JP2993495B1 - リモコン - Google Patents

リモコン

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JP2993495B1
JP2993495B1 JP21456198A JP21456198A JP2993495B1 JP 2993495 B1 JP2993495 B1 JP 2993495B1 JP 21456198 A JP21456198 A JP 21456198A JP 21456198 A JP21456198 A JP 21456198A JP 2993495 B1 JP2993495 B1 JP 2993495B1
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Abstract

【要約】 【課題】 特別な情報再生装置を用いることなく最大ト
ラック数の制限された情報記録媒体の記憶容量を効率よ
く利用できるように、情報再生装置の遠隔制御を行うリ
モコンを提供する。 【解決手段】 CD2は、最大トラック数が99に制限
されている。CD2の記録領域は、質問Q1、正解メッ
セージCM1、不正解メッセージWM1等の複数の記録
部分に分割されている。各記録部分の間には、セレクタ
制御信号が記録されている。利用者は、質問Q1に関す
る判断を解答ボタン20によって入力する。コントロー
ラ13は、この判断が正解であったときは、セレクタ制
御情報に基づいて、不正解メッセージの再生中はセレク
タ18をコントローラ側18cに接続する。入力した判
断が不正解であったときは、セレクタ制御情報に基づい
て、正解メッセージの再生中はセレクタ18をコントロ
ーラ側18cに接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、音響信号を再生
する情報再生装置の遠隔制御を行うリモコンに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】CD等に記録された音響信号を再生する
情報再生装置を、リモコンによって遠隔制御することに
より、例えば教育用システムを構成することが従来行わ
れている。そしてこのような教育用システムの従来例と
して、特開平5−266579号公報記載のものを挙げ
ることができる。図9は、この従来のシステムを示す概
略構成図である。このシステムは、コンパクトディスク
(以下、「CD」という。)52を装填して音響信号の
再生を行うよう成された情報再生装置51と、ヘッドホ
ン55が接続されたコントローラ54とを備えて構成さ
れている。そして前記情報再生装置51に設けられた送
受信部53とコントローラ54との間で、赤外線信号I
Rが双方向に伝送されるようになっている。また前記コ
ントローラ54には、利用者が操作可能なスイッチ(図
示せず)が設けられている。そして情報再生装置51で
CD52に記録された音声の再生を行うと、再生された
音声は、赤外線信号IRとして前記送受信部53からコ
ントローラ54へと送信される。そこで利用者は、送信
された音声をヘッドホン55で聴取しながら、コントロ
ーラ54に設けられたスイッチの操作を行う。するとそ
のときの操作情報が赤外線信号IRとしてコントローラ
54から前記送受信部53に送信され、この操作情報の
内容に従って前記情報再生装置51が所定の動作を行う
ようになっている。
【0003】次に、前記CD52が「歴史の年号暗記用
教育ソフト」である場合を例として、前記システムの動
作を説明する。CD52の再生を開始すると、まず次の
ような質問を記録したトラックが再生される。 「鎌倉幕府が制定されたのは1192年である。正しい
と思う場合はAスイッチ、正しくないと思う場合はBス
イッチを押してください。」 前記情報再生装置51は、この質問を記録したトラック
の再生を終了した後に、一時停止状態となる。そこで利
用者は、自己の判断に基づいてコントローラ54に設け
られたAスイッチ又はBスイッチのいずれかを押下す
る。すると前記情報再生装置51は、押下されたスイッ
チがいずれのスイッチであるかの情報を前記送受信部5
3を介して入力し、これが正解か不正解かを判断する。
そして正解であったときは「正解です。」という正解メ
ッセージが記録されているトラックへジャンプする一
方、不正解であったときは「間違いです。」という不正
解メッセージが記録されているトラックへジャンプす
る。そしてその後に一時停止を解除して、各トラックに
記録されたメッセージの再生を行うのである。このよう
にして、再生された音声とコントローラ54のスイッチ
とによって利用者はシステムの操作を進め、対話形式で
歴史の年号を暗記することができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記教育用システムで
は、質問に対する利用者の判断に応じて正解メッセージ
又は不正解メッセージのいずれかを選択的に再生してい
る。そしてそのために、質問、正解メッセージ、不正解
メッセージをそれぞれ別々のトラックに記録し、押下さ
れたスイッチによってトラックからトラックへのジャン
プ動作を行わせるようにしている。従って前記教育用シ
ステムで再生されるCD52では、1つの質問あたり3
つのトラックが必要になる。
【0005】一方、CD規格によれば、通常の音楽用C
Dでは1枚のCD52に設定できるトラック数の上限、
すなわち最大トラック数は、99である。従って1つの
質問あたり3つのトラックが必要になる前記CD52で
は、1枚あたり最大で33個までの質問が記録できるこ
とになる。ところが教育用システムにおける前記のよう
な質問、正解メッセージ又は不正解メッセージの記録時
間は比較的に短く、わずか数秒から数十秒であることが
ほとんどである。従ってCD52が最大で75分の音響
信号を記録できる記憶容量を有しているにもかかわら
ず、前記CD52では、最大トラック数の制限によって
その記憶容量の多くの部分をムダにしなければならない
ということになる。そのため利用者はCD52の大量購
入を強いられるのであり、きわめて不経済である。また
CD52に限らず、近年登場している情報記録媒体で
は、ランダムアクセスを容易にする等のためサブコード
エリアにトラック番号を記録するようにしている。従っ
