JP2975710B2 - ピッキング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、段ボール箱製品その他
種々の直方体形状物品（以下、段ボール箱製品と総称す
る）を取扱う流通システム等に利用されるピッキング装
置に係わり、特にパレット上に多層積みされた同一品種
の段ボール箱製品を取り下ろして自動的に所望とする異
品種多層積みのパレットを実現するピッキング装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、流通業界においては、同一品種
の物品ごとに段ボール箱に積めた後、他の品種の段ボー
ル箱製品とともに混載して所定の店舗その他の場所に運
搬することが行われている。

【０００３】従来、かかる同一品種の多層積みされた段
ボール箱製品を所望とする異品種多層積みのパレットを
実現するピッキング作業には図６に示すようなピッキン
グ装置が用いられている。このピッキング装置は、具体
的には各品種ａ，ｂ，ｃに対応して供給コンベア１ａ，
１ｂ，１ｃが設けられ、これら供給コンベア１ａ，１
ｂ，１ｃから同一品種の段ボール箱製品が多層積みされ
たパレットがデパレタイザー２ａ，２ｂ，２ｃに供給さ
れ、ここで供給されたパレットは図示しないリフター機
構によって搬出ライン高さまで持ち上げられた後、上側
から層単位で取り下ろされ、引き続き、同様にリフター
機構にて搬出ライン高さまで持ち上げられ、同様に上層
の１層分だけ取り下ろしされ、このようにして取り下ろ
しされた各層の段ボール箱製品は整列機３ａ，３ｂ，３
ｃに送られる。これら整列機３ａ，３ｂ，３ｃでは、各
層単位で取り下ろしされた複数の段ボール箱製品の中か
ら１個ずつ段ボール箱製品４を取出して一定方向に整列
し順次搬送コンベア５ａ，５ｂ，５ｃへ導入する。これ
ら搬送コンベア５ａ〜５ｃの後端部側には当該コンベア
５ａ〜５ｃにそれぞれ跨がって所定の速度で走行するパ
レットコンベア６が設置され、このパレットコンベア６
上には下流側から所定の間隔で空パレット７が搬送コン
ベア５ａ側→５ｂ側→５ｃ側の順序で移動している。従
って、空パレット７は先ず搬送コンベア５ａ側に到達す
るが、このとき品種ａの段ボール箱製品を取扱う作業員
８ａが予め定めた作業計画に基づいて例えば２層分だけ
品種ａの段ボール箱製品を積み付けすると、この２層積
みされたパレット７ａは引き続き搬送コンベア５ｂ側に
移動する。ここでは、品種ｂの段ボール箱製品を取扱う
作業員８ｂが下流側から到達する２層積みされた品種ａ
の段ボール箱製品の上に同様に作業計画に基づいて品種
ｂの段ボール箱製品を取扱う作業員８ｃは、３層積みさ
れたパレット７ｂが到来するとその品種ｂの段ボール箱
製品の上に品種ｃの段ボール箱製品を１層分だけ積み付
けし、図７に示すように１パレットにつき３品種多層積
みのパレット７ｃができ上がる。引き続き、積み付け作
業計画に基づいて各パレットごとに積み付け作業を繰り
返し実施し、必要な数の多品種多層積みのパレットがで
き上がったときにピッキング作業が完了する。９はパレ
ットを持ち上げる時にリフターの爪を差し込む差し込み
孔である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
ピッキング装置では、各層ごとに人間が積み付け作業計
画に基づいて複数の段ボール箱製品をパレットに積み付
けること、および同一品種の段ボール箱製品を２層以上
迅速に積み付けることも多いこと等から、積み付け作業
の労力が非常にきびしく、また各品種のラインごとに同
一のパレットに必要層数分だけ段ボール箱製品を載置し
なければならず、作業時間が非常に長くかかる問題があ
る。また、少なくとも一度に取り扱う品種の数だけライ
ン設備が必要となるので、設備費用が高く、しかもピッ
キング装置の作業スペースを十分に確保する必要があ
る。また、一般的に取扱うべき品種は数十種類以上もあ
ることから、益々以上のような不具合が増大化し、かか
る不具合を解決することが急務となっている。

