JP2014047886A - 潤滑油清浄装置およびその清掃方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業員が主油タンク内に入らずに内部の清掃が行えるようにする。
【解決手段】主油タンク1内の清掃に際し、まず、主油タンク入口弁12および油移送弁16を閉じ、清掃用油タンク入口弁14を開いた状態でフィルターポンプ5を運転して主油タンク1の上部に設置した清掃用油タンク15内に必要量の潤滑油LOを貯め、次に、清掃用油タンク入口弁14を閉じて油移送弁16を開き、主油タンク1内の潤滑油LOを油移送系統に移送させる。その後、油移送弁16を閉じ、清掃用油タンク15に貯められた潤滑油LOを清掃用ホース19を使用してマンホール22から主油タンク1内部に噴きつけて異物を潤滑油とともにタンク底部1Bに集める。
【選択図】図1
【解決手段】主油タンク1内の清掃に際し、まず、主油タンク入口弁12および油移送弁16を閉じ、清掃用油タンク入口弁14を開いた状態でフィルターポンプ5を運転して主油タンク1の上部に設置した清掃用油タンク15内に必要量の潤滑油LOを貯め、次に、清掃用油タンク入口弁14を閉じて油移送弁16を開き、主油タンク1内の潤滑油LOを油移送系統に移送させる。その後、油移送弁16を閉じ、清掃用油タンク15に貯められた潤滑油LOを清掃用ホース19を使用してマンホール22から主油タンク1内部に噴きつけて異物を潤滑油とともにタンク底部1Bに集める。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、潤滑油清浄装置およびその清掃方法に関する。
一般に、火力発電プラントにおいては、タービンロータおよび発電機が滑らかに高速回転できるように、タービンロータおよび発電機の軸受部には潤滑油清浄装置で浄化した潤滑油を供給している。この潤滑油清浄装置は、主油タンクから汲み上げた潤滑油を供給油配管によって各軸受部を給油し、各軸受部からの排油を戻り油配管によって再び主油タンク内へ戻すように構成されている。
火力発電所の建設時には、給油配管の溶接時に発生したスパッタや酸化スケールあるいは現場の浮遊物等の各種異物が軸受潤滑油系統に混入することがあり、異物の混入をそのまま放置しておくと軸受部または軸受部品が損傷する原因となるので、建設終了時点で主油タンクに設置した油ポンプを駆動してオイルフラッシング作業を行ない、潤滑油系統内に設置したフィルターで異物を捕捉し除去することによって潤滑油の浄化を行なっている。
また、火力発電所は一定期間ごとにプラントの定期検査が義務づけられており、タービン本体の分解、点検、組立てを行なっている間に主油タンク内の清掃を行ない、タービン本体の分解、点検、組立および主油タンクの清掃が終了した後に油ポンプを駆動して、主油タンク内の潤滑油をタービン本体軸受部潤滑油系統に流して当該系統のオイルフラッシングを行なっている。
以下、火力発電所の建設終了時点で行なうオイルフラッシングについて、図6のオイルフラッシング概略図を参照して説明する。
図中、蒸気タービン50の両側で回転軸51を回転自在に支持する軸受52には、オイルフラッシング時に主油タンク1内から油ポンプ53で汲み上げられた潤滑油LOが供給油配管54、仮設ストレーナ55を経て給油されるようになっており、各軸受52から排出された潤滑油LOは軸受台56から戻り油配管57、戻りスクリーン58を経て主油タンク1に戻るようになっている。
図中、蒸気タービン50の両側で回転軸51を回転自在に支持する軸受52には、オイルフラッシング時に主油タンク1内から油ポンプ53で汲み上げられた潤滑油LOが供給油配管54、仮設ストレーナ55を経て給油されるようになっており、各軸受52から排出された潤滑油LOは軸受台56から戻り油配管57、戻りスクリーン58を経て主油タンク1に戻るようになっている。
このオイルフラッシング時、仮設ストレーナ55は供給油配管54、戻り油配管57内の異物を捕捉し、また、戻りスクリーン58は軸受潤滑油系統の定常運転時に使用されるメッシュよりも目の細かいメッシュに替えて供給油配管54、戻り油配管57内の異物を捕捉する。
