JP2984167B2 - 鋼片の連続熱間圧延方法 - Google Patents

鋼片の連続熱間圧延方法

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JP2984167B2
JP2984167B2 JP5162824A JP16282493A JP2984167B2 JP 2984167 B2 JP2984167 B2 JP 2984167B2 JP 5162824 A JP5162824 A JP 5162824A JP 16282493 A JP16282493 A JP 16282493A JP 2984167 B2 JP2984167 B2 JP 2984167B2
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良清 玉井
克浩 竹林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シートバーやスラ
ブ、ビレットあるいはブルーム等の鋼片を数本乃至は数
十本にわたって連続して圧延する鋼片の連続熱間圧延方
法に関し、とくに鋼片の接合部およびその近傍域を圧下
することによって生じる局部的な寸法変動あるいは板の
破断を回避しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼片の熱間圧延ラインでは、圧延
すべき鋼片を一本ずつ加熱、粗圧延、仕上げ圧延して所
望の厚さになる熱延板に仕上げられていたが、このよう
な圧延方式は、仕上げ圧延での圧延素材の噛み込み不良
によるラインの停止が避けられず、また、圧延素材の先
端部、後端部の形状不良に起因した歩留り低下も著しい
不利があった。
【0003】このため、最近では仕上げ圧延に先立って
圧延すべき鋼片の後端部、先端部をつなぎ合わせ、これ
を熱間圧延ラインに連続的に供給して圧延する連続熱間
圧延方式が採用されるようになってきた。この点に関し
ては特開平5-42306 号公報が参照される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の連続
熱間圧延方式は、鋼片の接合に際して以下に述べるよう
な多少の不具合がありその解決が望まれていた。
【0005】すなわち、この種の圧延方式では、鋼片同
士を接合するに際して位置決めを行うために、各鋼片の
端部域をクランプにて挟圧支持し、この状態で接合可能
な温度まで加熱昇温・押圧することを通例としていたが
(鋼片の接合方式としては溶接、鍛圧、はめ合形式があ
る。)、とくに鋼片の押圧工程では、それ相当の挟持力
と時間が必要となるためクランプで挟圧支持した領域で
は温度低下を伴う(鋼片の長手方向にステップ状の低温
域が発生する。)のが避けられない。そして、この温度
低下領域は変形抵抗が高いためにその後の圧延工程にお
いて圧延荷重の増加を招いたりスタンド間の張力変動を
引き起こす外乱となり、板厚が局部的に変動したり板が
破断する等の不具合があった。
【0006】とくにこの発明で対象としているような鋼
片の熱間仕上げ圧延は、冷間圧延とは異なり仕上げ圧延
温度の精度が厳しいため圧延速度を低減させることがで
きないうえ、接合部を含むその近傍域における圧延条件
の変化が冷間圧延での圧延条件の変化に比べ非常に急峻
であるため、迅速な板厚制御を行う必要があるところ、
従来の熱間圧延における板厚制御系では、その制御周期
が長いためこのような急峻な外乱に対しては追従できな
い不利があった。
【0007】ちなみに、鋼片を相互に押圧して接合する
際に必要な押圧力を100 〜300 トン程度とすると、クラ
ンプの挟持力はその数倍の力にして挟み込む必要がある
が、クランプの挟持力が大きくなれば、鋼片の加熱昇温
時にクランプを通して流出する熱伝達量も大きくなり、
わずか5秒から10秒程度の加熱時間であってもその部位
とその部位を除く領域の温度の差は50℃以上にもなる。
【0008】この発明の目的は、鋼片同士を突き合わせ
接合してから熱間圧延を行う連続熱間圧延方式において
不可避であった上述のような従来の問題を解消し得る圧
延方法を提案するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】鋼片の寸法や温度分布が
変化している部分を圧延すると圧延荷重が変化し、それ
