。
【0047】また,請求項6に係る検体搬送システムで
は,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッファ部
が保持するラックのラック識別コードを前記統括制御手
段に報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報知さ
れたラック識別コードに基づき該各種分析装置における
分析所要時間を予測し,該分析所要時間に基づき該各種
分析装置に対するバッファ数を設定するようにしてい
る。
【0048】このように,バッファ部が保持するラック
のラック識別コードを統括制御手段に報知することによ
り,統括制御手段は各種分析装置の分析所要時間を予測
して,各種分析装置毎に負荷状態を的確に把握すること
が可能となり,例えばある各種分析装置が過負荷状態に
あると判断した場合には,該接続ユニットのバッファ数
をより少ない数に再設定することにより,該各種分析装
置が当該検体搬送システムの搬送経路におけるボトルネ
ックとなることを回避でき,検体搬送システム全体の検
査処理の高速化を図ることが可能となる。
【0049】また,請求項7に係る検体搬送システムで
は,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッファ部
が保持するラックのラック識別コードを統括制御手段に
報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報知された
ラック識別コードに基づき該各種分析装置における検査
項目毎の分析すべき検体数を算出し,統括制御手段は,
少なくとも1以上の共通の検査項目について分析を行う
複数の各種分析装置を1群と見なし,該共通検査項目に
ついて分析を要するラックを該1群の各種分析装置に供
給するに際し,該1群の各種分析装置それぞれの分析す
べき検体数に基づいて分配を行うようにしている。
【0050】このように,バッファ部が保持するラック
のラック識別コードを統括制御手段に報知することによ
り,統括制御手段は,各種分析装置における検査項目毎
の分析すべき検体数を算出して,搬送ライン上にあるラ
ックを各種分析装置に投入した場合に,該ラックの検査
終了時間を予測でき,例えば,該ラックが所有する検体
の種類,検査項目,或いは,該ラックに課せられている
緊急度等に応じて,該1群の各種分析装置の内何れの各
種分析装置に供給すべきかを判断することができるの
で,当該検体搬送システムが採り得る最適の搬送経路を
選択して,搬送経路にボトルネックを生じることなく検
査処理の高速化を図ることが可能となる。
【0051】また,請求項8に係る検体搬送システムで
は,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッファ部
が保持するラックのラック識別コードを前記統括制御手
段に報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報知さ
れたラック識別コードに基づき該各種分析装置における
検査項目毎の分析回数を算出し,統括制御手段は,少な
くとも1以上の共通の検査項目について分析を行う複数
の各種分析装置を1群と見なし,該共通検査項目につい
て分析を要するラックを該1群の各種分析装置に供給す
るに際し,該1群の各種分析装置それぞれの分析回数に
基づいて分配を行うようにしている。
【0052】例えば,シングルマルチ型のように,1検
体について複数回の分析回数を要するものについては,
検体数の評価だけでは正確な負荷判断はできない。そこ
で,請求項8に係る検体搬送システムでは,統括制御手
段において,各種分析装置における検査項目毎の分析回
数を算出して,搬送ライン上にあるラックを各種分析装
置に投入した場合に,該ラックの検査終了時間を予測す
ることとしている。これにより,より正確な負荷判断が
可能となり,当該検体搬送システムが採り得る最適の搬
送経路を選択して,搬送経路にボトルネックを生じるこ
となく検査処理の高速化を図ることが可能となる。
【0053】また,請求項9に係る検体搬送システムで
は,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッファ部
が保持するラックのラック識別コードを統括制御手段に
報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報知された
ラック識別コードに基づき該各種分析装置における分析
所要時間を予測し,統括制御手段は,少なくとも1以上
の共通の検査項目について分析を行う複数の各種分析装
置を1群と見なし,該共通検査項目について分析を要す
るラックを該1群の各種分析装置に供給するに際し,該
1群の各種分析装置それぞれの分析所要時間に基づいて
分配を行うようにしている。
【0054】このように,バッファ部が保持するラック
のラック識別コードを統括制御手段に報知することによ
り,統括制御手段は,各種分析装置の分析所要時間を予
測して,搬送ライン上にあるラックについて,該ラック
がその後とり得る各搬送経路について検査終了時間を予
測でき,例えば,該ラックが所有する検体の種類,検査
項目,或いは,該ラックに課せられている緊急度等に応
じて,該1群の各種分析装置の内何れの各種分析装置に
供給すべきかを判断することができるので,当該検体搬
送システムが採り得る最適の搬送経路を選択して,搬送
経路にボトルネックを生じることなく検査処理の高速化
を図ることが可能となる。
【0055】また,請求項10に係る検体搬送システム
では,ラック情報データベースに,ラック識別コードに
応じた処理の優先順位情報を保持し,統括制御手段によ
るラックの分配において,該ラックの処理優先順位情報
を考慮して行うようにしている。
【0056】例えば,ラック投入時にコンソール等の入
力手段によって,該ラックが「緊急である」,「何時ま
でに分析結果を入手したい」,或いは「通常処理で可で
ある」等の処理時間に関する情報を入力すれば,それに
応じた優先順位情報が自動的に登録され,例えば,緊急
処理に応じた優先順位情報を保持するラックであれば,
統括制御手段は,そのラックが保持する依頼データ,並
びに搬送ライン上でそのラックより下流にある各種分析
装置の分析所要時間等に基づいて,最速処理可能な搬送
経路を選択して,搬送制御を行うことができる。
【0057】また,請求項11に係る検体搬送システム
では,接続ユニットにおいて,バッファ部から供給され
るラックを,第1フィーダ部上に移動した後,各種分析
装置の動作に同期して移動させるが,この時接続制御手
段は,第1フィーダ部上にあるラックのラック識別コー
ドに基づき,ラック情報データベース及び検体情報デー
タベースを参照して,各種分析装置の分析対象のラック
内の各検体について分析が必要か否かを判断し,分析不
要の検体については所定の分析位置に停止しないように
ラックの移動制御を行うこととしている。また,各種分
析装置による分析の終了したラックは,第2フィーダ部
によって搬送ライン上に戻すようにしている。これによ
り,測定不要な検体について飛ばす,測定不要検体のジ
ャンプ機能を実現でき,当該各種分析装置における分析
処理を高速化できる。
【0058】また,請求項12に係る検体搬送システム
では,接続ユニットにおいて,バッファ部から供給され
るラックを,第1フィーダ部上に移動した後,各種分析
装置の動作に同期して移動させ,同時に第2コード読み
取り手段によって,第1フィーダ部上のラックに含まれ
る検体の検体識別コードを順次読み取るようにし,接続
制御手段は,第2コード読み取り手段により読み取った
検体識別コードに基づき検体情報データベースを参照し
て,ラック内の各検体について分析が必要か否かを判断
し,分析不要の検体については所定の分析位置に停止し
ないようにラックの移動制御を行うこととしている。ま
た,各種分析装置による分析の終了したラックは,第2
フィーダ部によって搬送ライン上に戻すようにしてい
る。これにより,測定不要な検体について飛ばす,測定
不要検体のジャンプ機能を実現でき,当該各種分析装置
における分析処理を高速化できる。
【0059】また,請求項13に係る検体搬送システム
では,接続ユニットにおいて,バッファ部,第1フィー
ダ部または第2フィーダ部とは別の位置にマニュアル投
入部を設け,該マニュアル投入部に人手により検体また
はラックを載置し,切換スイッチによって,第1フィー
ダ部上のラックについて分析を行う第1モードとは独立
した,マニュアル投入部上の検体またはラックについて
分析を行う第2モードに各種分析装置の動作を遷移さ
せ,システムの搬送制御とは独立した分析を可能として
いる。
【0060】非常に高い緊急度で処理を要する場合な
ど,不測の事態は必然的に発生するものであり,いかな
る自動化を実現したとしても,これに対処し得ない場合
が生じることもあり得る。通常動作を行う第1モードと
は独立したマニュアル投入の第2モードを具備すること
により,このような不測の事態にも的確に対処すること
が可能となり,より柔軟な検体搬送システムの構築が可
能となる。
【0061】尚,各種分析装置が第2モードの間は,統
括制御手段は,該各種分析装置を稼働休止状態にあると
みなして,同等の検査項目について分析し得る他の各種
分析装置に該分析を委ね,接続制御手段により,ラック
のバッファ部への取り込みを禁止して,ラックをバイパ
