JP2973652B2 - 精紡機のロービングガイドへの粗糸掛け方法 - Google Patents

精紡機のロービングガイドへの粗糸掛け方法

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JP2973652B2
JP2973652B2 JP3299300A JP29930091A JP2973652B2 JP 2973652 B2 JP2973652 B2 JP 2973652B2 JP 3299300 A JP3299300 A JP 3299300A JP 29930091 A JP29930091 A JP 29930091A JP 2973652 B2 JP2973652 B2 JP 2973652B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精紡機のロービングガイ
ドへの粗糸掛け(篠掛け)方法に係り、詳しくは精紡機
のクリールに沿って内外(前後)2列に吊下された粗糸
ボビン(粗糸巻)が空に近付いたときに、該粗糸ボビン
から紡出中の粗糸に予め予備粗糸巻レールに準備された
満ボビン(予備粗糸巻)の粗糸端を粗糸継ぎした後、満
ボビンの粗糸を精紡機のロービングガイドに粗糸掛けす
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精紡機、特にリング精紡機ではクリール
を構成する内外2列の粗糸巻レールに吊下された粗糸ボ
ビンから粗糸を引き出し、内外2列の粗糸ボビンの中間
位置にそれぞれ配設されたロービングガイドを経て下方
のドラフトパートへ供給するようにしている。粗糸のド
ラフトパートへの供給が進み、粗糸巻が空ないしは空に
近づくと新しい満ボビンと交換する粗糸替え作業が必要
となる。一般に、スピンドルゲージと満ボビン径との関
係により1列の満ボビンにて精紡機機台の片側2列の粗
糸ボビン本数を確保することはできないため、粗糸替え
作業は片側2列に吊下された粗糸ボビンの半分ずつ行わ
れる。
【0003】近年、紡績工場における自動化が進み、精
紡工程においても作業の自動化が提案されている。そし
て、粗糸替え作業を効率良く行うことができ、しかも満
ボビン径がスピンドルゲージの2倍より大きな場合にも
対応することができる粗糸替え方法が特開昭61−11
9728号公報に開示されている。この方法では精紡機
クリールの内外2列のボビンハンガに満ボビンと中玉の
粗糸ボビンとを1個置きに吊下した状態で紡出を開始
し、中玉の粗糸ボビンが空ないしは空に近づいた時期
に、自動粗糸替機により機台の一端から他端側へ順次1
組おきに内外2個の粗糸ボビンを満ボビンと交換する。
【0004】又、粗糸替えに伴う粗糸継ぎ作業の自動化
や粗糸継ぎ完了後の粗糸掛け作業の自動化も提案されて
いる。特開昭64−61519号公報及び特開平2−7
4635号公報には、内外(前後)2個の粗糸ボビンを
満ボビンと交換する粗糸替え方法を実施する際における
自動粗糸掛け方法が開示されている。特開昭64−61
519号公報に開示された方法では、図11に示すよう
に上向きの鉤片80aを有するロービングガイド80を
クリールの前後2列のボビンハンガーに吊下されている
前後一対の小玉ボビンの中間の両側に配置し、クリール
の手前前方に支持されている2個の満ボビンから引出さ
れてドラフトパートへ供給されている粗糸(篠)Rの中
間部を粗糸ガイド部材で案内して満ボビンの粗糸が粗糸
ガイド部材に掛かった状態にし、その粗糸ガイド部材を
ロービングガイド手前上方へ導き、次に粗糸ガイド部材
を後方へ移動してロービングガイドの上方を越えてから
横移動させてロービングガイドの後方へ導き、次いで粗
糸ガイド部材を下方又は前方へ移動し、その移動中に粗
糸ガイド部材に掛かっていた満ボビンの粗糸をロービン
グガイドに預けることによって、一方の満ボビンの粗糸
をロービングガイドの鉤片80aに1巻きして手前下方
