JP2972361B2 - 自動二輪車 - Google Patents

自動二輪車

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JP2972361B2
JP2972361B2 JP3031990A JP3199091A JP2972361B2 JP 2972361 B2 JP2972361 B2 JP 2972361B2 JP 3031990 A JP3031990 A JP 3031990A JP 3199091 A JP3199091 A JP 3199091A JP 2972361 B2 JP2972361 B2 JP 2972361B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動二輪車に係り、詳
しくは例えば不整地を走行するのに最適な車体フレーム
を有する自動二輪車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の車体フレームには、前側に
フロントフォークを介して前輪が支持され、後側にはリ
ンク機構やリヤクッションでリヤアームが支持され、こ
のリヤアームに後輪が支持され、さらにその中央部のメ
インフレームやダウンチューブにはエンジンが搭載され
ている。
【0003】例えば、不整地を走行する自動二輪車等で
は強度、剛性を確保するため、ヘッドパイプの上部にリ
ヤアームピボットに向って延びる1本のメインフレーム
を溶接し、ヘッドパイプの下部には下方から後方へ延び
てリヤアームピボット付近へ連結されるダウンチューブ
が溶接されるものがある。このメインフレームとダウン
チューブで形成されるループ内にエンジンが支持され、
リヤアームを支持するリヤクッションはメインフレーム
に支持されている。
【0004】このように、車体フレームは、ヘッドパイ
プに1本のメインフレーム及びサブフレームを連結して
ループ状にすることで、特に縦剛性に優れた構成になっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、不整地を走
行する自動二輪車にも断面角型のメインフレームを用い
ることが考えられ、この場合にメインフレームが縦幅広
であるため、ヘッドパイプから後方へ左右一対のメイン
フレームを延びるように連結すると、メインフレームが
外部から見えるようになって体裁がよくなると共に、例
えば燃料タンク等を両側から覆うことができる。
【0006】ところで、このようにヘッドパイプに左右
一対の断面角型のメインフレームを連結すると、特に不
整地を走行する自動二輪車では、車体フレームの横剛性
とねじり剛性の確保が重要になると共に、縦剛性の確保
も要求される。
【0007】この発明はかかる実情に鑑みてなされたも
ので、ヘッドパイプから後方へ延びる左右一対の断面角
型のメインフレームの横剛性とねじり剛性を確保しつ
つ、縦剛性も維持した車体フレームを有する自動二輪車
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は次ぎのとおりである。車体フレームを構成する
ヘッドパイプの上部とリヤアームピボットとを左右一対
の略直線状の側面視で縦幅広の断面角型のメインフレー
ムで連結し、この左右メインフレームの上方を開放した
凹部空間に燃料タンクが配置されると共に、この燃料タ
ンクを覆い、さらにその後方に延びるようにシートが配
置され、かつ前記メインフレーム間の後方位置に略メイ
ンフレームに沿って1本のリヤクッションが配置された
自動二輪車において、前記燃料タンクの後部下面に位置
する前記左右メインフレームのそれぞれにシートレール
を取り付け、前記ヘッドパイプには後方に傾斜しながら
下方に垂下するダウンチューブを取り付け、このダウン
チューブと前記リヤクッションの上部とを前記車体フレ
ームの車幅方向中央に位置する直線状の1本の中央フレ
ームで連結し、この中央フレームの後部を燃料タンクの
後部下方で前記シートレールの取付個所近傍に延出させ
ると共に、前記リヤクッションの上部を前記シートレー
ルの取付個所より下方に位置させ、前記左右メインフレ
ームと中央フレームの後部とをクロスメンバで互いに連
結し、前記クロスメンバより前方の中央フレームにエン
ジンを懸架したこと。
【0009】
【作用】この発明は、車体フレームを構成するヘッドパ
イプから後方へ延びる左右一対の断面角型のメインフレ
ームの間で、中央フレームが、ヘッドパイプから後方に
傾斜しながら下方に垂下するダウンチューブとリヤクッ
ションの上部とに連結されており、この中央フレームを
