JP2986888B2 - 脂肪族イソシアネートの製造方法 - Google Patents
脂肪族イソシアネートの製造方法Info
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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- C07C265/14—Derivatives of isocyanic acid containing at least two isocyanate groups bound to the same carbon skeleton
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- C07C263/00—Preparation of derivatives of isocyanic acid
- C07C263/10—Preparation of derivatives of isocyanic acid by reaction of amines with carbonyl halides, e.g. with phosgene
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G18/00—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイソシアネートの製造方法、特に脂肪族ポリ
アミンの塩酸塩のホスゲン化による脂肪族ポリイソシア
ネートの製造方法に関するものである。
アミンの塩酸塩のホスゲン化による脂肪族ポリイソシア
ネートの製造方法に関するものである。
本発明によって得られるイソシアネートは、化学工
業、樹脂工業、塗料工業等の分野において、ポリウレタ
ン系材料、ポリ尿素系材料、ポリイソシアヌレート系材
料の原料として極めて重要である。
業、樹脂工業、塗料工業等の分野において、ポリウレタ
ン系材料、ポリ尿素系材料、ポリイソシアヌレート系材
料の原料として極めて重要である。
脂肪族アミンもしくはその塩をホスゲン化して脂肪族
イソシアネートを得る製造方法は既に知られており、次
のような方法が提案されている。
イソシアネートを得る製造方法は既に知られており、次
のような方法が提案されている。
即ち、 (1)脂肪族アミンもしくはその塩酸塩を反応温度120
〜180℃でかつ、溶剤/原料アミンの重量比が18/1ない
し30/1の範囲でホスゲン化を行う方法(英国特許第1086
782号)。
〜180℃でかつ、溶剤/原料アミンの重量比が18/1ない
し30/1の範囲でホスゲン化を行う方法(英国特許第1086
782号)。
(2)脂肪族トリアミノ化合物とヘキサメチレンジアミ
ンとの重量比95:5ないし90:10の混合物をホスゲンと反
応させる方法(特開昭60−233044号公報)などがある。
ンとの重量比95:5ないし90:10の混合物をホスゲンと反
応させる方法(特開昭60−233044号公報)などがある。
その他にも連続的高温ホスゲン化法(特開昭59−8845
1号公報)、加圧ホスゲン化法(米国特許第2642449
号)、気相ホスゲン化法(特開昭63−280050号公報)等
が提案されている。
1号公報)、加圧ホスゲン化法(米国特許第2642449
号)、気相ホスゲン化法(特開昭63−280050号公報)等
が提案されている。
第一級アミンとホスゲンとを不活性溶媒中で反応させ
てイソシアネートを得ることは公知であり、芳香族アミ
ンはその遊離アミン、または塩酸塩等の溶媒懸濁液にガ
ス状ホスゲンを通じ、比較的容易に純度の高い芳香族イ
ソシアネートとすることができる。
てイソシアネートを得ることは公知であり、芳香族アミ
ンはその遊離アミン、または塩酸塩等の溶媒懸濁液にガ
ス状ホスゲンを通じ、比較的容易に純度の高い芳香族イ
ソシアネートとすることができる。
しかし、脂肪族アミンにホスゲンを反応させる場合、
芳香族アミンの場合に比較して一般に反応が遅く、また
副反応として脱アミノ反応による塩素誘導体が生成する
ことも良く知られた事実である。これらの塩素化不純物
の生成量は通常3〜10重量%、時には20重量%にも達す
るので、目的物質の収率がその分低下することとなる。
芳香族アミンの場合に比較して一般に反応が遅く、また
副反応として脱アミノ反応による塩素誘導体が生成する
ことも良く知られた事実である。これらの塩素化不純物
