JP2985354B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JP2985354B2
JP2985354B2 JP3085357A JP8535791A JP2985354B2 JP 2985354 B2 JP2985354 B2 JP 2985354B2 JP 3085357 A JP3085357 A JP 3085357A JP 8535791 A JP8535791 A JP 8535791A JP 2985354 B2 JP2985354 B2 JP 2985354B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ装置、特
にフォトンリサイクル機構を有する半導体レーザ装置に
係わる。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザでは、しきい値以下の電流
を通電した状態では、自然放出光しか発光されない。こ
のため、しきい値以下の電流は全て無効となるが、この
自然放出光を吸収し、キャリアを発生してもう一度活性
層に送り込むいわゆるフォトンリサイクル機構を半導体
レーザ装置に設けることによって、より低いしきい値電
流によるレーザ光の発振が可能となる。
【0003】このようなフォトンリサイクル機構を有す
る半導体レーザの一例が、例えばAppl.Phys.Lett.57(1
3),24 September 1990 p.1310〜1312において提案され
ている。この半導体レーザ装置は、図4に略線的拡大斜
視図を示すように、p型のGaAs基板31上に、真性
(i型)のGaAs光吸収層32、n型のGaAsより
成るコンタクト層33、n型のGaAsより成るクラッ
ド層34、AlGaAsより成るGRIN−SCH構造
(graded−index separate confinement heterostructu
re)の単一量子井戸を有する活性層35及びp型のAl
GaAsより成るクラッド層36が順次分子線エピタキ
シーによって被着されて成り、n型のコンタクト層33
の一部を露出させる溝41が、フォトリソグラフィ等の
適用によって所要の例えばストライプ状のパターンにエ
ッチング形成されて、この底面にn型コンタクト層33
の一部が露出される。また素子形成アイソレーション用
の溝42がこのコンタクト溝41内にこれに沿って光吸
収層32に達する深さにエッチング形成される。更に上
層のp型クラッド層36が選択的エッチングによってパ
ターニングされ、リッジ37が形成されて成る。
【0004】そして更に、このリッジ37の上面にp型
コンタクト用の電極38がオーミックに被着され、n型
コンタクト層33の一部が露出されたコンタクト溝41
内の底面上にn型コンタクト用の電極39が、更に基板
31の裏面にp型のコンタクト用の電極がそれぞれオー
ミックに被着されて成る。このようにして、n型クラッ
ド層34、活性層35及びp型クラッド層36より成る
レーザダイオードLDと、このn型AlGaAsコンタ
クト層33、真性GaAs光吸収層32及びp型GaA
s基板31とより成るフォトダイオードPDとが構成さ
れる。
【0005】この半導体レーザ装置の等価回路を図5に
示す。この場合、p型電極38はレーザダイオードLD
のアノード端子t1 、n型コンタクト用電極39はレー
ザダイオードLDのカソードとフォトダイオードPDの
カソードとの共通の端子t2 、基板31の裏面のp型電
極40はフォトダイオードPDのアノード端子t3 とな
る。そしてレーザダイオードLDのアノード端子t1
接地して、共通カソード端子t2 に所要の電圧を印加し
てレーザダイオードLDを自然発光させ、この自然発光
による光LS をフォトダイオードPDの光吸収層32に
吸収させてキャリアを発生させる。一方フォトダイオー
ドPDのアノード端子t3 に所要の電圧を印加して、こ
のエネルギーバンドを傾けてキャリアを活性層35側へ
移動させ、即ちキャリアをレーザダイオードLDに注入
するようになす。このようにすることによって、しきい
値未満の電流通電によっても、レーザ発振し得るように
なすことができる。
【0006】しかしながらこのような構成による場合
