JP2992749B2 - 自家発電装置の制御装置 - Google Patents

自家発電装置の制御装置

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JP2992749B2 JP9264095A JP26409597A JP2992749B2 JP 2992749 B2 JP2992749 B2 JP 2992749B2 JP 9264095 A JP9264095 A JP 9264095A JP 26409597 A JP26409597 A JP 26409597A JP 2992749 B2 JP2992749 B2 JP 2992749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構内負荷に給電し
ながら商用電力系統と連系して運転される自家発電装置
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】構内負荷に給電しながら商用電力系統と
連系して運転される自家発電装置の制御装置として図1
3に示す自家発電システムがある。図において、1は発
電機、2は原動機、3は構内負荷、4は商用電力系統、
5は発電機遮断器、6は負荷遮断器、7は受電遮断器、
8はガバナ、9は基準設定器、10は基準上げスイッ
チ、11は基準下げスイッチである。
【0003】今、発電機1は原動機2により駆動され電
力を発生しており、その発電電力は発電機遮断器5,負
荷遮断器6を介して構内負荷3で負荷電力として消費さ
れる。この負荷電力が発電機1の発電電力で不足する分
は連系している商用電力系統4から受電遮断器7を介し
て供給される。
【0004】自家発電装置は特殊な保護継電器を設置す
る場合を除いて、一般的には商用電力系統へ電力を逆潮
流させることはできない。必ず商用電力系統からの受電
電力が零以上の値でなければならない。そのため構内負
荷3が少ない場合は発電機1の電力を絞り逆潮流が発生
しないようにしている。
【0005】発電機1の電力を制御しているのはガバナ
8である。ガバナ8は原動機2の回転数を制御するが原
動機出力、すなわち発電電力に応じて原動機回転数を垂
下させるドループ特性を有している。そのためガバナ8
への回転数基準値が発電電力の指令値となる。ガバナ8
の回転数基準値は基準設定器9で決められる。回転数基
準値を変化させるには、基準設定器9へ基準上げスイッ
チ10または基準下げスイッチ11によりスイッチON
に応じた幅の操作パルスを与えて行う。回転数基準値は
操作パルスの時間的長さに応じた量だけ変化する。発電
電力は回転数基準値の変化と等しく変化する。通常は操
作パルスを間欠的に与える。図14中の実線で示すのが
その時の特性である。発電電力を大きく早く変化させよ
うとする場合は図14中の破線のように連続したパルス
とする。このように発電電力を操作し、負荷電力が減少
した場合は発電電力も減少させて受電電力を零以上に保
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の自家
発電装置において、構内負荷の一部が運転を停止しステ
ップ的に負荷電力が減少した場合、逆潮流が発生しやす
いという問題があった。それは負荷電力がステップ的に
変化した時にでも、発電機1は継続的に一定の電力を供
給しようとするためであり、負荷電力が発電電力より小
さくなれば、その瞬間に逆潮流が生じる。負荷電力の変
化がゆっくりの場合には図14に示すような操作で発電
電力を絞ることで対応できるが、ステップ的な変化には
対応できない。図14の破線のように連続パルスで発電
電力を絞っても逆潮流の量に応じた時間だけは逆潮流が
継続する。
【0007】需要家の受電点では逆潮流が所定の時間以
上継続すると、受電遮断器7をトリップして受電を停止
させる逆電力継電器が設置されている。この受電遮断器
7のトリップは構内全停電事故にまで波及する可能性が
あり許されない。従来はその防止法として予測される負
荷のステップ的変化量を算出し、最大のステップ的変化
が起っても逆電力継電器の動作時限以内に受電電力が零
以上に回復するよう、あらかじめ所定の値の受電電力を
確保する運転操作が行われていた。
【0008】自家発電装置を持つことは商用電力系統か
らの電力を安価な発電電力で代替して電力コストを削減
することであり、運転中の受電電力はできるだけ零に近
いことが望ましい。しかしながら、上記のように常に所
定の値以上の受電電力を確保する運転は、自家発電装置
の経済性を悪化させるという大きな問題であった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は発電電力の制御を高速化し、商用電力系
統からの受電電力を最小化できる自家発電装置の制御装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1は、発電機と、前記発電機を駆動す