スさせるように制御して,第1モードに復帰後,該各種
分析装置を元の状態から再開させるようにすることも可
能である。
【0062】また,請求項14に係る検体搬送システム
では,バッファ部を,先に取り込まれたラックの検体並
び方向の側面と,次に取り込まれたラックの検体並び方
向の側面が接するように,ラックを保持するように構成
するのが望ましい。
【0063】更に,請求項15に係る検体搬送システム
では,バッファ部を,先に取り込まれたラックの検体並
び方向に垂直の側面と,次に取り込まれたラックの検体
並び方向に垂直の側面が接するように,ラックを保持す
るように構成するのが望ましい。システムが備える各種
分析装置の構造やシステムレイアウトに応じて,請求項
14に係る検体搬送システムと組み合わせることによ
り,より柔軟なシステム設計が可能となる。
【0064】
【実施例】以下,本発明の検体搬送システムの一実施例
について,図面を参照して詳細に説明する。図1は本発
明の一実施例に係る検体搬送システムの全体構成図であ
る。
【0065】〔実施例の全体構成〕本実施例の検体搬送
システムは,検体識別バーコード(読み取り可能な検体
識別コード)の付された検体101を搬送するために,
ラック識別バーコード(読み取り可能なラック識別コー
ド)の付されたラック102に,例えば検体10本をひ
とまとめに載置するラック方式を採用している。
【0066】図1において,本実施例の検体搬送システ
ムは,搬送ライン103,スタートストッカー104,
コンソール105(入力手段),各種分析装置111a
及び111b,接続ユニット112a及び112b,タ
ーンテーブル114,ターミナルストッカー116,並
びに,ホスト計算機121(請求項にいう統括制御手
段)を備えて構成されている。
【0067】スタートストッカー104は,FIFO形
式のストッカーを複数個具備して構成され,各ストッカ
ーへのラック102の投入は,当該検体搬送システムが
取り扱う検査項目に応じて行われるのが望ましい。尚,
検査項目とストッカーの対応が1対1対応とならない場
合には,検査項目のより上位の概念で予めグループ化
し,該グループ対応で投入するようにしても良い。ま
た,検査項目毎,或いはグループ毎に仕分ける方法とし
ては,人手による方法,またはスタートストッカー10
4の前段に設置される自動仕分機(図示せず)による方
法がある。
【0068】ターンテーブル114は,搬送ライン10
3上の分岐点または方向転換点に設置され,ホスト計算
機121の制御指示に基づき,当該ターンテーブル11
4上に載置されたラックを回転させて,搬送方向を転換
するものである。尚,載置されるラック102の識別
は,当該ターンテーブル114の投入口直前の搬送ライ
ン103上に設置されているバーコードリーダによっ
て,該ラック102のラック識別コードを読み取ること
により行われる。
【0069】ターミナルストッカー116は,ラック1
02内の全ての検体について行われるべき全検査項目の
分析が終了したラックを,順次蓄積していくストッカー
である。
【0070】コンソール105は,当該検体搬送システ
ムの入力手段であって,スタートストッカー104にラ
ック102を投入する際に,緊急度(優先レベル)等の
付属情報を入力する場合などに使用されるものである。
またコンソール105は,当該検体搬送システムの各構
成要素(各種分析装置や分注機等)毎に,データや制御
コマンド等の入力手段として構成しても良い。
【0071】ホスト計算機121は,当該検体搬送シス
テムに供給される検体101及びラック102の検査項
目等の依頼データ及び分析結果データを統括すると共
に,ラック102の当該検体搬送システムにおける搬送
制御を行うものである。例えば,DECpcXL PC
I(UNIXオペレーティングシステム)をCPU12
2とし,ハードディスク及び光ディスク等を具備する構
成で実現される。尚,ホスト計算機121は,後述する
ラック情報データベース124及び検体情報データベー
ス123等の各種データベースの管理,並びにデータ通
信手段161を通信媒体として構成されるLANの通信
制御,等の機能も果たす。
【0072】各種分析装置111a及び111bは,検
体識別コードに対応して与えられる検査項目の内,所定
項目について分析を行うものであり,例えば,血清,血
漿または尿等についてグルコース,電解質または生化学
項目等の分析を行うものである。各種分析装置111a
及び111bは,装置単独で,或いは後述する接続ユニ
ット112a及び112bを介して,搬送ライン103
に接続される。尚,各種分析装置111a及び111b
は,ホスト計算機121と相互にデータの授受を行うべ
く,例えばイーサネット等のLAN(データ通信手段1
61)を介して接続されている。
【0073】接続ユニット112a及び112bは,そ
れぞれ搬送ライン103と各種分析装置111a及び1
11bとを接続する接続手段であって,搬送ライン10
3上のラック102を選択的に取り込み,各種分析装置
111a及び111bの処理状況に応じて,ラック10
3を各種分析装置111a及び111bに供給するもの
である。
【0074】また接続ユニット112a及び112b
は,搬送ライン103上のラック102の選択的取込
み,並びに接続する各種分析装置111a及び111b
へのラック102の供給を制御する接続制御手段113
a及び113bを具備している。
【0075】この接続制御手段113a及び113b
は,接続する各種分析装置111a及び111bと相互
に信号の授受を行うべく,例えばRS232C等の信号
伝達手段162a及び162bを介して接続され,ま
た,ホスト計算機121と相互にデータの授受を行うべ
く,例えばイーサネット等のLAN(データ通信手段1
61)を介して接続されている。従って,接続制御手段
113a及び113bは,後述するラック102のバッ
ファ機能や移動機能を実現する制御機構の他に,上記L
ANとのインタフェース及びRS232Cインタフェー
ス等も備えるものである。
【0076】本実施例の検体搬送システムでは,以上の
ような構成により,分析処理についての分散処理システ
ムを実現し,また同時に,各種分析装置111a及び1
11bに接続される接続ユニット112a及び112b
によって,各種分析装置111a及び111bへのラッ
クの選択的な供給制御,若しくはその地点における搬送
制御を行うことにより,搬送制御についての分散処理シ
ステムをも実現している。
【0077】〔実施例の各構成要素の具体例〕次に,本
実施例の検体搬送システムにおける各構成要素の具体例
について,図を参照しながら詳細に説明する。
【0078】先ず,検体101は,図2(a)に示す如
く,血清,血漿または尿等の入った試験管201であっ
て,試験管201には,ラベル属性203とバーコード
204とが記載されている検体ラベル202が貼付され
ている。バーコード204は検体識別コードであって,
その内容は,例えば,日付(2桁),受付番号(4
桁),容器種別(2桁)及び容器シーケンス(1桁)で
構成される9桁のコードである。また,ラベル属性20
3としては,ID,氏名,受付番号,検体種別,緊急マ
ーク,特記事項等が記載される。
【0079】またラック102は,例えば図2(b)に
示すような東亜医用電子製のSYSMEXラック210
を使用する。試験管201を10本まで搭載可能な構成
であり,当該ラックの搬送方向に対して垂直となる側面
には,ラックラベル211が貼付されている。
【0080】次に,ホスト計算機121が具備するラッ
ク情報データベース124及び検体情報データベース1
23について,図3を参照して説明する。検体情報デー
タベース123は,図3(a)に示す如く,検体識別コ
ードをキーとし,少なくとも該検体の種別,行うべき検
査項目,優先レベルの情報を保持する。検体識別コード
は,検体ラベル202に記載されているバーコード20
4に該当するものである。また優先レベルは,コンソー
ル105等の入力手段により設定されるものである。
【0081】またラック情報データベース124は,図
3(b)に示す如く,ラック識別コードをキーとし,少
なくとも該ラックが含む検体のラック内位置情報を,位
置1から位置10に対応した検体識別コードとして保持
する。ラック識別コードは,ラックラベル211に記載
されているバーコードに該当するものである。尚,優先
レベルについて,ここでは検体情報データベース123
内に検体識別コード毎に付加される項目として構成した
が,ラック情報データベース124内でラック識別コー
ド毎に付加する構成,或いは両方のデータベース123
及び124で保持する構成としても良い。
【0082】このような検体情報データベース123及
びラック情報データベース124の構成により,本実施
例の検体搬送システムが取り扱う検体101及びラック
102に関する情報について,一元的な管理が可能とな
る。また,分析結果を保持する分析結果情報データベー
ス等の,当該検体搬送システムにおいて構成される他の
データベースとのネットワーク等による連携,或いは,
リレーショナルなデータベースシステムを構築すること
により,システムの拡張性も保証されることとなる。
【0083】また,不定期な期間の処理,例えば,緊急
処理に対しては,本実施例のように検体情報データベー
ス123及びラック情報データベース124を表形式と
した場合には,項目「優先レベル」を付加した構成とす
ることにより対処可能である。尚,優先レベルを考慮し
