JP2589930B2 - メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エーテル及びその製造方法並びにこれを含有する洗浄剤 - Google Patents

メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エーテル及びその製造方法並びにこれを含有する洗浄剤

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JP2589930B2
JP2589930B2 JP5045290A JP4529093A JP2589930B2 JP 2589930 B2 JP2589930 B2 JP 2589930B2 JP 5045290 A JP5045290 A JP 5045290A JP 4529093 A JP4529093 A JP 4529093A JP 2589930 B2 JP2589930 B2 JP 2589930B2
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章 関屋
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Kanto Denka Kogyo Co Ltd
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Agency of Industrial Science and Technology
Showa Denko KK
Du Pont Mitsui Fluorochemicals Co Ltd
Kanto Denka Kogyo Co Ltd
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    • C08J9/00Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof
    • C08J9/04Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof using blowing gases generated by a previously added blowing agent
    • C08J9/12Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof using blowing gases generated by a previously added blowing agent by a physical blowing agent
    • C08J9/14Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof using blowing gases generated by a previously added blowing agent by a physical blowing agent organic
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08J2203/14Saturated hydrocarbons, e.g. butane; Unspecified hydrocarbons
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な化合物であるメ
チル 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピ
ル エーテル及びその製造方法並びにこれを含有する洗
浄剤に関するものである。更に詳しくは、本発明は、塩
素原子を含まない為オゾン層のオゾンを破壊しない新規
な化合物であるメチル 1,1,2,2,3,3−ヘキ
サフルオロプロピル エーテル及びその製造方法並びに
これを含有する洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品,精密機械部品,樹
脂加工部品等の洗浄剤としては、ハロゲン化炭化水素が
最もよく知られている。これらのハロゲン化炭化水素
は、毒性が少なく、ハロゲンの置換数が多いと不燃性を
示し、また化学的及び熱的に安定であって、しかもプラ
スチックやゴムなどの表面を侵食することなくワックス
や油脂類を溶解するという適度な溶解性を有することか
ら各種の産業分野に広く使用されている。
【0003】例えばこれらのハロゲン化炭化水素として
は、トリクロロエチレン,テトラクロロエチレン,1,
1,1−トリクロロエタン等の塩素系化合物や1,1,
2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(フ
ロン113)等のフロン系化合物が知られており、特に
後者のフロン系化合物は、毒性が少なく不燃性で化学的
及び熱的に安定であることから、広範囲な分野で使用さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに優れた特徴を有するハロゲン化炭化水素、特に広範