このようにオイルフラッシング時に供給油配管54、戻り油配管57内の異物は仮設ストレーナ55や戻りスクリーン58によって取り除いているが、主油タンク1に溜まった異物は次にようにして取り除いている。
すなわち、主油タンク1の側面1Wの底部1B近傍部にフラッシング用座(配管取付口)2を設け、このフラッシング用座2と主油タンク1の上部との間を潤滑油LOが循環するように仮設用油循環配管59を配置し、この仮設用油循環配管59内にフラッシング用座2側から順次プレスフィルターポンプ入口弁4、プレスフィルターポンプ5、プレスフィルター入口弁6、プレスフィルター7およびプレスフィルター出口弁8を配置し、プレスフィルターポンプ5の動力によって仮設用油循環配管59内に潤滑油を循環させて主油タンク1に溜まった異物をプレスフィルター7で取り除き、潤滑油を清浄化している。
なお、この仮設用油循環配管59はオイルフラッシング時の仮設系統として設置していため、オイルフラッシング完了後は撤去されるものである。
ところで、オイルフラッシング運転により、仮設ストレーナ55や戻りスクリーン58で異物の捕捉によって目が詰まってきた場合、油ポンプ53を運転停止し、仮設ストレーナ55および戻りスクリーン58の洗浄を行い、洗浄完了後、再び油ポンプ53を起動してオイルフラッシング運転を再開する。
さらに、オイルフラッシング運転の運転回数を見計らって、主油タンク1の底部に溜まった異物を除去するために潤滑油を抜き、作業員が主油タンク内に入って清掃を行う。このような、ストレーナや主油タンクの清掃回数や清掃時間により、オイルフラッシング期間の長短が決定される。
また、他の従来の技術には、潤滑油タンクの戻り油室に設けられた戻り油ストレーナに比較的目が大きい異物捕捉用の金網とともに、それより目の細かい金網を設けて、オイルフラッシング時に潤滑油が潤滑油タンク内に還流する前に細かな異物をも捕捉して軸受け給油側の潤滑油の清浄度を向上させるとともに、潤滑油タンク内の清掃をも省くことができ、オイルフラッシング期間を大幅に短縮するようにした技術も提案されている。
上述した従来の潤滑油清浄装置では、オイルフラッシング時に主油タンク1内や配管系統内の異物や不純物を採取するため、仮設ストレーナ55や戻りスクリーン58を設けているが、仮設ストレーナ55や戻りスクリーン58のメッシュよりも細かいゴミを除去するのが困難であった。メッシュをさらに細かくすると、メッシュの目詰まりが頻出するため、その都度、油ポンプ53を止めて、仮設ストレーナ55、戻りスクリーン58の清掃をしなければならず、オイルフラッシング工程が長期化することになる。
オイルフラッシング中、主油タンク1には、潤滑油循環系統を設けることにより、潤滑油の清浄度を上げているが、主油タンク1内のすべてのゴミを取り除くことは困難である。そのため、油ポンプ53を停止させ、油抜きを行い、主油タンク1清掃を行ってきたが、従来のタンク清掃方法に下記の課題があった。
主油タンク1の清掃作業は、閉所で行なうため清掃作業を始める前に排気ダクトで十分換気し、酸欠防止対策を行う必要があり、このため作業の手間と換気に多大な時間を要した。主油タンクの上蓋に設置したマンホールから作業員がタンク内に入って清掃する手順は、内部でスポンジによる残油の回収、セーム皮による拭き取り、残油で一杯になったバケツをタンク上部の作業員に渡し、汲み上げる作業となる。この作業方法では、主油タンクの清掃にほぼ1日を要することになり、火力発電プラント建設時のオイルフラッシングでは、通常4〜5回タンク清掃を行う必要があるため、オイルフラッシング工程の短期化を阻む要因の1つになっている。