てそのような情報記録媒体では、その最大トラック数が
制限されることになる。そしてこの場合の最大トラック
数は、通常は楽曲の演奏時間等を基準にして決定されて
いる。例えば通常の音楽用MDでは、最大トラック数は
254である。従って1トラックの記録時間が短い上記
のようなシステムを構成する場合には、情報記録媒体と
して例えば前記MDを用いたような場合にも、記憶容量
に比べてトラック数が極端に不足するという上記と同様
の問題が生じるのである。
【0006】もちろん前記情報記録媒体として、最大ト
ラック数が通常の音楽用CDや音楽用MDよりも多く設
定された特別な規格に基づくCDやMDを利用すること
も考えられる。しかしながらこのような情報記録媒体を
利用した場合には、特別な規格に対応した専用の情報再
生装置が必要となる。そして前記のような教育用システ
ムが、ある決まった年齢や時期においてだけ必要となる
ものであることが多い点を考慮すると、このようなシス
テムを構築するのに専用の情報再生装置が必要となるの
では、やはり利用者にとって不経済さを免れることがで
きない。
【0007】この発明は、上記従来の課題を解決するた
めになされたものであって、その目的は、特別な情報再
生装置を用いることなく最大トラック数の制限された情
報記録媒体の記憶容量を効率よく利用できるように、情
報再生装置の遠隔制御を行うリモコンを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のリモコ
ンは、最大トラック数が制限されるとともに、各トラッ
ク内で音響信号の記録領域が複数の記録部分に分割さ
、各記録部分の区切り位置に区切り位置情報が音響信
号として記録された情報記録媒体を再生し、前記区切り
位置情報を含む音響信号を出力する情報再生装置の遠隔
制御を行うリモコンであって、前記各記録部分の区切り
位置情報を含む音響信号をリモコンコードを介して入力
する音響信号入力部と、入力した音響信号から前記区切
り位置情報を取り出す情報入力部と、利用者が判断を入
力できる判断入力部と、この判断入力部で入力された判
に応じて、前記区切り位置情報に基づき前記情報記録
媒体のうち特定の記録部分を選択する選択部と、前記音
響信号入力部で入力した音響信号のうち選択されなかっ
た記録部分の音響信号を選択された記録部分の音響信号
よりも抑制された音量に調整する音量調整部と、この音
量調整部で調整された音響信号を利用者に供すべく出力
する音響信号出力部とを備えて成ることを特徴としてい
る。
【0009】ここで「抑制された音量に調整する」に
は、例えば出力回路に設けたスイッチをOFFにするな
どして、音響信号の出力を遮断することも含まれる。そ
してこのリモコンでは、入力した区切り位置情報に基づ
いてリモコン内で音響信号の音量を調整し、これによっ
選択されたなかった記録部分の音響信号を選択された
記録部分の音響信号よりも抑制した音量で利用者に供す
るようにしている。従ってトラックからトラックへのジ
ャンプ動作を行うことなく、情報記録媒体のうち特定の
記録部分に記録された音響信号を利用者へ選択的に供給
することが可能となる。
【0010】請求項2のリモコンは、最大トラック数が
制限されるとともに各トラック内で音響信号の記録領域
が複数の記録部分に分割された情報記録媒体を再生し、
前記音響信号を出力する情報再生装置の遠隔制御を行う
リモコンであって、前記各記録部分の区切り位置情報を
各トラック再生中における経過時間として入力する情報
入力部と、利用者が判断を入力できる判断入力部と、こ
の判断入力部で入力された判断に応じて、前記区切り位
置情報に基づき前記情報記録媒体のうち特定の記録部分
を選択する選択部と、選択されなかった記録部分の音響
信号を選択された記録部分の音響信号よりも抑制された
音量で利用者に供するよう成された音量抑制部とを備え
て成ることを特徴としている。
【0011】ここで「抑制された音量で利用者に供す
」には、例えば出力回路に設けたスイッチをOFFに
するなどして、利用者に対する音響信号の出力を遮断す
ことも含まれる。このリモコンでは、入力した区切り
位置情報とトラック再生中における経過時間とに基づい
て、選択されなかった記録部分の音響信号を選択された
記録部分の音響信号よりも抑制した音量で利用者に供す
るようにしている。従ってトラックからトラックへのジ
ャンプ動作を行うことなく、情報記録媒体のうち特定の
記録部分に記録された音響信号を利用者へ選択的に供給
することが可能となる。
【0012】請求項3のリモコンは、前記情報再生装置
が遠隔制御によって出力音量を調整できる出力調整部を
有し、前記音量抑制部が、情報再生装置の出力音量を前
記出力調整部によって抑制するための制御信号を形成す
る信号形成部と、この制御信号を前記情報再生装置に出
力する信号出力部とから成ることを特徴としている。
【0013】ここで「制御信号を形成する」には、予め
形成された複数の制御信号から適切な制御信号を選択す
ることも含まれる。このリモコンでは、情報再生装置で
音響信号の音量を調整することによって、情報記録媒体
のうち特定の記録部分に記録された音響信号を利用者へ
選択的に供給することが可能となる。
【0014】請求項4のリモコンは、選択されなかった
記録部分の音響信号を、選択された記録部分の音響信号
よりも抑制された音量に調整して出力している旨を、利
用者に対して通知する通知部を設けたことを特徴として
いる。
【0015】このリモコンでは、利用者は音響信号の音
量が抑制されていることを知ることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、この発明のリモコンの具体
的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明
する。
【0017】(実施形態1)図7は、実施形態1のリモ
コン11を用いて構成された教育用システムを示す概略
構成図である。このシステムは、情報記録媒体としてC
Dを装填し、このCDに記録された音響信号を再生して
利用者に供することができるよう成されたいわゆるヘッ
ドホンステレオ(情報再生装置)1と、このヘッドホン
ステレオ1を遠隔制御する前記リモコン11とを備えて
構成されている。そしてこれらヘッドホンステレオ1と
