JP2974352B2 - 光学活性化合物、これを含む液晶組成物、およびこれを使用した液晶素子 - Google Patents

光学活性化合物、これを含む液晶組成物、およびこれを使用した液晶素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な光学活性化合物、それを含有する液
晶組成物およびそれを使用した液晶素子に関し、さらに
詳しくは電界に対する応答特性が改善された新規な液晶
組成物、およびそれを使用した液晶表示素子や液晶−光
シヤツター等に利用される液晶素子に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来より、液晶は電気光学素子として種々の分野で応
用されている。現在実用化されている液晶素子はほとん
どが、例えばエム シヤツト(M.Schadt)とダブリユ
ヘルフリツヒ(W.Helfrich)著“アプライド フイジツ
クス レターズ”(“Applied Physics Letters")Vo.1
8,No.4(1971.2.15)P.127〜128の“Voltage Dependent
Optical Activity of a Twisted Nematic Liquid Crys
tal"に示されたTN(Twisted Nematic)型の液晶を用い
たものである。
これらは、液晶の誘電的配列効果に基づいており、液
晶分子の誘電異方性のために平均分子軸方向が、加えら
れた電場により特定の方向を向く効果を利用している。
これらの素子の光学的な応答速度を限界はミリ秒である
といわれ、多くの応用のためには遅すぎる。一方、大型
平面デイスプレイへの応用では、価格、生産性などを考
え合せると単純マトリクス方式による駆動が最も有力で
ある。単純マトリクス方式においては、走査電極群と信
号電極群をマトリクス状に構成した電極構成が採用さ
れ、その駆動のためには、走査電極群に順次周期的にア
ドレス信号を選択印加し、信号電極群には所定の情報信
号をアドレス信号と同期させて並列的に選択印加する時
分割駆動方式が採用されている。
しかし、この様な駆動方式の素子い前述したTN型の液
晶を採用すると走査電極が選択され、信号電極が選択さ
れない領域、或いは走査電極が選択されず、信号電極が
選択される領域(所謂“半選択点”)にも有限に電界が
かかってしまう。
選択点にかかる電圧と、半選択点にかかる電圧の差が
充分に大きく、液晶分子を電界に垂直に配列させるのに
要する電圧閾値がこの中間の電圧値に設定されるなら
ば、表示素子は正常に動作するわけであるが、走査線数
(N)を増加して行った場合、画面全体(1フレーム)
を走査する間に一つの選択点に有効な電界がかかってい
る時間(duty比)が1/Nの割合で減少してしまう。
このために、くり返し走査を行った場合の選択点と非
選択点にかかる実効値としての電圧差は、走査線数が増
えれば増える程小さくなり、結果的には画像コントラス
トの低下やクロストークが避け難い欠点となっている。
この様な現象は、双安定性を有さない液晶(電極面に
対し、液晶分子が水平に配向しているのが安定状態であ
り、電界が有効に印加されている間のみ垂直に配向す
る)を時間的蓄積効果を利用して駆動する(即ち、繰り
返し走査する)ときに生ずる本質的には避け難い問題点
である。
この点を改良するために、電圧平均化法、2周波駆動
法や、多重マトリクス法等が既に提案されているが、い
ずれの方法でも不充分であり、表示素子の大画面化や高
密度化は、走査線数が充分に増やせないことによって頭
打ちになっているのが現状である。
この様な従来型の液晶素子の欠点を改善するものとし
て、双安定性を有する液晶素子の使用がクラーク(Clar
k)およびラガウエル(Lagerwall)により提案されてい
る(特開昭56−107216号公報、米国特許第4367924号明
細書等)。
双安定性液晶としては、一般にカイラルスメクテイツ
クC相(SmC相)又はH相(SmH相)を有する強誘電
性液晶が用いられる。
この強誘電性液晶は電界に対して第1の光学的安定状
