JP2983359B2 - 溶融めっき浴中浸漬部材 - Google Patents
溶融めっき浴中浸漬部材Info
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- JP2983359B2 JP2983359B2 JP3328655A JP32865591A JP2983359B2 JP 2983359 B2 JP2983359 B2 JP 2983359B2 JP 3328655 A JP3328655 A JP 3328655A JP 32865591 A JP32865591 A JP 32865591A JP 2983359 B2 JP2983359 B2 JP 2983359B2
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- Japan
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- hot
- plating bath
- dip plating
- bath
- immersion
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- Coating With Molten Metal (AREA)
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続式溶融めっき（例
えば、Ｚｎめっき、Ｚｎ−Ａｌめっき、Ａｌめっき等）
浴中のシンクロール、サポートロール等の浴中浸漬ロー
ルあるいはその軸受等、溶融めっき浸漬部材の耐食性、
耐摩耗性の向上及びめっき製品の品質安定を実現するも
のである。
えば、Ｚｎめっき、Ｚｎ−Ａｌめっき、Ａｌめっき等）
浴中のシンクロール、サポートロール等の浴中浸漬ロー
ルあるいはその軸受等、溶融めっき浸漬部材の耐食性、
耐摩耗性の向上及びめっき製品の品質安定を実現するも
のである。
【０００２】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】従
来、溶融めっき浴ロール、及びその軸受部品等は、例え
ば特開昭６１−３７９５５号、特開平２−１２５８３３
号等に開示されているようにステンレス鋼等を素材と
し、自溶性合金溶射、セラミックス溶射、および炭化物
系サーメット溶射が行われている。しかしながら耐食
性、耐摩耗性および品質の安定性に劣り、使用中に腐
食、摩耗及び溶射層の剥離を生じることが多く、耐用期
間も短いという問題がある。とりわけシンクロール、サ
ポートロールおよびその軸受においては使用条件が過酷
なこともあり、これらの問題の解決が強く望まれてお
り、またこれらの問題は、製造されるめっき製品の疵等
の発生原因となる重要な問題ともなっている。
来、溶融めっき浴ロール、及びその軸受部品等は、例え
ば特開昭６１−３７９５５号、特開平２−１２５８３３
号等に開示されているようにステンレス鋼等を素材と
し、自溶性合金溶射、セラミックス溶射、および炭化物
系サーメット溶射が行われている。しかしながら耐食
性、耐摩耗性および品質の安定性に劣り、使用中に腐
食、摩耗及び溶射層の剥離を生じることが多く、耐用期
間も短いという問題がある。とりわけシンクロール、サ
ポートロールおよびその軸受においては使用条件が過酷
なこともあり、これらの問題の解決が強く望まれてお
り、またこれらの問題は、製造されるめっき製品の疵等
の発生原因となる重要な問題ともなっている。
【０００３】従来使用または開示されている自溶性合金
溶射、セラミックス溶射、および炭化物系サーメット溶
射は、耐食性が不十分であり、耐用期間が短い欠点を有
している。その理由は、実用化されている自溶性合金や
炭化物サーメットでは溶融めっき浴中での耐食性能が小
さいことや、実用化が進んでいないセラミックスのよう
にそれ自体は耐食性能は有すものの、密着力が小さく基
材との熱膨張差による剥離が避けられないためである。
溶射、セラミックス溶射、および炭化物系サーメット溶
射は、耐食性が不十分であり、耐用期間が短い欠点を有
している。その理由は、実用化されている自溶性合金や
炭化物サーメットでは溶融めっき浴中での耐食性能が小
さいことや、実用化が進んでいないセラミックスのよう
にそれ自体は耐食性能は有すものの、密着力が小さく基
材との熱膨張差による剥離が避けられないためである。
【０００４】本発明による解決すべき課題は優れた耐食
性、耐摩耗性、耐剥離性を具備した材料または被覆材料
を見いだすことにある。
性、耐摩耗性、耐剥離性を具備した材料または被覆材料
を見いだすことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの問
題を解決するために、種々の研究を行い、耐食性、耐摩
耗性および耐剥離性に優れた溶融めっき浴中浸漬部材を
見いだし、大幅な耐用期間延長と同時にめっき製品の品
質安定化を達成したものである。
題を解決するために、種々の研究を行い、耐食性、耐摩