囲な分野で使用されている塩素原子を含むフロンと1,
1,1−トリクロロエタン等については、大気中に放出
されると、成層圏にまで到達し、成層圏のオゾン層を破
壊する。その結果、人類を含む地球上の生態系に重大な
悪影響を及ぼすことが指摘されている。従って、オゾン
層のオゾンを分解する塩素原子を含むフロンと1,1,
1−トリクロロエタン等については、その生産を禁止す
ることが国際的に決められている。
【0005】このような地球環境問題に対処する為に、
例えばフロン113や1,1,1−トリクロロエタンに
代わる物質が具体的に種々検討されているが、いまだ有
効な代替物は見いだされていない。
【0006】本発明は、以上の状況を鑑みてなされたも
のであり、大気中に放出された場合にも地球環境に及ぼ
す影響が小さいか或いは全く影響がなく、しかも溶解性
及び洗浄作用に優れた、塩素を含むことでオゾン層の破
壊を引き起こすこれまでのフロンや1,1,1−トリク
ロロエタン等に代替し得る新規な含フッ素エーテル系の
洗浄剤を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、含フッ素エーテル、
特に新規な化合物であるメチル 1,1,2,2,3,
3−ヘキサフルオロプロピル エーテルがこれまでのフ
ロンや1,1,1−トリクロロエタン等の有効な代替物
であることを見いだし、またその製造方法について鋭意
研究を重ねた結果、一般式 CHF2CF2COR
1(I)(R1はフッ素、塩素、臭素又は沃素を表す)で
示される含フッ素カルボニル化合物と一般式R2−CH3
(II)(R2は塩素、臭素、沃素又は硫酸基を表す)で
示される化合物とを非プロトン性極性溶媒中、アルカリ
金属フッ化物又はアルカリ土類金属フッ化物の存在下に
反応させることにより、或いは一般式 R3−CF2CF
2CF2−O−CH3(III)(R3は塩素、臭素又は沃素
を表す)で示される化合物のR3を水素に還元すること
により、比較的よい転化率でしかも高い選択性で合成で
きることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】従来、含フッ素エーテルの製造方法として
は、エーテル化合物をフッ素化する方法とフッ素原子を
含む化合物を種々の方法で反応させてエーテル化合物に
する方法とに大別できる。前者には、 エーテル化合物のフッ素ガスによる直接フッ素化
(A.Sekiya etal.,Chem.Let
t.,1990,609;或いはR.J.Lagowe
t al.,J.Org.Chem.1988,53,
78), エーテル化合物の金属フッ化物等を用いる間接フッ素
化(M.Brandwood et al.,J.Fl
uorine Chem.,1975,5,521), エーテル化合物の電解フッ素化(T.Abe et
al.,J.Fluorine Chem.,198
,15,353) 等がある。後者には、 含フッ素オレフィンへのアルコールの付加反応(R.
D.Chamberset al.,Adv.Fluo
rine Chem.,1965,4,50) アルコールとハロゲン化アルキルとの反応(J.A.
Young et al.,J.Am.Chem.So
c.,1950,72,1860), 含フッ素アルコールとスルホン酸エステルとの反応
(英国特許明細書 第813,493号), 酸フルオリドとスルホン酸エステルとの反応(独国特
許明細書 第1294949号) 等の多様な反応が知られている。しかしながらメチル
1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エ
ーテルはこれまでいずれの方法でも合成されていない。
【0009】本発明者は、その合成方法について鋭意研
究を重ねた結果、一般式CHF2CF2COR1(I)
(R1はフッ素、塩素、臭素又は沃素を表す)で示され
る含フッ素カルボニル化合物と一般式R2−CH3(II)
(R2は塩素、臭素、沃素又は硫酸基を表す)で示され
る化合物とを非プロトン性極性溶媒中、アルカリ金属フ
ッ化物又はアルカリ土類金属フッ化物の存在下に反応さ
せることにより、或いは一般式R3−CF2CF2CF2
O−CH3(III)(R3は塩素、臭素又は沃素を表す)
で示される化合物のR3を水素に還元することにより、
比較的よい転化率でしかも高い選択性で合成できること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の特許請求項(2)の反応において
原料として用いられる前記一般式(II)で示される化合
物中、硫酸基を有する化合物を具体的に例示すると、例
えば、ジメチル硫酸、パラトルエンスルホン酸メチル、
メチル トリフルオロメタンスルホネート等を挙げるこ
とができる。
【0011】本発明の特許請求項(2)の反応におい
て、前記一般式(I)で示される含フッ素カルボニル化
合物と前記一般式(II)で示される化合物の反応は、非
プロトン性極性溶媒中でおこなわれる。非プロトン性極
