JP2980474B2 - 縦型トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

縦型トランジスタおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2980474B2
JP2980474B2 JP5012413A JP1241393A JP2980474B2 JP 2980474 B2 JP2980474 B2 JP 2980474B2 JP 5012413 A JP5012413 A JP 5012413A JP 1241393 A JP1241393 A JP 1241393A JP 2980474 B2 JP2980474 B2 JP 2980474B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impurity element
type
ions
base
type impurity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5012413A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06224209A (ja
Inventor
一史 成瀬
弘明 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Original Assignee
Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC filed Critical Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Priority to JP5012413A priority Critical patent/JP2980474B2/ja
Priority to US08/185,517 priority patent/US5604359A/en
Publication of JPH06224209A publication Critical patent/JPH06224209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2980474B2 publication Critical patent/JP2980474B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bipolar Transistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、縦型トランジスタお
よびその製造方法に関し、より詳しくは、縦型NPNト
ランジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の縦型NPNトランジスタ
は、例えば、次のようにして製造されている。まず、図
8(a)に示すように、公知の手法により、P型半導体基
板101の表面の所定領域にN+型埋め込み層102を
設け、全面にN型エピタキシャル層103を形成する。
次に、N型エピタキシャル層103のうちN+型埋め込
み層102を取り囲む領域にP型不純物元素を拡散し
て、基板101に達するP+型分離拡散層104を形成
する。続いて、N型エピタキシャル層103のうちN+
型埋め込み層102上の部分にN型不純物元素を拡散し
て、N+型拡散層105を形成する。続いて、900℃,
2O雰囲気,80分間の熱処理を行って、約3000Å
の酸化膜106を形成する。このN+型拡散層105
と、N+型埋め込み層102と、N型エピタキシャル層
103とでN型コレクタ層を構成する。次に、同図(b)
に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングを
行って、酸化膜106のうちN+型埋め込み層102上
の部分に開口106aを設けた後、この開口106aを通
して11Bイオン(符号107で示す)を注入して、N型エ
ピタキシャル層103表面にP-型の活性ベース108
を形成する。次に、同図(c)に示すように、基板101
の表面側にレジスト110を塗布し、フォトリソグラフ
ィを行って、レジスト110のうち活性ベース108の
周縁部に相当する領域に、開口110aを設ける。この
開口110aを通して11Bイオンを注入して、活性ベー
ス108の周縁部にP+型の外部ベース111を形成す
る(なお、活性ベース108のうちP-型のまま残された
部分を「内部ベース」という。)。レジスト110を除去
した後、図9(d)に示すように、開口106aに酸化膜1
12を形成する。次に、同図(e)に示すように、酸化膜
112のうち内部ベース108上に相当する部分に開口
112aを設けた後、この開口112aを通してAsイオ
ンを注入して、内部ベース108の表面にN+型のエミ
ッタ領域114を形成する。この後、同図(f)に示すよ
うに、公知の手法により、全面に酸化膜115を設け、
コレクタ電極116,ベース電極117,エミッタ電極1
18を形成する。
【0003】この縦型NPNトランジスタでは、低不純
物濃度(P-)の内部ベース108で電流増幅率hFEを制
御するとともに、高不純物濃度(P+)の外部ベース11