また、主油タンク内にはマンホールからしか外部光が入らず、作業する上で十分な明るさではないために照明機材を内部に設置する必要がある。このため照明機材に漏電があれば作業員が感電する危険性があることなど安全面にも懸念がある。他にも作業服に付着したゴミがタンクに入る可能性やマンホールを開いたままの状態で清掃を行うために、マンホールから粉塵が二次的に混入する危険性もある。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、作業員が主油タンクに入らずに外部から主油タンクの清掃が行えるようにした潤滑油清浄装置およびその清掃方法を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態は、潤滑油を貯える主油タンクの底部近傍部に配管取付口を設置するとともに前記配管取付口よりも上部位置に主油タンク入口弁を設置し、前記配管取付口および前記主油タンク入口弁間をフィルターポンプおよびフィルターを有する配管で接続して前記主油タンクに貯えた潤滑油を前記配管を通して循環し清浄化する潤滑油循環系統を構成し、前記主油タンクの上部に清掃用油タンクを設置し、前記清掃用油タンクと前記フィルターの出口側配管とを清掃用油タンク入口弁を有する清掃用油受入管によって接続し、前記フィルターの出口側配管に前記主油タンク内の油を抜くための油移送弁を有する油移送系統を接続したことを特徴とする。
以下、本発明に係る潤滑油清浄装置およびその清掃方法の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図を通して共通する部品、装置には同一符号を付けて重複する説明は適宜省略する。
[実施形態1]
図1は実施形態1に係る潤滑油清浄装置の主油タンク1廻りの潤滑油循環系統の概略を示す図、図2は清掃用油タンクの概略図、図3は図1の主油タンクを上部から見た概略図、そして図4はタンク清掃用の水切りワイパーを示す図である。
図1は実施形態1に係る潤滑油清浄装置の主油タンク1廻りの潤滑油循環系統の概略を示す図、図2は清掃用油タンクの概略図、図3は図1の主油タンクを上部から見た概略図、そして図4はタンク清掃用の水切りワイパーを示す図である。
(構成)
まず、図1を参照して実施形態1に係る潤滑油清浄装置の主油タンク廻りの潤滑油循環系統について説明する。
まず、図1を参照して実施形態1に係る潤滑油清浄装置の主油タンク廻りの潤滑油循環系統について説明する。
主油タンク1内に貯められた潤滑油LOは図6同様に油ポンプで汲み上げられて供給油配管を通して軸受に供給され、戻り油配管を通して主油タンク1内に戻るようになっているが、図1ではこの部分を図示せずに主油タンク1内の潤滑油LOを循環して清浄化させる潤滑油循環系統100を重点的に図示している。
図1において、まず、潤滑油循環系統100から説明する。
潤滑油LOを貯める主油タンク1の側面1Wの底部1B近傍部には配管取付口(フラッシング用配管取付座ともいう)2が設けられ、この配管取付口2に主油タンク出口油配管3が取付けられる。この主油タンク出口油配管3にはプレスフィルターポンプ入口弁4を介してプレスフィルターポンプ5の吸込み口が接続され、そして、このプレスフィルターポンプ5の吐出口にプレスフィルター入口弁6を介してプレスフィルター7の入口が接続され、さらに、このプレスフィルター7の出口にプレスフィルター出口弁8が接続されている。
潤滑油LOを貯める主油タンク1の側面1Wの底部1B近傍部には配管取付口(フラッシング用配管取付座ともいう)2が設けられ、この配管取付口2に主油タンク出口油配管3が取付けられる。この主油タンク出口油配管3にはプレスフィルターポンプ入口弁4を介してプレスフィルターポンプ5の吸込み口が接続され、そして、このプレスフィルターポンプ5の吐出口にプレスフィルター入口弁6を介してプレスフィルター7の入口が接続され、さらに、このプレスフィルター7の出口にプレスフィルター出口弁8が接続されている。
このプレスフィルター出口弁8には、出口側配管9および10、さらに主油タンク入口油配管11を経て主油タンク入口弁12が接続され、この主油タンク入口弁12の出口側は主油タンク1の上蓋1Tを貫通して当該タンク1の上部と連通するようになっている。
次に、清掃時に使用される潤滑油を貯える系統について説明する。