の生成量は通常3〜10重量%、時には20重量%にも達す
るので、目的物質の収率がその分低下することとなる。
このような塩素化不純物の生成は脂肪族イソシアネー
トの合成時に見られ、芳香族イソシアネートの製造の際
にはほとんど起こらない。
トの合成時に見られ、芳香族イソシアネートの製造の際
にはほとんど起こらない。
また、この塩素化不純物を含有する脂肪族イソシアネ
ートをポリウレタン系材料として使用すると、塩素化不
純物がイソシアネート基と活性水素化合物との反応にも
影響を及ぼし、反応を阻害したり、プレポリマー等のゲ
ル化を促進させるとともに、ウレタン樹脂の物性にも悪
影響を及ぼす。
ートをポリウレタン系材料として使用すると、塩素化不
純物がイソシアネート基と活性水素化合物との反応にも
影響を及ぼし、反応を阻害したり、プレポリマー等のゲ
ル化を促進させるとともに、ウレタン樹脂の物性にも悪
影響を及ぼす。
さらに、このような塩素化不純物は、一般に対応する
イソシアネートより5〜20℃ほど沸点が低いのみであ
り、これを除去して純度の高い脂肪族イソシアネートを
得るには分離精製に工夫が必要である。
イソシアネートより5〜20℃ほど沸点が低いのみであ
り、これを除去して純度の高い脂肪族イソシアネートを
得るには分離精製に工夫が必要である。
従って、前述の従来の技術はホスゲン化時に極力この
不純物の生成を抑制する目的で提案されたものである。
しかしながら、これらの従来技術は多量の溶剤を使用す
ることにより容積効率が悪く、極めて不経済であること
や、混合物として得られる2種類のイソシアネートを分
離精製するために過大な精製設備が必要となる等の欠点
を有し、工業的製造方法としては満足できるものではな
かった。
不純物の生成を抑制する目的で提案されたものである。
しかしながら、これらの従来技術は多量の溶剤を使用す
ることにより容積効率が悪く、極めて不経済であること
や、混合物として得られる2種類のイソシアネートを分
離精製するために過大な精製設備が必要となる等の欠点
を有し、工業的製造方法としては満足できるものではな
かった。
本発明の目的は脂肪族ポリアミンの塩酸塩のホスゲン
化により塩素化不純物の含有量の少ない脂肪族ポリイソ
シアネートの製造方法を提供することである。
化により塩素化不純物の含有量の少ない脂肪族ポリイソ
シアネートの製造方法を提供することである。
他の目的は、反応の容積効率の良好な脂肪族ポリイソ
シアネートの製造方法を提供することである。
シアネートの製造方法を提供することである。
本発明者等は、これらの目的を達成するため鋭意検討
を加えた結果、驚くべきことに反応溶剤としてエステル
類を選ぶことにより、塩素化不純物が極めて少なく、且
つ容積効率がよく、目的とするイソシアネートを製造す
ることができること、さらに、反応溶剤としてエステル
類を使用し、且つ、100〜160℃の温度で原料アミンを塩
酸ガスで造塩後、ホスゲン化を行うことにより塩素化不
純物の更に少ない脂肪族ポリイソシアネートを製造でき
ることを見出し、本発明を完成した。
を加えた結果、驚くべきことに反応溶剤としてエステル
類を選ぶことにより、塩素化不純物が極めて少なく、且
つ容積効率がよく、目的とするイソシアネートを製造す
ることができること、さらに、反応溶剤としてエステル
類を使用し、且つ、100〜160℃の温度で原料アミンを塩
酸ガスで造塩後、ホスゲン化を行うことにより塩素化不
純物の更に少ない脂肪族ポリイソシアネートを製造でき
ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は脂肪族ポリアミンの塩酸塩とホスゲン
を反応させ脂肪族ポリイソシアネートを製造する方法に
おいて、反応溶剤としてエステル類を使用し、かつ反応
温度100〜160℃の温度で、原料アミンを塩酸ガスで造塩
後、ホスゲン化することを特徴とする脂肪族ポリイソシ
アネートの製造方法である。
を反応させ脂肪族ポリイソシアネートを製造する方法に
おいて、反応溶剤としてエステル類を使用し、かつ反応
温度100〜160℃の温度で、原料アミンを塩酸ガスで造塩
後、ホスゲン化することを特徴とする脂肪族ポリイソシ
アネートの製造方法である。
本発明で用いる脂肪族ポリアミンとは、例えば、ペン
タメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタ
メチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチ
レンジアミン、デカメチレンジアミンなどの直鎖状脂肪
族ジアミン、2,2′−ジメチル−1,3−プロパンジアミ
ン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ヘキサンジアミン、4−アミノメチルオクタ
ン−1,8−ジアミン等の分枝状脂肪族ポリアミン、リジ
ンメチルエステル、リジンアミノエチルエステル、シス
チンジメチルエステル等のアミノ酸系ポリアミンなどが
挙げられる。
タメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタ
メチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチ
レンジアミン、デカメチレンジアミンなどの直鎖状脂肪
族ジアミン、2,2′−ジメチル−1,3−プロパンジアミ
ン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ヘキサンジアミン、4−アミノメチルオクタ
ン−1,8−ジアミン等の分枝状脂肪族ポリアミン、リジ
ンメチルエステル、リジンアミノエチルエステル、シス
チンジメチルエステル等のアミノ酸系ポリアミンなどが
挙げられる。
本発明で使用される反応溶剤はエステル類であり、公
知の各種のエステル類を使用できる、中でも脂肪酸アル
キルエステル類、芳香族カルボン酸エステル類が好適に
用いられる。
知の各種のエステル類を使用できる、中でも脂肪酸アル
キルエステル類、芳香族カルボン酸エステル類が好適に
用いられる。
脂肪酸アルキルエステル類としては、例えば、ギ酸ア
ミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミ
ル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸メト
キシブチル、酢酸n−ヘキシル、酢酸第二ヘキシル、酢
酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シ
クロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ベンジ
ル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プ
ロピオン酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、
酪酸イソアミル、ステアリン酸ブチル、乳酸ブチル、乳
酸アミル等が挙げられる。
ミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミ
ル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸メト
キシブチル、酢酸n−ヘキシル、酢酸第二ヘキシル、酢
酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シ
クロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ベンジ
ル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プ
ロピオン酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、
酪酸イソアミル、ステアリン酸ブチル、乳酸ブチル、乳
酸アミル等が挙げられる。
また、芳香族カルボン酸エステル類としては、例え
ば、サルチル酸メチル、フタル酸メチル等が挙げられ
る。
ば、サルチル酸メチル、フタル酸メチル等が挙げられ
る。
さらに好ましくは、沸点が100〜170℃(常圧)の脂肪
酸アルキルエステル類であり、これらを使用すれば、過
加熱によるイソシアネートの変質を防止することができ
る点で好ましい。
酸アルキルエステル類であり、これらを使用すれば、過
加熱によるイソシアネートの変質を防止することができ
る点で好ましい。
これらの溶剤は単独で用いることも、また二種類以上
を混合して用いてもよい。
を混合して用いてもよい。
本発明における溶剤の使用量は、溶剤/原料アミンの
重量比で8/1ないし16/1の範囲が好ましい。
重量比で8/1ないし16/1の範囲が好ましい。
重量比が8/1ないし16/1の範囲にあると、アミンの塩
酸塩の析出が少なく、カミマゼに容易となる傾向にあ