【０００５】本発明は上記実情にかんがみてなされたも
ので、少ないスペースを有効に生かしながら短時間に異
品種多層積みのパレットを容易に実現可能とし、しかも
ピッキング作業の能率向上に大きく貢献しうるピッキン
グ装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係わるピッキン
グ装置は上記課題を解決するために、各品種の積み順お
よび各品種ごとの積載層数をもった層ピッキング指令を
送出する層ピッキング指令手段と、同一品種の多層積み
されたパレットを複数品種について順次供給する供給装
置と、この供給装置から供給される各パレットの多層積
み製品から前記層ピッキング指令に基づいて所要の層数
だけ層単位で取り下ろしを行い、残りの製品をパレット
ごと返送するデパレタイザーと、このデパレタイザーに
よって取り下ろしされた層単位の製品を空パレットに積
み付けし前記層ピッキング指令に基づく異品種製品を多
層積みするパレタイザーと、予め作業計画に基づく層ピ
ッキング運転に必要な動作条件が記憶され、前記層ピッ
キング指令である作業計画に基づいて、前記記憶された
動作条件に従って前記デパレタイザーからの層製品の取
り下ろし位置および前記パレタイザーによる層製品積み
付け位置をそれぞれ制御する制御手段とを設けた構成で
ある。なお、前記層ピッキング指令手段としては、予め
各品種ごと一層当りの製品ケース数および寸法共通品種
をもつ積み付けパターンが記憶され、作業計画に応じて
入力される各品種および各品種ごとの製品ケース数に基
づき、前記記憶された積み付けパターンの中から前記パ
レタイザーに異品種多層積みする各品種ごとの積み付け
パターンおよび各品種ごとの積み付け層数を決定する層
積み付け数決定手段と、予め少なくとも製品積み付け時
の各層面積および各層重量の制約条件が設定され、前記
層積み付け数決定手段によって決定された各品種ごとの
積み付け層数を受けたとき、前記選択された各品種ごと
の積み付けパターンが前記各条件を満たすような積み付
け順を定めた作業計画を作成する積み付け順決定手段と
を備え、この積み付け順決定手段から作業計画を層ピッ
キング指令として送出する構成である。 また、前記デパ
レタイザーとしては、同一品種の多層積みされたパレッ
トを載置するための昇降機構が設けられ、前記制御手段
の位置制御信号を受けて前記パレット上から層単位で取
り下ろすごとに最上層の製品高さ位置を取り下ろす上昇
動作を行うことにより、取り下ろす層製品高さ位置を最
適位置に設定できる。 さらに、パレタイザーとしては、
空パレットを載置するための昇降機構が設けられ、前記
制御手段の位置制御信号を受けて前記空パレットの位置
が製品積み付けに最適な位置に設定され、かつ、層単位
の製品の積み付け後層相当距離だけ下降動作を行うこと
により、積み付け高さ位置を最適位置に設定できる。

【０００７】

【作用】従って、本発明は以上のような手段を講じたこ
とにより、供給装置から同一品種ごとに多層積みされた
複数品種のパレットがデパレタイザーに供給されると、
このデパレタイザーでは層ピッキング指令の積み順に相
当する品種であれば、層ピッキング指令の積載層数に基
づいてパレットの最上層から順に層単位で取り下ろしを
行いながらパレタイザーに導き、残った製品はパレット
ごと返送する。このとき、パレタイザーでは、デパレタ
イザーから送られてくる層単位の製品を層単位で空パケ
ットに積み付けし、層ピッキング指令による各品種ごと
の層数だけ積み付けしたとき、１つのパレットに対する
積み付け作業を完了し、所定の場所へ搬送するようにし
たので、それぞれ１台のデパレタイザーおよびパレタイ
ザーを用いて迅速、かつ、確実に多品種混載形の多層積
みパレットを実現できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明装置の一実施例を示す構成図
である。同図において１１は図示イ方向から供給されて
くる同一品種の多層積みパレット１２の最上層から順次
層単位で段ボール箱製品を取り下ろしするデパレタイザ
ーであって、このデパレタイザー１１の入り側には供給
コンベア１３、出側には排出コンベア１４がそれぞれ設
置されている。これら供給コンベア１３および排出コン
ベア１４の端部はそれぞれ図示しない自動倉庫に接続さ
れている。この供給コンベア１３は自動倉庫によって搭
載される同一品種のフル多層（例えば１０層）積みまた
は作業計画に基づく同一品種の任意層数多層積みされた
パレット１２を複数品種について順次搬送してデパレタ
イザー１１に供給し、また排出コンベア１４はデパレタ
イザー１１にてパレット１２から所要とする層数分だけ
段ボール箱製品を取り下ろした残りの層数の段ボール箱
製品を積んだパレット１２を図示ロ方向に返送し、再び
前記自動倉庫に戻して再度供給コンベア１３に導入する
構成となっている。