この系統は、出口側配管9と出口側配管10との接続部J1に清掃用油タンク受入管13の一端を接続し、この清掃用油タンク受入管13の他端に清掃用油タンク入口弁14を介して清掃用油タンク15を接続して構成されている。この清掃用油タンク15については図2で改めて説明する。
この系統は、出口側配管9と出口側配管10との接続部J1に清掃用油タンク受入管13の一端を接続し、この清掃用油タンク受入管13の他端に清掃用油タンク入口弁14を介して清掃用油タンク15を接続して構成されている。この清掃用油タンク15については図2で改めて説明する。
次に、主油タンク1内の油抜きのための油移送系統について説明する。
この油移送系統は、出口側配管10と主油タンク入口油配管11との接続部J2に油移送弁16を介して油移送管17の一端を接続し、この油移送管17の他端に図示しないタンクローリーや油貯蔵タンクを接続するようになっている。この油移送管17は、主油タンク1内を清掃するときに潤滑油LOをタンクローリーや油貯蔵タンクに一時的に移送するためのものである。
この油移送系統は、出口側配管10と主油タンク入口油配管11との接続部J2に油移送弁16を介して油移送管17の一端を接続し、この油移送管17の他端に図示しないタンクローリーや油貯蔵タンクを接続するようになっている。この油移送管17は、主油タンク1内を清掃するときに潤滑油LOをタンクローリーや油貯蔵タンクに一時的に移送するためのものである。
次に、図2を参照して清掃用油タンク15について説明する。
清掃用油タンク15は主油タンク1の上部位置、例えば上蓋1Tの上に載置されている。この清掃用油タンク15の側面の底部近傍部には前述した清掃用油タンク受入管13が取り付けられ、また、反対側の側面の底部近傍部には清掃用ホース接続弁18を介して清掃用ホース19が接続されている。
清掃用油タンク15は主油タンク1の上部位置、例えば上蓋1Tの上に載置されている。この清掃用油タンク15の側面の底部近傍部には前述した清掃用油タンク受入管13が取り付けられ、また、反対側の側面の底部近傍部には清掃用ホース接続弁18を介して清掃用ホース19が接続されている。
一方、清掃用油タンク15の上部には、当該タンク15内に溜まった空気を抜くための空気抜き弁20と、油面の測定や潤滑油LOを注ぎ足す際等に使用するハンドホール21とが設けられている。
次に、図3を参照して主油タンク1の上部の様子を説明する。
主油タンク1の上蓋1Tには、主油タンク入口油配管11に接続される主油タンク入口弁12や清掃用油タンク受入管13に接続される清掃用油タンク15が載置されるとともに、複数の長方形状の清掃用マンホール221〜224がほぼ等間隔に開けられている。この清掃用マンホール221〜224は主油タンク1内を清掃する時に開けられ、定常時はマンホール蓋231〜234によって気密に閉鎖されており、外部から粉塵等の混入を防いでいる。なお、図3の場合、図示最右端のマンホール蓋234だけが開けられて、清掃用マンホール224内に前述した清掃用ホース19の先端部が挿入されている様子を示している。
主油タンク1の上蓋1Tには、主油タンク入口油配管11に接続される主油タンク入口弁12や清掃用油タンク受入管13に接続される清掃用油タンク15が載置されるとともに、複数の長方形状の清掃用マンホール221〜224がほぼ等間隔に開けられている。この清掃用マンホール221〜224は主油タンク1内を清掃する時に開けられ、定常時はマンホール蓋231〜234によって気密に閉鎖されており、外部から粉塵等の混入を防いでいる。なお、図3の場合、図示最右端のマンホール蓋234だけが開けられて、清掃用マンホール224内に前述した清掃用ホース19の先端部が挿入されている様子を示している。
次に、図4を参照してタンク清掃用の水切りワイパー25について説明する。
タンク清掃用の水切りワイパー25は、清掃作業時に必要にー応じて使用されるもので、伸縮性ポール26の先端部にT字状のワイパー取付金具27を取り付けており、このワイパー金具27でゴム製のワイパー本体28を固定している。なお、伸縮性ポール26の最大伸長は、清掃作業中にタンク底部まで届く長さを有しているものとする。