る。重量比によって反応速度的には変化は少なく、溶剤
の使用量が多くなると濃縮等の熱効率等の悪化、容積効
率の面からも工業的に有利とはならないことが多い。
酸塩の析出が少なく、カミマゼに容易となる傾向にあ
る。重量比によって反応速度的には変化は少なく、溶剤
の使用量が多くなると濃縮等の熱効率等の悪化、容積効
率の面からも工業的に有利とはならないことが多い。
上記の脂肪族ポリアミンを上記のエステル類の溶剤中
で反応させるには、脂肪族ポリアミンをエステル類に懸
濁させた液中に、塩酸ガスを吹き込んで100〜160℃の温
度範囲で脂肪族ポリアミン塩酸塩を造塩した後、アミノ
基一個に対して、2〜10倍モル比の過剰量のホスゲン
を、100〜170℃の温度で吹き込んでホスゲン化させる方
法がある。
で反応させるには、脂肪族ポリアミンをエステル類に懸
濁させた液中に、塩酸ガスを吹き込んで100〜160℃の温
度範囲で脂肪族ポリアミン塩酸塩を造塩した後、アミノ
基一個に対して、2〜10倍モル比の過剰量のホスゲン
を、100〜170℃の温度で吹き込んでホスゲン化させる方
法がある。
造塩時の温度が、100〜160℃で優れた効果が得られる
のは、脂肪族ポリアミン塩酸塩の溶解度および粒子径等
が関与しているものと推定される。
のは、脂肪族ポリアミン塩酸塩の溶解度および粒子径等
が関与しているものと推定される。
別に調製した脂肪族ポリアミン塩酸塩をエステル類に
懸濁させ100〜170℃でホスゲン化させる方法もある。
懸濁させ100〜170℃でホスゲン化させる方法もある。
ホスゲンの使用量は、通常のアミンのホスゲン化と同
様に、アミノ基一個に対して、2〜10倍モル比の過剰量
である。
様に、アミノ基一個に対して、2〜10倍モル比の過剰量
である。
ホスゲン化の反応温度は、通常、100〜170℃の範囲が
好ましい。高い温度では、一般に脂肪族イソシアネート
の熱安定性が悪いので、ホスゲン化を長時間行うと生成
したイソシアネートが変質しタール分の増加、その他に
より収率の低下を招く傾向にある。また、反応温度が低
すぎると反応しないことはないが、極めて反応が遅く実
際的ではない。
好ましい。高い温度では、一般に脂肪族イソシアネート
の熱安定性が悪いので、ホスゲン化を長時間行うと生成
したイソシアネートが変質しタール分の増加、その他に
より収率の低下を招く傾向にある。また、反応温度が低
すぎると反応しないことはないが、極めて反応が遅く実
際的ではない。
また、本発明の方法は、大気圧下もしくは、さらに反
応速度を増し、塩素化不純物の生成を抑制するために、
大気圧以上の加圧下で実施することもできる。本発明の
通常の好ましい態様は次のようになる。
応速度を増し、塩素化不純物の生成を抑制するために、
大気圧以上の加圧下で実施することもできる。本発明の
通常の好ましい態様は次のようになる。
還流冷却器、温度計、ホスゲン(塩酸ガス)吹き込み
管、及び攪拌機を備えた反応器中に、原料脂肪族アミン
及び反応溶剤としてエステル類を仕込む。所定量の塩酸
ガスを吹き込んで内温が100〜160℃の温度範囲を保つよ
うに管理しながら吹き込んで塩酸塩を造塩した後、所定
の温度でホスゲンを吹き込み反応させる。また反応終了
後、窒素により未反応ホスゲン及び塩酸をパージし、脱
溶剤した後に蒸留精製して、イソシアネートを取り出
す。
管、及び攪拌機を備えた反応器中に、原料脂肪族アミン
及び反応溶剤としてエステル類を仕込む。所定量の塩酸
ガスを吹き込んで内温が100〜160℃の温度範囲を保つよ
うに管理しながら吹き込んで塩酸塩を造塩した後、所定
の温度でホスゲンを吹き込み反応させる。また反応終了
後、窒素により未反応ホスゲン及び塩酸をパージし、脱
溶剤した後に蒸留精製して、イソシアネートを取り出
す。
本発明方法によれば、極めて塩素化不純物の少ない脂
肪族イソシアネートが得られるため、蒸留精製等の後処
理工程が軽減されるのみならず、後処理工程での熱劣化
による損失も少なくなり、工業的製法としての価値が高
い。
肪族イソシアネートが得られるため、蒸留精製等の後処
理工程が軽減されるのみならず、後処理工程での熱劣化
による損失も少なくなり、工業的製法としての価値が高
い。
以下、本発明を実施例及び比較例により、具体的に説
明する。
明する。
実施例1 還流冷却器、温度計、ホスゲン(塩酸ガス)吹き込み
管及び攪拌機をそなえた内容積1の反応フラスコに、
原料ヘキサメチレンジアミン(以下HDAと略称する)46.