は、コンタクト溝41の形成、即ちレーザダイオードL
DとフォトダイオードPDとの共通電極となるn型電極
39を外部に露出させるためのエッチングを必要とする
ものであるが、n型のAlGaAsコンタクト層33の
全厚さに満たない深さでそのエッチングを中止させるエ
ッチング制御が難しいという問題がある。
【0007】またこのときの活性層35を横切るエッチ
ングによって、活性層35のコンタクト溝41に臨む端
面の結晶性が劣化するため、安定した信頼性の高い半導
体レーザを得るためには、上述したようにp型クラッド
層36のリッジ37上にp型電極38を設け、このリッ
ジ37の下部におけるコンタクト溝41に臨む端面とは
離間した領域の活性層35を動作発光させるようにする
等の工夫が必要となり、製造工程が煩雑となって生産性
の低下を招く恐れがある。
【0008】一方、低しきい値電流Ithを有する半導体
レーザとして、1回のエピタキシャル成長作業によって
形成し得るようにしたSDH(Separated Double Heter
o Junction) 半導体レーザが、本出願人による例えば特
開昭61−183987号、特開平2−174287号において提案さ
れている。
【0009】このSDH型半導体レーザは、図6にその
一例の略線的拡大断面図を示すように、先ず第1導電型
例えばn型で一主面が{100}結晶面を有する例えば
GaAs化合物半導体基体51のその一主面に、図6に
おいてその紙面と直交する〈011〉結晶軸方向に延び
るストライプ状のメサ突起52が形成され、この突起5
2を有する基体51の一主面上に、順次通常のMOCV
D(有機金属による化学的気相成長)法すなわちメチル
系MOCVD法によって、連続的に第1導電型例えばn
型のクラッド層53と、低不純物濃度ないしはアンドー
プの活性層54と、第2導電型例えばp型の第1のクラ
ッド層55と、第1導電型例えばn型の電流ブロック層
56と、第2導電型例えばp型の第2のクラッド層57
と、第2導電型のキャップ層58との各半導体層が1回
のエピタキシャル成長作業によって形成されてなる。
【0010】ここに第1導電型のクラッド層53と第2
導電型の第1及び第2のクラッド層55及び57と、第
1導電型の電流ブロック層56とは、活性層54に比し
てバンドギャップが大すなわち屈折率が小なる材料より
成る。
【0011】そして、この場合基体51及びストライプ
状のメサ突起52との結晶方位、突起52の幅及び高
さ、即ちその両側のメサ溝の深さ、さらに第1導電型の
クラッド層53、活性層54、第2導電型の第1のクラ
ッド層55等の厚さを選定することによってメサ突起5
2上に第1導電型のクラッド層53、活性層54、第2
導電型の第1のクラッド層55を、メサ溝上におけるそ
れらと分断するように斜面59A及び59Bによる断層
を形成し、これら斜面59A及び59Bによって分断さ
れたストライプ状のエピタキシャル成長層60がメサ突
起52上に形成されるようにする。
【0012】これは、通常のMOCVD法、即ちメチル
系の有機金属を原料ガスとして行ったMOCVD法によ
る場合、(111)B結晶面が一旦生じてくると、この
面に関してはエピタキシャル成長が生じにくいことを利
用して、ストライプ状のエピタキシャル成長層60を形
成するものである。そして、この場合電流ブロック層5
6は、ストライプ状のエピタキシャル成長層60によっ
てこれを挟んでその両側に分断され、この分断によって
生じた両端面が丁度ストライプ状エピタキシャル成長層
60における他と分断されたストライプ状活性層54の
両側端面即ち斜面59A及び59Bに臨む端面に衝合す
るようになされる。
【0013】このようにしてメサ突起52上のストライ
プ状エピタキシャル成長層60における活性層54が、
これより屈折率の小さい電流ブロック層56によって挟
みこまれるように形成されて横方向の閉じ込めがなされ
て発光動作領域となるようにされ、しかもこの電流ブロ
ック層56の存在によってストライプ状エピタキシャル
成長層60の両外側においては、第2導電型の第2のク
ラッド層57と、ブロック層56と、第2導電型の第1
のクラッド層55と、第1導電型のクラッド層53とに
よってp−n−p−nのサイリスタが形成されて、ここ