る原動機と、前記原動機の回転数を制御するガバナと、
前記原動機の回転数基準値を設定する基準設定器とを備
え、前記発電機を商用電力系統と連系して構内負荷に電
力を供給する自家発電装置の制御装置において、前記商
用電力系統から受電する受電電力を検出する受電電力検
出器と、最低受電電力の目標値を設定する受電電力設定
器と、受電電力と最低受電電力の目標値から原動機回転
数の補正信号を発生する補正信号発生器と、前記補正信
号と前記回転数基準値を加算する加算器と、前記加算器
の出力信号の上下限をリミットして前記ガバナへの回転
数指令値とするリミッタとを有し、受電電力が最低受電
電力の目標値を下回ったときその差電力に応じて回転数
指令値を下げるよう動作する前記補正信号により前記発
電機の発電電力を減少させるように構成されていること
を特徴とする。
【0011】本発明の請求項2は、請求項1記載の自家
発電装置の制御装置において、補正信号発生器は、受電
電力と最低受電電力目標値の差を演算する減算器と、前
記減算器の出力が正の時は零,負の時は前記減算器出力
に応じた値を出力する関数回路と、前記関数回路の出力
を増幅する増幅器とから構成されていることを特徴とす
る。
【0012】本発明の請求項3は、請求項2記載の自家
発電装置の制御装置において、増幅器は積分作用を持つ
増幅器であることを特徴とする。本発明の請求項4は、
請求項3記載の自家発電装置の制御装置において、積分
作用を持つ増幅器は併せて積分量の自己放電特性を持つ
増幅器であることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項5は、請求項1乃至請求項
4記載の自家発電装置の制御装置において、ガバナへの
回転数指令値は、リミッタの前段または次段に設けた信
号の変化レートを制限するレート制限器を介して入力す
るように構成されていることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項6は、請求項5記載の自家
発電装置の制御装置において、レート制限器は回転数指
令値の増方向と減方向の信号の変化レート制限値を別々
に設定できるように構成されていることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項7は、請求項1乃至請求項
6記載の自家発電装置の制御装置において、基準設定器
の回転数基準値を変化させる動作をロックするロック回
路を付加し、補正信号発生器から信号が出力されている
間または出力開始から所定の時間、前記基準設定器の回
転数基準値の増および減またはいずれか一方をロックす
ることを特徴とする。
【0016】本発明の請求項8は、請求項1乃至請求項
7記載の自家発電装置の制御装置において、基準設定器
と加算回路に代えて、基準値をプリセット可能な基準設
定器を設け、受電電力が最低受電電力目標値を下回った
時に演算した補正信号値に回転数基準値をプリセットす
ることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項9は、請求項8記載の自家
発電装置の制御装置において、基準設定器をプリセット
するために、基準設定器は通常の設定変更レートよりも
高速に回転数基準値を減少させる補助信号入力端子を設
けた基準設定器とし、受電電力と最低受電電力目標値の
大小を判定する判定器の出力により受電電力が小さいと
きに補助信号入力端子を駆動することを特徴とする。
【0018】本発明の請求項10は、請求項5乃至請求
項9記載の自家発電装置の制御装置において、発電機の
発電電力を検出する発電電力検出器を設け、前記発電電
力検出器の発電電力検出値よりあらかじめ定めた関数に
よりレート制限器のレート制限値を定めるレート制限値
演算回路を設けていることを特徴とする。
【0019】本発明の請求項11は、請求項1乃至請求
項10記載の自家発電装置の制御装置において、ガバナ
のドループ特性の非線形性を補正するガバナ補正器を前
記ガバナへの信号入力の前段に設置し、回転数指令値と
発電機出力有効電力特性を線形化したことを特徴とす
る。
【0020】本発明の請求項12は、請求項1乃至請求
項11記載の自家発電装置の制御装置において、複数台
の発電機と、前記各発電機毎に付随する原動機、ガバ
ナ、基準設定器を設け、かつリミッタや発電電力検出器
がある場合はこれらリミッタや発電電力検出器も前記各
発電機毎に設け、補正信号の値を前記各発電機に分配し
て制御することを特徴とする。
【0021】本発明の請求項13は、請求項1乃至請求
項12記載の自家発電装置の制御装置において、前記制
御装置構成要素の少なくとも一部を、マイクロコンピュ
ータのソフトウェアにより実現することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明の第1実施例(請求項
1乃至請求項3対応)である自家発電装置の制御装置の