性溶媒としては、例えばモノグライム、ジグライム、ト
リグライム、テトラグライム、ジエチルエーテル、ジブ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;アセトニト
リル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類が用いられる。
【0012】本発明の特許請求項(2)の反応において
は触媒としてアルカリ金属フッ化物又はアルカリ土類金
属フッ化物が用いられる。アルカリ金属フッ化物として
は、例えばフッ化ナトリウム、フッ化カリウム又はフッ
化セシウム等が用いられ、アルカリ土類金属フッ化物と
しては、例えばフッ化カルシウム等が用いられるが、生
成物である含フッ素エーテルの収率の観点からアルカリ
金属フッ化物が好ましい。
【0013】アルカリ金属フッ化物又はアルカリ土類金
属フッ化物の使用量は特に制限されるものはなく、前記
一般式(I)で示される含フッ素カルボニル化合物のR
1がフッ素の場合には含フッ素カルボニル化合物に対し
て0.1〜4.0倍モル、好ましくは1.0〜1.5倍
モルの範囲から選択することが好ましい。又R1が塩
素、臭素又は沃素の場合には含フッ素カルボニル化合物
に対して0.1〜8.0倍モル、好ましくは2.0〜
3.0倍モルの範囲から選択することが好ましい。本発
明の特許請求項(2)の反応における一般式(I)で示
される含フッ素カルボニル化合物と一般式(II)で示さ
れる化合物との仕込み割合は、特に制限されるものはな
く、任意の割合で反応を行うことができるが、前記一般
式(I)で示される含フッ素カルボニル化合物の転化率
を向上させる為には、前記一般式(II)で示される化合
物を過剰にして反応を行うのがよい。
【0014】本発明の特許請求項(2)の反応における
圧力は、特に制限されるものはなく、減圧から加圧のい
ずれの圧力でも反応は進行する。加圧下で反応を行う場
合、その圧力は特に制限されるものはないが、操作性等
から50kg/cm2G以下であることが好ましい。
【0015】本発明の特許請求項(2)の反応における
反応温度は、反応時間、反応圧力、触媒量等により異な
るが、通常0〜200℃、好ましくは20〜100℃の
範囲から選ばれる。
【0016】本発明の特許請求項(2)の反応における
反応時間は、反応温度、反応圧力、触媒量等により異な
るが、数時間〜数十時間あれば、反応はほとんど完結す
る。本発明の特許請求項(3)の反応である一般式(II
I)で示される化合物のR3を水素に還元する反応は通常
行われる方法を用いることができる。例えば、水素と触
媒、例えばパラジウム触媒を用いて行うことができる。
或いは、金属が溶ける際に供給される水素を用いて、例
えばメタノール、エタノール、イソプロパノールのよう
なアルコール中にナトリウム、亜鉛等を溶かして行うこ
とができる。或いは、ジグライムのような適当な溶媒中
で、例えば水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素
ナトリウムといった金属水素錯化合物を用いて行うこと
ができる。或いは、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、ス
ズの水素化物といった金属水素化物を用いて行うことが
できる。
【0017】本発明のメチル 1,1,2,2,3,3
−ヘキサフルオロプロピル エーテルは、沸点が66℃
であり、従来のフロンと同様、熱媒体や発泡剤等の各種
用途に使用できるが、特に洗浄剤として従来のフロン1
13や1,1,1−トリクロロエタンの代替物として極
めて有用なものである。
【0018】溶剤の具体的な用途としては、フラック
ス,グリース,油,ワックス,インキ等の除去剤、塗料
用溶剤、抽出剤、電子部品(プリント基板,液晶表示
器,磁気記録部品,半導体材料等),電機部品,精密機
械部品,樹脂加工部品,光学レンズ,衣料品等の洗浄剤
や水切り剤等を挙げることができる。洗浄方法として
は、手拭き,浸漬,スプレー,揺動,超音波洗浄,蒸気
洗浄等を採用すればよい。
【0019】本発明のメチル 1,1,2,2,3,3
−ヘキサフルオロプロピル エーテルは、それ単独で洗
浄剤として使用することができるが、従来よりフロン1
13の場合等で使用されている各種の溶媒と混合して溶
解性を高め、フラックス類や油脂類の洗浄に用いること
もできる。そのような溶媒は、メチル 1,1,2,
2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エーテルの50
重量%までの範囲で混合することが好ましく、その代表
例としては、エタノール,イソプロパノール等のアルコ
ール類、トリクロロエチレン,テトラクロロエチレン,
ジクロロメタン,1,2−ジクロロエタン,ジクロロプ
ロパン等の塩素化炭化水素類を例示することができる。
【0020】また洗浄剤として使用するにあたっては、
各種の安定剤を添加してもよい。その具体例としては、
例えばニトロメタン,ニトロエタン等の脂肪族ニトロ化
合物、ジメトキシメタン,1,4−ジオキサン等のエー