における電流が阻止され、これによってこのメサ突起5
2上のストライプ状エピタキシャル成長層60の活性層
54に電流が集中するようになされて、低しきい値電流
化をはかるようになされている。
【0014】しかしながら、このようなSDH構造を有
する半導体レーザ装置においては、しきい値電流未満の
自然放出光LS は利用されていない。このためしきい値
以下の電流は全て無効となっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、半導体レーザ装置の低しきい値電流化をは
かって、エネルギー変換効率の良い半導体レーザ装置を
得ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明半導体レーザ装置
の一例の略線的拡大断面図を図1に示す。本発明は図1
に示すように、主面1Sが{100}結晶面より成り、
かつ〈011〉結晶軸方向に延長するメサ突起2を有す
る第1導電型の基体1上に、気相成長法によって形成さ
れた少なくとも光吸収層3、第2導電型の第1のクラッ
ド層4、活性層5、第1導電型のクラッド層6を有し、
メサ突起2上には光吸収層3、第2導電型の第1のクラ
ッド層4、活性層5、第1導電型のクラッド層6とを断
面三角形状に形成し、かつメサ突起2上の断面三角形状
部10の光吸収層3の両側をメサ溝2A上の第1導電型
のクラッド層6と接するようになし、活性層5と第1導
電型のクラッド層6の両側をメサ溝2A上の第2導電型
の第2のクラッド層8と接するようになし、更にメサ突
起2上の断面三角形状部10の第1導電型のクラッド層
6にオーミック接触する第1の外部電極12を設け、活
性層5と第1導電型のクラッド層6の両側のメサ溝2A
上の第2導電型の第2のクラッド層8にオーミック接触
する第2の外部電極13を設け、第1導電型の基体1に
オーミック接触する第3の外部電極14を設けて構成す
る。
【0017】
【作用】上述したように、本発明半導体レーザ装置は、
主面1Sが{100}結晶面より成り、かつ〈011〉
結晶軸方向に延長するメサ突起2を有する第1導電型の
基体1上に、気相成長法によって形成された少なくとも
光吸収層3、第2導電型の第1のクラッド層4、活性層
5、第1導電型のクラッド層6を有するものであるが、
このような構成により、通常の気相成長法即ちメチル系
MOCVD法により各層をエピタキシャル成長する場
合、メサ突起2上においては、その両側端縁から主面1
Sに対して約55°を成す{111}B結晶面が一旦生
じると、この{111}B結晶面上ではメチル系MOC
VD法によるエピタキシャル成長が生じにくいことか
ら、メサ突起2上の光吸収層3、第2導電型のクラッド
層4、活性層5及び第1導電型のクラッド層6は、メサ
突起2上とメサ溝2A内とで互いに他と分断して形成さ
れ、メサ突起2上には光吸収層3、第2導電型の第1の
クラッド層4、活性層5、第1導電型のクラッド層6と
が断面三角形状に形成される。
【0018】このような構成とすることによって、メサ
突起2上では第1導電型の基体1と光吸収層3と第2導
電型の第1のクラッド層4とによって、pin構造のフ
ォトダイオードPDを構成すると共に、第2導電型のク
ラッド層4と活性層5と第1導電型のクラッド層6とに
よって、レーザダイオードLDを構成することができ
る。
【0019】そしてこのメサ突起2上の断面三角形状部
10の光吸収層3の両側をメサ溝2A上の第1導電型の
クラッド層6と接するようになし、かつ活性層5と第1
導電型のクラッド層6の両側をメサ溝2A上の第2導電
型の第2のクラッド層8と接するようになすことから、
メサ溝2A上の第1導電型のクラッド層6と第2導電型
の第2のクラッド層8との界面が、メサ突起2上の第1
導電型のクラッド層4の断面三角形状部10における両
側端面に接することとなる。
【0020】そしてこのような構成において、メサ突起
2上の第1導電型のクラッド層6にオーミックに接続す
るようになされた第1の電極12と、メサ溝2A上の第
2導電型の第2のクラッド層8上にオーミックに接続さ
れた第2の電極13との間に所要の電圧を印加すること
により、第1の電極12からメサ突起2上の第1導電型
のクラッド層6、活性層5、第2導電型の第1のクラッ
