JP2993492B2 - 固体撮像装置の駆動方法及び駆動装置 - Google Patents

固体撮像装置の駆動方法及び駆動装置

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JP2993492B2
JP2993492B2 JP10034970A JP3497098A JP2993492B2 JP 2993492 B2 JP2993492 B2 JP 2993492B2 JP 10034970 A JP10034970 A JP 10034970A JP 3497098 A JP3497098 A JP 3497098A JP 2993492 B2 JP2993492 B2 JP 2993492B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体撮像装置に関
し、特に撮像領域の両端にそれぞれ水平電荷転送レジス
タを備えた固体撮像装置の駆動方法及び駆動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図4は固体撮像装置の一構成例を示す平
面図であり、図5は図4に示した固体撮像装置の駆動装
置の構成を示すブロック図である。なお、図4に示した
固体撮像装置については、例えば、特開平5−2266
7号公報にその詳細な説明が記載されている。
【0003】図4に示すように、固体撮像装置は、例え
ば、撮像領域全体が上下方向、及び左右方向にそれぞれ
2分割され、分割された各領域毎(第1の撮像領域30
1〜第4の撮像領域304)にそれぞれ画像信号が出力
される。
【0004】各撮像領域には、入射光に応じた信号電荷
を蓄積する、画素位置に対応して設けられた複数の光電
変換素子(不図示)と、光電変換素子に蓄積された信号
電荷をそれぞれ読み出し、図4の上下方向(以下、垂直
方向と称する場合もある)に転送する複数の垂直電荷転
送レジスタ(不図示)と、各撮像領域の上部または下部
に設けられ、垂直電荷転送レジスタから転送された信号
電荷を、図4の左右方向(以下、水平方向と称する場合
もある)に転送する水平電荷転送レジスタ(第1の水平
電荷転送レジスタ311〜第4の水平電荷転送レジスタ
314)と、水平電荷転送レジスタから転送された信号
電荷を入力とし、画像信号を出力する出力部(第1の出
力部321〜第4の出力部324)とをそれぞれを有し
ている。
【0005】図5において、駆動装置100は、同期発
生器200から出力される基準信号CLKに同期して、
光電変換素子から信号電荷を読み出すための読み出しパ
ルス、及び垂直電荷転送レジスタと水平電荷転送レジス
タに信号電荷を転送させるための駆動パルスをそれぞれ
出力する。垂直電荷転送レジスタ及び水平電荷転送レジ
スタには、それぞれ信号電荷を転送するための複数の転
送電極を備えており、駆動パルスはこれらの転送電極に
対してそれぞれ印加される。
【0006】なお、信号電荷の転送方法には、4つの駆
動パルスを用いて転送する4相駆動、3つの駆動パルス
を用いて転送する3相駆動、2つの駆動パルスを用いて
転送する2相駆動、1つの駆動パルスを用いて転送する
単相駆動等がある。図4に示した固体撮像装置は、垂直
電荷転送レジスタを4相駆動し、水平電荷転送レジスタ
を2相駆動する構成である。ここで、φV1A〜φV4
Aは第3の撮像領域303及び第4の撮像領域304
(撮像領域の上半面)が有する垂直電荷転送レジスタの
駆動パルス、φV1B〜φV4Bは第1の撮像領域30
1及び第2の撮像領域302(撮像領域の下半面)が有
する垂直電荷転送レジスタの駆動パルスである。また、
φH1−1、φH2−1は第1の水平電荷転送レジスタ
311の駆動パルス、φH1−2、φH2−2は第2の
水平電荷転送レジスタ312の駆動パルス、φH1−
3、φH2−3は第3の水平電荷転送レジスタ313の
