JP2993541B2 - 高速同期復調装置 - Google Patents
高速同期復調装置Info
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- JP2993541B2 JP2993541B2 JP4044661A JP4466192A JP2993541B2 JP 2993541 B2 JP2993541 B2 JP 2993541B2 JP 4044661 A JP4044661 A JP 4044661A JP 4466192 A JP4466192 A JP 4466192A JP 2993541 B2 JP2993541 B2 JP 2993541B2
- Authority
- JP
- Japan
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- frequency
- output
- signal
- detector
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- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
- Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は復調方式に関し、特に無
信号状態から大きな周波数不定性を持って突然受信が始
まるときに高速に同期する復調方式に関する。
信号状態から大きな周波数不定性を持って突然受信が始
まるときに高速に同期する復調方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の復調方式では、受信信号周波数に
大きな不定性があるときは受信信号を周波数てい倍して
変調成分を除去した後フーリエ変換を行ってスペクトル
中に現われるピークの周波数より周波数誤差を推定し、
この推定値を搬送波再生器に初期設定することにより復
調同期をとるようになっていた。
大きな不定性があるときは受信信号を周波数てい倍して
変調成分を除去した後フーリエ変換を行ってスペクトル
中に現われるピークの周波数より周波数誤差を推定し、
この推定値を搬送波再生器に初期設定することにより復
調同期をとるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の復調方式では、周波数推定の精度が低くまた位相誤
差についても何ら初期設定を行っていない為、推定され
た周波数誤差を設定した後、位相同期を確立するのに長
い時間を要する。またクロック位相についても何ら設定
していない為クロック同期にも時間を要する。また信号
が無信号状態から突然受信し始められるような場合に
は、周波数の推定を行ってから復調を開始し、復調信号
から受信同期が確立しているかどうかを判定し、同期し
ていなかった場合は再び周波数の推定から一連の動作を
繰り返さなければならない。このサイクルは非常に長い
時間を要する為、周波数推定を行っているときには無信
号であったのがその後受信し始めたときなどは同期がと
れるのは次のサイクルまで待たねばならず極めて長い時
間がかかることになる。
来の復調方式では、周波数推定の精度が低くまた位相誤
差についても何ら初期設定を行っていない為、推定され
た周波数誤差を設定した後、位相同期を確立するのに長
い時間を要する。またクロック位相についても何ら設定
していない為クロック同期にも時間を要する。また信号
が無信号状態から突然受信し始められるような場合に
は、周波数の推定を行ってから復調を開始し、復調信号
から受信同期が確立しているかどうかを判定し、同期し
ていなかった場合は再び周波数の推定から一連の動作を
繰り返さなければならない。このサイクルは非常に長い
時間を要する為、周波数推定を行っているときには無信
号であったのがその後受信し始めたときなどは同期がと
れるのは次のサイクルまで待たねばならず極めて長い時
間がかかることになる。
【0004】そこで、本発明の技術的課題は、上記欠点
に鑑み、より高速に受信同期を確立する高速同期復調装
置を提供することである。
に鑑み、より高速に受信同期を確立する高速同期復調装
