JP2985589B2 - 温度センサ - Google Patents

温度センサ

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JP2985589B2
JP2985589B2 JP5176468A JP17646893A JP2985589B2 JP 2985589 B2 JP2985589 B2 JP 2985589B2 JP 5176468 A JP5176468 A JP 5176468A JP 17646893 A JP17646893 A JP 17646893A JP 2985589 B2 JP2985589 B2 JP 2985589B2
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博紀 森分
雅幸 ▲高▼橋
洋子 迫田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の排気ガ
ス対策用触媒の温度を検知するのに用いる温度センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題や燃費向上等の要求によ
り、排気ガス対策用触媒が用いられているが、その触媒
性能を高めるには、触媒の温度を正確に測定する必要が
ある。そのためには、温度センサの抵抗値の経時変化率
を小さく、具体的には±20%以内に抑えなくてはなら
ない。
【0003】従来、300〜700℃の温度を検知し、
1000℃の耐熱性を有する温度センサに用いるサーミ
スタ素子は、Mg(Al,Cr)24系の酸化物を用い
て形成されていた。
【0004】図2はサーミスタ素子の斜視図である。す
なわちこれはサーミスタ素子1に白金パイプ2a,2b
を挿入後、焼成したものである。このサーミスタ素子1
を図1に示すごとく耐熱キャップ4内に密封し、触媒温
度検知用の温度センサを形成していた。なお前記白金パ
イプ2a,2bには二芯管3a,3bを溶接し、その中
にリード線を通すことにより、サーミスタ素子1から耐
熱キャップ4外にリード線を引出していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成で高温
になると、耐熱キャップ4を構成する金属原子が、耐熱
キャップ4内の酸素と結合し、この結果として耐熱キャ
ップ4内の酸素分圧が下がる。するとサーミスタ素子1
から酸素が放出され、平衡を保とうとする作用がおき
る。また、耐熱キャップ4から水素や一酸化炭素等の還
元性のガスが発生するとそれがサーミスタ素子1に吸着
され、酸素を奪い、中へ拡散することとなっていた。こ
のようにサーミスタ素子1の酸素が失われると構造が変
化してしまい、抵抗値の経時変化率を±20%以内に抑
えることができないという問題点を有していた。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、抵抗値の経時変化率を小さくすることができる温
度センサを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の温度センサはサーミスタ素子を(化5)で
表されるスピネル型構造の酸化物を用いて形成したもの
である。
【0008】
【化5】
【0009】
【作用】この構成によると、Mg(Al,Cr)24
ピネル型固溶体の(Al,Cr)の一部がMnで置換さ
れる結果としてMnによる電気伝導が導入され、抵抗値
変化を抑えることができると思われる。
【0010】また、(Al,Cr)の一部をMnに置換
することにより、サーミスタ素子が緻密になり、還元性
の吸着ガスが内部の酸素を奪いにくくすることができ
る。
【0011】そしてこれらの結果として、抵抗値の経時
変化率の小さい温度センサを提供することができるもの
となる。
【0012】
【実施例】(実施例1)以下本発明の一実施例について
図と表を参照しながら説明する。図1は触媒温度検知用
の温度センサの断面図である。従来と同じであるので同
一番号が付してある。
【0013】図2はサーミスタ素子1の斜視図である。
以下本発明の第1の実施例について説明する。
【0014】(化5)におけるMgO,Al23,Cr
23,Mn34をx,y,zが(表1)に示す組成にな
るように所定量秤量し、試料1〜14を作成した。
【0015】
【表1】
【0016】まず試料1をボールミルで16時間混合
し、1200℃で仮焼後再びボールミルで18時間粉砕
した。そして乾燥後10重量%濃度のポリビニルアルコ
ール水溶液を全体の8重量%添加して造粒を行った。最
後に図2に示す形状に成形して、白金パイプ2a,2b
を挿入後1600℃で焼成した。試料No.2〜14に