タンク清掃用の水切りワイパー25は、清掃作業時に必要にー応じて使用されるもので、伸縮性ポール26の先端部にT字状のワイパー取付金具27を取り付けており、このワイパー金具27でゴム製のワイパー本体28を固定している。なお、伸縮性ポール26の最大伸長は、清掃作業中にタンク底部まで届く長さを有しているものとする。
(作用)
オイルフラッシング作業を始める前に清掃用油タンク入口弁14および油移送弁16を閉じ、主油タンク入口弁12を開いておく。この状態でプレスフィルターポンプ5を運転しオイルフラッシングを行なう。すると、主油タンク1内の潤滑油LOは底部1B近傍部の配管取付口2から主油タンク出口油管3に排出され、さらにプレスフィルター7を通過する際潤滑油LO中に含まれる異物が取り除かれる。異物が取り除かれることによって清浄化された潤滑油LOは、出口側配管9および10を通り、さらに主油タンク入口油配管11から主油タンク入口弁12を通って主油タンク1に戻される。このようにしてオイルフラッシング中、潤滑油LOはこの主油タンク1廻りの潤滑油循環系統を循環することにより、清浄度を上げることができる。
オイルフラッシング作業を始める前に清掃用油タンク入口弁14および油移送弁16を閉じ、主油タンク入口弁12を開いておく。この状態でプレスフィルターポンプ5を運転しオイルフラッシングを行なう。すると、主油タンク1内の潤滑油LOは底部1B近傍部の配管取付口2から主油タンク出口油管3に排出され、さらにプレスフィルター7を通過する際潤滑油LO中に含まれる異物が取り除かれる。異物が取り除かれることによって清浄化された潤滑油LOは、出口側配管9および10を通り、さらに主油タンク入口油配管11から主油タンク入口弁12を通って主油タンク1に戻される。このようにしてオイルフラッシング中、潤滑油LOはこの主油タンク1廻りの潤滑油循環系統を循環することにより、清浄度を上げることができる。
次に、主油タンク1内を清掃するために、潤滑油LOを清掃用油タンク15に貯める手順について説明する。
まず、プレスフィルター7で浄化された潤滑油LOが清掃用油タンク15に送り込まれるように、主油タンク入口弁12および油移送弁16を閉じ、清掃用油タンク入口弁14を開らく。なお、清掃用油タンク15出口側の清掃用ホース接続弁18を閉じ、空気抜き弁20を開状態にしておく。
まず、プレスフィルター7で浄化された潤滑油LOが清掃用油タンク15に送り込まれるように、主油タンク入口弁12および油移送弁16を閉じ、清掃用油タンク入口弁14を開らく。なお、清掃用油タンク15出口側の清掃用ホース接続弁18を閉じ、空気抜き弁20を開状態にしておく。
次に、プレスフィルターポンプ5を運転し、プレスフィルター7で浄化された潤滑油LOを出口側配管9、清掃用油受入管13および清掃用油タンク入口弁14を経て清掃用油タンク15に送り込む。
清掃用油タンク15内に所定量の潤滑油LOが溜まったら、プレスフィルターポンプ5の運転を止め、清掃用油タンク入口弁14を閉めて清掃用油タンク15から潤滑油LOが流出しないようにする。
次に、主油タンク1の油抜き作業(潤滑油LOの抜き取り作業)を行なう手順について説明する。
主油タンク1の油抜き作業開始に先立って主油タンク入口弁12および清掃用油タンク入口弁14を共に閉じ、油移送弁16を開らき、配管系統の切り替えを行なう。
主油タンク1の油抜き作業開始に先立って主油タンク入口弁12および清掃用油タンク入口弁14を共に閉じ、油移送弁16を開らき、配管系統の切り替えを行なう。
この状態でプレスフィルターポンプ5を運転すると、主油タンク1内の潤滑油LOはプレスフィルター7を通過する際に清浄化され、その後出口側配管9、出口側配管10、油移送弁16および油移送管17を通って図示しないタンクローリーや既設の油貯蔵タンクに移送され、ここで一時的に保管される。このようにして主油タンク1から潤滑油LOの抜き取りが行なわれる。
