JP2983012B2 - 磁気マーカ用バイアス材および磁気マーカならびに磁気マーカ用バイアス材の製造法 - Google Patents

磁気マーカ用バイアス材および磁気マーカならびに磁気マーカ用バイアス材の製造法

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JP2983012B2 JP10087936A JP8793698A JP2983012B2 JP 2983012 B2 JP2983012 B2 JP 2983012B2 JP 10087936 A JP10087936 A JP 10087936A JP 8793698 A JP8793698 A JP 8793698A JP 2983012 B2 JP2983012 B2 JP 2983012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マーカとなる磁歪
振動する金属片(以下磁歪素子と呼ぶ)にバイアス磁界
を印加する磁気マーカ用バイアス材および磁気マーカな
らびに磁気マーカ用バイアス材の製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】盗難防止や物品の流れ、あるいは物品の
種類を把握する等の目的で、磁気的なラベルを付与し、
そのラベルをマーカとして検出する電子監視システムが
提案されている。その中で、磁歪材料をマーカとして用
いたシステムがある。例えば、特開平8−60312号
には、アモルファス磁歪材をマーカとして使用する技術
が提案されており、特定の非晶質金属製の磁歪素子を交
番磁場中で共鳴振動させることによって、磁界を変化さ
せ、ピックアップコイルにより検出するシステムが開示
されている。
【0003】また、WO96/32518号や特開平8
−87237号には、磁歪材料に一定の予備磁界(バイ
アス磁界)を印加しておき、この状態で磁歪材料に固有
の共振周波数の交番磁界を印加し、磁歪材料が機械的共
振を行うようにしたシステムも提案されている。このよ
うなバイアス材として半硬質磁性材を用い、マーカとな
る磁歪素子にバイアス磁界を印加する方式によれば、バ
イアス材料を消磁することによって、マーカを取り外す
ことなく不活性化することができる。したがって、物品
にマーカを挿入あるいは貼付しておけば、例えば物品の
代金が支払われる際に、物品に付与された磁気マーカを
不活性化することで、正当に購入された物品と、不当に
持ち出そうとされた活性な磁気マーカを付与される物品
とを識別できるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 このような電子監視シ
ステムにおいては、マーカとして用いられる磁歪材料も
重要であるが、磁歪材料にバイアス磁界を印加するバイ
アス材料の選択も重要である。バイアス材料としては、
磁歪材料によって減磁されないように、磁歪材料に比べ
て高い保磁力を有する必要があり、また磁化と消磁が行
なえるような材料が求められる。このような、磁化と消
磁が可能な材料としては、Fe−25wt%Cr−10
wt%Co等に代表されるFe−Cr−Co系半硬質磁
性材料が知られており、リードリレー等に使用されてい
る。
【0005】バイアス材料としてもFe−Cr−Co系
合金が利用されているが、Fe−Cr−Co系合金は、
Coを多量に含むため高価であり、保磁力が7200A
/mと高く、また残留磁束密度Brが1.1T程度であ
って、印加磁場8000A/mにおける磁束密度(飽和
磁束密度B8000)と残留磁束密度Brの比で表され
る角形比Br/B8000が0.8程度とさほど高くな
い材料である。
【0006】上述したように、バイアス材料は磁化と消
磁をなされる材料であって、保磁力が高すぎると消磁が
十分に行いにくいという問題がある。消磁が十分に行わ
れないと電子監視システムの誤動作につながり好ましく
ない。
【0007】同様にB−H曲線における角形比および磁
化急峻性が悪いと、磁化状態と消磁状態の境界が明瞭で
なくなるため、これも誤動作の原因になる。本発明で言
う磁化急峻性とは、バイアス材を磁化あるいは消磁する
際に、磁化状態が急激に変わる特性を指し、磁化急峻性
に優れた材料においては、B−H曲線が矩形に近いもの
となる。
【0008】本発明における磁化急峻性の優劣の判断を
以下に述べる。一般に半硬質磁性材料は、その保磁力の
5倍の磁場を印加した際に飽和磁化量に達すると言われ