駆動パルス、φH1−4、φH2−4は第4の水平電荷
転送レジスタ314の駆動パルスである。
【0007】4相駆動される垂直電荷転送レジスタに
は、1つの光電変換素子に対応して転送電極がそれぞれ
4つずつ設けられ、各転送電極に対して駆動パルスφV
1A(B)〜φV4A(B)が印加される。同様に、2
相駆動される水平電荷転送レジスタには、電荷を蓄積す
る1つの素子に対応して転送電極がそれぞれ2つずつ設
けられ、各転送電極に対して駆動パルスφH1−1〜
4、φH2−1〜4が印加される。なお、垂直電荷転送
レジスタの信号電荷の転送方向は4つの駆動パルスの位
相関係によって決定される。
【0008】このような構成において、光電変換素子に
蓄積された信号電荷は、4つの転送電極のうちの所定の
1つに(例えば、φV3A(B))高位レベルの電位が
印加することでそれぞれ読み出される。
【0009】第1の撮像領域301及び第2の撮像領域
302で読み出された信号電荷は垂直電荷転送レジスタ
によって図4の下方向にそれぞれ転送され、第1の水平
電荷転送レジスタ311及び第2の水平電荷転送レジス
タ312にそれぞれ蓄積される。また、第3の撮像領域
303及び第4の撮像領域304で読み出された信号電
荷は垂直電荷転送レジスタによって図4の上方向にそれ
ぞれ転送され、第3の水平電荷転送レジスタ313及び
第4の水平電荷転送レジスタ314にそれぞれ蓄積され
る。
【0010】第1の水平電荷転送レジスタ311に転送
された信号電荷は、図4の左方向に転送されて第1の出
力部321から画像信号として出力される。また、第4
の水平電荷転送レジスタ314に転送された信号電荷
は、図4の左方向に転送されて第4の出力部324から
画像信号として出力される。
【0011】同様に、第2の水平電荷転送レジスタ31
2に転送された信号電荷は、図4の右方向に転送されて
第2の出力部322から画像信号として出力される。ま
た、第3の水平電荷転送レジスタ313に転送された信
号電荷は、図4の右方向に転送されて第3の出力部32
3から画像信号として出力される。
【0012】なお、図4では撮像領域全体を4分割した
固体撮像装置の構成を示しているが、垂直方向に2分割
した構成も、第1の撮像領域と第2の撮像領域、及び第
3の撮像領域と第4の撮像領域をそれぞれ一つの領域と
考えれば、同様に駆動することができる。以下では、撮
像領域全体を垂直方向に2分割した構成を例にしてその
駆動方法を説明する。
【0013】ところで、図4に示したような固体撮像装
置の駆動方法として、フレームレートを上げることがで
きるインターレースモードの駆動方法が知られている。
インタレースモードは、垂直方向に隣接する2つの光電
変換素子から同時に読み出した信号電荷を加算すること
で実現する方法であり、例えば、特開平4−26267
9号公報にその詳細な説明が記載されている。
【0014】図6は固体撮像装置の駆動方法の一例を示
す図であり、垂直電荷転送レジスタに印加する駆動パル
スの様子を示すタイミングチャートである。また、図7
は図6に示した駆動パルスによって信号電荷が加算され
る様子を示す模式図である。
【0015】図6は垂直電荷転送レジスタをインタレー
スモードで4相駆動する例であり、水平ブランキング期
間毎に印加する駆動パルスの様子を示している。また、
図7は図6に示した駆動パルス(φV1A〜φV4A)
が印加される転送電極とその転送電極下に蓄積される信
号電荷(Q1〜Q4)が転送される様子を示している。
図6の上下方向は電圧軸、左右方向は時間軸であり、図
7の上下方向は時間軸である。したがって、図6の時間
t1〜t9における各駆動パルスの印加状態と、図7の
時間t1〜t9における信号電荷Q1〜Q4の位置関係
がそれぞれ対応している。なお、垂直電荷転送レジスタ
の最終電極(水平電荷転送レジスタに最も近い転送電
極)には駆動パルスφV1Aが印加されるものとする。
