JP2977617B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2977617B2
JP2977617B2 JP2418619A JP41861990A JP2977617B2 JP 2977617 B2 JP2977617 B2 JP 2977617B2 JP 2418619 A JP2418619 A JP 2418619A JP 41861990 A JP41861990 A JP 41861990A JP 2977617 B2 JP2977617 B2 JP 2977617B2
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充 高井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜め蒸着法により形成
された柱状結晶粒子からなる強磁性金属薄膜を磁性層と
して有する面内記録型の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体はますます高密度化
しており、中でもCoを主体としNi等を添加した強磁
性金属薄膜を用いた磁気記録媒体は、飽和磁束密度が大
きくしかも保磁力が高いので、盛んに研究されている。
【0003】この型の磁気記録媒体は種々の方法で製造
されるが、特に優れた方法としては、非磁性基体上に斜
め蒸着法により強磁性金属薄膜を2層以上積層して多層
構造とすることが提案されている。斜め蒸着法では、強
磁性金属薄膜各層は、蒸着等の気相法により強磁性金属
の蒸気を非磁性基体の表面に特定の角度で差し向け、こ
れにより強磁性金属の柱状結晶粒子を他の強磁性金属薄
膜の柱状結晶粒子の成長方向と交差した特定の方向に成
長させて形成される(特公昭56−26891、56−
42055、63−21254および60−3752
8、特開昭54−603、54−147010、56−
94520、57−3233、57−30228、57
−13519、57−141027、57−4102
8、57−141029、57−143730、57−
143731、57−147129、58−1432
4、58−50628、60−76025、61−11
0333、61−187122、63−10315、6
3−10315、63−13117、63−1431
7、63−14320および63−39127号公報
等)。
【0004】斜め蒸着型の磁気記録媒体の強磁性金属薄
膜形成に際しては、回転する円筒状の冷却ドラム表面に
非磁性基体を添わせて搬送しながら、定置された強磁性
金属源に電子ビーム等を照射して蒸着を行なう。
【0005】このとき、強磁性金属が入射する方向と非
磁性基体表面の法線とがなす角度を入射角と呼び、通
常、蒸着開始から終了まで入射角が漸減するように蒸着
する。
【0006】入射角が最も大きい蒸着開始時は蒸着速度
が最も低く、入射角が大きくなるにつれて蒸着速度は急
激に増加する。このため、強磁性金属薄膜中の柱状結晶
粒子は、非磁性基体側では非磁性基体表面と平行に近
く、非磁性基体表面から離れるに従って急激に立ち上が
り弧状に成長する。
【0007】このような強磁性金属薄膜の磁化容易軸の
方向は柱状結晶粒子の傾きに依存する。そして、最大入
射角は通常、90°であるので、柱状結晶粒子の傾きは
最小入射角に依存する。
【0008】最小入射角を小さくすると、基体法線に対
する柱状結晶粒子の傾きは小さくなる。すなわち、柱状
結晶粒子が基体に対して立った状態となる。この状態で
は、磁化容易軸も基体に対して立った状態となるため、
強磁性金属薄膜の面内方向の保磁力が低くなる。
【0009】一方、最小入射角を大きくすると柱状結晶
粒子は基体に対して寝た状態となり、磁化容易軸も同様
に基体に対して寝た状態となるので、強磁性金属薄膜の
面内方向の保磁力は高くなる。しかし、この場合、飽和
磁束密度が小さくなってしまう。
【0010】強磁性金属薄膜を2層以上積層した磁性層
においても、柱状結晶粒子の傾きと保磁力および飽和磁
束密度との関係は上記と同様である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情からなされたものであり、飽和磁束密度が高く、しか