たラックの搬送制御及び分配制御については,後述す
る。
【0084】次に,スタートストッカー104について
図4を参照して説明する。図4は,本実施例で使用する
スタートストッカー104の構成図であり,緊急投入口
104a,FIFO形式のストッカー104b及び10
4c,バーコードリーダー131,並びに,バーコード
リーダー131で読み取りエラーの発生したラックをス
トックするストッカー104dを備えて構成されてい
る。
【0085】本実施例のスタートストッカー104で
は,緊急投入口104a並びに各ストッカー104b及
び104cへのラック102の投入は,人手によって行
われることを前提としているが,各ストッカー104b
及び104cの切り分けは,当該検体搬送システムが取
り扱う検査項目或いは検体の種類に応じて行われるのが
望ましい。
【0086】例えば,電解質分析についてはストッカー
104b,グルコース分析についてはストッカー104
cに,或いは,血液の検体についてはストッカー104
b,尿の検体の分析についてはストッカー104cに,
といった具合である。尚,検体搬送システムが取り扱う
検査項目等とストッカーの対応が1対1対応とならない
場合には,検査項目のより上位の概念で予めグループ化
し,該グループ対応で投入するようにしても良い。
【0087】次に,ターミナルストッカー116につい
て図5を参照して説明する。図5は,本実施例で使用す
るターミナルストッカー116の構成図であり,バーコ
ードリーダー534,並びに,ストッカー116a及び
116bを備えて構成されている。ストッカー116a
及び116bには,ラック102内の全ての検体につい
て,当該検体搬送システムによって行われるべき全検査
項目の分析が終了したラックを,順次蓄積していく。
【0088】バーコードリーダー534は,位置53
4’に移動することによって搬送されてくるラック10
2を停止させるストッパーの機能も有しており,該位置
534’において,ラック102のラック識別コードを
読み取り,ホスト計算機121の制御の下,所定の分類
法に基づいてストッカー116aまたは116bに仕分
けする。尚,所定の分類法には,検査項目や検体の種類
等に基づく分類がある。
【0089】次に,接続ユニットについて図6及び図7
を参照して説明する。図6は,第1具体例に係る接続ユ
ニット112aの構成図であり,バーコードリーダー1
32(請求項にいうコード読み取り手段),バッファ部
141,第1フィーダ部642,第2フィーダ部643
及び接続制御手段113aを備えて構成されている。
【0090】第1具体例の接続ユニット112aの特徴
的な処はバッファ部141の形状である。即ち,先に取
り込まれたラックの検体並び方向の側面と,次に取り込
まれるラックの検体並び方向の側面が接するように,ラ
ックを保持する構成であり,移動制御が最も簡単とされ
るFIFO形式のバッファである。
【0091】接続制御手段113aは,搬送ライン10
3上のラック102の選択的取込み,バッファ部141
の最大バッファ数の設定及び変更,並びに,接続する各
種分析装置111aへのラック102の供給等を制御す
る。また接続制御手段113aは,接続する各種分析装
置111aと相互に信号の授受を行うため,RS232
Cの信号伝達手段162aを介して接続され,また,ホ
スト計算機121と相互にデータの授受を行うため,イ
ーサネットのLAN(データ通信手段161)を介して
接続されている。従って,接続制御手段113aは,L
ANとのインタフェース及びRS232Cインタフェー
ス等も備える。
【0092】バッファ部141の最大バッファ数の設定
は,ホスト計算機121により,当該検体搬送システム
の運用・稼働状況等によって設定されるものである。ま
たホスト計算機121は,各種分析装置の処理能力及び
ラック102の投入状況等に応じて最大バッファ数を再
設定する。これにより,搬送ライン103上にラック1
02が滞ることなく,スムーズな搬送制御が可能とな
る。また,この最大バッファ数を,ホスト計算機121
内で設定されるパラメータとして取り扱い,コンソール
105によってユーザが設定できるようにしても良い。
【0093】また,バッファ部141の最大バッファ数
の再設定は,接続ユニット112aの処理状況に応じ
て,接続制御手段113aが単独で行うようにすること
も可能である。例えば,緊急処理や後述のマニュアル投
入に対応して,任意に最大バッファ数を再設定すること
が可能であれば,不定期な特別の処理に柔軟に対応でき
ると共に,当該検体搬送システムの他の部分に対して及
ぼす影響を低減でき,検体搬送システムの全体的な処理
能力を低下させることなく,不定期な特別の処理を行う
ことができる。
【0094】尚,接続制御手段113a単独による最大
バッファ数の再設定は,ホスト計算機121の制御下で
行うべきである。つまり,ホスト計算機121が許可す
る場合にのみ,接続制御手段113aによる再設定が行
えるよう許容/禁止フラグ等を具備するのが望ましい。
【0095】また,接続制御手段113aが行う最大バ
ッファ数の再設定の方法としては,バッファ部141が
保持するラック群について,接続する各種分析装置11
1aの分析所要時間を予測し,該分析所要時間に基づき
バッファ数を設定する方法もある。
【0096】尚,分析所要時間を予測する方法として
は,バッファ部141が保持するラック群について,ラ
ック識別コードに基づきラック情報データベース124
を参照し,該ラックに含まれる検体について検体情報デ
ータベース123を参照することにより,各種分析装置
111aが処理すべき検査項目毎の検体数または分析回
数を算出し,検査項目毎に予め設定されている単位処理
時間を掛け合わせ,これらの総和をとって得られる時間
を分析所要時間とする方法がある。
【0097】このような分析所要時間の予測に基づい
て,例えば,各種分析装置111aが過負荷状態にある
と判断した場合には,接続制御手段113aにより,接
続ユニット112aのバッファ数141をより少ない数
に再設定すれば,後に続くラックは,同一の検査項目を
分析する他の各種分析装置に回されて,各種分析装置1
11aにラックが滞ってボトルネックとなることを回避
できる。
【0098】また別の最大バッファ数の再設定の方法と
して,接続制御手段113aがバッファ部141に保持
されているラック群のラック識別コードをホスト計算機
121にデータ通信手段161を介して報知し,ホスト
計算機121により再設定することとしても良い。即
ち,ホスト計算機121は,報知されたラック識別コー
ドに基づいて各種分析装置111aにおける分析所要時
間を予測し,該分析所要時間に基づき接続ユニット11
2aの最大バッファ数を再設定する。
【0099】このように,各種分析装置毎に,接続制御
手段113aがバッファ部141に保持されるラック群
のラック識別コードをホスト計算機121に報知すれ
ば,ホスト計算機121は,各種分析装置の分析所要時
間を予測して,各種分析装置毎に負荷状態を的確に把握
することが可能となり,例えばある各種分析装置が過負
荷状態にあると判断した場合には,該接続ユニットのバ
ッファ数をより少ない数に再設定することにより,該各
種分析装置が当該検体搬送システムの搬送経路における
ボトルネックとなることを回避できる。
【0100】また,この予測した分析所要時間を,後で
詳述するラックの分配処理において考慮すれば,検体搬
送システム全体の検査処理の高速化を図ることが可能と
なる。尚,本実施例の検体搬送システムの基調は,分散
処理システムにあることから,ラック102の搬送制御
については,可能な限り接続ユニット112a等の接続
制御手段113aに分担させ,システム全体の統括的な
制御のみをホスト計算機121が司るように構成するの
が望ましい。
【0101】次に,接続ユニット112aにおいて,接
続制御手段113aによって,ラック102の移動,蓄
積及び供給等の制御がどのようにして行われるかについ
て説明する。
【0102】先ず,バーコードリーダー132が位置1
32’に移動することによって搬送ライン103上のラ
ック102を一旦停止させ,該ラック102のラック識
別コードを読み取る。当該接続ユニット112aが接続
する各種分析装置111aが,他の各種分析装置とグル
ープ(群)を形成している場合には,該ラック102を
バッファ部141に取り込むか否かの判断は,後述する
ホスト計算機121の分配処理に委ねられ,グループを
形成していない場合には,接続制御手段113aが該ラ
ック102をバッファ部141に取り込むか否かを判断
する。
【0103】接続制御手段113aが行うラック102
の取込み判断は,先ず,該ラック102のラック識別コ
ードをキーとしてラック情報データベース124及び検
体情報データベース123にアクセスし,ラック102
中に各種分析装置111aによって検査すべき検体が含
まれているか否かを判断し,次に,バッファ部141が
ホスト計算機121または接続制御手段113aにより
設定または再設定された最大バッファ数に達しているか
否かを判断することによって行われる。
【0104】つまり,検査すべき検体が含まれ且つ最大
バッファ数に達していないときに,バッファ部141に
ラック102が取り込まれることになる。また,そうで
ないときには,バーコードリーダーを位置132’から
元の位置132に移動することにより,ラック102は