用いてリヤクッションの反力を受けることで、車体フレ
ームの縦剛性が維持され、前記ダウンチューブが後方に
傾斜しながら下方に垂下している分だけ中央フレームが
短くなるので中央フレームの強度が大きい。また、中央
フレームの後部付近と左右一対のメインフレームの間を
クロスメンバで連結されており、車体フレームの横剛性
とねじり剛性を確保している。
【0010】さらに、左右一対の略直線状の側面視で縦
幅広の断面角型のメインフレーム間の中央(即ち、車体
フレームの車幅方向中央)に位置する直線状の1本の中
央フレームとリヤクッションの上部とを連結したこと
で、左右一対のメインフレームやリヤクッションの取付
構造が簡素化され、縦強度が確保される。また、リヤク
ッションを前側へ移動できる分エアクリーナのダクトの
容積確保が容易である。
【0011】また、車体フレームの車幅方向中央に位置
する中央フレームにリヤクッションの上部を連結し、か
つ、中央フレームにエンジンが懸架されるので、リヤク
ッションの支持と、エンジンの懸架による荷重の作用す
る方向が逆方向で両者が打消され、縦強度が確保され
る。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を添付図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は自動二輪車の側面図、図2
は車体フレームの平面図、図3はヘッドパイプ部の拡大
側面図、図4は図3のIV−IV断面図、図5は図3の
A矢視図、図6はダウンチューブの連結部の正面図、図
7は図6のVII−VII断面図、図8は図6のVII
I−VIII断面図、図9はリヤアームブラケット及び
クロスメンバ部の側面図、図10は図9の底面図、図1
1はリンク機構の取付部の断面図、図12は図11のX
II−XII断面図、図13は図9のXIII−XII
I断面図である。
【0013】この自動二輪車は不整地を走行する例えば
モトクロスの競技用に使用されるものであり、車体フレ
ーム1を構成するヘッドパイプ2にはフロントフォーク
3が支持され、このフロントフォーク3の下端部には前
輪4が設けられている。フロントフォーク3にはフロン
トフェンダ5が取り付けられ、このフロントフェンダ5
は前輪4の上下動に連動しない固定式フェンダが用いら
れている。
【0014】ヘッドパイプ2と、このヘッドパイプ2か
ら後下方へ延びるフレームメンバ6とが一体に形成され
ており、このヘッドパイプ2とフレームメンバ6の一体
部材はヘッドパイプ軸方向へ押し出した押し出し材で形
成されている。
【0015】ヘッドパイプ2の上部には左右一対の略直
線状の側面視で縦幅広の断面角型のメインフレーム7が
連結されており、このメインフレーム7の後方はやや下
方に曲げられ、その後部にはそれぞれ左右一対のリヤア
ームブラケット8が溶接されている。このリヤアームブ
ラケット8間にはリヤアームピボット9が設けられ、こ
のリヤアームピボット9にはリヤアーム10が軸支さ
れ、このリヤアーム10の後部に後輪11が支持されて
いる。このように、ヘッドパイプ2の上部とリヤアーム
ピボット9を左右一対の略直線状の側面視で縦幅広の断
面角型のメインフレーム7で連結しており、このメイン
フレーム7は押し出し材で形成され、メインフレーム7
の前側下部には補強プレート12が溶接されている。
【0016】ヘッドパイプ2のフレームメンバ6は後下
方に垂下され、このフレームメンバ6に上ダウンチュー
ブ13が溶接で連結され、フレームメンバ6は上ダウン
チューブ13になめらかに連続するような形状になって
いる。上ダウンチューブ13の下側とフレームメンバ6
の下側にかけて、補強プレート14を溶接して補強され
ている。
【0017】ヘッドパイプ2と一体のフレームメンバ6
は肉厚がヘッドパイプ2に近い程厚くなっており、応力
分布に対応した形状になっている。また、押し出し材で
形成することで、フレームメンバ6の断面変化を自由に
設定することができ、上ダウンチューブ13になめらか
に接続することができる。さらに、左右一対のフレーム
メンバ6の内側には、フレームメンバ6とヘッドパイプ
2との間を連結するリブ6aが形成され、このリブ6a
で応力を分散させると共に、リブ自体で補強効果をもた
せている。
【0018】このように、上ダウンチューブ13が連結
されるフレームメンバ6がヘッドパイプ2と一体に形成
されているため、組立て精度が向上すると共に、部品点
数を削減することができる。
【0019】さらに、例えばモトクロス等の自動二輪車
