JP2979385B2 - 縦葺き屋根材及び縦葺き屋根構造 - Google Patents

縦葺き屋根材及び縦葺き屋根構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物のアーチ状
の曲面屋根を縦葺きする縦葺き屋根材及び屋根構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物のアーチ状の曲面屋根
を葺くに際しては、概ね以下の方法により構築されてい
る。 a.一方の軒先から他方の軒先に至る長さの屋根板をス
トレートに成形し、曲面下地に強制的に曲げながら葺
く。 b.一方の軒先から他方の軒先に至る長さの屋根板を曲
面下地の曲率に合わせて曲げ成形(ラジアル加工)し、
曲面下地に葺く。 c.軒先から棟までの長さの屋根板を、ストレートに成
形又は曲面下地の曲率に合わせて曲げ成形(ラジアル加
工)し、曲面下地に葺くと共に頂部に棟納めを施す。 d.作業者が一人で取り回し可能な定尺屋根板を所要枚
数使用して軒先から棟まで曲面下地に葺くと共に頂部に
軒納めを施す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の方
法(構造)a〜dには、それぞれ以下のような問題があ
った。前記aの方法では、一方の軒先から他方の軒先に
至る長さの屋根板1’を、曲面下地5’に沿うように強
制的に曲げるため、図1に示すように施工時に強制固定
による座屈25を伴った歪みが生じ易く、屋根面の美観
を損ねる。即ち、左右側縁の立上り部3’の下方には圧
縮応力が、上方には引張応力が作用するため、これらの
応力が集中する立上り部3’と面板部2’との境界に応
力歪みや座屈が生じ易く、面板部2’にも波及するので
ある。また、施工後も、熱伸縮による歪みが生じ易く、
素材自身に起因するポケットウェーブ26も表われ易い
という問題があった。前記bの方法では、予め成形機9
0を用いて曲げ成形が施されるので屋根板1’に歪みが
生じ難い反面、図2に示すように屋根面5’と同レベル
にステージ(成形作業用台)91を組んでその上に設置
した成形機90で屋根板1’を曲げ成形し、この曲げ成
形と平行して屋根葺きも行わなければならない。そのた
め、足場組92や作業員93の費用がかさみ、且つ工程
や天候等の諸条件による制約を受け易かった。尚、図中
94は素材コイル等をステージ91上に運搬するクレー
ンである。前記cの方法では、前記aやbにて用いる屋
根板に対して長さがおよそ半分の屋根板を用いるので、
その分だけ屋根板の取り回し(ハンドリング)が容易と
なるが、大型物件になるにつれメリットは減少する。し
かも頂部の棟納めが必須なので、納めの手間がかかると
共に、アーチ側の屋根においては美観を損なう結果とな
るものであった。前記dの方法では、前記a、b、cに
て用いた屋根板に比べて作業者が一人でも取り回し可能
なので、施工性が向上する反面、屋根板どうしを接続す
る箇所の増加にともない、雨仕舞の危険性(雨漏りの発
生可能性)が増加するという問題があった。また、この
問題を防止するためには、重合等による接続箇所を高精
度にする必要があり、高精度のロール成形機や大型プレ
ス設備が必要になるので、中・長期的に大量の需要がな
いと製造コストが上昇するという問題が生ずる。さら
に、棟納めが必須となる点については、前記cと同様で
あり、納めの手間がかかり、美観を損なうものであっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物のアー
チ状の曲面屋根を前記従来技術の諸問題を解消して、比
較的安価に提供せんとするものである。具体的には、本
発明は、建築物のアーチ状の曲面屋根を縦葺きする中央
の面板部と左右側縁の立上り部とを有する縦葺き屋根材
であって、長さ方向に、一旦軒側に折返し、さらに棟側
に折返した断面略Z字形状の折返し部を所定間隔で連続
形成すると共に、屋根構造頂部を境に折返し部の断面形
状が略対称状になるように成形したことを特徴とする縦
葺き屋根材及びこれを用いて屋根面を葺いた縦葺き屋根
構造を提案する。尚、屋根構造頂部を境に折返し部の断
面形状が略対称状になるように成形することは、言い換