態と第2の光学的安定状態からなる双安定状態を有し、
従って前述のTN型の液晶で用いられた光学変調素子とは
異なり、例えば一方の電界ベクトルに対して第1の光学
的安定状態に液晶が配向し、他方の電界ベクトルに対し
ては第2の光学的安定状態に液晶が配向されている。ま
た、この型の液晶は、加えられる電界に応答して、上記
2つの安定状態のいずれかを取り、且つ電界の印加のな
いときはその状態を維持する性質(双安定性)を有す
る。
以上の様な双安定性を有する特徴に加えて、強誘電性
液晶は光束応答性であるという優れた特徴を持つ。それ
は強誘電性液晶の持つ自発分極と印加電場が直接作用し
て配向状態の転移を誘起するためであり、誘電率異方性
と電場の作用による応答速度より3〜4オーダー速い。
この様に強誘電性液晶はきわめて優れた特性を潜在的
に有しており、このような性質を利用することにより、
上述した従来のTN型素子の問題点の多くに対して、かな
り本質的な改善が得られる。特に、高束光学光シヤツタ
ーや高密度,大画面デイスプレイへの応用が期待され
る。このため強誘電性を持つ液晶材料に関しては広く研
究がなされているが、現在までに開発された強誘電性液
晶材料は、低温作動特性、高束応答性等を含めて液晶素
子に用いる十分な特性を備えているとは言い難い。
応答時間τと自発分極の大きさPsおよび粘度ηの間に
は、下記の式[II] の関係が存在する。したがって応答速度を速くするに
は、 (ア)自発分極の大きさPsを大きくする (イ)粘度ηを小さくする (ウ)印加電界Eを高くする 方法がある。しかし印加電界は、IC等で駆動するため上
限があり、出来るだけ低い方が望ましい。よって、実際
には粘度ηを小さくするか、自発分極の大きさPsの値を
大きくする必要がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、強誘電性液晶素子を実用できるよう
にするために、新規な自発分極が大きい化合物を用い、
応答特性が速い液晶組成物、特に強誘電性カイラルスメ
クチツク液晶組成物および該液晶組成物を使用する液晶
素子を提供することにある。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、下記一般式(I) (式中、R1,R2はそれぞれ次の(i)〜(iv)から選ば
れる。
(i)炭素数1〜18のn−アルキル基 mは0〜7の整数であり、nは1〜9の整数である。
rは0〜7の整数であり、sは0または1であり、tは
1〜7の整数である。
(iv)フッ素置換された不斉炭素原子を有する炭素数1
〜18のアルキル基 ただしR1,R2の少なくとも一方は(iv)である。
X1,X2は単結合、−O−, を示す。
を示し、Y1,Y2はそれぞれ水素原子、FまたはCF3を示
す。Mは0または1を示す。)で示される光学活性化合
物、光学活性化合物の少なくとも1種を含有する液晶組
成物、および液晶組成物を一対の電極基板間に配置して
なる液晶素子を提供するものである。
一般式(I)で示される化合物においてR1,R2の少な
くとも一方は、ハロゲン置換された不斉炭素原子を有し
ており好ましいハロゲン原子としては、フツ素原子、塩
素原子があげられ、より好ましくはフツ素原子があげら
れる。
また、R1,R2の他方は、好ましくは下記(i)〜(ii
i)から選ばれる。
(i)炭素原子数1〜18のn−アルキル基、さらに好ま
しくは、炭素原子数3〜12のn−アルキル基 (mは0〜7の整数であり、nは1〜9の整数である。
またnが2以上の場合は光学活性であってもよい) (rは0〜7の整数であり、sは0または1である。t
は1〜14の整数である。また光学活性であってもよ
い。) m=n=1の場合 は好ましくは または であり、より好ましくは である。m=1,n=0またはm=0,n=1の場合 はそれぞれ好ましくは であり、より好ましくは である。
現在までにベンゾチアゾール環を用いた液晶化合物
は、A.I.Pavluchenko et al.,Mol.Cryst,Lig.Cryst.,3
7,35(1976).に記載されている。
