JP4346261B2 - 磁気転写媒体のサーボ信号評価方法 - Google Patents

磁気転写媒体のサーボ信号評価方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気ディスク媒体の評価方法に関し、特に、磁気転写により磁気ディスク媒体に記録されたサーボ信号を評価するための磁気転写媒体のサーボ信号評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
円盤状のディスクを記録媒体とし、このディスクを高速回転させながら浮上ヘッドにより情報の読み取りまたは書き込みを行う磁気ディスクドライブ装置は、コンピュータの外部記憶装置等に利用されている。この磁気ディスクドライブ装置に用いられる磁気ディスク媒体は、表面に一定の間隔で同心円状にトラックが設けられ、ここにディジタル情報を記録・再生できるようにしたものを基本としている。また磁気ディスク媒体には、ユーザのデータを記録する領域以外に、ヘッドの位置決めに必要な情報(サーボ情報)を記録する領域が設けられている。
【0003】
近年、磁気ディスクの1面当たりのトラック数は増加傾向にある。これはサーボライト(サーボ信号の書き込み)処理に要する時間を増加させる要因となっている。これを解決する手法として磁気転写によるサーボライトが行われている。
【0004】
本手法では、磁気ディスクとマスターディスクとを密着させ、直流磁界を印加する。この時マスターディスクに形成された磁性層パターンが、磁気ディスク媒体に転写される仕組みである。
【0005】
図1はマスターディスクの磁性層パターンを示したものである。図1において参照符号20を付した網掛け部分はサーボウェッジであり、複雑な磁性層パターンにより構成されている。また、参照符号21を付した白地部分は磁性層の無い部分であり、ギャップと呼ばれる。
【0006】
図2は本マスターディスクにより転写された磁気ディスク媒体を回転させ、磁気ヘッドがサーボウェッジ20を通過する時に再生される信号の波形を示したものである。図2の期間T3内がサーボウェッジの信号であり、期間T4はギャップ21通過時である。
【0007】
サーボウェッジの信号はa〜dに示す各領域よりなる。例えばaはプリアンブル部であり、サーボ復調時の同期及びゲイン調整のために使用される。またbは信号の書かれていない部分、c,dはトラッキングに必要な位置誤差信号を発生するための部分である。なおa,c,dは定周期のバースト信号である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで一般に磁気転写された信号波形が理想的な形状を有することは希である。実際の転写信号波形は、モジュレーション、タイミングアシンメトリ、及びサブパルス等の形状を劣化させる特性を持つ。
【0009】
モジュレーションは信号の包絡線がうねりを持つ現象である。転写時のマスタとスレーブ間の隙間の不規則性(うねり)が主な原因である。
【0010】
タイミングアシンメトリは、パルス波形の負のピーク位置が、時間的に前後に隣合う正のピークの中心からずれる現象である。これは転写信号の磁化遷移の位置が、マスタディスクの磁性層のエッジよりやや内側にずれる性質に基く。タイミングアシンメトリは信号の高調波成分を増加させ、相対的に低周波成分を減少させるため有害である。
【0011】
サブパルスは図3に示したように、パルス波形の正・負のピークの間に偽のパルス22が生ずる現象である。サブパルスはその振幅値が本来のパルスの振幅値に対して、どの程度かが重要である。サブパルスの振幅値が本来のパルスの振幅値に対して無視できないレベルになると、本来のパルスとの見分けがつきにくくなるためである。サブパルスは、磁性層パターンの形状、転写磁界の強度等の様々な要素が発生要因となる。
【0012】
上述した特性を定量的に求めることは、信号波形の劣化傾向の把握や、磁気転写媒体の比較、良否判定のために不可欠である。そのためこれを可能とする実用的な方法が求められていた。
【0013】
さらにこれらの特性に加え、サーボ信号の振幅特性も主要な評価項目に含まれる。ところで従来振幅特性の評価は、サーボ信号を磁気ヘッドにより読み出し、その振幅値を測定する方法に基づいていた。
【0014】
しかしこの方法には次の問題があった。すなわち、一般に磁気ヘッドは個体毎の感度のバラツキが無視できないレベルにある。また使用している間に劣化等により特性が経時変化し易い。そのため、異なる磁気ヘッドを用いた測定、或いは異なる時期に行なった測定は測定結果の整合をとることが困難となる。このことが従来の振幅特性の評価における足かせとなっていた。
【0015】