【0016】図6に示すように、垂直電荷転送レジスタ
の各転送電極には、水平ブランキング期間毎に駆動パル
スφV1A(B)〜φV4A(B)がそれぞれ2回ずつ
印加される。このとき、信号電荷は、図7に示すように
2画素分だけ転送され、それらが水平電荷転送レジスタ
によって加算される(図7ではQ1とQ2が加算され、
Q3とQ4が加算される)。この動作を繰り返すことに
より撮像領域内の信号電荷が水平電荷転送レジスタへ連
続して転送され、出力部から画像信号として出力され
る。
【0017】ところで、インターレースモードでは1画
面が2つのフィールド(第1のフィールドと第2のフィ
ールド)の画像信号によって構成されている。上述した
ように垂直電荷転送レジスタから水平電荷転送レジスタ
に転送された信号電荷はそれぞれ所定の組み合わせで加
算されるが、第1のフィールドと第2のフィールドとで
は異なった組み合わせで加算される。この組み合わせの
違いは光電変換素子から信号電荷が読み出された直後に
転送電極に印加される駆動パルスのタイミングによって
決定される。また、図4に示したように撮像領域の上下
に水平電荷転送レジスタがそれぞれ設けられた固体撮像
装置では、一方の撮像領域の信号電荷が上方向に転送さ
れ、他方の撮像領域の信号電荷が下方向に転送される。
【0018】以下では、この第1のフィールド及び第2
のフィールドの画像信号を得るための従来の固体撮像装
置の駆動方法について図8〜図10を用いて説明する。
【0019】図8は従来の固体撮像装置の駆動方法を示
す図であり、同図(a)は第1のフィールドの駆動パル
スの様子を示すタイミングチャート、同図(b)は第2
のフィールドの駆動パルスの様子を示すタイミングチャ
ートである。また、図9は図8(a)に示した駆動パル
スによって信号電荷が転送される様子を示す模式図であ
り、図10は図8(b)に示した駆動パルスによって信
号電荷が転送される様子を示す模式図である。なお、図
8(a)、(b)は読み出しパルスとその直後に印加さ
れる駆動パルスの様子をそれぞれ示している。読み出し
パルスは駆動パルスに比べて高電位レベルのパルスであ
り、図8(a)、(b)ではφV3A、及びφV3Bに
それぞれ印加される。また、図8の上下方向は電圧軸、
左右方向は時間軸であり、図9及び図1の上下方向は時
間軸である。したがって、図8の時間t1〜t9におけ
る各駆動パルスの印加状態と、図9及び図10の時間t
1〜t9における信号電荷Q1〜Q8の位置関係がそれ
ぞれ対応している。
【0020】図8(a)に示すように、第1のフィール
ドでは、読み出しパルスによって垂直電荷転送レジスタ
に信号電荷が読み出された後、各転送電極に対して駆動
パルスが2回印加される。以降は図6に示すように水平
ブランキング期間毎に駆動パルスが2回ずつ印加され
る。なお、駆動パルスφV1A〜φV4Aによる信号電
荷の転送方向と駆動パルスφV1B〜φV4Bによる信
号電荷の転送方向とが逆になるため、φV1A、φV2
AとφV1B、φV2Bの位相関係、及びφV3A、φ
V4AとφV3B、φV4Bの位相関係はそれぞれ逆に
なっている。
【0021】一方、図8(b)に示すように、第2のフ
ィールドでは、読み出しパルスによって垂直電荷転送レ
ジスタに信号電荷が読み出された後、各転送電極に対し
て駆動パルスが1回印加される。以降は図6に示すよう
に水平ブランキング期間毎に駆動パルスが2回ずつ印加
される。なお、第1のフィールドと同様に、駆動パルス
φV1A〜φV4Aによる信号電荷の転送方向と駆動パ
ルスφV1B〜φV4Bによる信号電荷の転送方向とは
逆になるため、φV1A、φV2AとφV1B、φV2
Bの位相関係、及びφV3A、φV4AとφV3B、φ
V4Bの位相関係はそれぞれ逆になっている。
【0022】このとき、図9及び図10に示すように、
第1のフィールド及び第2のフィールド共に、上半面の
