JP2971361B2 - 金属薄板の超音波探傷装置 - Google Patents

金属薄板の超音波探傷装置

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JP2971361B2
JP2971361B2 JP7052894A JP5289495A JP2971361B2 JP 2971361 B2 JP2971361 B2 JP 2971361B2 JP 7052894 A JP7052894 A JP 7052894A JP 5289495 A JP5289495 A JP 5289495A JP 2971361 B2 JP2971361 B2 JP 2971361B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばアルミニウムや
アルミニウム合金の薄い板材内部および表面に存在する
非金属介在物等の異物や傷、空洞等の欠陥をオンライン
で検査する金属薄板の超音波探傷装置(以下、単に超音
波探傷装置ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】薄板のような薄く広い対象物の超音波探
傷には、振動子が発生した超音波を板に斜めに入射して
板波を発生させ、その板波が欠陥に反射されて返ってく
るのを観測して探傷を行う板波式の超音波探傷装置が用
いられている(例えば、トキメック製『タイヤ型探触
子』)。この種の探傷装置は、一次元走査で薄板全面を
効率よく検査し得るため、オンライン検査に適する。
【0003】この超音波探傷装置の動作を以下に示す。
図16に示したように、この種の超音波探傷装置は、タ
イヤ探触子またはくさび状音響カップラントを介して板
101の表面に斜めに配設された振動子103を備えて
いる。そして、振動子103が発生した超音波は板10
1に斜めに入射し、板波を発生させる。そのパルス状の
板波は板101中を被導波として伝播し、欠陥や板端が
あると、反射してほぼ同じモードの板波として反射して
くる。この波は同じ入射経路を戻って振動子103に到
達し、振動子103はその反射波に応じた電気信号を発
生する。そこで、この電気信号を周知の超音波探傷器に
よって解析すれば、パルスエコー波として表示すること
ができる。
【0004】ここで、板波の発生条件は、次のように弾
性理論的に計算することができる。先ず、板101に
は、図17に例示するような板波モードが存在する。な
お、各モードを表すS,Aは、それぞれ対称,斜対称を
表しており、そのS,Aの添え字は振動の次数を表す。
この板波モードをパラメータとして、(周波数f×板厚
d)に一意に依存する位相速度Cを求めることができ、
この位相速度Cおよび入射角θが式(1)を満足したと
きのみ板波が発生する。但し、式(1)において、Ci
は振動子103と板101との間に存在する媒体(例え
ば、タイヤ内充填液)中の音速である。
【0005】 C=Ci/sin θ (1) この関係から、板波モードをパラメータとして(周波数
f×板厚d)と入射角θの関係を、ある種の鋼板に対し
て求めたものが、図18のマップである。このように、
超音波探傷装置は上記の条件を満足するときのみ利用で
きるもので、通常の超音波探傷とは異なり、送受信号の
周波数特性に充分に留意しなければならない。
【0006】従来から、薄鋼板への超音波探傷装置の適
用がなされており、対象とする鋼板の板厚は、0.5m
m〜3.5mm程度で、周波数は2.25MHzが一般
的であった。非鉄関係、特にアルミニウム材への適用例
はない。また、鋼板に対する欠陥体積と欠陥エコーレベ
ルとの関係を図19に例示する。従来の装置では、検査
条件の最適化を計ることによって、体積で0.034m
3 、球状介在物としてφ0.4mm以上の欠陥は検出
可能であるが、それより小さい欠陥は検出困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】また、厚さ0.3mm
のアルミニウム合金板に、市販のタイヤ探触子(最高周
波数5MHz)を用いた場合の実験結果では、5MHz
(S0 モード)で、φ0.2mm程度が限界で、φ0.