も保磁力も高い斜め蒸着型の磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0013】(1)基体上に磁性層を有し、この磁性層
が、斜め蒸着法により形成された柱状結晶粒子からなる
2層以上の強磁性金属薄膜と、隣り合う強磁性金属薄膜
の間に存在する非磁性薄膜とが積層された構成を有し、
前記強磁性金属薄膜が、第1の群と第2の群とから構成
され、前記第1の群に属する強磁性金属薄膜の柱状結晶
粒子の平均成長方向と、前記第2の群に属する強磁性金
属薄膜の柱状結晶粒子の平均成長方向とが、基体の法線
を挟んで交差しており、前記第1の群に属する強磁性金
属薄膜および前記第2の群に属する強磁性金属薄膜の少
なくとも一方の側には、それぞれ前記第2の群に属する
強磁性金属薄膜および前記第1の群に属する強磁性金属
薄膜が存在し、各強磁性金属薄膜について、柱状結晶粒
子の平均成長方向と基体主面とのなす角度をθ(ただ
し、0<θ<90゜)とし、反磁界補正後の磁化容易軸
の方向と基体主面とのなす角度をE(ただし、0<E<
90゜)としたとき、θ>Eであり、前記基体の表面に
微細粒子が配設されており、前記微細粒子配設後の基体
の中心線平均粗さRaが40A以下であることを特徴と
する磁気記録媒体。
【0014】(2)各強磁性金属薄膜についてθ/E=
1.4〜5が成立する上記(1)に記載の磁気記録媒
体。
【0015】(3)前記非磁性薄膜が前記強磁性金属薄
膜に含有される元素の酸化物を主成分とする上記(1)
または(2)に記載の磁気記録媒体。
【0016】(4)前記非磁性薄膜がCo酸化物を主成
分として含有する上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載の磁気記録媒体。
【0017】(5)前記非磁性薄膜の厚さが前記強磁性
金属薄膜の厚さの平均値の0.12〜0.5倍である上
記(1)ないし(4)のいずれかに記載の磁気記録媒
体。
【0018】(6)前記強磁性金属薄膜がCoを主成分
として含有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記
載の磁気記録媒体。
【0019】(7)前記微細粒子の連鎖比率が70%以
下である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の磁
気記録媒体。
【0020】(8)前記磁性層面内における保磁力が1
200 Oe以上であり、かつ残留磁束密度が4000
G以上である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載
の磁気記録媒体。
【0021】
【作用】本発明の磁気記録媒体は、斜め蒸着法により形
成された柱状結晶粒子からなる強磁性金属薄膜が、非磁
性薄膜を介して2層以上積層されている。
【0022】単層の強磁性金属薄膜では上記θとEとは
ほぼ等しいが、本発明では所定の厚さの非磁性薄膜を介
して強磁性金属薄膜を積層することにより、柱状結晶粒
子の平均成長方向が基体の法線を挟んで交差している強
磁性金属薄膜同士の間で相互作用が生じ、θ>Eとする
ことができる。すなわち、反磁界補正後の磁化容易軸方
向は、通常、柱状結晶粒子の平均成長方向と同じである
が、本発明によれば磁化容易軸の向きを、より基体と平
行に近づけることができる。なお、上記のような相互作
用は、隣り合う2層の強磁性金属薄膜間において主とし
て生じる。
【0023】このため、本発明によれば、基体に対する
柱状結晶粒子の傾きに応じた保磁力よりも高い保磁力が
得られる。なお、この場合の保磁力とは、磁性層面内方
向における保磁力である。
【0024】また、基体に対する柱状結晶粒子の傾きが
大きければ高い飽和磁束密度が得られるので、従来と同
等の保磁力を確保した上で、より高い飽和磁束密度を得
ることもできる。
【0025】このように、非磁性層の厚さと柱状結晶粒
子の傾きを制御することにより、面内方向における保磁
力として1200 Oe以上の値が得られ、かつ残留磁
