JP2994245B2 - タービンオイルフラッシング装置 - Google Patents

タービンオイルフラッシング装置

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JP2994245B2
JP2994245B2 JP7268027A JP26802795A JP2994245B2 JP 2994245 B2 JP2994245 B2 JP 2994245B2 JP 7268027 A JP7268027 A JP 7268027A JP 26802795 A JP26802795 A JP 26802795A JP 2994245 B2 JP2994245 B2 JP 2994245B2
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lubricating oil
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成浩 堤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービン軸受潤滑
油装置の潤滑油を清浄するためのタービンオイルフラッ
シング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のタービン軸受潤滑油装置とその潤
滑油を清浄するためのオイルフラッシングについて説明
する。図7は、従来技術によるタービン軸受潤滑油装置
の構成図である。図7において、複数台のタービン1a
〜1d(ここではタービン1を4台として模式的に示
す)は、タービン軸2(タービン軸は複数本連結されて
いる)により接続され、各々のタービン1a〜1dは複
数個の軸受3により支持され回転する構造となってい
る。
【0003】タービン軸2と軸受3との間には潤滑油が
供給されている。この潤滑油は、油タンク4に貯油され
ており、油ポンプ5により汲み上げられて、給油母管6
からそれぞれの給油管7を通って給油されオリフィスス
トレーナ8を介して各々の各軸受3に供給されている。
そして、潤滑油は軸受3の内部を通って軸受3内側に供
給され、戻り油母管12を通って油タンク4に戻され
る。この場合、油タンク4の入口部では、戻り油ストレ
ーナ16を介して大きな異物を常時補足しながら潤滑油
を回収する。
【0004】ここで、タービン軸2と軸受3とは微小な
隙間で構成されているが、軸受3に供給された潤滑油
は、この隙間から戻り油母管12に戻されることにな
る。図8に、タービン軸2及び軸受3部分の構造と潤滑
油の流れを示し、図9には、図8のタービン軸方向の側
面を示す。
【0005】図8及び図9に示すように、タービン軸2
と軸受3との隙間から出た潤滑油は軸受台9の下側へ集
められ、軸受台戻り油管11により戻り油母管12に導
かれる。そして、油タンク4へ戻る構成となっている。
すなわち、軸受3からの戻り潤滑油は、軸受3と油タン
ク4との位置水頭差で油タンク4へ回収される。
【0006】また、軸受台9の上部は、潤滑油が飛散し
ないようシールする軸受カバー10で密閉されている。
図8及び図9では給油母管6と戻り油母管12とは、配
管スペースの節約のため二重管構造で示している。
【0007】次に、図10にオリフィスストレーナ8の
詳細を示す。オリフィスストレーナ8は、給油母管6か
らの軸受給油管7と軸受3との間に設けられ、各々の軸
受3ごとにそれぞれ設置されている。このオリフィスス
トレーナ8は、タービン1の軸受3への異物流入を防止
するためのストレーナ14と、軸受3への油量配分を規
制するためのオリフィス13が内蔵されており、ストレ
ーナ14はタービン運転時の異物流入防止用のため比較
的目の荒いストレーナとなっている。これは、目の細い
ストレーナを設けると詰り易く軸受給油量がすぐに不足
するような事態を防止するためである。また、オリフィ
スストレーナ蓋15は、オイルフラッシングの際に、ス
トレーナ14とフラッシング用ストレーナとを交換する
ために開かれるものである。