1mm程度の欠陥は検出できなかった。
【0008】また、欠陥の反射は一般論で示される超音
波探傷における欠陥反射と類似して考えられる。従っ
て、超音波の周波数を増加することにより、より微少な
欠陥まで検出可能にすることも考えられる。ところが、
超音波の周波数を増加すると、板101内での超音波音
圧の減衰が激しくなると共に、雑音も増加する。更に、
検出対象の欠陥が小さくなるため、欠陥自体の反射エコ
ーが弱くなる。そこで、探傷装置の増幅度(ゲイン)を
かなり増加させる必要が生じ、雑音エコーの混入が一層
問題となる。
【0009】そこで、本発明は、この種の超音波探傷装
置によって、φ0.1mm程度までの微小欠陥を検出可
能とすることを目的としてなされた。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
なされた請求項1記載の発明は、金属薄板に超音波を斜
入射して該金属薄板に板波を発生すると共に、該金属薄
板から同一経路を介して返送される超音波を受波して、
受波した超音波に応じた電気信号を発生する超音波送受
波器と、該超音波送受波器を内部に保持すると共に、上
記超音波送受波器と上記金属薄板との間に液状の超音波
伝播体を保持する保持手段と、該保持手段を、上記金属
薄板に対して一定方向に相対移動可能とする移動手段
と、上記超音波送受波器が発生する電気信号を解析して
上記金属薄板内の欠陥を検出する解析手段と、を備えた
金属薄板の超音波探傷装置において、上記解析手段とは
別体に構成されると共に上記超音波送受波器と近接配置
され、上記超音波送受波器が発生する電気信号を増幅し
て上記解析手段に入力する信号増幅手段を備え、上記超
音波送受波器が5.5〜15MHzの超音波を発生し、
かつ、該超音波の上記金属薄板への入射角が上記金属薄
板にA0 モードの板波を発生させる所定角度に設定さ
、更に、上記超音波送受波器が上記移動手段による上
記保持手段の移動方向に対して30〜70°の方位に上
記超音波を発生し、 上記超音波送受波器が発生する超音
波がバースト波であると共に、該バースト波の包絡線
が、三角形,台形,指数関数,ガウス曲線,またはサイ
ン曲線で近似でき、高周波成分に起因する雑音の発生を
抑制する滑らかな立ち上がりおよび立ち下がりを有する
ことを特徴とする金属薄板の超音波探傷装置を要旨とす
る。
【0011】請求項2記載の発明は、上記超音波送受波
器の、上記金属薄板に対して超音波を発生する面に関わ
る電気・機械結合係数が、他の面に関わる電気・機械結
合係数より大きいことを特徴とする請求項1記載の金属
薄板の超音波探傷装置を要旨とする。
【0012】請求項3記載の発明は、上記保持手段が、
所定の接地面を有するタイヤ状に形成され、 上記超音波
送受波器の上記金属薄板に対して超音波を発生する面
が、上記接地面に超音波を集中させるべく凹面状に形成
されたことを特徴とする請求項1または2記載の金属薄
板の超音波探傷装置を要旨とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【作用および発明の効果】このように構成された請求項
1記載の発明では、超音波送受波器が5.5〜15MH
zの超音波を発生し、かつ、該超音波の上記金属薄板へ
の入射角が、金属薄板にA0 モードの板波を発生させる
所定角度に設定されている。板波には種々のモードが存
在するが、A0 モードは位相速度が小さく、波長も短く
なるため微小欠陥の検出に適している。また、このA0
モードは超音波の波長が15MHzを上回ると発生し難
くなる。更に、φ0.1mm程度の微小欠陥を検出する
ためには、超音波の周波数を5.5MHz以上にするの
が望ましいことが、実験的に判明した。
【0017】本発明では、周波数5.5MHz以上の超
音波によってA0 モードの板波を発生させるので、φ
0.1mm程度の微小欠陥を良好に検出することができ
る。しかも、本発明では、超音波送受波器が発生する電
気信号を増幅して解析手段に入力する信号増幅手段を、
