JP2970138B2 - フィルム給送装置 - Google Patents

フィルム給送装置

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JP2970138B2
JP2970138B2 JP30971891A JP30971891A JP2970138B2 JP 2970138 B2 JP2970138 B2 JP 2970138B2 JP 30971891 A JP30971891 A JP 30971891A JP 30971891 A JP30971891 A JP 30971891A JP 2970138 B2 JP2970138 B2 JP 2970138B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装填されたパトローネ
のパトローネスプールを回転させてパトローネ内にフィ
ルムを電動にて巻戻すフィルム給送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動巻戻しカメラには、フィルムリーダ
部がパトローネ内に完全に巻込まれた状態で巻戻しを停
止させるもの、リーダ部がパトローネから少し露出した
状態で巻戻しを停止させるもの、あるいは両者のどちら
かを使用者が選択可能なものがある。そして従来は、い
ずれの巻戻し方式にしても、巻戻中にフィルムのパーフ
ォレーションを検出素子(スプロケット、フォトリフレ
クタ等)にて検出し、フィルムリーダ部の最後のパーフ
ォレーション(最もフィルム先端側のパーフォレーショ
ン)が検出されてもうパーフォレーションが検出されな
くなった時点から計時を開始し、予め設定された所定時
間の計時が終了すると巻戻し動作を停止するようにして
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の巻戻し方法には以下の欠点がある。 (1)フィルムリーダ部をパトローネ内に巻き込んで停
止させる場合:この場合は、カメラの電池消耗状態・環
境温度・フィルム巻戻しトルク等のばらつきによる巻戻
し速度の変化があっても、確実にフィルムリーダ部がパ
トローネに巻込まれた状態で巻戻しを停止するために、
上記計時時間を長めに設定している。このため通常はフ
ィルムリーダ部がパトローネ内に巻込まれた後もある程
度余分にパトローネスプールが回転されることになり、 (I) 迅速なフィルム交換の妨げになる (II) 使用者が煩わしく感ずる (III)電源電池が無駄に浪費される などの問題がある。 (2)リーダ部がパトローネから少し露出した位置で停
止させる場合:上記(1)で述べた巻戻し速度のばらつ
きのため、計時時間の設定が難しく、またリーダ部の露
出量がばらつく。
【0004】本発明の目的は、フィルム巻戻し時にフィ
ルムリーダ部をパトローネ内に巻き込む場合にパトロー
ネスプールが余計に回転されることがなく、またリーダ
部をパトローネから少し露出させる場合にその露出量が
一定となるようなフィルム給送装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1およ
び図2に対応づけて説明すると、請求項1〜5の発明
は、装填されたパトローネ10のパトローネスプール1
2をモータ27により回転させてパトローネ10内にフ
ィルム11を巻戻すフィルム給送装置に適用される。そ
して、フィルム巻戻し中にフィルム11のリーダ部が所
定位置に達したことを検出する第1の検出手段32と、
フィルム巻戻し量を検出する第2の検出手段31と、リ
ーダ部をパトローネ外に残した状態で巻戻しを停止する
第1のモードと、リーダ部をパトローネ内に全て巻き込
んだ状態で巻戻しを停止する第2のモードとを切換える
切換手段SW2と、第1のモードが設定されているとき
には、第1の検出手段32によりリーダ部が所定位置に
達したことが検出された後、第2の検出手段31によっ
て検出されるフィルム巻戻し量が第1の所定量に達した
時点でモータ27を停止し、第2のモードが設定されて
いるときには、第1の検出手段32によりリーダ部が所
定位置に達したことが検出された後、第2の検出手段3
1によって検出されるフィルム巻戻し量が第1の所定量
より多い第2の所定量に達した時点でモータ27を停止
する制御手段41とを具備し、これにより上記問題点を
解決する。請求項2の発明は、第2の検出手段が、パト
ローネスプールを回転させるための駆動軸の回転量を検
出することでフィルム巻戻し量を検出するようにしたも
のである。請求項3の発明は、第2の検出手段が、パト
ローネスプールと一体のバーコードの回転を検出するこ
とによりフィルム巻戻し量検出するようにしたものであ
る。請求項4の発明は、装填されたパトローネのフィル
ムの長さを検知し、このフィルムの長さに基づいて上記
第1および第2の所定量をそれぞれ決定するようにした
ものである。請求項5の発明は、フィルム巻戻し中にフ
ィルムのリーダ部が所定位置に達したことを検出する第
1の検出手段と、フィルム巻戻し量を検出する第2の検
出手段と、装填されたパトローネのフィルムの長さを検
知するフィルム長さ検知手段と、検知されたフィルムの
長さに基づいてフィルム巻戻し量に関する所定量を求
め、第1の検出手段によりリーダ部が所定位置に達した
ことが検出された後、第2の検出手段によって検出され
るフィルム巻戻し量が上記所定量に達した時点でモータ
を停止する制御手段とを具備するものである。請求項6
の発明は、パトローネスプールの回転角に応じてフィル
ムの使用状態を表示する機構を有するパトローネが装填
可能とされ、装填されたパトローネのパトローネスプー
ルをモータにより回転させてパトローネ内にフィルムを
巻戻すフィルム給送装置に適用される。そして、フィル
ム巻戻し中にフィルムのリーダ部が所定位置に達したこ
とを検出する第1の検出手段と、フィルム巻戻し量を検
