JP2988947B2 - 高分子成形品 - Google Patents

高分子成形品

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JP2988947B2 JP1324714A JP32471489A JP2988947B2 JP 2988947 B2 JP2988947 B2 JP 2988947B2 JP 1324714 A JP1324714 A JP 1324714A JP 32471489 A JP32471489 A JP 32471489A JP 2988947 B2 JP2988947 B2 JP 2988947B2
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修身 東雲
実 斎藤
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,高分子成形品に関し,詳細には,ポリエス
テル層と含フッ素有機化合物層が一体化して強固に接合
しているので両者間で剥離を生じることがなく,かつ,
撥水・撥油性,防汚性,低摩擦性,離型性等の特性に優
れた高分子成形品に関するものである。
(従来の技術) ポリエステル特にポリエチレンテレフタレートは化学
的・機械的特性に優れているので,フィルムや繊維等の
成形品として汎用されている。しかし,近年需要の多様
化に伴って各種特性を有するものが求められるようにな
ってきており,その様な特性の中に,撥水・撥油性,防
汚性,低摩擦性,離型性(以下撥水・撥油性と記す)等
がある。
これらの特性を付与する方法としては,ポリエステル
成形品の表面を含フッ素有機化合物で処理する方法が一
般的であり,用いられる含フッ素有機化合物としてポリ
アクリル酸のフルオロアルキルエステルのような高分子
化合物や含フッ素ウレタン化合物のような低分子化合物
等がある。またポリテトラフルオロエチレンやエチレン
・テトラフルオロエチレンコポリマー等のフィルムをポ
リエステル表面に張り合わせてこのような特性をもたせ
る方法もある。
しかし,これらの含フッ素有機化合物は元来ポリエス
テルと親和性・密着性が乏しいため,両者間の接合性に
問題があった。
(発明が解決しようとする課題) そこで,本発明の課題は,ポリエステル層と含フッ素
有機化合物層が強固に接合しており両者間で剥離を生じ
ることがなく,優れた撥水・撥油性を有する高分子成形
品の提供にある。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決すべく,本出願人が先に出願した特開
昭62−129310号公報および特開昭62−197419号公報に開
示されている含フッ素有機化合物の有意性について検討
した結果,これらの公報に開示されている含フッ素有機
化合物(含フッ素ポリエステル)およびこれに類似する
含フッ素有機化合物(含フッ素ポリエステル)はポリエ
ステルに対し良好な親和性・密着性を示すことを見い出
し本発明に到達した。すなわち,本発明の要旨は次に述
べるとおりである。
ジカルボン酸,オキシ酸及びグリコールから選ばれる
成分を組み合わせて得られ,フッ素原子を有さないポリ
エステル(A)の層と,前記ポリエステル(A)を構成
する成分から選ばれる成分を共重合成分として含み,下
記一般式(I)または(II)で表される構造単位を有し
ていて,フッ素原子含有量が3〜35重量%であるポリエ
ステル(B)の層とが一体化して接合している高分子成
形品。
(但し,式中Rf1〜Rf4はパーフルオロアルキル基を示
し,Rf1の炭素原子数は1〜20であり,Rf2〜Rf4の炭素原
子数はそれぞれ1以上で,それらの合計が3〜30であ
り,nは0〜6の整数を示す。) ポリエステル(A)を構成する成分としては,テレフ
タル酸,イソフタル酸,フタル酸,ナフタレンジカルボ
ン酸,こはく酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン
酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,1,9−ノナ
ンジカルボン酸,1,10−デカンジカルボン酸,1,12−ドデ
カンジカルボン酸,1,18−オクタデカンジカルボン酸,
アイコサンジカルボン酸,シクロヘキサンジカルボン
酸,ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸成分及び/
又はりんご酸,酒石酸,2−ヒドロキシステアリン酸,パ
ラオキシ安息香酸,ε−オキシカプロン酸(ε−カプロ
ラクトン)等のオキシ酸成分,エチレングリコール,ジ
エチレングリコール,トリエチレングリコール,1,2−プ