えると、屋根構造頂部の一方側の折返し部は、一方の軒
先方向に折返し、さらに頂部方向へ折返した形状であ
り、屋根構造頂部の他方側の折返し部は、他方の軒先方
向に折返し、さらに頂部方向へ折返した形状である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の縦葺き屋根材(以下、屋
根材という)1は、図3(a)に示すように概して中央
に面板部2を、左右側縁に立上り部3を有し、長さ方向
に複数の折返し部4…を所定間隔で連続形成した構成で
ある。また、折返し部4…は、長さ方向に、一旦軒側に
折返し、さらに棟側に折返した断面略Z字形状である。
また、この折返し部4…は、施工時には屋根構造頂部に
位置する長さ方向の中央を境に、断面形状が略対称状に
なるように成形されている。例えば図3(b)の左半で
は先鋭部分が左方向一定で、右半では先鋭部分が右方向
一定である。したがって図中、便宜的に41を一方の軒
先方向に折返し、さらに中央方向へ折返した形状の折返
し部とし、42を他方の軒先方向に折返し、さらに中央
方向へ折返した形状の折返し部とした。
【0006】前記屋根材1は、素材を特に限定するもの
ではないが、代表的には概ね0.4乃至1.6mm程度
の表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステン
レス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板、真鍮
板、鉛板等の公知の金属素材よりなる。図示実施例の屋
根材1は、施工するアーチ状の曲面屋根下地の一方の軒
先から他方の軒先まで一連に成形されている。また、屋
根材1の立上り部3は、単なる起立片状に成形した。
尚、この屋根材の立上り部の形状及び構成は、公知の瓦
棒葺き、縦平葺き等と同じか、これに準じたものである
が、特に限定するものではなく、立上り部に嵌合部を形
成した構成でも良い。また、図示しないが屋根材1の裏
面には、結露防止、防音対策上、必要に応じてポリエチ
レンフォーム等の裏貼り材を添装しても良い。
【0007】この屋根材1の成形方法、特に折返し部4
…の形成方法については、特に限定するものではない
が、例えば以下の方法で成形することができる。第1工
程として、素材コイル又は長尺板として供給される素材
に対し、所定間隔、折り返し深さで、加工機を用いて、
一旦軒側に折り返し、さらに棟側に折り返した折返し部
4…を加工する。第2工程として、前記第1工程を経て
折返し部4…が形成された素材を、ロール成形、ベンダ
ー加工、プレス加工等により、左右側縁の立上り部3を
所定形状に成形する。第1、第2工程共、製品精度と成
形スピードの関係上、工場内で製造し、完成品を現場搬
入するのが望ましい。但し、製品長さが、工場から現場
までの輸送可能な長さ(一般的な10〜15m)を越え
る場合には、第2工程は現場作業となる。尚、前記第1
工程と第2工程を同一ライン上に一連に構成しても良い
し、バッチ処理しても良い。
【0008】このような構成の屋根材1を用いた外装構
造の一例を図4に示す。図4の外装構造において、屋根
材1を屋根下地5に保持する屋根材保持用部材は、下部
保持用部材6及び上部保持用部材7からなるが、後述す
る他の実施例に用いたような単一部材からなるものでも
良い。同図の下部保持用部材6は、中央に固定部61を
有して屋根材1の敷設に先だって屋根下地5に固定され
るものであり、上部保持用部材7は、屋根材1の敷設
後、前記下部保持用部材6と弾性的に係合して一体とな
る構成であって、上方に緩い凸状の覆い部71の下面に
設けられた下方に開口する溝状の保持部分72で屋根材
1の立上り部3を屋根下地方向に保持している。また、
上部保持用部材7には、左右一対のキャップ保持部73
が形成され、その外面に被覆するキャップ部材8を弾性
的に嵌合保持する。前記保持用部材のうち、下部保持用
部材6は、アルミや硬質樹脂による押出成形品、メッキ
鋼板、ステンレス鋼板等のプレス加工品及びセラミック
等よりなり、短尺なピース材であっても長尺であっても
良い。上部保持用部材7は、ピース状で、通常鋼板のロ
ール又はプレス加工品である。キャップ部材8は、頂部
から左右下方へ傾斜させた被着部81の左右の端縁を内