【０００９】前記デパレタイザー１１の製品取り下ろし
側には例えばレイヤーコンベア１５を介してパレタイザ
ー１６が設置され、デパレタイザー１１から図示ハ方向
に取り下ろしされた層単位の段ボール箱製品をパレタイ
ザー１６に供給する。このパレタイザー１６の入り側に
は空パレット１７を図示ニ方向に供給する空パレット供
給コンベア１８が設置され、出側にはパレタイザー１６
から作業計画に基づいて搭載された所要とする異品種多
層積みパレット１９を図示矢印ホ方向に搬送する搬送コ
ンベア２０が設けられている。

【００１０】前記デパレタイザー１１は、例えば図２に
示すように供給コンベア１３から同一品種多層積みパレ
ット１２を受け取るパレットリフタ１１ａを備え、また
パレットリフタ１１ａに載置される段ボール箱製品のう
ち最上層の段ボール箱製品を受け止めるように図示ヘ方
向に進退動作するストッパ１１ｂが設けられ、さらに図
示ト方向の回転を維持しつつ図示左方向に移動する先端
の高摩擦ピックアップローラ１１ｃを段ボール箱製品の
下部面に当接させて最上層の段ボール箱製品を取り下ろ
しする取り下ろし機構１１ｄが設けられている。なお、
このパレットリフタ１１ａは、例えば２層の段ボール箱
製品を取り下ろしする場合、最上層の段ボール箱製品を
取り下ろしした後、再度最上層の段ボール箱製品の取り
下ろしに最適な高さ位置となるように所要とする高さだ
け上昇動作する。

【００１１】一方、パレタイザー１６は、同じく図２に
示すように段ボール製品を１層ずつ積み付けた後、再度
最適な積み付け高さ位置となるように下降動作するパレ
ットリフタ１６ａの他、段ボール箱製品を受け止めるス
トッパ１６ｂおよび紙面奥行き方向に段ボール箱製品の
横ずれを防止するサイドガイド（図示せず）が設置され
ている。

【００１２】２１はマイクロコンピュータまたは上位制
御装置等の層ピッキング指令装置であって、ここでは例
えば図３に示すような処理を実行して作業計画となる層
ピッキング指令を得た後、この層ピッキング指令を機械
制御装置２２に送出する。この機械制御装置２２は、デ
パレタイザー１１およびパレタイザー１６等の運転に必
要な条件データ（図４参照）を記憶する記憶装置２３
と、プログラムデータに基づいて前記層ピッキング指令
（作業計画）および記憶装置２３の条件データを用いて
デパレタイザー１１およびパレタイザー１６等を制御す
る制御装置２４とによって構成されている。

【００１３】次に、以上のように構成された装置の動作
を説明するに先立ち、層ピッキング指令装置２１による
作業計画の作成例について述べる。先ず、パレットに混
載すべき品種例えばａ，ｂ，ｃおよび各品種ごとの段ボ
ール箱製品ケース数をインプットして混載パレット要求
３１を行うと、層積み付け数決定手段３２では例えば品
種毎１層当りのケース数データ、寸法共通品種を１つに
まとめたパターン番号データその他必要なデータが記憶
されている積み付けパターンデータベース３３から品種
ごとの品種毎パターン番号データを取り出し、さらに品
種毎１層当りのケース数データとインプットされた各品
種ごとの段ボール箱製品ケース数とから層数を決定し、
図示右側に示すような作業計画３４を作成し記憶する。
このとき、当然、残りのケース数が出てくるが、これも
品種ごとに対応させて該当記憶部のエリアに記憶してお
く。

