JP2972647B2 - 練り醤油 - Google Patents

練り醤油

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JP2972647B2
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soy sauce
kneaded
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健二 谷口
太吉 中野
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MIZUNAGA YUTAKA
TANISHO SHOKUHIN KAIHATSU KENKYUSHO KK
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MIZUNAGA YUTAKA
TANISHO SHOKUHIN KAIHATSU KENKYUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯に便なる練り醤油
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と問題点】従来醤油の中に、液状の他に、
携帯に便利なペースト状の練り醤油があることが知られ
ている。その製法は、液状の醤油を長時間加熱濃縮し、
必要に応じて増粘剤をくわえて行うものである。
【0003】しかしながら、この製法は、長時間の加熱
のため、メイラード反応が生じ、醤油本来の風味ないし
香味が失われ、焦げた匂いが付着することが多く、味覚
においても、円やかさが失われ、焦げ臭があり、品質上
優れたものとはいえなかった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、以上の点に鑑み、風味及び香
味に優れ且つ長時間保持され、食感においても優れた練
り醤油の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、魚骨粉末に醤油を混練してペースト状にし、これ
に麹を入れて発酵させ、然る後加熱、糊化して練り醤油
を製造する製造方法であり、また、魚骨粉末に蒸煮大豆
と醤油を混練してペースト状にして、あるいはアルギン
酸ナトリウム剤をくわえて混練してペースト状にし、こ
れを麹を入れて発酵させ、然る後加熱、糊化して練り醤
油を製造する製造方法である。
【0006】原料となる醤油は、通常の方法で製造され
た液状の醤油であり、濃口醤油及び薄口醤油のいずれで
もよい。この醤油に対しては、魚骨粉末が混練されペー
スト上に調整される。魚骨は、調理の段階で廃棄物とし
て出されるあじ、いわし、ほっけ等の魚の骨が有効に利
用され、これらは初めに乾燥され、爾後ミキサーで細か
く粉末にされて準備される。または、生の状態でミキシ
ングされ、ペースト状にした後、乾燥粉末化される。
【0007】魚骨粉末の他に、増粘剤としてコーンスタ
ーチ等の澱粉類、澱粉誘導体を混練してもよいが、特に
望ましいのは、ワカメ、アラメ、昆布等の海藻類から抽
出されたアルギン酸ナトリウムである。
【0008】その製造工程は、先ず醤油を魚骨粉末に混
練してペースト状にするものである。本発明の特徴は、
この点にあり、後述のごとく、本発明の練り醤油が風
味、及び香味において優れ長期間それらが保たれるの
は、魚骨粉末の組織内に残存する無数の空隙内に液体醤
油が付着し、その状態で後の加熱工程を行っても、醤油
に対し熱が間接的に作用することになり、メイラード現
象が生じにくいからであると理解される。
【0009】上記醤油と魚骨粉末の他に、予め蒸煮され
た大豆が加えられる。この蒸煮大豆は、蒸煮後割砕した
ものがよい。このほか、本発明においては、増粘剤とし
てコーンスターチ等の澱粉類、澱粉誘導体を混練しても
よいが、特にワカメ、アラメ、昆布等の海藻類から抽出
されたアルギン酸ナトリウムは、定かではないが魚骨粉
末の微量成分に作用し極めて親和性に富んだ形で内部の
醤油をだき込み、後の加工工程での醤油の物理的変成を
有効に防止するものと考えられる。
【0010】これらは、ペースト状となるのに適宜の割
合で混練され、次に発酵槽に移されて、麹により発酵が
行われる。麹は一般に醤油麹が使用される。麹は、原料
の魚骨粉末や蒸煮大豆を分解し、タンパク質をアミノ酸