【0008】ここで、タービン1を開放、分解する場合
は、軸受台カバー10を開放し、軸受3を取り外してタ
ービン軸2を取り出すことになる。組み立てはこの逆の
手順となる。タービン1の開放分解後にはタービン1を
組み立てることになるが、軸受3や軸受台9内への微小
な異物混入や、給油母管6、軸受給油管7、軸受台戻り
油管11、戻り油母管12内の異物除去を行う必要があ
る。
【0009】そこで、潤滑油の清浄度を規定値に保持す
るためにオイルフラッシング運転を行う。これはタービ
ン運転中に、オリフィスストレーナ8に内蔵の目の荒い
ストレーナ14を通過するような異物がタービン1の軸
受3に流入することを防ぐためである。これにより、タ
ービン軸2や軸受3を損傷させることを防ぐようにして
いる。
【0010】従来技術でのオイルフラッシングは、上述
のタービン軸受潤滑油装置において、タービン1の組み
立て後に、軸受給油管7と軸受3との間に設けられたオ
リフィスストレーナ8のストレーナ14をフラッシング
用ストレーナに交換してタービン軸受潤滑油装置を運転
し、潤滑油中の異物を補足することにより行われてい
る。すなわち、オリフィスストレーナ蓋15を開けてス
トレーナ14を取り外し、目の細いフラッシング用スト
レーナを入れて、潤滑油を通し潤滑油中の異物を補足す
る。
【0011】この場合、軸受給油管7は軸受3の中を通
ってタービン軸2と軸受3との微小な隙間より軸受台9
に溢れ、軸受台戻り油管11へ流れ込む。したがって、
軸受台9の下側の潤滑油の流れる部分における異物は、
戻り潤滑油と共に戻り油母管12を通って油タンク4に
回収される。異物は一部油タンク4内に残り、一部は再
び油ポンプ5によって汲み上げられ、給油母管6、軸受
給油管7を通り、オリフィスストレーナ8における目の
細いストレーナで補足される。
【0012】この様な運転を継続し、ある程度潤滑油の
清浄度を上げる一次オイルフラッシングの運転を行う。
この過程(一次オイルフラッシング)の後に、油タンク
4を開放し潤滑油を抜いて油タンク4内の異物を除去す
る過程(油タンク清掃)を行い、再び油ポンプ5及びフ
ラッシング用ストレーナへの通油による二次フラッシン
グの運転を行う。
【0013】したがって、タービン1の定期検査等によ
るタービン1の開放分解後のタービンの組み立てには、
軸受3の組み立て期間に加え、一次フラッシング期間と
油タンク清浄期間と二次フラッシング期間との合計で表
されるオイルフラッシング期間を要していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、タービン1
の定期検査等によるタービン1の開放分解後のタービン
の組み立て工程は、可能なかぎり短縮することが要請さ
れている。そこで、オイルフラッシングの期間を短縮す
ることが考えられているが、オイルフラッシングは全て
の軸受3を組み立てた後でなければ行うことができない
ので、軸受3の組み立てと並行して行えない。すなわ
ち、軸受3への潤滑油の供給が各軸受3ごとに停止でき
る機能がなく、全ての軸受3へ同時に給油しなければな
らないことから、全ての軸受3を組み立てた後でなけれ
ば、フラッシング運転を開始できないことによる。
【0015】軸受3への潤滑油の供給が各軸受3ごとに
停止できる機能を得るために、軸受給油管7中に弁のよ
うな閉止装置を設けることも考えられるが、タービン1
の通常運転中において、万一閉止装置が閉止すると、タ
ービン1の運転に重大な影響を与えるので、潤滑油供給
停止といった事態を防ぐために、そのような閉止装置を
設けないようにするのが一般的であった。
【0016】このように、全ての軸受3へ同時に給油し
なければならないので、油ポンプ5の容量制限やオリフ
ィスストレーナ8の内蔵のオリフィス13の制限によ
り、各軸受3への給油量は規定流量(タービン通常運転
時の流量)以上に流すことはできない。給油母管6や軸
受給油管7内の洗浄のためには、通常流速の約1.5倍
から2倍程度にして洗浄すると清浄度の向上図れるが、
上述のように潤滑油の流量を多くすることは出来ないの
