JP3612849B2 - Cスキャン超音波探傷方法および装置 - Google Patents

Cスキャン超音波探傷方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、Cスキャン超音波探傷方法および装置に係り、特に圧延金属板の切出しサンプルのなかの10〜 100μm 程度の内部欠陥の検出に用いるのに好適なCスキャン超音波探傷方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車や缶などの素材となる薄鋼板は、軽量化、素材コストの削減などの要請で薄肉化が進むととともに、部品点数を削減して製作コストを低減するため、プレス、絞り等の加工において素材の著しい変形を伴う強い加工が施されるようになっている。鋼板に強い加工を施すとき、変形の著しい部分に非金属介在物等からなる内部欠陥が存在すると割れが発生するが、鋼板の肉厚が小さいほど内部欠陥による割れの発生は顕著となり、かつ、割れの原因となる内部欠陥のサイズも微小化する。また、欠陥の形態と割れの発生にも関係があり、欠陥形態として球状の単体、一方向に伸延した単体、微小球状欠陥の集合体などがあるが、それぞれによって割れの発生しやすさには違いがみられる。また、サワーガス用のラインパイプに用いられる厚鋼板など使用条件の厳しい製品も増加し、10μm 以上の大きさから水素誘起割れの原因となって有害とされ、欠陥形態によっても水素誘起割れの発生しやすさは相違する。このようなことから、前記した鋼板では内部欠陥を極力少なくすること、欠陥形態を割れの発生しにくいものとすることなどが要求され、製品の内部欠陥の発生レベルおよびその形態を微小欠陥まで含め評価することが必要になっている。
【0003】
このような鋼板の内部欠陥検出およびその形態の評価手段として、製品の一部をサンプルとして切出し、このサンプルのなかの内部欠陥をCスキャン超音波探傷装置と称される装置を用いて探傷することが広く用いられてきた。図6に従来のCスキャン超音波探傷装置による探傷法を示す。
すなわち、溶媒液中に浸漬された被検査板101 の上方の点集束型超音波送受信子102 は、コントローラ114 の信号によって移動する走査装置104 によって走査され、かつ電気パルス発生器116 から一定時間間隔で送信される電気パルスを超音波に変換し、被検査板101 に向けて略垂直に超音波ビーム103 を送信するとともに、被検査板101 の内部欠陥、表面および裏面などの反射波を受信し、電気信号に変換する。受信した信号は受信増幅器111 で増幅され、ゲート回路112 で欠陥からの反射波が抽出される。抽出された信号はピーク値検出回路113 に送られ、ここで欠陥反射波の振幅が検出され、コントローラ114 に送信される。コントローラ114 は前記欠陥反射波の振幅と前記走査装置104 の位置信号とを表示器115 に出力し、表示器115 は内部欠陥の2次元分布図を表示し、このようにして内部欠陥を検出する。
【0004】
このような1つの点集束型の超音波送受信子102 で被検査板101 に略垂直に超音波を送信し、被検査板からの反射波を受信して欠陥を検出する方法では、超音波ビームが表面に入射したとき、大振幅であり、かつ、残響がしばらく持続する表面反射波が発生するため、表面近傍の欠陥反射波が前記表面エコーあるいはその残響と重なり、その存在が識別できなくなり、表面近傍の欠陥が検出できないという問題があった。
【0005】
また、Cスキャン超音波探傷方法あるいは装置に関する従来技術としては、高周波の超音波を用いる特開昭59−17153 号公報あるいは特開平5−333000号公報が挙げられる。前者は30〜100MHz、後者は15〜50MHz の何れも高周波数の超音波を用いビーム径を小さくすることにより、分解能を向上させ、内部欠陥の検出能を向上させたものである。また、後者は、超音波周波数、焦点距離および被検査板と焦点位置との関係を最適化することにより、表面近傍に存在する微小欠陥の検出を確実にし、探傷結果の定量的評価を可能としたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平5−333000号公報では表面直下の不感帯が低減されているとはいえ、皆無とは言えず、垂直探傷法によるCスキャン超音波探傷には依然として表面近傍に存在する微小欠陥が検出できないという問題が残されている。また、点集束型の送受信子を用いたCスキャン超音波探傷では、超音波送受信子を2次元的に走査して内部欠陥の検出を行うため、探傷に時間がかかるという問題点がある。
【0007】