1でベース電極117との良好なオーミック接触をとる
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記縦型N
PNトランジスタでは、ベース抵抗を下げるために、外
部ベース111の不純物濃度を上げてゆくと、外部ベー
ス111のP型不純物元素がN型エピタキシャル層10
3に深く、かつ、横方向に広く拡散する。このため、外
部ベース111をエミッタ、N型エピタキシャル層10
3をベース、P+型分離拡散層104をコレクタとする
寄生PNPトランジスタの電流増幅率hFEが増大し
て、動作時にラッチアップを起こすおそれがある。
【0005】このラッチアップを防止するために、従来
は、外部ベース111とP+型分離拡散領域104との
距離(上記寄生PNPトランジスタのベース幅)を広げ、
さらには、外部ベース111とP+型分離拡散領域10
4との間に高濃度のN+型領域を設ける(上記寄生PNP
トランジスタのベース濃度を上げる)手段が採られてい
る。いずれにせよ、外部ベース111とP+型分離拡散
領域104との距離を広げることが必要であり、そのよ
うにした場合、トランジスタのサイズが大きくなってコ
ストアップするという問題がある。
【0006】そこで、この発明の目的は、トランジスタ
のサイズを拡大することなく寄生トランジスタのhFE
を抑えることができ、したがって、低コストで安定に動
作する縦型トランジスタおよびその製造方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の縦型トランジスタは、単結晶N型コレク
タ層と、このN型コレクタ層の表面に所定のP型不純物
元素を導入して設けられた低不純物濃度の内部ベース
と、この内部ベースの周囲を取り囲む領域に上記P型不
純物元素を導入して設けられた高不純物濃度の外部ベー
スと、上記内部ベースの表面に所定のN型不純物元素を
導入して設けられたエミッタ領域を有する縦型トランジ
スタにおいて、上記外部ベースの表面に、不活性不純物
元素イオンまたは不活性不純物元素を組成に含むイオン
を注入して、欠陥層が設けられていることを特徴として
いる。
【0008】また、この発明の縦型トランジスタの製造
方法は、単結晶N型コレクタ層の表面に、所定のP型不
純物元素を導入して低不純物濃度の内部ベースを形成
し、この内部ベースの周縁部を取り囲む領域に上記P型
不純物元素を導入して高不純物濃度の外部ベースを形成
した後、上記内部ベースの表面に所定のN型不純物元素
を導入してエミッタ領域を形成する縦型トランジスタの
製造方法において、上記外部ベースを形成するとき、上
記内部ベースの周囲を取り囲む領域の表面に、上記P型
不純物元素と不活性不純物元素とを組成に含むイオンを
注入して、上記領域の表面に、上記P型不純物元素を導
入するとともに欠陥層を形成することを特徴としてい
る。
【0009】また、上記P型不純物元素はB、上記不活
性不純物元素はFであり、上記外部ベースを形成すると
き、BF2イオンをドーズ量2×1015イオン/cm2以上
の条件で注入し、続いて、注入されたBF2に含まれた
Bを1000℃以下の温度でアニールして活性化させる
のが望ましい。
【0010】また、この発明の縦型トランジスタの製造
方法は、単結晶N型コレクタ層の表面に、所定のP型不
純物元素を導入して低不純物濃度の内部ベースを形成
し、この内部ベースの周縁部を取り囲む領域に上記P型
不純物元素を導入して高不純物濃度の外部ベースを形成
した後、上記内部ベースの表面に所定のN型不純物元素
を導入してエミッタ領域を形成する縦型トランジスタの
製造方法において、上記外部ベースを形成するとき、上
記内部ベースの周囲を取り囲む領域の表面に、上記P型
不純物元素イオンと不活性不純物元素イオンとを注入し
て、上記領域の表面に、上記P型不純物元素を導入する
とともに欠陥層を形成することを特徴としている。
【0011】また、上記P型不純物元素はB、上記不活
性不純物元素はFであり、上記外部ベースを形成すると
き、Bイオンをドーズ量2×1015イオン/cm2以上、
Fイオンをドーズ量4×1015イオン/cm2以上の条件
でそれぞれ注入し、続いて、注入されたBを1000℃
以下の温度でアニールして活性化させるのが望ましい。
【0012】
【作用】上記外部ベースの表面に、不活性不純物元素イ
オンまたは不活性不純物元素を組成に含むイオンを注入
して、欠陥層を設けた場合、この欠陥層の存在によっ
て、上記外部ベースをエミッタとする寄生PNPトラン
ジスタのエミッタ注入効率が低下する。この結果、上記
寄生PNPトランジスタの電流増幅率hFEが低下し
て、動作時にラッチアップが生じなくなり、動作が安定
する。また、トランジスタのサイズを拡大するわけでは
ないから、コストが上昇することもない。したがって、
この発明の縦型トランジスタは、従来のトランジスタに
比して、低コストで製造される。なお、上記欠陥層は、
縦型トランジスタの外部ベースの領域に形成されるの
で、上記縦型トランジスタのコレクタ・エミッタ間リー
ク電流やコレクタ・ベース間リーク電流を増加させるこ
とはない。
【0013】単結晶N型コレクタ層(N層)に形成した外
部ベース(P+型拡散層)の表面に、例えばBF2イオンを
ドーズ量2×1015イオン/cm2以上の条件で注入した