で、潤滑油の清浄のための期間を短縮することができな
かった。
【0017】また、軸受台9はタービン分解時に必ず開
放するが、この軸受台9の内面の洗浄はオイルフラッシ
ング運転時には出来ないため、軸受台9の内面に付着し
た異物はなかなか除去されずに軸受台9の下部側に溜ま
り、徐々に戻り潤滑油中に回収される程度であった。
【0018】また、オイルフラッシング運転によりスト
レーナ8に挿入した目の細いフラッシング用ストレーナ
で異物を捕捉して目が詰まってきたならば、油ポンプ5
を停止し、オリフィスストレーナ8のオリフィスストレ
ーナ蓋15を開けて、フラッシング用ストレーナを取り
出し洗浄した後、再び組み立て油ポンプ5を起動してフ
ラッシング運転を開始する作業を行う必要がある。各軸
受3のフラッシング用ストレーナの詰まり具合(異物捕
捉具合)は個々に違うため、各フラッシング用ストレー
ナが詰まるたびに油ポンプ5の運転停止操作を行う必要
があり、その繁雑さや1個のフラッシング用ストレーナ
洗浄作業のために他の軸受3のフラッシングは待ち時間
となる。したがって、フラッシング期間が長くなってい
た。
【0019】以上のように従来技術によるオイルフラッ
シングでは、全ての軸受3の組立て後でなければフラッ
シング運転を開始できないため、軸受3の組み立て期間
も含めた工程は長期間を要するものであった。
【0020】また、各軸受3へ一時的に多くの流速を得
るための軸受3への潤滑油の供給を停止する閉止装置が
なく、軸受3の流量を加減することができないものであ
り、全ての軸受3へ同時に潤滑油を給油する構成である
ので、各軸受3への通油量は通常量となり、洗浄に有効
な通常流速より速い流速で流すことは出来ず、洗浄効果
が小さいものであった。
【0021】また、軸受台9の内面は軸受3の組立て後
には洗浄が出来ず、わずかに軸受台9内の下部を流れる
通常油量による戻り潤滑油により、オリフィスストレー
ナ8に入れた目の細いフラッシング用ストレーナで異物
を捕捉するのみであった。
【0022】さらに、一個のフラッシング用ストレーナ
が目詰りした場合、その都度油ポンプ5を停止してフラ
ッシング用ストレーナを洗浄し復旧する作業が必要であ
るため、他のフラッシング用ストレーナはフラッシング
運転が出来ず待ち時間となっていた。
【0023】これらにより、潤滑油の清浄度が目標レベ
ルに到達するまで長期間要していた。オイルフラッシン
グ期間はタービン1の開放点検を行う上でかならず必要
であり、このフラッシング期間を縮めることはタービン
点検日数を縮めるものである。
【0024】本発明の目的は、軸受の組立てと並行して
個々の軸受に対して給油量を調整しながらオイルフラッ
シング運転が行なえるようにしオイルフラッシング期間
を短縮することができるタービンオイルフラッシング装
置を得ることである。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
個の軸受ごとに設けられた軸受台に取り付けられオイル
フラッシングのときに潤滑油が供給されて軸受台を洗浄
するための洗浄装置と、複数個の軸受ごとに設けられた
オリフィスストレーナに取り付けられオイルフラッシン
グのときは潤滑油が洗浄装置に供給されるように潤滑油
の流路を切り替える切替装置と、洗浄装置と切替装置と
の間を接続する取り外し可能な洗浄用管とを備えてい
る。
【0026】請求項1の発明のおいては、オイルフラッ
シングの際には、軸受ごとに、切替装置にて潤滑油が軸
受台に取り付けられた洗浄装置に供給されるように切り
替え、軸受台の洗浄を行う。従って、全ての軸受の組立
てが終了しなくてもフラッシング運転が可能とする。
【0027】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、切替装置はオリフィスストレーナに取り外し可能に
取り付けられ、オイルフラッシングのときは軸受への潤
滑油の供給を閉止するための閉止装置を備えている。
【0028】請求項2の発明においては、オイルフラッ
シングの際には、フラッシング用ストレーナを取り付