ところで、本発明者らは、既に特開平7−253414号公報において、被検査板を挟んでラインフォーカス超音波送信子と前記超音波ビームの幅方向に複数の超音波振動子を並べてなる1次元アレー型超音波受信子とを対向配置し、前記送信子から帯状超音波ビームを被検査板に向けてほぼ垂直に送信し、被検査板に入射した超音波によって生起された内部欠陥からの反射波を前記1次元アレー型超音波受信子によって受信し、受信された超音波を増幅し、反射波のみを抽出した後に所定の振幅に達した反射波の有無を検出することを特徴とする超音波探傷方法および装置を提案し、これにより、表面直下の不感帯なしに、板厚方向の全域にわたり一度に一定幅の線状の領域を高速に探傷することが可能になった。
【0008】
しかしながら、この方法では、微小な欠陥までその有無は明瞭にわかるものの、送受信する超音波が2次元的に集束していないため、集束していない超音波ビームの幅方向の分解能が低く、欠陥の形態を判別することができないという問題があった。
この発明は、前記したような従来技術の有する課題を解消すべくなされたもので、Cスキャン超音波探傷において、被検査板の表面近くの不感帯がなく、板厚方向全断面の探傷が高速にでき、かつ、微細な内部欠陥の形態まで検出することが可能なCスキャン超音波探傷方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液中に浸漬された被検査板を挟んで、ラインフォーカス型の超音波送信子とラインフォーカス型の超音波受信子とを対向配置して走査するとともに、前記超音波送信子から線状に集束した超音波ビームを被検査板内に略垂直に入射し、前記超音波ビームの透過波と前記超音波ビームによって生起された内部欠陥からの反射波とを前記超音波受信子で受信し、受信された信号に基づいて被検査板の内部欠陥を検出する方法であって、前記超音波送信子からの線状に集束した超音波ビームと前記超音波受信子の線状に集束した受信ビームとが重なるようにして探傷する第1の工程と、前記超音波送信子からの線状に集束した超音波ビームと前記超音波受信子の線状に集束した受信ビームとが直交するようにして探傷する第2の工程と、からなることを特徴とするCスキャン超音波探傷方法である。
【0010】
また、本発明は、被検査板の表面に超音波を略垂直に送信するラインフォーカス型の超音波送信子と、被検査板を挟んで前記超音波送信子と対向する位置に配置し、超音波の透過波と、超音波によって生起された内部欠陥からの反射波とを受信するラインフォーカス型の超音波受信子と、前記超音波送信子からの線状に集束した超音波ビームと前記超音波受信子の線状に集束した受信ビームとを重なる位置から直交する位置にまで、前記超音波送信子および/または前記超音波受信子を回転する回転機構と、前記超音波送信子と前記超音波受信子とを被検査板を挟んで支持する支持アームと、該支持アームを走査する走査装置と、前記超音波受信子からパルス状の超音波ビームを送信するための電気パルスを発生する電気パルス発生装置と、前記超音波受信子からの受信信号を増幅する受信増幅器と、増幅された信号から内部欠陥からの反射波を抽出するゲート手段と、を備えたことを特徴とするCスキャン超音波探傷装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の構成と第1の工程のビームの状態を示す、一部斜視図を含むブロック線図であり、図2は本発明の第2の工程のビームの状態を示す斜視図である。
【0012】
これらの図において、21は振動子幅がWとされるラインフォーカス型の超音波送信子(以下、単に超音波送信子という)、22は同じく振動子幅がWとされるラインフォーカス型の超音波受信子(以下、単に超音波受信子という)で、薄鋼板の被検査板10を挟んで対向配置される。23は超音波送信子21、超音波受信子22を支持するコの字状の支持アームである。24は超音波受信子22と支持アーム23との間に介装されて超音波受信子22を90°回転させるための回転機構である。25は支持アーム23を走査する走査装置である。なお、超音波送信子21および超音波受信子22と被検査板10との間には、超音波伝播媒質として好適に使用される水が介在されている。
【0013】
31は内蔵したクロック回路(図示せず)から、一定の時間間隔で電気パルスを超音波送信子21に内蔵した圧電振動子(図示せず)に送信する電気パルス発生器である。32は超音波受信子22からの信号を受信する受信増幅器、33はゲート回路、34はピーク値検出回路、35はコントローラ、36は表示器、37はメモリ装置である。
【0014】