やペクチドに分解し、旨味成分を生成する。発酵温度は
10〜13゜に保ち、仕込み原料醤油の旨味成分の助け
も借りて通常醤油の製造時間の約1/2、3ケ月間
で発酵させられる。
【0011】発酵工程が終わったならば、水切りを行
い、加熱し糊化した練り醤油を得るものである。包装
は、適着の容量で袋またはチューブ容器に入れ、必要に
応じて適量ずつ消費する。
【0012】
【実施例】以下実施例について説明すると、使用した原
料は表1に示すとおりである。
【表1】 原料重量比
【0013】以上の原料のうち、まず魚骨粉末をミキサ
ーに搬入し、撹拌しながら、徐々に液体醤油をまぶすよ
うにして加え約1時間撹拌し、更にコーンスターチ及び
アルギン酸ナトリウム溶液を更に加え混練しペースト状
の生地を得た。次いで、これを発酵槽に搬入し、醤油麹
を加え、13℃に生地温度を保ち、3ケ月間発酵を行っ
た。発酵完了後、水切りを行い、上記二重釜で水分28
%まで乾燥させ、糊化した練り醤醤を得た。
【0014】本発明の練り醤油と通常醤油等についての
ガスクロマトグラフ質量分析法により、検体の加熱前後
に香気成分4−エチルグアコールの比較定量テストを
行った。すなわち、検体それぞれを500ml容のなす
形フラスコに洗い込み、蒸留水100ml及びリン酸4
mlを加えて、水蒸気蒸留を行った。留液300mlに
ジエチルエーテル100ml、リン酸4ml及び塩化ナ
トリウム40gを加え振とう抽出した。ジエチルエーテ
ル層を脱水ろ過2mlまで濃縮し、1μlをガスクロマ
トグラフ−質量分析計に注入して、定量を行った。ガス
クロマトグラフ−質量分析計操作条件は、下記の通りで
ある。
【0015】 機 種:GC部;HEWLETT PACKARD 5890 A型 MS部;VG MASSLAB TRIO−1 カラム:Fused silica TC−WAX キャピラリーカラム、φ0.25mm×30m 導入系:スプリットレス 温 度:注入口220℃ カラム100℃(1min保持)→200℃(15℃/min昇温) キャリヤーガス圧力:ヘリウム1.0kg/cm2 イオン源温度:200℃ イオン化電圧:70eV イオン化電流:150μA イオン化法 :El 設定質量数 :m/z 137,152
【0016】なお表2の比較例は、市販の液状濃口醤油
であり、従来例は、従来の粘稠剤を混練した乾燥して得
られた練り醤油である。
【表2】
【0017】以上の結果、本発明製品が、加熱の前後を
通じてなお香気成分が含まれることが確認された。アル
ギン酸ナトリウムを使用しない場合もほぼ同様な効果が
確認され、また蒸煮大豆を使用しない場合も、濃口醤油
を45%、魚骨粉末を45%の割合で適宜配合して実施
を行った。大豆の旨味成分に欠けるも、上記結果と同じ
く、香気成分の残存効果に遜色はなかった。
【0018】以上のように、本発明法では、魚骨粉末を
用いたため醤油が骨組織中の無数の空隙内の壁に付着し
て保護されるため、香気成分が加熱処理によって大きな
影響を受けず調味効果を長時間保つものである。特に、
アルギン酸ナトリウムを併用すれば、抱き込み作用ため
その効果は一層大きくなる。また、本発明の麹による発
酵工程により、魚骨粉末が滑らかとなり、且つその成分
が発酵を促進するので、発酵時間も短縮されるという利
点を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/238 A23L 1/22 - 1/237 A23L 1/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚骨粉末に醤油を混練してペースト状に
    し、これに麹を入れて発酵させ、然る後加熱、糊化して
    練り醤油を製造する製造方法
  2. 【請求項2】魚骨粉末に蒸煮割破大豆と醤油を混練して
    ペースト状にすることを特徴とする請求項1の練り醤油
    を製造する製造方法
  3. 【請求項3】魚骨粉末に醤油を混練し更にアルギン酸ナ
    トリウム剤を混練してペースト状にすることを特徴とす
    る請求項1の練り醤油を製造する製造方法
  4. 【請求項4】魚骨粉末に蒸煮割破大豆と醤油を混練し更
    にアルギン酸ナトリウム剤を混練してペースト状にする
    ことを特徴とする請求項1の練り醤油を製造する製造方
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