撮像領域の信号電荷が上方向に転送され、下半面の撮像
領域の信号電荷が下方向に転送される。ここで、加算す
べき信号電荷の組み合わせは、第1のフィールドではQ
1とQ2、Q3とQ4、Q5とQ6、及びQ7とQ8で
あり、第2のフィールドではQ2とQ3、Q4とQ5、
及びQ6とQ7である。
【0023】しかしながら、図10に示すように、第2
のフィールドでは信号電荷Q4が上方向へ転送され、信
号電荷Q5が下方向へ転送されるため、これらの信号電
荷を同じ水平電荷転送レジスタ内で加算することができ
なくなってしまう。
【0024】したがって、従来の固体撮像装置の駆動方
法では、水平電荷転送レジスタから出力された信号電荷
のうち、撮像領域の境界付近から得られる信号電荷(図
10ではQ4、Q5)については、不図示の外部回路に
よって加算する必要があった。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】水平電荷転送レジスタ
が撮像領域の上下にそれぞれ設けられた固体撮像装置を
インタレースモードで駆動する場合、上述したように従
来の固体撮像装置の駆動方法では、撮像領域の境界付近
から得られる信号電荷を不図示の外部回路によって加算
する必要があるため、画像処理が複雑になるという問題
があった。
【0026】また、外部回路によって信号電荷を加算す
る場合、2つの出力部の雑音も加算されるため、外部回
路で加算された画像信号のみ雑音が大きくなるという問
題もあった。
【0027】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、分割さ
れた撮像領域の境界付近から得られる信号電荷を加算す
るための外部回路を不要にして、画像処理を容易にする
と共に雑音の増大を防止した固体撮像装置の駆動方法を
提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の固体撮像装置の駆動方法は、入射光に応じた信
号電荷を蓄積する、画素位置に対応して設けられた複数
の光電変換素子と、前記光電変換素子に蓄積された信号
電荷をそれぞれ読み出し、所定の方向に転送する複数の
垂直電荷転送レジスタと、前記垂直電荷転送レジスタか
ら転送された信号電荷を、前記垂直電荷転送レジスタの
転送方向に対して垂直の方向に転送する、撮像領域の両
端にそれぞれ設けられた水平電荷転送レジスタと、前記
水平電荷転送レジスタから転送された信号電荷を入力と
し、画像信号を出力する出力部と、を有し、前記水平電
荷転送レジスタの信号電荷転送方向と平行に設けられた
境界を境に前記撮像領域が2分割された固体撮像装置か
ら、インターレースモードの画像信号である第1のフィ
ールド及び第2のフィールドの画像信号をそれぞれ出力
させるための固体撮像装置の駆動方法であって、前記光
電変換素子から読み出した複数の信号電荷を、前記撮像
領域の一端に設けられた一方の水平電荷転送レジスタの
方向にそれぞれ所定の画素数分だけ転送する第1のステ
ップと、該複数の信号電荷を、前記第1のフィールド及
び前記第2のフィールドの画像信号を得るのに必要な加
算すべき信号電荷の組み合わせを備えつつ、前記撮像領
域の境界を境に分割して、前記一方の水平電荷転送レジ
スタの方向、及び前記撮像領域の他端に設けられた他方
の水平方向転送レジスタの方向にそれぞれ転送する第2
のステップと、を有する方法である。
【0029】ここで、前記第1のフィールドの画像信号
を出力する場合は、前記所定の画素数を零を含む偶数に
設定し、前記第2のフィールドの画像信号を出力する場
合は、前記所定の画素数を奇数に設定してもよく、前記
第1のフィールドの画像信号を出力する場合は、前記所
定の画素数を奇数に設定し、前記第2のフィールドの画
像信号を出力する場合は、前記所定の画素数を零を含む
偶数に設定してもよい。
【0030】また、本発明の固体撮像装置の駆動装置