束密度として4000G以上の値が得られる。
【0026】また、本発明において、微細粒子が配設さ
れた基体を用いれば、磁性層の摩擦が減少するとともに
耐久性が向上する。そして、微細粒子配設後の基体の中
心線平均粗さRaが40A以下であり、かつ微細粒子の
連鎖比率が70%以下であれば柱状結晶粒子が均質に成
長するため、高い保磁力が得られる。
【0027】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0028】本発明の磁気記録媒体は、基体上に磁性層
を有する。磁性層は、斜め蒸着法により形成された柱状
結晶粒子からなる強磁性金属薄膜と、隣り合う強磁性金
属薄膜の間に存在する非磁性薄膜とが積層された構成を
有する。
【0029】磁性層中の強磁性金属薄膜は、1層以上の
強磁性金属薄膜からなる第1の群と、1層以上の強磁性
金属薄膜からなる第2の群とから構成される。第1の群
に属する強磁性金属薄膜の柱状結晶粒子の平均成長方向
と、第2の群に属する強磁性金属薄膜の柱状結晶粒子の
平均成長方向とは、基体の法線を挟んで交差している。
このような構成の磁性層は、後述する斜め蒸着法により
強磁性金属薄膜を蒸着する際に、第1の群と第2の群と
で基体の走行方向を逆転させれば容易に得ることができ
る。
【0030】なお、本発明では、第1の群に属する強磁
性金属薄膜および第2の群に属する強磁性金属薄膜の少
なくとも一方の側には、それぞれ第2の群に属する強磁
性金属薄膜および第1の群に属する強磁性金属薄膜が存
在する。すなわち、柱状結晶粒子の平均成長方向が同方
向である強磁性金属薄膜が、3層連続して存在すること
はない。
【0031】そして、各強磁性金属薄膜について、柱状
結晶粒子の平均成長方向と基体主面とのなす角度をθと
し、反磁界補正後の磁化容易軸の方向と基体主面とのな
す角度をEとしたとき、θ>E、すなわちθ/E>1で
あり、好ましくはθ/E=1.4〜5、より好ましくは
1.5〜5である。ただし、0<θ<90°、0<E<
90°である。
【0032】本発明では、柱状結晶粒子の平均成長方向
が基体主面の法線を挟んで交差している2層の強磁性金
属薄膜同士の相互作用によってθとEとがこのような関
係となるので、磁性層面内方向の保磁力を向上させるこ
とができる。
【0033】なお、柱状結晶粒子の平均成長方向と基体
主面とのなす角度θは、下記のようにして測定する。
【0034】まず、磁気記録媒体を柱状結晶粒子の成長
方向を含む平面(通常、媒体主面に垂直で磁気ヘッドの
走行方向を含む平面である)で切断する。その断面に
は、各強磁性金属薄膜を構成する柱状結晶粒子の断面が
弧状に現われる。この断面に現われた柱状結晶粒子の側
面(隣り合う柱状結晶粒子の境界線)と基体主面とのな
す角度を、各強磁性金属薄膜毎に少なくとも柱状結晶粒
子100個について測定し、各強磁性金属薄膜における
それらの平均値を求める。そして、これら各平均値を、
各強磁性金属薄膜における柱状結晶粒子の平均成長方向
と基体主面とのなす角度θとする。なお、θの測定位置
は強磁性金属薄膜の厚さ方向の中間点である。
【0035】θは、斜め蒸着法における強磁性金属の入
射方向に依存し、特に最小入射角θminに依存する。
【0036】本発明ではθの範囲は特に限定されない。
すなわち、本発明ではどのようなθであっても、θとE
とが上記のような関係を満足していれば効果が実現す
る。従って、要求される面内方向保磁力や飽和磁束密
度、あるいは、その強磁性金属薄膜の磁性層内での位置
等に応じて適当なθを選択すればよいが、高保磁力かつ
高残留磁束密度を得るためには、θ=40〜80°、特
にθ=50〜70°とすることが好ましい。
【0037】また、反磁界補正後の磁化容易軸の方向と
基体主面とのなす角度Eは、下記のようにして求める。
【0038】磁性層全体の磁化容易軸方向は、磁性層の
角形比の面外角度依存性を測定することにより知ること
ができる。
【0039】具体的には、θ測定の際の切断面となる平
面内において、基体主面とのなす角度が0°から180
°までの範囲で角形比を測定し、基体主面と測定方向と
のなす角度を横軸にとり、角形比を縦軸にとって、角形