5g(0.4モル)と、溶剤として酢酸n−ヘキシル613.5g
を仕込んだ。
管及び攪拌機をそなえた内容積1の反応フラスコに、
原料ヘキサメチレンジアミン(以下HDAと略称する)46.
5g(0.4モル)と、溶剤として酢酸n−ヘキシル613.5g
を仕込んだ。
次に攪拌下、冷却しながら塩酸ガス35gを1時間かけ
て吹き込んだ。この時内温は60℃まで上昇した。引き続
き、155℃まで加熱昇温した。
て吹き込んだ。この時内温は60℃まで上昇した。引き続
き、155℃まで加熱昇温した。
昇温後ホスゲンを29.4g/Hrの速度で吹き込み、155〜1
60℃の温度を保ちながら15時間反応を続けた。反応終了
後窒素にて未反応ホスゲン及び塩酸をパージし、脱溶剤
後減圧蒸留(減圧度1〜2mmHg)して、6−クロロヘキ
サンイソシアネート(以下CHIと略称する)を0.2重量%
含有するヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIと
略称する)80.7g(純度換算収率90.0%)を得た。CHIの
生成率は0.19モル%(対HDA)であった。
60℃の温度を保ちながら15時間反応を続けた。反応終了
後窒素にて未反応ホスゲン及び塩酸をパージし、脱溶剤
後減圧蒸留(減圧度1〜2mmHg)して、6−クロロヘキ
サンイソシアネート(以下CHIと略称する)を0.2重量%
含有するヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIと
略称する)80.7g(純度換算収率90.0%)を得た。CHIの
生成率は0.19モル%(対HDA)であった。
比較例1(英国特許第1086782号実施例10の追試) 実施例1と同一反応器に、HDA29.0gおよびクロロベン
ゼン735.0gを仕込み、反応温度125〜126℃で反応を行っ
たほかは実施例1と同様に反応、処理を行い、CHI1.1重
量%を含有するHDI38.1g(純度換算収率89.7%)を得
た。CHIの生成率は1.04モル%(対HDA)であった。
ゼン735.0gを仕込み、反応温度125〜126℃で反応を行っ
たほかは実施例1と同様に反応、処理を行い、CHI1.1重
量%を含有するHDI38.1g(純度換算収率89.7%)を得
た。CHIの生成率は1.04モル%(対HDA)であった。
実施例2および比較例2〜4 表−1に記載の溶剤を使用した以外は、実施例1と同
様に反応、処理し、溶剤のCHI生成率に与える影響につ
いて検討した。
様に反応、処理し、溶剤のCHI生成率に与える影響につ
いて検討した。
実施例3および比較例5〜7 原料として2−メチル−1,5−ペンタンジアミン(以
下MPDAと略称する)46.5g(0.4モル)を用い、反応時間
を18時間にした他は実施例1及び比較例2〜4と同様に
反応、処理を行い、塩素化不純物である5−クロロ−2
−メチルペンタンイソシアネートおよび5−クロロ−4
−メチルペンタンイソシアネート(以下、両者を合わせ
てCMPIと略称する)の生成率に与える溶剤の影響につい
て検討を行った。2−メチルペンタンジイソシアネート
(以下MPDIと略称する)収率並びにCMPIの生成率を表−
2に示す。
下MPDAと略称する)46.5g(0.4モル)を用い、反応時間
を18時間にした他は実施例1及び比較例2〜4と同様に
反応、処理を行い、塩素化不純物である5−クロロ−2
−メチルペンタンイソシアネートおよび5−クロロ−4
−メチルペンタンイソシアネート(以下、両者を合わせ
てCMPIと略称する)の生成率に与える溶剤の影響につい
て検討を行った。2−メチルペンタンジイソシアネート
(以下MPDIと略称する)収率並びにCMPIの生成率を表−
2に示す。
実施例4 実施例1と同様の反応器に、原料ヘキサメチレンジア
ミン46.5g(0.4モル)溶剤として酢酸n−ヘキシル613.