側へ折曲した係合部82を有する構成であり、基本的に
は前記外装材1と同一素材により成形されるが、アルミ
や硬質樹脂による押出成形品でも良い。また、その素材
厚は、特に限定するものではないが、押出成形品の場
合、概ね1.2乃至2.5mm程度である。また、屋根
下地5は、木造、鉄骨造、コンクリート造等、釘、ビ
ス、アンカー等の固定具が取付可能な全ての建築躯体を
用いることができ、前記躯体上に断熱その他の必要に応
じて敷設する木毛セメント板等のボード類を含む。尚、
図示実施例では、屋根下地5上に、アスファルトルーフ
ィング等の二次防水層51(点線で示した)が形成され
ている。尚、前記のように図4は一例を示したに過ぎ
ず、前記構成の屋根材1に対してどのような公知技術の
保持用部材やキャップ部材を組合せて屋根構造を施工し
ても良い。例えば公知技術の構成においては、保持用部
材が1点よりなる場合や2点からなる場合、ピース材の
場合や長尺材の場合、カバーの取付もはぜ締めによる場
合や嵌合による場合といったように様々で、且つそれら
の組合せもあるが、何等限定するものではない。
【0009】前記屋根材1は、アーチ状の曲面である屋
根下地5に敷設するものであって、その曲率追従メカニ
ズムは、概ね以下の通りである。ストレート状の屋根材
1をアーチ状の曲面下地5に敷設すると、左右側縁の立
上り部3の下方には圧縮応力が、上方には引張応力が作
用する。そのため、折返し部を有さない従来の屋根材構
成では、前記応力が立上り部と面板部の境界に集中する
ので、応力歪みやそれによる座屈が生じ、面板部にも波
及する。本発明の屋根材1は、面板部2ばかりでなく立
上り部3にも複数の折返し部4…が形成されているの
で、前記応力に対応して図5に示すように折返し部4…
が拡開し、応力の集中が生じない。尚、このような曲面
への追従性は、折返し部4…の設置間隔や各折返し部4
の折返し深さによって加減される。当然、折返し部4…
の設置間隔を狭くしたり、各折返し部4の折返し深さを
深くすれば、より大きな曲率(小R)にも対応すること
ができる。
【0010】前記のように屋根材1は、成形をストレー
トにできるので、図6に示すようにたとえ屋根の流れ長
さが長い大型物件であっても従来の方法のように成形用
のステージを組む必要がなく、クレーン94等でストレ
ート状の屋根材1を吊り下げて必要最小限の作業員で順
に仮り置きしたのち、敷設すればよい。また、屋根材1
は、成形時や搬送時にはストレート状態であっても、施
工時には、折返し部4…の作用により、屋根下地5に仮
り置き(敷設)するだけで、自重及び僅かな押圧力によ
って容易に屋根下地5の曲面に追従させることができ
る。図中、点線は仮り置き状態を示す。しかも、折返し
部4…の存在により、変形に伴う応力歪みや座屈の発生
が防止されると共に、素材自体のポケットウェーブの発
生を防止することができる。さらに、前記屋根材1は、
一方の軒先から他方の軒先まで一連に成形されているの
で、棟納めを必要としない。また、折返し部4…は、全
屋根面において低い方向へ、即ち雨水の流れる方向に向
いているので、雨水のたまりを生ずることがない。
【0011】次に、定尺の屋根材11を用いて大型物件
の屋根を施工する例を示す。屋根材11は具体的には図
示しないが、定尺であること以外は前記屋根材1と全く
同一の構成であり、第1縦葺き屋根材(以下、第1屋根
材という)とする。また、前記第1屋根材11と組合せ
て用いる屋根材12は、図7に示すように折返し部4…
の折返し方向が一定であり、しかも前記第1屋根材11
と略同一の断面形状を有すること以外は前記第1屋根材
11と同様の構成であり、第2縦葺き屋根材(以下、第
2屋根材という)とする。
【0012】図8は前記第1屋根材11と第2屋根材1
2とを組合せて敷設する一例を示すものであり、この場
合、屋根構造頂部付近を第1屋根材11を敷設する第1
施工部Xとし、その下端から軒先までの間を第2屋根材
12を敷設する第2施工部Yとすれば良い。尚、同図の
第2施工部Y,Yには、それぞれ第2屋根材12を2枚
づつ敷設しているが、一方側の第2施工部Yと他方側の
第2施工部Yとでは折返し部4…の方向が反対である。
即ち、第1屋根材11の折返し部4…については既に説