耗性および耐剥離性に優れた溶融めっき浴中浸漬部材を
見いだし、大幅な耐用期間延長と同時にめっき製品の品
質安定化を達成したものである。
【０００６】本発明は、金属Ｗまたは金属ＭｏまたはＷ
−Ｍｏ合金からなる浴浸漬部材、およびそれらの成分が
含まれた被覆材料で課題を解決するものである。
−Ｍｏ合金からなる浴浸漬部材、およびそれらの成分が
含まれた被覆材料で課題を解決するものである。
【０００７】即ち本発明の要旨は、 （１）重量％でＷ：１８．０〜５０．０，ＢまたはＳｉ
が１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０〜２０．
０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層または溶接
肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき浴中浸漬
部材。 （２）重量％でＭｏ：１８．０〜５０．０，ＢまたはＳ
ｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０〜２０．
０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層または溶接
肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき浴中浸漬
部材。 （３）重量％でＷ−Ｍｏ合金：１８．０〜５０．０、Ｂ
またはＳｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０
〜２０．０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層ま
たは溶接肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき
浴中浸漬部材。にある。
が１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０〜２０．
０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層または溶接
肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき浴中浸漬
部材。 （２）重量％でＭｏ：１８．０〜５０．０，ＢまたはＳ
ｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０〜２０．
０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層または溶接
肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき浴中浸漬
部材。 （３）重量％でＷ−Ｍｏ合金：１８．０〜５０．０、Ｂ
またはＳｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０
〜２０．０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層ま
たは溶接肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき
浴中浸漬部材。にある。
【０００８】本発明者らは、鋭意調査、実験を繰り返し
た結果、Ｗ，またはＭｏ，またはＷ−Ｍｏ合金がめっき
浴中で極めて優れた耐食性能を有する知見を得た。これ
らの材料は焼結体を加工して軸受等の小型部品へバルク
材で適用することができる。又ロール等の大型部材へは
溶射等による表面被覆方法また熱間等方圧プレス法等を
用いて適用することができる。
た結果、Ｗ，またはＭｏ，またはＷ−Ｍｏ合金がめっき
浴中で極めて優れた耐食性能を有する知見を得た。これ
らの材料は焼結体を加工して軸受等の小型部品へバルク
材で適用することができる。又ロール等の大型部材へは
溶射等による表面被覆方法また熱間等方圧プレス法等を
用いて適用することができる。
【０００９】以下各組成を限定した理由を述べる。Ｗま
たはＭｏは、耐食性をもたせるために必要不可欠な成分
で、１８％未満では耐食性向上効果が極めて少なく、５
０％を超えると溶射や溶接施工性が低下するため１８．
０〜５０．０％の範囲とした。ＢおよびＳｉは、自溶性
を与え溶接溶射施工性の向上させ、溶射層または溶接層
中で硼化物や硅化物を形成し耐食性や耐摩耗性を向上さ
せる効果がある。１．０％以上から効果が認められる
が、４．０％を超えると溶射や肉盛層が脆化したり割れ
や剥離を生じやすくなるため、１．０〜４．０％の範囲
とした。尚、ＢおよびＳｉは、いずれか１種の添加でも
良い。ＣｒはＦｅやＣｏと共にマトリックスを形成する
元素でありマトリックスを強化する。５．０％未満や２
０．０％を超えると十分な効果が得られず５．０〜２
０．０％の範囲とした。マトリックス成分はＮｉと比べ
比較的めっき浴耐食性のよいＦｅまたはＣｏとした。