そこで、本発明の目的は、磁気ディスク媒体に磁気転写を行なう際のサーボ信号のモジュレーション、タイミングアシンメトリ、並びにサブパルスを定量的に評価すること、及び、サーボ信号の振幅特性の測定において測定結果の整合性をとることが可能な磁気転写媒体のサーボ信号評価方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1の発明では、中心近傍から外周方向にサーボパターンが複数形成された磁気転写ディスク媒体を回転させて磁気ヘッドにより読み出したサーボ信号の波形特性を評価する磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、基準磁気転写ディスク媒体に前記磁気ヘッドにより基準信号を記録/再生して再生信号の平均振幅値を測定する第1ステップと、前記複数形成されたサーボパターンが予め磁気転写された評価対象磁気転写ディスク媒体について前記磁気ヘッドにより前記サーボ信号を読み出し、読み出した信号の所定期間における平均振幅値を測定する第2ステップと、該平均振幅値を前記再生信号の平均振幅値で除算して、前記評価対象磁気転写ディスク媒体のサーボ信号について正規化された振幅値を求める第3ステップとを備える形態の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法を実施した。
【0017】
請求項2の発明では、請求項1に記載の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、第1ステップにおいて、前記基準磁気転写ディスク媒体の所定の半径位置において前記所定期間の信号周波数と略同一周波数の前記基準信号を一周分記録/再生し、第2ステップにおいて、前記評価対象磁気転写ディスク媒体について前記所定の半径位置と略同一位置で再生を行なって前記サーボ信号の前記所定期間を読み出す形態の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法を実施した。
【0018】
請求項3の発明では、請求項1または2に記載の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、複数の前記所定の半径位置について第1〜第3ステップを行なって前記正規化された振幅値を複数求め、さらに、該複数の正規化された振幅値が所定範囲にあるかを判定するステップを備える形態の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法を実施した。
【0025】
請求項の発明では、請求項1または2に記載の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、前記サーボ信号の前記所定期間は、略一定周波数で、略一定振幅のバースト信号からなる形態の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法を実施した。
【0028】
【数4】
Figure 0004346261
【0031】
記の本発明方法によれば、中心近傍から外周方向に複数形成されたサーボパターンであるサーボウェッジ内の所定期間における信号の平均振幅値がヘッド記録信号の平均振幅値により正規化されるので、磁気ヘッドの持つ個体毎の感度のバラツキや経年変化の影響がキャンセルされる。その結果、異なる磁気ヘッドを使用した測定、或いは異なる時期に行なった測定の結果の整合が取れるようになる。また、ヘッド記録信号をサーボ信号の周波数と同一周波数の信号としたので、その再生信号の平均振幅値は、サーボ信号の周波数における磁気ヘッドの振幅特性を反映するようになる。(請求項1〜
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0036】
まず本発明においてサーボ信号の評価を行うための装置の構成について図4に基づき説明する。
【0037】
図4において、1はスピンスタンドであり、記録・再生を行うための磁気ヘッド2、磁気ディスク媒体を回転させるためのスピンドルモータ3、磁気ヘッド2を所定の位置に移動させるためのポジショナ4、磁気ヘッド2の記録素子(図示せず)に供給する記録電流を発生するライトアンプ5、磁気ヘッド2の再生素子によって再生された信号を増幅するリードアンプ(ヘッドアンプ)6から構成される。なお磁気ヘッド2の再生素子(図示せず)には磁気抵抗素子が使用されている。
【0038】
7は評価対象の磁気転写媒体である。半径値21mmから46mm迄が記録領域である。8はパルス発生器である。パルス信号c2を発生しライトアンプ5に供給する。パルス信号c2はデューティ50%の方形波信号である。
【0039】
9はオシロスコープであり、リードアンプ6を出力するリード信号c1を入力し、モニタ画面上にその波形を表示する。またオシロスコープ9には、スピンドルモータ3の回転子が所定の回転角にあるときに出力するインデックス信号c3がトリガ信号として入力される。
