JP2975323B2 - 非線形ひずみ量測定方法 - Google Patents

非線形ひずみ量測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハードディ
スク装置やフレキシブルディスク装置などのディジタル
情報記録再生システムに適用する記録非線形ひずみ量の
測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディジタル情報記録装置におけ
る高密度記録時には位相性および振幅性の非線形な記録
ひずみを生じる。これら2種類のひずみは再生時にデー
タ誤りを増加させる要因でもあり、ひずみの大きさの評
価や除去方法の検討のためにはこれらのひずみ量の何ら
かの測定方法が必要であるが、両者の分離は容易ではな
かった。例えば高密度の磁気記録再生時の信号は、低密
度の記録再生による孤立波信号を線形加算して得られた
信号と比較して振幅および位相に関し幾らかの「ずれ」
を生じる。ここで、図7(a)〜(d)にはビットパタ
ーンA〜D(以下「パターンA〜D」と略称する)とそ
れに対応する波形を示す。基準として用いるパターンA
を「基準パターン」とし、ビットシフトを施した中間的
パターンB,Cを合成したパターンDを「特定パター
ン」とすると、この特定パターンには図7(e)に示す
ような線形からずれた同図(f)に示すような非線型の
ひずみが部分的に発生する。これは、いわゆる磁化転移
同志が接近することによってそれらの相互作用により記
録の非線形性を生じることに起因する。
【0003】したがってこのような場合、情報記録装置
はこの現象を考慮し適宜に非線形ひずみ量の補正を施す
ものが望ましい。近年の非線形ひずみの測定方法の中に
は、例えば、磁化反転の近接したダイビット部分を有し
この部分に位相のずれが無い場合に記録再生信号の特定
の高調波成分が打ち消し合うように「孤立ビット」を付
加して、非線形ひずみが発生した場合にそのひずみ量に
応じてその特定高調波成分が増減する特定パターンを記
録に用いて行う方法が提案されている。詳しくは、[文
献1]:Y.Tang, C.Tsang, "A Technique for Mea
suring Nonlinear Bit Shift"(IEEE Trans.Magn.V
ol.27,No.6, pp5316-5318, 1991 )に教示されている
5次高調波法(以下「5次法」と称す)では、2箇所の
ダイビットと2箇所の孤立ビットをもつ30ビットのパ
ターンを用い、基本繰返し周波数の5次の高調波成分を
測定することにより非線形の位相性ひずみを求めてい
る。
【0004】また、[文献2]: N.Nishida, T.Yamau
chi,"A Technique for Measuring Partial Erasur
e"(IEEE Trans.Magn.Vol.32,No.5, pp3923-3925, 1
996)に提案されている9次高調波法(以下「9次法」
と称す)によれば、2箇所のダイビットと6箇所の孤立
ビットをもつ54ビットのパターンを用い、基本繰返し
周波数の9次の高調波成分を測定してひずみ量を求める
が、この際、孤立ビットに所定の記録前置補償を施し
て、位相性および振幅性の両者のひずみを分離して測定
することが可能であった。この測定においては位相性お
よび振幅性の各ひずみを分離評価できるが、前述の5次
法の場合は、測定される非線形ひずみ量が位相性および
振幅性ひずみを合成したものなので、その分離は困難で
あった。
【0005】さらに他の測定法としては、[文献3]:
X.Che, "NONLINEARITY MEASUREMENTS AND WRITE
PRECONPENSATION STUDIES FOR APRML RECORDING C
HANNEL" (IEEE Trans.Magn.Vol.31,No.6, pp3021-30
26, 1995 )に開示のような、例えばあらかじめ別の方
法で振幅性ひずみを測定しておき、この値を総ひずみ量
から差し引くことにより位相性ひずみ量を分離して測定
できるように改善された測定方法も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の測定方法であっても、記録の非線形性により両者の
ひずみに係わる記録密度は必ずしも一致しない故に測定
精度が悪い。詳しくは、この従来法では、振幅性ひずみ
は位相ひずみ無しの状態で測定されるが、実際の総ひず
み量は位相ひずみが生じ記録密度が変化している状態で
測定される。また、この方法では、総ひずみ量が最小に
なるように前置補償量を求めることもできるが、総ひず
み量が最小になる近傍ではひずみ量の変化が極めて小さ
く、設定するための最適補償量の精度自体が悪い。
