JP2993160B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2993160B2
JP2993160B2 JP3067680A JP6768091A JP2993160B2 JP 2993160 B2 JP2993160 B2 JP 2993160B2 JP 3067680 A JP3067680 A JP 3067680A JP 6768091 A JP6768091 A JP 6768091A JP 2993160 B2 JP2993160 B2 JP 2993160B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープ状記録媒体を巻
装して収納するテープカセットに係り、特にカセット筺
体の厚み方向に摺動する摺動子を用いて誤消去の防止を
行なうようにしたテープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、テープカセット内に収納され
た磁気テープに記録されている信号を誤って消去しない
ように、テープカセットには誤消去防止手段が備えられ
ている。この誤消去防止手段としては、テープカセット
に一体に誤消去防止爪を突設しておき、当該爪を折るこ
とによって誤消去防止とした方式のものがある。しかし
この方式では一旦折り取った爪は再び取り付けることが
できず、新たに信号を記録したい場合は、別の部材で折
り取り部を塞がなくてはならない。
【0003】これに対して、カセット筺体に厚み方向に
摺動する摺動子を備えて、この摺動子を摺動させて消去
可能位置と誤消去防止位置に切換るようにした方式のも
のを本出願人は先に提案している。即ち誤消去防止機構
として摺動子及びこの摺動子が摺動可能状態に装填され
る嵌挿孔が設けられ、嵌挿孔内における摺動子の位置に
基づいて記録再生装置の検出機構が当該テープカセット
が記録可能状態か記録不能状態かを判別するものであ
る。
【0004】この誤消去防止機構では、摺動子が嵌挿孔
内で摺動可能で、しかも各摺動位置において保持されな
ければならない。このため例えば図8(a)(b)
(c)に正面図、側面図、平面図として示すように摺動
子60は略角柱状に成形され、例えば所定の側面に弧状
に突出したクリック突起61を設け、さらに所定の側面
に当該摺動子が誤消去防止機構から上下ハーフ平面より
突出しないように係止するためのストッパ突起62a,
62bを有するようにしている。そしてこの摺動子60
が装填される嵌挿孔70としては、図9(a)(b)
(c)に示すように上下ハーフ2,3から形成されると
ともに、摺動子60のクリック突起61が形成された面
に対応する内壁面に、摺動子60のクリック突起61が
当接することによって摺動子60を摺動位置に保持し、
かつ摺動子60が摺動する際にもクリック突起61が当
接して移動することによってクリック感が得られるよう
に、例えば弧状に突出されたクリック係止部71が設け
られており、さらに摺動子60のストッパ突起62a,
62bが形成された面に対応する内壁面には、このスト
ッパ突起62a,62bを係止することによって摺動子
60の上ハーフ2方向への摺動及び下ハーフ3方向への
摺動を制限するストッパ係止部72a,72bが形成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように構成される
誤消去防止手段によれば、図9(b)の状態と図9
(c)の状態の間を摺動子60の位置が切換わるように
摺動されることにより消去可能状態と誤消去防止状態に
繰り返し設定することが可能であり、それぞれの切換位
置に係合凸部と係合凹部の係合により係止されてそれぞ
れの状態の検出が確実に行なえることになるが、摺動子
60の所定の面には上記したようにクリック突起61及
びストッパ突起62a,62bを形成し、さらにこの摺
動子60に対応して嵌挿孔70にはクリック係止部71
及びストッパ係止部72a,72bを形成しなければな
らず、また、摺動時にクリック突起61がクリック係止
部71を乗り越えるための弾力性を得るために摺動子6
0に長孔63を形成する必要があり、誤消去防止機構の
構造が複雑になるとともに、摺動子60の強度的に弱く
なるという問題がある。
【0006】そしてさらに、テープカセット製造時にお
いては摺動子60を嵌挿孔70に装着しなければならな
いが、この際に摺動子60のクリック突起61が形成さ
れた面を正確に嵌挿孔70内のクリック係止部71が形