該文献中、ベンゾチアゾール環は他の環と−COO−,
−CH=CH−,−N=CH−,−N=N−などの結合子によ
り結合している化合物がほとんどで側鎖もn−アルキ
ル,n−アルコキシ,CNなどであった。
ベンゾチアゾール環とベンゼン環とが直接結合してい
る化合物は2種記載されているものの、一方の側鎖はメ
トキシ基であり、他方はn−アルコキシ基であった。
本発明者等は、ベンゾチアゾール環をもち、かつ少な
くとも一方の側鎖はハロゲン置換された不斉炭素原子を
もつ新規な光学活性化合物、この光学活性液晶化合物を
少なくとも一種含有する強誘電性カイラルスメクチツク
液晶組成物、およびそれを使用することにより光束応答
性の液晶素子が得られることを見出したものである。
〔発明の具体的説明〕 前記一般式(I)で示される化合物の合成法の一例を
以下に示す。
(R1,R2,X1,X2, m,nは前記定義のとおり) X1,X2が−O−, の場合は あるいは に存在する水酸基またはカルボキシル基を脱離可能な保
護基で保護し、閉環した後保護基を脱離させ とすることも可能である。
前記一般式(I)で表わされる化合物の具体的な構造
式を以下に示す。
また、本発明の液晶組成物は、一般式(I)で表わさ
れる光学活性化合物を少なくとも1種類配合成分として
含有するものである。例えば、この化合物を下式(1)
〜(13)で示されるような強誘電性液晶と組合わせる
と、自発分極が増大し、応答速度を改善することができ
る。
このような場合においては、一般式(I)で示される
本発明の化合物を、得られる液晶組成物の0.1〜99重量
%、特に1〜90重量%となる割合で使用することが好ま
しい。
また、上記化合物の他に以下に示される液晶性化合物
も組合わせる対象として適当である。
また、以下に示される化合物の様に、それ自体はカイ
ラルでないスメクチツク液晶を配合することにより、強
誘電性液晶として使用可能な組成物が得られる。
この場合、一般式(I)で示される本発明の光学活性
液晶化合物を、得られる液晶組成物の0.1〜99重量%、
特に1〜90重量%で使用することが好ましい。
このような組成物は、本発明の光学活性液晶化合物の
含有量に応じて、これに起因する大きな自発分極を得る
ことができる。
また、一般式(I)で表される化合物は、ネマチツク
液晶に添加することにより、TN型セルにおけるリバース
ドメインの発生を防止することに有効である。この場
合、得られる液晶組成物の0.01〜50重量%の割合となる
ように式(1)の化合物を使用することが好ましい。
また、ネマチツク液晶もしくはカイラルネマチツク液
晶に添加することにより、カイラルネマチツク液晶とし
て、相転移型液晶素子やホワイト・テイラー形ゲスト、
ホスト型液晶素子に液晶組成物として使用することが可
能である。この場合、得られる液晶組成物の0.01〜80重
量%の割合となるように式(I)の化合物を用いること
が好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1 下記工程に従い2−〔P−(2−フルオロオクチルオ
キシ)フエニル〕−6−ヘキシルベンゾチアゾール(例
示化合物I−11)を製造した。
(1)2−アミノ−6−ヘキシルベンゾチアゾの合成 21反応容器にP−ヘキシルアニリン50.0g(0.28mo
l),チオシアン酸カリウム54.8g(0.56mol),酢酸400
mlを仕込み、10℃以下に冷却した。これに強撹拌下、10
℃以下にて臭素45.0gの酢酸135ml溶液を40分かけて滴下
した。滴下終了後、同温度で1.5時間反応させた。次に
水500mlを加え、加熱して析出物を溶かした後、熱ろ過
した。ろ液にアンモニア水を加えて塩基性とし、氷冷し
た。析出した結晶をろ過,水洗,乾燥して粗結晶を得
た。これをn−ヘキサン/ベンゼン(1/1)から再結晶
し、2−アミノ−6−ヘキシルベンゾチアゾール33.0g
を得た。収率49.9%。
(2)5−ヘキシル−2−アミノチオール亜鉛塩の合成 11反応容器に2−アミノ−6−ヘキシルベンゾチアゾ
ール30.0g(0.128mol),水136ml,KOH136.4gを入れ、6.