解析手段とは別体に構成すると共に超音波送受波器と近
接配置している。このため、超音波送受波器が受波した
超音波に応じて発生した電気信号を、その超音波送受波
器の近傍で増幅して解析手段に入力することができる。
上記電気信号は高周波の信号であるため伝送中に雑音が
混入し易いが、このように電気信号を増幅して伝送する
ことにより、雑音混入を良好に防止することができる。
また、欠陥が小さいほどそれによる上記電気信号の変化
も小さくなるが、信号増幅手段にて増幅することによ
り、解析手段が良好にその欠陥を検出することができ
る。従って、本発明では、S/N比を低下させることな
く上記電気信号を増幅することができる。
【0018】また、本発明では、超音波送受波器が、移
動手段による保持手段の移動方向に対して、30〜70
°の方位に超音波を発生する。通常、保持手段は金属薄
板の圧延方向に移動することが多い。ところが、圧延方
向と垂直な方向に板波を伝播させると、その伝播方向を
横切る結晶粒の断面積は、圧延方向に比較して大きくな
り、その反射も大きくなる。これに対して、本発明で
は、上記移動方向(圧延方向)に対して70°以下の方
位に超音波を発生し、その方向に板波を伝播させるの
で、S/N比を良好に向上させることができる。なお、
上記移動方向に対して30°未満の方位に超音波を発生
すると、一次元走査が困難になる。
【0019】更に、本発明では、超音波送受波器が発生
する超音波がバースト波であると共に、該バースト波の
包絡線が、三角形,台形,指数関数,ガウス曲線,また
はサイン曲線で近似できる滑らかな立ち上がりおよび立
ち下がりを有している。超音波送受波器がパルス状の超
音波を発生する場合、その周波数は超音波送受波器とそ
の結合された回路の共振周波数が支配的になる。このた
め、任意の周波数の超音波を効率よく発振することがで
きない。これに対して、本発明では、バースト波を使用
しているので、周波数の選択性を向上させ、対象欠陥に
適した周波数に容易に調整することができる。
【0020】また、バースト波の立ち上がりまたは立ち
下がりで高周波成分が発生すると、これが雑音となる場
合があるが、本発明では、バースト波の包絡線の立ち上
がりおよび立ち下がりを滑らかにしている。このため、
この種の高周波成分に起因する雑音の発生を抑制して、
S/N比を一層向上させることができる。すなわち、前
述のように、φ0.1mm程度の微小欠陥を検出するた
めには、超音波の周波数を5.5MHz以上にし、か
つ、A0 モードの板波を使用するのが望ましいが、超音
波の周波数を増加すると雑音も増加する。これに対し
て、本発明では、前述のように、信号増幅器を解析手段
とは別体に構成すると共に超音波送受波器と近接配置
し、保持手段の移動方向に対して30〜70°の方位に
超音波を発生させ、更に、バースト波の包絡線の立ち上
がりおよび立ち下がりを滑らかにして高周波成分に起因
する雑音の発生を抑制している。従って、S/N比を良
好に向上させることができ、延いては、微小欠陥を良好
に検出することができる。
【0021】請求項記載の発明では、請求項1記載の
構成に加え、上記保持手段が、所定の接地面を有するタ
イヤ状に形成され、上記超音波送受波器の上記金属薄板
に対して超音波を発生する面が、上記接地面に超音波を
集中させるべく凹面状に形成されている。このため、請
求項1記載の発明の作用・効果に加えて、更に次のよう
な作用・効果が生じる。すなわち、保持手段をタイヤ状
に形成したいわゆるタイヤ探触子では、保持手段が移動
手段を兼ねることができ、きわめて実用的である。とこ
ろが、超音波送受波器が発生した超音波がタイヤの接地
面以外の部分に当たると、タイヤ内で反射して超音波送
受波器に戻り、それが雑音となってしまう。これに対し
て、本発明では、超音波送受波器が発生する超音波を上
記接地面に集中させているので、この種の反射を防止し
て、S/N比を良好に向上させることができる。従っ