へと紡出するように掛け、他方の満ボビンの粗糸はロー
ビングガイドの鉤片80aを跨いで後側下方へと紡出す
るように掛ける。
【0005】又、特開平2−74635号公報に開示さ
れた方法では、図12に示すように平面C字状のロービ
ングガイド80をクリールの前後2列のボビンハンガー
に吊下されている前後一対の小玉ボビンEの中間の両側
に配置し、クリールの手前前方に支持されている2個の
満ボビンから引出されてドラフトパートへ供給されてい
る粗糸(篠)Rの中間部を粗糸ガイド部材で案内して満
ボビンの粗糸が粗糸ガイド部材に掛かった状態にし、そ
の粗糸ガイド部材をロービングガイドの手前上方に導
き、次に粗糸ガイド部材を後方へ移動して粗糸ガイド部
材の下流の粗糸を前記ロービングガイドの開口部からC
字状のロービングガイド内に導いた後、粗糸ガイド部材
を互いに接近する方向へ横移動し、次いで粗糸ガイド部
材をロービングガイドの手前上方に戻した後下方へ移動
し、その移動中に粗糸ガイド部材に掛かっていた満ボビ
ンの粗糸をロービングガイドに預け、2個の満ボビンの
粗糸をロービングガイドを跨いで下方へと紡出するよう
に掛ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の粗糸掛け方
法では粗糸掛けすべき2個の満ボビンに繋がる粗糸を同
じロービングガイドに掛けるのではなく、各粗糸を粗糸
替え時期まで間がある紡出中の粗糸をガイドしている2
個のロービングガイドに別個に掛ける。従って、粗糸替
えする粗糸と粗糸替えしない粗糸が一つのロービングガ
イドに掛けられるので、粗糸掛けが失敗した時に粗糸替
え対象以外の粗糸に悪影響を与える虞がある。又、ロー
ビングガイドは精紡機の長手方向に所定間隔で配置され
ており、膨大な数がある。そして、このロービングガイ
ドはクリールピラーに水平に取付けられた支持パイプに
取付けられており、製品コストの関係から廉価に設計さ
れ、各ロービングガイドを厳密に正確な位置に配設する
ことは非常に難しい。しかも、ロービングガイドは粗糸
走行ラインの制約とコスト面からあまり大きくすること
ができず、粗糸の案内口もさほど大きくはできない。と
ころが、前記従来の粗糸掛け方法では、2本の粗糸をそ
れぞれ別のロービングガイドに同時に粗糸掛けするの
で、ロービングガイドへの粗糸掛けを確実に行うために
はロービングガイドを正確な位置に配設することが強く
要求されるという問題がある。
【0007】又、粗糸掛け作業は粗糸替えすべき小玉ボ
ビンから紡出中の粗糸に、満ボビンから引き出された粗
糸の端部を粗糸継ぎした後に行われる。粗糸継ぎ時には
小玉ボビンからドラフトパートに供給中の粗糸がロービ
ングガイドより下方で切断される。そして、粗糸掛け作
業の前に小玉ボビンが回転され、小玉ボビンからロービ
ングガイドを経て垂れ下がっている粗糸が小玉ボビンに
巻き取られる。従来の粗糸掛け方法を実施する場合に
は、紡出中の粗糸がガイドされている状態で小玉ボビン
から垂れ下がっている粗糸が巻き取られる。小玉ボビン
から垂れ下がっている粗糸は紡出中の粗糸とロービング
ガイドの部分では接触しないようにガイドされている
が、ロービングガイドより下方に垂れ下がっている部分
は自由状態にあるため、巻取りを速くすると巻取り時に
粗糸が揺れて紡出中の粗糸と接触する。そして、巻取ら
れる粗糸が紡出粗糸の移動方向と逆方向へ移動するた
め、紡出粗糸に毛羽を発生させたり、粗糸端の繊維が紡
出粗糸に付着し、紡出糸の品質低下を招くという不都合
がある。この不都合を回避するため巻取りを遅くする
と、粗糸替えに要する時間が長くなるという問題があ
る。
【0008】又、特開昭64−61519号公報に開示
された方法では、粗糸掛けすべき2本の粗糸の一方が一
時的にロービングガイド80の鉤片80aに一巻巻付け
られた状態で紡出が行われる。この状態では粗糸に加わ
る抵抗が大きく、しかも20〜30秒間この状態が続く