そのまま搬送ライン103上を移動することとなる。
【0105】これにより,各種分析装置111aについ
て検査を要しないラックについては,搬送ライン103
上をそのまま素通りさせて,「測定不要ラックのバイパ
ス機能」を実現でき,無駄な迂回によって該ラックの処
理時間を長引かせることなく,また,各種分析装置に不
要な負荷を課することなく搬送制御することができ,更
に,同一検査項目についての複数台接続による負荷配分
並行運転が可能となると同時に,相互にバックアップ運
転が可能となり,検体搬送システム全体の処理効率を向
上させることができる。
【0106】また,接続制御手段113aが行う供給す
べきか否かの判断を,各種分析装置111aが検査すべ
き検体の有無によって行うのでなく,装置に固有のラッ
ク内検体数によって行うようにしても良い。つまり,接
続制御手段113aは,各種分析装置111aが行う分
析項目について分析することとなっている該ラック内の
検体数を算出し,該各種分析装置111aに固有の所定
数以上であれば供給せず,また所定数未満であれば供給
することとして,他の各種分析装置に委ねるようにする
ものである。これにより,例えば各種分析装置113a
の処理能力に応じた前記固有数を設定することとすれ
ば,検体搬送システム全体として適切な負荷分配が可能
となり,処理効率を向上させることができる。
【0107】次に,こうしてバッファ部141に順次ラ
ックが蓄積されていくと同時に,バッファ部141で
は,取り込まれた順に,即ちFIFO順に,第1フィー
ダ部642に対してラック102を押し出すことによっ
て,ラック102を供給する。
【0108】第1フィーダ部642では,ラック102
を各種分析装置111aの分析動作に同期して順次移動
させる。この時,接続制御手段111aは,第1フィー
ダ部上にあるラック102のラック識別コードに基づ
き,ラック情報データベース124及び検体情報データ
ベース123を参照して,各種分析装置111aの分析
対象のラック102内の各検体について分析が必要か否
かを判断し,分析不要の検体については所定の分析位置
に停止しないようにラック102の移動制御を行う。こ
れにより,測定不要な検体について飛ばす,「測定不要
検体のジャンプ機能」を実現でき,当該各種分析装置に
おける分析処理を高速化できる。
【0109】また,第1フィーダ部642上のラック1
02に含まれる検体101の検体識別コードを読み取る
第2バーコードリーダー(請求項にいう第2コード読み
取り手段)を設ける場合には(図示せず),第1フィー
ダ部642上のラック102を各種分析装置111aの
動作に同期して移動させると同時に,第2バーコードリ
ーダーによって検体識別コードを順次読み取るように
し,接続制御手段113aにより,読み取った検体識別
コードをキーとして検体情報データベース123を参照
して,ラック102内の各検体について分析が必要か否
かを判断することとしても,「測定不要検体のジャンプ
機能」を実現でき,当該各種分析装置における分析処理
を高速化できる。
【0110】また,第2バーコードリーダーを設ける場
合には,第1フィーダ部642の移動動作を他の構成要
素部分によるラック搬送と切り放して行い得るエマージ
ェンシイ(緊急)モードを設けるようにしても良い。非
常に高い緊急度で処理を要する場合など,不測の事態は
必然的に発生するものであり,いかなる自動化を実現し
たとしても,これに対処し得ない場合が生じることもあ
り得る。通常動作を行うモードとは別のラック単位のエ
マージェンシイモードを具備することにより,このよう
な不測の事態にも的確に対処することが可能となる。
【0111】またバッファ部141は,第1フィーダ部
642上にラック1個分のスペースが生じると,すぐに
第1フィーダ部642に対してラック102を押し出
し,また,ラック102内の検体の相互間隔と,ラック
の終端に位置する検体とそれに続くラックの先端に位置
する検体の相互間隔が等しくなるようラック102を形
成しているので,ラックが数珠繋ぎ式に第1フィーダ部
642に供給される限り,間断無く各種分析装置111
aは処理を行うことができ,処理効率を向上させること
ができる。
【0112】更に,各種分析装置111aによる分析の
終了したラック102は,第2フィーダ部643によっ
て,搬送ライン103上に押し戻され,次の各種分析装
置またはターミナルストッカー116へと移動する。
【0113】また,図6に示す具体例の構成図では,接
続ユニット112aにおいて,バッファ部141と第2
フィーダ部643とを隔てる壁部に,マニュアル投入部
を設け,該マニュアル投入部の範囲も各種分析装置11
1aのサンプリングポイントとし得る構造となってい
る。つまり,該マニュアル投入部に人手によってラック
または検体を載置し,システムの搬送制御による検体測
定とは独立または並行して,マニュアルによる割り込み
測定を可能としている。
【0114】搬送ライン検体測定と独立してマニュアル
割り込み測定を行う場合には,切換スイッチ等によっ
て,第1フィーダ部642上のラックについて分析を行
う第1モードとは独立して,マニュアル投入部上のラッ
クについて分析を行う第2モードに各種分析装置の動作
を遷移させ,システムの搬送制御による検体測定とは独
立した分析を行うこととなる。
【0115】このように,通常動作を行う第1モードと
は独立して,ラックまたは検体単位でマニュアル投入し
得る第2モードを具備することにより,上述のような不
測の事態に的確に対処することが可能となる。また,S
TAT(マニュアル操作による緊急割込測定),再検処
理(検体搬送システム内で測定が終了した検体について
の再度の測定),コントロール測定(患者検体ではな
く,分析装置の精度管理のために行われる概値検体測
定),オフライン測定(システム管理外のコンピュータ
に登録されていない検体の測定)等においても有効であ
り,より柔軟な検体搬送システムの実現が可能となる。
【0116】尚,各種分析装置が第2モードの間は,統
括制御手段は,該各種分析装置を稼働休止状態にあると
みなして,同等の検査項目について分析し得る他の各種
分析装置に該分析を委ね,接続制御手段により,ラック
のバッファ部への取り込みを禁止して,ラックをバイパ
スさせるように制御して,第1モードに復帰後,該各種
分析装置を元の状態から再開させるようにすることも可
能である。
【0117】また図7は,第2具体例に係る接続ユニッ
ト112bの構成図であり,バーコードリーダー133
(請求項にいうコード読み取り手段),ターンテーブル
115,バッファ部151,第1フィーダ部752,第
2フィーダ部753及び接続制御手段113bを備えて
構成されている。
【0118】第2具体例の接続ユニット112bの特徴
的な処はバッファ部151の形状である。即ち,先に取
り込まれたラックの検体並び方向に垂直の側面と,次に
取り込まれたラックの検体並び方向に垂直の側面が接す
るように,ラックを保持する構成であり,移動制御が最
も簡単とされるFIFO形式のバッファである。
【0119】先に説明した第1具体例の接続ユニット1
12aと第2具体例の接続ユニット112bの使い分け
は,当該検体搬送システムが具備すべき各種分析装置の
構造やシステムレイアウトによる制約等に従って行わ
れ,両者を組み合わせることにより,より柔軟なシステ
ム設計が可能となる。
【0120】第2具体例の接続ユニット112bにおけ
る,バッファ部151の最大バッファ数の設定及び再設
定の方法,測定不要ラックのバイパス機能,測定不要検
体のジャンプ機能,ラック単位のエマージェンシイモー
ド等は,第1具体例の接続ユニット112aと同様であ
る。
【0121】第2具体例の接続ユニット112bでは,
先ずバーコードリーダー133の位置133’への移動
によってラック102のラック識別コードを読み取り,
次にターンテーブル115を介してラック102の取込
みまたは搬送ライン103上の移動が行われる。第1具
体例の接続ユニット112aと同様の取込み判断によ
り,取り込む場合にはターンテーブル115を90
[度]回転させて接続ユニット113bのバッファ部1
51の方向に移動方向を転換する。また,取り込まない
場合には,ターンテーブル115をそのままとして搬送
ライン103上を移動させる。
【0122】尚,第2具体例の接続ユニット112bに
おいても,バッファ部151と第1フィーダ部752と
を隔てる壁部に厚みを持たせて,第1具体例と同様に,
マニュアル投入部を設け,通常動作を行う第1モードと
は独立して,ラックまたは検体単位でマニュアル投入し
得る第2モードを具備することも可能である。
【0123】図8に,以上説明した接続ユニットの内,
第1具体例に係る接続ユニット112aの斜視図を示
す。また,図9には,該接続ユニット112aに接続さ
れる各種分析装置の一例として,グルコース分析装置の
斜視図を示す。
【0124】図9に示すグルコース分析装置の仕様は,
以下の通りである。 測定項目;血糖,尿糖 検体 ;血清,血漿,尿,負荷検体 処理能力;160〜200[検体/時] 原理 ;GOD固定化酵素電極,最大反応加速度解析
法 その他 ;リアルタイム再検機能(前回値比較再検含
む),搬送側から検体毎に血清/尿モードの自動切替可
【0125】〔システム構築例〕次に,以上説明した各
構成要素を組み合わせることにより構築される,具体的
なシステム構築例について説明する。
【0126】図10は,第1システム構築例の構成図で