け、軸受への潤滑油の供給を閉止し、洗浄装置への潤滑
油の供給を行う。
【0029】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
において、切替装置は潤滑油が洗浄装置に供給される流
路に止め弁を有し、洗浄用管は操作弁を有し、止め弁又
は操作弁により洗浄装置に供給される洗浄用油量を調節
するようにしている。
【0030】請求項3の発明においては、止め弁又は操
作弁にて各軸受けへの給油量を通常の流量より多くし流
速を大きくする。これにより、洗浄の効率を高める。
【0031】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の発明において、フラッシング用ストレーナは、洗浄用
管の一部に設けている。
【0032】請求項4の発明においては、フラッシング
用ストレーナの交換の際は、油ポンプを停止することな
く、詰まったフラッシング用ストレーナのみ隔離する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す説明図で
あり、図2は本発明によるタービン軸受潤滑油装置を示
す構成図である。なお、図2では切替装置18が取り付
けられた状態を示している。
【0034】図2において、通常のタービン運転中は、
従来例と同様に、油タンク4内の潤滑油を油ポンプ5で
汲み上げ、二重管の内管である給油母管6により送油
し、各軸受3への軸受給油管7、オリフィスストレーナ
8を経て軸受3へ給油する。軸受3に給油された潤滑油
(戻り油)は、油タンク4に内蔵される戻り油ストレー
ナ16を経て従来技術と同じ様に最終的には油タンク4
へ回収される。
【0035】次に、オイルフラッシング時には、図1に
示すように、切替装置18を各オリフィスストレーナ8
に取り付ける。すなわち、オリフィスストレーナ蓋15
と内部のストレーナ14を撤去し、フラッシング用スト
レーナ17を取り付け、さらに駆動装置20により閉止
装置19を駆動しオリフィス13を閉止し固定する。切
替装置18は給油母管6側から流入する潤滑油を軸受3
へではなく洗浄装置25側へ、止め弁21、継手22、
洗浄用管23、操作弁24を介して導く。導かれた潤滑
油は軸受台9、軸受台カバー10の内面を洗浄装置25
により周囲を洗浄する。洗浄した潤滑油は、図1では省
略するが図8及び図9に示した従来例と同様に、軸受台
9の下部の軸受台戻り管11及び戻り油母管12を通
り、図2に示すように、油タンク4に内蔵される戻り油
ストレーナ16を経て油タンク4に回収される。
【0036】上述のように、オイルフラッシング時にお
いては、オリフィスストレーナ8のオリフィス13を閉
止装置19にて閉止するわけであるが、その際に、止め
弁21の開閉により軸受台9への給油量を加減する。各
軸受3におけるオリフィスストレーナ8ごとに切替装置
18を取り付け、各軸受台9の洗浄用給油を各軸受3の
オリフィスストレーナ8ごとに単独に停止したり加減す
る。そして、軸受台カバー10への洗浄用潤滑油を導く
ための継手22や洗浄用管23は着脱可能な構造のもの
を採用する。また、洗浄装置25の入口の操作弁24
は、洗浄作業時に操作性を良くするため洗浄装置25の
近傍に取り付けられている。洗浄装置25は軸受台カバ
ー10に簡単に取り付けられ、また、その取り外しが可
能な構造としている。
【0037】この様な構成の切替装置18及び洗浄装置
25を個々の軸受3の組立て後にオリフィスストレーナ
8及び軸受台9に取付け、個別に軸受台9ごとに洗浄作
業を行う。これにより、各軸受台9において単独に個々
に洗浄が可能となり、洗浄のために通油されている軸受
台9の数が少数となるため、1か所当りの給油量が増加
し、かつ軸受台9への給油量を通常流量に比し加減でき
る。更に軸受台9の下部のみでなく軸受台カバー10も
含め内面全体を洗浄することができるため、洗浄範囲が
広がりフラッシング効果がより一層高くなる。
【0038】ここで、切替装置18を各軸受3における
オリフィスストレーナ8全てに取付け、止め弁21を閉