出する第2の検出手段と、第1の検出手段によりリーダ
部が所定位置に達したことが検出された後、第2の検出
手段によって検出されるフィルム巻戻し量が所定量に達
した時点で巻戻し完了信号を出力する信号出力手段と、
巻戻し完了信号の出力後、巻戻されたフィルムの使用状
態を表示する回転角でパトローネスプールが停止するよ
うモータを停止する制御手段とを具備する。請求項7の
発明は、パトローネスプールの回転量を検出することで
フィルム巻戻し量を検出するとともに、このフィルム巻
戻し量に基づいてモータの停止タイミングを決定するよ
うにしたものである。
【0006】
【作用】(1)請求項1の発明 第1のモードが設定されているときには、第1の検出手
段32によりリーダ部が所定位置に達したことが検出さ
れた後、第2の検出手段31によって検出されるフィル
ム巻戻し量が第1の所定量に達した時点でモータ27が
停止される。一方、第2のモードが設定されているとき
には、第1の検出手段32によりリーダ部が所定位置に
達したことが検出された後、第2の検出手段31によっ
て検出されるフィルム巻戻し量が第1の所定量より多い
第2の所定量に達した時点でモータ27が停止される。 (2)請求項5の発明 フィルム長さ検知手段によって検知されたフィルムの長
さに基づいてフィルム巻戻し量に関する所定量が求めら
れ、第1の検出手段によりリーダ部が所定位置に達した
ことが検出された後、第2の検出手段によって検出され
るフィルム巻戻し量が上記所定量に達した時点でモータ
が停止される。 (3)請求項6の発明 第1の検出手段によりリーダ部が所定位置に達したこと
が検出された後、第2の検出手段によって検出されるフ
ィルム巻戻し量が所定量に達した時点で巻戻し完了信号
が出力される。巻戻し完了信号の出力後、巻戻されたフ
ィルムの使用状態を表示する回転角でパトローネスプー
ルが停止するようモータが停止される。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0008】
【実施例】
−第1の実施例− 図1〜図4により本発明の一実施例を説明する。図2は
カメラのフィルム巻戻し機構を示す斜視図である。10
はフィルムパトローネであり、このパトローネ10内に
は、フィルム11がパトローネスプール12に巻回され
た状態で収納されている。パトローネスプール12の上
部および下部には係合部12aが設けられ、パトローネ
10がカメラのパトローネ室21に装填されたとき、所
定の回転位相で上下いずれかの係合部12aがフォーク
22と係合される。本実施例では、図示下部の係合部1
2aがフォーク22と係合されるものとする。
【0009】フォーク22は、軸23に対して上下動可
能にかつ軸23と一体に回転可能に支持され、ばね24
により常に上方に付勢されている。したがってパトロー
ネ装填時にパトローネスプール12とフォーク22との
位相が合わず両者が係合されない場合には、フォーク2
2がばね24の付勢力に抗して下方に退避され、その
後、フォーク22が回転して両者の回転位相が合うとば
ね24の付勢力によりフォーク22が突出して係合が行
われる。
【0010】また軸23の下部に一体に同軸で設けられ
たフォークギア25には、ギアG1,G2,遊星歯車機
構26およびギアG3,G4を介してフィルム給送モー
タ27のR方向の回転が伝達され、これによりフォーク
22が図示時計回り方向に回転する。このフォーク22
の回転によりパトローネスプール12が同方向に回転し
てフィルム11がパトローネ10内に巻戻される。また
モータ27のF方向の回転は、ギアG1,G2,遊星歯
車機構26,ギアG5および不図示のギア列を介して巻
上スプール(不図示)に伝達され、巻上スプールの回転
によりフィルム11が巻上げられる。
【0011】31は、上記フォークギア25の上面に設
けられた白黒のパターンを検出するフォトリフレクタで
あり、白パターンがフォトリフレクタ31の下を通過す
るたびに1パルスの信号が出力される。この例では、フ
ォークギア25、すなわちフォーク22が22.5度回
転するごとに1パルスの信号が出力されるようになって
いる。したがってそのパルス数を計数することによりフ
ォーク22の回転量、つまりフィルム11の移動量が検
出できる。また32は、フィルム11のパーフォレーシ
ョンを検出するフォトリフレクタである。
【0012】図1はカメラの制御系を示している。演算
制御回路41には、上述したフィルム給送モータ27、
フォトリフレクタ31,32、パトローネ10のDXコ
ード10aから撮影駒数やISO感度等を検出する情報
読み取り回路42が接続されるとともに、フィルム巻戻
しスイッチSW1および巻戻し形態選択スイッチSW2
が接続されている。巻戻しスイッチSW1は、フィルム
11の巻戻し開始を指令するスイッチであり、巻戻し形
態選択スイッチSW2は、巻戻し時にフィルム11のリ
ーダ部を完全にパトローネ10内に巻き込むか、あるい
はリーダ部を少し露出させるかを選択するスイッチであ
る。
【0013】すなわち本実施例では、(1)スイッチS
W2がオフの場合には、フィルムリーダ部先端をフォト
リフレクタ32から距離L1(図3)の位置P1まで巻
戻す、すなわちリーダ部を完全にパトローネ10内に巻
き込む一方、(2)スイッチSW2がオンの場合には、
リーダ部先端をフォトリフレクタ32から距離L2の位
置P2まで巻戻す、すなわちリーダ部をパトローネ10
から少し露出させるように構成されている。
【0014】ここで、現行135型パトローネでは、パ
トローネスプール12のフィルム巻付け部分の半径r
(図3)、およびフィルム11の厚さを含めた半径(以
下、フィルム巻付け半径)Rは、撮影駒数、つまりフィ
ルムの長さが同一であればメーカによらず殆ど同一であ
る。しかし撮影駒数によって巻付け半径Rは異なり、こ
の巻付け半径Rが異なると、所定量フィルムを巻戻すの