ている。そこで、この磁化量をB(5Hc)と呼ぶこと
にする。更に、保磁力の1.5倍の磁場を印加した際の
磁化量をB(1.5Hc)とし、これらの比、すなわ
ち、B(1.5Hc)/B(5Hc)が0.8を越える
ものを磁化急峻性に優れた材料とした。
【0009】残留磁束密度はできるだけ高いことが磁歪
素子にバイアス磁界を印加するのに都合が良いが、Fe
−Cr−Co系合金では、純鉄の2.1Tよりも大きく
低下している。磁歪素子に印加されるバイアス磁界の大
きさは残留磁束密度とバイアス材の断面積とに比例す
る。また、残留磁束密度が小さいと、バイアス材の断面
積を大きくする必要が生じるため、磁気マーカの小型化
に不都合である。
【0010】本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、
磁気マーカ用のバイアス材として優れた磁気特性を有
し、且つ安価な材料を提供することである。また、この
バイアス材を用いた磁気マーカを提供することであり、
バイアス材の有効な製造法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高い残留磁
束密度と磁気マーカ用バイアス材として要求される保磁
力を有し、B−H曲線における高い角形比および優れた
磁化急峻性を実現できる安価な材料を検討した結果、F
e−Cu族系材料に到達した。
【0012】すなわち、本発明はFeを主体とする磁性
を有するマトリックスにCu族非磁性金属の1種または
複数種が分散した組織を有する磁気マーカ用バイアス材
である。本発明において、Feを主体とするとは、Fe
がC、Si、Mn、P、S、Al、N、Oといった微量
成分およびFeに固溶する添加元素を含有することをさ
す。また、本発明において、Cu族非磁性金属は、Fe
を主体とする磁性を有するマトリックスに対して固溶度
が非常に小さいため、マトリックスに微量に固溶するも
のを除いては、単体で存在するが、微量成分を含むこと
は言うまでもない。また、本発明において、分散とは、
原子レベルでの分散ではなく、材料中で相を形成して存
在することをさす。
【0013】また、Feを主体とする磁性を有するマト
リックスにCu族非磁性金属の1種または複数種および
非磁性無機化合物が分散した組織を有する磁気マーカ用
バイアス材である。
【0014】本発明において、非磁性無機化合物とし
て、好ましくは金属炭化物を分散させる。
【0015】本発明において、Cu族非磁性金属とし
て、好ましくは重量比率で3〜35%のCuを含有させ
る。
【0016】保磁力が小さすぎると、バイアス材の磁化
状態が不安定となるため、より好ましいCu量の下限と
しては重量比率で5%以上を含有させる。また、保磁力
が大きすぎると、バイアス材を消磁しにくくなるため、
より好ましいCu量の上限は重量比率で25%以下であ
る。更に好ましいCu量の範囲は重量比率で8〜18%
である。
【0017】本発明の磁気マーカ用バイアス材は塑性加
工により、平板化もしくは線状化される。
【0018】本発明のバイアス材において、Cu族非磁
性金属は塑性加工により展伸される。
【0019】本発明のバイアス材は、展伸したCu族非
磁性金属により、磁気異方性を有する。
【0020】本発明のバイアス材は、塑性加工後の熱処
理により、磁化急峻性を高めることができる。
【0021】本発明のバイアス材は、磁気異方性を活か
すため、展伸したCu族非磁性金属と平行に切り出され
る。
【0022】本発明の磁気マーカ用バイアス材は、Fe
を主体とする磁性を有するマトリックスにCu族非磁性
金属の1種または複数種を常温の平衡状態における固溶
限以上含有させた溶製材を素材とし、塑性加工により平
板化もしくは線状化して得ることができる。
【0023】あるいは本発明の磁気マーカ用バイアス材
は、混合粉を圧密もしくは焼結により結合させた素材
を、塑性加工により平板化もしくは線状化して得ること
ができる。溶製法においては、熱間加工時にCu族非磁
性金属がマトリックス粒界に凝集し、割れの原因となる
ことがあるが、粉末を用いる方法では、Cu族非磁性金
属のマトリックス粒界への凝集を防ぐことができ、好ま
しい。
【0024】あるいは本発明の磁気マーカ用バイアス材
は、Feを主体とする磁性を有するマトリックスに、C
u族非磁性金属の1種または複数種を常温の平衡状態に
おける固溶限以上含有させた金属粒子を結合させた素材
を、塑性加工により平板化もしくは線状化して得ること