場合、P+型拡散層の表面がアモルファス化される。続
いて、所定の温度(後述する)でアニールを行うと、アモ
ルファスと単結晶との界面に、図5に示すように、欠陥
層Dが形成される。
【0014】図3は、図6,図7に例示する縦型NPN
トランジスタの外部ベースBoに、加速エネルギ30ke
VでBF2イオンを注入した場合のドーズ量と寄生PN
Pトランジスタの電流増幅率hFEとの関係を示してい
る。また、図4は上記ドーズ量と外部ベースBoのシー
ト抵抗Rsとの関係を示している。図3から分かるよう
に、ドーズ量2×1015イオン/cm2以上の領域では、
不純物濃度が上がるにつれてhFEが低下する(本来、不
純物濃度が上がるにつれてhFEは上昇する。)。これ
は、外部ベースBoの表面に欠陥層Dが生ずるからだと
考えられる。図5に示すように、イオン注入の加速エネ
ルギが30keVのとき、欠陥層Dの深さは200〜80
0Åとなる。また、図4から分かるように、ドーズ量が
増加するとシート抵抗Rsの値は減少する。しかし、た
とえ2×1016イオン/cm2以上に設定したとしても、
単結晶N型コレクタ層(通常はSi)に対する固溶限の関
係によって、シート抵抗は減少しなくなる。したがっ
て、実際には、BF2イオンのドーズ量は2×1015
2×1016イオン/cm2の範囲に設定する。
【0015】また、イオン注入後は、注入した不純物を
活性化するためにアニールを行うのが通常である。本発
明者は、温度1000℃以下であれば、外部ベースBo
に欠陥層Dが残ることを確認した。ただし、注入した不
純物を活性化させる意味から、実際には、温度700〜
1000℃の範囲でアニールする。
【0016】また、不活性不純物元素として、B(硼素)
とF(フッ素)を個々にイオン注入した場合も、BF2
場合と同様に、外部ベースの表面近傍に欠陥層が形成さ
れる。ただし、Fイオンは、BF2に比して質量数が小
さいため、BF2と同程度の欠陥層を形成するために
は、2〜3倍以上のドーズ量を必要とする。なお、アニ
ールの温度は、BF2の場合と同様に、温度700〜1
000℃の範囲に設定すれば良い。
【0017】
【実施例】以下、この発明の縦型トランジスタおよびそ
の製造方法を実施例により詳細に説明する。
【0018】図2(f)に示す縦型NPNトランジスタを
製造するものとする。この縦型NPNトランジスタは、
コレクタ層3の表面に設けられた低不純物濃度の内部ベ
ース8と、この内部ベース8の周囲を取り囲む領域に設
けられた高不純物濃度の外部ベース11と、内部ベース
8の表面に設けられたエミッタ領域14を有している。
【0019】まず、図1(a)に示すように、P型半導
体基板1の表面の所定領域にN+型埋め込み層2を設け
る。このN+型埋め込み層2は、例えば、図示しない酸
化膜を通して、Sbイオンを加速エネルギ60keV,ドー
ズ量3×1015イオン/cm2の条件で注入し、続いて、
活性化のためのアニールを、温度1150℃,500分
間,N2雰囲気中で行うことにより形成する。次に、全面
に、膜厚3.0μm,比抵抗1Ω・cmのN型エピタキシャ
ル層3を形成する。次に、N型エピタキシャル層3のう
ちN+型埋め込み層2を取り囲む領域に、基板1に達す
るP+型分離拡散層4を形成する。このP+型分離拡散層
4は、例えば、図示しない酸化膜を通して、11Bイオン
を加速エネルギ80keV,ドーズ量3×1015イオン/c
m2の条件で注入し、続いて、活性化のためのアニールを
温度1150℃,300分間,N2雰囲気中で行うことに
より形成する。次に、N型エピタキシャル層3のうちN
+型埋め込み層2上の部分に、N+型拡散層5を形成す
る。このN+型拡散層5は、例えば、31Pイオンを加速
エネルギ80keV,ドーズ量4×1015イオン/cm2の条
件で注入し、続いて、活性化のためのアニールを温度1
000℃,180分間,N2雰囲気中で行うことにより形
成する。続いて、900℃,H2O雰囲気,80分間の熱
処理を行って、約3000Åの酸化膜6を形成する。こ
のN+型拡散層5と、N+型埋め込み層2と、N型エピタ
キシャル層3とでコレクタ層を構成する。
【0020】次に、同図(b)に示すように、フォトリ
ソグラフィおよびエッチングを行って、酸化膜6のうち
+型埋め込み層2上の部分に開口6aを設ける。この
後、この開口6aを通して、11Bイオン(符号7で示す)
を加速エネルギ50keV,ドーズ量3×1013イオン/c
m2の条件で注入して、N型エピタキシャル層3表面にP
-型の活性ベース8を形成する。
【0021】次に、同図(c)に示すように、基板1の
表面側にレジスト10を塗布し、フォトリソグラフィを
行って、レジスト10のうち活性ベース8の周縁部に相
当する領域に、開口10aを設ける。この開口10aを通
して、BF2イオン(符号9で示す)を加速エネルギ30k
eV,ドーズ量3×1015イオン/cm2の条件で注入し
て、活性ベース8の周縁部にP+型の外部ベース11を
形成する(なお、活性ベース8のうちP-型のまま残され
た部分を「内部ベース」という。)。
【0022】レジスト10を除去した後、図2(d)に
示すように、外部ベース11に注入した不純物を活性化
させるためのアニールを、温度950℃,60分間,N2
雰囲気中で行い、続いて、温度900℃,80分間,H2
O雰囲気中で行う。これにより、開口6aに厚さ約30