比の面外角度依存性グラフを作成する。測定は、振動試
料型磁力計(VSM)等により行なえばよい。
【0040】このようにして作成された磁性層全体の面
外角度依存性のグラフから、磁性層を構成する各強磁性
金属薄膜それぞれの磁化容易軸方向を下記のようにして
決定する。
【0041】まず、測定対象の磁性層と同じ厚さで各強
磁性金属薄膜を積層して磁性層を形成したと仮定し、こ
の磁性層をシミュレーション用磁性層とする。このシミ
ュレーション用磁性層について、角形比の面外角度依存
性グラフをシミュレーションにより作成する。
【0042】このようなシミュレーション用磁性層にお
いて、強磁性金属薄膜の磁化容易軸方向を所定のステッ
プで変更しながらシミュレーションを繰り返し、角形比
の面外角度依存性グラフを作成する。なお、磁化容易軸
方向の変更は最下層から最上層までの全ての強磁性金属
薄膜について行ない、磁化容易軸方向の変更がそれぞれ
なされた各強磁性金属薄膜を積層して構成される磁性層
について、シミュレーションを行なう。
【0043】そして、これらのシミュレーションにより
得られたグラフのうち、上記した磁性層の実測値から得
られた角形比の面外角度依存性グラフとほぼ一致するも
のを選択する。このとき選択されたシミュレーション用
磁性層の各強磁性金属薄膜の磁化容易軸の方向が、実際
の磁性層の各強磁性金属薄膜における磁化容易軸の方向
と一致する。そして、実測によるグラフおよびシミュレ
ーションによるグラフに後述する反磁界補正が施されて
いれば、シミュレーション用磁性層における各強磁性金
属薄膜の磁化容易軸の方向と基体主面とのなす角度が、
実際の磁性層における各強磁性金属薄膜のEと一致する
ことになる。
【0044】なお、角形比の面外角度依存性は、磁性層
内の反磁界により影響を受ける。反磁界の影響は記録波
長が短いほど大きくなる。磁気記録媒体として使用する
際の記録波長は極めて短いため反磁界の影響は殆ど受け
ないが、上記した角形比の面外角度依存性を測定する際
の波長は比較的長いため、反磁界の影響が問題となる。
【0045】反磁界は強磁性金属薄膜の厚さ方向に発生
し、その大きさHdは、Bm sinθである。従っ
て、測定により求められる磁化容易軸の方向は、実際の
磁化容易軸方向の磁化ベクトルと反磁界ベクトルとの合
成ベクトルの方向となり、実際の磁化容易軸よりも基体
主面に平行に近い方向となる。この関係を利用して実際
の磁化容易軸の方向を求めればよい。
【0046】このような反磁界の補正は、角形比の面外
角度依存性グラフを作成する前になされてもよく、上記
シミュレーションによるグラフと比較後に施されてもよ
い。
【0047】強磁性金属薄膜の間に存在する非磁性薄膜
は、その両側の強磁性金属薄膜同士の磁気的相互作用を
調整する作用を有する。
【0048】非磁性薄膜の厚さは、各強磁性金属薄膜の
厚さを平均した値の0.12〜0.5倍であることが好
ましい。厚さが前記範囲を超えると、両側の強磁性金属
薄膜同士の相互作用が殆どなくなり、θ/Eが著しく小
さくなってしまう。また、厚さが前記範囲未満である
と、両側の強磁性金属薄膜間で前記相互作用とは別の相
互作用が生じて、かえってθ/Eが小さくなってしま
う。
【0049】非磁性薄膜は、強磁性金属薄膜に含有され
る元素の酸化物を主成分とすることが好ましい。このよ
うな非磁性薄膜は、例えば、後述するような斜め蒸着法
により強磁性金属薄膜を形成する際に、成膜雰囲気中に
酸素ガスを導入する方法などにより形成することができ
るので、高い生産性が得られる。また、成膜雰囲気中に
酸素ガスを導入することにより、非磁性薄膜以外にも若
干の酸素が取り込まれるため、保磁力が向上するという
効果もある。
【0050】なお、このような方法により形成された酸
化物を含有する非磁性薄膜は、強磁性金属薄膜との界面
付近で徐々に酸素濃度が変化しているが、本発明では非
磁性薄膜の厚さを下記のように規定する。すなわち、非
磁性薄膜の両側に存在する2層の強磁性金属薄膜の厚さ
方向中間点における酸素濃度の平均値をMaveとし、
非磁性薄膜の最大酸素濃度をNmaxとすると、非磁性
薄膜の最大酸素濃度点を含み(Nmax+Mave)/