【００１４】以上のようにして作業計画３４を作成した
後、積み付け順決定手段３５にて積み付け順を決定す
る。この積み付け順の決定にあっては、積み付け順制約
データベース３６に記憶されている制約条件，例えば最
下層から上層になるにしたがって層面積を小さくするオ
ーバーハング防止条件、多層積みされた段ボール箱製品
が荷崩れしないように隣接する上下の層を構成する各段
ボール箱製品の組合せを考慮する棒積み防止条件および
下層ほど重量的に大とするトップヘビー防止条件等に基
づいて積み付け順を決定し、図示右側に示すような作業
計画３７を作成する。

【００１５】因みに、この作業計画３７は、積み順の１
番目，つまり最下層側にパターン２（品種ｂ）をｍ２の
層数（例えば２層）だけ積み付けし、積み順の第２番目
にはパターン１（品種ａ）を１層だけ積み付けし、積み
順の第３番目にはパターン３（品種ｃ）を３層積み付け
る計画であり、この作業計画３７が層ピッキング指令３
８として機械制御装置２２の他、必要に応じて前述した
自動倉庫に送出される。

【００１６】従って、自動倉庫では、作業計画３７に基
づいて品種ｂ、品種ａ、品種ｃの順序でもって同一品種
をフル多層（例えば１０層）積みまたは少なくとも３層
積みされたパレット１２を所定の時間間隔で供給コンベ
ア１３に導入する。よって、このデパレタイザ−１１に
は品種ｂのパレット１２、品種ａのパレット１２、品種
ｃのパレット１２の順序で供給されるものとする。

【００１７】一方、機械制御装置２２における制御装置
２４では、層ピッキング指令３８である作業計画３７を
受け取ると一旦図示しない記憶装置に格納した後、次の
ような動作制御を実行する。すなわち、制御装置２４
は、作業計画３７に基づいて記憶装置２３（図４）から
必要な設定位置データおよび搬送スピードデータを読み
出してストッパー１１ｂ、１６ｂおよびサイドガイドの
位置決めを行い、また空パレット供給コンベア１８、搬
送コンベア２０、レイヤーコンベア１５を所定のスピー
ドで駆動制御し、その他必要な動作制御を行う。

【００１８】しかる後、制御装置２４では、品種ｂのパ
レット１２がデパレタイザー１１に到着したことを検知
すると、記憶装置２３に記憶されているデパレ側リフタ
−上昇位置データを読み出してパレットリフタ１１ａを
上昇させてパレット１２上の最上層が所定高さとなるよ
うに設定する。その後、取り下ろしローラ機構１１ｄは
図示左側方向に所定のスピードで移動させながらガイド
ローラ１１ｃを当接させ、このガイドローラ１１ｃの摩
擦力で最上層の１層分の下側に入ってデパレタイズし、
レイヤーコンベア１５を経由してパレタイザー１６の積
み付け機構１６ｃに移す。このとき、パレタイザー１６
側のパレットリフタ１６ａは空パレット１７を載置して
所定高さ位置に設定されているので、当該空パレット１
７の最下層に品種ｂの１層目を積み付けできる。

【００１９】パレットリフタ１１ａ側では、最上層の１
層分が取り下ろしした後、次の最上層（上から２層目）
が所定の高さ位置となるように上昇し、同様に取り下ろ
しローラ機構１１ｄが図示左側方向に移動しながら品種
ｂの１層分を取り下ろししてパレタイザー１６に導く。
このとき、パレットリフタ１６ａは、所定高さ位置まで
下降しパレット１７の一層目上端面の高さが所定の高さ
位置に設定されているので、同様に品種ｂの２層目を積
み付けできる。

【００２０】計画層数をデパレした後、取り下ろしロー
ラ機構１１ｄ全体が図示右側に移動する一方、デパレタ
イザー１１側では、パレットリフタ１１ａが予め定めた
高さ下降位置まで下降すると、搬送機構（図示せず）の
爪が伸びてパレット１２の差し込み孔に挿入して排出コ
ンベア１４へ渡すことにより、品種ｂの段ボール箱製品
を積載したパレット１２は自動的に自動倉庫に帰還さ
れ、引き続き、供給コンベア１３に入ってくる。