ロパンジオール,1,3−プロパンジオール,1,3−ブタンジ
オール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオール,
1,6−ヘキサンジオール,1,9−ノナンジオール,1,10−デ
カンジオール,ネオペンチルグリコール,2,2,4−トリメ
チルペンタン−1,3−ジオール,2,2−ビス(4−β−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパン,ビス(4−β−
ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン等のグリコール
成分が挙げられ,これらを適宜組み合わせて得られるも
のであり,その他に上記成分に加えて,いわゆるゲル化
物が生じない程度の量のトリメリット酸,ピロメリット
酸,トリメチロールエタン,トリメチロールプロパン,
グリセリン,ペンタエルスリトール等の多価カルボン
酸,多価アルコール成分,また不飽和基を有するジカル
ボン酸やグリコール,例えばマレイン酸,イタコン酸等
を適宜組み合わせて得られるものが挙げられる。ただ
し,ポリエステル(A)は,繊維,フィルム,シート,
射出成形品,押し出し成形品等として用いる場合が多い
ので,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレート,ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート,ポリエチレン−2,6−ナフタレート,
ポリ−p−エチレンオキシベンゾエートあるいはこれら
を主成分とする成形能の良好な結晶性のポリエステルを
用いることが好ましい。
ポリエステル(B)は,前記したポリエステル(A)
を製造する方法に準じて製造することができ,生産性を
考慮すると共重合ポリエステルとすることが好ましく,
次のようにして製造することができる。すなわち,ポリ
エステル(A)を得る任意の工程,例えばエステル化
(またはエステル交換)反応工程中や重縮合工程中に後
述する含フッ素イソフタル酸またはその低級アルキルエ
ステルあるいは含フッ素イソフタル酸とグリコールとの
反応で生成したモノマーまたはオリゴマーを添加して共
重合させて製造することができる。
構成単位(I)または(II)を形成させる含フッ素イ
ソフタル酸化合物は5−ヒドロキシイソフタル酸または
そのエステルに次の一般式(III)または(IV)で表さ
れる化合物を反応させて得ることができる。
Rf1(CH2nX (III) (但し,Xはハロゲン原子を示し,Rf1〜Rf4はパーフルオ
ロアルキル基を示し,Rf1の炭素原子数は1〜20であり,R
f2〜Rf4の炭素原子数はそれぞれ1以上で,それらの合
計が3〜30であり,nは0〜6の整数を示す。) ここで重要な要素はパーフルオロアルキル基の炭素原
子数であり,本発明者等の研究の結果,前記のように規
定した範囲にあるときにポリエステル(B)とポリエス
テル(A)との親和性・密着性が良好で,撥水・撥油性
に優れるという効果が大きく現れる。
また,ポリエステル(B)は要求性能や接合の相手で
あるポリエステル(A)の種類によっても異なるが,一
般にはそのフッ素原子含有量をポリエステル(A)に対
する親和性・密着性および撥水・撥油性の点で3〜35重
量%,さらに好ましくは5〜30重量%にする。固有粘度
(フェノール/テトラクロルエタン等重量混合溶媒中25
℃で測定)は繊維やフィルム形成能および繊維やフィル
ムの物性の点で0.2〜2.0,さらに好ましくは0.3〜1.5と
する。
ポリエステル(A)とポリエステル(B)とは直接接
合した状態になっており,多くの場合ポリエステル
(B)はポリエステル(A)の上に積層された状態にな
っていることが好ましい。
このような成形品,例えばフィルムを製造するには,
ポリエステル(A)とポリエステル(B)を溶融共押出
しすることによって,あるいはポリエステル(A)から
なるフィルムにポリエステル(B)の溶融物あるいは溶
液を塗布することによっても得ることができる。また,
ポリエステル(A)よりなるフィルムとポリエステル
(B)よりなるフィルムを熱融着することによって得る
ことができる。繊維の場合には,ポリエステル(A)が
芯となるようにポリエステル(B)が鞘となるように複
合紡糸して,あるいはポリエステル繊維(A)にポリエ
ステル(B)の溶融物あるいは溶液を塗布することによ
って得ることができる。布帛の場合には,前記繊維を織
物や編物として,あるいはポリエステル(A)繊維から
なる布帛にポリエステル(B)の溶融物あるいは溶液を
塗布することによって得ることができる。