て、微小欠陥を良好に検出することができる。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、超音波送受波器の、金属薄板に対し
て超音波を発生する面に関わる電気・機械結合係数が、
他の面に関わる電気・機械結合係数より大きいことを特
徴としている。このため、請求項1または2記載の発明
の作用・効果に加えて、更に次のような作用・効果が生
じる。すなわち、上記他の面から超音波が発生すると、
その超音波が保持手段内で反射して超音波送受波器に戻
り、それが雑音となってしまう。これに対して本発明で
は、金属薄板に対して超音波を発生する面に関わる電気
・機械結合係数を他の面のそれよりも大きくすることに
より、板波を良好に発生させつつ保持手段内での超音波
の反射を抑制している。このため、S/N比を向上さ
せ、微小欠陥を良好に検出することができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1は、実施例の超音波探傷装置1の構成を表す断
面図である。なお、本実施例の超音波探傷装置1は、タ
イヤ内充填液(ここでは水を使用)を満たしたゴムタイ
ヤ3内に超音波送受波器としての振動子5を傾けて配設
したいわゆるタイヤ探触子型の超音波探傷装置である。
【0024】ゴムタイヤ3の隣(振動子5による超音波
の発振方向と反対側)には硬質の補助輪7が配設され、
ゴムタイヤ3および補助輪7は、支軸9aを介して支持
部9に回転自在に固定されている。そして、このゴムタ
イヤ3,補助輪7,および支持部9によってタイヤ探触
子11が構成されている。
【0025】次に、図2に示すように、タイヤ探触子1
1には更に、振動子5を振動させて超音波を発生する電
気信号(以下、励起信号という)と、振動子5が超音波
を受信して発生する電気信号(以下、検出信号という)
とを弁別する信号弁別器13、並びに、検出信号を増幅
するプリアンプ15とが設けられている。また、タイヤ
探触子11は、信号線17を介して、次のように構成さ
れた解析手段としての演算部21と電気的に接続されて
いる。
【0026】演算部21は、超音波の振動数に応じた励
起信号を発振する発振器23と、その励起信号を増幅し
てタイヤ探触子11の信号弁別器13へ送信するRF
(ラジオ・フリークエンシー)アンプ25と、タイヤ探
触子11のプリアンプ15を介して送信される上記検出
信号を受信してモニタ装置などを駆動する超音波探傷器
27とを備えている。なお、振動子5の構成および発振
器23が発生する励起信号については、後に詳述する。
【0027】このように構成された本実施例の超音波探
傷装置1は次のように動作する。ゴムタイヤ3および補
助輪7は、金属薄板(例えばアルミニウム板)31上に
載置され、金属薄板31が支軸9aと直交方向に搬送さ
れることにより、ゴムタイヤ3および補助輪7が回転す
る。ここで、発振器23が励起信号を発振すると、その
励起信号はRFアンプ25にて増幅された後、信号弁別
器13を介して振動子5に伝達される。すると振動子5
は、超音波ビーム37をゴムタイヤ3内に充填されたタ
イヤ内充填液(ここでは水)を介して金属薄板31に入
射し、この入射角が所定条件を満たすとき金属薄板31
に板波33が発生する。この板波33は、金属薄板31
内の欠陥(空隙や非金属介在物)35に反射されると、
同じ入射経路を戻って振動子5に到達し、振動子5はそ
の反射波に応じた検出信号を発生する。この検出信号は
プリアンプ15にて増幅された後、超音波探傷器27に
入力され、超音波探傷器27はその検出信号に応じてモ
ニタ装置を駆動する。このため、金属薄板31を搬送し
ながら上記モニタ装置の波形を観察することにより、金
属薄板31の欠陥を検出することができる(例えば、図
3参照)。
【0028】次に、欠陥の反射特性について示す。前述
のように、振動子5が発生する超音波の周波数fおよび
金属薄板31の板厚dの積f・dと板波モードとから、
板波33の位相速度Cが求められる。振動子5から発せ
られた超音波ビーム37はタイヤ内充填液中を伝わり、