ド層4及びメサ溝2A上の第2導電型の第2のクラッド
層8を通過して第2の電極13へ通じる電流通路、或い
はこの逆の電流通路を通ってキャリアが移動することと
なる。
【0021】また一方、この第2の電極13と、第1導
電型の基体1にオーミックに接続された第3の電極14
との間に所要の電圧を印加することにより、第3の電極
14から第1導電型の基体1、メサ突起2上の光吸収層
3、第2導電型の第1のクラッド層4、メサ溝2A内の
第2導電型の第2のクラッド層8を通過して第2の電極
13へ通じる電流通路、或いはこの逆の電流通路を通っ
てキャリアが移動することとなる。
【0022】即ちこのような構成による半導体レーザ装
置の等価回路を示すと、図2に示すように、第1の電極
12より成る端子t1 と、第2の電極13より成る端子
2 との間にレーザダイオードLDが接続され、第2の
電極13より成る端子t2 と第3の電極14より成る端
子t3 との間にフォトダイオードPDが接続された構成
となる。
【0023】従って、図5において説明した場合と同様
に、レーザダイオードLDの一方の電極とフォトダイオ
ードPDの一方の電極とを兼ねる共通の電極即ち第2の
電極より成る端子t2 に所要の電圧を印加して、レーザ
ダイオードLDにレーザ発振させるに当り、しきい値電
流未満において発光する自然発光LS をフォトダイオー
ドPDの光吸収層32に吸収させてキャリアを発生さ
せ、一方フォトダイオードPDの他方の電極即ち第3の
電極より成る端子t3 に所要の電圧、即ちこの光吸収層
3のエネルギーバンドを傾けて光吸収層3内のキャリア
が活性層35側へ移動する程度の電圧を印加して、この
キャリアをレーザダイオードLDに注入する。
【0024】このようにすることによって、第2導電型
の第1のクラッド層4、活性層5及び第1導電型のクラ
ッド層6より成るレーザダイオードLDを、しきい値未
満の電流通電によってもレーザ発振して、出力光LO
得ることができる。
【0025】そして本発明半導体レーザ装置において
は、上述した構造を1回のエピタキシャル成長によって
形成することができるため、製造工程の簡易化をはかっ
て、生産性の向上をはかることができる。
【0026】
【実施例】以下本発明半導体レーザ装置の各例を、図1
〜図3を参照して詳細に説明する。この例においては各
例ともに、AlGaAs系のIII −V族材料より成る半
導体レーザ装置の場合を示す。
【0027】実施例1 図1に示すように、第1導電型例えばp型のGaAs等
より成る基板1の{100}結晶面の例えば(100)
結晶面より成る主面1S上に、〈011〉結晶軸例えば
〔011〕結晶軸方向に沿って延長するメサ突起2が、
例えばフォトリソグラフィの適用によってRIE(反応
性イオンエッチング)等の異方性エッチングによってエ
ッチング形成されて成る。そしてこのメサ突起2上を覆
って全面的にi型の真性のGaAs等より成る光吸収層
3、第2導電型例えばn型のAlGaAs等より成る第
1のクラッド層4、アンドープのGaAs等より成る活
性層5、更に第1導電型例えばp型のAlGaAs等よ
り成るクラッド層6とが順次通常の気相成長法、即ちメ
チル系のMOCVD法によってエピタキシャル成長され
て成る。
【0028】このとき、メサ突起2上では、主面1Sに
対して約55°を成す(111)B結晶面が一旦生じる
と、この(111)B結晶面上ではメチル系MOCVD
法によるエピタキシャル成長が生じにくいことから、メ
サ突起2上の各層は、(111)B結晶面より成る斜面
7A及び7Bに囲まれた断面三角形状に形成され、この
メサ突起2の幅及びメサ溝2Aの深さ、更に各層3、
4、5及び6の厚さを適切に選定することによって、メ
サ溝2A内におけるエピタキシャル成長層即ち第1導電
型のクラッド層6の上面が、この光吸収層3、第2導電
型の第1のクラッド層4、活性層5及び第1導電型のク
ラッド層6とより成る断面三角形状部10の、特に第2
導電型の第1のクラッド層4の両斜面7A及び7Bに臨
む端面に接するようになされる。
【0029】そしてこの断面三角形状部10上を覆って
全面的に第2導電型例えばn型のAlGaAs等より成
る第2のクラッド層8がエピタキシャル成長される。こ
のクラッド層8は、エピタキシャル成長の初期において