(実施例) 以下実施例にて,本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 5−n−パーフルオロノナニルイソフタル酸14重量部
およびテレフタル酸とエチレングリコールとのエステル
化物(数平均重合度4)86重量部を攪拌機付きの反応器
に仕込み,重縮合触媒として三酸化アンチモン0.03重量
部を1%エチレングリコール溶液の形で添加し,窒素気
流下,250℃,常圧で1時間反応させた後,280℃に昇温
し,徐々に減圧して30分間で0.1mmHgに到達させ,この
条件で3時間重縮合反応を行いポリエステル(B1)を得
た。
得られたポリエステル(B1)の固有粘度は0.67であ
り,フッ素含有量は8.0重量%であった。
次にポリエチレンテレフタレート(A1)とポリエステ
ル(B1)とを重量比4:1で2層共押し出しTダイを用い
て280℃で吐出させ30℃のキャスティングローラーで冷
却し未延伸フィルムを形成させた後、95℃で縦3.0倍,
横3.0倍の倍率で同時2軸延伸し,さらに,200℃で熱セ
ットを施し50m/minの速度で厚さ20μmの延伸フィルム
を巻き取った。
得られた二層フィルムの臨界表面張力(γ)を水滴
の接触角から算出したところ,ポリエチレンテレフタレ
ート(A1)側が42dyne/cmであるのに対し,ポリエステ
ル(B1)側は33dyne/cmであった。また,日本プリント
回路工業会規定のJPCA−FC−01法によって,耐屈曲試験
を行ったが,屈曲を300万回くりかえしてもポリエチレ
ンテレフタレート(A1)とポリエステル(B1)間での剥
離は生じなかった。
実施例2 テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化物
(数平均重合度4)100重量部,イソフタル酸66重量部,
5−(1′−ヘプタフルオロイソプロピル−2′−トリ
フルオロメチル−2′−n−ヘプタフルオロプロピル)
エテニルオキシイソフタル酸61重量部,2,2−ビス(4−
ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン101重量部およ
びネオペンチルグリコール124重量部を攪拌機付反応器
に仕込み,窒素気流下,220℃で4時間,常圧エステル化
反応を行った。さらに,重縮合触媒として三酸化アンチ
モン12重量部を1%エチレングリコール溶液として添加
し,270℃に昇温し,徐々に減圧して50分間で0.1Torrに
到達させ,この条件で3時間重縮合反応を行いポリエス
テル(B2)を得た。
得られた共重合ポリエステル(B2)は固有粘度が0.5
3,フッ素含有量8.9重量%であった。
ポリエステル(B2)をトルエン/メチルエチルケトン
等重量混合溶媒に溶解して20重量%の溶液を作成し,厚
さ100μmのポリブチレンテレフタレート(A2)の未延
伸フィルムの片面に前記溶液を厚さが30μmとなるよう
に塗布し,50℃で熱風乾燥させた。次いで,110℃で縦3.0
倍,横3.0倍の倍率で同時2軸延伸を行った。
得られたフィルムのポリエステル(A2)側のγは40
d dyne/cm,ポリエステル(B2)側のγは30dyne/cmで
あった。また,ポリエステル(B2)皮膜に対する1mm碁
盤目試験においては剥離が発生しなかった。
(発明の効果) 本発明は以上のように構成されているので,本発明の
高分子成形品はポリエステル層と含フッ素化合物層とが
強固に接合しており,両者間で剥離を生じることがな
く,撥水・撥油性に優れている。したがって,本発明の
構成を有する高分子成形品は,熱転写フィルム,離型フ
ィルムとして,また,撥水・撥油性積層フィルムとし
て,撥水・撥油性繊維製品等として多くの分野に有効で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/04 - 7/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸,オキシ酸及びグリコールか
    ら選ばれる成分を組み合わせて得られ,フッ素原子を有
    さないポリエステル(A)の層と,前記ポリエステル
    (A)を構成する成分から選ばれる成分を共重合成分と
    して含み,下記一般式(I)または(II)で表される構
    造単位を有していて,フッ素原子含有量が3〜35重量%
    であるポリエステル(B)の層とが一体化して接合して
    いる高分子成形品。 (但し,式中Rf1〜Rf4はパーフルオロアルキル基を示
    し,Rf1の炭素原子数は1〜20であり,Rf2〜Rf4の炭素原
    子数はそれぞれ1以上で,それらの合計が3〜30であ
    り,nは0〜6の整数を示す。)
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