5gを仕込んだ後、攪拌しながら液温度を100℃まで昇温
し、ついで、塩酸ガス35gを1時間かけて吹き込んだ。
この時内温は135〜140℃の温度に保ちながら造塩した。
つぎにホスゲンを29.4g/Hrの速度で吹き込み、155〜160
℃の温度を保ちながら、15時間反応を続けた。反応終了
後、窒素にて未反応ホスゲン及び塩酸をパージし、脱溶
剤後減圧蒸留(減圧度1〜2mmHg)して、6−クロロヘ
キサンジイソシアネートを0.1重量%含有するHDI80.7g
(純度換算収率90.0%)を得た。CHIの生成率は0.09モ
ル%(対HDA)。
ミン46.5g(0.4モル)溶剤として酢酸n−ヘキシル613.
5gを仕込んだ後、攪拌しながら液温度を100℃まで昇温
し、ついで、塩酸ガス35gを1時間かけて吹き込んだ。
この時内温は135〜140℃の温度に保ちながら造塩した。
つぎにホスゲンを29.4g/Hrの速度で吹き込み、155〜160
℃の温度を保ちながら、15時間反応を続けた。反応終了
後、窒素にて未反応ホスゲン及び塩酸をパージし、脱溶
剤後減圧蒸留(減圧度1〜2mmHg)して、6−クロロヘ
キサンジイソシアネートを0.1重量%含有するHDI80.7g
(純度換算収率90.0%)を得た。CHIの生成率は0.09モ
ル%(対HDA)。
比較例8〜9 表−3に記載の溶剤及び造塩時温度が異なる以外、実
施例4と同様に反応、処理した。
施例4と同様に反応、処理した。
結果を表−3にしめす。
実施例5及び比較例10〜11 原料として、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン46.
5g(0.4モル)を用い、反応時間を18時間とした外は、
実施例4と同様に反応、処理を行い、塩素化不純物であ
る5−クロロ−4−メチルペンタンイソシアネート及び
5−クロロ−2−メチルペンタンイソシアネートに与え
る溶剤の影響について検討を行った。2−メチルペンタ
ンジイソシアネートの収率並びにCMPIの生成率を表−4
にしめす。
5g(0.4モル)を用い、反応時間を18時間とした外は、
実施例4と同様に反応、処理を行い、塩素化不純物であ
る5−クロロ−4−メチルペンタンイソシアネート及び
5−クロロ−2−メチルペンタンイソシアネートに与え
る溶剤の影響について検討を行った。2−メチルペンタ
ンジイソシアネートの収率並びにCMPIの生成率を表−4
にしめす。
Claims (4)
- 【請求項1】脂肪族ポリアミンの塩酸塩とホスゲンを反
応させ脂肪族ポリイソシアネートを製造する方法におい
て、反応溶剤としてエステル類を使用し、かつ反応温度
100〜160℃の温度で、原料アミンを塩酸ガスで造塩後、
ホスゲン化することを特徴とする脂肪族ポリイソシアネ
ートの製造方法。 - 【請求項2】エステル類が脂肪酸アルキルエステル類で
ある請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】反応溶剤の使用量が、脂肪族ポリアミンに
対して重量比で8/1〜16/1である請求項1記載の製造方
法。 - 【請求項4】ヘキサメチレンジアミンの塩酸塩とホスゲ
ンを反応させる請求項1記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27381189 | 1989-10-23 | ||
JP1-273811 | 1989-10-23 | ||
JP1-275047 | 1989-10-24 | ||
JP27504789 | 1989-10-24 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03204851A JPH03204851A (ja) | 1991-09-06 |
JP2986888B2 true JP2986888B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=26550781
Family Applications (1)
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