ゴムタイヤ3を介して金属薄板31に入射する。タイヤ
内充填液中の音速をCiとすると前述の式(1)の関係
が成り立つとき、すなわち次式が成立する入射角度θの
とき、板波33が発生する。
【0029】 Ci=C・sin(θ) (2) 一方、タイヤ内充填液中の波長をλi,板波33の波長
をλとすると、以下の関係がある。 Ci=f・λi (3) C =f・λ (4) 従って、f・dおよびfが決められれば、板波33の位
相速度Cが決まり、その波長λも決定される。図4にア
ルミニウム板の場合での理論的に計算された板波33の
位相速度Cとf・dの関係を示した。次に図4から求め
られたCを式(4)に代入して、板波33の波長λとf
の関係を図5に示した。但し、板厚dは0.3mmとし
た。この結果から分かるように、周波数fを高くするこ
とによって、波長λが短くなり、欠陥の反射効率も増加
する。また、周波数が10MHz付近以下では、A0
ードの方がλが小さく、微小欠陥検出に適することが分
かる。
【0030】続いて、対象欠陥に近い体積を持つ人工欠
陥(円柱形の穴)を金属薄板31に設け、実験的手法で
板波33の欠陥反射特性を求めた。図6,7にその特性
を示す。この実験では、振動子5として10±10MH
z程度の広帯域のものを用い、広帯域成分を持つショッ
ク波をその振動子5に与え、前述のように板波33を発
生させて、欠陥の反射エコーを計測したものである。ま
た、本実験では、金属薄板31の板厚dを0.3mmと
している。実験結果より、欠陥体積すなわち欠陥径が小
さい程、最大反射を示す周波数が増加することが分か
る。なお、モードは反射特性がよいA0 モードを適用し
た。また、欠陥径が大きい程、反射強度は大きい。以上
の結果から、例えば、板厚0.3mmの場合、φ0.1
mm程度の微小欠陥を検出するには、周波数を8〜15
MHz程度(望ましくは8〜9MHz、より望ましくは
8.5〜8.7MHz)、φ0.2mmなら5〜8MH
z(望ましくは7〜7.5MHz)を選択することが望
ましい。但し、欠陥径が大きい場合は、周波数を増加さ
せても欠陥エコーは元来レベルが高く、最高感度ではな
いというものの充分検出可能である。
【0031】このようにして、振動子5の振動周波数を
8〜15MHzに設定し、かつA0モードを用いること
によってφ0.1mm程度の欠陥が最高感度で検出でき
る。次に、f・dによって波長λが決まるので、板厚d
に応じて適性周波数が変わる。そこで、適正周波数を求
めるためには、ある程度周波数を変動させる必要があ
る。例えば、板厚d=0.3〜0.5mmを対象とする
場合、周波数は5〜9MHz程度で変動させる必要があ
る。しかし、振動子5の励起の方法は、ショック波と呼
ばれるパルス状の電圧をかける方法が一般的で、この場
合、振動子5とその結合された回路の共振周波数が支配
的になる。このため、任意の周波数の超音波を効率よく
発振することができない。そこで、本実施例では、バー
スト波を用いて振動子5を振動させる構成を採用した。
これによって、振動子5の振動周波数の選択性を向上さ
せることができる。また、振動子5も任意の高周波数の
振動が効率よく行えるように、例えば、PbTi23
などの材料を適用するとよい。
【0032】更に、バースト波を用いて振動子5を励起
する場合、そのバースト波の包絡線が、三角形,台形,
指数関数,ガウス曲線,サイン曲線などで近似できる滑
らかな立ち上がりおよび立ち下がりとなるようにすると
よく、この場合、次のような効果が得られる。振動子5
を励起する際には、波の立ち上がりおよび立ち下がりで
高周波成分が発生し、これが雑音となる場合がある。そ
こで、包絡線の立ち上がりおよび立ち下がりを滑らかに
すれば、この種の高周波成分に起因する雑音の発生を抑
制して、S/N比を一層向上させることができる。例え
ば、図8に例示するように、(A)の矩形の包絡線を有
するサインバースト波を用いた場合に比べ、(B)の指
数包絡線を有するサインバースト波を用いた場合の方
が、雑音をきわめて低減できることが判る。