リモコン11との間は、リモコンコード10によって有
線接続されている。リモコン11には、利用者が操作で
きる操作ボタン20及び解答ボタン16が設けられ、さ
らにヘッドホン21が接続されている。そしてリモコン
11の図示されない裏面側には、文字表示を行うため液
晶等で構成された表示部17(図1参照)が設けられて
いる。
【0018】図1は、前記システムのブロック図であ
る。このシステムを構成する前記ヘッドホンステレオ1
は汎用のものであって、装填したCD2を回転させたり
光ピックアップを移動させたりするための駆動部3と、
CD2から読み出された信号を復号化して2チャンネル
の音響信号とする信号再生部4と、ヘッドホン21を駆
動できるように前記音響信号を増幅する出力アンプ7と
を有している。入力インターフェース6は、リモコン1
1から出力された制御信号を受信し、この制御信号をコ
ントローラ5に出力する。コントローラ5はマイクロコ
ンピュータの機能を有し、前記制御信号やヘッドホンス
テレオ1本体に設けられた操作スイッチ(図示せず)の
操作に基づいて、前記駆動部3及び信号再生部4を制御
するものである。
【0019】また前記CD2では、主信号である音響信
号の記録エリアとは別に、この音響信号に付随するサブ
コードが記録できるサブコードエリアが確保されてい
る。このエリアに記録されるサブコードは、CD2の曲
間や経過時間等を符号化した制御用コードと、曲名や演
奏者等を示すグラフィック、文字、合成音声等を符号化
した利用者用コードとから成るものである。このような
サブコードは、CD2から読み出された信号を前記信号
再生部4で復号化することによって得られ、さらにコン
トローラ5及びデータ出力部8を介してリモコン11に
出力されるようになっている。
【0020】リモコン11に入力された前記サブコード
は、データデコーダ19で復号化される。そしてこの復
号化によって文字情報が取り出され、この文字情報はコ
ントローラ13に出力される。このコントローラ13も
マイクロコンピュータの機能を有するものであって、デ
ータの読み書きが自在なメモリ14、利用者が操作可能
な前記操作ボタン20及び解答ボタン16、利用者に対
して種々の表示を行う前記表示部17、前記ヘッドホン
ステレオ1に対して制御信号を出力する信号出力部12
が接続されている。そして前記表示部17において、デ
ータデコーダ19で取り出された文字情報が表示される
ことになる。また前記出力アンプで増幅された音響信
号は、セレクタ18に入力される。このセレクタ18
は、前記ヘッドホン21への出力側18aとの接続を、
コントローラ13の制御によってヘッドホンステレオ側
18bとコントローラ側18cとの間で切り替えるよう
にしたものである。また出力アンプ7から出力された前
記音響信号には、後述する制御情報が含められている。
この制御情報はDTMFデコーダ15によって音響信号
から取り出され、前記コントローラ13に出力されるよ
うになっている。
【0021】図2は、前記CD2に記録された情報信号
を示す説明図である。このCD2は、2チャンネルの音
響信号を前記情報信号として記録できるものである。ま
たCD2は物理的には円盤状であるが、ここでは図を簡
明にして理解を容易とするため、時間軸を横にとってテ
ープ状に描いている。まず1番目のトラック(TNO=
1)には、利用者に対して所定の判断を求める質問Q1
が記録されている。さらにこの質問Q1に続いて、前記
コントローラ13がセレクタ18を制御するためのセレ
クタ制御信号SCと、利用者がした判断が正解であるか
不正解であるかを判定するための正解コードやヘッドホ
ンステレオ1の再生を一時停止させるための一時停止命
令を含むデータ信号DTとが記録されている。そしてこ
のデータ信号DTに続いて、正解メッセージCM1、セ
レクタ制御信号SC、不正解メッセージWM1、セレク
タ制御信号SCが順次に記録されている。また2番目の
トラック(TNO=2)には、2番目の質問Q2、この
質問Q2に関する正解メッセージCM2等が引き続いて
記録されている。ただその記録パターンは前記1番目の
トラックの記録パターンと同じであるので、説明を簡明
にするためここでの詳説は省略する。以上のようにこの
CD2では、その音響信号の記録領域が、質問Q1を記
録した記録部分、正解メッセージCM1を記録した記録
部分、不正解メッセージWM1を記録した記録部分等の
複数の記録部分に分割されている。
【0022】リモコン11に対する制御信号である前記
セレクタ制御信号SC及びデータ信号DTは、いずれも
10kHz〜20kHzの周波数帯域に存するDTMF
信号として記録されている。このDTMF信号は、例え
ば電話機のように前記周波数帯域中の高域側と低域側と
のそれぞれにおいて互いに調音の関係にない4つのトー
ン信号を選び、高域側のトーン信号の一つと低域側のト
ーン信号の一つとを組み合わせて一つのシンボルを形成
するものである。従ってこの例のDTMF信号によれ
ば、それぞれ意味の異なる16種類のシンボルを構成す
ることができる。そしてそのようなシンボルを組み合わ
せて、前記セレクタ制御信号SC、正解コード、一時停
止命令を構成している。例えば「正解は○」という正解
コードであれば、シンボル「#」を表すDTMF信号と
シンボル「1」を表すDTMF信号とを、所定時間継続
するバースト信号として順次に記録するのである。
【0023】次に、上述のようなリモコン11を用いた
前記システムの動作について、前記リモコン11の動作
を示す図3のフローチャートを用いて説明する。まず、
図2に示すような信号が記録されたCD2の再生を、前
記ヘッドホンステレオ1によって開始する。前記セレク
タ18の出力側18aは初期設定でヘッドホンステレオ
側18bに接続されているので、再生された質問Q1は
ヘッドホン21へ出力される。この質問Q1は、例えば
「問1、徳川幕府を開いたのは織田信長である。」とい
うようなものである。この質問Q1の再生が終了する
と、ヘッドホンステレオ1の出力アンプ7からは、セレ
クタ制御信号SCが出力される。このセレクタ制御信号
SCはDTMFデコーダ15で復号化され、取り出され
た制御情報がコントローラ13に出力される。コントロ
ーラ13は、入力した制御情報に基づき、セレクタ18
の接続をコントローラ側18cに切り替える。従ってヘ