成された内壁面に、またストッパ突起62a,62bが
形成された面を正確に嵌挿孔70内のストッパ係止部7
2a,72bが形成された内壁面と対向するように、装
填する摺動子の水平方向の向きをコントロールしなけれ
ばならず、装填作業が簡易でないという大きな問題があ
る。特に超小型のテープカセットにおいては摺動子及び
嵌挿孔も微小なサイズで設計されるため、装填方向が規
定されていることは作業性を著しく低下させることにな
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点にかんがみてなされたもので、カセット筺体の厚み方
向に形成される嵌挿孔内に装填された摺動子の摺動位置
によってテープ状記録媒体に記録されている信号の誤消
去を防止するようにしたテープカセットにおいて、摺動
子には周面の所定位置に例えば周回状の溝部として構成
される被係止部を2単位設け、また嵌挿孔は、摺動子の
被係止部と係合可能で、かつ摺動子の摺動時には係合し
ていた被係止部から離脱することができるように嵌挿孔
の直径方向に弾性を有する係合部を設けるようにするも
のである。
【0008】
【作用】摺動子に周回状の被係止部が2単位設けられる
ことにより、摺動子は全周にわたって嵌挿孔内の係合部
と係合可能であるため、嵌挿孔に摺動子を装填する際
に、嵌挿孔内に設けられた係合部の位置を考慮する必要
はない。
【0009】
【実施例】以下、本発明のテープカセットの第1の実施
例を図1〜図7を参照して説明する。なお、本例のテー
プカセットは超小型(筺体の平面サイズが縦20mm,
横30mm程度)に構成されるものである。図3〜図7
において、1は例えばPCM信号を記録・再生する磁気
テープを収納するテープカセットを全体として示し、こ
のテープカセット1の筺体は上ハーフ2と下ハーフ3と
を対向させてネジ4により締め付けて合体し、この両ハ
ーフ2,3の前面側に形成される開口部5を開閉するリ
ッド6を回動自在に軸支することにより構成される。
【0010】このテープカセット1の筺体内、即ち上下
ハーフ2,3間には、図3、図4に示すように、ハブ駆
動軸の挿通孔2a,2b(及び3a,3b)に対応して
配される一対の両ハブ7,8間に磁気テープTが巻装さ
れた状態で収納され、その磁気テープTの一部分が、前
面側開口部5の両側に回転自在に軸支されるガイドロー
ラを兼ねるピンチローラ9,10を介して架張状態で、
筺体前面側の開口部5に表出されるようになされてい
る。
【0011】テープカセット1の筺体の上下面側には、
後部(背面部近傍)の両側各部に位置して上下両ハーフ
2,3に連通する誤消去防止機構12,13が配設され
るとともに中心前後方向の前後部及び後部横方向の両側
部に位置決め用の基準孔14,15及び16,17が設
けられ、さらに、後縁部横方向に複数の所要検出孔1
8,19が形成され、さらに両側面の後部にはグリップ
部20,21が形成されている。誤消去防止機構12,
13については後述する。
【0012】また、筺体の正面側の開口部5を開閉する
リッド6には横方向のガイド溝22に沿ってチェンジャ
用係合部23が設けられている。さらに、上下両ハーフ
2,3の平面中央部分には透明樹脂で成形された窓部2
c,3cが設けられ、テープカセット1の筺体の外部か
ら磁気テープTの残量確認ができるようになされてい
る。
【0013】このテープカセット1は、カセット筺体内
に収納される磁気テープTは記録再生装置に装填された
際に、回転ヘッドによりヘリカルスキャン方式で記録・
再生が行なわれるようになされている。すなわち、図4
に示すように、回転ヘッド41はヘッドドラム42に対
して所要角度で傾斜して回転されるようになされてお
り、ヘッドドラム42はカセット筺体1のリッド6を上
方又は下方へ回動することによって開放される正面側開
口部5に部分的に挿入されて、この開口部5を横切るよ
うに架張される磁気テープTがヘッドドラム42の挿入
側周面に巻き付くように摺動され、回転ヘッド41が回
転すると磁気テープTを斜めに横切る傾斜したトラック
が形成されることになる。
【0014】この際、ヘッドドラム42に磁気テープT
が確実にヘリカル状に摺接されるように、本実施例にお
いては、カセット筺体の開口部5のヘッドドラム42の
挿入部にはガイド部材が互いに逆方向の傾斜となってい
る一対のテープガイド部材24,25をガイドローラ
9,10の内側に位置して、対向して揺動及び横方向に
移動可能に配設してある。従って、図5に示すようにヘ
ッドドラム42を開口部5に挿入することにより、テー