主油タンク1内の油抜きが完了した後、まず、作業員は主油タンク1の上蓋1Tに載って清掃用マンホール221〜224の蓋231〜234を図3のように1個開け、作業員自身は主油タンク1の内部に入らずに上蓋1Tに載った状態で清掃用ホース接続弁18の弁開度を加減して油量を調整しながら主油タンク1の内部側面の汚れた箇所や底部1Bのゴミが溜まった箇所に清掃用ホース19から清浄な潤滑油LOを集中的に噴きつけ、異物を潤滑油LOとともに主油タンク1の側面1Wの底部1B近傍部の配管取付口2近くに集め、配管取付口2から潤滑油循環系統に異物を排出させる。以上の清掃作業をマンホール221〜224の蓋231〜234を1個ずつ開けて行うことにより、主油タンク1内部を隈なく清掃する。
なお、以上述べた主油タンク1内部の清掃時、必要に応じて清掃用ホース19からの噴きつけと並行して図4の水切りワイパー25を使用する。この場合、主油タンク1の内部側面に付着した汚れや異物をさらに綺麗に拭き取ることができるため、主油タンク1の清掃をさらに効率的に行うことができる。
図1に示した主油タンク廻り潤滑油循環系統は図6の仮設とは異なり常設なので、火力発電プラントの停止時や定期点検時にも、主油タンク1の清掃をすることができる。火力発電プラント運転時も、プレスフィルターポンプを運転し、主油タンク1廻りで循環運転させることにより、潤滑油の清浄度を上げることができる。
(効果)
本実施形態1によれば、主油タンク1内の潤滑油LOを抜き取ったあと、作業員は主油タンク1の上蓋1Tに載った状態で清掃用油タンク15に事前に貯められた清浄な潤滑油LOを清掃用ホース19を使って主油タンク1の内部側面に噴きつけて付着している異物を洗い流し、さらに、必要に応じて水切りワイパー25を使って拭き取り作業を行なうようにしたので、従来の清掃方法のように主油タンク1内に入ってスポンジによる残油の回収とか、セーム皮による拭き取りあるいは残油の汲み上げる場合に比べ、清掃が容易になり、タンク清掃時間が短縮され、作業員工数を削減することができる。
本実施形態1によれば、主油タンク1内の潤滑油LOを抜き取ったあと、作業員は主油タンク1の上蓋1Tに載った状態で清掃用油タンク15に事前に貯められた清浄な潤滑油LOを清掃用ホース19を使って主油タンク1の内部側面に噴きつけて付着している異物を洗い流し、さらに、必要に応じて水切りワイパー25を使って拭き取り作業を行なうようにしたので、従来の清掃方法のように主油タンク1内に入ってスポンジによる残油の回収とか、セーム皮による拭き取りあるいは残油の汲み上げる場合に比べ、清掃が容易になり、タンク清掃時間が短縮され、作業員工数を削減することができる。
しかも、作業員は主油タンク1内に入って清掃作業する必要がないので、主油タンク1内に換気設備や照明機材を設置しなくても作業員の酸欠の危険性や漏電による感電の危険性がなくなり、安全性を改善することができる。さらに、作業員は主油タンク1内に入らないで清掃作業を行なうことができるので、作業員に付着したゴミ等が主油タンク1内に混入するリスクとか、清掃期間の短縮により、清掃用マンホール221〜224から粉塵が混入するリスクも減少する。
その他、図1の潤滑油循環系統は常設なので、プラント停止時や定期点検時にも、タンク清掃を容易かつ短期間に行うことができる。また、火力発電プラント運転時も、プレスフィルターポンプ5を運転することにより、油清浄度を高めることができ、潤滑油の品質を高めることができる。
[実施形態2]
以下、図5を参照して実施形態2について説明する。
(構成)
図5は実施形態2に係る潤滑油清浄装置の主油タンクの設置状態を示す側面図である。
以下、図5を参照して実施形態2について説明する。
(構成)
図5は実施形態2に係る潤滑油清浄装置の主油タンクの設置状態を示す側面図である。
本実施形態2は、図5で示すようにタンク基礎部30を予め斜めに施工し、この斜めのタンク基礎部30に合わせて底部1Bを斜めに形成した主油タンク1を据付けるようにしたものである。主油タンク1の上蓋1Tは実施形態1と同様水平状態に維持されており、清掃用油タンク15、マンホール蓋231〜234および図示しない主油タンク入口弁を設置している。
そして、主油タンク1の側面1Wのうちで一番位置の低い部分に配管取付口2を設け、この配管取付口2に図1同様に主油タンク出口油配管3を連通させ、潤滑油循環系統を接続する。