に必要なパトローネスプール12の回転量も異なってく
る。そこで本実施例では、巻戻し時にフィルムリーダ部
がフォトリフレクタ32を通過したときのフィルム巻付
け半径Rをフィルム11の撮影駒数(例えば12枚,2
4枚,36枚など)に基づいて計算し、更にこのフィル
ム巻付け半径Rから、リーダ部先端がフォトリフレクタ
32を過ぎてからL1あるいはL2だけ巻戻されるのに
要するパトローネスプール12の回転量を求めるように
している。
【0015】次に、図4のフローチャートに基づいて演
算制御回路41によるフィルム巻戻し制御の手順を説明
する。上記巻戻しスイッチSW1がオンされると図4の
プログラムが起動され、まずステップS1でフィルム給
送モータ27(図2)をR方向に回転させる。これによ
り、フォーク22が時計回り方向に回転してフィルム1
1の巻戻しが開始される。次にステップS2では、情報
読み取り回路42を介してパトローネ10のDXコード
10aからフィルム11の撮影駒数を読み取るととも
に、ステップS3で巻戻し形態選択スイッチSW2のオ
ン・オフ状態を読み取ってステップS4に進む。
【0016】ステップS4では、読み取った撮影駒数か
ら上述したようにフィルムリーダ部がフォトリフレクタ
32を通過したときのフィルム巻付け半径Rを計算する
とともに、この巻付け半径RとスイッチSW2のオン・
オフ状態に基づいて、パーフォレーションPが検出され
なくなってからフィルムリーダ部先端がP1あるいはP
2に達するまでの所定巻戻し量をフォトリフレクタ31
のパルス数として求める。すなわち、スイッチSW2が
オンであればP1に達するまでのパルス数が、スイッチ
SW2がオフであればP2に達するまでのパルス数Ps
が求められる。
【0017】次いでステップS5ではフォトリフレクタ
32によりパーフォレーションPが検出されなくなるの
を待つ。フィルムリーダ部の最後のパーフォレーション
(最もフィルム先端側のパーフォレーション)が検出さ
れてもうパーフォレーション信号が入力されなくなると
ステップS5が肯定され、ステップS6でフォトリフレ
クタ31からのパルス信号の計数を開始する。そして、
ステップS7でパルス数の計数値が上記ステップS4で
求められたパルス数Psに達するまで待ち、パルス数P
sに達するとリーダ部先端がP1あるいはP2に達した
と判断し、ステップS8で巻戻し完了信号を出力してフ
ィルム給送モータ27を停止させ、その後、処理を終了
させる。
【0018】以上の手順によれば、フィルムリーダ部の
最も先頭のパーフォレーションPが検出された時点、す
なわちフィルムリーダ部が所定位置に達した時点から上
記パルスカウントが開始され、そのカウント値(フィル
ム巻戻し量に相当する)が所定数Psに達すると、巻戻
し完了信号が出力されてフィルム巻戻しが停止される。
上記所定パルス数Psは、上述したように巻戻し形態選
択スイッチSW2のオン・オフ状態によって異なる。
【0019】以上により、スイッチSW2がオフの場合
には、フィルムリーダ部が図3のP1に達した時点、つ
まりフィルムリーダ部が完全に巻き込まれた時点でフィ
ルム巻戻しが停止し、それ以上パトローネスプールが回
転されることはない。一方、スイッチSW2がオンの場
合には、フィルムリーダ部がP2に達した時点、つまり
フィルムリーダ部が少し露出されている時点でフィルム
給送が停止される。そして、上述の如くフィルム巻戻し
量を検出して巻戻しを停止するようにしているので、こ
の場合のリーダ部露出量は、カメラの電池消耗状態・環
境温度・そのパトローネのフィルム巻戻しトルク等のば
らつきによる巻戻し速度の変化があっても常に一定であ
る。
【0020】また特に本実施例では、巻戻し時にフィル
ムリーダ部がフォトリフレクタ32を通過したときのフ
ィルム巻付け半径Rを撮影駒数に基づいて計算し、この
フィルム巻付け半径Rからリーダ部先端がフォトリフレ
クタ32を過ぎてからL1あるいはL2だけ巻戻される
のに要するパトローネスプール12の回転量を求めてい
るので、フィルムの撮影駒数に拘らず適正な制御が行え
る。
【0021】以上の実施例の構成において、フォトリフ
レクタ32が第1の検出手段を、フォトリフレクタ31
が第2の検出手段を、演算制御回路41が制御手段およ
びフィルム長さ検知手段をそれぞれ構成する。
【0022】なお、第2の検出手段はフォトリフレクタ
31に限定されず、例えばフォトインタラプタや磁気を
用いた回転検出手段、あるいは摺動ブラシ接点を用いた
ものなど種々のものが適用可能である。また第1の検出
手段も、フォトリフレクタ32以外にフォトインタラプ
タや、フィルム11に連動して回転するスプロケットな
どを用いることができる。例えばスプロケットの場合に
は、最も先端側のパーフォレーションがスプロケットか
ら外れて回転しなくなった時点でフィルムリーダ部が所
定位置に達したと判断するようにすればよい。
【0023】さらに、簡易的なカメラでは、フィルム1
1の撮影枚数の違いによる巻付け半径Rの違いを無視
し、スイッチSW2の信号のみで所定パルス数Psを決
定するようにしてもよく、この場合でもリーダ部をある
程度の精度で停止させることが出来る。
【0024】−第2の実施例− 次に、図5〜図18により本発明の第2の実施例を説明
する。上述した第1の実施例では、フィルムリーダ部が
パトローネ内に完全に巻込まれた状態で巻戻しを停止さ
せるか、あるいはリーダ部がパトローネから少し露出し
た状態で巻戻しを停止させるかを選択可能な例を示した
が、本実施例では、フィルムリーダ部が必ずパトローネ
内に完全に巻込まれた状態で巻戻しを停止させる例を示
す。また本実施例は、本出願人が先に提案した特願平2
−189994号明細書中に示されたパトローネを用い
るものである。
【0025】上記特願平2−189994号明細書中に
開示されたものは、フィルムの使用状態(未使用・途中