【0033】また更に、図9に例示するような台形包絡
線を有するバースト波を用いた場合、前述のように雑音
を低減してS/N比を向上させると共に、包絡線の平坦
部分を増やすことによって、超音波の出力を一層向上さ
せることができる。また、欠陥がφ0.1mmと小さい
と、その欠陥の反射に応じた信号が非常に小さくなる。
このため、振動子5が発生する検出信号を比較的高い増
幅度で増幅しなければならない場合がある。例えば、本
実施例では、60dBをかなり越えて増幅しなければな
らない場合がある。これに対し、本実施例では、タイヤ
探触子11にプリアンプ15を設け、増幅した後に演算
部21へ送信しているので、その雑音混入をかなり軽減
できる。これによって、超音波探傷器27での増幅度は
実用的な40〜50dB以下とすることができる。
【0034】また、本実施例では、S/N比を向上する
ため、振動子5に次のような構成を採用した。通常、金
属薄板31は、タイヤ探触子11の下をその圧延方向に
搬送される。金属薄板31の結晶粒は圧延方向に伸びて
いることから、圧延方向と垂直な方向に板波33を伝播
させると、その伝播方向を横切る結晶粒の断面積は、圧
延方向に比較して大きくなり、その反射も大きくなる。
また、表面粗さは、圧延方向の方が小さく、凹凸のピッ
チも大きいので、ゴムタイヤ3と金属薄板31との界面
での反射において、圧延方向に沿って超音波を入射した
方が界面での反射雑音が小さくなる。以上のように、振
動子5の超音波の発振方向を圧延方向に近づける程、組
織などから受ける雑音反射が少なくなる。
【0035】従来は、図10(B)に例示するように板
幅方向(圧延方向と直交方向)に板波33を伝播させて
いた。これに対し、本実施例では、図10(A)に例示
するように、板波33の伝播方向を圧延方向に対してψ
=30〜70°にすることによって、S/N比を向上さ
せることができた。ψを種々変更してS/N比の変化を
測定した結果を図11に例示する。図に示すように、ψ
=0°のときが最もS/N比が大きいが、ψが小さくな
るほど金属薄板31の一次元走査が困難になる。すなわ
ち、板波33が薄板状の材料中を伝播するときに、その
材料中の結晶粒界などで反射吸収され(これが雑音の主
な原因である)、板波33の強度が減衰するので、板波
33の到達距離Lが限定される。このため、走行する金
属薄板31の幅方向の探傷可能域はL・SIN(ψ)に
なり、ψを0°に近づけるほど探傷可能域は0に近づ
く。そこで、例えば、探傷可能域の常識的な限界をL/
2とすれば、ψ=30°程度が下限となる。一方、ψを
大きくすると、探傷可能域は最大のLに近づくが、図1
1に例示した如く、S/N比は低下し、それが6dB
(比で2)を下回ると測定不能にとなる。従って、S/
N比6dBの下限に対応したψ=70°程度を上限とす
れば欠陥信号弁別が可能である。従って、ψを30°〜
70°の範囲に設定するのが適当である。
【0036】また、ψ=90°のときとψ=60°のと
きとにおけるモニタ波形の一例を、図12に例示する。
図に示すように、ψ=60°とすることにより、きわめ
て良好に雑音を解消できることが判る。更に、図から判
るように、金属薄板31の板端からの反射に起因する雑
音(板端エコー)も低減することができる。これは、板
波33が板端面に対して所定角度(ここでは30°)で
到達するため、その反射波がそのまま振動子5に返らな
いからである。なお、このようにψを変更した構成は、
振動子5の向きを、金属薄板31に立てた法線を中心に
角度ψだけ回転させて配設することによって容易に実現
することができる。また、金属薄板31が鋼板である場
合は、欠陥35が金属薄板31の圧延方向に潰れ、欠陥
35自体の形状が変化してしまうが、金属薄板31がア
ルミニウム合金などの軽金属であり、欠陥35として非
金属介在物を検出しようとする場合、特に優れた効果が
得られる。すなわち、この種の軽金属は軟らかいので、
圧延によっても非金属介在物は変形しない。従って、前