ある。同図において,本システムは,スタートストッカ
ー1001,分注装置1002,ラックバッファー10
06及びターミナルストッカー1008を具備し,また
各種分析装置として,グルコース測定ユニット100
3,電解質測定ユニット1004,並びに,自動生化学
分析装置1005及び1007を具備して構成されてい
る。
【0127】この第1システム構築例では,先ず,スタ
ートストッカー1001に生化,血糖,尿検体をセット
し,分注装置1002によりオンライン/オフライン分
注を行う。次に,グルコース測定ユニット1003によ
り血糖,尿糖,血糖負荷検体を測定し,電解質測定ユニ
ット1004により血清,血漿,尿の電解質を測定し,
更に自動生化学分析装置1005により生化学項目の測
定を行う。
【0128】ラックバッファー1006では,自動生化
学分析装置1005の測定結果が出るまでラック(検
体)をバッファリングし,自動生化学分析装置1007
では,自動生化学分析装置1005の測定結果に従って
再検を行うと共に,尿の生化学検査を行う。以上の測定
検査の終了したラックについてターミナルストッカー1
008に収納される。
【0129】次に図11は,第2システム構築例の構成
図である。同図において,本システムは,スタートスト
ッカー1101,分注装置1102,ラックバッファー
1108及び1112,並びに,ターミナルストッカー
1114を具備し,また各種分析装置としては,免疫測
定装置1103,第1及び第2グルコース測定ユニット
1104及び1105,第1及び第2電解質測定ユニッ
ト1106及び1107,並びに,第1,第2,第3及
び第4自動生化学分析装置1109,1110,111
1及び1113を具備して構成されている。
【0130】この第2システム構築例では,先ず,スタ
ートストッカー1101に生化,血糖,尿検体をセット
し,分注装置1102によりオンライン/オフライン分
注を行う。次に,免疫測定装置1103により希釈から
再検まで自動的に測定する。
【0131】次に,第1及び第2グルコース測定ユニッ
ト1104及び1105では,血糖,尿糖,血糖負荷検
体を測定する。2台の測定ユニットは,負荷分配を行い
ながら効率よく並行稼働する。また,一方の測定装置が
使用不可能となった場合には,もう一方の装置がフル稼
働して,完全停止のリスクを低減させるべく相互バック
アップ運転が可能となっている。
【0132】次に,第1及び第2電解質測定ユニット1
106及び1107では,血清,血漿,尿の電解質を測
定する。ここでも2台の測定ユニットは,負荷分配を行
いながら効率よく並行稼働し,また相互バックアップ運
転が可能な構成となっている。
【0133】次に,3台の自動生化学分析装置1109
〜1111を並行稼働させることにより,負荷分配を行
いながら生化学項目の測定を行う。尚,3台の自動生化
学分析装置1109〜1111が行う測定項目は同一の
ものである。
【0134】更にラックバッファー1112では,第
1,第2及び第3自動生化学分析装置1109〜111
1の測定結果が出るまでラックをバッファリングし,第
4自動生化学分析装置1113では,前段の第1,第2
及び第3自動生化学分析装置1109〜1111の測定
結果に従って再検を行うと共に,尿の生化学検査を行
う。以上の測定検査の終了したラックについてターミナ
ルストッカー1114に収納される。
【0135】〔実施例におけるラック分配処理〕次に,
第1及び第2システム構築例において必要となる,ホス
ト計算機121が行うべきラック102の分配処理につ
いて説明する。図12は,ホスト計算機121が1グル
ープ(1群)とみなす3台の各種分析装置に対して行わ
れるラックの分配処理の説明図である。
【0136】この場合,ホスト計算機121は,3台の
各種分析装置1201a〜1201cを,任意の共通の
検査項目について分析を行う1グループ(1群)とみな
していると仮定する。
【0137】第1のラック分配処理方法は,各種分析装
置1201a〜1201cそれぞれの分析すべき検体数
に基づいて分配する方法である。先ず,各接続制御手段
1203a〜1203cは,接続ユニット1202a〜
1202c内のバッファ部1211a〜1211cが保
持しているラックのラック識別コードを,ホスト計算機
121に報知する。次に,ホスト計算機121は,各種
分析装置1201a〜1201c毎に報知されたラック
識別コードに基づき,各種分析装置1201a〜120
1cにおける検査項目毎の分析すべき検体数を算出す
る。
【0138】また第2のラック分配処理方法は,各種分
析装置1201a〜1201cそれぞれの分析回数に基
づいて分配する方法である。先ず,各接続制御手段12
03a〜1203cは,接続ユニット1202a〜12
02c内のバッファ部1211a〜1211cが保持し
ているラックのラック識別コードを,ホスト計算機12
1に報知する。次に,ホスト計算機121は,各種分析
装置1201a〜1201c毎に報知されたラック識別
コード及び該各種分析装置の仕様に基づき,各種分析装
置1201a〜1201cにおける検査項目毎の分析回
数を算出する。
【0139】以上の報知,並びに検体数または分析回数
の算出処理は,例えば接続制御手段1203a〜120
3cまたはホスト計算機121が保持するタイマによる
タイマ割り込み等によって所定時間おきに行われている
ものとする。当該1グループとみなされている各種分析
装置1201a〜1201cの共通検査項目について分
析を要するラック102を認識した際には,ホスト計算
機121は,その時点での各種分析装置1201a〜1
201cそれぞれの分析すべき検体数または分析回数に
基づいて,該ラック102の搬送先を決定して分配を行
うようにしている。
【0140】また,第2のラック分配処理方法は,各種
分析装置1201a〜1201cそれぞれにおいて予測
される分析所要時間に基づいて分配する方法である。先
ず,各接続制御手段1203a〜1203cは,第1の
方法と同様に,バッファ部1211a〜1211cが保
持しているラックのラック識別コードをホスト計算機1
21に報知する。次に,ホスト計算機121は,各種分
析装置1201a〜1201c毎に報知されたラック識
別コードに基づき,各種分析装置1201a〜1201
cにおける分析所要時間を予測する。
【0141】以上の報知及び分析所要時間予測の処理
は,例えば接続制御手段1203a〜1203cまたは
ホスト計算機121が保持するタイマによるタイマ割り
込み等によって所定時間おきに行われているものとす
る。当該1グループとみなされている各種分析装置12
01a〜1201cの共通検査項目について分析を要す
るラック102を認識した際には,ホスト計算機121
は,その時点で各種分析装置1201a〜1201cに
おいて予測される分析所要時間に基づいて,該ラック1
02の搬送先を決定して分配を行うようにしている。
【0142】尚,第1及び第2のラック分配方法におい
て,接続ユニット1202a〜1202cが行うラック
102の取り込みに際しては,先に述べた判断処理を伴
うが,構築される検体搬送システムの特性に応じて,分
配または判断処理の何れかを優先させるように構成して
もよい。
【0143】このように,バッファ部1211a〜12
11cが保持するラックのラック識別コードをホスト計
算機121に報知することにより,ホスト計算機121
は,各種分析装置1201a〜1201cにおける検査
項目毎の分析すべき検体数または分析回数を算出,或い
は分析所要時間を予測して,搬送ライン103上にある
ラック102を各種分析装置1201a〜1201cに
投入した場合の該ラック102の検査終了時間を予測で
き,例えば,ラック102が所有する検体101の種
類,検査項目等に応じて,該1群の各種分析装置の内何
れの各種分析装置に供給すべきかを判断することができ
るので,当該検体搬送システムが採り得る最適の搬送経
路を選択して,搬送経路にボトルネックを生じることな
く検査処理の高速化を図ることが可能となる。
【0144】また,ラック情報データベース124にラ
ック識別コードに応じた処理の優先順位情報を保持する
場合には,ホスト計算機121によるラックの分配処理
においてラックの処理優先順位情報を考慮して行われ
る。
【0145】例えば,ラック投入時にコンソール等の入
力手段105によって,ラック102が「緊急であ
る」,「何時までに分析結果を入手したい」,或いは
「通常処理で可である」等の処理時間に関する情報を入
力すれば,それに応じた優先順位情報が自動的に登録さ
れる。例えば,緊急処理に応じた優先順位情報を保持す
るラック102であれば,ホスト計算機121は,その
ラック102が保持する依頼データ,並びに搬送ライン
103上でそのラック102より下流にある各種分析装
置1201a〜1201c毎に算出された検体数,分析
回数または予測された分析所要時間に基づいて,最速処
理可能な搬送経路を選択して,搬送制御を行うことがで
きることとなる。
【0146】〔実施例の検体搬送システムによる効果〕
以上,本実施例の検体搬送システムについて,構成要素
等の特徴的説明に付随してそれぞれの効果を述べたが,
検体搬送システム全体としても以下のような効果を奏す
る。つまり,検体搬送システム全体の大まかなラック1
02の搬送制御をホスト計算機121によって行い,一
方,各種分析装置111a等が搬送ライン103に接続
される地点では,より細かいラック102の搬送制御を