【0007】また、一方、前述の9次法では、前置補償
により位相性および振幅性ひずみの分離測定はできる
が、この場合でも5次法に比べ「9次」という更に高次
の高調波を測定することに起因する高調波成分の減少と
共に、用いる記録パターンが5次法の30ビットに比較
して54ビットと冗長であることによる測定信号の相対
的な減少が生ずるので、やはり測定精度の向上は図れな
かった。また、前置補償を行っている部位がひずみを生
じているダイビット部分でなく孤立ビット部分であるこ
とで、ダイビット部分の実際の記録密度が所望の記録密
度とは異なり、求められる振幅性ひずみが位相性ひずみ
の影響を受けるので測定精度に問題がある。つまり、求
められた前置補償量は一次近似量に過ぎず、これによっ
てダイビット部分の位相を修正すると、両者の相互作用
の非線形性により最適補正にはならない場合が多いとい
う不具合を有していた。このように、従来の測定方式に
は振幅性ひずみと位相性ひずみを考慮してより高精度に
測定する手法が求められている。
【0008】そこで本発明の目的は、例えばハードディ
スク装置における記録非線形ひずみの測定において、位
相性ひずみと振幅性ひずみを高精度に分離測定でき、且
つ位相性ひずみの方向を特定し、この測定された位相性
ひずみ量を記録前置補償量として使用できるようなディ
ジタル情報記録の非線形ひずみ測定方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の現状に鑑
みて成されたものであり、上記問題点を解決して目的を
達成するために次のような手段を講じている。すなわ
ち、 [1] 30ビット中に2回の符号反転をもつ基準記録
ビットパターンAおよびこのビットパターンAの符号反
転位置をそれぞれ7および8ビット分シフトしたビット
パターンB, Cの上記3つのビットパターンを加算して
得たビットパターンDを記録再生するとき、ビットパタ
ーン中のダイビット部分の位相を記録の前置補償として
調整することで変化するビットパターンDの記録再生信
号と、ビットパターンAのみの記録再生信号とのそれぞ
れの基本繰り返し周波数f0 の5次の高調波の比を測定
することによって、記録の位相性および振幅性の非線形
ひずみを分離して評価する非線形ひずみ量測定方法にお
いて、高調波比が最小となるように前置補償量を調整し
たときの高調波比を振幅性ひずみ量rとして、前置補償
量が零のときの高調波比Rと振幅性ひずみ量rとにより
位相性ひずみ量δを、δ = 1/ (2π5f0 )×
{(R2 −r2 )/ (1−r)21/2 として推定す
る。
【0010】つまり本発明の方法は、磁気記録時の非線
形ひずみを測定する場合に、位相性ひずみ( δ) と振幅
性ひずみ( r) を分離し、且つ精度良く測定できる非線
形ひずみ測定方法であり、例えば、位相性ひずみの測定
においては、記録パターンのダイビット部分に直接に記
録の前置補償を行うことにより、所望の記録密度におけ
る位相ひずみ量を高精度に得ると共にそのひずみの方向
を得る。また、この測定ではその記録密度における振幅
性ひずみ量( r) をも良好な精度で求められる。更にこ
のとき測定に用いた前置補償量を記録動作等の制御のた
めの最適前置補償量としても利用できる。
【0011】
【作用】本発明の測定方法によれば次のような作用効果
を奏する。すなわち、 (1) 本発明では、非線形ひずみが生じている記録ビ
ットに直接的に記録の前置補償を連続的に補償量を変え
ながら施し、その結果得られる総ひずみ量の最小値から
振幅性ひずみ量rが得られる。この振幅性ひずみ量rと
無補償時の総ひずみ量から位相性ひずみ量δが得られる
ので、振幅性ひずみ量rの影響を除去することができ
る。 (2) ひずみ量を最小化する前置補償量からも位相ひ
ずみ量δが求まるので、測定の二重チェックができる。
さらに、ひずみ量を最小化する前置補償量としても最適
前置補償量が求まり、制御等にも利用できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非線型ひずみ測定
方法について詳しく説明する。まず図1には、本発明の
測定方法を実施するためのひずみ量測定システムをブロ
ック図で示す。図示の如くこの測定システム10は、磁
気記録媒体であるディスク4への情報記録の非線形ひず
み量を測定するために次のように構成されている。すな
わち、所定のディジタルパターン信号を発生するパター
ン発生器1と、このパターン信号を増幅する記録増幅器
2と、磁気記録/再生用のヘッド3と、このヘッド3で
読み取られて再生された信号を増幅する再生増幅器5
と、この増幅された再生信号に基づき所定の測定・分析
を行う周波数分析機6から主に構成されている。この被
測定対象として磁気ディスク4等の記録媒体の所望する