ッドホン21への音響信号の出力は遮断されることにな
る(ステップS1)。
【0024】続いて前記ヘッドホンステレオ1からは、
正解番号が2番、すなわち解答ボタン16のうち「×」
を押下するのが正解である旨の情報を含む正解コード
と、前記一時停止命令とが出力される。これらの正解コ
ードや一時停止命令も上述のようにDTMF信号として
出力されるのであるが、前記セレクタ18の出力側18
aはコントローラ側18cに接続されているので、これ
らDTMF信号が利用者に認識されることはない。正解
コードと一時停止命令とは前記DTMFデコーダ15で
それぞれ復号化され、正解コードに含まれた前記情報は
コントローラ13を介してメモリ14に格納される(ス
テップS2)。そしてコントローラ13では、前記一時
停止命令に従ってヘッドホンステレオ1を一時停止させ
るための制御信号が形成され、これが信号出力部12か
ら出力される。ヘッドホンステレオ1は入力インターフ
ェース6でこの制御信号を受信し、そのコントローラ5
は、駆動部3及び信号再生部4を一時停止状態にする
(ステップS3)。
【0025】上記の動作を利用者から見ると、質問Q1
が再生されたのちに、ヘッドホンステレオ1が一時停止
状態になっている。そこで利用者は、前記質問Q1が正
解であるか不正解であるかを判断し、「○」又は「×」
が表示された2つの解答ボタン16のうちいずれかを押
下する(ステップS4)。すなわち、この解答ボタン1
6が判断入力部として機能するということである。この
ときメモリ14内には、ヘッドホンステレオ1から送信
された制御情報に基づいて、正解番号が2番、すなわち
「×」の表示がされた解答ボタン16を押下するのが正
解である旨が記憶されている。そこで前記リモコン11
のコントローラ13は、ステップS5において、押下さ
れた解答ボタン16とメモリ14に記憶された前記正解
番号とを比較する。
【0026】この比較によって利用者の入力した判断が
質問Q1の解答として正解であると判定されたときは、
ステップS6へ進んで一時停止状態を解除するための制
御信号をコントローラ13で形成し、これを信号出力部
12から出力する。そしてコントローラ13は、前記セ
レクタ18の接続をヘッドホンステレオ側18bにす
る。すると前記ヘッドホンステレオ1の一時停止が解除
され、正解メッセージCM1の再生が開始される。これ
は、例えば「正解。よくできました。」というようなも
のである。そして前記セレクタ18の接続をヘッドホン
ステレオ側18bにしているので、再生されたこの正解
メッセージCM1は、ヘッドホン21を介して利用者に
供される。この正解メッセージCM1の再生が終了する
と、次にセレクタ制御信号SCが再生される。コントロ
ーラ13は、このセレクタ制御信号SCに基づき、前記
セレクタ18の接続をコントローラ側18cにする。そ
してこのコントローラ13からセレクタ18へ所定の信
号音を出力する(ステップS7)。CD2には、正解メ
ッセージCM1に続いて不正解メッセージWM1が記録
されている。従ってヘッドホンステレオ1では、次に不
正解メッセージWM1が再生される。しかしながらステ
ップS7でセレクタ18がコントローラ側18cに接続
されているから、この不正解メッセージWM1は利用者
に供されず、その代わり利用者には前記所定の信号音が
供されることになる。そして不正解メッセージWM1の
再生が終了すると、再度セレクタ制御信号SCが再生さ
れてリモコン11に出力される。コントローラ13は、
このセレクタ制御信号SCに基づいてセレクタ18をヘ
ッドホンステレオ側18bに切り替える(ステップS
8)。続いてヘッドホンステレオ1では質問Q2が再生
され、この質問Q1がヘッドホン21を介して利用者に
提供される。
【0027】一方、前記ステップS5での比較によっ
て、利用者の入力した判断が質問Q1の解答として不正
解であると判定されたときは、ステップS9へ進んで一
時停止状態を解除するための制御信号をコントローラ1
3で形成し、これを信号出力部12から出力する。する
と前記ヘッドホンステレオ1の一時停止が解除され、正
解メッセージCM1の再生が開始される。しかしながら
ステップS1でセレクタ18の接続がコントローラ側1
8cにされているから、この正解メッセージCM1は利
用者に供されない。そしてコントローラ13から所定の
信号音を出力し、この信号音を前記正解メッセージCM
1に代って利用者に供する。次に、ヘッドホンステレオ
1で正解メッセージCM1の再生が終了すると、再びセ
レクタ制御信号SCが再生され、リモコン11に出力さ
れる。コントローラ13は、このセレクタ制御信号SC
に基づき、前記セレクタ18の接続をヘッドホンステレ
オ側18bに切り替える(ステップS10)。正解メッ
セージCM1の次には、不正解メッセージWM1が記録
されている。従ってヘッドホンステレオ1では、次にこ
の不正解メッセージWM1が再生される。この不正解メ
ッセージWM1は、例えば「残念でした。正解は徳川家
康です。」というようなものである。セレクタ18の接
続がヘッドホンステレオ側18bにされているから、こ
の不正解メッセージWM1はヘッドホン21を介して利
用者に供される。そして不正解メッセージWM1の再生
が終了すると、ヘッドホンステレオ1では再度セレクタ
制御信号SCが再生され、リモコン11に出力される。
しかしながらコントローラ13は、このセレクタ制御信
号SCを無視する(ステップS11)。従って、続いて
質問Q2がヘッドホン21を介して利用者に供されるこ
とになる。
【0028】上記リモコン11では、ヘッドホンステレ
オ1から入力したセレクタ制御信号SCが、各記録部分
Q1、CM1、WM1・・・の区切り位置を示す情報と
して機能している。従ってDTMFデコーダ15が情報
入力部として機能していることになる。そして前記コン
トローラ13が特定の記録部分を選択する選択部として
機能し、セレクタ18が音響信号の音量を抑制する音量
抑制部として機能する。また前記セレクタ18のヘッド
ホンステレオ側18bが情報再生装置から音響信号を入
力する音響信号入力部として機能し、またその接続切替
部分が入力した音響信号の音量を調整する音量調整部と
して機能し、そしてその出力側18aが利用者に供すべ
く音響信号を出力する音響信号出力部として機能する。