置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、周期的
に固定語を挿入されている受信信号に対して、遅延検波
を行う遅延検波手段と、前記遅延検波された固定語の波
形と相互相関値を求める相互相関手段と、前記相互相関
値の位相と、前記受信信号を逆変調した後フーリエ変換
を行ったスペクトルと、前記受信信号をてい倍した後フ
ーリエ変換を行ったスペクトルとを受け、前記受信信号
の周波数誤差を推定する周波数誤差推定手段と、前記受
信信号を逆変調した信号を積分することにより位相誤差
を推定する位相誤差推定手段と、前記相互相関値の電力
が極大となる時刻を初期値としてクロックタイミングの
推定をするタイミング推定手段と、前記推定された周波
数誤差と前記推定された位相誤差とを受け、搬送波を再
生する搬送波再生手段と、前記クロックタイミングを受
け、クロックを再生するクロック再生手段とを有するこ
とを特徴とする高速同期復調装置が得られる。
に固定語を挿入されている受信信号に対して、遅延検波
を行う遅延検波手段と、前記遅延検波された固定語の波
形と相互相関値を求める相互相関手段と、前記相互相関
値の位相と、前記受信信号を逆変調した後フーリエ変換
を行ったスペクトルと、前記受信信号をてい倍した後フ
ーリエ変換を行ったスペクトルとを受け、前記受信信号
の周波数誤差を推定する周波数誤差推定手段と、前記受
信信号を逆変調した信号を積分することにより位相誤差
を推定する位相誤差推定手段と、前記相互相関値の電力
が極大となる時刻を初期値としてクロックタイミングの
推定をするタイミング推定手段と、前記推定された周波
数誤差と前記推定された位相誤差とを受け、搬送波を再
生する搬送波再生手段と、前記クロックタイミングを受
け、クロックを再生するクロック再生手段とを有するこ
とを特徴とする高速同期復調装置が得られる。
【0006】また、本発明によれば、周期的に固定語を
挿入された信号を入力信号とし、この入力信号に対して
遅延検波を行う遅延検波器と、この遅延検波器出力と前
記固定語を遅延検波した波形との相互相関を求める相互
相関器と、この相互相関器出力の電力が極大となる時刻
を検出する信号検出器と、この信号検出器が検出した時
刻における前記相互相関器出力の位相から前記入力信号
の周波数誤差についての高精度だが離散的な値をとり得
る情報を得る周波数細推定器と、前記信号検出器で検出
された時刻をもとに、前記入力信号に含まれる前記固定
語部分に対して逆変調をかける第1の逆変調器と、この
第1の逆変調器出力をフーリエ変換する第1のフーリエ
変換器と、この第1のフーリエ変換器出力の周波数スペ
クトルに現れるピークの周波数から前記入力信号の周波
数誤差に関する情報を得る周波数粗推定器と、前記周波
数細推定器で得られた離散的な周波数と前記周波数粗推
定器で得られた周波数を加算する加算器と、前記入力信
号を前記加算器の出力値で周波数変換する周波数変換器
と、前記周波数変換器の出力をてい倍するてい倍器と、
前記てい倍器の出力をフーリエ変換する第2のフーリエ
変換器と、この第2のフーリエ変換器出力電力が最大と
なる周波数を選び出す周波数判定器と、前記周波数変換
器出力のうちの固定語部分に対して逆変調をかける第2
の逆変調器と、この第2の逆変調器出力を積分した値の
位相から前記入力信号の初期位相を求める位相検出器
と、前記入力信号を同期検波する同期検波器と、前記周
波数判定器と前記加算器出力とを加算して得られる周波
数誤差と前記位相検出器で求められた初期位相とを初期
値とし、前記同期検波器出力より搬送波の再生を行い、
この同期検波器に搬送波を供給する搬送波再生器と、前
記信号検出器で検出された時刻を初期値とし、前記同期
検波器出力よりクロックを再生し、この同期検波器にク
ロックを供給するクロック再生器とを有することを特徴
とする高速同期復調装置が得られる。
挿入された信号を入力信号とし、この入力信号に対して
遅延検波を行う遅延検波器と、この遅延検波器出力と前
記固定語を遅延検波した波形との相互相関を求める相互
相関器と、この相互相関器出力の電力が極大となる時刻
を検出する信号検出器と、この信号検出器が検出した時
刻における前記相互相関器出力の位相から前記入力信号