ため、細糸紡出(品質低下)の原因となるばかりか粗糸
切れが発生する虞もある。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はロービングガイドを厳密に正確
な位置に配設することが要求されず、粗糸掛け時に粗糸
替えすべき粗糸ボビン以外の粗糸との干渉がなく、紡出
糸の品質低下を確実に防止することができる精紡機のロ
ービングガイドへの粗糸掛け方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明の粗糸掛け方法は、クリールに沿って内外2列
に吊下された粗糸ボビンの中間に支軸を中心に回動可能
にかつ付勢手段により常には正常紡出時の所定位置に保
持される状態に配設されるとともに粗糸が導入される独
立した2個の開口部及び係止部を有するロービングガイ
ドに、粗糸替えすべき内外2個の粗糸ボビンから紡出さ
れていた粗糸に粗糸端が粗糸継ぎされた状態でクリール
の外側に支持された2個の満ボビンの粗糸を粗糸替機に
装備された粗糸掛け装置で同時に粗糸掛けする粗糸掛け
方法であって、両満ボビンからドラフトパートへ供給中
の粗糸の中間部を粗糸ガイドのガイド溝に導き、次に少
なくとも一方の粗糸ガイドを移動させて両粗糸ガイドと
係合状態にある粗糸の間隔をロービングガイドの両開口
部と対応する状態とした後、両粗糸ガイドをそのガイド
溝がロービングガイドの上方に配置される位置へ移動さ
せて粗糸をロービングガイドの両開口部内にそれぞれ導
入し、次に両粗糸ガイドをクリールの長手方向に沿って
移動させて粗糸を係止部の内側に導き、次に両粗糸ガイ
ドを後退させて粗糸をロービングガイドに掛けるととも
に粗糸ガイドと粗糸との係合を解除するようにした。
【0011】
【作用】粗糸替えすべき内外2個の粗糸ボビンから紡出
されていた粗糸に粗糸端が粗糸継ぎされた状態でクリー
ルの外側に支持された2個の満ボビンからドラフトパー
トへ供給中の粗糸の中間部が粗糸ガイドのガイド溝に導
かれる。次に少なくとも一方の粗糸ガイドが移動して両
粗糸ガイドと係合状態にある粗糸の間隔がロービングガ
イドの両開口部と対応する状態に変更される。次いで前
記ガイド溝がロービングガイドの上方に配置される位置
へ粗糸ガイドが移動し、粗糸がロービングガイドの両開
口部内にそれぞれ導入される。次に両粗糸ガイドがクリ
ールの長手方向に沿って移動して粗糸が係止部の内側に
導かれた後、両粗糸ガイドが後退し、粗糸がロービング
ガイドに掛けらるとともに粗糸ガイドと粗糸との係合が
解除されて2本の粗糸が同じロービングガイドの異なる
係止部に粗糸掛けされる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を具体化した一実施例を図1
〜図8に従って説明する。
【0013】図5に示すように精紡機のクリール1には
機台の左右両側(片側のみ図示)にそれぞれ内外2列の
粗糸巻レール2a,2bが機台長手方向と平行に配設さ
れ、両粗糸巻レール2a,2bの間には支持レール3が
機台長手方向と平行に配設されている。粗糸巻レール2
a,2bにはそれぞれスピンドルピッチの倍の所定間隔
でボビンハンガ4が装備されている。クリール1には支
持ブラケット5が外方へ延出され、その先端には予備粗
糸巻レールとしての搬送レール6が前記粗糸巻レール2
a,2bと平行に延設されている。搬送レール6にはボ
ビンハンガ7aを備えた搬送体7が走行可能に支持され
ている。
【0014】支持レール3にはスピンドルピッチの倍の
所定間隔で支軸8が下方へ延びる状態で固定されてい
る。各支軸8には支持アーム9がその基端において回動
可能に支承され、支軸8には支持アーム9の上下両側に
スプリングホルダ10がネジにより固定されている。図
7(a)に示すように支持アーム9とスプリングホルダ
10との間には一対のねじりコイルばね11が介装され
ている。両ねじりコイルばね11はねじり方向が同じに