00Åの酸化膜12を形成するとともに、外部ベース8
の表面から深さ200〜800Åにわたって欠陥層13
を形成する。
【0023】次に、同図(e)に示すように、酸化膜1
2のうち内部ベース8上に相当する部分に開口12aを
設けた後、この開口12aを通してAsイオンを加速エネ
ルギ50keV,ドーズ量5×1015イオン/cm2の条件で
注入して、内部ベース8の表面にN+型のエミッタ領域
14を形成する。
【0024】この後、同図(f)に示すように、CVD
法により、全面に厚さ約4000Åの酸化膜15を設け
る。続いて、アニールを温度920℃,60分間,N2
囲気中で行って、エミッタ領域14内の不純物を活性化
させる。最後に、公知の手法により、コレクタ電極1
6,ベース電極17,エミッタ電極18を形成する。
【0025】このように、この縦型NPNトランジスタ
では、外部ベース11の表面にBF2イオンを注入して
欠陥層13を形成している。この欠陥層13の存在によ
って、上記外部ベース11をエミッタ,N型エピタキシ
ャル層3をベース,P+型分離拡散層4をコレクタとする
寄生PNPトランジスタのエミッタ注入効率を低下させ
ることができる。したがって、上記寄生PNPトランジ
スタの電流増幅率hFEを小さくすることができる。こ
の結果、この縦型NPNトランジスタは、動作時にラッ
チアップが生じなくなり、安定に動作することができ
る。また、トランジスタのサイズを拡大するわけではな
いから、コストが上昇することもない。したがって、こ
の縦型NPNトランジスタは、従来のトランジスタに比
して、低コストで製造することができる。なお、上記欠
陥層13は、縦型NPNトランジスタの外部ベース11
内に形成されるので、この縦型NPNトランジスタのコ
レクタ・エミッタ間リーク電流やコレクタ・ベース間リ
ーク電流を増加させることはない。
【0026】なお、上記工程で、BF2イオンに代え
て、11BイオンとFイオンとを用いても良い。例えば、
11Bイオンを加速エネルギ10keV,ドーズ量3×10
15イオン/cm2の条件で注入し、続いて、Fイオンを加
速エネルギ15keV,ドーズ量6×1015イオン/cm2
条件で注入する。この場合も、BF2の場合と同様に、
外部ベース11の表面に欠陥層13を形成でき、縦型N
PNトランジスタの動作を安定させることができる。な
お、11BイオンとFイオンの注入の順序は入れ代わって
も良い。
【0027】さらに、上記欠陥層を形成するためのイオ
ン種は、F,Cl,Ar,Ne,BF,BF2,BF3,BCl,BC
l2またはBCl3のいずれでも良い。ただし、外部ベース
領域11へのイオン注入のドーズ量は、採用したイオン
の質量数に応じて設定する。
【0028】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の縦
型トランジスタは、単結晶N型コレクタ層と、このN型
コレクタ層の表面に所定のP型不純物元素を導入して設
けられた低不純物濃度の内部ベースと、この内部ベース
の周囲を取り囲む領域に上記P型不純物元素を導入して
設けられた高不純物濃度の外部ベースと、上記内部ベー
スの表面に所定のN型不純物元素を導入して設けられた
エミッタ領域を有する縦型トランジスタにおいて、上記
外部ベースの表面に、不活性不純物元素イオンまたは不
活性不純物元素を組成に含むイオンを注入して、欠陥層
が設けられているので、この欠陥層の存在によって、上
記外部ベースをエミッタとする寄生PNPトランジスタ
のエミッタ注入効率を低下させ、そのの電流増幅率hF
Eを低下させることができる。したがって、動作時にラ
ッチアップが生じるのを防止でき、安定に動作すること
ができる。また、トランジスタのサイズを拡大するわけ
ではないからコストが上昇することもなく、従来のトラ
ンジスタに比して、低コストで製造することができる。
【0029】また、この発明の縦型トランジスタの製造
方法は、上記外部ベースを形成するとき、上記内部ベー
スの周囲を取り囲む領域の表面に、上記P型不純物元素
と不活性不純物元素とを組成に含むイオンを注入して、
上記領域の表面に、上記P型不純物元素を導入するとと
もに欠陥層を形成しているので、上述のような、安定に
動作し、かつ、安価な縦型トランジスタを製造すること
かできる。
【0030】また、上記P型不純物元素はB、上記不活
性不純物元素はFであり、上記外部ベースを形成すると
き、BF2イオンをドーズ量2×1015イオン/cm2以上
の条件で注入し、続いて、注入されたBF2に含まれた
Bを1000℃以下の温度でアニールして活性化させる
場合、アニール後に上記外部ベースの表面に所望の欠陥
層を残すことができる。
【0031】また、この発明の縦型トランジスタの製造
方法は、上記外部ベースを形成するとき、上記内部ベー
スの周囲を取り囲む領域の表面に、上記P型不純物元素
イオンと不活性不純物元素イオンとを注入して、上記領
域の表面に、上記P型不純物元素を導入するとともに欠
陥層を形成しているので、上述のような安定に動作し、
かつ、安価な縦型トランジスタを製造することができ
る。
【0032】また、上記P型不純物元素はB、上記不活
性不純物元素はFであり、上記外部ベースを形成すると
き、Bイオンをドーズ量2×1015イオン/cm2以上、
Fイオンをドーズ量4×1015イオン/cm2以上の条件