構成図である。
【0023】本実施例が図13の従来の自家発電装置の
制御装置と異なる構成は、商用電力系統4から受電する
受電電力を検出する受電電力検出器15と、受電電力検
出器15用の電圧検出トランス16及び電流検出CT1
7と、最低受電電力の目標値を設定する受電電力設定器
14と、受電電力と最低受電電力の目標値から原動機回
転数の補正信号を発生する補正信号発生器13と、補正
信号と回転数基準値を加算してガバナ8への回転数指令
値とする加算器12と、上下限リミッタ18を付加した
点であり、その他の構成は同一であるので、同一構成要
素には同一符号を付してその説明は省略する。
【0024】図2は上記補正信号発生器13の構成例で
あり、100は減算器、101は減算器100の出力が
正の時は零,負の時は減算器100の出力に応じた値を
出力する関数回路、102は関数回路101の出力を増
幅する増幅器であり、ここでは積分増幅器が用いられて
いる。
【0025】次に、本実施例の動作について説明する。
受電電力検出器15により検出された受電電力が最低受
電電力の目標値より大きい場合、補正信号発生器13中
の減算器100の出力は正である。そのため関数回路1
01の出力は零となり補正信号は生成されない。受電電
力が最低受電電力の目標値以下となった時、減算器10
0の出力は負となりその値に応じた信号が関数回路10
1から出力される。この信号を積分増幅器102により
積分した信号により補正信号を生成し、ガバナ8の回転
数指令値を減少させるので、発電電力も減少し受電電力
が回復する。補正信号は積分増幅器102の動作により
受電電力が最低受電電力の目標値に回復するまで増加
し、回復後その値を維持するので、受電電力は安定に目
標値を保持できる。
【0026】この様子を示したのが図3である。すなわ
ち、図中破線は従来の制御装置で操作パルスを連続パル
スとして発電電力を絞った例であり、実線が本実施例の
制御装置により行った例である。ガバナ8の回転数指令
値をアナログ信号部で補正することにより高速な制御を
実現できる。
【0027】また、図1中のリミッタ18によりガバナ
8に与える回転数指令値は,あらかじめ設定された各エ
ンジン固有の許容値に制限されるため、エンジンが過大
な負荷を負ったり、過少な負荷となったりすることはな
く安全である。このリミット値はエンジンの特性によ
り、いずれか一方のみの設定でもよい。
【0028】図4は本発明の第2実施例(請求項4対
応)の自家発電装置の制御装置に用いられる補正信号発
生器13Aの構成図である。図に示すように、本実施例
の補正信号発生器13Aは、減算のための極性反転回路
131と、減算のための加算回路と関数回路をまとめた
演算回路132と、増幅器133とから構成されてい
る。増幅器133は一次遅れ増幅器とすることで、入力
が零になると所定の時限で出力も零になる特性となって
いる。また、積分量の放電特性はこの他にも色々な回路
で実現できることは勿論である。
【0029】上記した図3の第1実施例の補正信号発生
器13では積分増幅器102を採用しているため、発電
電力を絞った後も補正信号が継続して出力されている。
受電電力が回復して所定の時間後に補正信号を取り下げ
た方がよい場合、例えば回転数基準を定める基準設定器
9の設定範囲が狭く、補正信号による回転数指令値の変
化をカバーしきれない場合がある。このような場合には
第1実施例のような完全な積分増幅器102ではなく、
積分量の自己放電特性も持つ本実施例の如き一次遅れ増
幅器133とすればよい。
【0030】図5は本発明の第3実施例(請求項5対
応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本実施
例が図1の第1実施例と異なる構成は、レート制限器を
設けた点であり、その他の構成は同一であるので、同一
構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。
【0031】図に示すように、本実施例では、リミッタ
18の出力信号を直接ガバナ8に入力するのではなく、
変化レートを制限するレート制限器19を設けてこれを
介して入力するように構成されている。
【0032】エンジンの特性によればエンジンへの回転
数指令値を急速に変化させることは、燃料量の急速な変
化となり、吸入空気量とのバランスが崩れ、不完全燃焼
や着火ミスなどが発生しエンジンの寿命を短くしたり、
頻繁なメンテナンスが必要となる場合がある。このよう
な場合には、本実施例のようにガバナ8への回転数指令
値の変化レートを制限するレート制限器19を設けるこ
とで対処できる。また、本実施例では特に説明しない
が、第1実施例と同様な効果が得られる。
【0033】このように本実施例ではリミッタ18とガ
バナ8の間にレート制限器19を設けた構成としたが、
加算器12とリミッタ18の中間にレート制限器19を
設けても本実施例と同様の効果が得られる。
【0034】図6は本発明の第4実施例(請求項6対
