JP2994069B2 - 電子ボリウム回路 - Google Patents

電子ボリウム回路

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JP2994069B2 JP3079444A JP7944491A JP2994069B2 JP 2994069 B2 JP2994069 B2 JP 2994069B2 JP 3079444 A JP3079444 A JP 3079444A JP 7944491 A JP7944491 A JP 7944491A JP 2994069 B2 JP2994069 B2 JP 2994069B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路で構成
する電子ボリウムの改良に関するものである。
【0003】
【従来の技術】TVやカーステレオなどのオーディオ製
品に近年使用される半導体集積回路で構成する電子ボリ
ウムを図2及び図3により説明する。即ち、図2に示す
ものは、音声信号入力端子Aと基準電源端子B間に複数
の抵抗R1 〜Rn を直列に接続して分圧回路を構成し、
各抵抗の接続点C0 〜Cn にはスイッチS0 〜Sn を電
気的に接続し、その終端を夫々分圧回路の出力Dに共通
に接続する。
【0004】抵抗全体は大体50KΩに設定されてお
り、しかも各抵抗は所定の〔dB〕ステップに設計し
て、オーディオ製品やTVの電子ボリウムとして機能さ
せるが、機種によって変更する。以下の表に設定したス
イッチと減衰量の関係を示した。
【0005】
【表1】
【0006】このような構造の電子ボリュウムの音声信
号入力端子Aから入力した音声信号は、例えばスイッチ
0 を選択すると抵抗R1 〜Rn を介さず直接音声信号
が出力するので減衰量は零である。しかし、スイッチS
n を選択すると、音声信号に無関係に基準電源電位が出
力し、減衰量は−∞〔dB〕となって無音声出力とな
る。
【0007】しかし、スイッチS1 〜Sn-1 の内のどれ
かを選択すると、夫々に対応する抵抗R1 〜Rn により
表1に明らかにした減衰量に減衰した音声信号が出力し
て電子ボリュウムとして機能する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記分圧回路は、例え
ばシリコン半導体ウエーハにフォトリソグラフィ技術及
び拡散工程などを利用して拡散抵抗や拡散領域を形成す
ることによりスイッチ及び抵抗を形成するために、図3
に示すように音声信号入力端子Aと抵抗R1 間に配線抵
抗Rinが、更に基準電源端子Bと抵抗Rn 間に配線抵抗
ref が寄生抵抗として生ずることがある。この時スイ
ッチS0 を選択すると出力端子Dには、配線寄生抵抗R
in、Rref と抵抗R1 〜Rn 及び配線寄生抵抗Rref
の抵抗比によって決まる減衰量に減衰した音声信号を出
力する。
【0009】更にまた、スイッチSn を選択すると本減
衰量は−∞〔dB〕に規制されて無音声出力になるはず
であるが、出力端子には配線寄生抵抗Rin、Rref と抵
抗R1 〜Rn の抵抗比によって決定する減衰量に減衰し
た音声信号が出力し、結果として音漏れが起こる難点が
ある。
【0010】本発明はこのような事情により成されたも
ので、特に減衰量誤差や信号漏れなどの無い高精度な電
子ボリウムを提供することを目的とするものである。
【0011】[発明の構成]
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子ボリウ
ム回路は、『音声信号入力端子及び基準電源端子間に複
数の抵抗を直列に接続して構成する分圧回路と、前記各
抵抗の接続点に夫々対応して直接設置する第1スイッチ
群と、各スイッチの出力を入力する前記分圧回路用の単
一の出力端子と前記音声信号入力端子及び単一の出力
端子間前記基準電源端子及び単一の出力端子間に分圧
回路を介さず設置される第2スイッチ群とを具備し
記音声信号入力端子及び基準電源端子からの入力を前記
抵抗及び第1及び第2スイッチ群を介してのみ分圧回路
用の出力端子から出力する点に特徴がある
【0013】
【作用】このように本発明に係わる電子ボリウムは、音
声信号入力端子及び基準電源端子に直接接続するスイッ
チを分圧回路の出力端子に電気的に接続する方式を採っ
て、減衰量誤差や信号漏れのない高精度な特性を発揮す
るものである。
【0014】
【実施例】理解を助けるために従来の技術と同一の部品
にも新番号を付けた図1を参照して本発明に係わる一実
施例を説明する。即ち、音声信号入力端子Eと基準電源
端子F間には、抵抗Ra 〜Rg を直列に接続して分圧回