トラックに対しヘッド3を適宜アクセスすることによっ
て測定用のディジタル信号パターンを記録/再生でき
る。測定に際しては、パターン発生器1が発生した所定
パターンを記録増幅器2を経由して増幅し、まずヘッド
3によって記録媒体上の所定の記録領域に書き込んでお
く。その後、当該記録領域からその書き込まれたパター
ンをヘッド3で再生し、この再生出力を再生増幅器5を
介して周波数分析機6に供給する。周波数分析機6は詳
しく後述する本発明の測定方法に基づいてこの被測定対
象記録媒体における記録の非線型ひずみ量をより正確に
測定することができる。
【0013】図2に示すフローチャートには、本発明の
測定方法に係わる測定手順が表わされている。ここでは
ハードディスク磁気記録装置に本発明を適用したものと
想定して、図1と合わせて本測定方式による非線形ひず
み量測定方法について説明する。本測定方式は次の手順
で実施される。すなわち、測定開始が指示されるとまず
最初に、直流電圧印加によるディスク4の直流消磁を行
っておく(ステップS10)。
【0014】パターン発生器1から、例えば30ビット
のパターンA=100000000000000100
000000000000を発生させる。このパターン
をNRZIコードとして記録信号増幅器により増幅した後、
記録再生ヘッド3により被測定ディスク4に記録・再生
する。このパターンAの繰返し周波数f0 の5倍の周波
数5f0 の信号成分を測定し、これをX( 5f0 )とす
る(ステップS20)。
【0015】初回だけ前置補償量dを初期設定し、以後
はこれを更新する(ステップS30)。ここで再度、直
流消磁を行う(ステップS40)。
【0016】次に、パターンAを右に7および8ビット
それぞれシフトしたパターンB=0000000100
00000000000010000000、および、
パターンC=0000000010000000000
00001000000ならびに、パターンAを加算し
ていき、次のようなパターンDを作成する。即ち、パタ
ーンD=100000011000000100000
011000000。(ステップS50)。
【0017】前述同様に周波数5f0 の信号成分を測定
し、このパターンDをY( 5f0 )として、この値が最
小となるまで上記ステップS30〜S50を繰り返す
(ステップS60)。
【0018】Y( 5f0 )およびX( 5f0 )の絶対値
の比を振幅性ひずみrとし、このときのdを最適前置補
償量とする(ステップS70)。前置補償量が無い場合
について、後述の式(5)に基づいて、前記振幅性ひず
み量rを代入することで、位相性ひずみ量δを算出する
(ステップS80)。
【0019】そして、求まったδの位置を座標上にプロ
ットし、最小値の符号で位相シフト方向を識別する(ス
テップS90)。以上により一連の測定・分析処理を終
了する。
【0020】ここで、本発明の方法について関連式を用
いてさらに説明を加えると、用いるパターンDをNRZIコ
ードとして上記パターンAと同様に記録再生する場合、
ビット1の連続部分に対応する記録再生信号に非線形ひ
ずみが存在しなければ、周波数5f0 における信号は以
下の理由により観測されない。すなわち、再生信号をフ
ーリエ展開によって説明すると、パターンAの記録再生
信号の周波数5f0 における信号g5(t )は、フーリエ
展開により次式のように表される。
【0021】
【数1】 また、C5 はフーリエ係数でありビットの1に対応する
磁化転移による孤立波形を、g(t)と表せば次式で与え
られる。
【0022】
【数2】
【0023】上式のTはf0 の逆数である。同様にパタ
ーンDの記録再生信号の周波数5f0 における信号h5
(t )は、パターンA、BおよびCによる記録再生波形
の線形加算となるから、次式のように表わされる。
【0024】
【数3】 したがって、5次高調波としてのh5(t )は観測されな
い。
【0025】しかし一方、パターンDのビットの連続部
において非線形ひずみが発生した場合には、h5(t )は
決して零にならない。これについて図7を用いて詳しく
次に説明すると、パターンDのビットの連続部分におい
て位相ひずみδのみならず振幅ひずみrも生じたと仮定
すると、そのときの記録再生信号の周波数5f0 におけ
る信号h5(t )は次式のように表わされる。
【0026】
【数4】 周波数分析機6で測定される当該信号は、絶対値|h5
(t)|であり次式が成り立つ。
【0027】
【数5】 これに対応する従来法の5次高調波測定方法では、次式
の如くrを含んでない。
【0028】
【数6】
【0029】つまり、振幅性ひずみ量rを考慮していな
いのでその分、測定精度が低下する。また、これだけで