そしてさらに前記コントローラ13とセレクタ18とに
よって、音響信号を抑制している旨を信号音によって利
用者に通知する通知部が構成されている。
【0029】上記リモコン11では、質問Q1、正解メ
ッセージCM1、不正解メッセージWM1の間に記録さ
れたセレクタ制御信号SCに基づいて、セレクタ18の
接続を制御している。そしてこの制御によって、質問Q
1に対する利用者の判断が正解であったときは不正解メ
ッセージWM1の出力を遮断する一方、前記判断が不正
解であったときは正解メッセージCM1の出力を遮断す
るようにしている。つまり、質問Q1、正解メッセージ
CM1及び不正解メッセージWM1を単一のトラック内
に記録しても、正解メッセージCM1又は不正解メッセ
ージWM1のうちいずれかのメッセージを選択的に利用
者に供することができるということである。従って従来
のシステムのようにわずか数秒のメッセージのために1
トラックを要することはなく、これによってCD2の記
憶容量を効率よく利用することができる。しかもメッセ
ージCM1、WM1の出力を遮断している間は、所定の
信号音を利用者に供してメッセージCM1、WM1の出
力が遮断されている旨を通知するようにしている。従っ
てメッセージCM1、WM1が出力されないために利用
者が機器の故障と錯誤するのを防止でき、安心して利用
できる教育用システムを提供することができる。さらに
音響信号の遮断をリモコン11内において行うようにし
ているので、システムの構成を簡素なものとすることが
できる。そして区切り位置情報として機能する前記セレ
クタ制御信号SCを、ヘッドホンステレオ1で再生され
るDTMF信号としてCD2に記録し、これをリモコン
11へ出力するようにしている。従って汎用のヘッドホ
ンステレオ1を用いて前記システムを構成することがで
きる。
【0030】(実施形態2)実施形態2のリモコン11
を用いて構成した教育用システムも、その概略構成は図
7で表され、前記実施形態1の教育用システムと同様に
ヘッドホンステレオ1と前記リモコン11とを備えて構
成されるものである。またその内部構成は、図4のブロ
ック図に示されている。ここでは説明を簡明にするため
図1に示すブロックと同一のブロックについては同一の
符号を付し、重複して詳説することを避ける。ただこの
システムに用いるCD2ではDTMF信号を記録してい
ないので、このリモコン11は前記実施形態1のリモコ
ンと異なりDTMFデコーダ15(図1参照)を有して
いない。
【0031】図5は、このシステムに用いるCD2に記
録された信号を示す説明図である。CD2は物理的には
円盤状であるが、ここでも図を簡明にして理解を容易と
するため、時間軸を横にとってテープ状に描いている。
まずその1番目のトラックには、利用者に対して所定の
判断を求める質問Q1が35秒間記録されている。そし
てこの質問Q1に続いて正解メッセージCM1が5秒間
記録され、さらに不正解メッセージWM1が記録されて
いる。また2番目のトラックには、次の質問Q2が28
秒間記録され、これに続いて8秒間の正解メッセージC
M2が記録され、さらに不正解メッセージWM2が記録
されている。以上のようにこのCD2でも、その音響信
号の記録領域が、質問Q1を記録した記録部分、正解メ
ッセージCM1を記録した記録部分、不正解メッセージ
WM1を記録した記録部分等の複数の記録部分に分割さ
れている。またこれらQ1、CM1、WM1、Q2は、
主信号である音響信号としてCD2に記録されている
が、各トラックに設けられた前記サブコードエリアに
は、これらの主信号に付随してサブコードが記録されて
いる。そしてこのサブコードに、1つのトラックのうち
どの部分から正解メッセージCM1が記録され、またど
の部分から不正解メッセージWM1が記録されているか
を示す制御情報が、文字情報として含められている。
【0032】1番目のトラック(TNO=1)のサブコ
ードには、「**A2GC35NC40**」という文
字列が制御情報として含められている。特殊文字列「*
*」は、これに前後を挟まれた文字列が制御情報である
ことを示す識別符号である。そしてこの文字列のうち
「A2」は、正解番号が2番、すなわち2つの解答ボタ
ン16のうち「×」を押下するのが正解である旨の制御
情報である。また「GC35」は、1番目のトラックの
再生を開始してから35秒を経過した位置から正解メッ
セージCM1が記録されていることを示し、「NC4
0」は、1番目のトラックの再生を開始してから40秒
を経過した位置から不正解メッセージWM1が記録され
ていることを示す制御情報である。さらに2番目のトラ
ック(TNO=2)には、「**A1GC28NC36
**」という文字列がサブコードとして記録されてい
る。ここで「A1」は、正解番号が1番、すなわち2つ
の解答ボタン16のうち「○」を押下するのが正解であ
る旨の制御情報である。「GC28」及び「NC36」
は、2番目のトラックにおける正解メッセージCM2及
び不正解メッセージWM2の記録位置に対応させたもの
である。
【0033】次に、上述のようなリモコン11を用いた
前記システムの動作について、前記リモコン11の動作
を示す図6のフローチャートを用いて説明する。まず、
図5に示すような信号が記録されたCD2の再生を、前
記ヘッドホンステレオ1によって開始する。前記セレク
タ18の出力側18aは初期設定でヘッドホンステレオ
側18bに接続されているので、再生された質問Q1は
ヘッドホン21へ出力される。質問Q1は、例えば前記
と同様に「問1、徳川幕府を開いたのは織田信長であ
る。」というようなものである。この質問Q1の再生に
伴ってサブコードがリモコン11に出力され、データデ
コーダ19で前記サブコードから「**A2GC35N
C40**」という文字列が取り出される。取り出され
た文字列は、コントローラ13に送信される。そしてコ
ントローラ13は、この文字列から前記のような制御情
報を取り出して、メモリ14に格納する(ステップS2
1)。
【0034】メモリ14には、質問Q1の再生開始後3
5秒の位置から正解メッセージCM1が記録されている
旨の制御情報が格納されている。そこでステップS22
で前記35秒が経過するまで再生を継続して前記質問Q
1をすべて出力した後、コントローラ13でヘッドホン
ステレオ1を一時停止させるための制御信号を形成し、