【００２１】次に、デパレタイザー１１側にａ品種のパ
レット１２が到達すると、作業計画に基づいて前述と同
様に最上層の１層だけを取り下ろししてパレタイザー１
６の３層目に積載し、かつ、取り下ろし後のａ品種のパ
レット１２は同様に排出コンベア１４に移される。

【００２２】引き続き、品種ｃのパレット１２がデパレ
タイザー１１側に到達し、ここでは以上のような要領で
順次最上層から順番に３層分順次取り下ろししてパレタ
イザー１６に供給する。従って、パレタイザー１６側で
は１層ずつ積み付けするごとに最上層端面が所定高さ位
置となるように下降していく。よって、最終的には作業
計画に基づいて図５に示すような３つの品種ａ，ｂ，ｃ
が混載された６層積みパレット１９が実現し、この完成
された異品種６層積みパレット１９は搬送コンベア２０
にて所定の場所に搬送される。以上のようにして一連の
ピッキング作業を繰り返し必要な回数だけ自動的に行う
ものである。

【００２３】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、１台のデパレタイザー１１を用いてある品種のパレ
ット１２が到来するごとに当該パレット１２の品種が層
ピッキング指令の積み順に従うものであれば、その品種
の製品を最上層から層単位で取り下ろししてパレタイザ
ー１６に送出するとともに、残った当該品種の段ボール
箱製品はパレット１２ごと返送するので、各品種ごとに
所要とする層数分だけ確実に積み下ろしでき、一方、パ
レタイザー１６ではデパレタイザー１１から送られてく
る品種の順序で層単位ごとに積み付けるので、非常に少
ない設備を用い、かつ、少ないスペースを有効に利用し
て異品種多層積みのパレットを実現できる。

【００２４】また、層ピッキング指令手段は、積みつけ
順制約条件を考慮しつつ積み付け順序を決定するので、
パレット上に段ボール箱製品を安定に積み付けできる。
さらに、デパレタイザー１１では、パレット上の段ボー
ル箱製品を層単位で取り下ろしするので、比較的短時間
で積み下ろしすることができ、しかも層単位の積み下ろ
し終了ごとにパレットを所定距離上昇させて最適な取り
下ろし高さ位置に設定するので、常に最適な位置で段ボ
ール箱製品の取り下ろしができる。さらに、パレタイザ
ー１６では、空パレット１７を載置して所定高さ位置に
設定され、層単位で段ボール箱製品を載置するごとに順
次下降して最適積み付け位置に設定するので、段ボール
箱製品をスムーズに積み付けできる。

【００２５】なお、上記実施例では、デパレタイザー１
１の入り側と出側にそれぞれコンベア１３，１４を設置
したが、これら２つのコンベア１３，１４を連続した１
つのコンベアとし、その側方にデパレタイザー１１を設
置してもよい。空パレット供給コンベア１８、搬送コン
ベア２０とパレタイザー１６との関係も同様である。ま
た、デパレタイザー１１から段ボール箱製品を層ごとに
ローラ等で構成された取り下ろし機構１１ｄで取り下ろ
すような構成としたが、例えばパレットの上層の段ボー
ル箱製品を層単位または個別に把持してレイヤーコンベ
ア１５または直接パレタイザー１６側に積み付ける構成
でもよい。さらに、パレット１２上の段ボール箱製品を
層単位で取り下ろした後、パレットリフタ１１ａを上昇
動作する制御を行ったが、この層単位の取り下ろし状態
の検知手段には光学素子または機械的なスイッチを用い
て行ってもよく、これはパレタイザー１６側における層
単位の積み付け完了の検知手段でも同様である。さら
に、昇降手段としてパレットリフタ１１ａ，１６ｂを用
いたが、同様の機能を持つものであれば特にその構成を
限定するものでない。その他、本発明はその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施できる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
ない設備を用いて短時間に異品種多層積みパレットを実
現でき、しかもスペースを有効に利用でき、ピッキング
作業の能率向上に大きく貢献できるピッキング装置を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係わるピッキング装置の一実施例を
示す構成図。