ができる。このような金属粒子を用いる方法は、混合粉
を素材とする方法に比べて、Cu族非磁性金属を微細に
分散することができるため有効である。
【0025】本発明において、金属粒子を結合させるに
は、圧密もしくは焼結もしくは半凝固状態で積層する等
の方法が採用できる。具体的には、ガスアトマイズ、水
アトマイズといったアトマイズ法で金属粉末を得た後、
熱間静水圧プレス(以下HIPと呼ぶ)によって圧密す
る方法、あるいはスプレーフォーミングによる積層が好
ましい。ここで言う積層とは、一旦溶解した材料を半凝
固状態にして噴霧し、粒子を積み重ねて凝固させていく
ことをさす。
【0026】量産性向上のためには、素材を大きくする
ことが有効である。したがって塑性加工の初期には、熱
間加工が有効となる。具体的には、鍛伸や熱間圧延が採
用できる。
【0027】バイアス材の磁化急峻性を高めるために
は、磁気異方性を持たせることが有効である。分散した
Cu族非磁性金属を一方向に展伸させるため、塑性加工
の後期には冷間加工を用いることが好ましい。具体的に
は、冷間での引き抜きや冷間圧延が採用できる。
【0028】更に磁化急峻性を高めるためには、冷間加
工の後に熱処理(以下急峻化熱処理と呼ぶ)を施すこと
が好ましい。マトリックスの磁区の回転を妨げる主たる
要素は、非磁性領域である分散したCu族非磁性金属お
よび非磁性無機化合物と、塑性加工により加えられたマ
トリックスの歪である。急峻化熱処理によってマトリッ
クスの歪取りがなされるため、マトリックスの磁区の回
転が容易となる。したがって磁区の回転を妨げる主要素
をCu族非磁性金属および非磁性無機化合物に限定する
ことができ、磁化急峻性を高めることができるのであ
る。
【0029】急峻化熱処理の温度は、400〜700℃
が好ましい。熱処理温度が低すぎると、マトリックスの
歪を十分に除去することができない。したがってより好
ましい熱処理温度は450℃以上である。熱処理温度が
高すぎると、Cu族非磁性金属が粗大化してしまい、マ
トリックスの磁区回転を妨げる効果が十分に得られなく
なる恐れがある。したがってより好ましい熱処理温度は
650℃以下である。
【0030】また、急峻化熱処理の時間は、2〜120
分が好ましい。熱処理時間が短すぎると、マトリックス
の歪を十分に除去することができない。したがってより
好ましい熱処理時間は3分以上である。熱処理時間が長
すぎると、Cu族非磁性金属が粗大化してしまい、マト
リックスの磁区回転を妨げる効果が十分に得られなくな
る恐れがある。また、生産性の点からも、熱処理時間は
できるかぎり短くすることが好ましい。したがってより
好ましい熱処理時間は60分以下である。
【0031】磁気マーカを小型化するため、磁歪素子お
よびバイアス材は、平板状もしくは線状であることが好
ましい。
【0032】本発明は、Feを主体とする磁性を有する
マトリックスに、重量比率で8〜18%の遊離したCu
族非磁性金属相が展伸して筋状に分散した組織を有する
薄板材の長手方向に平行に、すなわち、筋状組織に平行
に切り出された磁気マーカ用バイアス材である。
【0033】本発明の磁気マーカ用バイアス材におい
て、保磁力の1.5倍の磁場をバイアス材の長手方向に
印加した際の磁化量B(1.5Hc)と保磁力の5倍の
磁場を印加した際の磁化量B(5Hc)との比、すなわ
ち、B(1.5Hc)/B(5Hc)は0.8を越え
る。
【0034】本発明の磁気マーカ用バイアス材は、磁歪
素子と組み合わせることで磁気マーカとして利用するこ
とができる。
【0035】磁気マーカを小型化するため、磁歪素子お
よびバイアス材は、平板状もしくは線状であることが好
ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の重要な特徴の一つは、上
述したようにFeを主体とする磁性を有するマトリック
スにCu族の非磁性金属を分散させた材料をバイアス磁
界印加用の材料として選択したことにある。
【0037】Feを主体とする磁性を有するマトリック
スに対し、Cu族の元素すなわちAu、Ag、Cuは、
ほとんど固溶せず、Feを主体とする磁性を有するマト
リックスとCu族元素が遊離した組織となる。ここで言
う遊離とは、Feを主体とする相とCu族の相とが2相
に分離した状態を指す。材料が磁化される際に、磁性を
持ったマトリックスの磁区の回転を、分散して存在する
非磁性のCu族元素が妨げるため、保磁力が増大し、し
たがって半硬質磁性を持たせることができる。