の周波数誤差についての高精度だが離散的な値をとり得
る情報を得る周波数細推定器と、前記信号検出器で検出
された時刻をもとに、前記入力信号に含まれる前記固定
語部分に対して逆変調をかける第1の逆変調器と、この
第1の逆変調器出力をフーリエ変換する第1のフーリエ
変換器と、この第1のフーリエ変換器出力の周波数スペ
クトルに現れるピークの周波数から前記入力信号の周波
数誤差に関する情報を得る周波数粗推定器と、前記周波
数細推定器で得られた離散的な周波数と前記周波数粗推
定器で得られた周波数を加算する加算器と、前記入力信
号を前記加算器の出力値で周波数変換する周波数変換器
と、前記周波数変換器の出力をてい倍するてい倍器と、
前記てい倍器の出力をフーリエ変換する第2のフーリエ
変換器と、この第2のフーリエ変換器出力電力が最大と
なる周波数を選び出す周波数判定器と、前記周波数変換
器出力のうちの固定語部分に対して逆変調をかける第2
の逆変調器と、この第2の逆変調器出力を積分した値の
位相から前記入力信号の初期位相を求める位相検出器
と、前記入力信号を同期検波する同期検波器と、前記周
波数判定器と前記加算器出力とを加算して得られる周波
数誤差と前記位相検出器で求められた初期位相とを初期
値とし、前記同期検波器出力より搬送波の再生を行い、
この同期検波器に搬送波を供給する搬送波再生器と、前
記信号検出器で検出された時刻を初期値とし、前記同期
検波器出力よりクロックを再生し、この同期検波器にク
ロックを供給するクロック再生器とを有することを特徴
とする高速同期復調装置が得られる。
【0007】即ち、本発明の高速同期復調器は、周期的
に固定語が挿入されている受信信号に対してまず遅延検
波を行うことによって受信周波数誤差を除去した後、遅
延検波された固定語パターンとの相互相関をとり、その
値が極大となる点を検出して固定語の受信されている時
刻を特定し、同時にそのときの相関値の位相から周波数
誤差に関する離散的な情報を得る。次に受信された固定
語に対し特定された時刻に従って逆変調をかけて変調成
分を除去し、その信号をフーリエ変換してスペクトル中
に現われるピークの位置より周波数誤差についての粗い
情報を得る。この粗い情報と前に得られた離散的な情報
から周波数誤差のとり得る値は数点に絞られる。そこ
で、今度は受信信号をてい倍して変調成分を除去した
後、絞られた数点の周波数に対してフーリエ変換を行い
電力最大となる点を見つけ、その周波数を最終的な推定
値とする。また、得られた周波数推定値を用いて固定語
部分の周波数誤差を除去した後逆変調をかけその値を積
分して雑音を圧縮し、位相誤差も推定する。以上推定さ
れた周波数誤差と位相誤差を搬送波再生器に、また相関
値の極大点より特定されたクロックタイミングをクロッ
ク再生器にそれぞれ設定することにより、その直後から
位相及びクロック同期のとれた復調出力を得る。
に固定語が挿入されている受信信号に対してまず遅延検
波を行うことによって受信周波数誤差を除去した後、遅
延検波された固定語パターンとの相互相関をとり、その
値が極大となる点を検出して固定語の受信されている時
刻を特定し、同時にそのときの相関値の位相から周波数
誤差に関する離散的な情報を得る。次に受信された固定
語に対し特定された時刻に従って逆変調をかけて変調成
分を除去し、その信号をフーリエ変換してスペクトル中
に現われるピークの位置より周波数誤差についての粗い
情報を得る。この粗い情報と前に得られた離散的な情報
から周波数誤差のとり得る値は数点に絞られる。そこ
で、今度は受信信号をてい倍して変調成分を除去した
後、絞られた数点の周波数に対してフーリエ変換を行い
電力最大となる点を見つけ、その周波数を最終的な推定
値とする。また、得られた周波数推定値を用いて固定語
部分の周波数誤差を除去した後逆変調をかけその値を積
分して雑音を圧縮し、位相誤差も推定する。以上推定さ
れた周波数誤差と位相誤差を搬送波再生器に、また相関
値の極大点より特定されたクロックタイミングをクロッ
ク再生器にそれぞれ設定することにより、その直後から
位相及びクロック同期のとれた復調出力を得る。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0009】図1は本発明の一実施例のブロック図であ