ついても同様の製造を行った。
【0017】このようにして得られたサーミスタ素子1
を従来と同様にして図1に示す触媒温度検知用温度セン
サに組み込んだ。なお耐熱キャップ4、二芯管3a,3
bは耐熱材料であるSUS310Sで形成されている。
そして300℃,600℃,900℃における抵抗値を
測定し、(表1)においてR300,R600,R90
0で示した。また900℃で1000時間の密閉耐久試
験を行った後、300℃における抵抗値を測定し、その
変化率を求めて(表1)にΔR300として示した。
【0018】抵抗値変化率は(数1)を用いて算出し
た。
【0019】
【数1】
【0020】表1の試料No.11〜14のように本発
明の請求の範囲外のものは、抵抗値変化率が78〜22
3%となり目安となる±20%を大きく越えてしまう。
また試料No.10,14のようにMn未置換のサーミ
スタ素子1はポーラスになり、粒界に還元性の吸着ガス
が入りやすくなり抵抗値変化率が目安となる±20%を
越えてしまう。
【0021】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について説明する。
【0022】(化6)におけるMgO,Al23,Cr
23,Mn34とCaCO3、希土類酸化物(Y23
La23,CeO2,Pr611,Nd23,Sm23
Eu 23,Gd23,Tb47,Dy23,Ho23
Er23,Tm23,Yb23,Lu23)をx,y,
z,a,bが(表2),(表3)に示す組成になるよう
に、それぞれ所定量秤量し、試料No.15〜54を作
成した。
【0023】
【化6】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】そして(実施例1)と同様にして、サーミ
スタ素子1を得た。それを図1に示す触媒温度検知用の
温度センサの耐熱キャップ4内に密封し、300℃,6
00℃,900℃における抵抗値を測定し、それを(表
2),(表3)にR300,R600,R900で示し
た。次に1000℃で500の時間の密閉耐久試験を行
った後、300℃における抵抗値を測定し、変化率を
(数1)により求め(表2),(表3)にΔR300で
示した。
【0027】本実施例においては、希土類酸化物とCa
Oを添加して、緻密化をはかり、還元性吸着ガスがサー
ミスタ素子1の酸素を奪い、中へ拡散するのを防いでい
る。その上耐熱性も向上している。なおCaOは主成分
(化5)と固溶せず単独で粒界に析出する。また希土類
酸化物はペロブスカイト構造をとる(RE)CrO3
して粒界に析出している。REは希土類元素を表してい
る。
【0028】(表2),(表3)を見ると試料No.1
7,32,52のようにCaOの添加量が5原子%を越
えると、焼成中にCaOが飛散して高温サーミスタ素子
1はポーラスになる。そのため酸素を奪われやすくな
り、抵抗値の経時変化率が±20%を越えてしまう。ま
た試料No.25のように希土類酸化物の添加量が10
原子%を越えると(RE)CrO3の偏析の量が増加す
る。そのため主成分(化5)からCrが多量に失われ、
半導体特性のバランスが崩れ抵抗値の経時変化率が±2
0%を越えてしまう。そして試料No.36のように添
加量が0.1原子%未満になると緻密化がはかれない。
CaOの場合も同様である。その結果、抵抗値の経時変
化率を±20%以内に抑えることができない。
【0029】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について説明する。
【0030】(化7)におけるMgO,Al23,Cr
23,Mn34,CaCO3,ThO2をx,y,z,
a,bが(表4)に示す組成になるようにそれぞれ所定
量秤量し、試料No.55〜64を作成した。
【0031】
【化7】
【0032】
【表4】
【0033】そして実施例1の場合と同様にして、サー
ミスタ素子1を得て、それを図1に示す触媒温度検知用
の温度センサの耐熱キャップ4内に組み込み、300
℃,600℃,900℃における抵抗値を測定し、(表
4)にR300,R600,R900として示した。次
に1000℃で500時間の密封耐久試験を行った後、
300℃における抵抗値を測定し、その変化率を(数
1)により求め、(表4)にΔR300として示した。
(表4)を見るとわかるように実施例2と同様の効果が
ある。
【0034】なおCaO,ThO2は主成分(化1)と
固溶せず、単独で粒界に析出する。またThO2は還元
雰囲気に安定であるため、希土類酸化物と比較すると、
10分の1の添加量でも同様の効果が得られる。
【0035】しかし、試料No.61のようにThO2
が全く添加されないと効果が見られず、試料64のよう