接続制御手段113a等によって行うこととしているの
で,ホスト計算機121にかかる処理の負担が軽減さ
れ,例えば,新たに各種分析装置を追加したり,或い
は,各種分析装置を変更する等の場合には,該各種分析
装置に接続ユニットを付加または変更して搬送ライン1
03と接続すればよく,また,ホスト計算機121にお
いては,データベース等のシステム仕様を具現している
部分の追加または変更等で対処でき,システム構築にお
ける柔軟性を高めた検体搬送システムを実現することが
可能となる。
【0147】また,細かいラック102の搬送制御を接
続ユニット112a等の接続制御手段113a等によっ
て局所的に行うので,緊急処理等の不定期な特別処理に
対してもホスト計算機121に負担をかけることなく,
接続制御手段113a等により個別に,柔軟に,また的
確に処理でき,検体搬送システム全体として矛盾を生じ
ることもないので,結果として,高速な処理を実現で
き,また,人手を煩わせることなく高度に省力化・合理
化を図ることができる。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の請求項1
に係る検体搬送システムによれば,ラック方式を採用
し,統括制御手段は,当該検体搬送システムに供給され
る検体及びまたはラックの検査項目等の依頼データ及び
分析結果データを統括すると共に,ラックの搬送制御を
行い,一方で,搬送ラインと各種分析装置との接続手段
として接続ユニットを具備して,該接続ユニットは,搬
送ライン上のラックを選択的に取り込み,接続する各種
分析装置に供給し,また接続ユニットには,搬送ライン
上のラックの選択的取込み,並びに接続する各種分析装
置へのラックの供給を制御する接続制御手段を具備し
て,該接続制御手段を,接続する各種分析装置と相互に
信号の授受を行う信号伝達手段を介して接続し,また,
統括制御手段と相互にデータの授受を行うデータ通信手
段を介して接続し,更に,各種分析装置を,統括制御手
段と相互にデータの授受を行うデータ通信手段を介して
接続する構成として,分析処理についての分散処理シス
テム並びに搬送制御についての分散処理システムを実現
し,検体搬送システム全体の大まかなラックの搬送制御
を統括制御手段によって行い,一方,各種分析装置が搬
送ラインに接続される地点では,より細かいラックの搬
送制御を接続制御手段によって行うこととしているの
で,統括制御手段にかかる処理の負担が軽減され,例え
ば,新たに各種分析装置を追加したり,或いは,各種分
析装置を変更する等の場合には,該各種分析装置に接続
ユニットを付加または変更して搬送ラインと接続すれば
よく,また,統括制御手段においては,データベース等
のシステム仕様を具現している部分の追加または変更等
で対処でき,システム構築における柔軟性を高めた検体
搬送システムを提供することができる。
【0149】また,細かいラックの搬送制御を接続ユニ
ットの接続制御手段によって局所的に行うので,緊急処
理等の不定期な特別処理に対しても総括制御手段に負担
をかけることなく,接続制御手段により個別に,柔軟
に,また的確に処理でき,検体搬送システム全体として
矛盾を生じることもないので,結果として,高速な処理
を実現でき,また,人手を煩わせることなく高度に省力
化・合理化を図ることができる。
【0150】また,請求項2に係る検体搬送システムに
よれば,統括制御手段にラック情報データベース及び検
体情報データベースとを備えた構成としたので,当該検
体搬送システムが保有するラック及び検体に関する情報
について,一元的な管理が可能となり,分析結果情報デ
ータベース等の当該検体搬送システムの他のデータベー
スとのネットワーク等による連携によって,システムの
拡張性を保証し,更に搬送制御の柔軟性を高めた検体搬
送システムを提供することができる。
【0151】また,請求項3に係る検体搬送システムに
よれば,接続ユニットにおいて,コード読み取り手段に
よって,搬送ラインから供給されるラックのラック識別
コードを読み取り,統括制御手段または接続制御手段に
より設定された数まで,バッファ部にラックを保持する
こととしたので,例えば,統括制御手段により,各種分
析装置の処理能力及びラックの投入状況等に応じて最大
バッファ数を設定すれば,搬送ライン上にラックが滞る
ことなく,スムーズな搬送制御が可能となり,また例え
ば,接続ユニットの処理状況に応じて,接続制御手段が
単独で最大バッファ数を再設定することとすれば,緊急
処理やマニュアル投入に対応して任意にバッファ数を設
定することが可能となり,不定期な特別の処理に柔軟に
対応できると共に,当該検体搬送システムの他の部分に
対して及ぼす影響を低減でき,検体搬送システムの全体
的な処理能力を維持したまま,不定期な特別の処理を行
い得る検体搬送システムを提供することができる。
【0152】また,請求項4に係る検体搬送システムに
よれば,コード読み取り手段は,ラックのラック識別コ
ードを読み取る際に,当該コード読み取り手段の移動に
よって,搬送ライン上のラックを一旦停止させ,接続制
御手段は,読み取ったラック識別コードに基づきラック
情報データベースを参照して,当該接続ユニットに接続
する各種分析装置に対して該ラックを供給すべきか否か
を判断し,供給すべき場合には該ラックをバッファ部の
最後部に取り込み,供給すべきでない場合にはコード読
み取り手段の元の位置への移動によって,該ラックを搬
送ライン上に戻すこととし,接続制御手段が行う供給す
べきか否かの判断を,例えば,該各種分析装置が行う分
析項目について分析することとなっている該ラック内の
検体数を算出し,該各種分析装置に固有の所定数以上で
あれば供給し,所定数未満であれば供給しないようにす
ることとすれば,各種分析装置により測定を要しないラ
ックについては,搬送ライン上でそのまま素通りさせ
て,測定不要ラックのバイパス機能を実現でき,無駄な
迂回によって該ラックの処理時間を長引かせることな
く,また,各種分析装置に不要な負荷を課することなく
搬送制御することができ,結果として,検体搬送システ
ム全体の処理効率を向上させ得る検体搬送システムを提
供することができる。
【0153】また,請求項5に係る検体搬送システムに
よれば,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックについて,接続する各種分析装置
の分析所要時間を予測し,各種分析装置の分析所要時間
に基づき,各種分析装置に対するバッファ数を設定する
こととし,例えば各種分析装置が過負荷状態にあると判
断した場合には,接続ユニットのバッファ数をより少な
い数に再設定することとすれば,統括制御手段によるこ
となく独立して,該各種分析装置が当該検体搬送システ
ムの搬送経路におけるボトルネックとなることを回避で
きる。
【0154】また,請求項6に係る検体搬送システムに
よれば,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックのラック識別コードを前記統括制
御手段に報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報
知されたラック識別コードに基づき該各種分析装置にお
ける分析所要時間を予測し,該分析所要時間に基づき該
各種分析装置に対するバッファ数を設定することとした
ので,統括制御手段は各種分析装置の分析所要時間を予
測して,各種分析装置毎に負荷状態を的確に把握するこ
とが可能となり,例えばある各種分析装置が過負荷状態
にあると判断した場合には,該接続ユニットのバッファ
数をより少ない数に再設定することにより,該各種分析
装置が当該検体搬送システムの搬送経路におけるボトル
ネックとなることを回避でき,検体搬送システム全体の
検査処理の高速化を図り得る検体搬送システムを提供す
ることができる。
【0155】また,請求項7に係る検体搬送システムに
よれば,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックのラック識別コードを統括制御手
段に報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報知さ
れたラック識別コードに基づき該各種分析装置における
検査項目毎の分析すべき検体数を算出し,統括制御手段
は,少なくとも1以上の共通の検査項目について分析を
行う複数の各種分析装置を1群と見なし,該共通検査項
目について分析を要するラックを該1群の各種分析装置
に供給するに際し,該1群の各種分析装置それぞれの分
析すべき検体数に基づいて分配を行うこととしたので,
統括制御手段は,各種分析装置における検査項目毎の分
析すべき検体数を算出して,搬送ライン上にあるラック
を各種分析装置に投入した場合に,該ラックの検査終了
時間を予測でき,例えば,該ラックが所有する検体の種
類,検査項目,或いは,該ラックに課せられている緊急
度等に応じて,該1群の各種分析装置の内何れの各種分
析装置に供給すべきかを判断することができるので,当
該検体搬送システムが採り得る最適の搬送経路を選択し
て,搬送経路にボトルネックを生じることなく検査処理
の高速化を図り得る検体搬送システムを提供することが
できる。
【0156】また,請求項8に係る検体搬送システムに
よれば,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックのラック識別コードを前記統括制