る。通信に用いられる信号はN相PSK(位相シフトキ
ーイング)変調信号S(t)で、周期T毎に長さLシン
ボルの固定語が挿入されているものとする。受信された
信号は、ローカル発振器によって非同期に検波された後
本発明の回路に入力される。この入力信号Rは、非同期
検波後の残留周波数誤差をω0 、位相誤差をθ0 とする
と、(1)式で表わされる。
る。通信に用いられる信号はN相PSK(位相シフトキ
ーイング)変調信号S(t)で、周期T毎に長さLシン
ボルの固定語が挿入されているものとする。受信された
信号は、ローカル発振器によって非同期に検波された後
本発明の回路に入力される。この入力信号Rは、非同期
検波後の残留周波数誤差をω0 、位相誤差をθ0 とする
と、(1)式で表わされる。
【0010】
【数1】
【0011】ただし、S(t)は定期的に固定語U
(τ)が挿入されており、その先頭の時刻をt=nTと
すると
(τ)が挿入されており、その先頭の時刻をt=nTと
すると
【0012】
【数2】
【0013】ただしfS は伝送速度である。
【0014】本発明においては、まず受信信号到来の検
出を行う。入力信号R(t)はまず遅延検波器1で遅延
検波される。このときの遅延量は通常の遅延検波に比べ
るとかなり長くT+Δt程度とする。Δtは1/fS 程
度つまり1クロック程度であるが厳密にそうである必要
はなく±数クロックでよい。すると、遅延検波器1の出
力Dは(3)式のようになる。
出を行う。入力信号R(t)はまず遅延検波器1で遅延
検波される。このときの遅延量は通常の遅延検波に比べ
るとかなり長くT+Δt程度とする。Δtは1/fS 程
度つまり1クロック程度であるが厳密にそうである必要
はなく±数クロックでよい。すると、遅延検波器1の出
力Dは(3)式のようになる。
【0015】
【数3】
【0016】ここで*は複素共役を表わす。D(t)は
(2)式より、固定語が受信されている期間において
(4)式のようになる。
(2)式より、固定語が受信されている期間において
(4)式のようになる。
【0017】
【数4】
【0018】ここでU(τ)U* (τ−Δt)を遅延検
波された固定語としてUd (τ)と表わすことにする
と、D(t)は固定語受信期間中は(5)式で表わされ
るように周波数誤差を持たない固定パターンとなること
がわかる。
波された固定語としてUd (τ)と表わすことにする
と、D(t)は固定語受信期間中は(5)式で表わされ
るように周波数誤差を持たない固定パターンとなること
がわかる。
【0019】
【数5】
【0020】相互相関器2では、D(t)とUd (τ)
との相互相関値A(t)を出力する。
との相互相関値A(t)を出力する。
【0021】
【数6】
【0022】この値は、時刻t=nT+L/fS のとき
D(t)とUd (τ)のパターンが一致し、
D(t)とUd (τ)のパターンが一致し、
【0023】
【数7】
【0024】のように極大値をとる。このA(t)は電
力検出器3で電力値P(t)に変換される。
力検出器3で電力値P(t)に変換される。
【0025】
【数8】
【0026】信号検出器4ではP(t)が極大となる時
刻を検出するが、この様子を図2を用いて少し詳しく説
明する。入力信号R(t)は図2上のように時刻TS か
ら受信が始まり時刻Tにおいて1つ目の固定語を受信
し、更に時刻2Tで2つ目の固定語を受信するものとす
る。するとその時の電力値P(t)は図2下のように時
刻TS +Tまでは熱雑音成分による比較的小さな雑音を
出力し、その後受信信号データの相関値による少し大き
目な雑音を出力する。そして時刻2T+L/fS に於い
て相関が一致し極大値となる。これは、式(7)を式
(8)に代入することにより得られる。
刻を検出するが、この様子を図2を用いて少し詳しく説
明する。入力信号R(t)は図2上のように時刻TS か
ら受信が始まり時刻Tにおいて1つ目の固定語を受信
し、更に時刻2Tで2つ目の固定語を受信するものとす
る。するとその時の電力値P(t)は図2下のように時
刻TS +Tまでは熱雑音成分による比較的小さな雑音を
出力し、その後受信信号データの相関値による少し大き
目な雑音を出力する。そして時刻2T+L/fS に於い