応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本実施
例が図5の第3実施例と異なる構成は、増方向レート制
限値設定器20と減方向レート制限値設定器21により
別々の設定値とする構成とした点であり、その他の構成
は同一であるので、同一構成要素には同一符号を付して
その説明は省略する。
【0035】エンジンによっては回転数指令値の変化レ
ートの制限は、回転数指令値を増やす方向すなわち燃料
増方向と、回転数指令値を減らす方向すなわち燃料減方
向で許容値が異なる場合がある。このような場合には、
本実施例のように増方向レート制限値設定器20と減方
向レート制限値設定器21を設け、別々の設定値とする
ことで対処できる。また、本実施例では特に説明しない
が、第3実施例と同様な効果が得られる。
【0036】図7は本発明の第5実施例(請求項7対
応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本実施
例が図6の第4実施例と異なる構成は、ロック回路22
を付加し、補正信号が出力されている間スイッチ23,
24により基準設定器9の基準上げ下げ信号をロックす
る構成とした点であり、その他の構成は同一であるの
で、同一構成要素には同一符号を付してその説明は省略
する。
【0037】図に示すように、本実施例はロック回路2
2を付加し、補正信号が出力されている間スイッチ2
3,24により基準設定器9の基準上げ下げ信号をロッ
クする構成としている。このロック方法は補正信号が出
力されている間、スイッチ23,24の両方でロックす
る方法、または補正信号が出力され始めてから所定時間
ロックする方法、あるいは補正信号が回転数指令値の上
げ方向ならスイッチ23のみで、下げ方向ならスイッチ
24のみでロックする方法でもよい。
【0038】上記した第1実施例乃至第4実施例におけ
る補正信号により発電電力を絞る動作と基準上げスイッ
チ10または基準下げスイッチ11により基準設定器9
の回転数基準値を変化させる動作は相反する動きをする
場合がある。基準上げスイッチ10及び基準下げスイッ
チ11が図示しない発電機の電力コントローラにより操
作されていて発電電力一定制御の時、補正信号が回転数
減方向の信号となったら、逆に電力コントローラは発電
電力を維持しようとして基準上げスイッチを動作させ
る。補正信号を優先する場合にはこの動作は問題であ
る。
【0039】このような問題の場合、本実施例のように
ロック回路22を付加し、補正信号が出力されている間
スイッチ23,24により基準設定器9の基準上げ下げ
信号をロックする構成で対処できる。また、本実施例で
は特に説明しないが、第1実施例乃至第4実施例と同様
な効果が得られる。
【0040】図8は本発明の第6実施例(請求項8対
応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本実施
例が図6の第4実施例と異なる構成は、外部信号により
出力の基準値をプリセット可能な基準設定器25を付加
した構成とした点であり、その他の構成は同一であるの
で、同一構成要素には同一符号を付してその説明は省略
する。
【0041】図に示すように、本実施例は外部信号によ
り出力の基準値をプリセット可能な基準設定器25を付
加している。基準設定器25は入力の操作パルスの積分
値を出力する装置であり、内部に積分器を有している。
受電電力が最低受電電力目標値を下回ったときにその差
に応じた補正信号で、この積分値をプリセットしてやる
ことにより、補正信号発生器13の中の積分増幅器10
2を省略することができる。補正部分はアナログ信号部
分であり高速な発電電力絞りが可能である。また、本実
施例では特に説明しないが、第4実施例と同様な効果が
得られる。
【0042】図9は本発明の第7実施例(請求項9対
応)の自家発電装置の制御装置の構成図である。図に示
すように、本実施例が図6の第4実施例と異なる構成
は、基準設定器9と補正信号発生器13の代りに、受電
電力と最低受電電力目標値の大小を判定する判定器26
と、通常の設定変更レートよりも高速に回転数基準値を
減少させる補助信号入力端子を設けた基準設定器27
と、補助信号入力端子を駆動する補助スイッチ28を設
けた構成とした点であり、その他の構成は同一であるの
で、同一構成要素には同一符号を付してその説明は省略
する。
【0043】図に示すように、本実施例はアナログ回路
での補正ほど高速性を要求されない場合に、基準設定器
25の出力をプリセットすることができるように構成し
たものであり、簡単な構成で対応できる。また、本実施
例では特に説明しないが、第4実施例と同様な効果が得
られる。
【0044】図10は本発明の第8実施例(請求項10
対応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本実