しタービン1の隣り合う2か所の軸受台9の洗浄用とし
て1個のオリフィスストレーナ8の切替装置18により
洗浄装置25を各軸受台9に取付け、継手22、操作弁
24、洗浄用管23を切替えて洗浄することも可能であ
る。この場合、洗浄用管23を例えば伸縮性のある材質
のものとすることにより、1か所のオリフィスストレー
ナ8の切替装置18から近傍の軸受台9の共用として使
用し、順次切り換えて洗浄することができる。
【0039】タービン軸受の通常流量は、従来技術では
個々のオリフィスストレーナ8に内蔵されているオリフ
ィス13により一定に、かつ、個々に制限されている
が、この第1の実施の形態では、オリフィス13を閉止
するため、洗浄用の油量は止め弁21及び操作弁24に
より自由に調節可能であり、通常流量以上流すことがで
きる。また、切替装置18をオリフィスストレーナ8か
ら取り外し、ストレーナ14を装着し、オリフィススト
レーナ蓋15を取り付ければ簡単に元に復旧することが
可能である。
【0040】また、タービン通常運転中は、切替装置1
8における止め弁21も取り外すことになるため、軸受
3への軸受給油管7の途中には、弁は存在しないことに
なり、弁の閉による給油不足の問題は生じない。
【0041】オイルフラッシング時のみオリフィススト
レーナ8に切替装置18を取り付けるため、通過する面
積の大きな切替装置18をつけて、フラッシング用スト
レーナ17の目を従来以上に細かくし、より小さな異物
も捕捉することが可能である。すなわち、従来と同一差
圧の通過面積の大きなフラッシング用ストレーナ17を
取付け、異物除去性能を高める。フラッシング終了後に
は切替装置18を取外すため、多少大型の切替装置18
となっても、タービン通常運転の配置スペースの増加と
はならない。
【0042】次に、本発明の第1の実施の形態によるオ
イルフラッシング手順を図5の下段の工程で示し、図5
の上段に示す従来のオイルフラッシング手順と比較しな
がら説明する。図5中、Aは軸受組立工程期間、Bは一
次オイルフラッシング期間、Cは油タンク清掃期間、D
は二次オイルフラッシング期間、Eは軸受台洗浄期間、
Fは軸受組立期間、Gは短縮期間である。
【0043】この図5で1個の軸受3の組立て後に、そ
の軸受台9を洗浄し、その洗浄中に次の軸受3を組立て
る。これによって軸受3の組立てと従来の一次オイルフ
ラッシングと同様の軸受台9の洗浄を並行して作業す
る。これによって、軸受3の組立てから一次オイルフラ
ッシング期間までが短縮される。そして、その後は、油
タンク清掃期間Cと二次フラッシング期間Dの合計期間
となり、従来技術の工程より短縮期間Gだけ短くなる。
【0044】潤滑油の清浄度と時間の関係を、従来例と
の比較において図6に示す。図6では、オイルフラッシ
ング時間を横軸に、油清浄度を縦軸に示している。従来
例では油清浄度は曲線Hで示され、長時間要して目標油
清浄度へ到達している。曲線Hの途中で清浄度が一時的
に悪くなるJ点は、油タンク5を開放し清掃した直後で
ある。一方、本発明の第1の実施の形態による潤滑油の
油清浄度は曲線Iで示され、図6に示すように短期間で
目標レベルに到達する。これは1個当たりの軸受台9の
洗浄油量の増加、フラッシング用ストレーナ17による
捕捉性能の向上、軸受台9の内面洗浄範囲の拡大による
ものである。
【0045】ここで、オリフィスストレーナ8は従来通
り潤滑油を軸受3へ給油し、隣り合う軸受3のオリフィ
スストレーナ8へ切替装置18を取付け、洗浄用管23
で隣の潤滑油を軸受台9へ取付けた洗浄装置25に供給
し、1個の軸受3として2個分相当の潤滑油によるフラ
ッシングを行うことも可能である。この場合、潤滑油の
油量を大きくして洗浄効果を高めることができるので、
さらに大きな効果が得られる。
【0046】次に、図3に本発明の第2の実施の形態を
示す。この第2の実施の形態は、切替装置18のオリフ
ィス13を閉止する閉止装置19を、オリフィスストレ
ーナ8に内蔵した構造としたものである。すなわち、閉
止装置19はねじ部29によって切替装置18の本体に