形成され、両ねじりコイルばね11の付勢力が釣り合っ
た状態で支持アーム9が支持レール3の長手方向と平行
になるように設定されている。
【0015】支持アーム9の先端には取付ロッド12が
下方に延びるように固定され、取付ロッド12の下端に
ロービングガイド13が固定されている。ロービングガ
イド13には図3に示すように取付ロッド12の左右両
側にガイド部14a,14bが形成されている。ロービ
ングガイド13の正常紡出時の所定位置(基準位置)に
配置された状態においてクリール1の外側と対応する側
には、2個の開口部15a,15b及び係止部16a,
16bが形成されている。係止部16a,16bの外面
は粗糸Rを開口部15a,15bへ円滑に案内するよう
に、開口部15a,15bに向かって斜めに延びるよう
に形成されている。そして、前記ボビンハンガ4に吊下
された粗糸ボビン(粗糸巻)から引き出された粗糸Rが
ロービングガイド13を経てドラフトパート17のトラ
ンペット18へ導かれるようになっている。
【0016】粗糸掛け装置19は精紡機機台に沿って移
動して粗糸替え作業を行う粗糸替機20に装備されてい
る。粗糸替機20は例えば本願出願人が先に提案した特
開平2−127368号公報に開示された装置と同様な
粗糸交換装置と、粗糸交換装置による粗糸ボビンの交換
作業の前に粗糸継ぎ作業を行う粗糸継ぎ装置(図示せ
ず)を備えている。粗糸掛け装置19は粗糸替機20の
粗糸替え作業時進行方向後部寄りに配設されている。
【0017】粗糸替機20の前面(クリール1と対向す
る側)には支持シャフト21がブラケット22を介して
粗糸替機20の移動方向と平行に延びる状態で支持され
ている。支持シャフト21には粗糸掛け装置19の基盤
23が後端において回動可能に支承されている。粗糸替
機20の上部前面のフレームに固着されたブラケット2
4にはエアシリンダ25が基端においてピン連結されて
いる。エアシリンダ25のピストンロッド25aは基盤
23の上面に固着されたブラケット26にピンを介して
回動可能に連結され、ピストンロッド25aが没入位置
にあるときに基盤23が水平状態に保持され、ピストン
ロッド25aが突出位置にあるときに基盤23が前傾位
置に保持されるようになっている。
【0018】図4に示すように、基盤23の上面に固定
された支持ブラケット27には駆動アーム28及び補助
アーム29の下端が、支持シャフト21と直交する方向
に延びる軸30を介して回動可能に支持されている。駆
動アーム28及び補助アーム29は平行に延びるととも
に、その上端に支持プレート31がピン32を介して回
動可能に支持されている。又、基盤23の上面には側面
コ字状の支持ブラケット33が固定され、支持ブラケッ
ト33の上面にブレーキ付きの正逆回転可能なモータ3
4が固定されている。モータ34の駆動軸34aにはレ
バー35が一体回転可能に取り付けられ、レバー35と
駆動アーム28とが連結ロッド36を介して連結されて
いる。連結ロッド36は駆動アーム28及びレバー35
にピン37を介して回動可能に連結されている。連結ロ
ッド36は長さ調節を可能とするため、その中間部にタ
ーンバックル38が装備されている。モータ34の駆動
軸34aはほぼ180°の範囲で回動され、駆動軸34
aの回動に伴い支持プレート31が支持シャフト21と
平行に移動されるようになっている。又、支持ブラケッ
ト33には駆動軸34aの下方位置に支持片39が水平
に固着され、支持片39にはレバー35が予め設定され
た4か所の所定位置に配置されたことを検知する4個の
検知センサS1〜S4が所定位置に取り付けられてい
る。前記4か所の所定位置とは後記する粗糸ガイドが待
機位置、粗糸すくい位置、ロービングガイド挿入位置及
び粗糸掛け完了位置に配置されたときに対応する位置で
ある。
【0019】支持プレート31の上面に固着された支持
ブラケット40には正逆回転可能なブレーキ付きモータ
41が支持シャフト21と平行に固定されている。モー
タ41にはサーボモータあるいはステッピングモータを
使用するのが好ましい。モータ41の上方には支軸42
が支持シャフト21と平行に延びるように固定されてい
る。支軸42には歯付きプーリ43及び支持ブロック4
4が回転可能に支持され、歯付きプーリ43はボルト
(図示せず)により支持ブロック44と一体回転可能に
固定されている。モータ41の駆動軸41a(図6に図
示)に一体回転可能に固定された歯付きプーリ45と前
記歯付きプーリ43との間には歯付きベルト46が巻掛
けられている。
【0020】支持ブロック44には固定粗糸ガイド47
の基端が固定されている。固定粗糸ガイド47の基端寄
りに形成された突部には一対のレバー48,49の一端
が回動可能に連結され、その他端に可動粗糸ガイド50
がピンにより回動可能に連結されている。固定粗糸ガイ
ド47の基端寄りにはエアシリンダ51の基端が支軸5
2により回動可能に支持され、そのピストンロッド51
aが一方のレバー48にピンを介して回動可能に連結さ
れている。固定粗糸ガイド47及び可動粗糸ガイド50
の先端にはV字状のガイド溝47a,50aが形成され
ている。そして、エアシリンダ51の作動により可動粗
糸ガイド50が支持シャフト21と平行に移動され、ピ
ストンロッド51aが没入位置に配置された状態ではガ
イド溝47a,50aの間隔がロービングガイド13の
開口部15a,15bの間隔と対応する粗糸掛け位置
に、ピストンロッド51aが突出位置に配置された状態
ではガイド溝47a,50aの間隔が拡がった粗糸すく
い位置にそれぞれ配置されるようになっている。又、固
定粗糸ガイド47及び可動粗糸ガイド50は前記モータ
41の駆動により、支持ブロック44とともに回動され
て待機位置、ピッチ変換位置及び粗糸掛け位置の3位置
に配置されるようになっている。モータ41は支持ブラ
ケット40に設けられた3個の検知センサ(図示せず)
からの検知信号に基づいて駆動が停止されるようになっ
ている。なお、支持ブロック44には可動粗糸ガイド5
0の移動に伴って粗糸Rが移動する際に、粗糸Rがレバ
ー48,49に絡むのを防止するカバー53が取付けら
れている。
【0021】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。この粗糸掛け方法が適用される精紡機では粗
糸巻レール2a,2bに、その長手方向に沿って一組お
きに中玉粗糸ボビンMと満ボビンFとを吊下した状態で
紡出が継続され、中玉粗糸ボビンMが空に近い小玉粗糸
ボビンEとなったときに粗糸替えが行われる。粗糸替え
時期になると、粗糸替機20が精紡機機台の一端から間
欠的に移動して粗糸替え作業を開始する。粗糸替機20
は所定の粗糸替え位置に停止し、搬送体7に吊下されて
いる満ボビンFをボビンハンガ7aから取外し、図示し
ない粗糸継ぎ装置により紡出中の小玉粗糸ボビンEから
ドラフトパート17に連なる粗糸Rと満ボビンFの粗糸
との粗糸継ぎ作業が行われる。粗糸継ぎ完了後、小玉粗
糸ボビンEが図示しない粗糸交換装置により粗糸巻レー
ル2a,2bに吊下された図1(a)に鎖線で示す位置
から、実線で示すクリール1の外側へと移動される。ロ
ービングガイド13が内外2列に吊下された粗糸ボビン
の中間に配置されているため、小玉粗糸ボビンEを取り
出す行程の途中において内側の小玉粗糸ボビンEがロー
ビングガイド13と干渉するが、ロービングガイド13
が支軸8を中心にして基準位置から回動されて小玉粗糸
ボビンEは支障なく移動するそして、粗糸継ぎが完了し
た満ボビンFが粗糸交換装置を構成する満ボビン移載装
置54のペッグ55に装着された状態で粗糸掛け作業が
行われる。粗糸掛け装置19が待機位置に配置された状
態では、固定粗糸ガイド47は図5に矢印Aで指示され
る鎖線の状態、すなわち下方に向かって延びる状態に配
置されている。又、ピストンロッド51aが突出位置に
保持され、可動粗糸ガイド50は両ガイド溝47a,5
0aの間隔が両満ボビンFからトランペット18に至る
2本の粗糸Rと係合可能な間隔となる粗糸すくい位置に
保持されている。
【0022】この状態から先ずモータ34が正転駆動さ
れ、支持プレート31がレバー35、連結ロッド36及
び駆動アーム28を介して図8に鎖線で示す待機位置か
ら実線で示す粗糸すくい位置へ移動される。次にモータ
41が正転駆動され、歯付きプーリ43,45及び歯付
きベルト46を介して両粗糸ガイド47,50が図5の
反時計方向へ回動され満ボビンFからドラフトパート1
7に連なる粗糸Rをすくいつつ、図5に矢印Bで指示さ
れる鎖線の状態、すなわちほぼ水平に延びるピッチ変換
位置まで回動される。この時可動粗糸ガイド50は図1
(b)に鎖線で示す位置にある。
【0023】次にエアシリンダ51が作動してピストン
ロッド51aが没入位置に配置され、可動粗糸ガイド4
7が両ガイド溝47a,50aの間隔がロービングガイ
ド13の両開口部15a,15bの間隔と対応する状態
となる粗糸掛け位置に移動配置される(図1(b)の実
線の状態)。次にモータ41が更に正転駆動され両粗糸
ガイド47,50が上方へ延びる図5に実線で示す粗糸
掛け位置まで回動される。次にモータ34が逆転駆動さ
れ、両ガイド溝47a,50aがロービングガイド13
の開口部15a,15bと対向する状態となる位置まで
支持プレート31が横方向へ移動される(図1(c)の
状態)。次にエアシリンダ25が作動してピストンロッ
ド25aが突出位置に配置され、基盤23が傾動されて
粗糸掛け装置19全体が図5に鎖線で示すように前傾す
る。その結果両ガイド溝47a,50aがロービングガ
イド13の上方においてロービングガイド13よりクリ
ール1の内側まで移動され、両粗糸ガイド47,50と
係合状態にある粗糸Rの下流部が開口部15a,15b
からロービングガイド13の内部に導入される(図1
(d)の状態)。
【0024】次にモータ34が正転駆動されて支持プレ
ート31が横方向へ移動され、粗糸Rが係止部16a,
16bの内側へ導かれる。次にエアシリンダ25が作動
してピストンロッド25aが没入位置に配置され、基盤
23が水平位置に復帰して粗糸掛け装置19全体が図5
に実線で示す位置に復帰する。この結果両粗糸ガイド4
7,50と粗糸Rとの係合が解除され、粗糸Rがロービ
ングガイド13を介してトランペット18に導かれる状
態となる。次にモータ41が逆転駆動されて両粗糸ガイ
ド47,50が下方へ向かって延びる待機状態へ回動さ
れた後、モータ34が逆転駆動されて支持プレート31
が待機位置に配置される。次にエアシリンダ51が作動
してピストンロッド51aが突出位置に配置され、可動
粗糸ガイド50が粗糸すくい位置に配置されて粗糸掛け
作業の1サイクルが終了する。
【0025】前記のように1個のロービングガイド13
に2本の粗糸Rが同時に粗糸掛けされるため、ロービン
グガイド13の配置間隔に多少ずれがあっても両粗糸R
が確実にロービングガイド13の開口部15a,15b
からロービングガイド13の内部に導入される。又、万
一粗糸掛けが失敗した時も粗糸替え対象以外の粗糸に悪
影響をあたえない。
【0026】なお、ペッグ55はサーボモータ56によ
り回転駆動され、満ボビンFからドラフトパート17に
連なる粗糸Rが両粗糸ガイド47,50に係合した状態
から両粗糸がロービングガイド13に粗糸掛けされるま
での間、両粗糸ガイド47,50の回動及び粗糸掛け装
置19の傾動に伴い粗糸Rに過大な張力が加わるのを防
止するため、満ボビンFは粗糸ガイド47,50の移動
に伴い紡出速度より早い速度で粗糸Rを送り出す方向に
回動される。
【0027】次に満ボビン移載装置54が作動され、図
2(a)に示すように粗糸掛け完了後の満ボビンFがク
リール1の長手方向と交差する方向に並んだ状態に配置