【0038】Cu族非磁性金属としては、Au、Ag、
Cuのうち、いずれの元素を用いても、あるいは複数種
を用いても有効であると思われるが、CuはCu族のう
ち最も安価に入手することが可能であるので、Cuを利
用するのが好ましい。Cu族金属はバイアス材中に分散
させて非磁性領域を形成させるものであるため、重量で
はなく体積が重要となる。したがって同等の効果を得る
にはAuやAgを用いる場合に比べてCuは少なくて済
むことからも、Cuの利用が有効である。
【0039】本発明において、好ましくはCuを重量比
率で3〜35%含有させる。より好ましいCu量は、重
量比率で5〜25%である。更に好ましいCu量は、重
量比率で8〜18%である。
【0040】バイアス材の保磁力が小さすぎると、バイ
アス材の磁化状態が不安定となる。例えば正当に物品が
購入され、物品に付与されたバイアス材を一旦消磁した
後に、磁石を近づけられて再びバイアス材が磁化してし
まい、警報が作動してしまうという可能性がある。した
がって、本発明においてCu量は、重量比率で3%以上
が望ましい。角形比Br/B8000が0.9を越える
よう、より好ましいCu量は、重量比率で5%以上であ
る。保磁力Hc≧1600[A/m]を達成できるよ
う、更に好ましいCu量は、重量比率で8%以上であ
る。
【0041】一方、保磁力が大きすぎるとバイアス材が
消磁しにくくなり、消磁する際に装置からの距離を大き
くすることができないため、例えばレジにおいて消磁を
行う場合、手間がかかり、混雑を招く恐れがある。ま
た、バイアス材が十分消磁されずに警報を作動させてし
まう恐れもある。また、Cu量を多くすることにより、
残留磁束密度が低下しすぎてバイアス材としての性能が
低下する場合がある。したがって、本発明においてCu
量は、重量比率で35%以下が望ましい。角形比Br/
B8000が0.8を下回らないよう、より好ましいC
u量は、重量比率で25%以下である。残留磁束密度が
1.3[T]を下回らないよう、更に好ましいCu量
は、重量比率で18%以下である。
【0042】本発明のバイアス材では、Feを主体とす
磁性を有するマトリックスにCu族非磁性金属を分散
させることにより、マトリックスの高い飽和磁束密度を
そのまま利用することができるという利点がある。そし
て分散させるCu族の量によって、保磁力を調整するこ
とが可能である。
【0043】またCu族非磁性金属の他に、非磁性無機
化合物を分散させることで、保磁力を増大させることが
できるため、所望の保磁力に調整することが容易とな
る。本発明で言う非磁性無機化合物とは、例えばMnS
のような金属硫化物、あるいはAlのような金属
酸化物、また、MoC、NbCと言った金属炭化物とい
ったものが挙げられる。炭素はFeを主体とする磁性を
有するマトリックスに溶け込み、マトリックスの保磁力
を増大させ、また、他の金属元素と結びつき炭化物を形
成することから、金属炭化物は特に有効である。もちろ
ん前記以外の非磁性無機化合物であっても良いことは言
うまでもない。
【0044】次に挙げるような元素を、保磁力調整のた
め添加することができる。加工性が低下しないよう、以
下に示す範囲で添加することが好ましい。 C≦1%、Si≦5%、Mn≦6%、Co≦10%、C
r≦10%、Ta≦5%、W≦5%、Mo≦5%、Ti
≦5%、V≦5%、Nb≦5%、P≦0.04%、S≦
0.03%、Mg≦5%、Ca≦5%、Al≦5%、O
≦0.5%、N≦0.5%、B≦1%、Y≦0.5%、
希土類元素≦0.15%、Pd≦3%、Pt≦3%、Z
r≦0.5%、
【0045】保磁力の調整に有効な結晶粒内に微細に析
出する炭化物を生成する元素として、特に有効であるも
のはMo、Ta、W、Nb、V等である。ただし、添加
量が多くなると加工性が低下する。また角形比や磁化急
峻性が悪くなり、バイアス材として要求される特性が劣
化する。したがって、添加量は上記の範囲にすることが
望ましい。
【0046】Cu族を分散させた材料に塑性加工を加え
ると、組織に異方性が生じ、したがって磁気異方性が生
じることとなる。すなわち、マトリックスに分散するC
u族が圧延もしくは引き抜きといった塑性加工によって
展伸されることで、長手方向に伸びた非磁性領域が分散
した組織が得られる。バイアス材が磁化あるいは消磁さ
れる際には、この非磁性領域が磁区の回転を妨げ、した
がって長手方向が磁化容易方向となる。
【0047】バイアス材の組織を図1に示す。ミクロ組
織を走査式電子顕微鏡で観察した結果を(A)に、その