これを信号出力部12から出力する(ステップS2
3)。ヘッドホンステレオ1は入力インターフェース6
でこの制御信号を受信し、そのコントローラ5は駆動部
3及び信号再生部4を一時停止状態にする。
【0035】上記の動作を利用者から見ると、質問Q1
が再生されたのちに、ヘッドホンステレオ1が一時停止
状態になっている。そこで利用者は、前記質問Q1の内
容が正しいかどうかを判断し、「○」又は「×」が表示
された2つの解答ボタン16のうちいずれかを押下する
(ステップS24)。すなわち、ここでも解答ボタン1
6が判断入力部として機能するということである。この
ときメモリ14内には、ヘッドホンステレオ1から送信
された制御情報に基づいて、正解番号が2番、すなわち
「×」の表示がされた解答ボタン16を押下するのが正
解である旨が記憶されている。そこで前記リモコン11
のコントローラ13は、ステップS25において、押下
された解答ボタン16とメモリ14に記憶された前記正
解番号とを比較する。
【0036】この比較によって、利用者の入力した判断
が質問Q1の解答として正解であると判定されたとき
は、ステップS26へ進んで一時停止状態を解除するた
めの制御信号をコントローラ13で形成し、これを信号
出力部12から出力する。すると前記ヘッドホンステレ
オ1の一時停止が解除され、正解メッセージCM1の再
生が開始される。これは、例えば「正解。よくできまし
た。」というようなものである。そして1番目のトラッ
クの再生を開始してから40秒が経過するまで、この再
生を継続する(ステップS27)。そして前記40秒が
経過すると、コントローラ13は、セレクタ18の接続
をコントローラ側18cにして、このコントローラ13
から所定の信号音を出力する(ステップS28)。CD
2には、正解メッセージCM1に続いて不正解メッセー
ジWM1が記録されている。従ってヘッドホンステレオ
1では、次に不正解メッセージWM1が再生される。し
かしながらステップS28でセレクタ18をコントロー
ラ側18cに接続しているから、この不正解メッセージ
WM1は利用者に供されず、その代わり利用者には前記
所定の信号音が供されることになる。そして不正解メッ
セージWM1の再生が終了すると、次に2番目のトラッ
クの再生が開始されることになる。そこでコントローラ
13は、入力されたサブコードの中からトラック番号を
読み取り、2番目のトラックの再生が開始されたか否か
を監視する(ステップS29)。そして2番目のトラッ
クの再生が開始されるのと略同時に、前記セレクタ18
をヘッドホンステレオ側18bに切り替える(ステップ
S30)。すると、続いて再生される質問Q2が、ヘッ
ドホン21から出力される。
【0037】一方、前記ステップS25での比較によっ
て、利用者の入力した判断が質問Q1の解答として不正
解であると判定されたときは、ステップS31へ進んで
一時停止状態を解除するための制御信号をコントローラ
13で形成し、これを信号出力部12から出力する。そ
してステップS32でセレクタ18の接続をコントロー
ラ側18cに切り替えるとともに、このコントローラ1
3から所定の信号音を出力する。するとこの間はヘッド
ホンステレオ1で正解メッセージCM1が再生されてい
るが、この正解メッセージCM1は利用者に供されず、
利用者には前記信号音がヘッドホン21を介して供され
ることになる。そしてこのままの状態で、1番目のトラ
ックの再生を開始してから40秒が経過したか否かをス
テップS33で監視する。前記40秒が経過すれば、ス
テップS34で前記セレクタ18の接続をヘッドホンス
テレオ側18bに切り替える。すると、続いて再生され
る不正解メッセージWM1がヘッドホン21から出力さ
れる。この不正解メッセージWM1は、例えば「残念で
した。正解は徳川家康です。」というようなものであ
る。そしてこの不正解メッセージWM1の出力に続い
て、前記質問Q2がヘッドホン21から出力されること
になる。
【0038】上記リモコン11では、サブコードに含め
られた「GC35」「NC40」のような制御情報が、
各記録部分Q1、CM1、WM1・・・の区切り位置を
示す情報として機能している。従ってデータデコーダ1
9が情報入力部として機能していることになる。そして
前記コントローラ13が、特定の記録部分を選択する選
択部として機能し、セレクタ18が、音響信号の音量を
抑制する音量抑制部として機能する。また前記セレクタ
18のヘッドホンステレオ側18bが情報再生装置から
音響信号を入力する音響信号入力部として機能し、また
その接続切替部分が入力した音響信号の音量を調整する
音量調整部として機能し、そしてその出力側18aが利
用者に供すべく音響信号を出力する音響信号出力部とし
て機能する。そしてさらに前記コントローラ13とセレ
クタ18とによって、音響信号を抑制している旨を信号
音によって利用者に通知する通知部を構成している。
【0039】上記リモコン11では、正解メッセージC
M1又は不正解メッセージWM1がどの位置から記録さ
れているかの情報をヘッドホンステレオ1から入力し、
入力した情報に基づいてセレクタ18の接続を切替制御
している。そしてこの切替制御によって、質問Q1に対
する利用者の判断が正解であったときは不正解メッセー
ジWM1の出力を遮断する一方、前記判断が不正解であ
ったときは正解メッセージCM1の出力を遮断するよう
にしている。つまり、質問Q1、正解メッセージCM1
及び不正解メッセージWM1を単一のトラック内に記録
しても、正解メッセージCM1又は不正解メッセージW
M1のうちいずれかのメッセージを選択的に利用者に供
することができるということである。従って従来のシス
テムのようにわずか数秒のメッセージのために1トラッ
クを要することはなく、これによってCD2の記憶容量
を効率よく利用することができる。しかもメッセージC
M1、WM1の出力を遮断している間は、所定の信号音
を出力してメッセージCM1、WM1の出力が遮断され
ている旨を利用者に通知するようにしている。従ってメ
ッセージCM1、WM1が出力されないために利用者が
機器の故障と錯誤するのを防止でき、安心して利用でき
る教育用システムを提供することができる。さらに音響
信号の遮断をリモコン11内において行うようにしてい