施例が図5の第3実施例と異なる構成は、発電電力検出
器29とそのための電圧検出トランス30及び電流検出
CT31と、レート制限値演算回路32を追加した構成
とした点であり、その他の構成は同一であるので、同一
構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。
【0045】通常、商用電力系統と連系される自家発電
装置は定格発電電力で運転される。したがって、レート
制限器19のレート制御値は固定値でよく、その方が構
成も簡単になる。しかし、発電電力を変化させながら運
転する装置もあリ、この場合は、発電電力の量に応じて
エンジンが許容する回転数基準の変化レートも変化す
る。
【0046】本実施例は、上記のように発電電力の量に
応じてエンジンが許容する回転数基準の変化レートも変
化する場合に対処できるものである。すなわち、発電電
力を発電電力検出器29とそれ用の電圧検出トランス3
0と電流検出CT31により検出し、レート制限値演算
回路32であらかじめ定められた所定のパターンにより
レート制限値を演算し、レート制限器19にセットする
構成になっている。また、本実施例では特に説明しない
が、第3実施例と同様な効果が得られる。
【0047】図11は本発明の第9実施例(請求項11
対応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本実
施例が図5の第3実施例と異なる構成は、ガバナ補正器
33を追加した構成とした点であり、その他の構成は同
一であるので、同一構成要素には同一符号を付してその
説明は省略する。
【0048】一般的なガバナではドループ特性は発電機
の出力有効電力に対してほぼ比例した特性を持ってい
る。しかし、非線形性が強いガバナでは回転数指令値の
変化と発電機の出力有効電力は比例しない。
【0049】本実施例では、このドループ特性を補正す
るためにガバナ補正器33によりガバナのドループ特性
の非線形性を補償するように構成している。このガバナ
補正器33は、ガバナのドループ特性の逆数の関数を持
ちレート制限器出力の回転数指令値から発電機出力有効
電力までを線形化するものである。
【0050】したがって、本実施例によると、発電機が
複数台並列運転されていてガバナの特性が異なる場合で
も、各発電機の出力有効電力をバランスさせることがで
きる。ガバナのドループ特性が線形であれば、ガバナ補
正器なしでも各発電機の出力有効電力をバランスさせる
ことができる。また、本実施例では特に説明しないが、
第3実施例と同様な効果が得られる。
【0051】図12は本発明の第10実施例(請求項1
2対応)の自家発電装置の制御装置の構成図であり、本
実施例が図5の第3実施例と異なる構成は、同一な発電
セットを2系統設けた構成とした点であり、その他の構
成は同一であるので、同一構成要素には同一符号を付し
てその説明は省略する。
【0052】図に示すように、本実施例は発電機2台の
例である。第1の発電セットは第3実施例と同一構成で
ある。第2発電セットは、第2の発電機1aと、第2の
原動機2aと、第2の発電機遮断器5aと、第2のガバ
ナ8aと、第2の基準設定器9aと、第2の基準上げス
イッチ10aと、第2の基準下げスイッチ11aと、第
2の加算器12aと、第2のリミッタ18aと、第2の
レート制限器19aとから構成されている。
【0053】また、両発電セットには、商用電力系統4
から受電する受電電力を検出する受電電力検出器15
と、受電電力検出器15用の電圧検出トランス16及び
電流検出CT17と、最低受電電力の目標値を設定する
受電電力設定器14と、受電電力と最低受電電力の目標
値から原動機回転数の補正信号を発生する補正信号発生
器13は共通するように構成されている。
【0054】本実施例は上記のように構成されているの
で、補正信号発生器13の信号を各発電機1,1aに分
配することでき、発電機が複数台あっても、各発電機で
発電電力を絞る動作を同じにすることができる。本実施
例ではガバナ8,8aのドループ特性が線形の場合であ
るが、非線形性が強い場合は図11のガバナ補正器を用
いれば、同様の特性となる。なお、本発明は複数の発電
機であっても、1台の発電機であっても同様の効果を発
揮する。
【0055】以上説明した各実施例では構成要素中の各
々のブロックを独立したハードウェアとして説明した
が、本発明はこれに限るものではなく制御装置の一部ま
たは全部をマイクロコンピュータのソフトウェアにより
実現することも可能である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明(請求項1
乃至請求項12対応)によると、構内負荷に給電しなが
ら商用電力系統と連系して運転される自家発電装置にお
いて、構内負荷の急激な変動により受電電力が最低受電
電力目標値以下となった場合でも、ガバナ装置への回転
数指令値のアナログ信号部分に高速に補正を加えること