は、入射光に応じた信号電荷を蓄積する、画素位置に対
応して設けられた複数の光電変換素子と、前記光電変換
素子に蓄積された信号電荷をそれぞれ読み出し、所定の
方向に転送する複数の垂直電荷転送レジスタと、前記垂
直電荷転送レジスタから転送された信号電荷を、前記垂
直電荷転送レジスタの転送方向に対して垂直の方向に転
送する、撮像領域の両端にそれぞれ設けられた水平電荷
転送レジスタと、前記水平電荷転送レジスタから転送さ
れた信号電荷を入力とし、画像信号を出力する出力部
と、を有し、前記水平電荷転送レジスタの信号電荷転送
方向と平行に設けられた境界を境に前記撮像領域が2分
割された固体撮像装置から、インターレースモードの画
像信号である第1のフィールド及び第2のフィールドの
画像信号をそれぞれ出力させるための駆動パルスを前記
垂直電荷転送レジスタに印加する固体撮像装置の駆動装
置であって、前記光電変換素子から読み出した複数の信
号電荷を、前記撮像領域の一端に設けられた一方の水平
電荷転送レジスタの方向にそれぞれ所定の画素数分だけ
転送させた後、該複数の信号電荷を、前記第1のフィー
ルド及び前記第2のフィールドの画像信号を得るのに必
要な加算すべき信号電荷の組み合わせを備えつつ、前記
撮像領域の境界を境に分割して、前記一方の水平電荷転
送レジスタの方向、及び前記撮像領域の他端に設けられ
た他方の水平方向転送レジスタの方向にそれぞれ転送さ
せるための駆動パルスを出力するものである。
【0031】ここで、前記第1のフィールドの画像信号
を出力させる場合は、前記所定の画素数が零を含む偶数
であり、前記第2のフィールドの画像信号を出力させる
場合は、前記所定の画素数が奇数であってもよく、前記
第1のフィールドの画像信号を出力させる場合は、前記
所定の画素数が奇数であり、前記第2のフィールドの画
像信号を出力させる場合は、前記所定の画素数が零を含
む偶数であってもよい。
【0032】上記のような固体撮像装置の駆動方法及び
駆動装置は、光電変換素子から読み出した複数の信号電
荷を撮像領域の一端に設けられた一方の水平電荷転送
レジスタの方向にそれぞれ所定の画素数分だけ転送し、
その後、それらの信号電荷を、第1のフィールド及び第
2のフィールドの画像信号を得るのに必要な加算すべき
信号電荷の組み合わせを備えつつ、撮像領域の境界を境
に分割して、一方の水平電荷転送レジスタの方向、及び
撮像領域の他端に設けられた他方の水平方向転送レジス
タの方向にそれぞれ転送することで、加算すべき信号電
荷が異なった水平電荷転送レジスタに分かれて転送され
ることがなくなる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0034】本発明の固体撮像装置の駆動方法は、光電
変換素子から垂直電荷転送レジスタに信号電荷を読み出
した後、一旦、上下2つの撮像領域内の信号電荷を上方
向あるいは下方向の同一の方向に転送し、その後、従来
と同様に信号電荷を上方向及び下方向に分割して転送す
る。その際、同一方向への転送回数を第1のフィールド
と第2のフィールドとで変えることにより(駆動パルス
数を変える)、第1のフィールド及び第2のフィールド
共に加算すべき信号電荷が上下に分かれて転送されるこ
とがないようにする。なお、転送回数は、第1のフィー
ルドを偶数回(零も含む)にした場合は第2のフィール
ドを奇数回にし、第1のフィールドを奇数回にした場合
は第2のフィールドを偶数回(零も含む)にする。
【0035】以下では、信号電荷の同一方向への転送回
数を第1のフィールドで0回、第2のフィールドで1回
行う場合を例にして、本発明の固体撮像装置の駆動方法
を図1〜図3を用いて説明する。なお、固体撮像装置の
構成については従来と同様(図4参照)であるため、そ
の説明は省略する。
【0036】図1は本発明の固体撮像装置の駆動方法を
示す図であり、同図(a)は第1のフィールドの駆動パ