【0040】
(第1実施形態)
次に、本発明に係る磁気転写媒体のサーボ信号評価方法の第1実施形態(サーボ信号の評価手順)について説明する。
【0041】
まず最初にヘッド記録信号の平均振幅値の測定手順について説明する。本測定は磁気ヘッド2を交換した場合、或いは交換してから一定の期間が経過した場合等に、正規化振幅値の測定に先立って行われるものである。
【0042】
まず基準となる磁気ディスク媒体を選定する。ここでその選定条件は、▲1▼評価対象の磁気転写媒体7と同一の製造ロットから抜き取られた磁気ディスク媒体であること、及び、▲2▼記録面に欠陥を含まないこととする。また測定半径位置は、正規化振幅値の測定半径位置に合わせ、46mm、33mm、及び21mmとする。また磁気ヘッド2の再生素子に流すバイアス電流の値、リードアンプ6のゲイン値は、正規化振幅値の測定時と同一とする。
【0043】
次に、基準となる磁気ディスク媒体をスピンドルモータ3の回転軸にセットし、スピンドルモータ3を所定の回転数(一定角速度)で回転させる。そして、磁気ヘッド2を磁気転写媒体7の半径位置46mmに移動させる。
【0044】
次に、半径位置46mmとその周辺の半径位置を各1周分消去する。そして、パルス発生器8を操作して、周波数5MHzの方形波信号c2を発生させる。なお、本周波数(5MHz)はプリアンブル部aの基本波の周波数に等しい。
【0045】
次に、半径位置46mmにおいて、方形波信号により1周分ライトした後、ライトした信号を再生する。再生信号に対して、インデックス信号c3でトリガをかけた状態にしてオシロスコープ9の電圧軸及び時間軸スケールを調整することにより、1周分の信号波形をオシロスコープ9のモニタ画面に表示させる。表示した状態で、オシロスコープ9の振幅カーソル(図示せず)等を用いて、再生信号波形の平均振幅値を読み取る。読み取った値を半径値46mmにおけるヘッド記録信号の平均振幅値として、書き留める等して記録する。
【0046】
さらに同様の手順を繰り返し実行し、磁気転写媒体7の半径位置33mm及び21mmにおけるヘッド記録信号の平均振幅値を測定し、これらを記録する。表1は各半径位置におけるヘッド記録信号の平均振幅値の測定結果の一例を示したものである。
【0047】
【表1】
Figure 0004346261
【0048】
ヘッド記録信号の平均振幅値の測定が終わると、続いて正規化振幅値の測定を行う。以下その手順について説明する。ここで、評価対象の磁気転写媒体7の測定半径位置も46mm,33mm、及び21mmとする。
【0049】
まず評価対象の磁気転写媒体7を、スピンドルモータ3の回転軸にセットする。評価対象の磁気転写媒体7には、前述した手法(マスターディスクと密着させ、直流磁界を印加することによる磁気転写)によりサーボ信号であるサーボウェッジが予め記録されている。セットすると次に、スピンドルモータ3を所定の回転数(一定角速度)で回転させる。そして、磁気ヘッド2を半径位置46mmに移動させる。
【0050】
すると磁気ヘッド2の再生素子により再生された信号が、リードアンプ6により増幅され、リード信号c1が出力される。
【0051】
次に、オシロスコープ9のトリガディレイ、電圧軸及び時間軸スケールを調整することにより、特定のサーボウェッジのプリアンブル部aの波形をオシロスコープ9のモニタ画面全体に表示させる。図5(a)は、この時のオシロスコープ9のモニタ画面の表示を示している。図5(a)において、30はモニタ画面の表示、31は表示されたプリアンブル部aの信号波形である。
【0052】
次に、オシロスコープ9の振幅カーソル等を用いて、プリアンブル部aの信号波形の平均振幅値32を読み取り、読み取った値を評価対象磁気転写媒体7の半径値46mmにおけるプリアンブル部aの平均振幅値として、書き留める等して記録する。
【0053】
さらに同様の手順を繰り返し実行し、評価対象磁気転写媒体7の半径位置33mm及び21mmにおいて特定のサーボウェッジのプリアンブル部aの信号波形の平均振幅値を測定し、これらを記録する。表2は各半径位置におけるプリアンブル部aの平均振幅値の測定結果の一例を示したものである。
【0054】
【表2】
Figure 0004346261
【0055】
次に、プリアンブル部aの平均振幅値の測定値(〔表2〕の値)を、同一半径位置のヘッド記録信号の平均振幅値で除算することにより正規化振幅値を求める。ここで、ヘッド記録信号の平均振幅値は既に測定済みであり、表1に示した値が記録されている。表3は、各半径位置における上記除算により得られた正規化振幅値の計算結果を示したものである。
【0056】
【表3】
Figure 0004346261
【0057】