でそれぞれ注入し、続いて、注入されたBを1000℃
以下の温度でアニールして活性化させる場合、アニール
後に上記外部ベースの表面に所望の欠陥層を残すことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の縦型トランジスタの製
造方法を説明する図である。
【図2】 この発明の一実施例の縦型トランジスタの製
造方法を説明する図である。
【図3】 外部ベース領域のドーズ量と寄生PNPトラ
ンジスタのhFEとの関係を示す図である。
【図4】 外部ベース領域のドーズ量とシート抵抗との
関係を示す図である。
【図5】 P+拡散層の表面に欠陥層が形成される状態
を模式的に示す図である。
【図6】 作製すべき縦型トランジスタのパターンの要
部を示す図である。
【図7】 作製すべき縦型トランジスタの断面の要部を
示す図である。
【図8】 従来の縦型トランジスタの製造方法を説明す
る図である。
【図9】 従来の縦型トランジスタの製造方法を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 N+型埋め込み層 3 N型エピタキシャル層 4 P+型分離拡散層 5 N+型拡散層 8 内部ベース 11 外部ベース 14 エミッタ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/33 - 21/331 H01L 29/68 - 29/737

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶N型コレクタ層と、このN型コレ
    クタ層の表面に所定のP型不純物元素を導入して設けら
    れた低不純物濃度の内部ベースと、この内部ベースの周
    囲を取り囲む領域に上記P型不純物元素を導入して設け
    られた高不純物濃度の外部ベースと、上記内部ベースの
    表面に所定のN型不純物元素を導入して設けられたエミ
    ッタ領域を有する縦型トランジスタにおいて、 上記外部ベースの表面に、不活性不純物元素イオンまた
    は不活性不純物元素を組成に含むイオンを注入して、欠
    陥層が設けられていることを特徴とする縦型トランジス
    タ。
  2. 【請求項2】 単結晶N型コレクタ層の表面に、所定の
    P型不純物元素を導入して低不純物濃度の内部ベースを
    形成し、この内部ベースの周縁部を取り囲む領域に上記
    P型不純物元素を導入して高不純物濃度の外部ベースを
    形成した後、上記内部ベースの表面に所定のN型不純物
    元素を導入してエミッタ領域を形成する縦型トランジス
    タの製造方法において、 上記外部ベースを形成するとき、上記内部ベースの周囲
    を取り囲む領域の表面に、上記P型不純物元素と不活性
    不純物元素とを組成に含むイオンを注入して、上記領域
    の表面に、上記P型不純物元素を導入するとともに欠陥
    層を形成することを特徴とする縦型トランジスタの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の縦型トランジスタの製
    造方法において、 上記P型不純物元素はB、上記不活性不純物元素はFで
    あり、 上記外部ベースを形成するとき、BF2イオンをドーズ
    量2×1015イオン/cm2以上の条件で注入し、続い
    て、注入されたBF2に含まれたBを1000℃以下の
    温度でアニールして活性化させることを特徴とする縦型
    トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 単結晶N型コレクタ層の表面に、所定の
    P型不純物元素を導入して低不純物濃度の内部ベースを
    形成し、この内部ベースの周縁部を取り囲む領域に上記
    P型不純物元素を導入して高不純物濃度の外部ベースを
    形成した後、上記内部ベースの表面に所定のN型不純物
    元素を導入してエミッタ領域を形成する縦型トランジス
    タの製造方法において、 上記外部ベースを形成するとき、上記内部ベースの周囲
    を取り囲む領域の表面に、上記P型不純物元素イオンと
    不活性不純物元素イオンとを注入して、上記領域の表面
    に、上記P型不純物元素を導入するとともに欠陥層を形
    成することを特徴とする縦型トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の縦型トランジスタの製
    造方法において、 上記P型不純物元素はB、上記不活性不純物元素はFで
    あり、 上記外部ベースを形成するとき、Bイオンをドーズ量2
    ×1015イオン/cm2以上、Fイオンをドーズ量4×1
    15イオン/cm2以上の条件でそれぞれ注入し、続い
    て、注入されたBを1000℃以下の温度でアニールし
    て活性化させることを特徴とする縦型トランジスタの製
    造方法。
JP5012413A 1993-01-28 1993-01-28 縦型トランジスタおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP2980474B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5012413A JP2980474B2 (ja) 1993-01-28 1993-01-28 縦型トランジスタおよびその製造方法