5時間加熱還流させた。冷却後、エタノールを加えて結
晶を溶解させ、これに5N酢酸水溶液を滴下しpH9にし
た。析出物をろ過して除去し、ろ液にZnCl2 8.9gを15%
酢酸水溶液40mlに溶かした溶液を滴下した。滴下終了
後、70℃にて30分間加熱し、ろ過した。結晶を熱水、エ
タノール、水にて洗浄し、乾燥して5−ヘキシル−2−
アミノベンゼンチオール亜鉛塩27.0gを得た。収率73.4
%。
(3)P−(2−フルオロオクチルオキシ)安息香酸の
合成 2−フルオロオクタノール6.7gをピリジン25mlに溶か
し、これにピリジン40mlに溶かしたp−トルエンスルホ
ン酸クロライド10.4gを氷水浴中0℃以下で20分間で滴
下した。室温で7時間撹拌した後、氷水200ml中にあ
け、6N塩酸水溶液で酸性側にした後、塩化メチレンによ
り抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒留去した後シリカゲルクロマトグラフイーによ
り精製して2−フルオロオクチル−p−トルエンスルホ
ネート12.7gをた。
p−ヒドロキシアセトフエノン6.3g,2−フルオロオク
チル−p−トルエンスルホネート12.7gをブタノール35m
lに溶かし、これにブタノール40mlに溶かした水酸化カ
リウム3.1gを滴下した。6時間加熱還流した後、氷水20
0mlにあけ、イソプロピルエーテルで抽出した。有機層
を水洗後硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去した後シ
リカゲルカラムクトマトグラフイーにより精製して4−
(2−フルオロオクチルオキシ)アセトフエノン4.7gを
得た。
水酸化ナトリウム11.3gを水75mlに溶かしこれに臭素1
2.3gを氷水浴中0℃以下15分間で滴下し、さらにジオキ
サン30mlを加えて次亜臭素酸ナトリウムジオキサン溶液
を作製した。
4−(2−フルオロオクチルオキシ)アセトフエノン
4.7gをジオキサン120ml水10mlに溶かしこれに先に作製
した次亜臭素酸ナトリウムジオキサン溶液を氷水浴中、
10℃で40分かけて滴下した。室温で3時間撹拌した後、
亜硫酸ナトリウム10%水溶液を色が消えるまで添加し
た。20分撹拌後、6N塩酸水溶液で酸性側にし、水500ml
を加えた。析出物を水洗後、メタノール、エタノール、
水混合溶媒から再結晶し、4−(2−フルオロオクチル
オキシ)安息香酸3.7gを得た。
(4)2−〔p−(2−フルオロオクチルオキシ)フエ
ニル〕−6−ヘキシルベンゾチアゾールの合成 p−(2−フルオロオクチルオキシ)安息香酸1.07g
(4.0mmol)に塩化チオニル10mlを加え、1時間還流し
た。還流後減圧下に過剰の塩化チオニルを留去した。ベ
ンゼンを加え、さらに留去した。この酸塩化物に5−ヘ
キシル−2−アミノベンゼンチオール亜鉛塩0.96g(4.0
mmol)を加え、200℃で30分間撹拌した。反応液を放冷
し、希水酸化ナトリウム水溶液15mlを加え酢酸エチルで
抽出した。水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒留去後、シリカゲルカラム精製(展開溶媒ヘキサン
/酢酸エチル=50/1)した。ついで活性炭処理をした
後、エタノールから再結晶し、2−〔p−(2−フルオ
ロオクチルオキシ)フエニル〕−6−ヘキシルベンゾチ
アゾール0.45gを得た。収率51.0%。
実施例2 実施例1で製造した光学活性液晶化合物を配合成分と
する液晶組成物Aを調製した。
また比較例として実施例1の液晶性化合物を含有しな
い液晶組成物Bも調製した。
液晶組成物A,Bの相転移温度を示す。
次に、2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞれ
のガラス板上にITO膜を形成し、電圧印加電極を作成
し、さらにこの上にSiO2を蒸着させ絶縁層とした。ガラ
ス板上にシランカツプリング剤[信越化学(株)製KBM
−602]0.2%イソプロピルアルコール溶液を回転数2000
r.p.mのスピンナーで15秒間塗布し、表面処理を施し
た。この後120℃にて20分間加熱乾燥処理を施した。
さらに表面処理を行なったITO膜付きのガラス板上に
ポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)SP−510]1.5%ジメ
チルアセトアミド溶液を、回転数2000r.p.mのスピンナ
ーで15秒間塗布した。成膜後、60分間、300℃で加熱縮
合焼成処理を施した。この時の塗膜の膜厚は、約250Å
であった。
この焼成後の被膜にはアセテート植毛布によるラビン
グ処理がなされ、その後、イソプロピルアルコール液で
洗浄し、平均粒径2μmのアルミナビーズを一方のガラ
ス板上に散布した後、それぞれのラビング処理軸が互い
に平行となる様にし、接着シール剤[リクソンボンド
(チツソ(株)]を用いてガラス板をはり合わせ、60分
間100℃にて加熱乾燥しセルを作成した。
このセルを先に調製した強誘電性液晶組成物ABを各々