螺着されており、閉止装置19を回転させることによっ
て、オリフィスストレーナ8内を図中左右に移動するよ
うに構成されている。このようにしても、第1の実施の
形態と同じ効果が得られる。上述の第1の実施の形態及
びこの第2の実施の形態、いずれの実施の形態も、オリ
フィスストレーナ8に取り付けて給油を切り替えて洗浄
用油を送油する切替装置18の一例を示すもので、他の
切替装置の構造も考えられる。
【0047】図4に本発明の第3の実施の形態を示す。
この第3の実施の形態はオリフィスストレーナ8に取り
付けた切替装置18の後の止め弁21と軸受台9の洗浄
装置25との間に、フラッシング用ストレーナ30とし
て微細ストレーナを設けたものである。その他の構成は
図1に示した第1の実施の形態と同一であるので、同一
要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0048】この第3の実施の形態によれば潤滑油中の
異物を微細ストレーナであるフラッシング用ストレーナ
30で捕捉し、詰まってきたならば止め弁21を閉じ
て、フラッシング用ストレーナ30を隔離して洗浄し復
旧する。すなわち、油ポンプ5を停止してフラッシング
用ストレーナ30を洗浄する必要はなく、軸受3ごと
に、フラッシング用ストレーナ30が目詰まりする度に
個々に止め弁21を閉じて、フラッシング用ストレーナ
30を隔離して洗浄を行う。このフラッシング用ストレ
ーナ30は、図4中では、止め弁21と継手22との間
に設けて示してあるが、止め弁21と洗浄装置25との
間であればどの位置に設けても良い。
【0049】この第3の実施の形態では、切替装置18
の内部にフラッシング用微細ストレーナ17は内蔵しな
いものである。これによって、油ポンプ5はフラッシン
グ期間中は連続運転が可能となり、フラッシング用スト
レーナ30も各軸受3ごとに滅多に制限されずに洗浄可
能である。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、個々
の軸受ごとに取付け軸受台を単独に洗浄可能としている
ので、洗浄時は通常時より多くの油を流し流速を上げる
ことができ、オイルフラッシング効果を高めることがで
きる。また、個々の軸受の組み立て後に洗浄可能である
ので、他の軸受け組み立て作業と並行して洗浄できる。
このため、一次フラッシング期間が短縮される。さらに
流速を大きくした洗浄及び目の細い微細のフラッシング
用ストレーナの装着により、微細な異物を早く捕捉し油
清浄度を短時間で目標レベルとすることが可能である。
【0051】また、切替装置及び洗浄装置はオリフィス
ストレーナや軸受台に取付け取外し可能であるので、タ
ービン潤滑油装置の機能を変更することはなく使用でき
る。そして、一つの軸受の近傍の軸受については、伸縮
性ある洗浄用管及び取付け取外しの可能な継手の採用に
より共用することも可能である。更にオリフィスストレ
ーナによる軸受台の給油と隣り合うオリフィスストレー
ナに取付けた切替装置からの洗浄用油を同一軸受け台に
送油して軸受台内の洗浄を、大きな流量で行うことも可
能である。
【0052】さらに、切替装置と洗浄装置との間にフラ
ッシング用ストレーナを設け、止め弁でフラッシング用
ストレーナを隔離するので、油ポンプを停止することな
く各フラッシング用ストレーナの洗浄が可能である。従
って、油ポンプは連続運転となり、他の軸受台の洗浄を
継続できる。油ポンプの停止期間が無くなるため、油ポ
ンプの停止や起動の操作不要となり、運転操作は連続運
転となり簡便になる。また、連続フラッシングを継続す
ることにより更にフラッシング効果が向上する。以上に
より、タービン開放点検期間のオイルフラッシング期間
を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明図。
【図2】本発明のタービン軸受潤滑油装置の説明図。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す説明図。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す説明図。