ではヘッドパイプ方向の荷重が大きくなるが、ヘッドパ
イプ2とフレームメンバ6の一体部品はヘッドパイプ軸
方向の押し出し材で形成されているため、剪断方向に対
する強度が向上する。また、上ダウンチューブ13をフ
レームメンバ6へ溶接することで溶接部分が少なくな
り、大量生産の場合でも、溶接状態による強度のバラツ
キが軽減し、安定した強度を得ることができる。
【0020】上ダウンチューブ13には、その中央部の
上側に中央フレーム15の前部が突き当てて溶接され、
この接続部の上側には補強プレート16が上ダウンチュ
ーブ13と中央フレーム15間に溶接され、接続部の下
側は補強プレート17が上ダウンチューブ13と中央フ
レーム15間に溶接され、これらの補強プレート16、
17で補強されている。
【0021】上ダウンチューブ13の下部は1個の連結
部材18を介して左右一対の下ダウンチューブ19と連
結され、この下ダウンチューブ19は同様に押し出し材
で形成され、その中央部で屈曲されて後方へ延びてい
る。
【0022】連結部材18は上ダウンチューブ13と、
左右一対の下ダウンチューブ19が形成する平面に対し
て垂直方向に押し出した押し出し材で形成されている。
連結部材18は押し出しで形成される端部がコ字形状の
上取付部18aと、一対の下取付部18bとを有してい
る。この上取付部18aの内側にはリブ18cがハ字状
に形成され、また下取付部18bの内側にも対向する壁
にリブ18dが連続して形成され、強度、剛性を確保し
ている。
【0023】上ダウンチューブ13の下部は連結部材1
8の上取付部18aの端部に溶接され、さらに上取付部
18aの前側には補強プレート14の下部がリブ18c
の前側に当てがうようにして接合して溶接され、上取付
部18aの後側には補強プレート17の下部がリブ18
cの後側に当てがうようにして接合して溶接されてい
る。下ダウンチューブ19の上部は連結部材18の下取
付部18bに、その前側と後側とをリブ18dに嵌合す
るように接合して溶接されている。
【0024】このように押し出し部材で形成した連結部
材18を用いることで、上ダウンチューブ13及び下ダ
ウンチューブ19にかかる荷重に応じて自由に肉厚を変
化させることができ、安定した強度を得ることができる
と共に、なめらかな形状で各ダウンチューブ間を連結す
ることができる。さらに、連結部分の溶接を極力少なく
することができ、大量生産の場合でも強度のバラツキを
小さくすることができる。
【0025】左右一対の下ダウンチューブ19の後部は
クロスメンバ20の左右一対の取付部20aに挿入して
溶接されている。このクロスメンバ20は左右方向へ押
し出した押し出し材で形成され、さらにクロスメンバ2
0には軽量化のために押し出し方向に孔部20b〜20
dが形成されている。このクロスメンバ20の両側部に
は左右一対のリヤアームブラケット8の下部がクロスメ
ンバ20の軸方向に垂直な方向から突き当てて溶接され
ている。このリヤアームブラケット8の内側は蓋8aで
覆われている。
【0026】このように、左右一対のリヤアームブラケ
ット8を左右方向の押し出し材で形成されたクロスメン
バ20で連結しており、押し出し材を用いることでリヤ
アームブラケット8の連結部分に安定した強度を確保す
ることができる。しかも、車体フレーム1にかかる荷重
により、自由に肉厚を変えることができ、かつ、なめら
かに形状変化ができる。
【0027】また、クロスメンバ20にその軸方向に垂
直な方向でリヤアームブラケット8に突き当てて溶接さ
れており、クロスメンバ20にかかる荷重を直接リヤア
ームブラケット8で受けることができ、その溶接部に剪
断力がかからないから、連結部の強度が確保される。
【0028】また、クロスメンバ20の孔部20b、2
0cを区画する下壁にはそれぞれ窓部20e、20fが
形成され、軽量化を図ると共に、孔部20b、20cに
侵入する水や泥等を下方へ排出するようになっている。
さらに、クロスメンバ20の両側部20gはバンク角を
確保するために、斜めにカットされている。また、下ダ
ウンチューブ19の取付部20aの間には切欠部20h
が形成されると共に、両側部20gを斜めにカットして
応力集中を避けるようになっている。さらに、左右一対
の下ダウンチューブ19の後部を取付部20aに嵌合し
て溶接することで、補強プレート等を溶接しないでも強
度を確保することができ、しかも所定の溶接長さを容易
に確保することができる。クロスメンバ20に左右方向
の両側から円形穴部20iが押し出しで形成された孔を
さらに大きく切削加工して形成され、この円形穴部20