ルスの様子を示すタイミングチャート、同図(b)は第
2のフィールドの駆動パルスの様子を示すタイミングチ
ャートである。また、図2は図1(a)に示した駆動パ
ルスによって信号電荷が転送される様子を示す模式図で
あり、図3は図1(b)に示した駆動パルスによって信
号電荷が転送される様子を示す模式図である。なお、図
1は従来と同様に読み出しパルス(φV3A、及びφV
3Bに印加される)とその直後に印加される駆動パルス
の様子を示している。また、図1の上下方向は電圧軸、
左右方向は時間軸であり、図2及び図3の上下方向は時
間軸である。したがって、図1の時間t1〜t9におけ
る各駆動パルスの印加状態と、図2及び図3の時間t1
〜t9における信号電荷Q1〜Q8の位置関係がそれぞ
れ対応している。また、加算すべき信号電荷の組み合わ
せは、第1のフィールドではQ1とQ2、Q3とQ4、
Q5とQ6、及びQ7とQ8であり、第2のフィールド
ではQ2とQ3、Q4とQ5、及びQ6とQ7である。
【0037】図1(a)に示すように、第1のフィール
ドでは、読み出しパルスによって垂直電荷転送レジスタ
に信号電荷が読み出された後、従来と同様に各転送電極
に対して駆動パルスが2回印加される。以降は図6に示
すように水平ブランキング期間毎に駆動パルスが2回ず
つ印加される。なお、駆動パルスφV1A〜φV4Aに
よる信号電荷の転送方向と駆動パルスφV1B〜φV4
Bによる信号電荷の転送方向とは逆であるため、φV1
A、φV2AとφV1B、φV2Bの位相関係、及びφ
V3A、φV4AとφV3B、φV4Bの位相関係はそ
れぞれ逆になる。このとき、図2に示すように、上半面
の撮像領域の信号電荷は上方向に転送され、下半面の撮
像領域の信号電荷は下方向に転送される。
【0038】一方、第2のフィールドでは、読み出しパ
ルスによって垂直電荷転送レジスタに信号電荷が読み出
された後、一旦、上下それぞれの撮像領域の信号電荷が
同一の方向(上方向)へ1画素分転送される。このと
き、図1(b)に示すように駆動パルスφV1A〜φV
4A、及びφV1B〜φV4Bは同位相で印加される。
その後、駆動パルスφV1A、φV2AとφV1B、φ
V2Bの位相関係を逆にし、駆動パルスφV3A、φV
4AとφV3B、φV4Bの位相関係を逆にして、従来
と同様に上半面の撮像領域の信号電荷を上方向に、ま
た、下半面の撮像領域の信号電荷を下方向に転送する。
【0039】このようにすることで、従来の駆動方法で
は上下に分かれて転送されていた撮像領域の境界付近の
信号電荷Q4、Q5が(図9参照)、図3に示すように
上方向にそれぞれ転送されるため、撮像領域の上部に設
けられた水平電荷転送レジスタによってそれらを加算す
るこができる。
【0040】したがって、第1のフィールド及び第2の
フィールド共に、加算すべき信号電荷が上下に分かれて
転送されることがなくなるため、撮像領域から得られる
信号電荷の加算処理を全て水平電荷転送レジスタ内で行
うことができる。よって、撮像領域の境界付近から得ら
れる信号電荷の加算を外部回路で行う必要がなくなり、
画像処理を簡単にすることができる。
【0041】また、外部回路によって2つの出力部の雑
音が加算されることがないため、雑音の増大を防止する
ことができる。
【0042】なお、図1では、読み出した直後に全撮像
領域の信号電荷を上方向に転送する駆動パルスを例示し
ているが、逆に下方向に転送する駆動パルスを印加して
もよい。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0044】撮像領域の両端にそれぞれ水平電荷転送レ
ジスタを備えた固体撮像装置をインタレースモードで駆
動する場合に、光電変換素子から読み出した複数の信号
電荷を撮像領域の一端に設けられた一方の水平電荷転
送レジスタの方向にそれぞれ所定の画素数分だけ転送