(作用)
斜めのタンク基礎部30上に合わせて底部1Bを斜めに形成した主油タンク1の一番低い位置に設置した配管取付口2付近に主油タンク1内の異物が集まり易くなるので、オイルフラッシング時にプレスフィルターで取り除かれる異物の量は図1の場合に比べて多くなる。主油タンク1の清掃時には、実施形態1で用いた清掃用ホース19と水切りワイパー25を使用して主油タンク1上部からのタンク内部清掃の際、かき集めた異物を配管取付口2に集め易くなる。なお、主油タンク1の一番低い位置に設置した配管取付口2を複数個設置すれば、より効果的に潤滑油LOを主油タンク1から排出しやすい構造にすることができる。
斜めのタンク基礎部30上に合わせて底部1Bを斜めに形成した主油タンク1の一番低い位置に設置した配管取付口2付近に主油タンク1内の異物が集まり易くなるので、オイルフラッシング時にプレスフィルターで取り除かれる異物の量は図1の場合に比べて多くなる。主油タンク1の清掃時には、実施形態1で用いた清掃用ホース19と水切りワイパー25を使用して主油タンク1上部からのタンク内部清掃の際、かき集めた異物を配管取付口2に集め易くなる。なお、主油タンク1の一番低い位置に設置した配管取付口2を複数個設置すれば、より効果的に潤滑油LOを主油タンク1から排出しやすい構造にすることができる。
(効果)
本実施形態2によれば、図5のように、予め基礎部30を斜めに施工し、主油タンク1の底部1Bも基礎部30に合わせて斜めに形成したので、主油タンク1の底部1Bを極端な斜面に形成することができる。この結果、主油タンク1内に溜まった異物の排出が容易になるのでオイルフラッシング時にプレスフィルターによる異物回収率が高くなって油清浄化作用が向上し、オイルフラッシング工程が短縮し、主タンク清掃時間も短縮する。
本実施形態2によれば、図5のように、予め基礎部30を斜めに施工し、主油タンク1の底部1Bも基礎部30に合わせて斜めに形成したので、主油タンク1の底部1Bを極端な斜面に形成することができる。この結果、主油タンク1内に溜まった異物の排出が容易になるのでオイルフラッシング時にプレスフィルターによる異物回収率が高くなって油清浄化作用が向上し、オイルフラッシング工程が短縮し、主タンク清掃時間も短縮する。
なお、以上説明した実施形態1および2ではフィルター7としてプレスフィルターを採用したが、潤滑油中の異物を除去できるフィルターであればプレスフィルターに拘る必要はなく、他の種類のフィルターに置換しても差支えない。
[各実施形態に共通する効果]
以上述べた実施形態1および2によれば、主油タンク1内の潤滑油LOを抜き取ったあと、作業員は主油タンク1の上蓋1Tに載った状態で事前に清掃用油タンク15に貯められた清浄な潤滑油LOを清掃用ホース19から主油タンク1内部側面に噴きつけて主油タンク1内部側面に付着した異物を洗い流し、さらに、必要に応じて水切りワイパー25を使って拭き取り作業を行なうようにしたので、従来の清掃作業のように主油タンク1内に作業員が入ることなく主油タンク1内の清掃が可能になる。この結果、従来の清掃方法のように主油タンク1内に入ってスポンジによる残油の回収とか、セーム皮による拭き取りあるいは残油の汲み上げる場合に比べ、清掃が容易になり、タンク清掃時間が短縮され、作業員工数を削減することができる。
以上述べた実施形態1および2によれば、主油タンク1内の潤滑油LOを抜き取ったあと、作業員は主油タンク1の上蓋1Tに載った状態で事前に清掃用油タンク15に貯められた清浄な潤滑油LOを清掃用ホース19から主油タンク1内部側面に噴きつけて主油タンク1内部側面に付着した異物を洗い流し、さらに、必要に応じて水切りワイパー25を使って拭き取り作業を行なうようにしたので、従来の清掃作業のように主油タンク1内に作業員が入ることなく主油タンク1内の清掃が可能になる。この結果、従来の清掃方法のように主油タンク1内に入ってスポンジによる残油の回収とか、セーム皮による拭き取りあるいは残油の汲み上げる場合に比べ、清掃が容易になり、タンク清掃時間が短縮され、作業員工数を削減することができる。