2以上の酸素濃度を有する領域の厚さを非磁性薄膜の厚
さとする。
【0051】非磁性薄膜の最大酸素濃度Nmaxの値に
特に制限はないが、強磁性金属薄膜間の相互作用を調整
して上記したようなθ/Eを得るためには、最大酸素濃
度Nmaxを20%以上とすることが好ましい。
【0052】なお、非磁性薄膜中の酸素濃度は、磁性層
をエッチングしながらオージェ分光分析等により元素分
析を行なうことにより測定することができる。
【0053】本発明における非磁性薄膜は、上記したよ
うな酸化物を主成分とする薄膜に限らず、酸化物以外の
各種非磁性化合物や、あるいは非磁性金属を主成分とす
るものであってもよい。酸化物以外の各種化合物も、強
磁性金属薄膜に含有される元素の化合物であることが好
ましい。また、この場合の非磁性薄膜の厚さは、磁性層
中の窒素や炭素濃度を測定して、酸化物を主成分とする
上記非磁性薄膜の厚さ測定に準じて求めればよい。
【0054】非磁性薄膜は、隣り合う強磁性金属薄膜の
間だけでなく、基体と最下層の強磁性金属薄膜との間
や、最上層の強磁性金属薄膜の上に存在していてもよ
い。
【0055】上記したような強磁性金属薄膜と非磁性薄
膜からなる磁性層の厚さに特に制限はないが、通常、1
000A以上であることが好ましい。これにより例えば
0.75MHz程度の低域における出力を十分に大きく
することができる。
【0056】また、各強磁性金属薄膜の厚さは、約20
0〜1500Aであることが好ましい。最上層の厚さが
200Aより薄くなると、例えば7.0MHz程度の高
域信号の記録が十分にできなくなり出力が低下する。一
方、1500Aよりも厚くなると雑音が増えて信号対雑
音比が低下する。
【0057】強磁性金属薄膜の積層数に特に制限はない
が、磁気特性や生産性を考慮して、2層、3層あるいは
4層以上の構成を適宜選択すればよい。
【0058】本発明では、強磁性金属薄膜はCoを主成
分として含有するCo基合金であることが好ましく、強
磁性金属薄膜中のCo含有率は、60原子%以上である
ことが好ましい。Co基合金としては、CoおよびNi
を主成分とするか、またはCo、NiおよびCrを主成
分とする合金が好ましい。Co以外の各元素の含有率
は、要求される磁気特性や耐食性に応じて適宜選択すれ
ばよい。
【0059】各強磁性金属薄膜は、それぞれ斜め蒸着法
により形成される。斜め蒸着装置および方法に特に制限
はなく、通常のものを用いればよい。
【0060】斜め蒸着法は、例えば、供給ロールから繰
り出された長尺フィルム状の非磁性基体を回転する冷却
ドラムの表面に添わせて送りながら、一個以上の定置金
属源から斜め蒸着をし、巻き取りロールに巻き取るもの
である。この場合、入射角は蒸着初期の最大入射角θm
axから最終の最小入射角θminまで連続的に変化
し、非磁性基体表面にCoを主成分とする強磁性金属の
柱状結晶粒子を弧状に成長させ、整列させる。
【0061】磁性層を多層構成とする場合は、この工程
を繰り返し行なう。
【0062】そして、強磁性金属が入射する方向が非磁
性基体の法線を挟んで交差するような2層の強磁性金属
薄膜を形成する場合、非磁性基体の走行方向を逆にして
斜め蒸着を行なえばよい。
【0063】非磁性薄膜を形成する方法に特に制限はな
いが、成膜雰囲気中に酸素ガスを導入して蒸着を行なえ
ば、強磁性金属薄膜構成元素の酸化物を主成分とする非
磁性薄膜を極めて容易に形成することができる。
【0064】また、この他、強磁性金属薄膜表面を酸素
ガスやそのプラズマによって表面処理する方法などによ
り、酸化物を主成分とする非磁性薄膜を形成することも
できる。
【0065】さらに、強磁性金属薄膜と非磁性金属薄膜
とを交互に蒸着する方法などにより、Al、Cr、A
g、Au、Pt、Ti、W等を主成分とする非磁性薄膜
を形成することもできる。
【0066】本発明で用いる基体は非磁性であればその
材質に特に制限はなく、強磁性金属薄膜蒸着時の熱に耐
える各種フィルム、例えばポリエチレンテレフタレート
等を用いることができる。また、特開昭63−1031
5号公報に記載の各種材料が使用可能である。
【0067】本発明で用いる基体の表面には、微小な突
起が設けられることが好ましい。磁性層は蒸着膜であり