るので、システムの構成を簡素なものとすることができ
る。そして区切り位置情報として機能する前記制御情報
をヘッドホンステレオ1で再生されるサブコードとして
CD2に記録し、これをリモコン11で入力するように
している。従って汎用のヘッドホンステレオ1を用いて
前記システムを構成することができる。
【0040】(実施形態3)図8は、実施形態3のリモ
コン27を用いた教育用システムを示す概略構成図であ
る。このシステムを構成する情報再生装置は、ステレオ
本体22とスピーカ23とをスピーカコード30で接続
した据置型のステレオセット24と、受信センサ26で
受信した赤外線信号IRに従って前記スピーカコード3
0の接続と遮断とを切り替える中継器25とで構成され
ている。また前記システムを構成するリモコン27は、
前記ステレオ本体22と中継器25とを遠隔制御するも
のである。そしてこのリモコン27には、スピーカ23
から利用者に供される質問Q1等に対し、利用者がその
判断を入力するための解答ボタン(判断入力部)29
と、ステレオ本体22に対する一時停止信号や中継器2
5に対する切替制御信号を形成するコントローラ(信号
形成部、図示せず)と、このコントローラで形成したこ
れらの信号を赤外線信号IRとして出力する送信LED
(信号出力部)28と、赤外線信号IRとしてステレオ
本体22から出力されたサブコードを受信するための受
信センサ(図示せず)と、利用者に対して所定の表示を
行う表示部31とが設けられている。
【0041】この教育用システムの動作は、前記実施形
態2のリモコン11を用いたシステムの動作と略同様で
ある。従ってこのリモコン27においても、前記コント
ローラが、情報記録媒体のうち特定の記録部分を選択す
る選択部として機能することになる。情報記録媒体も、
図5に示すようにして音響信号とサブコードとが記録さ
れたCDを用いる。ただ異なるのは、前記実施形態2の
リモコン11ではコントローラ13によってセレクタ1
8の切替制御を行うとともに所定の発信音をヘッドホン
21へ出力するようにしたのに対し、このシステムで
は、リモコン27によって中継器25の切替制御を行
い、これによってステレオ本体22からスピーカ23へ
の音響信号の出力をON/OFFするとともに、スピー
カ23からの出力を中継器25で遮断している旨を、リ
モコン27の前記表示部31で表示するようにした点で
ある。つまりこのシステムでは、実施形態2に関するフ
ローチャートである図6のステップS28及びステップ
S32において、スピーカコード30を中継器25によ
って遮断するための制御信号をコントローラで形成し、
これを送信LED28から中継器25へ出力するととも
に、その旨を表示部31で表示するのである。この表示
は、液晶等による文字表示でもよいし、インジケータラ
ンプの点灯等でもよい。そして同図のステップS30及
びステップS34では、前記スピーカコード30を中継
器25によって接続するための制御信号をコントローラ
で形成し、これを送信LED28から中継器25へ出力
する。すなわち、前記コントローラと送信LED28と
によって音量抑制部が構成され、前記表示部31が通知
部として機能し、そして中継器25が情報再生装置の出
力調整部として機能するということである。このような
リモコン27を用いることにより、図8に示されるよう
な据置型のステレオセット24を用いた場合にも、前記
と同様にCDの記憶容量を効率よく利用することがで
き、しかも利用者が安心して利用できる教育用システム
を構成することができる。
【0042】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施
することができる。上記ではセレクタ18又は中継器2
5によって音響信号の出力回路を遮断し、これによって
利用者に供される音響信号の音量を抑制した。しかしな
がらこれは、ボリウム等で音量を絞ることによって行っ
てもよい。またリモコン11内や中継器25内でボリウ
ムを絞る以外にも、リモコン11、27によって音量制
御が可能なヘッドホンステレオ1やステレオセット24
であれば、音量を大小させるための制御信号やミューテ
ィングをさせるための制御信号をリモコン11、27か
ら出力し、これによって音響信号の音量を抑制するよう
にしてもよい。つまりこの場合は、ヘッドホンステレオ
1又はステレオセット24内に前記出力調整部が設けら
れているということである。またこの場合、音響信号の
出力音量をゼロにまで絞るのではなく、利用者にとって
内容の判別が困難となる程度の小さな音量とするなどし
てもよい。
【0043】また上記では、情報記録媒体としてCD2
を用いた。しかしながらMDやLD、あるいはDVD等
のように、最大トラック数が制限されている情報記録媒
体を用いる場合には、本発明のリモコン11、27を用
いることによって、記憶容量を効率的に利用可能なシス
テムを構成できる。また情報再生装置は、遠隔地にある
装置と有線又は無線の通信網で接続され、この通信網を
通じて情報信号を入力するとともにその再生を行うよう
に成されたものを用いてもよい。
【0044】さらに上記システムでは、正解メッセージ
CM1に続いて不正解メッセージWM1が再生される。
しかしながら図2又は図5に示すように各質問Q1、Q
2・・がそれぞれ別々のトラックに記録されているよう
な場合には、利用者の判断が正解であって正解メッセー
ジCM1を出力した後、不正解メッセージWM1を再生
せずに次のトラックへジャンプするようにしてもよい。
【0045】また上記実施形態1では、10〜20kH
zの周波数帯にあるDTMF信号を用いたが、もちろん
これ以外の周波数帯にあるDTMF信号を用いてもよい
し、DTMF信号以外にもシングルトーン信号やトーン
バーストによるバイナリデータ信号としてもよい。さら
に実施形態1及び実施形態2では、セレクタ18で音量
を抑制している間、コントローラ13から信号音を出力
している。しかしながらこれは、メモリ14に記憶した
特定の音声メッセージを出力するようにしてもよいし、
また場合によってはこのような信号音や音声メッセージ
を出力しない構成としてもよい。
【0046】また上記実施形態3では、ステレオ本体2
2から送信されるサブコードによって各記録部分の区切
り位置情報を得ている。しかしながらサブコードが出力