は位相ひずみの方向性は不明である。そこで本発明の方
式では、図3( b) に示すように、連続ビット部分に前
置補償を施して位相性ひずみ量分を打ち消している。こ
の補償により位相性ひずみ量δ=0とすれば上式(5)
は次式のように単純式となる。
【0030】
【数7】 よって、パターンAの記録再生時の周波数5f0 の信号
測定で得られる|C5 |から、振幅性ひずみ量r(=|
h5(t)|/|C5 |)を求めることができる。さらにこ
の振幅性ひずみ量rを前式(5)に代入すれば、位相性
ひずみ量δも求めることができる。
【0031】なお、ここで求められた位相性ひずみ量δ
は、実際の記録状態を直接補償した量であり、この値を
もっていわゆる最適補償量として利用することも可能で
ある。
【0032】上式(5), (7)からも解るように、本
測定方式で評価される量は、記録再生波形の高調波成分
の比の値(即ち、5次高調波電圧比(図6参照))であ
り、波形の形状によらないものであることは明らかであ
る。このため、記録再生系の周波数特性や、長手記録お
よび垂直記録による記録磁化モードの違いによる波形の
違いに対しても特別な波形等化処理は不要である。ま
た、5次高調波を用いているので、9次法などの7次以
上の高調波を用いる従来方式に比べ、大きな再生信号を
得やすく測定精度も向上する。
【0033】なお図4(a) に示されている位相ひずみの
有る特定ビットパターンとその対応波形の図示する所定
ビットは、図4( b),( c) のような所定割合(例えば
4%/bit )のビットシフトが施されることを示してい
る。
【0034】また図5のグラフには、本測定方法の原理
を用いてこの測定方法を実施する際における測定精度が
示され、使用するビットパターンに対応する3つの波形
で示されている。
【0035】パターン発振器1から上記パターンAと、
位相ひずみの無いパターンD、および連続ビットに4%
の位相ひずみを与えたパターンDのそれぞれのパターン
の周波数5f0 における再生信号を周波数分析機6で分
析調査した結果が示されている。
【0036】詳しくは、3Mbpsの合成NRZIパルス列(但
し、繰返し周波数f0 =100kHz,振幅2Vpp一定)を発生
させ、4%/bit の位相シフトを与えると、グラフに示
す如く、第N次(N=3,5,7 )の高調波のレベルが周期
的に高く、特に際立って高いピークを示している5次高
調波近傍のスペクトルが測定される。使用した3つのパ
ターンを比較すると、用いたパターンの違いでピークの
値に差が生ずる。これらのうち基準パターンA(Std.)の
ピークと、上述したような4%/bit の位相ひずみを与
えた特定パターンD(Spc.)のピークの大きさの比をこの
グラフから計算する。このとき、これら測定値を式
(5)に代入すると、位相性ひずみ量δは測定結果か
ら、0. 1335掛ける10の-9乗(sec) により、δ=
4. 006%であると算出され、本発明に基づく測定方
法の高い精度の定量性が解る。
【0037】また図6のグラフは、本測定方法を高密度
塗布型(100MB級メタル塗布および垂直配向Baフェ
ライト)のフレキシブル記録媒体のディスクに適用した
例を示している。横軸は正負の前置補償量[%/bit ]
をとり、正方向は連続ビットを離して記録する補償の方
向を示す。これらの2つグラフ曲線によれば、測定され
た総ひずみ量は前置補償量がそれぞれ約4%の処で最小
値となり、このときの残留分から振幅性ひずみ量rは約
5%と算出される。これを基にして計算を行わなうと、
位相性ひずみ量δは4. 5%であると求められ、このよ
うな記録密度では比較的小さいことが解る。さらに位相
ずれの方向については、メタル媒体ではビット同士が接
近する方向であり、Baフェライト媒体では離れて行く
方向であることも解る。なお、本測定法に基づく実測結
果によれば、高密度ほど振幅性ひずみ量および、距離に
換算した位相性シフト量が大きくなる傾向があることも
解る。
【0038】(その他の変形例)なお、本発明は上述し
た例に必ずしも限定されるものではなく、本発明の要旨
を著しく逸脱しない範囲であれば種々の変形実施も可能
である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、低
密度の参照記録パターンの記録再生信号と、ダイビット
部分に発生したひずみ量に応じてその再生信号の特定周
波数が増減する特定パターンによる記録再生信号の特定
周波数成分の信号比によりひずみ量を測定する場合に、
ダイビット部分を記録前置補償により連続的に変化させ
て調べることにより、記録の非線形ひずみを位相性ひず
み( δ) および振幅性ひずみ( r) に分離して測定でき
る。このとき測定する周波数成分は、記録パターンの繰
り返し周波数の5倍の高調波を用いており、7倍以上の