御手段に報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報
知されたラック識別コードに基づき該各種分析装置にお
ける検査項目毎の分析回数を算出し,統括制御手段は,
少なくとも1以上の共通の検査項目について分析を行う
複数の各種分析装置を1群と見なし,該共通検査項目に
ついて分析を要するラックを該1群の各種分析装置に供
給するに際し,該1群の各種分析装置それぞれの分析回
数に基づいて分配を行うこととし,1検体について複数
回の分析回数を要するシングルマルチ型の各種分析装置
に対しても,より正確な負荷判断が可能となり,当該検
体搬送システムが採り得る最適の搬送経路を選択して,
搬送経路にボトルネックを生じることなく検査処理の高
速化を図り得る検体搬送システムを提供することができ
る。
【0157】また,請求項9に係る検体搬送システムに
よれば,接続制御手段は,当該接続ユニット内のバッフ
ァ部が保持するラックのラック識別コードを統括制御手
段に報知し,統括制御手段は,各種分析装置毎に報知さ
れたラック識別コードに基づき該各種分析装置における
分析所要時間を予測し,統括制御手段は,少なくとも1
以上の共通の検査項目について分析を行う複数の各種分
析装置を1群と見なし,該共通検査項目について分析を
要するラックを該1群の各種分析装置に供給するに際
し,該1群の各種分析装置それぞれの分析所要時間に基
づいて分配を行うこととしたので,統括制御手段は,各
種分析装置の分析所要時間を予測して,搬送ライン上に
あるラックについて,該ラックがその後とり得る各搬送
経路について検査終了時間を予測でき,例えば,該ラッ
クが所有する検体の種類,検査項目,或いは,該ラック
に課せられている緊急度等に応じて,該1群の各種分析
装置の内何れの各種分析装置に供給すべきかを判断する
ことができるので,当該検体搬送システムが採り得る最
適の搬送経路を選択して,搬送経路にボトルネックを生
じることなく検査処理の高速化を図り得る検体搬送シス
テムを提供することができる。
【0158】また,請求項10に係る検体搬送システム
によれば,ラック情報データベースに,ラック識別コー
ドに応じた処理の優先順位情報を保持し,統括制御手段
によるラックの分配において,該ラックの処理優先順位
情報を考慮して行うこととしたので,例えば,緊急処理
に応じた優先順位情報を保持するラックであれば,統括
制御手段は,そのラックが保持する依頼データ,並びに
搬送ライン上でそのラックより下流にある各種分析装置
の分析所要時間等に基づいて,最速処理可能な搬送経路
を選択して,搬送制御を行うことができる。
【0159】また,請求項11に係る検体搬送システム
によれば,接続ユニットにおいて,バッファ部から供給
されるラックを,第1フィーダ部上に移動した後,各種
分析装置の動作に同期して移動させるが,この時接続制
御手段は,第1フィーダ部上にあるラックのラック識別
コードに基づき,ラック情報データベース及び検体情報
データベースを参照して,各種分析装置の分析対象のラ
ック内の各検体について分析が必要か否かを判断し,分
析不要の検体については所定の分析位置に停止しないよ
うにラックの移動制御を行うこととしたので,測定不要
な検体について飛ばす,測定不要検体のジャンプ機能を
実現でき,当該各種分析装置における分析処理を高速化
できる。
【0160】また,請求項12に係る検体搬送システム
によれば,接続ユニットにおいて,バッファ部から供給
されるラックを,第1フィーダ部上に移動した後,各種
分析装置の動作に同期して移動させ,同時に第2コード
読み取り手段によって,第1フィーダ部上のラックに含
まれる検体の検体識別コードを順次読み取るようにし,
接続制御手段は,第2コード読み取り手段により読み取
った検体識別コードに基づき検体情報データベースを参
照して,ラック内の各検体について分析が必要か否かを
判断し,分析不要の検体については所定の分析位置に停
止しないようにラックの移動制御を行うこととしたの
で,測定不要な検体について飛ばす,測定不要検体のジ
ャンプ機能を実現でき,当該各種分析装置における分析
処理を高速化できる。
【0161】また,請求項13に係る検体搬送システム
でによれば,接続ユニットにおいて,バッファ部,第1
フィーダ部または第2フィーダ部とは別の位置にマニュ
アル投入部を設け,該マニュアル投入部に人手により検
体またはラックを載置し,切換スイッチによって,第1
フィーダ部上のラックについて分析を行う第1モードと
は独立した,マニュアル投入部上の検体またはラックに
ついて分析を行う第2モードに各種分析装置の動作を遷
移させ,システムの搬送制御とは独立した分析を可能と
したので,不測の事態にも的確に対処することが可能と
なり,より柔軟な検体搬送システムの構築が可能とな
る。
【0162】更に,請求項14に係る検体搬送システム
によれば,バッファ部を,先に取り込まれたラックの検
体並び方向の側面と,次に取り込まれたラックの検体並
び方向の側面が接するように,ラックを保持するように
構成し,また,請求項15に係る検体搬送システムによ
れば,バッファ部を,先に取り込まれたラックの検体並
び方向に垂直の側面と,次に取り込まれたラックの検体
並び方向に垂直の側面が接するように,ラックを保持す
るように構成することとしたので,システムが備える各
種分析装置の構造やシステムレイアウトに応じて,請求
項14または請求項15に係る検体搬送システムを組み
合わせることにより,より柔軟なシステム設計が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る検体搬送システムの全
体構成図である。
【図2】図2(a)は検体の外観図であり,図2(b)
はラックの斜視図である。
【図3】図3(a)は検体情報データベースの構成説明
図であり,図3(b)はラック情報データベースの構成
説明図である。
【図4】実施例で使用するスタートストッカーの構成図
である。
【図5】実施例で使用するターミナルストッカーの構成
図である。
【図6】第1具体例に係る接続ユニットの構成図であ
る。
【図7】第2具体例に係る接続ユニットの構成図であ
る。
【図8】第1具体例に係る接続ユニットの斜視図であ
る。
【図9】各種分析装置の一例(グルコース分析装置)の
斜視図である。
【図10】第1具体例に係るシステム構築例の概略構成
図である。
【図11】第2具体例に係るシステム構築例の概略構成
図である。
【図12】ホスト計算機が1グループ(1群)とみなす
3台の各種分析装置に対して行われるラックの分配処理
の説明図である。
【図13】従来の検体搬送システムの構成図である。
【符号の説明】
101 検体 102 ラック 103 搬送ライン 104 スタートストッカー 105 コンソール(入力手段) 111a,111b 各種分析装置 112a,112b 接続ユニット 113a,113b 接続制御手段 114,115 ターンテーブル 116 ターミナルストッカー 121 ホスト計算機(統括制御手段) 122 CPU 123 検体情報データベース 124 ラック情報データベース 131,132,133,534 バーコードリーダー
(コード読み取り手段) 141,151 バッファ部 161 データ通信手段 162a,162b 信号伝達手段 201 試験管 202 検体ラベル 203 ラベル属性 204 バーコード 210 SYSMEXラック 211 ラックラベル 104a 緊急投入口 104b,104c,104d ストッカー 642,752 第1フィーダ部 643,753 第2フィーダ部 1001,1101 スタートストッカー 1002,1102 分注装置 1003,1104,1105 グルコース測定ユニッ
ト 1004,1106,1107 電解質測定ユニット 1005,1007,1109,1110,1111,
1113 自動生化学分析装置 1006,1112 ラックバッファー 1008,1114 ターミナルストッカー 1103 免疫測定装置 1201a〜1201c 各種分析装置 1202a〜1202c 接続ユニット 1203a〜1203c 接続制御手段 1204a〜1204c バーコードリーダー 1211a〜1211c バッファ部

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取り可能な検体識別コードの付され
    た検体と, 所定数の前記検体をひとまとめにして含み,読み取り可
    能なラック識別コードの付されたラックと, 前記ラックを所定方向に搬送する搬送ラインと, 前記検体識別コードに対応して与えられる検査項目の
    ,所定項目について分析を行う各種分析装置と,各種分析装置毎に設けられ, 前記搬送ライン上のラック
    を選択的に取り込み,接続する各種分析装置に供給する
    接続ユニットと, 当該検体搬送システムに供給される前記検体及びまたは
    前記ラックの検査項目等の依頼データ及び分析結果デー
    タを統括し,前記ラックの搬送制御を行う統括制御手段
    と,を有し, 前記接続ユニットは,前記搬送ライン上のラックの選択
    的取込み,並びに接続する各種分析装置へのラックの供
    給を各種分析装置毎に制御する接続制御手段を有し, 前記接続制御手段は,接続する各種分析装置と相互に信
    号の授受を行う信号伝達手段を介して接続され,前記統
    括制御手段と相互にデータの授受を行うデータ通信手段