されない情報再生装置を用いる場合には、テキスト等に
印刷された表を見ながらリモコン27の操作ボタンを操
作するなどして、利用者が前記区切り位置情報を入力す
るようにしてもよい。またリモコン27にスキャナを設
けておき、このスキャナでテキスト等に印刷された印刷
パターンを読み込み、これによって前記区切り位置情報
を入力するようにしてもよい。このような場合には、操
作ボタン又はスキャナが情報入力部として機能すること
になる。さらにこの実施形態3における情報再生装置
は、その中継器25にスピーカ23を内蔵したものであ
ってもよい。
【0047】
【発明の効果】上記のように請求項1のリモコンでは、
トラックからトラックへのジャンプ動作を行うことな
く、情報記録媒体のうち特定の記録部分に記録された音
響信号を利用者に選択的に供給することができる。従っ
て選択対象となる記録部分毎に別トラックに記録する必
要はなくなり、これによって情報記録媒体の記憶容量を
有効に利用することが可能となる。
【0048】請求項2のリモコンによっても、トラック
からトラックへのジャンプ動作を行うことなく、情報記
録媒体のうち特定の記録部分に記録された音響信号を利
用者に選択的に供給することができる。従って選択対象
となる記録部分毎に別トラックに記録する必要はなくな
り、これによって情報記録媒体の記憶容量を有効に利用
することが可能となる。
【0049】請求項3のリモコンでは、情報再生装置に
おいて音響信号の音量を調整し、利用者に供される音響
信号の音量を抑制することができる。従ってスピーカか
ら音響信号が出力されるような据置型の情報再生装置を
用いて、情報記録媒体の記憶容量を効率よく利用できる
システムを容易に構成することが可能となる。
【0050】請求項4のリモコンでは、音響信号の音量
が抑制されていることを利用者が知ることができる。従
って利用者は音響信号の音量の抑制と機器の故障とを確
実に判別でき、安心してシステムを利用することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1のリモコンを用いた教育
用システムを示すブロック図である。
【図2】前記システムに用いるCDの記録パターンを示
す説明図である。
【図3】前記リモコンの動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】実施形態2のリモコンを用いた教育用システム
を示すブロック図である。
【図5】前記システムに用いるCDの記録パターンを示
す説明図である。
【図6】前記リモコンの動作を示すフローチャートであ
る。
【図7】実施形態1又は実施形態2のリモコンを用いた
教育用システムを示す概略構成図である。
【図8】実施形態3のリモコンを用いた教育用システム
を示す概略構成図である。
【図9】従来例のリモコンを用いた教育用システムを示
す概略構成図である。
【符号の説明】
1 ヘッドホンステレオ 2 CD 11 リモコン 12 信号出力部 13 コントローラ 15 DTMFデコーダ 16 解答ボタン 17 表示部 18 セレクタ 18a 出力側 18b ヘッドホンステレオ側 18c コントローラ側 19 データデコーダ 24 ステレオセット 25 中継器 27 リモコン 28 送信LED 29 解答ボタン 31 表示部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大トラック数が制限されるとともに
    各トラック内で音響信号の記録領域が複数の記録部分に
    分割され、各記録部分の区切り位置に区切り位置情報が
    音響信号として記録された情報記録媒体を再生し、前記
    区切り位置情報を含む音響信号を出力する情報再生装置
    の遠隔制御を行うリモコンであって、前記各記録部分の
    区切り位置情報を含む音響信号をリモコンコードを介し
    て入力する音響信号入力部と、入力した音響信号から前
    記区切り位置情報を取り出す情報入力部と、利用者が判
    断を入力できる判断入力部と、この判断入力部で入力さ
    れた判断に応じて、前記区切り位置情報に基づき前記情
    報記録媒体のうち特定の記録部分を選択する選択部と、
    前記音響信号入力部で入力した音響信号のうち選択され
    なかった記録部分の音響信号を選択された記録部分の音
    響信号よりも抑制された音量に調整する音量調整部と、
    この音量調整部で調整された音響信号を利用者に供すべ
    く出力する音響信号出力部とを備えて成ることを特徴と
    するリモコン。
  2. 【請求項2】 最大トラック数が制限されるとともに各
    トラック内で音響信号の記録領域が複数の記録部分に分
    割された情報記録媒体を再生し、前記音響信号を出力す
    る情報再生装置の遠隔制御を行うリモコンであって、前
    記各記録部分の区切り位置情報を各トラック再生中にお
    ける経過時間として入力する情報入力部と、利用者が判
    断を入力できる判断入力部と、この判断入力部で入力さ
    れた判断に応じて、前記区切り位置情報に基づき前記情
    報記録媒体のうち特定の記録部分を選択する選択部と、
    選択されなかった記録部分の音響信号を選択された記録
    部分の音響信号よりも抑制された音量で利用者に供する
    よう成された音量抑制部とを備えて成ることを特徴とす
    るリモコン。
  3. 【請求項3】 前記情報再生装置は、遠隔制御によって
    出力音量を調整できる出力調整部を有し、前記音量抑制
    部は、情報再生装置の出力音量を前記出力調整部によっ
    て調整するための制御信号を形成する信号形成部と、こ
    の制御信号を前記情報再生装置に出力する信号出力部と
    から成ることを特徴とする請求項2のリモコン。
  4. 【請求項4】 選択されなかった記録部分の音響信号
    を、選択された記録 部分の音響信号よりも抑制された音
    量に調整して出力している旨を、利用者に対して通知す
    る通知部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれかのリモコン。
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