て相関が一致し極大値となる。これは、式(7)を式
(8)に代入することにより得られる。
【0027】
【数9】
【0028】信号検出器4では、P(t)と予め定めら
れたしきい値とを比較することによりこの極大値を検出
し、検出信号detを出力する。このdet信号が出力
されると、位相検出器5は、その時刻(nT+L/
fS )におけるA(t)の位相θAを出力する。
れたしきい値とを比較することによりこの極大値を検出
し、検出信号detを出力する。このdet信号が出力
されると、位相検出器5は、その時刻(nT+L/
fS )におけるA(t)の位相θAを出力する。
【0029】
【数10】
【0030】周波数細推定器6では、このθA の値から
逆に周波数誤差を推定する。この推定値をω1 と表わす
と
逆に周波数誤差を推定する。この推定値をω1 と表わす
と
【0031】
【数11】
【0032】となり、実際の誤差ω0 に対して周波数で
±2mπ/T+Δtという離散的な不定性を残す。この
様子を図3に示す。ω1 の値は離散的な不定性は大きい
ものの、微少なスケールでの精度は極めて高くなる。
±2mπ/T+Δtという離散的な不定性を残す。この
様子を図3に示す。ω1 の値は離散的な不定性は大きい
ものの、微少なスケールでの精度は極めて高くなる。
【0033】次に、ω1 におけるこの離散的な不定性を
除去する為、周波数の粗推定を行う。入力信号R(t)
は以上の一連の動作を行っている間データバッファ7に
蓄積され任意のタイミングで読出すことができるように
する。逆変調器8は、det信号をもとに入力信号中に
含まれる同期語部分を挿出し、その部分に対して固定語
の複素共役値を乗算することにより逆変調をかけ、変調
成分を除去した信号RI (t)を得る。即ち(1),
(2)式より
除去する為、周波数の粗推定を行う。入力信号R(t)
は以上の一連の動作を行っている間データバッファ7に
蓄積され任意のタイミングで読出すことができるように
する。逆変調器8は、det信号をもとに入力信号中に
含まれる同期語部分を挿出し、その部分に対して固定語
の複素共役値を乗算することにより逆変調をかけ、変調
成分を除去した信号RI (t)を得る。即ち(1),
(2)式より
【0034】
【数12】
【0035】そこでRI (t)をフーリエ変換器9でフ
ーリエ変換すると周波数ω0 付近にピークを持つスペク
トルが得られる。周波数粗推定器10では、このピーク
を検出することにより、周波数を推定するが、その精度
はあまり高くなくせいぜい±fS /4L程度である。つ
まり、この推定値ω2 は、その中心周波数をω2Cとして
(13)式のように表わされる。
ーリエ変換すると周波数ω0 付近にピークを持つスペク
トルが得られる。周波数粗推定器10では、このピーク
を検出することにより、周波数を推定するが、その精度
はあまり高くなくせいぜい±fS /4L程度である。つ
まり、この推定値ω2 は、その中心周波数をω2Cとして
(13)式のように表わされる。
【0036】
【数13】
【0037】図3にもその様子を示した。この図より、
ω1 とω2 の重複する部分が正しい推定値であるが、ま
だ数点の不確定性を残している。即ち(11)式及び
(13)式より、本当の周波数ω0 はω1 ,ω2Cを用い
て(14)式のように表わされる。
ω1 とω2 の重複する部分が正しい推定値であるが、ま
だ数点の不確定性を残している。即ち(11)式及び
(13)式より、本当の周波数ω0 はω1 ,ω2Cを用い
て(14)式のように表わされる。
【0038】
【数14】
【0039】(14)式におけるmの正確な値m0 を決
定する為更に次の操作を行う。
定する為更に次の操作を行う。
【0040】ω1 とω2Cの値は加算器11で加算され、
得られたω1 +ω2 の値を用いて、データバッファに蓄
えられている入力信号を周波数変換器12で周波数変換
し信号RS を得る。
得られたω1 +ω2 の値を用いて、データバッファに蓄
えられている入力信号を周波数変換器12で周波数変換
し信号RS を得る。
【0041】
【数15】
【0042】次にてい倍器13においてRS (t)をN
てい倍する。S(t)は、N相PSK変調信号なので