    を介して接続され, 前記各種分析装置は,前記統括制御手段と相互にデータ
    の授受を行うデータ通信手段を介して接続され 前記接続制御手段によって,各種分析装置へのラックの
    選択的な供給制御若しくはその地点における搬送制御を
    行い,前記各種分析装置へのラックの搬送制御について
    の分散処理を行うこと を特徴とする検体搬送システム。
  2. 【請求項2】 前記統括制御手段は,前記ラック識別コ
    ードをキーとし,少なくとも該ラックが含む検体の検体
    識別コード及び該検体のラック内位置情報を保持するラ
    ック情報データベースと,前記検体識別コードをキーと
    し,少なくとも該検体について行うべき検査項目の情報
    を保持する検体情報データベースと,を有することを特
    徴とする請求項1記載の検体搬送システム。
  3. 【請求項3】 前記接続ユニットは,前記搬送ラインか
    ら供給されるラックのラック識別コードを読み取るコー
    ド読み取り手段と,前記統括制御手段または前記接続制
    御手段により設定された数までラックを保持するバッフ
    ァ部と,を有することを特徴とする請求項1または2記
    載の検体搬送システム。
  4. 【請求項4】 前記コード読み取り手段は,前記ラック
    のラック識別コードを読み取る際に,当該コード読み取
    り手段の移動によって,前記搬送ライン上のラックを一
    旦停止させ,前記接続制御手段は,読み取ったラック識
    別コードに基づき前記ラック情報データベースを参照し
    て,当該接続ユニットに接続する前記各種分析装置に対
    して該ラックを供給すべきか否かを判断し,供給すべき
    場合には該ラックを前記バッファ部の最後部に取り込
    み,供給すべきでない場合には前記コード読み取り手段
    の元の位置への移動によって,該ラックを前記搬送ライ
    ン上に戻すことを特徴とする請求項3記載の検体搬送シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記接続制御手段は,当該接続ユニット
    内のバッファ部が保持するラックについて,接続する各
    種分析装置の分析所要時間を予測し,前記各種分析装置
    の分析所要時間に基づき,各種分析装置のバッファ数を
    設定することを特徴とする請求項3または4記載の検体
    搬送システム。
  6. 【請求項6】 前記接続制御手段は,当該接続ユニット
    内のバッファ部が保持するラックのラック識別コードを
    前記統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記
    各種分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき
    該各種分析装置における分析所要時間を予測し,該分析
    所要時間に基づき該各種分析装置のバッファ数を設定す
    ることを特徴とする請求項3または4記載の検体搬送シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記接続制御手段は,当該接続ユニット
    内のバッファ部が保持するラックのラック識別コードを
    前記統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記
    各種分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき
    該各種分析装置における検査項目毎の分析すべき検体数
    を算出し,前記統括制御手段は,少なくとも1以上の共
    通の検査項目について分析を行う複数の各種分析装置を
    1群と見なし,該共通検査項目について分析を要するラ
    ックを該1群の各種分析装置に供給するに際し,該1群
    の各種分析装置それぞれの前記分析すべき検体数に基づ
    いて分配を行うことを特徴とする請求項3,4,5また
    は6記載の検体搬送システム。
  8. 【請求項8】 前記接続制御手段は,当該接続ユニット
    内のバッファ部が保持するラックのラック識別コードを
    前記統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記
    各種分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき
    該各種分析装置における検査項目毎の分析回数を算出
    し,前記統括制御手段は,少なくとも1以上の共通の検
    査項目について分析を行う複数の各種分析装置を1群と
    見なし,該共通検査項目について分析を要するラックを
    該1群の各種分析装置に供給するに際し,該1群の各種
    分析装置それぞれの前記分析回数に基づいて分配を行う
    ことを特徴とする請求項3,4,5または6記載の検体
    搬送システム。
  9. 【請求項9】 前記接続制御手段は,当該接続ユニット
    内のバッファ部が保持するラックのラック識別コードを
    前記統括制御手段に報知し,前記統括制御手段は,前記
    各種分析装置毎に報知されたラック識別コードに基づき
    該各種分析装置における分析所要時間を予測し,前記統
    括制御手段は,少なくとも1以上の共通の検査項目につ
    いて分析を行う複数の各種分析装置を1群と見なし,該
    共通検査項目について分析を要するラックを該1群の各
    種分析装置に供給するに際し,該1群の各種分析装置そ
    れぞれの前記分析所要時間に基づいて分配を行うことを
    特徴とする請求項3,4,5または6記載の検体搬送シ
    ステム。
  10. 【請求項10】 前記ラック情報データベースは,ラッ
    ク識別コードに応じた処理の優先順位情報を保持し,前
    記統括制御手段によるラックの分配は,該ラックの処理
    優先順位情報を考慮して行われることを特徴とする請求
    項7,8または9記載の検体搬送システム。
  11. 【請求項11】 前記接続ユニットは,前記バッファ部
    から供給されるラックを,前記各種分析装置の動作に同
    期して移動させる第1フィーダ部と,前記各種分析装置
    による分析の終了したラックを前記搬送ライン上に戻す
    第2フィーダ部と,を有し,前記接続制御手段は,前記
    ラック情報データベース及び前記検体情報データベース
    を参照して,前記各種分析装置の分析対象のラック内の
    各検体について分析が必要か否かを判断し,分析不要の
    検体については所定の分析位置に停止しないように前記
    ラックの移動制御を行うことを特徴とする請求項3,
    4,5,6,7,8,9または10記載の検体搬送シス
    テム。
  12. 【請求項12】 前記接続ユニットは,前記バッファ部
    から供給されるラックを,前記各種分析装置の動作に同
    期して移動させる第1フィーダ部と,前記第1フィーダ
    部上のラックに含まれる検体の検体識別コードを読み取
    る第2コード読み取り手段と,前記各種分析装置による
    分析の終了したラックを前記搬送ライン上に戻す第2フ
    ィーダ部と,を有し,前記接続制御手段は,前記第2コ
    ード読み取り手段により読み取った検体識別コードに基
    づき前記検体情報データベースを参照して,前記ラック
    内の各検体について分析が必要か否かを判断し,分析不
    要の検体については所定の分析位置に停止しないように
    前記ラックの移動制御を行うことを特徴とする請求項
    3,4,5,6,7,8,9または10記載の検体搬送
    システム。
  13. 【請求項13】 前記接続ユニットは,前記バッファ
    部,前記第1フィーダ部または前記第2フィーダ部とは
    別の位置に,人手により検体またはラックを載置し得る
    マニュアル投入部と,前記第1フィーダ部上のラックに
    ついて分析を行う第1モードとは独立した,前記マニュ
    アル投入部上の検体またはラックについて分析を行う第
    2モードに,前記各種分析装置の動作を遷移させる切換
    スイッチと,を有することを特徴とする請求項3,4,
    5,6,7,8,9,10,11または12記載の検体
    搬送システム。
  14. 【請求項14】 前記バッファ部は,先に取り込まれた
    ラックの検体並び方向の側面と,次に取り込まれたラッ
    クの検体並び方向の側面が接するように,ラックを保持
    することを特徴とする請求項3,4,5,6,7,8,
    9,10,11,12または13記載の検体搬送システ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記バッファ部は,先に取り込まれた
    ラックの検体並び方向に垂直の側面と,次に取り込まれ
    たラックの検体並び方向に垂直の側面が接するように,
    ラックを保持することを特徴とする請求項3,4,5,
    6,7,8,9,10,11,12または13記載の検
    体搬送システム。
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