テル類、グリシドール,メチルグリシジルエーテル,ア
クリルグリシジルエーテル等のエポキシド類、ヘキセ
ン,ヘプテン,シクロペンテン,シクロヘキセン等の不
飽和炭化水素類、アリルアルコール,1−ブテン−3−
オール等の不飽和アルコール類、3−メチル−1−ブチ
ン−3−オール,3−メチル−1−ペンチン−3−オー
ル等のアセチレン系アルコール類、アクリル酸メチル,
アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類が例示され
る。また更に相乗的安定化効果を得る為に、フェノール
類,アミン類,ベンゾトリアゾール類を併用してもよ
い。これらの安定剤は、単独または2種以上組み合わせ
て、メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロピル エーテルの0.01〜10重量%程度を添加
することにより効果を発揮する。
【0021】安定化剤とともに、希釈剤を用いることも
できる。シクロペンタン,シクロヘキサン,ヘプタン,
ヘキサン等の脂肪族炭化水素類及びトルエン,キシレン
等の芳香族炭化水素類がそのような例として挙げられ
る。またこの希釈剤も洗浄能力を有しているので、この
組成物も洗浄剤として使用できる。
【0022】
【発明の効果】本発明のメチル 1,1,2,2,3,
3−ヘキサフルオロプロピル エーテルは、使用時にお
いて熱的に安定で、その安定性は従来のフロンと同等水
準にあり、かつプラスチック,ゴム類に対して膨潤,溶
解等の悪影響を及ぼすことはない。その洗浄剤としての
洗浄作用は優れたものである。
【0023】しかも水素原子を含む為、大気中の水酸ラ
ジカルとの反応性が高く、対流圏で分解され易い。また
塩素原子を含まない為、オゾン層のオゾンも分解しない
ので、オゾン層の破壊や温室効果の小さい化合物であ
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明のメチル 1,1,2,2,
3,3−ヘキサフルオロプロピルエーテルの製造例と本
発明の洗浄剤としての実施例を説明する。勿論、本発明
は、以下の例によって限定されるものではない。
【0025】
【実施例1】撹拌機、圧力計 温度計、ガス排出管のつ
いた500mlのステンレス製反応器に2,2,3,3
−テトラフルオロプロピオニルクロライド100g
(0.608mol)、パラトルエンスルホン酸メチル
135.7g(0.730mol)、スプレードライフ
ッ化カリウム105.8g(1.824mol)、乾燥
したジエチレングリコールジメチルエーテル240ml
を入れ密封した。徐々に昇温し、反応温度約70℃で6
4時間保った。反応器に300mlのステンレス製容器
を接続し、容器内の空気を除去した後、液体窒素で冷却
する。その後、反応器を140℃付近まで昇温して反応
器内の生成物をこの容器に移した。集めた生成物198
gを蒸留し留出温度が70℃までの成分81.1gを得
た。(GLC分析純度92.8%)これを氷水、希水酸
化カリウム溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した後、再度蒸留して沸点66.3℃
〜66.6℃の無色透明液体60.5g(GLC純度9
9.8%)を得た。
【0026】1H−NMR,19F−NMR及びIRスペ
クトルを測定してその構造を確認した結果、メチル
1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エ
ーテルであることがわかった。収率54.6%(仕込み
の2,2,3,3−テトラフルオロプロピオニルクロラ
イド基準)。
【0027】1H−NMR,19F−NMR及びIRスペ
クトルデータを以下に示す。尚、1H−NMR及び19
−NMRスペクトルの測定には、溶媒に重クロロホルム
を用い、内部標準物質としてそれぞれテトラメチルシラ
ンとトリクロロフルオロメタンを用いた。
【0028】1H−NMR(CDCl3)δ 3.71
(s,3H,−C3 ),5.93(tt,1H,JH-F
=52Hz,JH-F=5.6Hz,C2ー).19 F−NMR(CDCl3)δ−91.47(m,2
F,−C2 −O−)−134.40(m,2F,CH
2−C2 −)−138.78(dm,2F,JF- H
52Hz,CH2 ー). IR 3013,2976,2877,1461,13
76,1347,1256,1176,1153,10
99,1039,827,769cm-1
【0029】
【実施例2】撹拌機、圧力計、温度計、ガス排出管のつ
いた500mlのステンレス製反応器に2,2,3,3
−テトラフルオロプロピオニルクロライド100g
(0.608mol)、パラトルエンスルホン酸メチル
135.7g(0.730mol)、スプレードライフ
ッ化カリウム105.8g(1.824mol)、乾燥
したジエチレングリコールジメチルエーテル240ml
を入れ密封した。徐々に昇温し、反応温度約90℃で3
8時間保った。反応器に300mlのステンレス製容器