は(111)B結晶面より成る斜面7A及び7B上では
成長されないが、メサ溝2A内の第1導電型のクラッド
層6上においてエピタキシャル成長が進行するにつれ
て、両斜面7A及び7Bの突き合わせ部に(111)B
結晶面以外の結晶面が生じてくると、断面三角形状部1
0を横切って全面的にこの第2導電型の第2のクラッド
層8がエピタキシャル成長される。
【0030】更にこの第2導電型の第2のクラッド層8
上にGaAs等より成るキャップ層9a及び9bが被着
されて成る。このキャップ層9a及び9bは、例えばメ
サ突起2上の断面三角形状部10上と、一方の斜面7B
に対向する側のメサ溝2A上とにおいて分断されるよう
に、例えば全面的にエピタキシャル成長された後所要の
パターンにフォトリソグラフィ等の適用によってエッチ
ング形成されてなる。このエッチングはGaAsとAl
GaAsとのエッチング選択性によって、容易に行うこ
とができる。そして断面三角形状部10上には第1導電
型のクラッド層6に達する深さに、例えばZn等のp型
の不純物が拡散されて不純物拡散領域11が形成され、
この上に、Al等より成る第1の電極12が、第1導電
型のクラッド層6にオーミック接触するように所要のパ
ターンに被着形成される。一方、この第1の電極12下
のキャップ層9aと分断された他のキャップ層9b上に
は、同様にAl等より成る第2の電極13が、メサ溝2
A内の第2導電型の第2のクラッド層8にオーミック接
触するように所要のパターンに被着形成される。更に基
体1の裏面には、全面的にAl等より成る第3の電極が
被着形成されて成る。
【0031】このようにして、断面三角形状部10内の
n型の第1のクラッド層4、活性層5及びp型のクラッ
ド層6より成るレーザダイオードLDと、p型の基体
1、光吸収層3及びn型の第1のクラッド層4とより成
るフォトダイオードPDとを構成することができる。こ
の場合、図2の等価回路図に示すように、両ダイオード
LD及びPDの一方の電極即ちこの場合、図1において
n型の第2のクラッド層4の斜面7Aに臨む端面からn
型の第2のクラッド層8を通じてオーミックに接続され
て成る第2の電極13を共通のカソード即ち端子t2
し、他の電極即ちレーザダイオードLDのアノードとし
て第1の電極12即ち端子t1 、フォトダイオードPD
のアノードとして第3の電極14即ち端子t3 がそれぞ
れオーミック接続されて成る半導体レーザ装置を得るこ
とができる。
【0032】そして共通端子t2 に所要の電圧を印加し
てレーザダイオードLDを発光させるものであるが、こ
の場合本来のしきい値電流未満の自然発光LS をフォト
ダイオードPDの光吸収層32に吸収させてキャリアを
発生させ、一方フォトダイオードPDの他方の電極即ち
第3の電極より成る端子t3 に所要の電圧、即ちこの光
吸収層3のエネルギーバンドを傾けて光吸収層3内のキ
ャリアが活性層35側へ移動する程度の電圧を印加し
て、このキャリアをレーザダイオードLDに注入するよ
うになし、レーザダイオードLDをそのしきい値未満の
電流によってもレーザ発振して、出力光LO を得る。
【0033】実施例2 図3の略線的拡大断面図を参照して説明する。図3にお
いて図1に対応する部分には同一符号を付して重複説明
を省略する。この場合、実施例1と同様の導電型、材料
を用いた例で、第2導電型即ちn型の第2のクラッド層
8のエピタキシャル成長を断面三角形状部10の斜面7
A及び7Bの途中位置まで成長させて、この第2導電型
の第2のクラッド層8の上面において、断面三角形状部
10の頂部が外部に露出するようになし、この露出した
頂部を覆うようにAl等より成る第1の電極12を被着
した構成とするものである。この第1の電極12は、こ
れと分断して、一方の斜面7Aに対向するように設けら
れる第2の電極13と共に、例えば第2導電型の第2の
クラッド層8上に全面的に蒸着、スパッタリング等によ
り被着した後、フォトリソグラフィ等の適用によって、
所要のパターンにパターニングして形成することができ
る。
【0034】この場合においても、1回のエピタキシャ
ル成長によって各層3、4、5、6及び8を形成するこ
とができる。また断面三角形状部10内のn型の第1の
クラッド層4、活性層5及びp型のクラッド層6より成
