JP2989707B2 - 超音波洗浄装置 - Google Patents

超音波洗浄装置

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JP2989707B2
JP2989707B2 JP4014102A JP1410292A JP2989707B2 JP 2989707 B2 JP2989707 B2 JP 2989707B2 JP 4014102 A JP4014102 A JP 4014102A JP 1410292 A JP1410292 A JP 1410292A JP 2989707 B2 JP2989707 B2 JP 2989707B2
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清吾 高橋
友孝 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集束増強した超音波を洗
浄液とともに噴出させ、被洗浄物を超音波洗浄する超音
波洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波洗浄装置として
は、特開昭62−159800号公報(以降、第1従来
例と記す)および特開昭64−90078号公報(以
降、第2従来例と記す)に記載のものがある。
【0003】図5(a),(b)は第1従来例の一実施
例を示す構成図である。
【0004】洗浄液が洗浄液供給口52からケース51
(一般にステンレス製)に充満され、かつ底部の洗浄液
噴出口53から噴出される。ケース51の上面には超音
波発振器56に駆動される超音波振動子55が配置され
ている。超音波振動子55から発射された超音波URS
はダイレクトに洗浄液噴出口53から出射されるととも
に、ケース51の斜めの側壁で反射されたものも洗浄液
噴出口53から出射される。洗浄液噴出口53から出射
された超音波URSは、洗浄液噴出口53に間隔をおい
て対面配置されている被洗浄物57上に噴出される洗浄
液の洗浄効率を高める。
【0005】図6は第2従来例を示す構成図である。洗
浄液を洗浄液供給口62からケース61内に供給し、洗
浄液噴出口63から被洗浄物67上に噴出するのは第1
従来例と同じである。一方、超音波発振器(不図示)に
より駆動された超音波振動子66から発射された超音波
は、レンズ状部材64により洗浄液噴出口63に集束さ
れ出射される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した超音波洗浄装
置の第1従来例は、側壁で超音波を反射させるため原理
的に縦方向に長くなってしまい、高さH方向に大型にな
ってしまう。かつ、先細構造による液流の反流により噴
出効率が上がらない。
【0007】また、第2従来例では特殊な形状、材質の
レンズ状部材を用いなければならず加工が容易でなく製
品コストが高くなる。
【0008】本発明は上記欠点に鑑み、高さ方向に小型
化が容易であり、かつ特殊なレンズ状部材も必要とせ
ず、エネルギ効率の高い超音波洗浄装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波洗浄装置
は、洗浄液供給口から供給される洗浄液で内部を充満さ
せつつ、洗浄液を洗浄液噴出口から噴出させるケース
と、ケースの洗浄液噴出口に対向する面に配置され、洗
浄液噴出口に向けてケース内に超音波を送出する超音波
振動子を含む超音波発生装置とからなる超音波洗浄装置
であって、前記洗浄液噴出口側に、前記超音波振動子の
平面に対し、洗浄液噴出口に近づくにつれてわずかに広
がるようにθ゜(ただし、0<θ<10゜)傾斜して配
置され、前記超音波を前記超音波振動子に向けて反射す
る反射板を有する。
【0010】また、前記ケースの底面が前記反射板とな
っているのが好ましく、前記ケースにオーバフロー排出
口を設け、前記洗浄液供給口から供給された洗浄液で前
記ケース内部を充満させるとともに、充満させた洗浄液
の残余をオーバフロー排出口から排出させつつ、洗浄液
噴出口から噴出させるのも好ましい。
【0011】また、前記反射板が洗浄液噴出口を挟んで
対称的に設けられ、前記超音波発生装置の超音波振動子
は、対称的に設けられた反射板上に跨るように配置され
ているのが好ましい。
【0012】さらに、前記超音波振動子はケースの底面
に設けられ、前記反射板は前記ケース内で前記超音波振
動子に対向するように配置されるのも好ましい。
【0013】