さらに正規化振幅値の計算結果を、図6に示したグラフのようにプロットする。図6において34,35はそれぞれ正規化振幅値の上限値、及び下限値を示す。この計算によれば、正規化平均振幅値はすべて上限値34と下限値35の範囲内にあるため、サーボ信号の振幅特性に関して異常無しと判定される。
【0058】
なお本実施形態では、プリアンブル部の信号を測定する場合について説明したが、サーボウェッジ内の略一定振幅で略一定周波数の位置誤差信号を発生する部分c,dについて測定する場合も、同様の手順で本発明方法を実施することができる。
【0059】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る磁気転写媒体のサーボ信号評価方法の第2実施形態(モジュレーションの測定手順、及びこれに基づく磁気転写媒体の評価方法)について説明する。ここで測定半径位置は46mm、33mm、及び21mmとする。
【0060】
まず測定対象の磁気転写媒体7を、スピンドルモータ3の回転軸にセットする。評価対象の磁気転写媒体7には、前述した手法(マスターディスクと密着させ、直流磁界を印加することによる磁気転写)によりサーボ信号であるサーボウェッジが予め記録されている。セットすると次に、スピンドルモータ3を所定の回転数(一定角速度)で回転させる。そして、磁気ヘッド2を半径位置46mmに移動させると、磁気ヘッド2の再生素子により再生された信号がリードアンプ6により増幅され、リード信号c1が出力される。
【0061】
次に、オシロスコープ9のトリガディレイ、電圧軸スケール、時間軸スケールを調整することにより、特定のサーボウェッジのプリアンブル部の波形をモニタ画面全体に表示させる。図5(a)は、この時のモニタ画面の表示を示している。図5(a)において、30はモニタ画面の表示、31は表示されたプリアンブル部の信号波形である。
【0062】
次に、オシロスコープ9の振幅カーソル等を用いて、プリアンブル部の信号波形の平均振幅値32を読み取り、これを記録する。
【0063】
次に、オシロスコープ9のトリガディレイを調整し、1つ後方のサーボウェッジのプリアンブル部の波形をモニタ画面全体に表示させる。そしてプリアンブル部の信号波形の平均振幅値を読み取り、これを記録する。
【0064】
同様にして、1周の全サーボウェッジのプリアンブル部の信号波形の平均振幅値を測定し、これらを記録する。
【0065】
次に、1周の全サーボウェッジの平均振幅値の内、最大値VMAX、最小値VMINをそれぞれ求める。さらに次式によりモジュレーションを計算する。
【0066】
【数5】
Figure 0004346261
【0067】
ここで、Kは任意の実数である。さらにこの計算結果を半径位置46mmにおけるモジュレーションの値として記録する。
【0068】
さらに同様の手順を繰り返し実行し、半径位置33mm及び21mmにおいてモジュレーションを求め、これらを記録する。表4は各半径位置におけるモジュレーションの計算結果の例を示したものである。
【0069】
【表4】
Figure 0004346261
【0070】
さらに、この計算結果は、図7に示したようにグラフにプロットすることができる。図7において36はモジュレーションの上限値を示す。この場合、計算値は上限値36以下であるため、モジュレーションに関して異常無しと判定される。
【0071】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る磁気転写媒体のサーボ信号評価方法の第3実施形態(タイミングアシンメトリの測定手順、及びこれに基づく磁気転写媒体の評価方法)について説明する。ここで測定半径位置は46mm、33mm、及び21mmとする。
【0072】
まず測定対象の磁気転写媒体7を、スピンドルモータ3の回転軸にセットする。評価対象の磁気転写媒体7には、前述した手法(マスターディスクと密着させ、直流磁界を印加することによる磁気転写)によりサーボ信号であるサーボウェッジが予め記録されている。セットすると次に、スピンドルモータ3を所定の回転数(一定角速度)で回転させる。次に、磁気ヘッド2を半径位置46mmに移動させる。すると磁気ヘッド2の再生素子により再生された信号が、リードアンプ6により増幅され、リード信号c1が出力される。
【0073】
次に、オシロスコープ9のトリガディレイ、電圧軸及び時間軸スケールを調整することにより、特定のサーボウェッジのプリアンブル部の波形をオシロスコープ9のモニタ画面全体に表示させる。図5(b)は、この時のモニタ画面の表示を示している。図5(b)において、30はモニタ画面の表示、31は表示されたプリアンブル部の信号波形である。
【0074】
次に、オシロスコープ9のモニタ画面に表示された互いに隣接するN個のパルス波形について、ある正のピークから次の正のピーク迄の時間間隔T1(n)(n=1,2,…N)を、時間カーソル等を用いて測定する。次に、N個のパルス波形について負のピークから、後方の正のピーク迄の時間間隔T2’(n)(n=1,2,…N)を測定する。