し、その後、それらの信号電荷を、第1のフィールド及
び第2のフィールドの画像信号を得るのに必要な加算す
べき信号電荷の組み合わせを備えつつ、撮像領域の境界
を境に分割して、一方の水平電荷転送レジスタの方向、
及び撮像領域の他端に設けられた他方の水平方向転送レ
ジスタの方向にそれぞれ転送することで、加算すべき信
号電荷が異なった水平電荷転送レジスタに分かれて転送
されることがなくなるため、撮像領域から得られる信号
電荷の加算処理を全て水平電荷転送レジスタ内で行うこ
とができる。したがって、撮像領域の境界付近から得ら
れる信号電荷の加算を外部回路で行う必要がなくなり、
画像処理を簡単にすることができる。
【0045】また、外部回路によって2つの出力部の雑
音が加算されることがないため、雑音の増大を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像装置の駆動方法を示す図であ
り、同図(a)は第1のフィールドの駆動パルスの様子
を示すタイミングチャート、同図(b)は第2のフィー
ルドの駆動パルスの様子を示すタイミングチャートであ
る。
【図2】図1(a)に示した駆動パルスによって信号電
荷が転送される様子を示す模式図である。
【図3】図1(b)に示した駆動パルスによって信号電
荷が転送される様子を示す模式図である。
【図4】固体撮像装置の一構成例を示す平面図である。
【図5】図4に示した固体撮像装置の駆動装置の構成を
示すブロック図である。
【図6】固体撮像装置の駆動方法の一例を示す図であ
り、垂直電荷転送レジスタに印加する駆動パルスの様子
を示すタイミングチャートである。
【図7】図6に示した駆動パルスによって信号電荷が加
算される様子を示す模式図である。
【図8】従来の固体撮像装置の駆動方法を示す図であ
り、同図(a)は第1のフィールドの駆動パルスの様子
を示すタイミングチャート、同図(b)は第2のフィー
ルドの駆動パルスの様子を示すタイミングチャートであ
る。
【図9】図8(a)に示した駆動パルスによって信号電
荷が転送される様子を示す模式図である。
【図10】図8(b)に示した駆動パルスによって信号
電荷が転送される様子を示す模式図である。
【符号の説明】
100 駆動装置 200 同期発生器 301 第1の撮像領域 302 第2の撮像領域 303 第3の撮像領域 304 第4の撮像領域 311 第1の水平電荷転送レジスタ 312 第2の水平電荷転送レジスタ 313 第3の水平電荷転送レジスタ 314 第4の水平電荷転送レジスタ 321 第1の出力部 322 第2の出力部 323 第3の出力部 324 第4の出力部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光に応じた信号電荷を蓄積する、画
    素位置に対応して設けられた複数の光電変換素子と、 前記光電変換素子に蓄積された信号電荷をそれぞれ読み
    出し、所定の方向に転送する複数の垂直電荷転送レジス
    タと、 前記垂直電荷転送レジスタから転送された信号電荷を、
    前記垂直電荷転送レジスタの転送方向に対して垂直の方
    向に転送する、撮像領域の両端にそれぞれ設けられた水
    平電荷転送レジスタと、 前記水平電荷転送レジスタから転送された信号電荷を入
    力とし、画像信号を出力する出力部と、 を有し、前記水平電荷転送レジスタの信号電荷転送方向
    と平行に設けられた境界を境に前記撮像領域が2分割さ
    れた固体撮像装置から、インターレースモードの画像信
    号である第1のフィールド及び第2のフィールドの画像
    信号をそれぞれ出力させるための固体撮像装置の駆動方
    法であって、 前記光電変換素子から読み出した複数の信号電荷を、前
    記撮像領域の一端に設けられた一方の水平電荷転送レジ
    スタの方向にそれぞれ所定の画素数分だけ転送する第1