模式図を(B)に示した。模式図に示したようにFeを
主体とする磁性を有するマトリックス1にCu族非磁性
金属2が圧延方向に展伸した形態で分散している。ま
た、非磁性無機化合物3も観察される。X線分析によっ
て、背景の黒く見える部分はSi、Mn等を含むFeを
主体とする磁性を有するマトリックスであり、筋状や点
状の白く見える部分はCuであり、黒い球状のものは金
属炭化物であることを確認した。
【0048】磁気異方性を持たせるために行う平板化も
しくは線状化の方法は、圧延加工あるいは引き抜き加工
が有効であるが、形状の精度、経済性等の理由から熱間
圧延、冷間圧延を用いるのが望ましい。また、本発明の
磁気マーカバイアス材は平板形状のみならず、丸や角あ
るいは異形状断面を有する線状でも使用できることは言
うまでもない。
【0049】上述した磁気異方性を有効に活用するた
め、本発明のバイアス材は展伸したCu族である非磁性
領域に平行に切り出し、長手方向に磁化するのが好まし
い。圧延もしくは引き抜きの長手方向に非磁性領域が筋
状に分散しているため、垂直方向に比して、平行方向が
より磁化しやすい方向となっている。これをバイアス材
の長手方向として切り出し、この方向に磁化して磁気マ
ーカ用のバイアス材として用いるのが好ましい。このこ
とより、バイアス材は磁歪素子に対し長手方向に磁場を
印加する。一方の磁歪素子には幅方向に磁区を揃えるよ
うな熱処理を施しておくのが好ましい。バイアス材を近
接させることで、保磁力が小さい磁歪素子の磁区は容易
に回転し、したがって、その長さで決まる固有の周波数
の交番磁界にさらされた際に、機械的に共振する。
【0050】本発明において、溶製材による工程にてバ
イアス材料を作製する方法が、最も安価に材料を得る方
法であると思われる。溶湯を鋳型に鋳込む方法、薄板に
直接連続鋳造する方法などが挙げられる。連続鋳造法は
材料中の偏析を抑えることができ、好ましい。得られた
溶製材の素材に、圧延もしくは引き抜き等の加工を加え
ることによって、長手方向に非磁性領域が筋状に分散し
た組織を得ることができる。
【0051】上記のような組織および磁気的挙動は、溶
製材のみではなく粉末冶金材でも得ることができる。粉
末の組み合わせは、様々に考えられるが、Feを主体と
する金属粒子と、Cu族非磁性金属粒子またはCu族非
磁性金属を含有する粒子を用いるのが好ましい。これら
の合金粉を、圧密、焼結等によって結合させた素材に対
し、圧延もしくは引き抜き等の加工を加えることによっ
て、長手方向に非磁性領域が筋状に分散した組織を得る
ことができる。
【0052】また、粉末を用いる方法によれば、Cu族
非金属元素の分散の度合いを調節することが容易にな
る。したがって保磁力の調整が容易となり、更に溶製法
と比較し、少ないCu量で、要求される保磁力を得るこ
ともできる。
【0053】また、溶製法による場合では、マトリック
ス粒界にCu族非金属元素が集中して析出するため、熱
間における加工時に割れを生じることがあるが、粉末を
用いる方法ではこの割れを防ぐことができる。
【0054】あるいはFeを主体とする磁性を有する
トリックス中にCu族非磁性金属を常温の平衡状態にお
ける固溶限以上含有させた粉末を用いても得ることがで
きる。まず、Feを主体とするマトリックス中にCu族
非磁性金属を常温の平衡状態における固溶限以上含有さ
せた溶湯を、ガスアトマイズ、水アトマイズと呼ばれる
急冷法によって得た粉末をHIPに代表される圧密加圧
焼結により素材とする方法、あるいはスプレーフォーミ
ング法に代表される金属溶湯を半凝固状態で堆積させる
方法などで塑性加工に供する素材を得る。そして得られ
た素材に圧延もしくは引き抜き等の加工を加えることに
よって、長手方向に非磁性領域が筋状に分散した組織を
得ることができる。混合粉を用いる場合に比して、Cu
族非磁性金属を微細に分散できるという利点がある。
【0055】上述のようにして得られた塑性加工後の材
料には、マトリックス中に多くの歪が入っている。適当
な熱処理を施して、この歪を取ってやることで、更に磁
化急峻性を高めることができる。急峻化熱処理の前後の
磁気特性測定結果を図2に示す。左に示した熱処理前の
ものは曲線がなだらかであるのに対し、右に示した熱処
理後のものは矩形に近い形を呈している。磁化急峻性を
表わすB(1.5Hc)/B(5Hc)は熱処理前は
0.8程度であるのに対し、熱処理後は0.9程度まで
向上できた。このように、飽和磁束密度や保磁力に大き