された後、図2(b)に示すように両満ボビンFが粗糸
巻レール2a,2bに吊下される。クリール1の内側の
粗糸巻レール2bに吊下される満ボビンFは移動途中で
ロービングガイド13と干渉するが、支持アーム9とと
もにロービングガイド13が図2の時計方向に回動され
て満ボビンFが通過し、満ボビンFの通過後、ねじりコ
イルばね11の付勢力により基準位置に復帰する。
【0028】前記のようにこの実施例では粗糸掛け装置
19は粗糸替機20の走行方向に沿って横方向に移動さ
れることにより待機位置と粗糸掛け作業位置とに移動さ
れるため、待機位置が粗糸替機内に設けられた従来装置
と異なり、粗糸替え機に装備された他の装置との干渉が
少なくなり、装置の点検、保全が容易となる。
【0029】又、従来装置ではスライドバーに沿って長
い距離スライドするスライド板に篠掛けバーが取り付け
られ、篠掛けバーの先端に篠ガイド部材(粗糸ガイド)
が取り付けられているため、篠ガイド部材を待機位置か
ら篠掛け(粗糸掛け)位置へ移動させるのに時間が掛か
る。しかし、この実施例の装置では粗糸ガイドが回転運
動により粗糸掛け位置に配置されるため高速作動が容易
となり、粗糸掛けに要する時間の短縮が可能となって粗
糸替え時間を短縮できる。
【0030】(実施例2)次に第2実施例を図9及び図
10に従って説明する。前記実施例の粗糸掛け装置19
は精紡機の左側のクリールに対する粗糸掛け作業を円滑
に行うことができるが、右側のクリールに対しては粗糸
掛け作業に支障を来す。なぜならば、一般に、粗糸ボビ
ンの粗糸の巻方向は一方向であるため、粗糸掛け時に予
備粗糸巻レールとしての搬送レール6上の搬送体7に吊
下された満ボビンFからドラフトパートに至る粗糸Rの
経路が精紡機機台の左右で異なる。そのため前記実施例
の粗糸掛け装置19をそのまま精紡機機台の右側の粗糸
掛け作業に適用すると、円滑な粗糸掛けが難しい。
【0031】この実施例の装置は右側のクリールに対し
て円滑な粗糸掛け作業を可能とするため、両粗糸ガイド
がいずれもクリール1の長手方向に沿って往復移動可能
に構成されている点が前記実施例と異なっている。図9
に示すように支持ブロック44に固定された支持ブラケ
ット57に可動粗糸ガイド50がレバー48,49を介
して取り付けられるとともに、第2の可動粗糸ガイド5
8がレバー59,60を介して取り付けられている。支
持ブラケット57にはエアシリンダ51の基端が支軸5
2により回動可能に支持され、そのピストンロッド51
aがレバー48にピンを介して回動可能に連結されてい
る。レバー48,59は連結ロッド61を介して一体回
動可能に連結されている。そして、エアシリンダ51の
作動にともない図9に鎖線で示す粗糸すくい位置と、実
線で示す両ガイド溝47a,58aの間隔がロービング
ガイド13の開口部15a,15bと対応する状態とな
る位置とに配置される。
【0032】その結果、粗糸すくい位置に配置された両
可動粗糸ガイド50,58が図10(a)に示すように
満ボビンFに連なる粗糸Rと係合した後、エアシリンダ
51の作動によりピストンロッド51aが没入位置に配
置されると、図10(b)に示すように両可動粗糸ガイ
ド50,58の間隔が開口部15a,15bと対応する
位置に配置される。次にモータ34の駆動により、両可
動粗糸ガイド50,58が図10(c)に示すロービン
グガイド13と対応する状態となる。
【0033】なお、本発明は前記両実施例に限定される
ものではなく、例えば粗糸掛け完了後、可動粗糸ガイド
を粗糸すくい位置に配置した状態で粗糸掛け装置19を
待機位置に保持する代わりに、可動粗糸ガイドを粗糸掛
け位置に保持したまま粗糸掛け装置19を待機位置に保
持し、粗糸掛け作業開始時に可動粗糸ガイドを粗糸すく
い位置に配置してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ロ
ービングガイドを厳密に正確な位置に配設しなくとも確