US08/185,517 US5604359A (en) 1993-01-28 1994-01-24 Parasitic PNP transistor with crystal defect layer in the emitter region

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5012413A JP2980474B2 (ja) 1993-01-28 1993-01-28 縦型トランジスタおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06224209A JPH06224209A (ja) 1994-08-12
JP2980474B2 true JP2980474B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=11804583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5012413A Expired - Fee Related JP2980474B2 (ja) 1993-01-28 1993-01-28 縦型トランジスタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2980474B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01211711A (ja) * 1988-02-19 1989-08-24 Asahi Optical Co Ltd 望遠レンズ
JP5096708B2 (ja) * 2006-07-28 2012-12-12 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06224209A (ja) 1994-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5341022A (en) Bipolar transistor having a high ion concentration buried floating collector and method of fabricating the same
JP2980474B2 (ja) 縦型トランジスタおよびその製造方法
US6806159B2 (en) Method for manufacturing a semiconductor device with sinker contact region
US5436177A (en) Process for forming implanted regions with lowered channeling risk on semiconductors
EP0959497B1 (en) A method of forming an ultra-thin soi electrostatic discharge protection device
US7164186B2 (en) Structure of semiconductor device with sinker contact region
JPH05335559A (ja) 二重拡散層の作り込み方法
JPH05102175A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2576664B2 (ja) Npnトランジスタの製造方法
JP3138356B2 (ja) I▲2▼l構造半導体装置及びその製造方法
JPH02280322A (ja) 半導体装置の製法
JP3138715B2 (ja) コレクタプラグの形成方法
JP3126082B2 (ja) 相補形トランジスタおよびその製造方法
JPH06216140A (ja) 狭ベース効果を除去するためのトランジスタプロセス
JPH06267881A (ja) 半導体装置とその製造方法
JP2943280B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2532392B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH07273127A (ja) 半導体装置
JPH0795536B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0936128A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS617664A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH07221043A (ja) イオン注入法
JPH0132669B2 (ja)
JPH05243249A (ja) バイポーラトランジスタの製造方法
JPH02159035A (ja) 集積回路装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees