JP2970720B2 - マイクロカプセル型導電性接着剤及びその製造方法 - Google Patents

マイクロカプセル型導電性接着剤及びその製造方法

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JP2970720B2
JP2970720B2 JP4285910A JP28591092A JP2970720B2 JP 2970720 B2 JP2970720 B2 JP 2970720B2 JP 4285910 A JP4285910 A JP 4285910A JP 28591092 A JP28591092 A JP 28591092A JP 2970720 B2 JP2970720 B2 JP 2970720B2
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microcapsule
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性接着剤に関す
る。詳しく言えば、本発明は、半田接合に代る接合技術
で用いるために近年注目されている、接着剤の樹脂中に
導電性微粒子を分散させた導電性接着剤に関し、更に詳
しくは、導電性微粒子表面を絶縁性樹脂で被覆したマイ
クロカプセル(MC)型導電性フィラーを含んでなる導
電性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の接着方法で接合部の導電性が必要
な場合は、半田付けか溶接などが行われ、耐熱性の面で
適応素材が限定されていた。これに対して、合成樹脂を
主体としたバインダと金属粉を主体とした導電性フィラ
ーとからなる有機物と無機物の複合体である導電性接着
剤を使用すれば、接着工程、適用素材、使用方法などに
おいて適用性が広範になる。こうしたことから、導電性
接着剤は、例えば、従来半田付けができなかったプラス
チック類(エポキシ、フェノール樹脂など)の導電接
着、液晶表示管に使用するネサガラス(商品名)の接
着、マイクロモータに使うリン青銅とカーボンブラシと
の接着、水晶振動子、sdcメータなどのリード線接着
などに欠くことのできない材料である。
【0003】特に半導体産業における最近の発展はめざ
ましく、次々にIC,LSIが開発され、量産化され続
けている。これらの半導体チップ(シリコンウエハ)の
リードフレームへの接着には、従来Au−Si共晶によ
る方法がとられていたが、低コスト化、生産性向上を目
的として、エポキシ樹脂に銀粉を混練した導電性接着剤
が多用されるようになってきた。
【0004】半導体産業で用いられるこのような導電性
接着剤の樹脂バインダには、一般的にエポキシ樹脂が用
いられているが、これ以外にポリイミド系、フェノール
系、ポリエステル系の樹脂なども一部使用されている。
一方、導電性フィラーには、金、銀、銅などの金属の微
粉末や、無定形カーボン、グラファイトの粉末が用いら
れ、そのほか、一部ではあるが、金属酸化物も使用され
ている。しかし、これらの中で最も多く使用されている
のは、価格、信頼性、実績などから銀粉である。
【0005】このように、導電性接着剤は従来の半田付
けや溶接に比べると様々な面で有利であるが、問題がな
いわけではない。例えば、この導電性接着剤をLSIチ
ップと部品搭載用パターン間に用いた場合を考えてみる
と、図3に示すように、導電性接着剤中の導電性微粒子
の量が増加すると絶縁抵抗が低くなり、隣接するパター
ン同士が導通をとる可能性が大きくなる。すなわち、導
電性接着剤に使用する導電性微粒子は大量に使用できな
いという問題がでてくる。逆に、導電性微粒子の量を少
なくすると、LSIとパターン間の導通が満足できなく
なる。
【0006】こうした問題を解決するものとして、特開
平2−103874号公報に記載されたように、導電性
微粒子表面を絶縁性樹脂で被覆する(マイクロカプセル
型導電性フィラー)という方法がある。このようなマイ
クロカプセル(MC)型導電性フィラーを用いることに
よって、それまでの異方性導電性接着剤をLSIチップ
と部品搭載用パターンとの接着に利用した場合に隣り合
うパターン間の絶縁を保つため、導電性フィラーを大量
に使用することができなかったという上述の問題は解決
された。
【0007】MC型導電性フィラーを分散させたマイク
ロカプセル型導電性接着剤で接着を行う際には、基板全
面又はICもしくはLSIチップの寸法大にマイクロカ
プセル型導電性接着剤を均一に塗布した後、チップとパ
ターン間に圧力をかけてカプセルの被覆層を破壊してこ
れらの間の導通をとり、隣り合うパターン間にはコーテ
ィング層を破壊せずにカプセル化されたままの導電性微
粒子を存在させてこれらの間の絶縁性を保つ。この手法
を用いると、導電性微粒子の量が増加しても絶縁抵抗は
低下しないので、チップとパターン間の十分な導通をと
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以前の導電性接着剤の
難点であった導通性と絶縁抵抗の両立は、上述のMC型
導電性接着剤によって解決された。
【0009】とは言うものの、微細化が進んだ近年の集
積回路にあってはファインピッチ接続が不可欠になって
おり、チップの接合用バンプと基板の電極パターンとの
接合面積がますます小さくなっていて、こうした状況に
おいてはチップとパターン間で必ずしも十分な導通が得
られず、導電性微粒子の大量使用の効果がなくなるとい
う新たな問題が生じている。
【0010】本発明は、微細化の推進される集積回路チ
ップと搭載基板とのファインピッチ接続に十分適用可能
なマイクロカプセル型導電性接着剤と、その製造方法を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロカプセ
ル型導電性接着剤は、接着性樹脂バインダとこれに分散
した導電性微粒子とを含んでなる導電性接着剤であっ
て、該導電性微粒子の表面に細かい微粉末が付着してお
り、且つ該導電性微粒子をこれらの微粉末の上から絶縁
性樹脂が被覆していて、これらの被覆された導電性微粒
子が樹脂バインダに独立して分散していることを特徴と
する。
【0012】本発明のマイクロカプセル型導電性接着剤
の製造方法は、次に掲げる工程(a)〜(c)を含むこ
とを特徴とする。 (a)導電性微粒子の表面に細かい微粉末を付着させる
工程。 (b)上記微粉末を付着させた導電性微粒子を絶縁性樹
脂で被覆してマイクロカプセル化する工程。 (c)マイクロカプセル化された上記導電性微粒子を接
着性樹脂バインダに分散させる工程。
【0013】本発明のMC型導電性接着剤においては、
導電性微粒子表面に付着させる微粉末として、シリカの
ような無機の微粉末又はポリメチルメタクリレートのよ
うな有機の微粉末を使用することができる。微粉末の粒
径は導電性微粒子の粒径の1/5以下、好ましくは1/
10以下であり、また使用する微粉末の体積は使用する
導電性微粒子の全体の体積の0.05〜10%であるの
が好ましい。微粉末は、導電性微粒子表面に静電的に付
着させることができる。
【0014】導電性微粒子としては、いずれのものを用
いても差支えない。とは言うものの、本発明においては
導電性微粒子として、表面を銀で被覆した銅粒子、又は
銀粒子を用いるのが有利である。また、導電性微粒子の
形状は、不定形、球形又は擬似球形等の任意の形状で差
支えない。
【0015】微粉末が付着した導電性微粒子の表面を覆
う絶縁性樹脂は、エポキシ樹脂とアミンとの反応硬化物
又はビスマレイミドとアミンとの反応硬化物の樹脂でよ
い。この絶縁性樹脂は、溶剤と、表面にエポキシ樹脂の
如き絶縁性樹脂の一方の原料を存在させた導電性微粒子
とからなる油相を、水にアミンの如き絶縁性樹脂の他方
の原料を溶解させてなる水相に分散させてサスペンジョ
ンを形成し、又は、絶縁性樹脂の1種類以上の原料を導
電性微粒子表面に存在させてこれを水中に分散させてサ
スペンジョンを形成し、そしてこのサスペンジョンに熱
や触媒を加えて導電性微粒子表面で原料を反応させて絶
縁性ポリマを生成させることにより、導電性微粒子表面
を被覆させることができる。
【0016】上記のサスペンジョンを形成する際の水相
の粘度は20〜1000cps であるのが好ましく、また
サスペンジョンから表面を絶縁性樹脂で被覆された導電
性微粒子(すなわちMC型導電性フィラー)を作製する
際のサスペンジョンの攪拌回転数は50〜250rpm で
あるのが好適である。
【0017】用意した導電性フィラーを分散させるべき
樹脂バインダとしては、これまでの導電性接着剤で用い
られている樹脂のいずれを使用してもよいが、一般には
エポキシ樹脂が用いられる。MC型導電性フィラーが混
入される接着剤樹脂の粘度は、150000cps 以下が
好ましい。また、本発明のマイクロカプセル型導電性接
着剤においては、マイクロカプセル型導電性フィラーの
含有量は60体積%以下であるのが好ましい。
【0018】
【作用】ファインピッチ化が進んだチップとパターン間
との導電性の接合において、先に述べたように従来必ず
しも十分な導通が得られなかったのは、樹脂バインダ中
に分散された導電性微粒子同士の接触面積が大きくな
り、凝集が起こり易くなっていたためであった。すなわ
ち、図4に示すように、従来のMC型導電性接着剤では
導電性微粒子51が全般に凝集した形で存在するため、
チップ52のバンプ53と基板54の電極55との間に
圧力をかけて接着を行った後において、微細寸法のバン
プ53と基板電極55との間に粒子が存在しないことが
あり、あるいは存在してもバンプ53と基板電極55と
の十分な導通が得られるだけの凝集微粒子が入り込めな
いことがあることが原因であった。
【0019】本発明において、導電性微粒子の表面に細
かい微粉末を付着させると、図1(a)に示した微粒子
表面に微粉末が付着していない従来の導電性微粒子61
の場合には粒子間の接触部62の面積が大きくなって凝
集が起こり易くなるのに比べて、図1(b)に示すよう
に導電性微粒子同士の接触は微粉末63を介しての点接
触となり、凝集が起こりにくくなる。
【0020】このように凝集を起こしにくくした導電性
微粒子を付着した微粉末の上から絶縁性樹脂で被覆する
ことによって得られるMC型導電性フィラーは、バイン
ダ樹脂への分散性が良好になる。そして導電性フィラー
の分散性が良好なため、接着剤への導電性フィラーの大
量使用の効果が損なわれずに大きくなり、そのためチッ
プと基板とを接合した際にバンプ下に確実にフィラーが
存在し、導通が確実になる。
【0021】この明細書で、導電性微粒子が樹脂バイン
ダに「独立に分散している」と言うのは、絶縁性樹脂の
被覆によりマイクロカプセル化された個々の導電性微粒
子が樹脂バインダ中に互いに独立して存在することを意
味するが、加圧による接着後の導通不良の原因とならな
い程度の、導電性微粒子同士が集合してできた小さな凝
集塊が存在していても差支えはない。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
【0023】実施例1 以下に示す手順により、本発明のマイクロカプセル型導
電性接着剤を調製した。この接着剤の調製のために用い
た材料は次の通りである。
【0024】・導電性微粒子:銅粒子表面を銀メッキし
て被覆したもの(以下「Ag/Cu粒子」と略記)であ
って、平均粒径5μmの擬似球形形状の粒子。 ・微粉末:シリカ(粒径0.01〜0.1μm)。 ・カップリング剤:チタネート系カップリング剤。 ・マイクロカプセル化用樹脂原料:ビスフェノールA型
エポキシ樹脂(BAP)、テトラエチレンペンタミン
(TEPA)。 ・接着剤:エポキシ系一液性接着剤(油化シェルエポキ
シ社)。
【0025】(1)Ag/Cu粒子のシリカ微粉末によ
る分散 Ag/Cu粒子に体積比で1.5%の割合でシリカ微粉
末を添加し、これを分散機を用いて混合し、Ag/Cu
粒子表面にシリカ微粉末を静電的に付着させた。
【0026】(2)Ag/Cu粒子の分散状態の観察 (1)でシリカを付着させたAg/Cu粒子の分散状態
を走査型電子顕微鏡(SEM)像により観察した。Ag
/Cu粒子の分散は均一であることが認められた。
【0027】(3)マイクロカプセル型導電性フィラー
の作製 BPAとTEPAとの硬化物でAg/Cu粒子を被覆し
た。まず、水400ml中にポリビニルアルコール20g
と乳化剤2g、TEPA10gを溶解させて水相を作製
した。また、ジクロロエタン15mlにBPA 7gを溶
解させ、更に、チタネート系カップリング剤処理したA
g/Cu粒子((1)でシリカ微粉末を付着させたも
の)7gを加えて油相を作製した。この油相に20分間
超音波照射することにより、凝集しているAg/Cu粒
子を分散させた。次に、ホモジナイザで水相を3000
rpm で攪拌しながら油相を徐々に滴下し、Ag/Cu粒
子の表面に油相が存在するサスペンジョンを作製した。
このサスペンジョンを60℃に保って、スリーワンモー
タ攪拌機により180rpm で6時間攪拌した。この後、
作製したマイクロカプセル型導電性フィラーを分離し、
100℃で2時間乾燥させた。
【0028】(4)マイクロカプセル型導電性フィラー
の分散状態および断面の観察 こうして作製したMC型フィラーの分散状態を観察し
た。また、作製したフィラーをエポキシ樹脂中に埋包
し、エポキシ樹脂を硬化させ、これをミクロトームで切
断して、マイクロカプセル型導電性フィラーの断面の観
察を行った。MC型導電性フィラーは均一に分散してお
り、またAg/Cu粒子表面を絶縁性の樹脂が均一に被
覆していた。
【0029】(5)マイクロカプセル型導電性フィラー
の絶縁の確認 作製したフィラーを酸化スズインジウム(ITO)が表
面に被覆されている2枚のガラス基板間に分散させ、ガ
ラス基板間に圧力をかけずに、ITO被覆間の導通の有
無によりフィラーの絶縁を調べた。ITO間の導通は認
められず、マイクロカプセル型導電性フィラーの絶縁が
確認された。
【0030】(6)導電性接着剤の製造 エポキシ系一液性接着剤に(3)で作製したマイクロカ
プセル型導電性フィラーを体積比で20%混入し、充分
に攪拌してフィラーを分散させ、マイクロカプセル型導
電性接着剤を製造した。
【0031】(7)チップと基板のボンディング 電極間隔50μm、電極間ピッチ150μmの基板に、
(6)で作製した導電性接着剤を厚さ90μmで均一に
塗布し、これとバンプ付けしたガラスチップ(224ピ
ン)との熱圧着を、200℃、30秒、30g/バンプ
の条件で行った。
【0032】(8)導通試験、絶縁試験 (7)でボンディングしたものの導通試験、絶縁試験を
行った。接合したチップと基板間の導通抵抗は一接続点
当り0.1Ωと良好な値を示した。また、隣り合うパタ
ーン間の絶縁性については、フィラーの混入量が体積比
で20%(ダイボンド用の銀ペーストとほぼ同量)とい
う大量使用にもかかわらず、隣接パターン間の絶縁性は
全て1011Ω以上と良好であった。
【0033】(9)チップと基板との接合状態の観察 (7)でボンディングしたものの断面を観察し、チップ
と基板に対するフィラーの接合状態を観察した。図2
(b)に模式的に示すように、カプセルの被覆が破壊さ
れた導電性微粒子1′がチップ2のバンプ3と基板4の
電極5との間に十分介在していた。これは、接着剤に均
一に分散したMC型導電性フィラー1が、図2(a)に
模式的に示すように圧着による接合前にバンプ3と基板
電極5との間に十分に存在したためである。
【0034】実施例2 マイクロカプセル化用樹脂原料として、BPA及びTE
PAの代りにビスマレイミド(BMI)10g、TEP
A 10g、ジアザビシクロウンデセン0.1gを用い
た以外は、実施例1と同じ方法及び条件でMC型導電性
フィラー及びMC型導電性接着剤を作製し、そして同一
の評価を行った。
【0035】作製したマイクロカプセル型導電性フィラ
ーの観察では、実施例1と同様に絶縁性のポリマが導電
性微粒子を完全に被覆していた。フィラーの分散は均一
であった。
【0036】得られたMC型導電性フィラーの絶縁性、
チップと基板とのボンディング後のチップと基板間の導
通抵抗及び隣接パターン間の絶縁抵抗、そしてチップの
バンプと基板の電極との接合状態も、実施例1と同じ結
果であった。
【0037】実施例3 微粉末として、粒径が(a)0.5μm、(b)0.8
μm、(c)1.1μmの3種類のポリメチルメタクリ
レートを用いた以外は実施例1と同一の実験を行った。
得られた結果を次に示す。
【0038】(i)ポリメチルメタクリレートを付着さ
せたAg/Cu粒子の分散状態 粒子(a),(b)を用いたものは実施例1と同一の結
果を示したが、(c)を用いたものは凝集粒子が多かっ
た。
【0039】(ii) MC型導電性フィラーの分散状態及
び断面の観察 分散状態については(a),(b)を用いたものは実施
例1と同一の結果を示したが、(c)を用いたものは凝
集粒子が多かった。また断面は(a)〜(c)全て実施
例1と同一の結果を得た。
【0040】(iii) MC型フィラーの絶縁性の確認 (a)〜(c)を用いたもの全て実施例1と同一の結果
を得た。
【0041】(iv) 導通抵抗の測定 (a),(b)を用いたものは実施例1と同一の結果を
示した。(c)を用いたものは一接続点当り1.1Ωと
高かった(バンプ下に存在するフィラーが少ないためと
考えられる)。
【0042】(v)絶縁抵抗の測定 (a)〜(c)を用いたもの全て実施例1と同一の結果
を得た。
【0043】(vi) チップと基板(バンプと電極パッ
ド)の接合状態の観察 (a),(b)を用いたものは実施例1と同一の状態で
あるが、(c)を用いたものはバンプ下に存在するフィ
ラーの量が少なかった。
【0044】以上の結果から、微粉末の粒径は導電性微
粒子の粒径の1/5以下が望ましい。
【0045】実施例4 導電性微粒子表面に付着させる微粉末の体積を導電性微
粒子の体積の(a)0.04%、(b)2.0%、
(c)11%にした以外は実施例1と同一の実験を行っ
た。
【0046】(i)シリカ微粉末を付着させたAg/C
u粒子の分散状態 (b)では実施例1と同一の結果を得たが、(a)では
凝集粒子が多かった。また、(c)ではフィラーは分散
していたが、未付着のシリカ微粉末が残留していた。
【0047】(ii)MC型導電性フィラーの分散状態及
び断面の観察 分散状態については(b),(c)を用いたものは実施
例1と同一の結果を示したが、(a)のものは凝集粒子
が多かった。また断面は(a)〜(c)すべて実施例1
と同一の結果を得た。
【0048】(iii) MC型フィラーの絶縁性の確認 (a)〜(c)を用いたもの全て実施例1と同一の結果
を得た。
【0049】(iv) 導通抵抗の測定 (b)では実施例1と同一の結果を得たが、(a)では
一接続点当り1.2Ω(バンプ下に存在するフィラーの
量が少ないため)、(c)では一接続点当り5.1Ω
(シリカが過剰に存在するため接合の妨げとなってい
る)と高い値を示した。
【0050】(v)絶縁抵抗の測定 (a)〜(c)を用いたもの全て実施例1と同一の結果
を得た。
【0051】(vi)チップと基板(バンプと電極パッ
ド)の接合状態の観察 (b),(c)を用いたものは実施例1と同一の状態で
あるが、(a)を用いたものはバンプ下に存在するフィ
ラーの量が少なかった。
【0052】以上の結果から、導電性微粒子表面に付着
させる微粉末の体積は導電性微粒子の体積の0.05〜
10%が望ましい。
【0053】実施例5 MC型導電性フィラー作製時の水相の粘度を10cps ,
100cps ,800cps 、1100cps として、それぞ
れの粘度でMC型導電性フィラーを作製した以外は、実
施例1と同一の実験を行った。その結果、粘度が10cp
s のものは導電性微粒子が沈降し、1100cps のもの
はサスペンジョンが作製できずMC型導電性フィラーは
作製できなかった。しかし、100cps ,800cps の
ものはMC型導電性フィラーを作製でき、実施例1の結
果と同一の結果を得た。
【0054】以上から、水相の粘度は20〜1000cp
s であることが望ましい。
【0055】実施例6 MC型導電性フィラー作製時の攪拌回転数を40rpm ,
180rpm ,260rpm でMC型導電性フィラーを作製
した以外は実施例1と同一の実験を行った。その結果、
回転数40rpm の場合には導電性フィラーが沈降し、2
60rpm の場合には導電性微粒子がフラスコ壁面の大部
分に付着してしまい、MC型導電性フィラーは作製でき
なかった。しかし、180rpm の場合には作製でき、実
施例1の結果と同一の結果を得た。
【0056】以上から、攪拌回転数は50〜250rpm
が望ましい。
【0057】実施例7 MC型導電性フィラーを混入する接着剤の粘度を700
00cps 又は160000cps とした以外は実施例1と
同一の方法で実験を行った。その結果、70000cps
の場合には実施例1と同じ結果を得たが、160000
cps の場合には粘度が高すぎて、MC型フィラーを接着