極めて薄いため、基体表面の性状が磁性層表面に直接的
に現われる。従って、基体表面に微小な突起を設ければ
磁性層表面にも微小な突起を出現させることができる。
磁性層表面の突起は磁性層の摩擦を低下させてテープ化
したときの走行性を向上させ、また、媒体の耐久性を高
める。
【0068】基体表面の微小な突起の性状および形成方
法は特に限定されないが、突起の配設パターンや突起形
成後の基体の表面粗さが磁性層の磁気特性、特に保磁力
に影響を与えるので、本発明では微細粒子を基体表面に
配設することにより突起を設けることが好ましい。
【0069】使用される微細粒子としては、粒状、特に
ほぼ球形のものが好ましく、例えば、SiO、Al
、MgO、ZnO、MgCO、CaCO、Ca
SO、BaSO、TiO等の酸化物、硫酸塩、炭
酸塩等、Si、Al、Mg、Ca、Ba、Zn、Mn等
の金属の酸化物あるいは酸塩等の1種以上を含む無機粒
子、あるいはポリスチレン、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリエチレン等の1種以上の有機化合物球状粒子な
どが好ましい。これら微細粒子は、磁性を有していても
有していなくてもよい。
【0070】微細粒子の平均粒子径は100〜1000
A、特に300〜600Aであることが好ましい。平均
粒子径が前記範囲未満であると摩擦低減効果が小さく、
耐久性向上効果も不十分である。また、平均粒子径が前
記範囲を超えると磁性層の表面粗さが大きくなって後述
する中心線平均粗さRaとすることが困難となり、保磁
力が低下する他、高周波特性が不十分となる。
【0071】微細粒子の配設密度は、1mmあたり1
0万個〜1億個、特に100万個〜7000万個である
ことが好ましい。配設密度が低すぎると微細粒子を設け
ることによる効果が不十分となる。また、配設密度が高
すぎても効果の向上はみられず、後述する連鎖比率とす
ることが困難となる。
【0072】微細粒子はできるだけ均一な分布で配設さ
れることが好ましい。粒子同士が凝集したり極度に接近
したりすると、これらは見掛け上大きな粒子(二次粒
子)として挙動することになり、好ましくない。微細粒
子間の接近度を、本明細書では連鎖比率で定義する。す
なわち、基体の表面に配設された粒子の直径をRとし、
隣接する粒子間の距離をdとしたとき、 連鎖比率=(d<Rを満足する粒子の単位面積あたりの個数)×100 /(単位面積あたりの粒子の個数) で定義される(単位は%)。なお、Rには平均粒子径を
採用し、粒子間距離dおよび粒子の個数は電子顕微鏡写
真にて測定する。
【0073】本発明では、このような連鎖比率が70%
以下、特に0〜60%であることが好ましい。連鎖比率
が前記範囲を超えると微細粒子が二次粒子としての挙動
を示すため、柱状結晶粒子の成長方向が揃いにくくなっ
て保磁力が低下する。また、磁性層形成後、磁性層表面
に現われる突起の径および高さが著しく大きくなり、磁
性層の表面性が低下してスペーシングロスにより電磁変
換特性が低下する。
【0074】微細粒子配設後の基体の中心線平均粗さR
aは、40A以下、特に30A以下であることが好まし
い。Raが前記範囲を超えると柱状結晶粒子の成長方向
が揃いにくくなり、保磁力が低下する傾向にある。な
お、Raが低すぎると摩擦低減効果が不十分で耐久性も
低くなるため、Raは10A以上とすることが好まし
い。
【0075】微細粒子を基体表面に配設する方法は特に
限定されないが、例えば、合成樹脂を溶剤に溶解した薄
いバインダに微細粒子を分散したものを基体に塗布する
方法、あるいはこのようなバインダを塗布した上に微細
粒子を付着させる方法などが好ましく用いられる。
【0076】本発明の磁気記録媒体の磁性層上には、磁
性層の保護および耐食性向上のために公知の種々のトッ
プコート層が設けられることが好ましい。また、テープ
化したときの走行性を確保するために、非磁性基体の磁
性層と反対側には公知の種々のバックコート層が設けら
れることが好ましい。
【0077】本発明の磁気記録媒体は、磁性層面内方向
の各種磁気記録に好適であり、磁性層面内方向の保磁力