【作用】超音波振動子から発射された超音波は、反射板
によって超音波振動子側に反射された後、再び超音波振
動子によって反射板側に反射される。超音波はこのよう
にケースに配置された超音波振動子と反射板との間で反
射を繰り返して、最終的に洗浄液噴出口に集束し、噴出
する洗浄液と協働して洗浄液噴出口下の被洗浄物に対す
る洗浄能力を著しく高める。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】図1は本発明の超音波洗浄装置の第1の実
施例を示す構成図である。ケース1の底面外側には超音
波振動子5が固定されており、左側面の洗浄液供給口2
からは洗浄液がケース1内に充満するように供給され、
洗浄液噴出口3から噴出されている。反射板8は超音波
振動子5と対向するようにケース1内に配置されている
が、超音波振動子5の面と反射板8とは、洗浄液噴出口
3に近づくにつれて若干離れるように配置されている。
(その傾斜角θは1度から10度がよく、ケース1のサ
イズにもよるがθ≠0で小さい方がよかった。)超音波
振動子5は、配線等を含めてカバー9によって覆われ、
保護されている。
【0016】本実施例では、超音波振動子5が底面に取
り付けられているので、ケース1内に充満される洗浄液
が少々不足しても超音波振動子5が加熱すること(一般
に空焚き運転という)がない利点がある。
【0017】次に本実施例の動作について説明する。洗
浄液が洗浄液供給口2からケース1内を充満し洗浄液噴
出口3から噴出するように供給される。超音波振動子5
は超音波信号(例えば、950KHz)により駆動さ
れ、振動板111を介して超音波を反射板8に向って発
射し、反射板8はこれを超音波振動子5に向けて反射
し、振動板11 に取り付けられた超音波振動子5がさら
にこれを反射する。しかし、振動板11 に取り付けられ
た超音波振動子5の面と反射板8とは平行でなく、洗浄
液噴出口3に向ってわずかに広がっているので、超音波
振動子5(振動板1 1)と反射板8との間で反射を繰り
返した超音波は最終的に洗浄液噴出口3に集束する。集
束した超音波は、洗浄液噴出口3から洗浄液に重畳して
被洗浄物(不図示)上に噴出され洗浄効率を著しく高め
る。
【0018】図2は本発明の第2の実施例を示す構成図
である。洗浄液は、洗浄液供給口12からケース11の
上面である振動板111 に接する以上に供給され、洗浄
液噴出口13より被洗浄物17上に噴出される(本実施
例では、被洗浄物17は洗浄液噴出口13の下を一定の
速度で通過する)。超音波振動子15はケース11の上
面である振動板111 に接着等の固着手段によって固定
され、超音波発振器16によって駆動される。反射板1
8は洗浄液噴出口13を挟んで2枚ケース11の底面上
に固定されている。
【0019】したがって、超音波振動子15と2枚の反
射板18(ケース11の底面と反射板18との間隙19
は、反射率を高めるために空気等が満たされる構造とな
っている。)との間で反射を繰り返した超音波は、洗浄
液噴出口13に集束し強い超音波となって、洗浄液に重
畳して噴出し、洗浄力を著しく高める。
【0020】図3は本発明の第3の実施例を示す構成図
である。本実施例は図2の実施例とことなり、ケース2
1の底面が反射板の役目を有するように、超音波振動子
15の面に対し傾斜θを有している(0<θ<10
°)。また、洗浄液供給口12に対面する側面は、水位
が振動板111 より上にくるオーバフロー排出口14が
設けられている。したがって、洗浄液供給口12から供
給された洗浄液は、少なくとも振動板111 下を充満す
るとともに、洗浄液噴出口13から被洗浄物13上に噴
出され、残余はオーバフロー排出口14から排出され
る。
【0021】次に図3の実施例のケース1をより具体化
したケース101について図4を参照して説明する。図
4(a),(b),(c)はケース101を示すそれぞ
れ平面図、正面図、側面図である。( )内の数字は寸
法を表し、単位はmmである。ケース101はステンレ
スからなり、底面に設けられた噴出口はスリット状(1
70mm×2mm)にされている。洗浄液は流入口10
2が流入し、流出口104を介してオーバフロー排出口
が排出されているとともに、噴出口103から噴出され
る。超音波振動子105はサイズ165mm×35mm
でコネクタを介して印加される超音波信号(950KH
z)によって駆動される。本具体例により実験したとこ
ろ洗浄能力は著しく向上した。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、超音波振