るレーザダイオードLDと、p型の基体1、光吸収層3
及びn型の第1のクラッド層4とより成るフォトダイオ
ードPDとを構成して、図2に示すように、両ダイオー
ドLD及びPDの一方の電極即ち図3においてn型の第
2のクラッド層4と、n型の第2のクラッド層8を介し
てオーミックに接続されて成る第2の電極13を共通の
カソード端子t 2 とし、他の電極がそれぞれレーザダイ
オードLDのアノードとして第1の電極12即ち端子t
1 、フォトダイオードPDのアノードとして第3の電極
14即ち端子t3 がオーミック接続されて成る半導体レ
ーザ装置を得ることができて、実施例1と同様の動作を
なすことができる。
【0035】尚、上述の各例においては、第1導電型を
p型、第2導電型をn型とした場合であるが、これとは
逆の導電型とすることもできる。
【0036】また更に、上述の各例はAlGaAs系の
半導体レーザ装置に本発明を適用した場合であるが、そ
の他InP系の半導体レーザ装置等に本発明を適用する
ことができる。
【0037】
【発明の効果】上述したように、本発明半導体レーザ装
置によれば、レーザダイオードLDにフォトダイオード
PDを組み込んだ構成を採ることによって、フォトンリ
サイクル機構による低しきい値電流化をはかることがで
きる。
【0038】更に、このようなフォトダイオードPD
を、活性層を横切るエッチングを行うことなく1回の結
晶成長によってその端子導出部を含んで構成することが
できるため、製造工程の簡易化をはかることができ、生
産性の向上をはかることができると共に、信頼性の高い
安定したフォトリサイクル機構を有する半導体レーザ装
置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明半導体レーザ装置の一例の略線的拡大断
面図である。
【図2】本発明半導体レーザ装置の等価回路を示す図で
ある。
【図3】本発明半導体レーザ装置の他の例の略線的拡大
断面図である。
【図4】従来の半導体レーザ装置の略線的拡大断面図で
ある。
【図5】従来の半導体レーザ装置の等価回路を示す図で
ある。
【図6】従来の半導体レーザ装置の一例の略線的拡大断
面図である。
【符号の説明】
1 第1導電型の基体 1S 主面 2 メサ突起 2A メサ溝 3 光吸収層 4 第2導電型の第1のクラッド層 5 活性層 6 第1導電型のクラッド層 7A 斜面 7B 斜面 8 第2導電型の第2のクラッド層 9a キャップ層 9b キャップ層 10 断面三角形状部 11 不純物拡散領域 12 第1の電極 13 第2の電極 14 第3の電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面が{100}結晶面より成り、かつ
    〈011〉結晶軸方向に延長するメサ突起を有する第1
    導電型の基体上に、気相成長法によって形成された少な
    くとも光吸収層、第2導電型の第1のクラッド層、活性
    層、第1導電型のクラッド層を有し、上記メサ突起上に
    は上記光吸収層、上記第2導電型の第1のクラッド層、
    上記活性層、上記第1導電型のクラッド層とが断面三角
    形状に形成され、かつ上記メサ突起上の断面三角形状部
    の上記光吸収層の両側はメサ溝上の第1導電型のクラッ
    ド層と接し、上記活性層と上記第1導電型のクラッド層
    の両側はメサ溝上の第2導電型の第2のクラッド層と接
    し、更に上記メサ突起上の上記断面三角形状部の第1導
    電型のクラッド層にオーミック接触する第1の外部電極
    が設けられ、上記活性層と上記第1導電型のクラッド層
    の両側の上記メサ溝上の上記第2導電型の第2のクラッ
    ド層にオーミック接触する第2の外部電極が設けられ、
    上記第1導電型の基体にオーミック接触する第3の外部
    電極が設けられたことを特徴とする半導体レーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Appl.Phys.Lett.,Vol.57,No.13,pp.1310−1312.

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