高調波を用いる方法に比べひずみを検出するための信号
が大きいため信号対雑音比が高く測定精度が良い。ま
た、位相ずれの方向を知る事もできる。さらに、位相性
ひずみを最小化する前置補償量は、記録の前置補償量の
最適値として適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の測定方法に係わる測定システ
ムの構成を示すブロック図。
【図2】図2は、本発明の測定方法に係わる測定手順を
表わすフローチャート。
【図3】 図3は本発明の測定方法における位相ひずみ
の補償を説明し、(a), (b)は、再生出力ビットパ
ターンに対応する波形図、(c), (d)は、ビットパ
ターンの一部に施す前置補償についての説明図。
【図4】 図4は本発明の測定方法の原理を説明し、
(a)は、記録再生出力されたビットパターンと対応す
る波形図、(b), (c)は、このパターンの位相ひず
み部分に施す所定割合の前置補償量の一例について示す
説明図。
【図5】図5は、本発明の測定方法の測定精度を表わす
グラフ。
【図6】図6は、本発明の測定方法を2つの被測定媒体
物に適用したときの前置補償量と非線型ひずみ量との関
係を表わすグラフ。
【図7】 図7は測定方法に係わる非線形ひずみのデー
タを示し、(a)〜(d)は、記録再生出力されるビッ
トパターンA〜Dとその対応する波形図、(e),
(f)は、線形および非線型の位相ひずみの波形拡大
図。
【符号の説明】
1…ディスク、 2…ヘッド、 3…記録増幅器、 4…再生増幅器、 5…パターン発生器、 6…周波数分析機。 S10〜S90…ひずみ測定の処理ステップ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 30ビット中に2回の符号反転をもつ基
    準記録ビットパターンAおよびこのビットパターンAの
    符号反転位置をそれぞれ7および8ビット分シフトした
    ビットパターンB, Cの上記3つのビットパターンを加
    算して得たビットパターンDを記録再生するとき、ビッ
    トパターン中のダイビット部分の位相を記録の前置補償
    として調整することで変化するビットパターンDの記録
    再生信号と、ビットパターンAのみの記録再生信号との
    それぞれの基本繰り返し周波数f0 の5次の高調波の比
    を測定することによって、記録の位相性および振幅性の
    非線形ひずみを分離して評価する非線形ひずみ量測定方
    法において、 高調波比が最小となるように前置補償量を調整したとき
    の高調波比を振幅性ひずみ量rとして、前置補償量が零
    のときの高調波比Rと振幅性ひずみ量rとにより位相性
    ひずみ量δを、 δ = 1/ (2π5f0 )×{(R2 −r2 )/ (1
    −r)21/2 として推定することを特徴とする非線形ひずみ量測定方
    法。
  2. 【請求項2】 パターン発生器から30ビットから成る
    基準パターンAを発生させ、このパターンをNRZIコード
    として増幅器で増幅後、所定ヘッドにより被測定媒体上
    に記録するとき、この基準パターンAの繰返し周波数f
    0 の5倍の周波数5f0 の信号成分を測定してこれをX
    ( 5f0 )とするステップ( S20)と、初回のみ前置
    補償量を初期設定し以後はこの補償量を更新するステッ
    プ( S30)と、前記基準パターンAを右に7及び8ビ
    ットそれぞれシフトして成る中間パターンB,Cならび
    に前記基準パターンAを加算して所定の特定パターンD
    を作成するステップ( S50)と、この特定パターンD
    の周波数5f0 の信号成分を測定してこれをY( 5f
    0 )として、この値が最小となるまで前記ステップS3
    0〜S50を繰り返すステップ( S60)と、最小値と
    して得たY( 5f0)およびX( 5f0 )の絶対値の比
    を振幅性ひずみrとし、このときのdを最適前置補償量
    とするステップ( S70)と、前置補償量が無い場合、 |h5(t)| = |C5 |{r2 +(1−r)2 (2π
    5f0 δ)21/2 に基づいてステップ( S70) で求めた振幅性ひずみ量
    rを代入して、位相性ひずみ量δを算出するステップ(
    S80)と、求まった位相性ひずみ量δの位置を座標上
    にプロットし最小値の符号で位相シフト方向を識別する
    ステップ( S90)と、から成る手順により測定処理を
    行うことを特徴とする非線形ひずみ量測定方法。
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