超音波送信子21は、電気パルス発生器31から一定の時間間隔で送信された電気パルスを超音波に変換し、水を介して被検査板10に略垂直に送信ラインフォーカスビーム(以下、単に送信ビームという)40を送信する。超音波受信子22は、被検査板10に入射した超音波によって生起された内部欠陥からの反射波を受信ラインフォーカスビーム(以下、単に受信ビームという)50によって水を介して受信する。受信増幅器32で増幅された受信信号はゲート回路33に送られ、ゲート回路33は内部欠陥からの反射波を、前記受信信号から抽出する。抽出した信号はピーク値検出回路34に送信され、ピーク値検出回路34では前記反射波の振幅を検出して、アナログ量またはディジタル量としてコントローラ35に出力する。そして、支持アーム23はコントローラ35からの信号で駆動される走査装置25によって走査され、これによって対向配置された超音波送信子21と超音波受信子22を被検査板10の面を方形走査し、その内部欠陥を探傷する。
【0015】
そこで、探傷の第1の工程では、図1に示したように、超音波受信子22の受信ビーム50は超音波送信子21から送信される送信ビーム40と平行になるようにされ、ラインフォーカスビームの幅Wをインデックス送り量として2次元走査がなされる。このとき、コントローラ35は欠陥反射波の振幅と走査装置25の位置信号とを表示器36に出力し、内部欠陥の2次元分布図を作成するとともに、一定のしきい値以上の振幅の欠陥反射波が検出された位置をメモリ装置37に記憶する。
【0016】
次に、探傷の第2の工程では、図2に示すように、支持アーム23と超音波受信子22との間に介装させた回転機構24によって超音波受信子22を90°回転させ、超音波受信子22の受信ビーム50が超音波送信子21から送信される送信ビーム40と直交するようにし、メモリ装置37に記憶された内部欠陥の位置の近傍で微小な測定ピッチ、たとえば0.1mm 以下(検出すべき内部欠陥の大きさにより変える)で2次元走査がなされる。このとき、コントローラ35は欠陥反射波の振幅と走査装置25の位置信号とを表示器36に出力し、内部欠陥の形態を示す2次元分布図を作成する。この第2の工程は、探傷の第1の工程で検出された欠陥すべてについて実施がなされることにより、内部欠陥を形態まで含め、検出することが可能となる。
【0017】
ここで、内部欠陥が、図3に示すように被検査板10の表面近く、すなわち被検査板10の表面11からの距離dがt/2(t;被検査板10の厚さ)以下に存在する場合の検出方法について、具体的に説明する。
すなわち、超音波送信子21から送信された超音波の送信ビーム40は、水中を伝播し、被検査板10の表面11に達すると、被検査板10に入射し、その内部に伝播する。このとき、被検査板10の内部に伝播した超音波は、内部欠陥13が超音波の伝播経路に存在すると、最初に該内部欠陥13で1回反射し、表面11に向かい、表面11で反射して、被検査板10の厚さt内を1回( 0.5往復または片道)伝播し、裏面12から水中に伝播して超音波受信子22に受信される反射波52と、最初に被検査板10の厚さt内を1回( 0.5往復または片道)伝播し、裏面12で反射し、内部欠陥13に向かい、内部欠陥13で1回反射した後、裏面12から水中に伝播し受信される反射波53が生起される。なお、上記の反射波52および53は、さらに裏面12で1回以上反射し、被検査板10の厚さt内を1往復以上して、超音波受信子22に受信される反射波が生起されるが、図示を略した。
【0018】
前出の図3に示したように、内部欠陥13が被検査板10の表面11の近く、すなわち表面からの距離dがt/2以下に存在する場合は、反射波53が反射波52よりも遅れて超音波受信子22に達することになる。
さらに、超音波受信子22で受信される信号の時間的な動きについて、図4で説明する。この図4において、符号51は被検査板10の厚さt内を1回( 0.5往復または片道)伝播した直接透過波の信号であり、符号54は被検査板10の厚さt内を1回( 0.5往復または片道)伝播し、さらに被検査板10を1往復した2次透過波の信号である。また、τは被検査板10の厚さt内を1回( 0.5往復または片道)伝播した直接透過波51が超音波受信子22に到達した時刻、τは超音波が被検査板10の厚さtを伝播するのに要する時間である。
【0019】
