JP2972911B2 - 含フッ素ジエーテル化合物 - Google Patents

含フッ素ジエーテル化合物

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JP2972911B2 JP9331239A JP33123997A JP2972911B2 JP 2972911 B2 JP2972911 B2 JP 2972911B2 JP 9331239 A JP9331239 A JP 9331239A JP 33123997 A JP33123997 A JP 33123997A JP 2972911 B2 JP2972911 B2 JP 2972911B2
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悦男 藤本
雄司 望月
直門 高田
章 関屋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄剤、伝熱媒
体、消火剤、動力循環作動流体、反応溶媒、乾燥剤(水
切り剤)等として有用な、塩素を含まず、フッ素、水素
を含む含フッ素ジエーテル化合物及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、洗浄剤、伝熱媒体、消火剤、
動力循環作動流体、反応溶媒、乾燥剤(水切り剤)とし
ては、クロロフルオロカーボン(CFC)類が広く用い
られていた。しかし、このCFC類は、成層圏のオゾン
層を破壊し、人類を含む地球上の生態系に重大な悪影響
を及ぼすことが指摘され、その製造が1995年末に国
際的な条約により禁止された。また、ヒドロクロロフロ
オロカーボン(HCFC)類は、CFC類よりオゾン層
を破壊する影響のより少ない化合物であるが、使用量が
増大するとオゾン層を破壊する可能性が高まることか
ら、その使用及び製造は段階的に制限されてゆくことが
決定している。このような問題に対応するために、大気
中に放出された場合にもオゾン層を破壊しない、洗浄
剤、伝熱媒体、消火剤、動力循環作動流体、反応溶媒、
乾燥剤(水切り剤)として使用できるCFC類、HCF
C類の代替化合物が求められている。代替化合物とし
て、一部では有機溶剤系や水溶液系にシフトする動きが
ある。しかし、有機溶剤類はその殆どが可燃性物質等の
危険物に含まれ、取り扱いに注意を要したり、回収・再
利用等の設備費に多額の費用が必要になる場合が多い。
また、水溶液系も性能に問題があったり、回収・再利用
等の設備費に多額の費用がかかるといったような問題点
が残されている。
【0003】そこでこれらのCFC、HCFC類の代替
化合物として有力なものに、含フッ素エーテル類が考え
られる。従来、含フッ素エーテルの製造方法としては、
エーテル化合物をフッ素化する方法Aと、フッ素原子を
含む化合物をビルデイングブロックとして、エーテル化
合物を合成する方法Bとに大別できる。前者の方法Aに
は、以下の方法が包含される。 1)エーテル化合物のフッ素ガスによる直接フッ素化 A.Sekiya et al., Chem.Letter, 1990,609.;或いは
R.J.Ragow et al., J.Org.Chem., 53,78(1988). 2)エーテル化合物の金属フッ化物等用いる間接フッ素化 M.Brandwood et al., J.Fluorine Chem., 5,521(197
5). 3)エーテル化合物の電解フッ素化 T.Abe et al., J.Fluorine Chem., 15,353(1980). 後者には 4)含フッ素オレフィンへのアルコールの付加反応 R.D.Chambers et al., Adv.Fluorine Chem., 4,50(19
65). 5)アルコールとハロゲン化アルキルとの反応 J.A.Young et al., J.Am.Chem.Soc., 72,1860(1950). 6)含フッ素アルコールとスルホン酸エステルとの反応 英国特許明細書 第813,493号 7)酸フルオリドとスルホン酸エステルとの反応 独国特許明細書 第1,294,949号 等の例がある。
【0004】一方、後者の方法Bにおいては、出発物質
として、ヘキサフルオロプロペンオキシド(以下HFP
Oと略す)を利用する方法が古くから知られている(米
国特許明細書第3,114,778号等)。これらは、HFPO
に酸フルオリド類を反応させて、ペルフルオロ−2−ア
ルコキシプロピオニルフルオリドを生成することを主た
る反応としている。また生成したペルフルオロ−2−ア
ルコキシプロピオニルフルオリドをカルボン酸やペルフ
ルオロアルキルビニルエーテルに変換する方法があるが
(米国特許明細書第 3,250,808号、第3,321,532号
等)、これらから誘導される化合物は、ペルフルオロ化
合物であり、オゾン層を破壊することはないが、地球温
暖化に寄与する係数が大きく、地球環境に悪影響を及ぼ
す化合物である。特にペルフルオロメチルビニルエーテ
ルを直接の原料として、分子内に塩素原子を含まず、且