述のS/N比向上に関する効果が得られる。従って、本
実施例の装置を用いた非金属介在物の検出方法は、金属
薄板31がアルミニウム合金などの軽金属である場合に
特に有効であるといえる。
【0037】次に、ゴムタイヤ3内部の反射による雑音
の低減を行うこともS/N比向上に効果が大きい。そこ
で、本実施例では、図13(A)に例示するように、超
音波発振面5aを凹面状に構成した、いわゆるフォーカ
ス型の振動子5を使用している。このため、振動子5か
ら発振された超音波ビーム37を、ゴムタイヤ3の有効
接地面3aに集中させることができ、効率よく板波33
に変換することができる。これによって、図13(B)
に例示する従来の振動子45が発振する平行な超音波ビ
ーム47では、両端のビーム47aが板波33に変換せ
ず、ゴムタイヤ3で反射して、雑音になっていたのを、
本実施例では有効に利用し、雑音を低減することができ
る。
【0038】この実験結果を図14に例示する。図14
では、実施例の振動子5を使用した場合のモニタ波形を
(A)に、従来の振動子45を使用した場合のモニタ波
形を(B)に例示している。図に示すように、本実施例
では、良好に雑音を低減し、ゴムタイヤ3からの反射に
基づく不感帯を縮小することができる。
【0039】また、振動子5自体も従来のよく用いられ
るPZT系振動子から縦横方向(超音波ビーム37を金
属薄板31に入射して板波33を発生する方向を縦とす
る)の電気・機械結合係数の比K33/K31の大きい、例
えばPbTiO3 のPT系またはビスマス層状構造強誘
電体(BLSF)などの振動子に変えることによって、
横方向の振動成分を軽減し、ゴムタイヤ3内部の雑音を
減少させることができた。図15に例示するように、超
音波ビーム37aが横方向に発振されると、ゴムタイヤ
3内で反射して雑音になるが、本実施例ではこの種の雑
音を良好に低減することができた。
【0040】更に、欠陥の反射による微小な信号を良好
に受信するためには、可能な限りの超音波減衰を抑制す
る必要がある。この種の減衰には、ゴムタイヤ3を通過
する際の超音波ビーム37の減衰、ゴムタイヤ3に押さ
えられた部分での板波33の減衰、金属薄板31内での
板波33の減衰がある。
【0041】本実施例では、この内ゴムタイヤ3通過時
の減衰を次のようにして抑制している。すなわち、この
種の減衰はゴムタイヤ3を構成するゴムの厚さが増加す
るほど著しくなる。そこで、実用上、問題ない程度(−
10dB)の減衰に押さえるためには、例えば、ウレタ
ンゴムであれば、1mm以下とすることが必要である。
本実施例では、補助輪7を設けたことによって、ゴムタ
イヤ3をこのように薄く形成しても、充分にゴムタイヤ
3の形態を保持することができる。そして、この構成に
よって、ゴムタイヤ3の姿勢が傾き、その接地面積が変
化するのをも良好に防止することができる。なお、補助
輪7は、超音波ビーム37の照射位置を避けてゴムタイ
ヤ3内部に設けたり、ゴムタイヤ3の外側に板波33を
避けて設けたりすることもできる。そして、複数の補助
輪7を設けることにより、上記課題を一層良好に解決す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の超音波探傷装置の構成を表す断面図で
ある。
【図2】実施例の超音波探傷装置の信号系統を表すブロ
ック図である。
【図3】実施例の超音波探傷装置のモニタ画面を例示す
る説明図である。
【図4】f・dと位相速度との関係を例示する説明図で
ある。
【図5】超音波周波数と板波波長との関係を例示する説
明図である。
【図6】振動子の周波数とS/N比との関係を例示する
説明図である。
【図7】欠陥体積と振動子の最適周波数との関係を例示
する説明図である。
【図8】超音波の包絡線形状に起因するモニタ波形の変
化を例示する説明図である。
【図9】台形包絡線を有するバースト波を例示する説明
図である。
【図10】実施例の板波伝播方向を、従来との比較にお
いて例示する説明図である。