iの底部には軸受部21が形成されている。軸受部21
の間には凹部22が形成され、一方側の軸受部21から
支持ボルト23が挿通され、他方側の軸受部21に挿通
されたネジ部にナット24を螺着してねじ止めされる。
【0029】支持ボルト23には一対のカラー25が対
向して挿着されており、このカラー25にニードルベア
リング26を介してリンク機構27の車体側リンク28
の端部が軸支され、ニードルベアリング26の両端部に
はオイルシール29が設けられている。
【0030】リンク機構27の車体側リンク28には一
対のリヤアーム側リンク30が回動可能に設けられ、こ
のリヤアーム側リンク30の端部は左右のリヤアーム1
0間に設けられたクロスメンバ31のブラケット32に
回動可能に設けられている。車体側リンク28の端部に
はリヤクッション33の下部34が軸支され、リヤクッ
ション33の上部35は中央フレーム15の後部に連結
されている。
【0031】このように、左右一対のリヤアームブラケ
ット8を連結するクロスメンバ20の側面方向の断面内
に、リンク機構27のリンク取付部36が設けられ、か
つリヤアームブラケット8の幅内にリンク支点があるか
ら、このリンク取付部36にかかる荷重をクロスメンバ
20全体で受けることができ、局部的に応力が集中する
ことが軽減される。また、左右一対の下ダウンチューブ
19の軸の延長線Lが、平面方向から見てそれぞれの軸
受部21の中心に向っており、クロスメンバ20にモー
メントがかからない。この左右一対の下ダウンチューブ
19の軸の延長線が、側面方向から見てもそれぞれの軸
受部21の中心に向うように形成することが好ましい。
【0032】従って、リヤアーム10を支持するリンク
機構27の取付強度が向上すると共に、この取付部に特
別の強度部材等を用いていないため、簡単な構造で、し
かも軽量で強度を向上させることができる。
【0033】さらに、クロスメンバ20の円形穴部20
iには、ステップ取付ブラケット37の突部37aが嵌
合されている。このステップ取付ブラケット37はリヤ
アームブラケット8の外側面と接合するフランジ部37
bを有しており、このフランジ部37bをリヤアームブ
ラケット8の外側面に接合して、ボルト38を挿通して
リヤアームブラケット8の内側に固定したナット39に
螺着してボルト止めする。ステップ取付ブラケット37
の取付部37cにはステップ40が取り付けられてい
る。
【0034】このステップ40にかかる荷重はステップ
取付ブラケット37を介して、クロスメンバ20の円形
穴部20iで受けることができ、ステップ取付ブラケッ
ト37をリヤアームブラケット8に取付けるボルト止め
部分にかかる荷重が軽減され、ステップ40の取付強度
を向上させることができる。特に、リヤアームブラケッ
ト8やクロスメンバ20をアルミニウムで形成し、ステ
ップ取付ブラケット37を鉄で形成する場合に、リヤア
ームブラケット8やクロスメンバ20の変形を防止する
ことができる。
【0035】また、クロスメンバ20の円形穴部20i
は支持ボルト23やナット24の通し孔であり、ステッ
プ取付ブラケット37はこの円形穴部20iに嵌合して
おり、特別の取り付けのための凹部を形成する必要がな
く、その円形穴部20iを有効に利用することができ
る。また、ステップ取付ブラケット37は円形穴部20
iの蓋をも兼ねており、部品点数を削減することができ
る。
【0036】リヤクッション33は左右一対のメインフ
レーム7の後方で、その間でメインフレーム7に略沿っ
て配置され、この1本のリヤクッション33の上部35
は中央フレーム15の後部に回動可能に軸支されてお
り、中央フレーム15の前部はメインフレーム7の下方
位置で上ダウンチューブ13の上部に溶接され、上ダウ
ンチューブ13を介してヘッドパイプ2の下部側とリヤ
クッション33の上部とは直線状の1本の中央フレーム
15で連結されている。この中央フレーム15の後部付
近とメインフレーム7間はクロスメンバ41で連結さ
れ、さらに中央フレーム15の中間部とメインフレーム
7の中間部とはクロスメンバ42で連結されている。こ
のように、ヘッドパイプ2から後方へ延びる左右一対の
断面角型のメインフレーム7の間で、中央フレーム15
がヘッドパイプ2の下部側とリヤクッション33の上部
35とに連結され、この中央フレーム15を用いること
で、リヤクッション反力がループ状に連結された中央フ
レーム15と上ダウンチューブ13及び下ダウンチュー
ブ19で受けられ、車体フレーム1の縦剛性が維持され
る。
【0037】また、この中央フレーム15の後部付近と