符号52,53は前記したように内部欠陥13による反射波であり、反射波53の伝播距離が反射波52の伝播距離よりも大きいために、反射波53が遅れて受信される。この図より、内部欠陥13による反射波53は被検査板10の厚さt内を1回( 0.5往復または片道)伝播した直接透過波51が超音波受信子22に到達した時刻τから超音波が被検査板10の厚さtを伝播するのに要する時間τ経過した以後であって、直接透過波51およびその残響による不感帯領域から外れたところに現れ、かつ、時刻τから(2×τ)経過以前であって、2次透過波54よりも早い時間に現れる。また、内部欠陥が表面に近くなるほどτ(τ;超音波が被検査板10中を距離2dだけ伝播するのに要する時間)が小さくなるが、2次透過波54よりも早い時間に現れる。そのため、内部欠陥13が表面の直下に存在しても、本発明により、内部欠陥13による反射波53を明瞭に識別して抽出できるので、確実に内部欠陥の検出が可能である。
【0020】
以上は、内部欠陥13が表面近くに存在する場合について説明したが、次に裏面12の近く、すなわち表面11からの距離dがt/2以上に存在する場合について説明する。この場合、図4と異なり内部欠陥による反射波52の伝播距離が反射波53の伝播距離よりも大きくなるので、反射波52が遅れて受信される。この反射波52が前述したと同様に、直接透過波51による不感帯領域から外れたところに現れ、また、2次透過波54よりも早い時間に現れる。そのため、内部欠陥13が裏面12の直下に存在しても、本発明により、内部欠陥13による反射波52を明瞭に識別して抽出できるので内部欠陥13が検出できるのである。このことから、内部欠陥13が表面の直下および裏面の直下を含むいずれの位置にあっても、本発明によれば、表面の不感帯がなく、内部欠陥からの反射波を明瞭に識別して抽出できるので、内部欠陥を確実に検出できるのである。
【0021】
このようにして、探傷の第1の工程においては、内部欠陥13の検出のみを目的とし、超音波送信子21から送信される送信ビーム40と超音波受信子22の受信ビーム50が平行に重なるようにして探傷を行う。両ビームが重なりあっている部分の内部欠陥を検出できるので、1回の超音波送受信で両ビームが重なりあっている領域の探傷が可能である。例えば、周波数25MHz 、振動子幅6mmのラインフォーカス型の超音波送信子21および超音波受信子22を用いると、探傷し得る幅も約6mmとなる。ところで、通常の点集束型超音波送受信子を用いたCスキャン探傷では、y方向に測定ピッチ0.1mm 以下で2次元走査する必要があり、60回以上のストローク走査が必要である。したがって、本発明の第1の探傷の工程では、従来法に比べ、1/60以下の短時間で高速に欠陥の検出が可能である。
【0022】
しかし、この第1の工程のみでは、送受信する超音波ビームが2次元的には集束していないため、集束していない方向での分解能が低く、欠陥の有無は明瞭にわかるものの、欠陥の形態まで検出することはできない。そこでこの発明では、探傷の第2の工程において、超音波受信子22を90°回転して超音波送信子21から送信される送信ビーム40と超音波受信子22の受信ビーム50が直交するようにして、前記第1段階の探傷において欠陥が検出された部位の近傍のみの探傷を行う。この場合、ラインフォーカスビームの交差によって、超音波ビームを2次元的に集束させるのと同様の分解能が得られるので、欠陥の形態まで分解能よく検出することが可能になる。この第2の工程では、ラインフォーカスビームの交差点を被検査板10に対して、例えば測定ピッチ0.1mm 以下で2次元走査する必要があるが、探傷の第1の工程で検出された内部欠陥10の近傍のみでこの走査を行えばよいので、走査が必要な領域の面積は小さく、被検査板全面を2次元走査する場合の所要時間よりもはるかに少ない時間で探傷が可能である。
【0023】
なお、上記の態様は、超音波受信子22を回転機構24を介して支持アーム23に取り付け、探傷の第1の工程が終了した後、超音波受信子22を90°回転させた後に第2の工程を行う場合について説明したが、本発明はこれに限られるものでなく、超音波送信子21を回転機構24を介して支持アーム23に取り付けて超音波送信子21を回転させるようにしてもよい。
【0024】
また、回転機構24は、図示しない駆動装置によって超音波送信子21または超音波受信子22を回転させるものでもよい。また、回転機構24は手動によって超音波送信子21または超音波受信子22を90°回転可能なように支持アーム23に超音波送信子21または超音波受信子22を取り付けたものでもよい。
また、上記の例では支持アーム23により被検査板10に対して対向配置された超音波送信子21と超音波受信子22を走査するようにしたが、被検査板10を走査するように構成してもよいことはいうまでもない。
【0025】
【実施例】