【0075】
ここで測定するT'2(n)としては、ある負のピークに対して時間的に前後に隣り合う2つの正のピークがあるが、これら2つの正のピークと当該負のピークとの時間間隔が短いほうの時間間隔を採用する。したがって、仮に2つの正のピークと当該負のピークとの時間間隔が同一な時間的に対称な信号が得られればどちらを採用してもよく、このときタイミングアシンメトリは50(%)となる。
【0076】
次に、次式によりタイミングアシンメトリ(%)を求める。
【0077】
【数6】
Figure 0004346261
【0078】
T2(n)=T'2(n) (T'2(n)<0.5×T1(n))
T2(n)=T1(n)-T'2(n) (T'2(n)≧0.5×T1(n))
n=1,2,……,N
【0079】
これを半径位置46mmにおけるタイミングアシンメトリの計算値として記録する。
【0080】
さらに同様の手順を繰り返し実行し、半径位置33mm及び21mmにおいてタイミングアシンメトリを求め、これらを記録する。表5は各半径位置におけるタイミングアシンメトリの計算結果の例を示したものである。
【0081】
【表5】
Figure 0004346261
【0082】
さらに、この計算結果は、図8に示したようにグラフにプロットすることができる。図8において37はタイミングアシンメトリの下限値を示す。この場合、計算値は下限値37以上であるため、タイミングアシンメトリに関して異常無しと判定される。
【0083】
なお本実施形態では、プリアンブル部の信号を測定する場合について説明したが、サーボウェッジ内の略一定振幅で略一定周波数の位置誤差信号を発生する部部c,dを測定する場合も、同様の手順で本発明方法を実施することができる。
【0084】
また、本実施形態ではN個のパルス波形が互いに隣接する場合について示したが、特に隣接する必要はない。例えばN個のパルス波形が一パルス分の間隔を置いて選ばれても良い。
【0085】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る磁気転写媒体のサーボ信号評価方法の第4実施形態(サブパルス比の測定手順、及びこれに基づく磁気転写媒体の評価方法)について説明する。ここで測定半径位置は46mm、33mm、及び21mmとする。
【0086】
まず測定対象の磁気転写媒体7を、スピンドルモータ3の回転軸にセットする。評価対象の磁気転写媒体7には、前述した手法(マスターディスクと密着させ、直流磁界を印加することによる磁気転写)によりサーボ信号であるサーボウェッジが予め記録されている。セットすると次に、スピンドルモータ3を所定の回転数(一定角速度)で回転させる。次に、磁気ヘッド2を半径位置46mmに移動させる。すると磁気ヘッド2の再生素子により再生された信号が、リードアンプ6により増幅され、リード信号c1が出力される。
【0087】
次に、オシロスコープ9のトリガディレイ、電圧軸及び時間軸スケールを調整することにより、特定のサーボウェッジのプリアンブル部の波形をオシロスコープ9のモニタ画面全体に表示させる。図5(c)は、この時のモニタ画面の表示を示している。図5(c)において、30はモニタ画面の表示、31は表示されたプリアンブル部の信号波形である。
【0088】
次に、オシロスコープ9の振幅カーソル等を用いて、プリアンブル部の信号波形の平均振幅値32を読み取る。
【0089】
次に、サブパルスの信号の平均振幅値33を読み取る。さらにサブパルスの信号の平均振幅値33をプリアンブル部の信号の平均振幅値32で除算し、100を乗ずることにより、サブパルス比(%)を求める。これを半径位置46mmにおけるサブパルス比の計算値として記録する。
【0090】
さらに同様の手順を繰り返し実行し、半径位置33mm及び21mmにおいてサブパルス比を求め、これらを記録する。表6は各半径位置におけるサブパルス比の計算結果の例を示したものである。
【0091】
【表6】
Figure 0004346261
【0092】
さらに、この計算結果は、図9に示したようにグラフにプロットすることができる。図9において38はサブパルス比の上限値を示す。この場合、測定値は上限値38以下であるため、サブパルス比に関して異常無しと判定される。
【0093】
なお本実施形態では、プリアンブル部の信号を測定する場合について説明したが、サーボウェッジ内の略一定振幅で略一定周波数の位置誤差信号を発生する部部c,dを測定する場合も、同様の手順で本発明方法を実施することができる。
【0094】
また上記各実施形態ではオシロスコープのモニタ画面に再生したサーボ信号波形を表示し、モニタ画面上で平均振幅値等の各種測定値を読取る方法を実施したが、サーボ信号をA/D変換して電気的な演算を行うことによってこれら測定値を自動的に求めることもできる。