左右一対のメインフレーム7の間がクロスメンバ41で
連結され、さらに中央フレーム15の中間部と左右一対
のメインフレーム7の中間部がクロスメンバ42で連結
されており、これらで車体フレーム1の横剛性とねじり
剛性を確保している。
【0038】左右一対のメインフレーム7にはそれぞれ
シートレール43が取り付けられ、このシートレール4
3はバックステー44でリヤアームブラケット8に支持
され、シートレール43にはシート45が取り付けられ
ている。
【0039】また、ヘッドパイプ2の後方には左右のメ
インフレーム7と中央フレーム15とで上方を開放した
凹部空間46が形成され、この凹部空間46に燃料タン
ク47が配置され、これで燃料タンク47の容量が確保
される。この燃料タンク47を覆い、さらにこの燃料タ
ンクより後方に延びるようにシート45が配置されてお
り、このシート45の着座位置にはメインフレーム7や
中央フレーム15が位置していないので、シート高が下
げられる。
【0040】中央フレーム15の中間部にはエンジン取
付ブラケット48が取り付けられ、このエンジン取付ブ
ラケット48にエンジン49の気筒49aが取り付けら
れる。このエンジン取付ブラケット48はクロスメンバ
42を跨いでおり、これでエンジン取付ブラケット48
がリヤクッション33を支持するクロスメンバ41に近
接することになり、中央フレーム15にかかるエンジン
49の懸架による荷重と、リヤクッション33の作用に
よる荷重の作用する方向が反対方向であるため、中央フ
レーム15に作用するモーメントが打消される(相殺さ
れる)ことになって簡単なフレーム構造で必要な強度を
確保することができる。
【0041】また、エンジン49の前側及び下部はエン
ジン取付ブラケット50、51を介して上ダウンチュー
ブ13及び下ダウンチューブ19に取り付けられてい
る。さらに、エンジン49の後側はリヤアームブラケッ
ト8に設けられたリヤアームピボット9に、リヤアーム
10と共に軸支されている。
【0042】エンジン49の気筒49aの後側には気化
器52が接続され、この気化器52にはさらにダクト5
3を介してエアクリーナ54が接続され、このダクト5
3はリヤクッション33と干渉しないように車体左側に
寄せて配置されている。また、エアクリーナ54はリヤ
クッション33の後方でシート45の下方位置に配置さ
れ、リヤクッション33と干渉しないようになってい
る。エンジン49の気筒49aの前側には排気管55が
接続され、この排気管55は下ダウンチューブ19の前
側下方で車体左側から右側へ屈曲して、右側から後方へ
延びており、この後部にサイレンサー80が接続されて
いる。
【0043】エンジン49の前方には左右一対のラジエ
ータ56が配置され、このそれぞれのラジエータ56は
上ダウンチューブ13に取り付けられている。このラジ
エータ56はパイプ57、58を介してエンジン49の
気筒49aと連結され、冷却水を循環してエンジン49
を冷却する。
【0044】図14はリヤアームブラケットとクロスメ
ンバの他の実施例を示す側面図である。この実施例では
前記実施例と同じ符号を付した部材は同様に構成される
ため、説明を省略する。左右一対のリヤアームブラケッ
ト8の下部には支持窓60が形成されている。この支持
窓60に下ダウンチューブ19が接続されるクロスメン
バ20に形成されたボス部20jを挿通して支持し、ボ
ス部20jには円形穴部20iが形成されている。
【0045】図15乃至図18はこの発明の他の実施例
を示し、図15は自動二輪車の側面図、図16は車体フ
レームの側面図、図17は車体フレームの平面図、図1
8は図17のXVIII−XVIII断面図である。
【0046】この実施例で図1乃至図13で示した部材
と同一に構成されるものは同じ符号を付して説明を省略
する。この自動二輪車のヘッドパイプ2の上部には左右
一対の略直線状の側面視で縦幅広の断面角型のメインフ
レーム7が連結されており、このメインフレーム7は押
し出し材で平面視では略直線状に形成され、前側が僅か
に内側に曲げて略直線とすることで強度を向上させてい
る。
【0047】車体フレーム1の空間に搭載したエンジン
49の気筒49aは中央フレーム114に取付けられた
エンジン取付ブラケット115に支持され、中央フレー
ム114は左右一対のメインフレーム7の中央(即ち、
車体フレームの車幅方向中央)に位置しており、その先
端部は上ダウンチューブ13の略中央部に連結され、後
端部はメインフレーム7間に設けた1本のクロスメンバ
116に連結されている。中央フレーム114に取付け