    のステップと、 該複数の信号電荷を、前記第1のフィールド及び前記第
    2のフィールドの画像信号を得るのに必要な加算すべき
    信号電荷の組み合わせを備えつつ、前記撮像領域の境界
    を境に分割して、前記一方の水平電荷転送レジスタの方
    向、及び前記撮像領域の他端に設けられた他方の水平方
    向転送レジスタの方向にそれぞれ転送する第2のステッ
    プと、を有する固体撮像装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記第1のフィールドの画像信号を出力
    する場合は、前記所定の画素数を零を含む偶数に設定
    し、 前記第2のフィールドの画像信号を出力する場合は、前
    記所定の画素数を奇数に設定する請求項1記載の固体撮
    像装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のフィールドの画像信号を出力
    する場合は、前記所定の画素数を奇数に設定し、 前記第2のフィールドの画像信号を出力する場合は、前
    記所定の画素数を零を含む偶数に設定する請求項1記載
    の固体撮像装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 入射光に応じた信号電荷を蓄積する、画
    素位置に対応して設けられた複数の光電変換素子と、 前記光電変換素子に蓄積された信号電荷をそれぞれ読み
    出し、所定の方向に転送する複数の垂直電荷転送レジス
    タと、 前記垂直電荷転送レジスタから転送された信号電荷を、
    前記垂直電荷転送レジスタの転送方向に対して垂直の方
    向に転送する、撮像領域の両端にそれぞれ設けられた水
    平電荷転送レジスタと、 前記水平電荷転送レジスタから転送された信号電荷を入
    力とし、画像信号を出力する出力部と、 を有し、前記水平電荷転送レジスタの信号電荷転送方向
    と平行に設けられた境界を境に前記撮像領域が2分割さ
    れた固体撮像装置から、インターレースモードの画像信
    号である第1のフィールド及び第2のフィールドの画像
    信号をそれぞれ出力させるための駆動パルスを前記垂直
    電荷転送レジスタに印加する固体撮像装置の駆動装置で
    あって、 前記光電変換素子から読み出した複数の信号電荷を、前
    記撮像領域の一端に設けられた一方の水平電荷転送レジ
    スタの方向にそれぞれ所定の画素数分だけ転送させた
    後、該複数の信号電荷を、前記第1のフィールド及び前
    記第2のフィールドの画像信号を得るのに必要な加算す
    べき信号電荷の組み合わせを備えつつ、前記撮像領域の
    境界を境に分割して、前記一方の水平電荷転送レジスタ
    の方向、及び前記撮像領域の他端に設けられた他方の水
    平方向転送レジスタの方向にそれぞれ転送させるための
    駆動パルスを出力する固体撮像装置の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のフィールドの画像信号を出力
    させる場合は、前記所定の画素数が零を含む偶数であ
    り、 前記第2のフィールドの画像信号を出力させる場合は、
    前記所定の画素数が奇数である請求項4記載の固体撮像
    装置の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィールドの画像信号を出力
    させる場合は、前記所定の画素数が奇数であり、 前記第2のフィールドの画像信号を出力させる場合は、
    前記所定の画素数が零を含む偶数である請求項4記載の
    固体撮像装置の駆動装置。
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