剤に混入できなかった。
【0058】以上から、接着剤の粘度は150000cp
s 以下が望ましい。
【0059】実施例8 MC型導電性接着剤におけるMC型導電性フィラーの含
有量を30 vol%又は70 vol%とした以外は実施例1
と同一の実験を行った。その結果、30 vol%の場合に
は実施例1と同一の結果を得たが、70 vol%の場合に
は配合量が多すぎて接着剤に混入できなかった。
【0060】以上の結果からマイクロカプセル型導電性
フィラーの含有量は60 vol%以下が望ましい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマイクロ
カプセル型導電性接着剤を用いれば、ファインピッチ化
の進んだ最新の集積回路チップと搭載基板とのファイン
ピッチ接続が可能になり、半導体産業の今後の発展に寄
与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面に微粉末を付着させることによる導電性微
粒子の分散性向上の原理を模式的に説明する図であっ
て、(a)は表面に微粉末が付着していない微粒子の凝
集を示す図、(b)は表面に付着した微粉末のために導
電性微粒子同士の接触が点接触となって凝集が起こりに
くくなることを説明する図である。
【図2】本発明のマイクロカプセル型導電性接着剤を用
いたチップと基板との接合を模式的に説明する図であっ
て、(a)は圧着による接合前、(b)は接合後の接合
部を示す図である。
【図3】マイクロカプセル型導電性接着剤中の導電性微
粒子の量と、接合部の導通性との関係及び隣接接合部間
の絶縁抵抗との関係を模式的に示すグラフである。
【図4】マイクロカプセル化された導電性微粒子が凝集
している導電性接着剤を用いてチップと搭載基板とを接
合した場合の接合部を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1,51…マイクロカプセル化された導電性微粒子 1′…カプセルの被覆が破壊された導電性微粒子 2,52…チップ 3,53…バンプ 4,54…搭載基板 5,55…基板電極 61…導電性微粒子 62…微粒子同士の接触部 63…微粉末
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−103874(JP,A) 特開 平4−149237(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 9/02 H01B 1/00 - 1/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性樹脂バインダとこれに分散した導
    電性微粒子とを含んでなる導電性接着剤であって、該導
    電性微粒子の表面に細かい微粉末が付着しており、且つ
    該導電性微粒子をこれらの微粉末の上から絶縁性樹脂が
    被覆していて、これらの被覆された導電性微粒子が樹脂
    バインダに独立して分散していることを特徴とするマイ
    クロカプセル型導電性接着剤。
  2. 【請求項2】 前記導電性微粒子が表面を銀で被覆した
    銅粒子又は銀粒子であり、前記微粉末がシリカ又はポリ
    メチルメタクリレートの粉末であって、該微粉末が表面
    に付着した導電性微粒子の含有量が60体積%以下であ
    ることを特徴とする、請求項1記載のマイクロカプセル
    型導電性接着剤。
  3. 【請求項3】 次に掲げる工程(a)〜(c)を含むこ
    とを特徴とするマイクロカプセル型導電性接着剤の製造
    方法。 (a)導電性微粒子の表面に細かい微粉末を付着させる
    工程。 (b)上記微粉末を付着させた導電性微粒子を絶縁性樹
    脂で被覆してマイクロカプセル化する工程。 (c)マイクロカプセル化された上記導電性微粒子を接
    着性樹脂バインダに分散させる工程。
  4. 【請求項4】 前記微粉末を前記導電性微粒子の表面に
    静電的に付着させることを特徴とする、請求項3記載の
    方法。
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