られたエンジン取付ブラケット115の位置はクロスメ
ンバ116に極力近い位置にあり、エンジン49の懸架
による荷重がかかる位置をクロスメンバ116に近づけ
ている。
【0048】シートレール43の前端部はそれぞれクロ
スメンバ116の取付部119に接続され、メインフレ
ーム7からシートレール43の略中央の上方位置に燃料
タンク47が覆うように配置されている。燃料タンク4
7の底部の一部47aは中央フレーム114及び中央フ
レーム114に取付けられたエンジン取付ブラケット1
15を跨ぎ、エンジン49の気筒49a近傍まで延出さ
れ、これでエンジン周りの限定されたスペースで燃料タ
ンク47の容積を確保している。
【0049】中央フレーム114がヘッドパイプ2に接
続された上ダウンチューブ13に接続されており、これ
で中央フレーム114の前側上部のメインフレーム7と
の間に空間が確保され、さらに燃料タンク47の底部の
一部47aがこの空間から中央フレーム114を跨ぎ、
エンジン49の気筒49a近傍まで延出されることで、
燃料タンク47の容積確保が一層容易になっている。
【0050】さらに、燃料タンク47の前側両側部47
bはメインフレーム7を跨いで外方へメインフレーム7
から突出している。燃料タンク47の前側両側部47b
とラジエータカバー150の上端部150cが接合さ
れ、この両者で連続した平面を形成してライダーの膝が
円滑に当たるようにしている。
【0051】左右一対のラジエータカバー150はエン
ジン49の前側上方位置に配置された左右一対のラジエ
ータ56の側部を覆うように前方に向かって広くなりフ
ロントフェンダ5の近傍まで延びており、このラジエー
タカバー150で走行風をラジエータ56に導く。この
左右一対のラジエータ56は上ダウンチューブ13の側
部にそれぞれ取り付けられている。
【0052】ラジエータカバー150には取付部150
a、150b、150d、150eが形成され、この取
付部150aをメインフレーム7の側部へ、また取付部
150bをメインフレーム7のボス部7aに当てがって
ビス151、152で締付固定し、また取付部150
d、150eは左右一対のラジエータ56の側部にビス
170、171で取り付けている。ラジエータカバー1
50の上部には走行風を内側から外側に導く切欠窓部1
53が形成されている。
【0053】リンク機構27とクロスメンバ116の取
付部116aとの間にはリヤクッション33が設けられ
ている。リンク機構27の車体側リンク28はリヤアー
ムブラケット8に支持ピン191を介して軸支され、こ
の車体側リンク28はリヤアーム側リンク30に支持ピ
ン193で回動可能に連結され、リヤアーム側リンク3
0は支持ピン194を介してリヤアーム10に軸支され
ている。リヤアーム側リンク30に連結ピン195でリ
ヤクッション33の下部34が連結され、リヤクッショ
ン33の上部35がクロスメンバ116の取付部116
aに連結ピン196を介して連結されている。
【0054】このようにメインフレーム7間の後方位置
には1本のリヤクッション33が配置され、このリヤク
ッション33はメインフレーム7間に連結したクロスメ
ンバ116に支持することで、リヤクッション33の支
持点とエンジン49の支持点とを近づけることができ、
しかもクロスメンバ116に連結した中央フレームにか
かるエンジン49の懸架による荷重と、リヤクッション
33の作用による荷重の作用する方向が反対方向である
ため、中央フレーム114に作用するモーメントが打消
されることになって簡単なフレーム構造でしかも強度を
有する。
【0055】また、リヤクッション33の下部34をリ
ヤアーム側リンク30に連結し、上部35をクロスメン
バ116の取付部116aに連結することで、リヤクッ
ション33をメインフレーム7に近接した配置とするこ
とができ、これで気化器52に接続されたダクト53の
前側側部にリヤクッション33が位置することになり、
その分ダクト53の容積を大きくすることができる。
【0056】
【発明の効果】この発明は、車体フレームを構成するヘ
ッドパイプから後方へ延びる左右一対の断面角型のメイ
ンフレーム間の後方位置をクロスメンバで連結し、前記
ヘッドパイプに取り付け、後方に傾斜しながら下方に垂
下したダウンチューブと直線状の1本の中央フレームを
連結し、上記メインフレームの後方位置に設けた1本の
リヤクッションの上部で上記中央フレームを突き上げる
ようにしたので、中央フレームでリヤクッションの反力
を受けることができ、車体フレームの縦剛性が維持でき
る。また、中央フレームの後部付近と左右一対のメイン