厚さ 4.0mmの薄鋼板を探傷する際に、本発明を適用した。このとき、超音波送信子21および超音波受信子22には、ラインフォーカス型で超音波の周波数が25MHz 、振動子幅Wが6mm、水中での焦点距離Fが38mmのものを用いた。そして、まず、超音波送信子21から送信される送信ビーム40と超音波受信子22の受信ビーム50が平行に重なるようにして探傷を行った。このときの超音波送信子21と超音波受信子22との位置関係は、図5に示すように、超音波送信子21と被検査板10である薄鋼板との距離Lを11mm、また超音波受信子22と薄鋼板との距離Lを11mmとし、送信ビーム40の振動子幅と受信ビーム50の振動子幅を一致させるようにして設置した。
【0026】
この第1工程の探傷を行った後、回転機構24を操作して超音波受信子22を90°回転させて、送信ビーム40と受信ビーム50とを直交させ、第1工程で検出された欠陥の近くを測定ピッチ 0.002mmとして第2工程の探傷を行った。その結果、欠陥の厚さ方向の位置によらず、10μmφの円盤状の超微小欠陥を形態まで含めて検出することができた。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、圧延金属板などの被検査板のなかの微細な介在物等の内部欠陥を、表面近くの不感帯なく、短時間で検出することが可能となり、また、欠陥の形態も詳細に評価できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成と第1の工程のビームの状態を示す一部斜視図を含むブロック線図である。
【図2】本発明の第2の工程のビームの状態を示す斜視図である。
【図3】内部欠陥からの反射波の伝播経路を示す断面図である。
【図4】受信される超音波信号と時間との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の超音波送信子と超音波受信子の位置関係を示す説明図である。
【図6】従来例を示す一部斜視図を含むブロック図である。
【符号の説明】
10 被検査板
11 表面
12 裏面
13 内部欠陥
21 超音波送信子(ラインフォーカス型の超音波送信子)
22 超音波受信子(ラインフォーカス型の超音波受信子)
23 支持アーム
24 回転機構
25 走査装置
31 電気パルス発生器
32 受信増幅器
33 ゲート回路
34 ピーク値検出回路
35 コントローラ
36 表示器
37 メモリ装置
40 送信ビーム(送信ラインフォーカスビーム)
50 受信ビーム(受信ラインフォーカスビーム)
51 直接透過波
52 内部欠陥からの反射波
53 内部欠陥からの反射波
54 2次透過波

Claims (2)

  1. 液中に浸漬された被検査板を挟んで、ラインフォーカス型の超音波送信子とラインフォーカス型の超音波受信子とを対向配置して走査するとともに、前記超音波送信子から線状に集束した超音波ビームを被検査板内に略垂直に入射し、前記超音波ビームの透過波と前記超音波ビームによって生起された内部欠陥からの反射波とを前記超音波受信子で受信し、受信された信号に基づいて被検査板の内部欠陥を検出する方法であって、
    前記超音波送信子からの線状に集束した超音波ビームと前記超音波受信子の線状に集束した受信ビームとが重なるようにして探傷する第1の工程と、前記超音波送信子からの線状に集束した超音波ビームと前記超音波受信子の線状に集束した受信ビームとが直交するようにして探傷する第2の工程と、からなることを特徴とするCスキャン超音波探傷方法。
  2. 被検査板の表面に超音波を略垂直に送信するラインフォーカス型の超音波送信子と、
    被検査板を挟んで前記超音波送信子と対向する位置に配置し、超音波の透過波と、超音波によって生起された内部欠陥からの反射波とを受信するラインフォーカス型の超音波受信子と、
    前記超音波送信子からの線状に集束した超音波ビームと前記超音波受信子の線状に集束した受信ビームとを重なる位置から直交する位置にまで、前記超音波送信子および/または前記超音波受信子を回転する回転機構と、
    前記超音波送信子と前記超音波受信子とを被検査板を挟んで支持する支持アームと、
    該支持アームを走査する走査装置と、
    前記超音波送信子からパルス状の超音波ビームを送信するための電気パルスを発生する電気パルス発生装置と、
    前記超音波受信子からの受信信号を増幅する受信増幅器と、
    増幅された信号から内部欠陥からの反射波を抽出するゲート手段と、
    を備えたことを特徴とするCスキャン超音波探傷装置。
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