つ水素原子を含む沸点100℃以下の含フッ素ジエーテル
を合成した例は、1,1,2-トリフルオロ-1-メトキシ-2-
(トリフルオロメトキシ)エタンの例のみである(A.V.T
umanova, et al, Zh.Obshch.Khim.,35,399(1965).)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水素とフッ
素を含み、塩素原子を含まない、オゾン層破壊もなく地
球環境に及ぼす影響の少ない含フッ素ジエーテルを提供
し、且つ、このものを簡便に効率よく合成する方法を提
供することをその課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
【化1】 (式中、R1はH又はCF3を示し、R2はCH3、CF3
又は−CH2CF3を示す)で表される含フッ素ジエーテ
ル化合物が提供される。また、本発明によれば、下記一
般式(1)
【化1】 (式中、R1はH又はCF3を示し、R2はCH3、CF3
又は−CH2CF3を示す)で表される含フッ素ジエーテ
ル化合物を製造する方法において、
【化2】 CF3OCF=CF2 (2) で表されるベルフルオロメチルビニルエーテルに、下記
一般式(3)
【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を有する)で表さ
れるアルコールを反応させることを特徴とする前記方法
が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の含フッ素ジエーテル化合
物の具体例としては、以下のものを挙げることができ
る。
【化4】 CF3OCHFCF2OCH3CH3 (4)
【化5】 CF3OCHFCF2OCH2CF3 (5)
【化6】 CF3OCHFCF2OCH2CF2CF3 (6)
【化7】 CF3OCHFCF2OCH(CF32 (7)
【0008】本発明で原料として使用されるペルフルオ
ロメチルビニルエーテルは、下記式
【化2】 CF3OCF=CF2 (2) で表される化合物であり、これは市販されている試薬を
そのまま使用することができる(例えば、Synquest社
製)。また、本発明で他方の原料として用いるアルコー
ルは、下記一般式(3)
【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を有する)で表さ
れる化合物である。本発明の含フッ素ジエーテルは、前
記式(2)の化合物と一般式(3)の化合物とを反応さ
せることによって製造することができる。この反応はア
ルカリ性触媒により促進される。前記一般式(2)のア
ルコールの具体例としては、エタノール、1-プロパノー
ル、2-プロパノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、
2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパノール、2H-ヘキサフ
ルオロ-2-プロパノールが挙げられる。前記反応は有機
溶媒の存在下で実施することができるが、この場合の有
機溶媒としては、ペルフルオロメチルビニルエーテルと
アルコールに反応しないものならば、特に限られるもの
ではない。例えば、モノグライム、ジグライム、トリグ
ライム、テトラグライム、ジエチルエーテル、ジブチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等の鎖状アミド類、或いは1、3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルー2ー
ピロリドン等の環状アミドがあげられる。
【0009】前記反応において使用されるアルカリ性触
媒としては、反応場(in situ )においてアルコールと
反応してアルコキシドを生成するものであれば何でもよ
く、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金
属水素化物、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類
金属水酸化物が用いられる。例えば、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、
水素化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロ
ンチウム、水酸化バリウム等が用いられる。
【0010】反応を実施する場合、アルカリ性触媒の使
用量は、ペルフルオロメチルビニルエーテルに対して触
媒量でもよい。通常ペルフルオロメチルビニルエーテル
1モルに対して、0.05〜2.0倍モル、好ましく
は、0.1〜1.0倍モルの範囲から選択する事が好ま
しい。有機溶媒は、特に精製を必要とせず、多量に水分
を含んでいても問題はない。その使用量は、原料のアル
コールを溶媒とみなせば、無溶媒でも可能である。従っ
てその使用量には制限はないが、反応基質の仕込み重量
の総和に対して、0.2〜3倍重量、好ましくは、0.