明したように全面に亙って低い方向へ向いているが、何
れの第2屋根材12の折返し部4…についても同様に低
い方向へ向くように敷設されている。また、各屋根材の
接続(11と12,12と12)は同様であり、例えば
第1屋根材11の下側縁に第2屋根材12の上側縁を重
合し、且つ第1屋根材11の下側縁の折返し部4に第2
屋根材12の上側縁の折返し部4を係合して接続すれば
良い。
【0013】尚、図9に示すように上段の屋根材の複数
の折返し部4…と下段の屋根材の複数の折返し部4…と
を係合するようにしても良い。このように複数の折返し
部4…を係合することは、接続強度及び雨仕舞性の向上
をもたらす。また、上段の屋根材の折返し部4と下段の
屋根材の折返し部4とを係合する場合には、同図に示す
ようにそれぞれの折返し部4,4をやや開き加減にして
確実に係合させ、その係合後に押圧することが好まし
い。
【0014】こうして施工される屋根構造は、図10に
示すように折返し部4が横縞模様状となり、応力歪みや
座屈、ポケットウェーブのない美麗な曲面屋根となる。
【0015】図11は、前記構成の屋根材1を、図12
に示す単一部材からなる保持用部材60、図13に示す
短尺なキャップ部材82 を用いて施工した屋根構造であ
る。前記保持用部材60は、左右に固定部61を有し、
中央起立部62の上方に左右に折曲可能な保持片63が
延設され、該保持片63の先端にはく字状に折曲された
キャップ保持部631が形成されている。前記キャップ
部材82 は、ストレートで円弧状の被着部81の左右の
端縁に小円弧状の係合部82が形成され、棟側には前記
被着部81を縮小した重合部83が形成されている。ま
た、重合部83には3条のリブ831を設け、該リブ8
31をその表面側に配設されるキャップ部材82 の被着
部81の裏面に当接させ、薄肉の空間を形成させ、毛細
管現象による雨水等の浸入を防止すると共に雨水が浸入
した場合の防水堤の機能を果たす様にした。
【0016】この図11に示す屋根構造は、まず保持用
部材60を屋根下地5に固定し、屋根材1を敷設する。
その後、保持片63を折曲することにより、保持片63
と起立部62との間に屋根材1の立上り部3を保持す
る。そして、キャップ部材82を保持用部材60のキャ
ップ保持部631に嵌合すれば良い。こうして施工され
た屋根構造は、施工対象の屋根流れを、適宜分割しても
折返し部4が所定間隔で成形されているので、接続部が
目立つことがない。また、正荷重に対する耐性の点では
前記図4の屋根構造よりも劣るが、その他の効果につい
てはほぼ同等の効果を有し、特に保持用部材60の製造
コストの点では明らかに優れている。尚、前記ストレー
ト状のキャップ部材82 に代えて図14に示す長尺なキ
ャップ部材83 を用いても同様の効果が得られる。この
キャップ部材83 は、被着部81に適宜間隔で設けられ
たリブ811で屈曲した構成である。
【0017】以上本発明を図面の実施の形態に基づいて
説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限
りどのようにでも実施することができる。
【0018】
【発明の効果】以上要するに本発明の縦葺き屋根材は、
長さ方向に、一旦軒側に折返し、さらに棟側に折返した
形状の折返し部を所定間隔で連続形成すると共に、屋根
構造頂部を境に折返し部の断面形状が略対称状になるよ
うに成形したので、成形時に曲げ成形することなく成形
をストレートにでき、屋根の流れ長さが長い大型物件で
あっても、従来のように成形用のステージを組む必要が
ないし、折返し部の存在により、曲げ変形に伴う応力歪
みや座屈の発生、さらには素材自体のポケットウェーブ
を防止することができる。また、ストレートにに成形し
た縦葺き屋根材を、曲面屋根下地に敷設するだけで、自
重及び僅かな押圧力によって、容易に曲面に追従させる
ことができる。
【0019】特に、屋根材を、一方の軒先から他方の軒
先まで一連に成形した場合、棟納めが不要となる。
【0020】また、前記の屋根材と、折返し部の折返し
方向が一定の第2縦葺き屋根材とを用いて施工した屋根
構造は、施工対象の屋根流れを、適宜分割しても折返し
部が所定間隔で成形されているので、接続部が目立つこ