な影響を与えることなく、磁化急峻性のみを大幅に向上
することができる。また、この急峻化熱処理は、バイア
ス材を切り出す工程の前で行っても、後で行っても、効
果に大きな差はないが、生産性の観点から、連続で熱処
理を行えるよう、切り出し工程の前に行うのが好まし
い。
【0056】以上、上述したようにして、展伸して筋状
に分散したCu族非磁性金属相に平行に切り出された薄
板状の磁気マーカ用バイアス材を得ることができる。
【0057】展伸して筋状に分散したCu族非磁性金属
相に平行に切り出し、急峻化熱処理を施すことによっ
て、B(1.5Hc)/B(5Hc)≧0.8のバイア
ス材が得られる。特に重量比率で8〜18%のCuを含
むものでは、B(1.5Hc)/B(5Hc)≧0.9
を容易に実現できる。磁化急峻性以外の、角形性、保磁
力等の磁気特性、熱間および冷間での加工性等、種々の
観点からも、最も好ましいCu量は、重量比率で8〜1
8%である。
【0058】本発明において、磁歪素子とバイアス材と
を組み合わせることで磁気マーカとすることができる。
磁歪素子の材料としては、例えばFe−Co系、Fe−
Ni−Mo系の非晶質金属材料などが知られている。こ
れらの材料からなる磁歪素子は、バイアス材によって3
00〜800A/m程度に予備磁化された状態で、磁歪
素子の長さによって決定される共振周波数の交番磁界に
よって、機械的に共振する。例えばこの共振周波数を日
常用いられている50〜60kHzに設定する場合、磁
歪素子の長さは20〜50mm程度にできる。
【0059】バイアス材が磁歪素子に印加する磁界の大
きさは、バイアス材の残留磁束密度とバイアス材の断面
積およびバイアス材と磁歪素子との距離によって決定す
る。本発明のバイアス材は残留磁束密度が高いため、磁
歪素子に対しバイアス磁界を印加する際、断面積を小さ
くとることができるため、磁気マーカの小型化にも有効
である。
【0060】バイアス材の形状に合わせ、磁歪素子も平
板状もしくは線状であることが好ましい。小型化、薄型
化できることから、バイアス材、磁歪素子とも平板状と
するのがより好ましい。
【0061】
【実施例】本発明のバイアス材No.1〜16は以下の
ような工程で溶製法にて製造した。溶解炉にて所望の組
成に調整した後、造塊し、溶製材の素材を得た。鋼塊を
鍛伸した際に割れが生じるものもあったが、割れのない
部分を熱間圧延による塑性加工にて板厚5mmまで加工
した。この後、軟化焼鈍と冷間圧延による塑性加工を繰
返して平板化し、板厚50μmの薄板材を得た。比較例
31も同様に製造した。
【0062】また本発明のバイアス材No.51〜66
は以下のような工程で粉末法にて製造した。先ず、溶解
炉にて所望の組成に調整した後、種々の急冷法のうち、
ガスアトマイズ法にて球状の粉末を得た。この金属粉末
をX線分析を行い、Cu族非磁性金属がFeを主体とす
磁性を有するマトリックスに対して常温の平衡状態に
おける固溶限以上含有されていることを確認した。次に
分級して得た−16メッシュの粉末を、幅100mm、
厚さ40mm、長さ200mmの軟鋼製のHIP缶に充
填し加熱脱気した後、温度950℃、圧力1500at
mのHIPで1時間かけて焼結し、素材を得た。焼結後
の容器をそのまま熱間圧延にて塑性加工した後、容器を
研削により除去した。続いて850℃で1時間の軟化焼
鈍を施した後、熱間圧延にて板厚5mmまで塑性加工し
た。この後、軟化焼鈍と冷間圧延による塑性加工を繰返
して平板化し、板厚50μmの薄板材を得た。比較例8
1も同様に製造した。
【0063】表1に本発明で製造したバイアス材の組成
を示す。
【0064】
【表1】
【0065】上述の工程により得られた薄板材より、展
伸したCuと平行になるよう圧延方向に平行に切り出
し、磁気マーカ用バイアス材の磁気特性測定用試験片と
した。続いて400〜700℃で30分間の急峻化熱処
理を施した後、磁気特性を測定した。表2に磁気特性測
定結果を示す。
【0066】
【表2】
【0067】表2に示すように本発明のバイアス材N
o.1〜16およびNo.51〜66は、Cu量によっ
て保磁力と残留磁束密度と、B−H曲線における角形比
および急峻性を調整できることがわかる。Cu3〜35
%で、Hc=800〜6550A/m、角型比がBr/
B8000≧0.8、B(1.5Hc)/B(5Hc)
≧0.8のバイアス材を得ることができる。
【0068】本発明のバイアス材のミクロ組織を走査型
電子顕微鏡を用いて観察した。本発明の化学組成を有す