(16)式のように表わされる。
てい倍する。S(t)は、N相PSK変調信号なので
(16)式のように表わされる。
【0043】
【数16】
【0044】従って、てい倍器出力M(t)は
【0045】
【数17】
【0046】となり無変調信号を得る。そしてこのM
(τ)をフーリエ変換器14でフーリエ変換すれば輝線
スペクトルとなるが、この場合ごく狭い周波数領域にお
いてしかも離散的にフーリエ変換を行えば十分である。
それは、今まで述べてきたように、ピークの存在する可
能性のある周波数が既に極めて限られているからであ
る。つまりω=2Nmπ/T+Δt(|m|<(T+Δ
t)fS /4L)について調べればよい。図3に各周波
数における電力値を示した。周波数判定器15は、各周
波数のうちの電力が最大となる点から正しいmの値m0
を求めそれより(18)式に従って周波数ω3 を出力す
る。
(τ)をフーリエ変換器14でフーリエ変換すれば輝線
スペクトルとなるが、この場合ごく狭い周波数領域にお
いてしかも離散的にフーリエ変換を行えば十分である。
それは、今まで述べてきたように、ピークの存在する可
能性のある周波数が既に極めて限られているからであ
る。つまりω=2Nmπ/T+Δt(|m|<(T+Δ
t)fS /4L)について調べればよい。図3に各周波
数における電力値を示した。周波数判定器15は、各周
波数のうちの電力が最大となる点から正しいmの値m0
を求めそれより(18)式に従って周波数ω3 を出力す
る。
【0047】
【数18】
【0048】そして加算器16においてω3 がω1 +ω
2Cに加算され最終的な推定値Δωが得られる。
2Cに加算され最終的な推定値Δωが得られる。
【0049】
【数19】
【0050】また、周波数変換器12出力のうち固定語
の部分は逆変調器17で逆変調されRT (t)となる。
の部分は逆変調器17で逆変調されRT (t)となる。
【0051】
【数20】
【0052】このRT (t)を積分器18で積分して雑
音成分を圧縮すると、2m0 π/T+Δt・L/fS <
<2πなので、その出力Iは、式(21)で表わされ
る。
音成分を圧縮すると、2m0 π/T+Δt・L/fS <
<2πなので、その出力Iは、式(21)で表わされ
る。
【0053】
【数21】
【0054】そこで、このIの位相Δθを位相検出器1
9で求めることにより、時刻nTにおける初期位相も知
ることができる。
9で求めることにより、時刻nTにおける初期位相も知
ることができる。
【0055】そして、最後に、得られた初期位相Δθと
周波数Δωを搬送波再生器21に、また信号検出器4で
得られたクロックタイミングをクロック再生器22にそ
れぞれ初期設定することにより、その設定直後から完全
にクロック及び位相同期のとれた復調信号が同期検波器
20より出力される。
周波数Δωを搬送波再生器21に、また信号検出器4で
得られたクロックタイミングをクロック再生器22にそ
れぞれ初期設定することにより、その設定直後から完全
にクロック及び位相同期のとれた復調信号が同期検波器
20より出力される。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、信号に周
期的に挿入されている固定語に対して遅延検波を行った
後、相関値を求めその値の大きさによって信号の検出を
行っているため、復調同期をとる以前に信号の到来を知
ることができる。またその相関値を用いて高精度な周波
数推定を行い、同時に固定語部分の位相から位相誤差を
求め、更に信号の検出された時刻よりクロックタイミン
グをも推定することができ、それらを全て搬送波再生器
及びクロック再生器に初期設定しているので極めて高速
に受信同期を確立することができるという効果を有す
る。
期的に挿入されている固定語に対して遅延検波を行った
後、相関値を求めその値の大きさによって信号の検出を
行っているため、復調同期をとる以前に信号の到来を知
ることができる。またその相関値を用いて高精度な周波
数推定を行い、同時に固定語部分の位相から位相誤差を
求め、更に信号の検出された時刻よりクロックタイミン
グをも推定することができ、それらを全て搬送波再生器
及びクロック再生器に初期設定しているので極めて高速