プガイド部材24,25がヘッドドラム42の周面に当
接する状態となり、つまり、ヘッドドラム42の周面と
の間において磁気テープTを挟んだ状態でガイドするよ
うになされている。
【0015】また、ヘッドドラム42の両側部にはカセ
ット筺体1の開口部5の両側部において、ピンチローラ
9,10とテープガイド部材24,25の間に挿入され
る両ウイングガイド43,44が備えられており、この
両ウイングガイド43,44の前端部にローラ43a,
44aが装着され、磁気テープTをテープガイド部材2
4,25に圧接するようにしている。この両ウイングガ
イド43,44はカセット筺体1の開口部5にその内側
よりの支持片26,27と、この支持片26,27とピ
ンチローラ9,10との間に位置するテープはみ出し防
止用のガイド突起28,29との間において挿入される
ようになされている。
【0016】また、本実施例のテープカセット1の内部
構造は図6に示されており、ハブ7,8は各々ハブ駆動
軸が挿通係合される内ハブ7a,8aと、内ハブ7a,
8aに対し軸方向には移動可能で周方向には係合される
外ハブ7b,8bとにより構成されている。特に内ハブ
7a,8aにはその下ハーフ3側に向かって外ハブ7
b,8bより突出した周面に歯車状の被係止部7a1
8a1 が形成されている。そして、このような両ハブ
7,8の被係止部7a1 .8a1 と係合することによっ
て、テープカセット1の不使用時においてハブ7,8が
回転不能状態となるようにブレーキ動作を行なうブレー
キ部材11が下ハーフに形成される凹部3e内に配置さ
れている。
【0017】ブレーキ部材11は通常時(不使用時)に
あっては、千鳥状に突設された係止片によるバネ固定部
11bに固定された例えばステンレス線によるブレーキ
バネ11cがカセット筺体1内の圧接部3dと圧接して
いることによって得られる付勢力によって図7(a)に
示すように係止爪11a1 ,11a2 がそれぞれ内ハブ
7a,8aの歯車状の被係止部7a1,8a1 と当接し
ており、ハブ7,8が回転不能状態即ちハブロック状態
とされている。
【0018】ところが当該テープカセット1が記録再生
装置に装填されると、図7(b)に示すように記録再生
装置に設けられている位置決めピン99が上ハーフ2側
或は下ハーフ3側のいづれかの位置決め用の基準孔15
から挿入される。これによってテープカセット1の記録
再生装置内における左右方向の装填位置がガイドされる
わけであるが、同時に位置決めピン99がブレーキ解除
ピンとして作用することになる。
【0019】つまり、ブレーキ部材11にはテープカセ
ット1の筺体の厚み方向に対して断面V字状に傾斜する
カム面11d1 ,11d2 を有する押圧操作部が形成さ
れているため、位置決めピン99がブレーキ部材11の
押圧操作部11dのカム面11d1 或は11d2 に当接
すると、ブレーキ部材11はブレーキバネ11cによる
付勢力に逆らって、ガイド部11fに挿通するガイドピ
ン3f、及びガイド部11gに挿通するガイドピン3g
に案内されてテープカセット1の正面部方向にスライド
移動し、図7(b)に示すように係止爪11a1 ,11
2 と被係止部7a1 ,8a1 の係合が解除されること
になりハブ7,8が回転可能状態とされる。
【0020】また、テープカセット1が記録再生装置か
らイジェクトされ、位置決めピン99が基準孔15から
脱出するとブレーキバネ11cによって得られる付勢力
によって図7(b)の状態から図7(a)状態に復帰
し、ハブ7,8の回転がロックされる。
【0021】なお、ブレーキ部材11の中央部分には上
下ハーフ2,3に形成される窓部2c,3cの位置に対
応して孔部11eが設けられており、この孔部11e
は、ブレーキ部材11がいづれの摺動位置にあっても窓
部2c,3cを覆うことのない大きさとされることによ
って、ブレーキ部材11が窓部3cからのテープ残量確
認の妨げとならないようにされている。
【0022】このように構成されるテープカセットにお
いて、カセット筺体1に配設される誤消去防止機構1
2,13について図1,図2を参照して詳細に説明す
る。なお、両誤消去防止機構は同一的に構成されるた
め、一方の機構12についてのみ図示及び説明をし、他
方の機構13については図示及び説明を省略する。誤消
去防止機構12,13は誤消去防止検出用の摺動子50
が、それぞれ例えばカセット筺体1の後部両側に、カセ
ット筺体1の厚み方向に貫通して形成された嵌挿孔31
に摺動可能に嵌挿保持されて構成されているものであ
り、まず摺動子50について説明する。