尚、この組成に靭性付与のためにＮｉを５％以下、炭化
物析出のために１．５％以下添加してもよい。
たはＭｏは、耐食性をもたせるために必要不可欠な成分
で、１８％未満では耐食性向上効果が極めて少なく、５
０％を超えると溶射や溶接施工性が低下するため１８．
０〜５０．０％の範囲とした。ＢおよびＳｉは、自溶性
を与え溶接溶射施工性の向上させ、溶射層または溶接層
中で硼化物や硅化物を形成し耐食性や耐摩耗性を向上さ
せる効果がある。１．０％以上から効果が認められる
が、４．０％を超えると溶射や肉盛層が脆化したり割れ
や剥離を生じやすくなるため、１．０〜４．０％の範囲
とした。尚、ＢおよびＳｉは、いずれか１種の添加でも
良い。ＣｒはＦｅやＣｏと共にマトリックスを形成する
元素でありマトリックスを強化する。５．０％未満や２
０．０％を超えると十分な効果が得られず５．０〜２
０．０％の範囲とした。マトリックス成分はＮｉと比べ
比較的めっき浴耐食性のよいＦｅまたはＣｏとした。
尚、この組成に靭性付与のためにＮｉを５％以下、炭化
物析出のために１．５％以下添加してもよい。
【００１０】上記（１），（２），（３）の材料組成物
は、シンクロール等の基材表面に減圧プラズマ溶射法、
爆発溶射法、ジェトコートやダイヤモンドジェットなど
の超音速火炎溶射法またはプラズマ溶射法の一般溶射技
術、またはプラズマ粉体肉盛溶接法などの溶接方法によ
り被覆することができ、膜厚は、溶射においては０．１
〜５．０ｍｍで、溶接では１．０〜５．０ｍｍで十分で
ある。
は、シンクロール等の基材表面に減圧プラズマ溶射法、
爆発溶射法、ジェトコートやダイヤモンドジェットなど
の超音速火炎溶射法またはプラズマ溶射法の一般溶射技
術、またはプラズマ粉体肉盛溶接法などの溶接方法によ
り被覆することができ、膜厚は、溶射においては０．１
〜５．０ｍｍで、溶接では１．０〜５．０ｍｍで十分で
ある。
【００１１】
実施例−１ 表１に示すような各組成物を高温亜鉛浴に浸漬腐食試験
を実施した。浸漬腐食試験方法は図１に示す方法で、試
験結果を表２に示す。試験条件は以下の通りである。図
１中、１は電気炉、２は黒鉛るつぼ、３は溶融亜鉛めっ
き浴、４は浸漬材、５は浸漬材固定治具を示す。
を実施した。浸漬腐食試験方法は図１に示す方法で、試
験結果を表２に示す。試験条件は以下の通りである。図
１中、１は電気炉、２は黒鉛るつぼ、３は溶融亜鉛めっ
き浴、４は浸漬材、５は浸漬材固定治具を示す。
【００１２】 試験片仕様 試験片サイズ：φ５０ｍｍ，長さ２００ｍｍ 基材材質：ＳＵＳ３０４ 溶射または溶接の被覆厚み：表２記載の通り 試験条件 浴温度 ８００℃ 浴組成 亜鉛９２％，鉄８％ 浸漬時間 ２４時間 実施例−２ 表１に示すような各組成物を図２に示すような連続溶融
亜鉛めっき浸漬部材に適用し、実機試験を実施した。結
果を表２に示す。図２中、６はシンクロール、７はシン
クロール軸受、８はストリップ、３は溶融亜鉛めっき浴
を示す。
亜鉛めっき浸漬部材に適用し、実機試験を実施した。結
果を表２に示す。図２中、６はシンクロール、７はシン
クロール軸受、８はストリップ、３は溶融亜鉛めっき浴
を示す。
【００１３】試験条件 浴温度 ５００℃ 浴組成 亜鉛浴（Ａｌ濃度０．２０〜０．３０％）
【００１４】
【表１】
【００１５】
【表２】
【００１６】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば溶融めっ
き浴中浸漬部材の耐食性、耐摩耗性の向上および品質の
安定性が得られ、特にシンクロールの寿命の大幅な延長
と、これを用いて生産される製品品質の長期安定が確保
でき、更にシンクロール、軸受等の浴中浸漬部材の交換
による生産休止をも大幅に低減するなど、その効果は極
めて大なるものである。
き浴中浸漬部材の耐食性、耐摩耗性の向上および品質の
安定性が得られ、特にシンクロールの寿命の大幅な延長
と、これを用いて生産される製品品質の長期安定が確保
でき、更にシンクロール、軸受等の浴中浸漬部材の交換
による生産休止をも大幅に低減するなど、その効果は極
めて大なるものである。
【図１】本発明実施例１の溶融めっき浴中浸漬腐食試験
に使用した腐食試験装置の概略図である。
に使用した腐食試験装置の概略図である。
【図２】本発明実施例２の連続溶融めっき浴中浸漬部材
の使用状況を示す図である。
の使用状況を示す図である。
１…電気炉 ２…黒鉛るつぼ ３…溶融亜鉛めっき浴 ４…浸漬試験材 ５…浸漬試験材固定治具 ６…シンクロー
ル ７…シンクロール軸受 ８…ストリップ