ができるため、高速に発電電力を絞り込み、すみやかに
受電電力を最低受電電力目標値以上に回復させることが
できる。さらに補正信号が通常運転に影響を与えたり発
電電力が過小となるのを防止したり、複数台の発電機に
対応したりすることも可能で、自家発電装置の運転の安
定性を飛躍的に向上させることが可能である。
【0057】また、受電電力が最低受電電力の目標値以
上に復帰する時間を短くできる場合には、目標値を下げ
ることも可能である。最低受電電力の目標値を下げられ
れば、構内負荷が消費する電力の内の自家発電装置の発
電電力の比率を上げることができ経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の自家発電装置の制御装置の構成
図。
【図2】図1の補正信号発生器の構成図。
【図3】図1の発電電力と操作パルスと補正信号の関係
を示す特性図。
【図4】本発明の第2実施例の構成図。
【図5】本発明の第3実施例の構成図。
【図6】本発明の第4実施例の構成図。
【図7】本発明の第5実施例の構成図。
【図8】本発明の第6実施例の構成図。
【図9】本発明の第7実施例の構成図。
【図10】本発明の第8実施例の構成図。
【図11】本発明の第9実施例の構成図。
【図12】本発明の第10実施例の構成図。
【図13】従来の自家発電装置の制御装置の構成図。
【図14】従来の自家発電装置の説明をするための特性
図。
【符号の説明】
1…発電機、2…原動機、3…構内負荷、4…商用電力
系統、5…発電機遮断器、6…負荷遮断器、7…受電遮
断器、8…ガバナ、9…基準設定器、10…基準上げス
イッチ、11…基準下げスイッチ、12…加算器、1
3,13A…補正信号発生器、14…受電電力設定器、
15…受電電力検出器、16…電圧検出トランス、17
…電流検出CT、18…リミッタ、19…レート制限
器、100…減算器、101…関数回路、102…増幅
器、131…極性反転回路、132…演算回路、133
…増幅器、20…増方向レート制限値設定器、21…減
方向レート制限値設定器、22…ロック回路、23,2
4…スイッチ、25…プリセット可能な基準設定器、2
6…判定器、27…補助信号入力端子を設けた基準設定
器、28…補助スイッチ、29…発電電力検出器、30
…電圧検出トランス、31…電流検出CT、32…レー
ト制限値演算回路、33…ガバナ補正器、1a…第二の
発電機、2a…第2の原動機、5a…第2の発電機遮断
器、8a…第2のガバナ、9a…第2の基準設定器、1
0a…第2の基準上げスイッチ、11a…第2の基準下
げスイッチ、12a…第2の加算器、18a…第2のリ
ミッタ、19a…第2のレート制限器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 吉光 兵庫県姫路市網干区浜田1000番地 西芝 電機株式会社内 (72)発明者 松本 外左 東京都港区海岸1丁目5番20号 東京瓦 斯株式会社内 (72)発明者 緒方 隆雄 東京都港区海岸1丁目5番20号 東京瓦 斯株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−347597(JP,A) 特開 平6−225459(JP,A) 特開 平2−146935(JP,A) 特開 昭59−35535(JP,A) 特開 平4−4729(JP,A) 特開 平7−123596(JP,A) 実開 昭59−185939(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 9/04 H02J 3/38 H02J 3/46

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電機と、前記発電機を駆動する原動機
    と、前記原動機の回転数を制御するガバナと、前記原動
    機の回転数基準値を設定する基準設定器とを備え、前記
    発電機を商用電力系統と連系して構内負荷に電力を供給
    する自家発電装置の制御装置において、前記商用電力系
    統から受電する受電電力を検出する受電電力検出器と、
    最低受電電力の目標値を設定する受電電力設定器と、受
    電電力と最低受電電力の目標値から原動機回転数の補正
    信号を発生する補正信号発生器と、前記補正信号と前記
    回転数基準値を加算する加算器と、前記加算器の出力信
    号の上下限をリミットして前記ガバナへの回転数指令値
    とするリミッタとを有し、受電電力が最低受電電力の目
    標値を下回ったときその差電力に応じて回転数指令値を
    下げるよう動作する前記補正信号により前記発電機の発
    電電力を減少させるように構成されていることを特徴と
    する自家発電装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自家発電装置の制御装置
    において、補正信号発生器は、受電電力と最低受電電力