を接続し、容器内の空気を除去した後、液体窒素で冷却
する。その後、反応器を140℃付近まで昇温して反応
器内の生成物をこの容器に移した。集めた生成物117
gを蒸留し留出温度が70℃までの成分64.4gを得
た。(GLC分析純度97.9%)これを氷水、希水酸
化カリウム溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した後、再度蒸留して沸点66.3℃
〜66.6℃の無色透明液体45.8g(GLC純度9
9.9%)を得た。(収率41.4%)
【0030】
【実施例3】撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた2
00mlの硝子製容器にトリブチル錫112.5g
(0.386mol)を入れ約50℃に加熱する。この
中にメチル 3−クロロ−1,1,2,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロピル エーテル69.6g(0.32
2mol)と2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
0.1gの混合液を約1時間かけて滴下した。その後反
応液を蒸留し、留出温度61.5℃〜66.2℃の無色
透明液体49.1g(GLC分析純度98.2%)を得
た。(収率82.4%)
【0031】
【実施例4】メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロピル エーテルを用いてフラックスの洗浄
試験を行った。
【0032】テストピース(SUS−316;50mm
×10mm×1mm)をフラックス[(株)アサヒ化学
研究所製 GX−8S]に浸漬した後、200℃で1分
間処理した。そのテストピースを20℃のメチル 1,
1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エーテ
ル中で30秒間超音波洗浄し、次いで温風乾燥した。そ
してフラックスの除去状況を肉眼で観察したところ、良
好に除去できることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 5/04 C09K 5/04 (73)特許権者 000174851 三井・デュポンフロロケミカル株式会社 東京都千代田区猿楽町1丁目5番18号 (74)上記4名の代理人 弁理士 湯浅 恭三 (外6名 ) (72)発明者 関屋 章 茨城県つくば市東1丁目1番地 工業技 術院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 伊藤 晴明 東京都文京区本郷2丁目40番17号 本郷 若井ビル 6階 財団法人地球環境産業 技術研究機構 新世代冷媒プロジェクト 室内 (72)発明者 山下 史朗 東京都文京区本郷2丁目40番17号 本郷 若井ビル 6階 財団法人地球環境産業 技術研究機構 新世代冷媒プロジェクト 室内 (72)発明者 望月 雄司 東京都文京区本郷2丁目40番17号 本郷 若井ビル 6階 財団法人地球環境産業 技術研究機構 新世代冷媒プロジェクト 室内 審査官 西川 和子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキ
    サフルオロプロピルエーテル
  2. 【請求項2】 一般式 CHF2CF2COR1(I)
    (R1はフッ素、塩素、臭素又は沃素を表す)で示され
    る含フッ素カルボニル化合物と一般式 R2−CH3(I
    I)(R2は塩素、臭素、沃素又は硫酸基を表す)で示さ
    れる化合物とを非プロトン性極性溶媒中、アルカリ金属
    フッ化物又はアルカリ土類金属フッ化物の存在下に反応
    させることを特徴とするメチル 1,1,2,2,3,
    3−ヘキサフルオロプロピル エーテルの製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式 R3−CF2CF2CF2−O−C
    3(III)(R3は塩素、臭素又は沃素を表す)で示さ
    れる化合物のR3を水素に還元することを特徴とするメ
    チル 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピ
    ル エーテルの製造方法。
  4. 【請求項4】 メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキ
    サフルオロプロピルエーテル及びこれを一成分とするこ
    とを特徴とする洗浄剤。
JP5045290A 1993-03-05 1993-03-05 メチル 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル エーテル及びその製造方法並びにこれを含有する洗浄剤 Expired - Lifetime JP2589930B2 (ja)

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