取出し・使用済み)をパトローネスプールの停止位置に
より表示可能としたもので、フィルム巻戻し終了時にカ
メラのスプール駆動装置によってそのときの使用状態を
示す所定の回転位置でスプールを停止させるものであ
る。以下、その構成について詳細に説明する。
【0026】〜パトローネ概要〜 図5(a),(b),(c),および図6は本実施例の
パトローネを示し、このパトローネ110は、例えば米
国特許第4,832,275号公報に示されるもの同様に、円筒
状本体部110aと突出したリップ部110bを有し、
図6の様に二分割された一対のケース112,113に
より構成され、更に内部にはパトローネスプール111
に巻き付けられる不図示のフィルム収納空間が形成さ
れ、フィルム押出・巻取機構(不図示)等が内蔵され
る。フィルム先端が初めからパトローネ内に取り込まれ
ており、パトローネスプール111が反巻込み方向に回
転させられるとフィルムがパトローネ110から送り出
される構成となっている。このような構成であるから、
フィルム使用状態に係わらず、パトローネがカメラから
取り出されるとき(巻戻終了時)には、フィルム101
(図13)は常にパトローネ10内に巻き込まれた状態
になるようにする。
【0027】〜表示機能の概要〜 パトローネ110の上端面は、図5に示すように四分割
され、その三領域にパトローネ110内のフィルム使用
状態を表示する三つの表示部として「1」、「2」、
「3」の表示記号114a,114b,114cが印刷
等で表示されている。一方、スプール111の上面に
は、スプール111の回転停止位置に応じて上記表示記
号114a,114b,114cのいずれかを指示する
指標111aが設けられ、この指標111aがいずれを
指示するかによってフィルム11の使用状態が表示され
る。具体的には、「1」の表示記号114aが全く新し
い未使用(未露光)のフィルム、「2」の114bが一
枚以上で最終駒までは至らない途中まで撮影してからカ
メラから取り出した途中取出しフィルム、「3」の11
4cが最終駒まで撮影が終了した使用済み(撮影済み)
フィルムに対応し、それぞれを指示した状態を図5
(a),(b),(c)に示す。この表示機構により使
用者は、パトローネ110を見てそのフィルム使用状態
を知ることができ、2重露光を防止することができる。
【0028】〜途中取出しの概要〜 フィルムの途中駒まで撮影したパトローネを巻戻して取
り出す場合、既に何枚目まで撮影が終了しているかの情
報をパトローネ110上またはフィルム11上の記録媒
体に記録すると共に(記録の手段については省略す
る)、フィルム巻戻終了時にスプール111の回転停止
位置を図5(b)の様に「2」の位置(途中取り出しフ
ィルムに対応する)に制御する。このパトローネ110
の再装填時は、カメラ140がフィルム使用状態を
「2」と識別し、先に記録された情報を読み取り、未露
光部分に対し撮影を続行する。
【0029】次に、パトローネ110の細部について図
7〜図12も参照して説明する。図6において、リング
116および係止輪117は、パトローネ110がカメ
ラに装填されていない単体時にスプール111の回転を
規制することで、指標111aの指示位置が不用意に変
わって誤った表示をするのを防止する機構である。すな
わちスプール111の回転により「1」、「2」、
「3」の3つの表示状態の相互間で指示位置がずれるの
を防ぐ。
【0030】リング116はパトローネ110下方でス
プール111に嵌合し、突起116aがスプール111
の溝と係合するため両者は一体的に回転する。係止輪1
17はリング116の外周に位置し、リング116の外
周に設けられた突起116b,116cと選択的に係合
する爪部117aを内周部に有するばね材からなり、突
出した引っ掛け部117b,117cが図9の様にパト
ローネ110のケース112,113の下部接合部に形
成された引っ掛け溝112a,112b,113a,1
13bに引っ掛けられて保持される。そして図7の様に
パトローネ110単体時には、爪部117aが突起11
6b,116cと係合し、スプール111の回転を規制
する。
【0031】尚、この状態では図10から明らかな様
に、突起116b,116cの間隔内(フィルムの3つ
の状態に対応して3カ所ある)でスプール111は回転
可能であるが、この間隔内で回転しても、指標111a
が表示記号114a,114b,114cの各領域から
外れることはない。
【0032】フィルム巻戻終了時は、この3つの間隔内
のどれかフィルム使用状態に対応するところにスプール
111が停止する様に制御する。その制御機構について
は後述する。このリング116と係止輪117の係合は
パトローネ110のカメラへの装填時には解除される。
即ち、図7のようにカメラ140のパトローネ室141
底部には規制解除ピン142が設けられ、パトローネ1
10側の穴112cに係入し、係止輪117を図7中想
像線で示す様に、そのばね性に抗して押し上げて爪部1
17aを突起116b,116cと係合しない位置に保
持し、スプール111の自由な回転を許容するように構
成されている。この場合、係止輪117はケース11
2,113で確実に保持されているので、スプール11
1の回転に対し無用な摩擦や負荷を与えることはない。
【0033】図11,図12はスプール111の係合部
115とこれに係合するカメラ側フォーク152で、通
常の135型パトローネのスプラインとは異なる。図1
2(a)の回転位置でのみ係合が可能で、他の回転位置
関係では係合しない。この様な係合部115が同じ回転
角度位置で対称にスプール111の上下に設けられてい
る。尚、図12(b)は、図12(a)から180度回
転した位置では係合出来ない様子を示したものである。
なおこれに限らず、135型同様の構成としてもよい。
【0034】更にパトローネ110の下部には、図6,
図9のように略90度離れて2つの窓部124a,12
4bが形成され、そこからスプール111の下部に形成
され一体的に回転する識別部123が露出している。識
別部123は図10の様に、半周毎の斜面123aと非
斜面123bとで形成され、その断面形状は図7,図8
に示されている。この斜面123aと非斜面123bは
スプール111停止位置(フィルムの使用状態)により
窓部124a、124bから選択的に以下の様に露出す
る。
【表1】
【0035】次にカメラ側の構成について図13〜図1
5を用いて説明する。カメラ140は、パトローネ11
0のスプール111を回転駆動するスプール駆動装置1
50(図13)と、フィルムの巻上げ,巻戻しを制御し
たり、スプール駆動装置150によるスプール111の
回転停止位置をフィルムの使用状態に応じて制御する演
算制御回路151(図15)とを有する。図13に示す
フォーク152は、スプール111の下側の係合部11
5と係合し、モータ153からクラッチ154を有する
減速歯車機構155を介して回転伝達を受けてスプール
111を回転させ、フィルムのパトローネ110からの
送り出しや巻戻しを行う。ばねを含むフォーク152退
避機構の構成は第1の実施例と同様である。尚、フィル
ム送り出し後のフィルム巻上げ時は、クラッチ154に
よりフォーク152とモータ153は切り離される。こ
れらの詳細は省略する。159はフィルム101のパー
フォレーション101aの検出素子である。
【0036】164,165は、パトローネ室141底
部のパトローネ装填時に窓部124a,124bと対向
する開口141a,141bに設けられた反射型のフォ
トセンサ(表示検出手段)である。これらのフォトセン
サ164,165は、図14(a)のように窓部124
a,124bから斜面123aが露出しているときに
は、放った光を受光せずロ−レベル(L)の信号を出力
し、一方、図14(b)のように窓部124a,124
bから非斜面123bが露出しているときには、放った
光を受光してハイレベル(H)の信号を出力する。
【0037】そして、演算制御回路151は、パトロー
ネ110がカメラ140に装填されると同時にフォトセ
ンサ164,165の出力信号を検出し、これに基づい
て以下のようにフィルム使用状態の識別する。
【表2】 そして、この識別結果に基づき、「3」であれば撮影を
禁止し、「2」であれば既に何駒目まで撮影済みかの情
報の読み出しを行う。その詳細はここでは省略する。
【0038】また図15において、演算制御回路151
には、露光開始を指令するためのレリーズスイッチSW
3、最終駒撮影終了前にフィルムを巻戻す場合に操作さ
れる途中巻戻スイッチSW4、撮影終了駒数をカウント
する駒数カウンタ158が接続されるとともに、上述し
たモータ153,フォトセンサ164,165およびパ
ーフォレーション検出素子159も接続されている。な
お、最終駒撮影終了後は周知のようにフィルム終端での
突っ張り力を検出して自動的に巻戻を開始するようにな
っている。
【0039】図16は、カメラ140に装填されたパト
ローネ110のスプール111が図10のU方向に1回
転したときの状態表示位置と、フォトセンサ164,1
65の信号と、両者の立ち上がり,立ち下がりにより発
生するパルスP1(演算制御部151内で発生させられ
る。)とを示すタイムチャートである。これから,巻戻
し終了時の各表示位置でのスプール111停止制御は以
下のようにすればよい。 (1)「1」表示位置でスプール111を停止制御する
にはフォトセンサ164の立ち下がり検出後にモータ1
53を停止 (2)「2」表示位置でスプール111を停止制御する
にはフォトセンサ165の立ち上がり検出後にモータ1
53を停止 (3)「3」表示位置でスプール111を停止制御する
にはフォトセンサ164の立ち上がり検出後にモータ1
53を停止
【0040】各表示状態でのスプール11の停止位置は
突起116b,116cと爪部117aによる間隔内
(ガタ内)で許されるので、この間隔内に停止するよう
スプール11の回転停止を制御すればよい。
【0041】ここで本実施例では、各フォトセンサ16
4,165の立ち上がり,立ち下がりにより発生するパ
ルスP1が、スプール111が90度回転するごとに1
回出力されるようにフォトセンサ164,165が配置
されている。したがって、このパルスP1の出力回数を
計数することによりスプール111の回転量、すなわち
フィルム給送量を検知できる。ここで、演算制御回路1
51内には、フィルム巻戻時にパーフォレーション検出
素子159がパーフォレーションPを検出しなくなって
からフィルムリーダ部がパトローネ10内に完全に巻込
まれるまでのフィルム巻戻し量が上記パルスP1の出力
回数として予め格納されている。この出力回数は、フィ
ルムの先頭のパーフォレーションPの位置によって異な
るが、本実施例ではこれを6回としている。
【0042】次に、図17および図18のフローチャー
トに基づいて上記演算制御回路151による撮影終了後
の巻戻し制御およびスプール停止制御の手順を説明す
る。途中巻戻スイッチSW4がオンされるか、あるいは
フィルムが終端に達してその突っ張り力が検出されると
このプログラムが起動され、まず図17のステップS2
01で途中巻戻しスイッチSW4のオン・オフ状態を判
定する。オンであればステップS203に進み、パトロ
ーネ装填後にレリーズスイッチSW3がオンされたか否
かを判定する。
【0043】ステップS203が否定された場合は、パ
トローネ装填後に1駒も撮影せずに巻戻しが指令された
場合でありステップS216に進む。ステップS216
ではパトローネ装填時のスプール停止位置が「2」であ
るか否かを判定し、否定されるとステップS204に進
む。ステップS204では、スプール111の停止位置
を未使用フィルムに対応する「1」に決定してステップ
S207に進む。またステップS203が肯定された場
合およびステップS216が肯定された場合には、ステ
ップS205に進んでスプール111の停止位置を途中
取り出しフィルムに対応する「2」に決定してステップ
S207に進む。なお、ステップS203が肯定される
ということは、パトローネ装填後に少なくとも1駒の撮
影が行われたということである。
【0044】一方、ステップS201で途中巻戻しスイ
ッチSW4がオフであると判定された場合は、フィルム
の突っ張り力が検出された、すなわちフィルムが終端に
達した場合であるから、ステップS206でスプール1
11の停止位置を使用済みフィルムに対応する「3」に
決定してステップS207に進む。
【0045】ステップS207では、フィルム給送モー
タ153をR方向に回転させてフィルムの巻戻しを開始
し、次いでステップS208では、上述したと同様にパ
ーフォレーション検出素子159によりパーフォレーシ
ョンPが検出されなくなるまで待ち、パーフォレーショ
ンPが検出されなくなると図18のステップS209に
進み、パルスP1の計数を開始する。そしてステップS
210でその回数が「6」に達するまで待ち、「6」に
達するとフィルムリーダ部がパトローネ110に完全に
巻き込まれたと判断し、巻戻し完了信号を出力してステ
ップS211に進む。
【0046】ステップS211では、上記決定されたス
プール111の停止位置を判定し、「1」であればステ
ップS212に進んでフォトセンサ164の出力の立ち
下がりが検出されるまで、すなわちスプール111の指
標が「1」を示す状態となるまで待ち、その後、ステッ
プS215でモータ153を停止させて処理を終了させ
る。またフィルム停止位置が「2」と判定された場合に
はステップS213に進み、フォトセンサ165の出力
の立ち上がりが検出されるまで(スプール111の指標
が「2」を示す状態となるまで)待ち、その後、ステッ
プS215に進む。さらにフィルム停止位置が「3」と
判定された場合にはステップS214に進み、フォトセ
ンサ164の出力の立ち上がりが検出されるまで(スプ
ール111の指標が「3」を示す状態となるまで)待
ち、その後、ステップS215に進む。
【0047】以上の手順によれば、フィルムリーダ部の
最も先頭のパーフォレーションが検出された時点、すな
わちフィルムリーダ部が所定位置に達した時点から上記
パルスP1のカウントが開始され、そのカウント値(フ
ィルム巻戻し量に相当する)が「6」に達すると、巻戻
し完了信号が出力される。そして、この信号出力に伴っ
てフィルム使用状態を表示するためのスプール111の
回転が行われ、その後、モータが停止される。したがっ
て、この場合もスプール111が余計に回転させられる
ことはない。また特に本実施例では、フィルムの使用状
態を検出する手段を上記第2の検出手段として用いてい
るので、特別に第2の検出手段を設ける必要がなく、構
成の簡素化が図れる。
【0048】以上の実施例の構成において、パーフォレ
ーション検出素子159が第1の検出手段を、フォトセ
ンサ164,165が第2の検出手段を、演算制御回路
151が信号出力手段および制御手段をそれぞれ構成す
る。
【0049】なお本実施例では、識別部123に斜面1
23a・非斜面123bを設けてスプール回転位置を検
出し、これによりスプール停止制御・装填パトローネの
使用状態識別・巻込完了判定を行ったが、これ以外に、
例えば識別部を全周非斜面とし、ここに濃・淡パターン
を印刷してスプール回転位置を識別しても同様の機能を
果たせる。
【0050】また図19は、巻戻し時のスプール回転量
(フィルム巻戻し量)を検出する手段の変形例を示して
おり、これは上記特願平2−189994号明細書中に
も示されているように、カメラ側に摺動ブラシによるフ
ォークエンコーダを設けてスプール停止制御・装填時の
状態識別を行うものである。SW5は、パトローネ装填
時にフォーク152とスプール111の係合部115が
係合する状態か、あるいは位相が合わずに係合せずフォ
ーク152が下方に退避している状態かを検出する係合
検知スイッチであり、係合時にはオンし、非係合時には
オフする。
【0051】フォーク152の回転位置はフォークエン
コーダ(表示検出手段)157により検出される。フォ
ークエンコーダ157は、フォークギア155aと一体
に回転するブラシ157a、基板上に形成されたコモン
パターン157b、セグメントパターン157c,15
7d,157e等からなる。セグメントパターン157
c,157d,157e上にブラシ157aが乗る各々
の状態は、指標111aが各々表示記号114a,11
4b,114cを示す状態すなわち「1」、「2」、
「3」の各状態に対応する。
【0052】フィルム巻戻し停止制御は、フォークエン
コーダ157でフォーク152の回転位置を検出するこ
とでスプール111を所定位置に停止させる様に巻戻し
を停止させる。パトローネ装填時のフィルム使用状態識
別は、装填と同時にスイッチSW5がフォーク152と
係合部115との係合を検出したときはそのままスプー
ル111の回転位置をエンコーダ157で検出して状態
識別し、非係合を検出したときはモータ153によりフ
ォーク152を回転させ係合(スイッチSW5オン)と
同時に停止させて、そのときのスプール111の回転位
置を検出して状態識別する。この構成を用いても、巻戻
時にフォークエンコーダ157でフォーク回転量を検出
し、これからスプール回転量を知り、上述と同様に巻込
完了の判断を行う事ができるとともに、フォークエンコ
ーダ157を第2の検出手段として用いることができ、
構成の簡単化が図れる。
【0053】−第3の実施例− 次に、図20および図21により本発明の第3の実施例
を説明する。図20は本実施例で用いられるパトローネ
を示している。このパトローネ310は、上述した第2
の実施例と同様にスプール311を反巻込み方向に回転
させてフィルムを押し出し、またスプール311を巻込