等方性液体状態で注入し、等方相から20℃/hで25℃で除
例することにより、強誘電性液晶素子を作成した。この
セルのセル厚をベレツク位相板によって測定したとこ
ろ、約2μmであった。
この強誘電性液晶素子を使って、自発分極の大きさPs
とピーク・トウ・ピーク電圧VPP=20Vの電圧印加により
直交ニコル下での光学的な応答(透過光量変化0〜90
%)を検知して応答速度(以後光学応答速度という)を
測定した。その結果を次に示す。
自発分極(nC/cm2) 温度(℃) 液晶組成物A 液晶組成物B 25 38.9 2.5 35 29.2 1.9 45 19.4 0.9 応答速度(μsec) 温度(℃) 液晶組成物A 液晶組成物B 25 340 1913 35 154 1028 45 86 630 本発明の光学活性液晶化合物を含有している液晶組成
物Aは含有していない液晶組成物Bに比べSmC相の温
度範囲も広がり、自発分極も大きくなり応答速度も速く
なっている。
実施例3 同様に実施例1で製造した液晶性化合物を配合成分と
する液晶組成物Cを調製した。以下に液晶組成物Cの相
転移温度および自発分極を示す。
自発分極(nC/cm2) 温度(℃) 液晶組成物 10 4.2 30 2.7 45 1.8 次に実施例2と同様のセルを用い実施例2と同様にし
て応答速度を測定した。以下に結果を示す。
応答速度(μsec) 温度(℃) 液晶組成物 10 592 30 264 45 166 実施例4 透明電極としてITO(Indium Tin Oxide)膜を形成し
たガラス基板上にポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)製
SP−510]を用いスピンナー塗布により成膜した後、300
℃で60分間焼成してポリイミド膜とした。次にこの被膜
をラビングにより配向処理を行い、ラビング処理軸が直
交するようにしてセルを作製した(セル間隔8μm)。
上記セルにネマチツク液晶組成物[リクソンGR−63:チ
ツソ(株)製ビフエニル液晶混合物]を注入し、TN(ツ
イステツドネマチツク)型セルとし、これを偏光顕微鏡
で観察したところ、リバースドメイン(しま模様)が生
じていることがわかった。
前記リクソンGR−63(99重量部)に対して、本発明の
実施例1の液晶性化合物(1重量部)を加えた液晶混合
物を用い、上記と同様にしてTNセルとし観察したとこ
ろ、リバースドメインはみられず均一性のよいネマチツ
ク相となっていた。このことから、本発明の液晶性化合
物はリバース・ドメインの防止に有効であることがわか
った。
〔発明の効果〕
本発明により、電界応答性に良好な光学活性化合物が
得られた。また該化合物を含有した液晶組成物ならびに
液晶素子は応答速度を改善させるだけでなくリバースド
メイン防止にも有効であることが確認できた。
フロントページの続き (72)発明者 山田 容子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 中村 真一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 ZUBAROVSKII,V.M., ’Synthesis of thia zole derivatives,X XIV.5−and 6−Vinyl− 2−methyl benzothia zoles and cyanine dyes from them’,Kh im,Geterotsikl.See din.,1968.6,pp.1003−1006 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 277/62 - 277/82 C07D 417/00 - 417/14 C09K 19/00 - 19/42 G02F 1/13 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (式中、R1,R2はそれぞれ次の(i)〜(iv)から選ば
    れる。 (i)炭素数1〜18のn−アルキル基 mは0〜7の整数であり、nは1〜9の整数である。 rは0〜7の整数であり、sは0または1であり、tは
    1〜7の整数である。 (iv)フッ素置換された不斉炭素原子を有する炭素数1
    〜18のアルキル基 ただしR1,R2の少なくとも一方は(iv)である。 X1,X2は単結合、−O−, を示す。 を示し、Y1,Y2はそれぞれ水素原子、FまたはCF3を示
    す。 Mは0または1を示す。)で示される光学活性化合物。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の光学活性化合物の少な
    くとも1種を含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】請求項(2)記載の液晶組成物を一対の電
    極基板間に配置してなることを特徴とする液晶素子。
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