ル ７…シンクロール軸受 ８…ストリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ２３Ｃ 2/00 Ｃ２３Ｃ 2/00 4/16 4/16 30/00 30/00 Ｂ (72)発明者 佐藤信治 東海市東海町５−３ 新日本製鐵株式会 社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 平３−94048（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−310349（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−125833（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−108354（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C23C 4/06
Claims (3)
- 【請求項１】 重量％でＷ：１８．０〜５０．０，Ｂま
たはＳｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０〜
２０．０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層また
は溶接肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき浴
中浸漬部材。 - 【請求項２】 重量％でＭｏ：１８．０〜５０．０，Ｂ
またはＳｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃｒ：５．０
〜２０．０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表面溶射層ま
たは溶接肉盛層を有することを特徴とする、溶融めっき
浴中浸漬部材。 - 【請求項３】 重量％でＷ−Ｍｏ合金：１８．０〜５
０．０，ＢまたはＳｉが１種以上：１．０〜４．０，Ｃ
ｒ：５．０〜２０．０，残部ＦｅまたはＣｏからなる表
面溶射層または溶接肉盛層を有することを特徴とする、
溶融めっき浴中浸漬部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3328655A JP2983359B2 (ja) | 1991-12-12 | 1991-12-12 | 溶融めっき浴中浸漬部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3328655A JP2983359B2 (ja) | 1991-12-12 | 1991-12-12 | 溶融めっき浴中浸漬部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05163559A JPH05163559A (ja) | 1993-06-29 |
| JP2983359B2 true JP2983359B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=18212688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3328655A Expired - Lifetime JP2983359B2 (ja) | 1991-12-12 | 1991-12-12 | 溶融めっき浴中浸漬部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2983359B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100457238B1 (ko) * | 2000-12-22 | 2004-11-16 | 주식회사 포스코 | 용융금속 도금설비용 저널베어링 제조방법 |
| KR20030052905A (ko) * | 2001-12-21 | 2003-06-27 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 용융금속 도금용 침지롤 저널베어링 |
| KR20030052921A (ko) * | 2001-12-21 | 2003-06-27 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 연속 용융알루미늄 도금에 사용되는 포트 롤 |
| JP4579706B2 (ja) | 2005-02-02 | 2010-11-10 | 株式会社野村鍍金 | 耐亜鉛侵食性が改善された物品 |
| KR100816055B1 (ko) * | 2006-12-28 | 2008-03-21 | 현대하이스코 주식회사 | 내마모성이 우수한 용융아연도금라인의 싱크 로울러축지지용 베어링부 |
-
1991
- 1991-12-12 JP JP3328655A patent/JP2983359B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05163559A (ja) | 1993-06-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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