み方向に回転させてフィルム巻戻しを行うタイプのもの
である。したがって本実施例でも、フィルムリーダ部が
完全に巻き込まれるまでフィルムを巻戻すようにする。
【0054】更に上記パトローネ310は、外部に露出
されスプール311と一体的に回転する円盤部313を
有し、この円盤部313の表面には、図21に示すよう
に4群のバーコードB1,B2,B3,B4が印刷され
ている。これらは例えば以下の情報を表している。 第1群(B1):フィルム感度情報 第2群(B2):枚数情報 第3群(B3):ラチチュード情報 第4群(B4):その他の情報 そして、フィルム装填後にフィルム押出のためにスプー
ル311をカメラ側のモータで回転させると同時に、こ
れらのバーコード情報をカメラ側に設けたフォトセンサ
等で読み取り、読み取った情報を以降の撮影等の制御で
用いる。なお、バーコードは、例えばJISーX050
1等に規定されているものを用いればよい。
【0055】ここで、上記各バーコードB1〜B4は、
全て等角(90度)範囲で設けられるとともに、同一本
数の黒パターンを有しており、したがって、例えばその
黒パターンの数をカウントすれば、スプール311の回
転量を検出できる。つまり本実施例のように各バーコー
ドに9本の黒パターンが設けられている場合には、黒パ
ターンのカウント値が「9」に達したらスプール311
が略90度回転したと認識できる。あるいは、各バーコ
ードに先頭であることを示すパターンを設けておき、そ
の先頭パターン検出後に次の先頭パターンが検出された
ら90度回転したと判断するようにしてもよい。これに
より上記第1,2の実施例と同様に、巻戻し時にフィル
ムがパトローネ310内に完全に巻込まれたことを判定
できる。また、この場合もバーコードを読み取るフォト
センサなどを第2の検出手段として用いているので、構
成の簡素化が図れる。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、フィルムリー
ダ部が所定位置に達した後のフィルム巻戻し量が第1ま
たは第2の所定に達した時点でモータを停止するように
したので、次のような効果が得られる。 (1)フィルムリーダ部をパトローネ内に巻き込んで停
止させる場合:カメラの電池消耗状態・環境温度・その
パトローネのフィルム巻戻しトルク等のばらつきによる
巻戻し速度の変化に拘らずフィルムリーダ部をパトロー
ネ内に巻込み、かつその後、パトローネスプールが余計
に回転されることがない。したがって、 (I) 迅速なフィルム交換が可能となる。 (II) 使用者が煩わしく感ずることがない。 (III)電池の無駄な浪費を防止できる。 (2)リーダ部がパトローネから少し露出した位置で停
止させる場合: 上記巻戻し速度のばらつきに拘らず、リーダ部の露出量
を常に一定とすることが可能となる。請求項5の発明に
よれば、フィルムの長さを検知し、これに基づいてフィ
ルム巻戻し量に関する所定量を求め、第1の検出手段に
よりリーダ部が所定位置に達したことが検出された後、
第2の検出手段によって検出されるフィルム巻戻し量が
上記所定量に達した時点でモータを停止するようにした
ので、フィルムの長さ(撮影駒数)に拘らず適切な巻戻
し制御が行える。請求項6の発明によれば、リーダ部が
所定位置に達したことが検出された後、第2の検出手段
によって検出されるフィルム巻戻し量が所定量に達した
時点で巻戻し完了信号を出力し、巻戻し完了信号の出力
後、巻戻されたフィルムの使用状態を表示する回転角で
パトローネスプールを停止するようにしたので、巻戻し
完了前に不所望にパトローネスプールの回転が停止して
しまうことがない。フィルム使用状態の表示検出手段や
バーコードの読み取り手段などを第2の検出手段として
用いれば、新たに第2の検出手段を設ける必要がなく、
部品点数の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラのフィルム巻戻し装置の第
1の実施例を示すブロック図である。
【図2】フィルム給送機構の構成を示す斜視図である。
【図3】フィルム巻戻し量を説明する図である。
【図4】巻戻し処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明の第2の実施例におけるパトローネのフ
ィルム使用状態表示機能を示す平面図である。
【図6】パトローネの構成を示す斜視図である。
【図7】図9のIII−III線断面図である。
【図8】図9のIV−IV線断面図である。
【図9】パトローネを下方から見た図である。
【図10】図7のVI−VI線断面図である。
【図11】カメラ側のフォークとパトローネ係合部を拡
大して示す斜視図である。
【図12】上記フォークと係合部の係合を説明する図で
ある。
【図13】カメラ側のスプール駆動機構およびスプール
位置検出機構を示す斜視図である。
【図14】フォトセンサの作用を説明する図である。
【図15】制御系のブロック図である。
【図16】各フォトセンサの出力とパルスレベルを示す
タイムチャートである。
【図17】巻戻し処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図18】図17に続くフローチャートである。
【図19】スプール位置検出機構の変形例を示す図であ
る。
【図20】第3の実施例におけるパトローネの構成を示
す断面図である。
【図21】上記パトローネを下方から見た斜視図であ
る。
【符号の説明】
10,110,310 パトローネ 11,101 フィルム 12,111,311 パトローネスプール 22,152 フォーク 25 フォークギア 26 遊星歯車機構 27,153 モータ 31,32フォトリフレクタ 41,151 演算制御回路 42 情報読み取り回路 154 クラッチ 158 駒数カウンタ 159 パーフォレーション検出素子 164,165 フォトセンサ 313 円盤部 B1〜B4 バーコード R フィルム巻付け半径 SW1 巻戻しスイッチ SW2 巻戻し形態選択スイッチ SW3レリーズスイッチ SW4 途中巻戻しスイッチ SW5 係合検知スイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−184031(JP,A) 特開 平3−62024(JP,A) 特開 平2−267533(JP,A) 特開 平2−130540(JP,A) 特開 平1−217434(JP,A) 特開 平1−152440(JP,A) 特開 昭64−66634(JP,A) 特開 昭60−115917(JP,A) 特開 昭62−153843(JP,A) 特開 昭59−210428(JP,A) 実開 平2−3529(JP,U) 実開 昭63−45545(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 17/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装填されたパトローネのパトローネスプ
    ールをモータにより回転させてパトローネ内にフィルム
    を巻戻すフィルム給送装置において、 フィルム巻戻し中にフィルムのリーダ部が所定位置に達
    したことを検出する第1の検出手段と、 フィルム巻戻し量を検出する第2の検出手段と、 前記リーダ部をパトローネ外に残した状態で巻戻しを停
    止する第1のモードと、前記リーダ部をパトローネ内に
    全て巻き込んだ状態で巻戻しを停止する第2のモードと
    を切換える切換手段と、 前記第1のモードが設定されているときには、前記第1
    の検出手段により前記リーダ部が所定位置に達したこと
    が検出された後、前記第2の検出手段によって検出され
    るフィルム巻戻し量が第1の所定量に達した時点で前記
    モータを停止し、前記第2のモードが設定されていると
    きには、前記第1の検出手段により前記リーダ部が所定
    位置に達したことが検出された後、前記第2の検出手段
    によって検出されるフィルム巻戻し量が前記第1の所定
    量より多い第2の所定量に達した時点で前記モータを停
    止する制御手段とを具備することを特徴とするフィルム
    給送装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の検出手段は、前記パトローネ
    スプールを回転させるための駆動軸の回転量を検出する
    ことで前記フィルム巻戻し量を検出することを特徴とす
    る請求項1に記載のフィルム給送装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の検出手段は、前記パトローネ
    スプールと一体のバーコードの回転を検出することによ
    り前記フィルム巻戻し量を検出することを特徴とする請
    求項1に記載のフィルム給送装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、装填されたパトローネ
    のフィルムの長さを検知し、このフィルムの長さに基づ
    いて前記第1および第2の所定量をそれぞれ決定する手
    段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のフィルム給送装置。
  5. 【請求項5】 装填されたパトローネのパトローネスプ
    ールをモータにより回転させてパトローネ内にフィルム
    を巻戻すフィルム給送装置において、フィルム巻戻し中
    にフィルムのリーダ部が所定位置に達したことを検出す
    る第1の検出手段と、 フィルム巻戻し量を検出する第2の検出手段と、 装填されたパトローネのフィルムの長さを検知するフィ
    ルム長さ検知手段と、 前記検知されたフィルムの長さに基づいてフィルム巻戻
    し量に関する所定量を求め、前記第1の検出手段により
    前記リーダ部が所定位置に達したことが検出された後、
    前記第2の検出手段によって検出されるフィルム巻戻し
    量が前記所定量に達した時点で前記モータを停止する制
    御手段とを具備することを特徴とするフィルム給送装
    置。
  6. 【請求項6】 パトローネスプールの回転角に応じてフ
    ィルムの使用状態を表示する機構を有するパトローネが
    装填可能とされ、装填されたパトローネの前記パトロー
    ネスプールをモータにより回転させてパトローネ内にフ
    ィルムを巻戻すフィルム給送装置において、 フィルム巻戻し中にフィルムのリーダ部が所定位置に達
    したことを検出する第1の検出手段と、 フィルム巻戻し量を検出する第2の検出手段と、 前記第1の検出手段により前記リーダ部が所定位置に達
    したことが検出された後、前記第2の検出手段によって
    検出されるフィルム巻戻し量が所定量に達した時点で巻
    戻し完了信号を出力する信号出力手段と、 前記巻戻し完了信号の出力後、巻戻されたフィルムの使
    用状態を表示する回転角で前記パトローネスプールが停
    止するよう前記モータを停止する制御手段とを具備する
    ことを特徴とするフィルム給送装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の検出手段は、前記パトローネ
    スプールの回転量を検出することで前記フィルム巻戻し
    量を検出するとともに、前記制御手段は、該第2の検出
    手段の出力に基づいて前記モータの停止タイミングを決
    定することを特徴とする請求項6に記載のフィルム給送
    装置。
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