路を構成する。
【0015】抵抗Ra 〜Rg には、その接続点La 〜L
g に対応して夫々スイッチSa 〜Sb-1 を設置すると共
に分圧回路の出力端子Gに電気的に接続することにより
共通とし、更に音声信号入力端子Eならびに基準電源端
子Fと、分圧回路の出力端子G間にもスイッチSa とS
g を電気的に接続して電子ボリュウムを構成する。
【0016】このような回路接続を構成するには、シリ
コン半導体ウエーハに公知のリソグラフィ技術や拡散工
程を利用して所定の不純物を導入して複数個の例えば拡
散抵抗やスイッチとして機能する能動素子を形成する手
法が一般的である。能動素子としては、CMOS電界効
果型トランジスタをアナログスイッチとして使用してお
り、具体的にはCMOS電界効果型トランジスタを構成
するPch(Channel)トランジスタとNchト
ランジスタを同時にオンすることによりスイッチ機能を
発揮する。
【0017】分圧回路を構成する抵抗Ra 〜Rg は全体
としてほぼ50KΩに設計するが使用機器即ちTVやオ
ーディオ製品の機種により変更することは勿論であり、
また各スイッチの減衰量〔dB〕は、表1と同様に例え
ば−1〔dB〕ずつ加えてSg-1 では−10〔dB〕、
g は−∞〔dB〕とする。この数値も抵抗値と同じく
使用機器の機種により変更することもある。
【0018】本発明に係わる電子ボリウムの回路接続を
より詳しく説明すると、図1に明らかなように音声信号
入力端子Eから分圧回路用抵抗Ra への配線Hと、音声
信号入力端子EからスイッチSa への配線Iを夫々分離
しており、結果的には音声信号入力端子Eから独立した
配線構造となっている。
【0019】更に、基準電源端子Fから分圧回路の抵抗
g の配線Jと、基準電源端子FとスイッチSg への配
線Kを独立した回路接続とする。
【0020】このような回路接続では、スイッチSa
たはSgを選択した際、音声信号入力端子Eから基準電
源端子Fに至る経路における配線抵抗の影響がないため
に、図3に示した配線寄生抵抗RinとRref を無視する
ことができる。従って、スイッチSa を選択すると、−
∞〔dB〕の減衰量が得られることになる。
【0021】また、配線寄生抵抗RinとRref が存在し
ても独立した回路接続がしてあるので、抵抗Ra とRg
に吸収でき、減衰量誤差を防ぐことができる。
【0022】
【発明の効果】本発明に係わる電子ボリュウムは、音声
信号入力端子Eから分圧回路用抵抗Ra への配線Hと、
音声信号入力端子EからスイッチSa への配線Iを夫々
分離しており、更に、基準電源端子Fから分圧回路の抵
抗Rg の配線Jと、基準電源端子FとスイッチSg への
配線Kを独立した回路接続とした。この結果、音声信号
入力端子Eから基準電源端子F間の配線抵抗の影響を受
けないので、減衰量誤差や、信号漏れの無い高精度の電
子ボリュウムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子ボリュウムの回路接続を示
す図である。
【図2】従来の電子ボリュウムの回路接続を示す図であ
る。
【図3】図2の回路における配線による寄生抵抗を考慮
した図である。
【符号の説明】
1 〜Rn 、Ra 〜Rg :抵抗、 S0 〜Sn 、Sa 〜Sg :スイッチ、 A、E:音声信号入力端子、 B、F:基準電源端子、 D、G:出力端子、 C0 〜n 、La 〜g :接続点。 Rin、Rref :配線寄生抵抗。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−126484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01C 10/00 - 10/50 H01C 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号入力端子及び基準電源端子間に
    複数の抵抗を直列に接続して構成する分圧回路と、前記
    各抵抗同士の接続点に夫々対応して直接設置する第1ス
    イッチ群と、各スイッチの出力を入力する前記分圧回路
    用の単一の出力端子と前記音声信号入力端子及び単一
    の出力端子間前記基準電源端子及び単一の出力端子間
    に分圧回路を介さず設置される第2スイッチ群とを具備
    前記音声信号入力端子及び基準電源端子からの入力
    を前記抵抗及び第1及び第2スイッチ群を介してのみ分
    圧回路用の出力端子から出力することを特徴とする電子
    ボリウム回路
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