を向上させることができるため、高密度記録が可能とな
る。
【0078】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0079】[実施例1]微細粒子としてSiO(平
均粒子径300A)0.15重量%を、バインダとして
メチルセルロース0.2重量%およびシランカップリン
グ剤〔N−β(アミノエチル)−γアミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン〕0.02重量%を、残部溶剤とし
て水を含有する配合物を十分に混合分散させ、得られた
懸濁液を厚さ7μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)基体表面に塗布し、乾燥した。
【0080】乾燥後の微細粒子の配設密度は1千万個/
mm、連鎖比率は50%、基体表面のRaは30Aで
あった。
【0081】次いで、基体表面に強磁性金属薄膜を蒸着
した。
【0082】供結ロールから基体を繰り出して、回転す
る円筒状冷却ドラムの周面に添わせて移動させ、強磁性
金属を斜め蒸着して強磁性金属薄膜を形成し、巻き取り
ロールに巻き取った。
【0083】次いで、この巻き取りロールを供給ロール
とし、基体表面の法線方向を挟んで上記斜め蒸着時の入
射方向と交差する入射方向にて強磁性金属を斜め蒸着
し、磁気記録媒体サンプルを作成した。
【0084】なお、上層および下層の強磁性金属薄膜形
成の際にはArガスとOガスとの混合ガスを真空槽内
に流し、真空槽内の圧力を10−4Torrに保った。
また、混合ガスは、最小入射角付近で蒸着される部分の
基体に吹き付けるように流した。
【0085】混合ガス中のOガス濃度を変えて、複数
のサンプルを作製した。
【0086】各サンプルの上層形成および下層形成に
は、Co80原子%、Ni20原子%の組成を有する強
磁性金属を用いた。
【0087】このようにして形成された各サンプルは、
下層の強磁性金属薄膜と上層の強磁性金属薄膜との間
に、酸化物からなる非磁性薄膜を有していた。
【0088】各サンプルの強磁性金属薄膜に対する非磁
性薄膜の厚さの比(非磁性薄膜/強磁性金属薄膜)を下
記表1に示す。非磁性薄膜の厚さは、磁性層中の酸素濃
度分布をオージェ分光分析で測定し、この結果に基づい
て前述した方法により求めた。なお、強磁性金属薄膜の
厚さは、下層および上層ともに1000Aとした。
【0089】各サンプルの各強磁性金属薄膜について、
柱状結晶粒子の平均成長方向と基体主面とのなす角度θ
を、前述した方法により測定した。柱状結晶粒子の測定
数は100個とした。結果を表1に示す。
【0090】各サンプルについて、前述した角形比の面
外角度依存性グラフを作成した。測定にはVSMを用い
た。そして、前述したようなシミュレーション用磁性層
について、各強磁性金属薄膜の磁化容易軸方向を変えて
角形比の面外角度依存性グラフを作成した。これらのグ
ラフを各サンプルの角形比の面外角度依存性グラフと比
較し、各サンプルの各強磁性金属薄膜について、磁化容
易軸方向と基体主面とのなす角度Eを求めた。結果を表
1に示す。
【0091】各サンプルについて、磁性層面内方向の保
磁力Hcおよび残留磁束密度Brを測定した。結果を表
1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】表1に示される結果から、本発明の効果が
明らかである。
【0094】なお、上記配合物を基体表面に塗布する際
に、塗布量等の塗布条件を変えて微細粒子の連鎖比率を
80%、基体表面のRaを50Aに変更し、この基体上
に表1のサンプルNo.3と同様にして強磁性金属薄膜
を形成した。この結果、保磁力は1000 Oe、残留
磁束密度は3800Gであった。
【0095】[実施例2]表1に示されるサンプルの作
製方法に準じて、強磁性金属薄膜を3層積層したサンプ
ルも作製した。各サンプルの強磁性金属薄膜の厚さは、
下層、中層、上層ともに600Aとした。
【0096】これらのサンプルについて、実施例1と同
様な測定を行なった。結果を下記表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】表2に示される結果から、本発明は3層構