に受信同期を確立することができるという効果を有す
る。
【図1】本発明の一実施例のブロック図。
【図2】受信信号と相関値電力。
【図3】周波数細推定器と周波数粗推定器の出力。
1 遅延検波器 2 相互相関器 3 電力検出器 4 信号検出器 5 位相検出器 6 周波数細推定器 7 データバッファ 8 逆変調器 9 フーリエ変換器 10 周波数粗推定器 11 加算器 12 周波数変換器 13 てい倍器 14 フーリエ変換器 15 周波数判定器 16 加算器 17 逆変調器 18 積分器 19 位相検出器 20 同期検波器 21 搬送波再生器 22 クロック再生器
Claims (2)
- 【請求項1】 周期的に固定語を挿入されている受信信
号に対して、遅延検波を行う遅延検波手段と、 前記遅延検波された固定語の波形と相互相関値を求める
相互相関手段と、 前記相互相関値の位相と、前記受信信号を逆変調した後
フーリエ変換を行ったスペクトルと、前記受信信号をて
い倍した後フーリエ変換を行ったスペクトルとを受け、
前記受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差推定手
段と、 前記受信信号を逆変調した信号を積分することにより位
相誤差を推定する位相誤差推定手段と、 前記相互相関値の電力が極大となる時刻を初期値として
クロックタイミングの推定をするタイミング推定手段
と、 前記推定された周波数誤差と前記推定された位相誤差と
を受け、搬送波を再生する搬送波再生手段と、 前記クロックタイミングを受け、クロックを再生するク
ロック再生手段とを有することを特徴とする高速同期復
調装置。 - 【請求項2】 周期的に固定語を挿入された信号を入力
信号とし、この入力信号に対して遅延検波を行う遅延検
波器と、この遅延検波器出力と前記固定語を遅延検波し
た波形との相互相関を求める相互相関器と、 この相互相関器出力の電力が極大となる時刻を検出する
信号検出器と、 この信号検出器が検出した時刻における前記相互相関器
出力の位相から前記入力信号の周波数誤差についての高
精度だが離散的な値をとり得る情報を得る周波数細推定
器と、 前記信号検出器で検出された時刻をもとに、前記入力信
号に含まれる前記固定語部分に対して逆変調をかける第
1の逆変調器と、 この第1の逆変調器出力をフーリエ変換する第1のフー
リエ変換器と、 この第1のフーリエ変換器出力の周波数スペクトルに現
れるピークの周波数から前記入力信号の周波数誤差に関
する情報を得る周波数粗推定器と、 前記周波数細推定器で得られた離散的な周波数と前記周
波数粗推定器で得られた周波数を加算する加算器と、 前記入力信号を前記加算器の出力値で周波数変換する周
波数変換器と、 前記周波数変換器の出力 をてい倍するてい倍器と、 前記てい倍器の出力を フーリエ変換する第2のフーリエ
変換器と、 この第2のフーリエ変換器出力電力が最大となる周波数
を選び出す周波数判定器と、前記 周波数変換器出力のうちの固定語部分に対して逆変
調をかける第2の逆変調器と、 この第2の逆変調器出力を積分した値の位相から前記入
力信号の初期位相を求める位相検出器と、 前記入力信号を同期検波する同期検波器と、 前記周波数判定器と前記加算器出力とを加算して得られ
る周波数誤差と前記位相検出器で求められた初期位相と
を初期値とし、前記同期検波器出力より搬送波の再生を
行い、この同期検波器に搬送波を供給する搬送波再生器
と、 前記信号検出器で検出された時刻を初期値とし、前記同
期検波器出力よりクロックを再生し、この同期検波器に
クロックを供給するクロック再生器とを有することを特
徴とする高速同期復調装置。
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---|---|---|---|
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Family Applications (1)
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-
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