【図5】タービンの軸受組立とオイルフラッシングの工
程の説明図。
【図6】タービン潤滑油の清浄度とオイルフラッシング
時間との関係を示す特性図。
【図7】従来のタービン軸受潤滑油装置の説明図。
【図8】従来例によるオイルフラッシングの説明図。
【図9】図8の側面方向から見た説明図。
【図10】従来のオリフィスストレーナの説明図。
【符号の説明】
1 タービン 2 タービン軸 3 軸受 4 油タンク 5 油ポンプ 6 給油母管 7 軸受給油管 8 オリフィスストレーナ 9 軸受台 10 軸受台カバー 11 軸受台戻り油管 12 戻り油母管 13 オリフィス 14 ストレーナ 15 オリフィスストレーナ蓋 16 戻り油ストレーナ 17 フラッシング用ストレーナ 18 切替装置 19 閉止装置 20 駆動装置 21 止め弁 22 継手 23 洗浄用管 24 操作弁 25 洗浄装置 29 ねじ部 30 フラッシング用ストレーナ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−113508(JP,A) 特開 昭61−268807(JP,A) 特開 平6−159588(JP,A) 特開 平9−13912(JP,A) 実開 昭60−77894(JP,U) 実開 昭60−177395(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01D 25/18 F01D 25/16 F16N 33/00 F16N 39/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンの複数個の軸受に供給する潤滑
    油を貯蔵した油タンクからオリフィスストレーナを介し
    て前記軸受に潤滑油を導き前記軸受に供給された潤滑油
    を軸受台を経由して前記油タンクに戻すようにしたター
    ビン軸受潤滑油装置の前記オリフィスストレーナ内のス
    トレーナをフラッシング用ストレーナに交換して前記タ
    ービン軸受潤滑油装置を運転し前記潤滑油を清浄するよ
    うにしたタービンオイルフラッシング装置において、オ
    イルフラッシングのときに複数個の前記軸受ごとに設け
    られた前記軸受台に取り付けられ前記潤滑油が供給され
    て前記軸受台を洗浄するための洗浄装置と、オイルフラ
    ッシングのときに複数個の前記軸受ごとに設けられた前
    記オリフィスストレーナに取り付けられ前記潤滑油が前
    記洗浄装置に供給されるように前記潤滑油の流路を切り
    替える切替装置と、前記洗浄装置と前記切替装置との間
    を接続する取り外し可能な洗浄用管とを備えたことを特
    徴とするタービンオイルフラッシング装置。
  2. 【請求項2】 前記切替装置は前記オリフィスストレー
    ナに取り外し可能に取り付けられ、オイルフラッシング
    のときは前記軸受への潤滑油の供給を閉止するための閉
    止装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載のター
    ビンオイルフラッシング装置。
  3. 【請求項3】 前記切替装置は前記潤滑油が前記洗浄装
    置に供給される流路に止め弁を有し、前記洗浄用管は操
    作弁を有し、前記止め弁又は前記操作弁により前記洗浄
    装置に供給される洗浄用油量を調節するようにしたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタービンオ
    イルフラッシング装置。
  4. 【請求項4】 前記フラッシング用ストレーナは、前記
    洗浄用管の一部に設けたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項3に記載のタービンオイルフラッシング装置。
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