5〜2倍重量の範囲から選択することが望ましい。この
反応における圧力は、特に制限されるものはなく、常
圧、加圧系のいずれの圧力でも反応は進行するが、操作
性等の観点から10kg/cm2G以下である事が好まし
い。この反応における温度は、触媒量、溶媒、反応試剤
等により異なるが、通常−20〜100℃、好ましくは
0〜70℃の範囲から選ばれる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明する
が、本発明は、以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0012】実施例1 500mlSUS製オートクレイブに、金属ナトリウム0.65g、
エタノール240mlを仕込み、5分間撹拌した。内部温度
を55℃に保ち、これに、ペルフルオロメチルビニルエー
テル 97g(0.58mol)を3時間で添加した。圧力が低下
しなくなったところで、オイルバスをはずして室温に戻
した。内圧を抜いて反応液を取り出し、約1.5リットル
の純水で水洗した。これを、無水硫酸ナトリウムで乾
燥、濾過して純度99.5%である1-エトキシ-2-トリフルオ
ロメトキシ-1,1,2-トリフルオロエタンを115.2g得た
(収率93%)。この化合物は、1H-NMR 、19F-NMRのスペ
クトルより、下記式で示される1-エトキシ-2-トリフル
オロメトキシ-1,1,2-トリフルオロエタンであることを
確認した。
【化4】 CF3OCHFCF2OCH2CH3 (4)
【0013】1H-NMR (CDCl3) δ=1.3 (3H, t, J= 7.1
Hz, CH3), 4.0 (2H, q, J= 7.1 Hz, CH2),5.7 (1H, d
t, J = 54Hz, J = 2.8Hz), ppm. 19F-NMR (CDCl3) δ=-60.5 (3F, d, J= 4Hz, CF3),-
90.3 (1F, dd, J= 7.6Hz, J= 2.8Hz, one of CF2),-9
0.5 (1F, dd, J= 7.6Hz, J= 2.8Hz, one of CF2),-14
5.7 (1F, dqu, J= 54Hz, J= 4Hz, CHF), ppm. MS m/z (rel.intensity, %) CF3OCHFCF2OCH2CH3 (C5H6F6O2, FW=212) 212(M, 0.3), 211(M-1, 5.2), 167(6.7), 145(40.3), 1
31(55.5), 117(36.8), 101(67.6), 95(Base peak), 79
(17.0), 69(95.9), 51(16.5), 47(32.5), 45(17.2).
【0014】1-エトキシ-2-トリフルオロメトキシ-1,1,
2-トリフルオロエタンの物性値を測定したところ、以下
に示した結果を得た。 (CF3OCHFCF2OCH2CH3の物性値) 密度(23℃) (g/ml) 1.3139 表面張力(23℃) (dyn/cm) 14.91 沸点(101.325kPa) (℃) 74.11 動粘度(23℃) (cSt) 0.452 比熱 (kJ/(kg・K)) 1.355 熱伝導率 λ (w/m・K) 0.0885 水に対する溶解度 (g/100g水) 0.008 比誘電率(23℃)ε' 8.18 蒸発潜熱(蒸気圧曲線での計算値:25℃)(kJ/kg) 172.1 蒸発潜熱(蒸気圧曲線での計算値:沸点)(kJ/kg) 158.1 溶解度パラメーター(25℃) δ (cal/cm3)1/2 7.10 なお、これらの測定方法は次の方法によった。 密度 ピクノメーター法 表面張力 精密電気天秤 Cahn 2000を用いるリン
グ法 沸点 アイソテニスコープ法 蒸発潜熱 アイソテニスコープ法 粘度 毛細管粘度法 比熱 DSC法 熱伝導率 同心円筒型の比較定常法による液体熱伝
導率測定法 水に対する溶解度 GC−FID法 比誘電率 変成器ブリッジ法
【0015】実施例2 200mlSUS製オートクレイブに、2,2,2-トリフルオロエタ
ノール86.0g(0.86mol)、水酸化カリウム14.1g(0.25
mol)を加えて、内部温度を40℃にした。ここにペル