    目標値の差を演算する減算器と、前記減算器の出力が正
    の時は零,負の時は前記減算器出力に応じた値を出力す
    る関数回路と、前記関数回路の出力を増幅する増幅器と
    から構成されていることを特徴とする自家発電装置の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の自家発電装置の制御装置
    において、増幅器は積分作用を持つ増幅器であることを
    特徴とする自家発電装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自家発電装置の制御装置
    において、積分作用を持つ増幅器は併せて積分量の自己
    放電特性を持つ増幅器であることを特徴とする自家発電
    装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4記載の自家発電装
    置の制御装置において、ガバナへの回転数指令値は、リ
    ミッタの前段または次段に設けた信号の変化レートを制
    限するレート制限器を介して入力するように構成されて
    いることを特徴とする自家発電装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の自家発電装置の制御装置
    において、レート制限器は回転数指令値の増方向と減方
    向の信号の変化レート制限値を別々に設定できるように
    構成されていることを特徴とする自家発電装置の制御装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6記載の自家発電装
    置の制御装置において、基準設定器の回転数基準値を変
    化させる動作をロックするロック回路を付加し、補正信
    号発生器から信号が出力されている間または出力開始か
    ら所定の時間、前記基準設定器の回転数基準値の増およ
    び減またはいずれか一方をロックすることを特徴とする
    自家発電装置の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7記載の自家発電装
    置の制御装置において、基準設定器と加算回路に代え
    て、基準値をプリセット可能な基準設定器を設け、受電
    電力が最低受電電力目標値を下回った時に演算した補正
    信号値に回転数基準値をプリセットすることを特徴とす
    る自家発電装置の制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の自家発電装置の制御装置
    において、基準設定器をプリセットするために、基準設
    定器は通常の設定変更レートよりも高速に回転数基準値
    を減少させる補助信号入力端子を設けた基準設定器と
    し、受電電力と最低受電電力目標値の大小を判定する判
    定器の出力により受電電力が小さいときに補助信号入力
    端子を駆動することを特徴とする自家発電装置の制御装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項5乃至請求項9記載の自家発電
    装置の制御装置において、発電機の発電電力を検出する
    発電電力検出器を設け、前記発電電力検出器の発電電力
    検出値よりあらかじめ定めた関数によりレート制限器の
    レート制限値を定めるレート制限値演算回路を設けてい
    ることを特徴とする自家発電装置の制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10記載の自家発
    電装置の制御装置において、ガバナのドループ特性の非
    線形性を補正するガバナ補正器を前記ガバナへの信号入
    力の前段に設置し、回転数指令値と発電機出力有効電力
    特性を線形化したことを特徴とする自家発電装置の制御
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項11記載の自家発
    電装置の制御装置において、複数台の発電機と、前記各
    発電機毎に付随する原動機、ガバナ、基準設定器を設
    け、かつリミッタや発電電力検出器がある場合はこれら
    リミッタや発電電力検出器も前記各発電機毎に設け、補
    正信号の値を前記各発電機に分配して制御することを特
    徴とする自家発電装置の制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12記載の自家発
    電装置の制御装置において、前記制御装置構成要素の少
    なくとも一部を、マイクロコンピュータのソフトウェア
    により実現することを特徴とする自家発電装置の制御装
    置。
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