に応じて圧延後の板厚分布も変化する。鋼片の連続熱間
圧延に際し例えばiスタンドで低温部を圧下した場合、
iスタンドの圧延荷重は増加することになり、これにと
もなってその出側板厚が増加し出側板速度が低下するこ
とになる。そしてこのような状況は、i〜i+1スタン
ド間でのマスフローバランスを乱しスタンド間張力を増
大させ板の破断を引き起こす原因にもなる(高温部を圧
下した場合には低温部を圧下する場合と逆にスタンド間
張力は減少する。)。
【0010】この発明は、鋼片の接合時に生じた急峻な
温度外乱に対して圧延機剛性可変制御を行い、見かけの
圧延機剛性係数を変更(圧延機のロールギャップを高速
で制御)することにより圧延時の荷重変動にともなう板
厚変動を抑制し、各スタンド間でのマススローバランス
を保つことによって張力変動を軽減、接合部での板の破
断を回避するようにしたものである。
【0011】すなわち、この発明は、先行鋼片の後端部
と後行鋼片の先端部を突き合わせ接合したのち、圧延設
備に送給して連続的に熱間仕上げ圧延するに当たり、少
なくとも先行鋼片と後行鋼片の接合部およびその近傍の
圧下に際して、鋼片の接合時に生じた温度外乱周期の1/
100 以下の制御周期のもと0.8 〜1.0 のチューニング率
で圧延機剛性可変制御を行うことを特徴とする鋼片の連
続熱間圧延方法である。
【0012】
【作用】一般に、圧下力Pと鋼板の板厚hとは下記に示
すような直線関係にあることが知られている。
【0013】 h= (P/M) +S0 …(1) S0 :無負荷時の設定ロールギャップ M :圧延機剛性
【0014】上記(1) 式について、ある時点での基準値
からの変動量を取り扱う微分量の式に変形すると次のよ
うに表すことができる。
【0015】 Δh= (ΔP/M) +ΔS …(2) Δh:板厚の変動量 ΔP:圧下力の変動量 ΔS:ギャップの変動量
【0016】現時点における圧延荷重から設定圧延荷重
を減算した値ΔPに係数α/M (α:チューニング率)
を乗じ下記式を満足する如きロールギャップ変更量を設
定して圧延を行えば荷重変動による板厚変動を抑制する
ことができる。
【0017】 ΔS+ (α/M) ΔP=0 …(3)
【0018】また、上記の(2)(3) 式より下記式が成り
立つ。
【0019】 ΔP/Δh=M/1−α=M′ …(4)
【0020】ここに、上記(4) 式におけるM′は見かけ
の圧延機剛性係数であり、制御系内のチューニング率α
の値を変化させることにより、この見かけの圧延機剛性
係数M′を任意に変更することができ、この制御を圧延
機剛性可変制御 (可変ミル定数制御) と定義する。
【0021】図1に、この発明を実施するのに好適な制
御系を模式的に示す。ロードセル等の荷重検出器1によ
って現時点での圧下荷重Pを継続的に検出し、演算器2
にて圧延荷重Pおよび設定圧延荷重P0 の偏差を計算す
る。
【0022】そして、接合部のトラッキング信号Tr
より鋼片の接合部あるいは定常部が圧延機に到達するタ
イミングを判断するとともに、切替え装置3を作動させ
係数器4より係数(α′/M)あるいは(α/M)を考
慮した圧下位置制御信号を圧下シリンダ5へ出力してワ
ークロールrのギャップを調整する。
【0023】図2に接合後における鋼片の長手方向の温
度分布を示す。クランプによる挟圧支持部Lのとくに区
間xでは温度が急峻に変動する温度外乱が生じることに
なるが、上述したような圧延機剛性可変制御を行えば、
かかる領域の圧下に伴う板厚変動やそれに伴うスタンド
間の張力変動は極めて小さなものとなる。
【0024】圧延機の剛性可変制御における温度外乱周
期のサンプリング数と板厚偏差の関係を図3に示す。こ
こに、この発明における温度外乱周期とは上掲図2の例
では区間x(1/4周期)に相当するもの (図2では温
度外乱が4箇所存在(4xで1周期)する。) であり、
この温度外乱周期と制御周期とは以下のような関係にあ
る。
【0025】 制御周期=温度外乱周期/サンプリング数
【0026】この発明においては制御周期を温度外乱周
期の1/100 以下とすることとしたが、その理由は、一般
的な熱間圧延では鋼片の温度が急激に変化する領域に対
し、少なくとも100 点以上サンプリングできる程度の制
御周期としなければ板厚変動を小さくするのが困難だか
らである。