フルオロメチルビニルエーテルを49g(0.295mol)を1
時間で添加し、更に3時間撹拌した。オートクレイブを
室温まで下げ、室温(20℃)での留出分を集めたとこ
ろ、0.6g回収した。これはほぼCF3OCF=CF2のみであっ
た。オートクレイブ内部に残留した液体を回収したとこ
ろ、その重量は144.7gであった。この液は2層分離
し、上層は透明、下層は薄黄色であった。デカンテーシ
ョンにより上下層を分けた。それぞれ水洗し(上層は50
ml×4、下層は70ml×8)、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、無色の液体である、1-(2,2,2- トリフロオロエトキ
シ)-2-トリフルオロメトキシ-1,1,2-トリフルオロエタ
ンをそれぞれ、36g、20.4g、全体で56.4g(0.21mol、単
離収率72%、純度99.9%)得た。この化合物は、1H-NMR
、19F-NMRのスペクトルより、下記式で示される1-(2,
2,2- トリフロオロエトキシ)-2-トリフルオロメトキシ-
1,1,2-トリフルオロエタンであることを確認した。
【化5】 CF3OCHFCF2OCH2CF3 (5)
【0016】1H-NMR (CDCl3) δ=4.3 (2H, t, J= 7.9
Hz, CH2),5.8 (1H, dt, J = 54Hz, J = 3.2Hz), ppm. 19F-NMR (CDCl3) δ=-60.6 (3F, d, J= 3.7Hz, CF3),
-75.3 (3F, tt, J= 7.9Hz, J= 2.4Hz, CF3),-90.9 (2
F, q, J= 2.4Hz, CF2),-145.7 (1F, m, J= 54Hz, J= 3.
7Hz, CHF), ppm. MS m/z (rel.intensity, %) CF3OCHFCF2OCH2CF3 (C5H
3FaO2 FW=266) 197 (M-69, 3.2), 181 (7.5), 167 (1.1), 149 (29.2),
145 (5.9), 131 (17.8), 117 (9.5), 101 (18.3), 99
(1.1), 83 (base peak), 69 (CF3, 38.4).
【0017】実施例3 200mlマイヤーフラスコに、ジグライム83.6g、水酸化
カリウム0.89g(0.16mol)を懸濁させた。これに室温
で撹拌しながら、1H-ヘキサフルオロ-2-プロパノール
25.4g(0.15mol)を30分で滴下し更に2時間撹拌し
た。300mlのSUS製オートクレイブに上記の溶液を入れ、
これを40℃に設定したオイルバスに浸し、ペルフルオロ
メチルビニルエーテル 30.5g(0.18mol)を345分間で
添加した。オートクレイブ内部を大気圧に戻した後に、
内部に残留した液体を回収した。回収した気体は、3.8
g(ほぼCF3OCF=CF2のみ)、回収した液体は、136.4g
であった。この液体を水洗(200ml×3)、乾燥して、
淡黄色液体を41.4g回収した。収量はガスクロマトグラ
フより37.5gであった。この液体を蒸留精製し、沸点が
78℃である、1-(1H-ヘキサフルオロイソプロピル)-2-
トリフルオロメトキシ-1,1,2-トリフルオロエタンを純
度99%で27.8g得た(単離収率41.0%)。この化合物
は、1H-NMR 、19F-NMRのスペクトルより、下記式で示さ
れる1-(1H-ヘキサフルオロイソプロピル)-2-トリフル
オロメトキシ-1,1,2-トリフルオロエタンであることを
確認した。
【化7】 CF3OCHFCF2OCH(CF32 (7)
【0018】1H-NMR (CDCl3,TMS) δ=4.88 (1H, q,
J= 5.4Hz,CH(CF3)2),5.84 (1H, dt, J= 3.4, J(HF)= 5
3.5 Hz), ppm. 19F-NMR (CDCl3,CFC11) δ=-60.9 (3F, d, J= 4.1Hz,
CF3), -74.4 (6F, m, J= 3.1, 5.4, CH(CF3)2) ,-88.9
(2F, m, J= 3.1, 7.6, CF2), -145.8 (1F, dm, J= 7.6,
4.1Hz, CF), ppm.