【0095】
【発明の効果】
本発明に係る磁気転写媒体のサーボ信号評価方法は、以上説明したような手順により構成されているので、以下のような効果を奏することができる。
【0096】
転写信号のモジュレーション、タイミングアシンメトリ、及びサブパルスが所定の計算式に基いて、定量的に求められるため、信号波形の劣化傾向の把握、磁気転写媒体の比較や良否判定が行い易くなる。
【0097】
サーボウェッジ内の所定領域の信号の平均振幅値がヘッド記録信号の平均振幅値により正規化された値として求められるので、磁気ヘッドの持つ個体毎の感度のバラツキや経年変化の影響がキャンセルされる。その結果、異なる磁気ヘッドを使用した測定、或いは異なる時期に行なった測定において、測定結果の整合を取ることが可能となる。その結果、より実用的な評価を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスターディスクの磁性層パターンを示した平面図である。
【図2】マスターディスクにより転写された磁気ディスク媒体を回転させて磁気ヘッドがサーボウェッジを通過する時に得られる再生信号の波形を示す波形図である。
【図3】サブパルスに偽のパルスが生ずることを説明する波形図である。
【図4】本発明方法を実施する際に使用される装置構成を示す構成図である。
【図5】本発明方法を実施した際のオシロスコープによる表示例を示す図である。
【図6】本発明方法の第1実施形態による測定結果(正規化振幅値)をプロットした図である。
【図7】本発明方法の第2実施形態による測定結果(モジュレーション)をプロットした図である。
【図8】本発明方法の第3実施形態による測定結果(タイミングアシンメトリ)をプロットした図である。
【図9】本発明方法の第4実施形態による測定結果(サブパルス比)をプロットした図である。
【符号の説明】
1 スピンスタンド
2 磁気ヘッド
3 スピンドルモータ
4 ポジショナ
5 ライトアンプ
6 リードアンプ
7 磁気転写媒体
8 パルス発生器
9 オシロスコープ
20 サーボウェッジ
21 ギャップ
22 偽のパルス
30 モニタ画面の表示
31 プリアンブル部の信号波形
32 プリアンブル部信号波形の平均振幅値
33 サブパルス信号の平均振幅値
34 上限値
35 下限値
36 上限値
37 下限値
38 上限値
ピーク間の時間
c1 リード信号
c2 パルス信号
c3 インデックス信号

Claims (4)

  1. 中心近傍から外周方向にサーボパターンが複数形成された磁気転写ディスク媒体を回転させて磁気ヘッドにより読み出したサーボ信号の波形特性を評価する磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、
    基準磁気転写ディスク媒体に前記磁気ヘッドにより基準信号を記録/再生して再生信号の平均振幅値を測定する第1ステップと、
    前記複数形成されたサーボパターンが予め磁気転写された評価対象磁気転写ディスク媒体について前記磁気ヘッドにより前記サーボ信号を読み出し、読み出した信号の所定期間における平均振幅値を測定する第2ステップと、
    該平均振幅値を前記再生信号の平均振幅値で除算して、前記評価対象磁気転写ディスク媒体のサーボ信号について正規化された振幅値を求める第3ステップと
    を備えることを特徴とする磁気転写媒体のサーボ信号評価方法。
  2. 請求項1に記載の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、
    第1ステップにおいて、前記基準磁気転写ディスク媒体の所定の半径位置において前記所定期間の信号周波数と略同一周波数の前記基準信号を一周分記録/再生し、
    第2ステップにおいて、前記評価対象磁気転写ディスク媒体について前記所定
    の半径位置と略同一位置で再生を行なって前記サーボ信号の前記所定期間を読み出す
    ことを特徴とする磁気転写媒体のサーボ信号評価方法。
  3. 請求項1または2に記載の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、
    複数の前記所定の半径位置について第1〜第3ステップを行なって前記正規化された振幅値を複数求め、さらに、
    該複数の正規化された振幅値が所定範囲にあるかを判定するステップを備えることを特徴とする磁気転写媒体のサーボ信号評価方法。
  4. 請求項1または2に記載の磁気転写媒体のサーボ信号評価方法において、
    前記サーボ信号の前記所定期間は、略一定周波数で、略一定振幅のバースト信号からなることを特徴とする磁気転写媒体のサーボ信号評価方法。
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