【0023】図1(a)(b)は本実施例の摺動子50
を示す側面図、及び斜視図である。この摺動子50は合
成樹脂材等により略円柱状に成形されている。51a,
51bは摺動子50の周面上を周回する溝部であり、後
述する嵌挿孔31内の係合部32に対する被係止部とし
て作用するものである。この溝部51a,51bに挟ま
れた部分はなだらかに周面方向に突出されたクリック突
起部52とされている。また摺動子50の上下端部には
段差が設けられ、この段差部分がストッパ部53a,5
3bとされ、後述するように摺動子50の嵌挿孔31か
らの脱落防止に供されている。
【0024】このような摺動子50をカセット筺体1の
嵌挿孔31に装填することにより形成された誤消去防止
機構12(13)の構成及び動作を図2(a)(b)
(c)(d)で説明する。なお、図2(a)は上ハーフ
2の内面側から嵌挿孔31部分を見た場合の平面図であ
り、図2(b)はA−A方向に見た誤消去防止機構12
の断面図、また、図2(c)及び(d)はB−B方向に
見た誤消去防止機構12の断面図である。
【0025】摺動子50が装填される嵌挿孔31は、カ
セット筺体1を形成するハーフ2,3が嵌合した状態で
略円筒形状の孔として形成され、その内径は図2(b)
のとおり、略円柱状の摺動子50が嵌り込んだ状態で、
摺動子50の周面が嵌挿孔31の壁面にわずかに接触し
て摺動できる程度の内径とされているが、図2(a)
(c)から分かるように摺動子50の周面と接触する略
円筒形状の内壁面が部分的に設けられておらず、代りに
上ハーフ2から下ハーフ3方向に向かって突出する係合
部32が設けられている。
【0026】この係合部32は突出先端は、嵌挿孔31
内に装填された摺動子50に当接するように湾曲状に突
出するクリック係止面32aとされており、係合部32
が上ハーフ2から柱状に突出するように一体成形されて
いることによりクリック係止面32aには嵌挿孔31内
の摺動子50と接離する方向に弾性が与えられている。
なお、係合部32は下ハーフから突出するように形成し
てもよい。このクリック係止面32aは摺動子50は溝
部51a,51bに嵌入されるようになされており、ク
リック係止面32aが溝部51a,51bのいづれかに
嵌入した状態、即ち図2(c)或は(d)のいづれかの
状態で摺動子50の位置が保持されることになる。
【0027】また、嵌挿孔31の上下両端部分には段差
が形成され、この段差部分がストッパ係止部33a,3
3bとされ、それぞれ摺動子50のストッパ部53a,
53bと当接されるようになされている。すなわち図2
(c)の状態ではストッパ部53aがストッパ係止部3
3aと当接することによって、摺動子50の上ハーフ2
方向への摺動可能範囲が規制されており、また図2
(d)の状態ではストッパ部53bがストッパ係止部3
3bと当接することによって、摺動子50の下ハーフ3
方向への摺動可能範囲が規制されている。
【0028】このような誤消去防止機構12(13)に
おいては、摺動子50が図2(b)或は(c)のいずれ
かの位置状態に保持されることにより、当該テープカセ
ットが記録可能状態であるか誤消去防止状態であるかが
判別される。
【0029】記録可能状態から誤消去防止状態、或は誤
消去防止状態から記録可能状態に切り換える際には、例
えばシャープペンシルのペン先等の細径の棒状体を嵌挿
孔31に挿入して摺動子50の上部平面54a或は下部
平面54bを押圧する。すると、摺動子50の摺動によ
って摺動子50の溝部51a又は51bに嵌入していた
クリック係止面32aは、クリック突起部51の方向に
向かって、嵌入していた溝部51a又は51bから脱し
ていく。すなわち摺動子50のクリック突起部51はク
リック係止面32aに対して圧接しながらペン先等で押
圧された方向に摺動していく。この際、クリック係止面
32aには摺動子50と接離する方向に弾力性が与えら
れているため、クリック突起部52は係合部32をたわ
ませながらクリック係合部32を乗り越え、クリック感
を発生させて図2(c)の状態から図2(d)の状態
(或はその逆方向の動作)に切り換わる。
【0030】ここで、係合部32が上ハーフ2から柱状
に突設され、その先端部であるクリック係止面32aに
は十分な弾力性が与えられていることにより、摺動子5
0の摺動には必要以上に大きな押圧力は不要であり、ス
ムーズに、しかも良好なクリック感をもって移動を完了
させることができる。そして、クリック突起部52とク
リック係止面32aの圧接力が過大にならないため、誤