【0019】実施例4 実施例3において、1H-ヘキサフルオロ-2-プロパノール
の代わりに、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパノール
(CF3CF2CH2OH)を用いた以外は同様にして、下記式で
表される含フッ素エーテル化合物を得ることができる。
【化6】CF3OCHFCF2OCH2CF2CF
3 (6)
【0020】比較例1 洗浄剤として優れた性質を持つ、CFC113(1,1,2−ト
リクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン)の物性値を以
下に示した。(有機合成化学協会編新版溶剤ポケットブ
ック、日本冷凍協会編新版冷凍空調便覧第4版基礎編か
ら引用した) (CFC113の物性値) 密度(25℃) (g/ml) 1.561 表面張力(20℃) (dyn/cm) 19 沸点(101.325kPa) (℃) 47.57 比熱(液) (kJ/(kg・K)) 0.912 熱伝導率 λ (w/m・K) 0.0804 水に対する溶解度(25℃) (g/100g水) 0.017 蒸発潜熱(0℃) (kJ/kg) 160.5 溶解度パラメーター(25℃) δ(cal/cm3)1/2 7.2
【0021】比較例2 洗浄剤として優れた性質を持つ、HCFC225ca(1,1,
1,2,2−ペンタフルオロジクロロプロパン)、HCFC2
25cb(1,1,2,2,3−ペンタフルオロ−1,3−ジクロロプロ
パン)の物性値を以下に示した。(旭硝子カタログより
引用) (HCFC225ca の物性値) 密度(20℃) (g/ml) 1.55 表面張力(25℃) (dyn/cm) 15.8 沸点(101.325kPa) (℃) 51.1 比熱(25℃、液) (kJ/(kg・K)) 1.03 熱伝導率 λ (w/m・K) 0.053 蒸発潜熱 (kJ/kg) 168.1 溶解度パラメーター δ (cal/cm3)1/2 6.76 (HCFC225cb の物性値) 密度(25℃) (g/ml) 1.56 表面張力(25℃) (dyn/cm) 16.7 沸点(101.325kPa) (℃) 56.1 比熱(25℃、液) (kJ/(kg・K) 1.08 熱伝導率 λ (w/m・K) 0.053 蒸発潜熱 (kJ/kg) 171.6
【0022】これら洗浄剤等で使用されているCFC、
HCFCに対して、本発明において製造された含フッ素
エーテル類は、沸点、表面張力等の物性値が近く、これ
らと同様な用途に適用できると考えられる。
【0023】
【発明の効果】本発明の、含フッ素ジエーテル類は、従
来のCFCと同様、洗浄剤、伝熱媒体、消火剤、動力循
環作動流体、反応溶媒、乾燥剤(水切り剤)等の用途に
使用でき、CFCの代替品として非常に有用なものであ
る。しかも水素原子を含む為、大気中の水酸ラジカルと
の反応性が高く、対流圏で分解されやすいので温室効果
の小さい化合物である。また塩素原子を含まない為、オ
ゾン層のオゾンも破壊しない地球環境に及ぼす影響の少
ない化合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 7/28 ZAB C11D 7/28 ZAB 7/50 7/50 C10N 40:08 70:00 (72)発明者 望月 雄司 東京都文京区本郷2−40−17本郷若井ビ ル6階 財団法人地球環境産業技術研究 機構 新規冷媒等プロジェクト室内 (72)発明者 高田 直門 東京都文京区本郷2−40−17本郷若井ビ ル6階 財団法人地球環境産業技術研究 機構 新規冷媒等プロジェクト室内 (72)発明者 関屋 章 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 審査官 藤森 知郎 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 43/12 C07C 41/06 CA(STN) CAOLD(STN) CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1はH又はCF3を示し、R2はCH3、CF3
    又は−CH2CF3を示す)で表される含フッ素ジエーテ
    ル化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1はH又はCF3を示し、R2はCH3、CF3
    又は−CH2CF3を示す)で表される含フッ素ジエーテ
    ル化合物を製造する方法において、 【化2】 CF3OCF=CF2 (2) で表されるベルフルオロメチルビニルエーテルに、下記
    一般式(3) 【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を有する)で表さ
    れるアルコールを反応させることを特徴とする前記方
    法。
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