【0027】また、この発明においては前述のチューニ
ング率は0.8 〜1.0 の範囲に設定することとしたが、そ
の理由は、局部的な温度降下域を圧延することによって
生じる板厚変動やスタンド間張力の変動は、図4に示す
ように、チューニング率を0.8 〜1.0 の範囲に設定 (見
かけ上の圧延機剛性係数を大きくする) することによっ
て極めて小さくできるからである。
【0028】なお、定常部分の圧延に際しては圧延機の
特性や他の制御系との干渉などによりチューニング率を
上記の範囲に設定すると、かえって板厚変動を生じるこ
とがある (定常部の圧延においては0.6 程度) ので、板
の破断防止のためマスフローバランスを保つことを最優
先とする接合部(その近傍域を含む)の圧延時のみチュ
ーニング率を0.8 〜1.0 に設定するのが望ましい。
【0029】
【実施例】接合部の温度が周辺温度に対し250 ℃高く、
クランプによる挟圧支持部が85℃低い (温度変動部の鋼
片の長手方向に沿う長さx:250 mm×4箇所) 上掲図2
に示すような温度分布になる接合シートバーを連続的に
熱間仕上げ圧延 (第1圧延機の噛み込み速度:1000mm/
S,温度外乱が圧延機を通過する時間(合計):1秒,
制御周期:5msec (温度外乱周期の1/200), 定常部の圧
延時におけるチューニング率:0.6,接合部を含むその近
傍域の圧延におけるチューニング率:0.9)してその際の
板厚およびスタンド間張力の変動状況について調査し
た。その結果を、シートバーの熱間仕上げ圧延に際して
板厚制御を行わなかった場合および制御周期が20msec
(温度外乱周期の1/50) になるゲージメータ板厚制御を
行った場合の結果とともに図5a〜cおよび図6a〜c
に示す。
【0030】図5,図6から明らかなように、この発明
にしたがって圧延を行った場合には板厚変動が大幅に軽
減され、スタンド間でのマスフローバランスが保たれる
ことにより他の圧延に比較し張力変動が小さく、板が接
合部から破断するおそれなしに圧延できることが確認で
きた。
【0031】
【発明の効果】この発明によれば、鋼片の接合時に生じ
ていた局部的な温度低下に伴う板厚変動や張力変動を大
幅に抑制することができ、安定した連続熱間圧延が実施
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う圧延要領の説明図である。
【図2】鋼片の長手方向に沿う温度分布を示した図であ
る。
【図3】温度外乱周期のサンプリング数とクランプ部の
板厚偏差の関係を示したグラフである。
【図4】チューニング率とクランプ部の板厚偏差の関係
を示したグラフである。
【図5】aは圧延機剛性可変制御の場合における、ま
た、bは板厚制御なしの場合における、cはゲージメー
タ板厚制御の場合における板の長手方向の板厚の変動状
況をそれぞれ調査した結果を示した図である。
【図6】aは圧延機剛性可変制御の場合における、ま
た、bは板厚制御なしの場合における、cはゲージメー
タ板厚制御の場合における最終スタンド間での板の張力
変動をそれぞれ調査した結果を示した図である。
【符号の説明】
1 荷重検出器 2 演算器 3 切替え装置 4 係数器 5 圧下シリンダ r ワークロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三吉 貞行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特公 昭60−59046(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/26 B21B 37/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行鋼片の後端部と後行鋼片の先端部を
    突き合わせ接合したのち、圧延設備に送給して連続的に
    熱間仕上げ圧延するに当たり、 少なくとも先行鋼片と後行鋼片の接合部およびその近傍
    の圧下に際して、鋼片の接合時に生じた温度外乱周期の
    1/100 以下の制御周期のもと0.8 〜1.0 のチューニング
    率で圧延機剛性可変制御を行うことを特徴とする鋼片の
    連続熱間圧延方法。
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