成の磁性層を有する磁気記録媒体についても効果が高い
ことがわかる。
【0099】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、基体に対する
柱状結晶粒子の傾きに応じた保磁力よりも高い保磁力が
得られる。また、逆に、従来と同等の保磁力を確保した
上で、より高い飽和磁束密度を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 古武家 隆敬 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−138035(JP,A) 特開 昭57−130228(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/66

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に磁性層を有し、この磁性層が、
    斜め蒸着法により形成された柱状結晶粒子からなる2層
    以上の強磁性金属薄膜と、隣り合う強磁性金属薄膜の間
    に存在する非磁性薄膜とが積層された構成を有し、 前記強磁性金属薄膜が、第1の群と第2の群とから構成
    され、 前記第1の群に属する強磁性金属薄膜の柱状結晶粒子の
    平均成長方向と、前記第2の群に属する強磁性金属薄膜
    の柱状結晶粒子の平均成長方向とが、基体の法線を挟ん
    で交差しており、 前記第1の群に属する強磁性金属薄膜および前記第2の
    群に属する強磁性金属薄膜の少なくとも一方の側には、
    それぞれ前記第2の群に属する強磁性金属薄膜および前
    記第1の群に属する強磁性金属薄膜が存在し、 各強磁性金属薄膜について、柱状結晶粒子の平均成長方
    向と基体主面とのなす角度をθ(ただし、0<θ<90
    ゜)とし、反磁界補正後の磁化容易軸の方向と基体主面
    とのなす角度をE(ただし、0<E<90゜)としたと
    き、θ>Eであり、前記基体の表面に微細粒子が配設されており、前記微細
    粒子配設後の基体の中心線平均粗さRaが40A以下で
    ある ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 各強磁性金属薄膜についてθ/E=1.
    4〜5が成立する請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記非磁性薄膜が前記強磁性金属薄膜に
    含有される元素の酸化物を主成分とする請求項1または
    2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記非磁性薄膜がCo酸化物を主成分と
    して含有する請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気
    記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記非磁性薄膜の厚さが前記強磁性金属
    薄膜の厚さの平均値の0.12〜0.5倍である請求項
    1ないし4のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記強磁性金属薄膜がCoを主成分とし
    て含有する請求項1ないし5のいずれかに記載の磁気記
    録媒体。
  7. 【請求項7】 前記微細粒子の連鎖比率が70%以下で
    ある請求項1ないし6のいずれかに記載の磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 前記磁性層面内における保磁力が120
    0Oe以上であり、かつ残留磁束密度が4000G以上
    である請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気記録媒
    体。
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