最後に、以上説明した実施形態は例として提示したものであって発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…主油タンク、1W…タンク側面、1B…タンク底部、1T…タンク上蓋、2…配管取付口(フラッシング用取付座)、3…主油タンク出口油配管、4…プレスフィルターポンプ入口弁、5…プレスフィルターポンプ、6…プレスフィルター入口弁、7…プレスフィルター、8…プレスフィルター出口弁、9,10…出口側配管、11…主油タンク入口油配管、12…主油タンク入口弁、13…清掃用油受入管、14…清掃用油タンク入口弁、15…清掃用油タンク、16…油移送弁、17…油移送管、18…掃用ホース接続弁、19…清掃用ホース、20…空気抜き弁、21…ハンドホール、221〜224…清掃用マンホール、231〜234…マンホール蓋、25…水切りワイパー、26…伸縮性ポール、27…ワイパー取付金具、28…ゴム製ワイパー、30…タンク基礎部。
Claims (3)
- 潤滑油を貯える主油タンクの底部近傍部に配管取付口を設置するとともに前記配管取付口よりも上部位置に主油タンク入口弁を設置し、前記配管取付口および前記主油タンク入口弁間をフィルターポンプおよびフィルターを有する配管で接続して前記主油タンクに貯えた潤滑油を前記配管を通して循環し清浄化する潤滑油循環系統を構成し、
前記主油タンクの上部に清掃用油タンクを設置し、前記清掃用油タンクと前記フィルターの出口側配管とを清掃用油タンク入口弁を有する清掃用油受入管によって接続し、
前記フィルターの出口側配管に前記主油タンク内の油を抜くための油移送弁を有する油移送系統を接続したことを特徴とする潤滑油清浄装置。 - 前記タンク基礎部を予め斜めに施工するとともに、前記主油タンクの底部を斜めに製作し、前記主油タンクの底部の形状に合わせてタンク基礎部を斜めに施工し、主油タンク側面の一番下に前記潤滑油循環系統の配管取付口を設けたことを特徴とする請求項1記載の潤滑油清浄装置。
- 請求項1または2記載の潤滑油清浄装置の主油タンクを清掃するようにした潤滑油清浄装置の清掃方法において、
前記主油タンク内の清掃に際し、まず、前記主油タンク入口弁および前記油移送弁を閉じ、清掃用油タンク入口弁を開いた状態で前記フィルターポンプを運転して前記清掃用油タンク内に必要量の潤滑油を貯め、次に、清掃用油タンク入口弁を閉じて前記移送弁を開き前記主油タンク内の潤滑油を前記油移送系統に移送させ、次に、前記移送弁を閉じ、前記清掃用油タンクに貯められた潤滑油をマンホールからタンク内部に噴きつけて異物を潤滑油とともに底部に集めることを特徴とする潤滑油清浄装置の清掃方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012193300A JP2014047886A (ja) | 2012-09-03 | 2012-09-03 | 潤滑油清浄装置およびその清掃方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105986848A (zh) * | 2015-02-25 | 2016-10-05 | 鞍钢股份有限公司 | 一种汽轮机润滑油旁滤补油系统及方法 |
KR102010834B1 (ko) | 2018-07-05 | 2019-08-16 | 서울대학교 산학협력단 | 베타-글루코시다아제 활성이 우수한 비피도박테리움 애니멀리스 서브스페시스 락티스 ldtm8102 신균주[kctc13392bp] |
CN113546558A (zh) * | 2021-07-26 | 2021-10-26 | 梧州科润润滑科技有限公司 | 一种智能化润滑油调配系统 |
-
2012
- 2012-09-03 JP JP2012193300A patent/JP2014047886A/ja active Pending
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