消去防止機構12の耐久性が向上し、また操作力の経時
変化も少ない。
【0031】そのうえ、本実施例はクリック突起部52
とクリック係止面32aがいづれも弧状に突出した形状
とされているので、摺動子50を中途半端に押圧しても
中央部で停止することはなく、ほぼ必ず図2(b)或は
(c)のいづれかの状態に復帰することができ、従って
摺動子は常に適正な位置状態にあり、録音可能状態か否
かの判別を正確に行なうことができる。
【0032】そして特に本実施例では摺動子50が略円
柱状に形成され、しかもクリック係止面32aと当接す
る溝部51a,51b及びクリック突起部52は周面を
周回して形成されているため、摺動子50はどの円周面
でも係合部32と係合可能であり、従って嵌挿孔31に
装填される際に摺動子の周面についての装填方向が問わ
れるものではない。従って摺動子装填作業は非常に簡略
化され、また、この装填工程をオートメーション化する
ことも極めて容易となる。また、嵌挿孔31については
円筒形の孔部として形成されるため、角柱状の孔部とす
る場合よりも成形精度を向上させることが容易である。
さらに本実施例の摺動子50は上述のとおり非常に簡単
な形状であり、また回転体として成形可能なため成形が
容易でしかも強度的にも問題はない。
【0033】なお、本発明のテープカセットにおける誤
消去防止機構の構成は上記実施例に限られるものではな
く、摺動子や嵌挿孔内に設けられる係止部の形状は各種
考えられる。特に嵌挿孔内の係合部と係合する摺動子の
被係合部としては、上記例のように溝部を構成すること
なく、例えば摺動子の周面を周回する円弧状のクリック
突起のみを設け、このクリック突起の上方と下方を第
1、第2の被係合部とすることも考えられる。
【0034】なお、摺動子を角柱形状にし、嵌挿孔をこ
れに対応させる角柱状の内壁面を持つ孔に形成しても、
摺動子の全周にを周回する被係合部を2単位設け、嵌挿
孔内にこの被係合部と係合する係止部を設ければ、円柱
形状とした上記実施例のように完全な無方向性となるも
のではないが、摺動子の特定の側面と嵌挿孔の特定の内
壁を対応させなければならないという組み立て時の方向
性の制限を解消できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明のテープカセ
ットでは、嵌挿孔内の係合部と係合される被係合部が摺
動子の周面を周回するように形成されているため、嵌挿
孔に装填される際に摺動子の装填方向が問われるもので
はなく、摺動子装填作業は非常に簡略化されるという効
果がある。さらに摺動子自体の形状も簡略化されること
で摺動子の成形も容易になり、強度的にも優れていると
いう利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の摺動子の側面図及び斜視図
である。
【図2】本実施例の誤消去防止機構の説明図である。
【図3】本実施例のテープカセットの斜視図である。
【図4】本実施例のテープカセットとヘッドドラムの関
係を示す斜視図である。
【図5】本実施例のテープカセットにヘッドドラムを挿
入した状態の平面図である。
【図6】本実施例のテープカセットの下ハーフ側の平面
図である。
【図7】本実施例のハブブレーキ動作の説明図である。
【図8】先行技術における摺動子の正面図、側面図、平
面図である。
【図9】先行技術における誤消去防止機構の説明図であ
る。
【符号の説明】
2 上ハーフ 3 下ハーフ 12,13 誤消去防止機構 31 嵌挿孔 32 係合部 32a クリック係止面 33a,33b ストッパ係止部 50 摺動子 51a,51b 溝部 52 クリック突起部 53a,53b ストッパ部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カセット筺体の厚み方向に形成される嵌
    挿孔に嵌挿されて摺動する摺動子を用いて内部に収納さ
    れているテープ状記録媒体に記録されている信号の誤消
    去を防止するようにしたテープカセットにおいて、前記
    摺動子は周面の所定位置に周回状の被係合部が2単位設
    けられ、前記嵌挿孔には、前記被係合部と係合可能で、
    かつ前記摺動子の摺動時には前記被係合部から離脱する
    ことができるように該嵌挿孔の孔径方向に弾性を有する
    係合部が設けられていることを特徴とするテープカセッ
    ト。
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