フレームの間をクロスメンバで連結したから、車体フレ
ームの横剛性とねじり剛性を確保することができる。さ
らにこのような構成であるので、左右一対のメインフレ
ームやリヤクッションの取付構造が簡素化できる。ま
た、前記ヘッドパイプに取り付け、後方に傾斜しながら
下方に垂下するダウンチューブと前記リヤクッションの
上部とを直線状の1本の中央フレームで連結し、この中
央フレームにエンジンが懸架されたことにより、上記の
ようなリヤクッションによる中央フレームの突き上げ
と、懸架された上記エンジンの荷重の作用方向とが逆方
向で、両者が相殺し合うため、縦強度の確保が容易とな
る。また、前記ヘッドパイプから後方に傾斜しながら下
方に垂下するダウンチューブに中央フレームの前端を連
結したので、ダウンチューブが後方に傾斜しながら下方
に垂下している分だけ上記中央フレームが短くなり、し
たがって中央フレームの強度が大きくなる。また、上記
中央フレームの後部を燃料タンクの後部下方で前記シー
トレールの取付個所近傍に延出させると共に、前記リヤ
クッションの上部を前記シートレールの取付個所より下
方に位置させたので、着座位置にはメインフレームや中
央フレームが位置せず、シート着座位置の高さを下げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】車体フレームの平面図である。
【図3】ヘッドパイプ部の拡大側面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図3のA矢視図である。
【図6】ダウンチューブの連結部の正面図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII断面図である。
【図9】リヤアームブラケット及びクロスメンバ部の側
面図である。
【図10】図9の底面図である。
【図11】リンク機構の取付部の断面図である。
【図12】図11のXII−XII断面図である。
【図13】図9のXIII−XIII断面図である。
【図14】リヤアームブラケットとクロスメンバの他の
実施例を示す側面図である。
【図15】自動二輪車の側面図である。
【図16】車体フレームの側面図である。
【図17】車体フレームの平面図である。
【図18】図17のXVIII−XVIII断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・車体フレーム 2・・・ヘッドパイプ 6・・・フレームメンバ 7・・・メインフレーム 8・・・リヤアームブラケット 9・・・リヤアームピボット 13・・・上ダウンチューブ 15・・・中央フレーム 18・・・連結部材 19・・・下ダウンチューブ 20・・・クロスメンパ 27・・・リンク機構 33・・・リヤクッション 37・・・ステップ取付ブラケット 40・・・ステップ 41、42・・・クロスメンバ 49・・・エンジン 114・・・中央フレーム 116・・・クロスメンバ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体フレームを構成するヘッドパイプの上
    部とリヤアームピボットとを左右一対の略直線状の側面
    視で縦幅広の断面角型のメインフレームで連結し、この
    左右メインフレームの上方を開放した凹部空間に燃料タ
    ンクが配置されると共に、この燃料タンクを覆い、さら
    にその後方に延びるようにシートが配置され、かつ前記
    メインフレーム間の後方位置に略メインフレームに沿っ
    て1本のリヤクッションが配置された自動二輪車におい
    て、 前記燃料タンクの後部下面に位置する前記左右メインフ
    レームのそれぞれにシートレールを取り付け、 前記ヘッドパイプには後方に傾斜しながら下方に垂下す
    るダウンチューブを取り付け、このダウンチューブと前
    記リヤクッションの上部とを前記車体フレームの車幅方
    向中央に位置する直線状の1本の中央フレームで連結
    し、 この中央フレームの後部を燃料タンクの後部下方で前記
    シートレールの取付個所近傍に延出させると共に、前記
    リヤクッションの上部を前記シートレールの取付個所よ
    り下方に位置させ、 前記左右メインフレームと中央フレームの後部とをクロ
    スメンバで互いに連結し、前記クロスメンバより前方の
    中央フレームにエンジンを懸架したことを特徴とする自
    動二輪車。
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