とがない。また、接続部の重合範囲を長く採り、重合部
内の折返し部を複数箇所とすれば、格別な雨仕舞対策を
施さなくとも安価に雨仕舞性能が向上する。さらに、軒
先から頂部までの長さが15mを越えるような比較的大
型の建築物の屋根において、成形や搬送に伴う諸制約を
解消する上で、特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の屋根材における座屈、ポケットウェーブ
の発生状況を示す一部を拡大した斜視図である。
【図2】従来の屋根材の施工における作業状況を示す模
式的側面図である。
【図3】(a)本発明の屋根材の一実施例を示す一部を
省略した斜視図、(b)そのA−A線における面板部を
省略した断面図である。
【図4】図3の屋根材を用いて施工した屋根構造の一実
施例を示す断面図である。
【図5】図3の屋根材の変形時の状況を示す要部の斜視
図である。
【図6】図3の屋根材の敷設時の作業状況を示す模式的
側面図である。
【図7】第2縦葺き屋根材を示す一部を省略した斜視図
である。
【図8】本発明の屋根構造の他の一実施例を示す断面図
である。
【図9】折返し部どうしの係合を示す側面図である。
【図10】本発明の屋根構造の他の一実施例を示す一部
を拡大した斜視図である。
【図11】図3の屋根材を用いて施工した屋根構造の他
の一実施例を示す断面図である。
【図12】図11の屋根構造に用いた保持用部材を示す
斜視図である。
【図13】図11の屋根構造に用いたキャップ部材を示
す一部を省略した斜視図である。
【図14】キャップ部材の他の例を示す一部を省略した
斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根材 2 面板部 3 立上り部 4 折返し部 5 屋根下地 7 下部保持用部材 8 上部保持用部材 9 キャップ部材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物のアーチ状の曲面屋根を縦葺きす
    る中央の面板部と左右側縁の立上り部とを有する縦葺き
    屋根材であって、 長さ方向に、一旦軒側に折返し、さらに棟側に折返した
    形状の折返し部を所定間隔で連続形成すると共に、 屋根構造頂部を境に折返し部の断面形状が略対称状にな
    るように成形したことを特徴とする縦葺き屋根材。
  2. 【請求項2】 一方の軒先から他方の軒先まで一連に成
    形されていることを特徴とする請求項1記載の縦葺き屋
    根材。
  3. 【請求項3】 アーチ状の曲面屋根下地に対し、中央の
    面板部と左右側縁の立上り部とを有し、長さ方向に、一
    旦軒側に折返し、さらに棟側に折返した形状の折返し部
    を所定間隔で連続形成すると共に、屋根構造頂部を境に
    折返し部の断面形状が略対称状になるように成形した縦
    葺き屋根材を用いて屋根面を葺いてなる縦葺き屋根構造
    であって、 前記縦葺き屋根材は、一方の軒先から他方の軒先まで一
    連に成形されていることを特徴とする縦葺き屋根構造。
  4. 【請求項4】 アーチ状の曲面屋根下地に対し、中央の
    面板部と左右側縁の立上り部とを有し、長さ方向に、一
    旦軒側に折返し、さらに棟側に折返した形状の折返し部
    を所定間隔で連続形成した複数種類の縦葺き屋根材を葺
    いてなる縦葺き屋根構造であって、 屋根構造頂部付近を、屋根構造頂部を境に折返し部の断
    面形状が略対称状になるように成形した第1縦葺き屋根
    材を敷設する第1施工部とし、 軒先から前記第1縦葺き屋根材の下端間を、折返し部の
    折返し方向が一定で、しかも第1縦葺き屋根材と略同一
    の断面形状を有する単数または複数枚の第2縦葺き屋根
    材を敷設する第2施工部とし、 各屋根材の接続部は、下段の屋根材の上側縁に、上段の
    屋根材の下側縁を重合し、且つ、下段の屋根材の上側縁
    の折返し部に、上段の屋根材の下側縁の折返し部を係合
    してなることを特徴とする縦葺き屋根構造。
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