【図11】探触子角度とS/N比との関係を例示する説
明図である。
【図12】探触子角度に起因するモニタ波形の変化を例
示する説明図である。
【図13】実施例の振動子の構成・作用を従来との比較
において例示する説明図である。
【図14】振動子の構成に起因するモニタ波形の変化を
例示する説明図である。
【図15】振動子の横方向の振動成分による雑音の発生
源理を表す説明図である。
【図16】超音波探傷装置による板波の発生源理を表す
説明図である。
【図17】板波モードを例示する説明図である。
【図18】各モードにおける、f・dと入射角との関係
を例示するマップである。
【図19】鋼板に対する欠陥体積と欠陥エコーレベルと
の関係を例示する説明図である。
【符号の説明】
1…超音波探傷装置 3…ゴムタイヤ 5
…振動子 7…補助輪 9…支持部 1
1…タイヤ探触子 13…信号弁別器 15…プリアンプ 1
7…信号線 21…演算部 23…発振器 2
5…RFアンプ 25…アンプ 27…超音波探傷器 3
1…金属薄板 33…板波 35…欠陥 3
7…超音波ビーム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−94647(JP,A) 特開 平3−297455(JP,A) 特開 平4−142458(JP,A) 特開 昭62−108152(JP,A) 特開 平2−157652(JP,A) 特開 昭61−233362(JP,A) 特開 昭63−120249(JP,A) 特開 昭61−69300(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板に超音波を斜入射して該金属薄
    板に板波を発生すると共に、該金属薄板から同一経路を
    介して返送される超音波を受波して、受波した超音波に
    応じた電気信号を発生する超音波送受波器と、 該超音波送受波器を内部に保持すると共に、上記超音波
    送受波器と上記金属薄板との間に液状の超音波伝播体を
    保持する保持手段と、 該保持手段を、上記金属薄板に対して一定方向に相対移
    動可能とする移動手段と、上記超音波送受波器が発生する電気信号を解析して上記
    金属薄板内の欠陥を検出する解析手段と、 を備えた金属薄板の超音波探傷装置において、上記解析手段とは別体に構成されると共に上記超音波送
    受波器と近接配置され、上記超音波送受波器が発生する
    電気信号を増幅して上記解析手段に入力する信号増幅手
    段を備え、 上記超音波送受波器が5.5〜15MHzの超音波を発
    生し、かつ、該超音波の上記金属薄板への入射角が上
    金属薄板にA0 モードの板波を発生させる所定角度に設
    定され、更に、上記超音波送受波器が上記移動手段によ
    る上記保持手段の移動方向に対して30〜70°の方位
    に上記超音波を発生し、 上記超音波送受波器が発生する超音波がバースト波であ
    ると共に、該バースト波の包絡線が、三角形,台形,指
    数関数,ガウス曲線,またはサイン曲線で近似でき、高
    周波成分に起因する雑音の発生を抑制する滑らかな立ち
    上がりおよび立ち下がりを有する ことを特徴とする金属
    薄板の超音波探傷装置。
  2. 【請求項2】 上記超音波送受波器の、上記金属薄板に
    対して超音波を発生する面に関わる電気・機械結合係数
    が、他の面に関わる電気・機械結合係数より大きいこと
    を特徴とする請求項1記載の金属薄板の超音波探傷装
    置。
  3. 【請求項3】 上記保持手段が、所定の接地面を有する
    タイヤ状に形成され、 上記超音波送受波器の上記金属薄板に対して超音波を発
    生する面が、上記接地面に超音波を集中させるべく凹面
    状に形成された ことを特徴とする請求項1または2記載
    金属薄板の超音波探傷装置。
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