実に粗糸掛けを行うことができる。又、粗糸掛け時に粗
糸替えすべき粗糸ボビン以外の粗糸との干渉がなく、し
かも粗糸に無理な力が掛からずに紡出糸の品質低下を確
実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗糸掛け工程を示す概略平面図である。
【図2】粗糸掛け完了後の満ボビンを粗糸巻レールに吊
下する工程を示す概略平面図である。
【図3】ロービングガイドを示す平断面図である。
【図4】第1実施例の粗糸掛け装置の斜視図である。
【図5】粗糸掛け装置、ロービングガイド及びクリール
に吊下された粗糸ボビンの関係を示す概略側面図であ
る。
【図6】粗糸ガイドの背面図である。
【図7】(a)はロービングガイドの取付け状態を示す
正面図であり、(b)は粗糸ガイドの側面図である。
【図8】粗糸掛け装置の概略背面図である。
【図9】第2実施例の粗糸ガイドの背面図である。
【図10】精紡機機台の右側の満ボビン、ロービングガ
イド及び粗糸ガイドの位置関係を示す概略平面図であ
る。
【図11】従来の粗糸掛け方法におけるロービングガイ
ドと粗糸掛け状態を示す斜視図である。
【図12】別の従来の粗糸掛け方法におけるロービング
ガイドと小玉ボビンの位置関係を示す平面図である。
【符号の説明】
1…クリール、2a,2b…粗糸巻レール、6…搬送レ
ール、13…ロービングガイド、15a,15b…開口
部、16a,16b…係止部、17…ドラフトパート、
19…粗糸掛け装置、20…粗糸替機、47…固定粗糸
ガイド、50…可動粗糸ガイド、47a,50a,58
a…ガイド溝、58…第2の可動粗糸ガイド、F…満ボ
ビン、M…中玉粗糸ボビン、E…小玉粗糸ボビン、R…
粗糸。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−199435(JP,A) 特開 昭63−57478(JP,A) 特開 昭62−62928(JP,A) 特開 昭64−61519(JP,A) 特開 平2−74635(JP,A) 特開 昭61−119728(JP,A) 特開 平2−127368(JP,A) 実開 平1−157184(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01H 9/00 - 9/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリールに沿って内外2列に吊下された
    粗糸ボビンの中間に支軸を中心に回動可能にかつ付勢手
    段により常には正常紡出時の所定位置に保持される状態
    に配設されるとともに粗糸が導入される独立した2個の
    開口部及び係止部を有するロービングガイドに、粗糸替
    えすべき内外2個の粗糸ボビンから紡出されていた粗糸
    に粗糸端が粗糸継ぎされた状態でクリールの外側に支持
    された2個の満ボビンの粗糸を粗糸替機に装備された粗
    糸掛け装置で同時に粗糸掛けする粗糸掛け方法であっ
    て、両満ボビンからドラフトパートへ供給中の粗糸の中
    間部を粗糸ガイドのガイド溝に導き、次に少なくとも一
    方の粗糸ガイドを移動させて両粗糸ガイドと係合状態に
    ある粗糸の間隔をロービングガイドの両開口部と対応す
    る状態とした後、両粗糸ガイドをそのガイド溝がロービ
    ングガイドの上方に配置される位置へ移動させて粗糸を
    ロービングガイドの両開口部内にそれぞれ導入し、次に
    両粗糸ガイドをクリールの長手方向に沿って移動させて
    粗糸を係止部の内側に導き、次に両粗糸ガイドを後退さ
    せて粗糸をロービングガイドに掛けるとともに粗糸ガイ
    ドと粗糸との係合を解除する精紡機のロービングガイド
    への粗糸掛け方法。
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