【図２】 図１に示すデパレタイザーおよびパレタイザ
ーの構成を模式的に表した図。

【図３】 図１に示す層ピッキング指令装置の作業計画
を作成するための機能構成図。

【図４】 図１の記憶装置に格納されている記憶データ
を示す図。

【図５】 本発明装置を用いて実現した異品種で多層積
みされたパレットを示す図。

【図６】 従来装置の構成を示す上面図。

【図７】 従来装置を用いて実現した異品種多層積みパ
レットを示す図。

【符号の説明】

１１…デパレタイザー、１１ａ…パレットリフタ、１２
…同一品種多層積みパレット、１３、１４、１８、２０
…コンベア、１６…パレタイザー、１６ａ…パレットリ
フタ、１７…空パレット、１９…異品種多層積みパレッ
ト、２１…層ピッキング指令装置、２２…機械制御装
置、２３…記憶装置、２４…制御装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 和男 東京都港区元赤坂一丁目２番３号 サン トリー株式会社東京支社内 (72)発明者 有方 清 兵庫県加古川市野口町古大内900 オー クラ輸送機株式会社内 (72)発明者 佐藤 彰一 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東 芝府中工場内 (72)発明者 室谷 康夫 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東 芝府中工場内 (56)参考文献 実公 平８−9072（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65G 61/00 B65G 57/03 B65G 59/02

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各品種の積み順および各品種ごとの積載
   層数を有する層ピッキング指令を送出する層ピッキング
   指令手段と、同一品種の多層積みされたパレットを複数
   品種について順次供給する供給装置と、この供給装置か
   ら供給される各パレットの多層積み製品から前記層ピッ
   キング指令に基づいて所要の層数だけ層単位で取り下ろ
   しを行い、残りの製品をパレットごと返送するデパレタ
   イザーと、このデパレタイザーによって取り下ろしされ
   た層単位の製品を空パレットに積み付けし前記層ピッキ
   ング指令に基づく異品種の製品を多層積みするパレタイ
   ザーと、予め作業計画に応じた層ピッキング運転に必要
   な動作条件が記憶され、前記層ピッキング指令である作
   業計画に基づいて、前記記憶された動作条件に従って前
   記デパレタイザーからの層製品の取り下ろし位置および
   前記パレタイザーによる層製品積み付け位置をそれぞれ
   制御する制御手段とを備えたことを特徴とするピッキン
   グ装置。
2. 【請求項２】 層ピッキング指令手段は、予め各品種ご
   と一層当りの製品ケース数および寸法共通品種をもつ積
   み付けパターンが記憶され、作業計画に応じて入力され
   る各品種および各品種ごとの製品ケース数に基づき、前
   記記憶された積み付けパターンの中から前記パレタイザ
   ーに異品種多層積みする各品種ごとの積み付けパターン
   および各品種ごとの積み付け層数を決定する層積み付け
   数決定手段と、予め少なくとも製品積み付け時の各層面
   積および各層重量の制約条件が設定され、前記層積み付
   け数決定手段によって決定された各品種ごとの積み付け
   層数を受けたとき、前記選択された各品種ごとの積み付
   けパターンが前記各条件を満たすような積み付け順を定
   めた作業計画を作成する積み付け順決定手段とを備え、
   この積み付け順決定手段によって作成された作業計画を
   層ピッキング指令として送出する請求項１記載のピッキ
   ング装置。
3. 【請求項３】 デパレタイザーは、同一品種の多層積み
   されたパレットを載置するための昇降機構が設けられ、
   前記制御手段の位置制御信号を受けて前記パレット上か
   ら層単位で取り下ろすごとに最上層の製品高さ位置を取
   り下ろし最適位置となるように上昇動作する請求項１記
   載のピッキング装置。
4. 【請求項４】 パレタイザーは、空パレットを載置する
   ための昇降機構が設けられ、前記制御手段の位置制御信
   号を受けて前記空パレットの位置が製品積み付けに最適
   な位置に設定され、かつ、層単位の製品の積み付け後層
   相当距離だけ下降動作する請求項１記載のピッキング装
   置。