動子の振動子面と反射板とを洗浄液噴出口に向けてわず
かに広がるように配置したことにより、超音波振動子と
反射板との間で反射を繰り返した超音波は、洗浄液噴出
口に集束され、洗浄液と重畳して噴出し、噴出する洗浄
液の洗浄力を著しく高める効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波洗浄装置の第1の実施例を示す
構成図である。
【図2】本発明の超音波洗浄装置の第2の実施例を示す
構成図である。
【図3】本発明の超音波洗浄装置の第3の実施例を示す
構成図である。
【図4】(a),(b),(c)は図3の実施例のケー
スをより具体化した構造を示すそれぞれ平面図、正面
図、側面図である。
【図5】(a),(b)は従来例を示す構成図である。
【図6】他の従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1,11,21 ケース 11 振動板 2,12 洗浄液供給口 3,13 洗浄液噴出口 5,15 超音波振動子 8,18 反射板 14 オーバフロー排出口 16 超音波発振器 17 被洗浄物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−254877(JP,A) 特開 昭64−58389(JP,A) 特開 平1−297186(JP,A) 特開 平5−129266(JP,A) 特開 平2−32525(JP,A) 実開 平3−9901(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B08B 3/12 F04F 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液供給口から供給される洗浄液で内
    部を充満させつつ、洗浄液を洗浄液噴出口から噴出させ
    るケースと、ケースの洗浄液噴出口に対向する面に配置
    され、洗浄液噴出口に向けてケース内に超音波を送出す
    る超音波振動子を含む超音波発生装置とからなる超音波
    洗浄装置において、 前記洗浄液噴出口側に、前記超音波振動子の平面に対
    し、洗浄液噴出口に近づくにつれてわずかに広がるよう
    θ゜(ただし、0<θ<10゜)傾斜して配置され、
    前記超音波振動子からの超音波を前記超音波振動子に向
    けて反射する反射板を有することを特徴とする超音波洗
    浄装置。
  2. 【請求項2】 前記ケースの底面が前記反射板となって
    いる請求項1記載の超音波洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記ケースにオーバフロー排出口を設
    け、前記洗浄液供給口から供給された洗浄液で前記ケー
    ス内部を充満させるとともに、充満させた洗浄液の残余
    をオーバフロー排出口から排出させつつ、洗浄液噴出口
    から噴出させる請求項1または2記載の超音波洗浄装
    置。
  4. 【請求項4】 前記反射板が洗浄液噴出口を挟んで対称
    的に設けられ、前記超音波発生装置の超音波振動子は、
    対称的に設けられた反射板上に跨るように配置された請
    求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の超音波洗浄
    装置。
  5. 【請求項5】 前記超音波振動子はケースの底面に設け
    られ、前記反射板は前記ケース内で前記超音波振動子に
    対向するように配置された請求項1記載の超音波洗浄装
    置。
  6. 【請求項6】 前記超音波振動子は金属の振動板に接着
    されており、前記振動板は前記超音波振動子が接着され
    た部位の周辺で折り曲げられている請求項1ないし5記
    載の超音波洗浄装置。
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JPH03254877A (ja) * 1990-03-01 1991-11-13 Shimada Phys & Chem Ind Co Ltd 超音波洗浄機
JP3009901U (ja) * 1994-10-06 1995-04-18 株式会社フカガワ とも板フランジダクト間の締付け止め金具

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