るバイアス材のミクロ組織は、Feを主体とする磁性を
有するマトリックスにCu族非磁性金属が分散した組織
を有しており、たとえばバイアス材No.7のように炭
化物生成元素を添加したものでは、非磁性無機化合物の
うちMoCを確認することができた。ミクロ組織の一例
を図3に示す。(A)は溶製法にて作製したバイアス材
No.11のミクロ組織であり、(B)は粉末法にて作
製したバイアス材No.60のミクロ組織である。いず
れも、黒っぽく見えるFeを主体とする磁性を有する
トリックスに、Cuが白い筋状もしくは点状に分散して
いる。写真の横方向が、バイアス材の長手方向である。
筋状のCuが横方向に展伸しており、冷間圧延の長手方
向に一致していることから、磁気異方性を有しているこ
とが分かる。
【0069】実際に、磁気マーカ用バイアス材の磁気特
性測定用試験片を、冷間圧延材の幅方向、すなわち、展
伸したCuに垂直に切り出した場合と、冷間圧延材の長
手方向、すなわち、展伸したCuに平行に切り出した場
合とを比較した。飽和磁束密度や保磁力には有意差は認
められないが、磁化急峻性は平行に切り出したものの方
が圧倒的に優れており、B(1.5Hc)/B(5H
c)は、例えば本発明のバイアス材No.9では、垂直
材で0.19に対し、平行材では0.92であった。
【0070】本発明のバイアス材を磁歪素子と呼ばれる
磁歪振動する金属片とを組み合わせて磁気マーカとし
た。図4に本発明の磁気マーカの一例を表わす模式図を
示す。磁化したバイアス材4を樹脂ではさみ込んだパッ
ク5を磁歪素子6に図4に示すように近接させ、ケース
7に入れて磁気マーカとする。この磁気マーカは物品に
挿入あるいは貼り付けて使用するものである。
【0071】
【発明の効果】本発明は、Fe−Cu族系の材料を使用
することにより、磁気マーカ用のバイアス材として十分
な保磁力と高い残留磁束密度、B−H曲線における高い
角形比および急峻性を得ることができ、またCo等の高
価な原材料を使用する必要がなく安価なものとなる。し
たがって、特に製品とともに消費されるようなマーカに
対しては、コストを低減する上でも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気マーカバイアス材の磁気特性測定
結果を示す図である。
【図2】本発明の磁気マーカバイアス材の顕微鏡金属ミ
クロ組織写真および模式図である。
【図3】本発明の磁気マーカバイアス材の顕微鏡金属ミ
クロ組織写真である。
【図4】本発明の磁気マーカバイアス材を組み込んだ磁
気マーカの構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 Feを主体とする磁性を有するマトリックス、2
Cu族非磁性金属、3非磁性無機化合物、4 磁気マー
カバイアス材、5 パック、6 磁歪素子、7 ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 38/00 303 C21D 8/12 G08B 13/24 H01L 41/20

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Feを主体とする磁性を有するマトリッ
    クスにCu族非磁性金属の1種または複数種が分散した
    組織を有することを特徴とする磁気マーカ用バイアス
    材。
  2. 【請求項2】 Feを主体とする磁性を有するマトリッ
    クスにCu族非磁性金属の1種または複数種および非磁
    性無機化合物が分散した組織を有することを特徴とする
    磁気マーカ用バイアス材。
  3. 【請求項3】 非磁性無機化合物は、金属炭化物である
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁気マーカ用バイア
    ス材。
  4. 【請求項4】 Cu族非磁性金属として、重量比率で3
    〜35%のCuを含有することを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の磁気マーカ用バイアス材。
  5. 【請求項5】 塑性加工により、平板化もしくは線状化
    されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の磁気マーカ用バイアス材。
  6. 【請求項6】 前記Cu族非磁性金属は、展伸したもの
    であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
    載の磁気マーカ用バイアス材。
  7. 【請求項7】 前記Cu族非磁性金属により磁気異方性
    を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
    記載の磁気マーカ用バイアス材。
  8. 【請求項8】 前記塑性加工の後、熱処理により磁化急
    峻性を高められたことを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれかに記載の磁気マーカ用バイアス材。
  9. 【請求項9】 前記展伸したCu族非磁性金属と平行に
    切り出されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    かに記載の磁気マーカ用バイアス材。
  10. 【請求項10】 溶製材からなることを特徴とする請求
    項1乃至9のいずれかに記載の磁気マーカ用バイアス
    材。
  11. 【請求項11】 粉末を圧密もしくは焼結により結合さ
    せた素材を用い、平板化もしくは線状化してなることを
    特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の磁気マー
    カ用バイアス材。
  12. 【請求項12】 Feを主体とする磁性を有するマトリ
    ックスに、Cu族非磁性金属の1種または複数種を常温
    の平衡状態における固溶限以上含有させた金属粒子を用
    い、平板化もしくは線状化してなることを特徴とする請
    求項1乃至9のいずれかに記載の磁気マーカ用バイアス
    材。
  13. 【請求項13】 前記金属粒子は、急冷法によって得ら
    れた金属粉末であることを特徴とする請求項12に記載
    の磁気マーカ用バイアス材。
  14. 【請求項14】 Feを主体とする磁性を有するマトリ
    ックスに、重量比率で8〜18%の遊離したCu族非磁
    性金属の1種または複数種の相が筋状に分散した組織を
    有する薄板材であって、前記組織は該薄板材の長手方向
    に筋状であることを特徴とする磁気マーカ用バイアス
    材。
  15. 【請求項15】 保磁力の1.5倍の磁場を前記薄板材
    の長手方向に印加した際の磁化量B(1.5Hc)と保
    磁力の5倍の磁場を印加した際の磁化量B(5Hc)と
    の比、すなわち、B(1.5Hc)/B(5Hc)が
    0.8を越えることを特徴とする請求項14に記載の磁
    気マーカ用バイアス材。
  16. 【請求項16】 磁歪振動する金属片と、該金属片にバ
    イアス磁界を印加するバイアス材を組み合わせた磁気マ
    ーカであって、前記バイアス材として請求項1乃至15
    のいずれかに記載のバイアス材を用いることを特徴とす
    る磁気マーカ。
  17. 【請求項17】 前記金属片は、平板状もしくは線状で
    あることを特徴とする請求項14に記載の磁気マーカ。
  18. 【請求項18】 Feを主体とする磁性を有するマトリ
    ックスに、Cu族非磁性金属の1種または複数種を常温
    の平衡状態における固溶限以上含有させた溶製材を、熱
    間および冷間での塑性加工により、平板化もしくは線状
    化することを特徴とする磁気マーカ用バイアス材の製造
    法。
  19. 【請求項19】 Feを主体とする磁性を有するマトリ
    ックスに、Cu族非磁性金属の1種または複数種を常温
    の平衡状態における固溶限以上含有させた金属粒子を用
    い、平板化もしくは線状化することを特徴とする磁気マ
    ーカ用バイアス材の製造法。
  20. 【請求項20】 前記金属粒子は、急冷法によって得ら
    れた金属粉末であることを特徴とする請求項19に記載
    の磁気マーカ用バイアス材の製造法。
  21. 【請求項21】 塑性加工により平板化もしくは線状化
    した後、磁化急峻性を高める熱処理を加えることを特徴
    とする磁気マーカ用バイアス材の製造法。
  22. 【請求項22】 前記熱処理は保持温度が400〜70
    0℃であることを特徴とする請求項21に記載の磁気マ
    ーカ用バイアス材の製造法。
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