に10原子%を越えると急速に焼結性が悪くなり、抵抗
値の経時変化率は±20%以内に抑えられない。
【0036】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて説明する。
【0037】(化8)におけるZnO,MgO,Al2
3,Cr23,CaCO3,ZrO2をx,y,z,
a,bが(表5)に示す組成になるように、それぞれ所
定量秤量し、試料No.65〜77を作成した。
【0038】
【化8】
【0039】
【表5】
【0040】実施例1と同様にして、サーミスタ素子1
を得て、それを図1に示す触媒温度検知用温度センサの
耐熱キャップ4内に組み込み、300℃,600℃,9
00℃における抵抗値を測定し、それを(表5)にR3
00,R600,R900として示した。そして100
0℃で500時間の密閉耐久試験を行った後、300℃
における抵抗値を測定し、その変化率を(表5)に示し
た。この場合もZrO 2を添加することにより実施例
2,3と同様耐熱性が向上する。試料No.67のよう
にZrO2の添加量が30原子%を越えると、焼結性が
悪化し抵抗値の経時変化率を±20%以内に抑えられな
い。試料No.71のようにZrO2の添加量が0.1
原子%未満だと何の効果も見られない。
【0041】また、主成分(化5)の組成が一定である
ならば、ZrO2の添加量を調節することにより、幅広
く抵抗値をコントロールできる。
【0042】なお、上記実施例1〜4からもわかるよう
に本発明の温度センサに用いたサーミスタ材料は、環境
変化に強いものである。そこでディスク型やガラス封入
ディスク型やガラス封入する等形状を変えても温度セン
サとして十分使用できる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の温度センサはサ
ーミスタ素子を(化5)で表されるスピネル型構造の酸
化物を用いて形成し、緻密化をはかると共にMnによる
電気伝導を導入している。その結果、酸素が失われたと
しても抵抗値の経時変化率を小さく抑えることができ
る。
【0044】また、CaOと希土類酸化物、酸化トリウ
ム、酸化ジルコニウムを添加することによりさらに、緻
密化をはかることができる。そして、サーミスタ素子の
耐熱性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の触媒温度検知用温度センサ
の断面図
【図2】本発明の一実施例のサーミスタ素子の斜視図
【符号の説明】
1 サーミスタ素子 2a,2b 白金パイプ 4 耐熱キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 拓興 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−95093(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01C 7/02 - 7/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製の耐熱キャップと、この耐熱キャッ
    プ内に設けたサーミスタ素子と、このサーミスタ素子に
    電気的に接続されるとともに、前記耐熱キャップ外に引
    出したリード線とを備え、前記サーミスタ素子を(化
    1)で表されるスピネル型構造の酸化物を用いて形成し
    た温度センサ。 【化1】
  2. 【請求項2】金属製の耐熱キャップと、この耐熱キャッ
    プ内に設けたサーミスタ素子と、このサーミスタ素子に
    電気的に接続されるとともに、前記耐熱キャップ外に引
    出したリード線とを備え、前記サーミスタ素子を(化
    2)で表されるスピネル型構造の酸化物を用いて形成し
    温度センサ。 【化2】
  3. 【請求項3】金属製の耐熱キャップと、この耐熱キャッ
    プ内に設けたサーミスタ素子と、このサーミスタ素子に
    電気的に接続されるとともに、前記耐熱キャップ外に引
    出したリード線とを備え、前記サーミスタ素子を(化
    3)で表されるスピネル型構造の酸化物を用いて形成し
    温度センサ。 【化3】
  4. 【請求項4】金属製の耐熱キャップと、この耐熱キャッ
    プ内に設けたサーミスタ素子と、このサーミスタ素子に
    電気的に接続されるとともに、前記耐熱キャップ外に引
    出したリード線とを備え、前記サーミスタ素子を(化
    4)で表されるスピネル型構造の酸化物を用いて形成し
    温度センサ。 【化4】
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