JPH11109487A - フィルム状態判別装置及びそれを用いたカメラ - Google Patents

フィルム状態判別装置及びそれを用いたカメラ

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JPH11109487A
JPH11109487A JP9264424A JP26442497A JPH11109487A JP H11109487 A JPH11109487 A JP H11109487A JP 9264424 A JP9264424 A JP 9264424A JP 26442497 A JP26442497 A JP 26442497A JP H11109487 A JPH11109487 A JP H11109487A
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film
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fork
rewinding
rewinding fork
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JP9264424A
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Ryuichi Yasuhara
竜一 安原
Nobuyuki Mori
信之 森
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 APS対応カメラ等において、フィルムカー
トリッジ1のデータディスク21上のバーコード21a
のデータから簡単、かつ確実にフィルム状態を判別す
る。 【解決手段】 フィルム室蓋を開いた状態で、巻き戻し
フォーク30を初期位置に設定し、フィルムカートリッ
ジ1が装填されると巻き戻しフォーク30をフィルム巻
き戻し方向に反転位置まで回転させ、初期位置を超えた
再反転位置までフィルム繰り出し方向に回転させる。こ
の間、センサ40によりデータディスク21上のバーコ
ード21aのデータを読み込む。装填されたフィルムカ
ートリッジ1のフィルム状態により、巻き戻しフォーク
30とスプール軸22との係合位置が異なるので、バー
コードデータに対応するセンサ40からの出力信号の変
化の状態によりフィルム状態を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新写真システム
(Advanced Photo System:以
下、APSと称する)対応カメラやその画像再生装置等
に用いられるフィルム状態判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】APSでは、未使用の新品のフィルムカ
ートリッジでも、撮影済みのフィルムカートリッジで
も、フィルムカートリッジがカメラ等に装填されていな
い状態では、フィルム全体がフィルムカートリッジ内部
に収納されており、外観だけで両者を区別することは困
難である。さらに、現像後においてもフィルムはフィル
ムカートリッジ内部に収納されている。そのため、誤っ
て撮影済みのフィルムカートリッジをカメラに装填した
り、未現像のフィルムカートリッジを画像再生装置に誤
って装填することもありうる。そこで、フィルムの二重
写しや未現像フィルムへの露光を防止するために、フィ
ルム状態を判別する装置が用いられている。
【0003】図12(a)又は(c)に示すように、A
PS対応フィルムカートリッジ1のスプール軸22に直
交する第1面10には、フィルム状態(未使用、撮影途
中、撮影済み及び現像済み)を表す所定形状の窓11〜
14が設けられており、これらの内側をスプール軸22
に取り付けられた白色のマーカー15が回転し、その停
止位置によりフィルム状態を表示する。この表示機能に
より、ユーザーはフィルムカートリッジをカメラ等に装
填する以前にフィルムカートリッジ1の内部のフィルム
状態を知ることができる。
【0004】また、図12(b)又は(d)に示すよう
に、フィルムカートリッジのスプール軸22に直交する
第2面20には、切欠部24及び25が設けられてお
り、これらの切欠部24及び25からフィルムの種類や
感度等を表すバーコード21aが露出されている。バー
コード21aは、スプール軸22に取り付けられたデー
タディスク21上に形成されている。フィルムカートリ
ッジ1をカメラ等に装填した後、フィルムローディング
の際に、データディスク21上のバーコード21aの情
報を読み込むことにより、フィルム感度等が自動的に設
定される。
【0005】ところで、フィルムカートリッジが未使用
(内部のフィルムが未露光)の場合、図12(a)に示
すように、メーカーからの出荷の際に、マーカー15が
未使用を表す所定の窓11に対向するように、スプール
軸22の基準点の位置が調整されている。また、不用意
にスプール軸22が回転しないように、フィルムカート
リッジ1の遮光扉(図示せず)を閉じることにより、機
械的にスプール軸22の回転がロックされるように構成
されている。
【0006】マーカー15とデータディスク21は共に
スプール軸22に相対的に固定されているので、データ
ディスク21上のバーコード21aの位置もフィルム状
態を間接的に表示している。従って、従来のAPS対応
カメラでは、例えば図12(b)又は(c)に示すフィ
ルムカートリッジの第2面20の2つの切欠部24及び
25にそれぞれ対向するように設けられたフォトレフレ
クタ等の2つのセンサ(図示せず)を用いてデータディ
スク21上のバーコード21aを観察し、2つのセンサ
からの出力信号の変化を比較することにより、フィルム
が未使用か又はそれ以外(撮影途中、撮影済み及び現像
済みのいずれか)かを判別している。
【0007】一般に、フィルムカートリッジ1をカメラ
に装填した段階では、カメラ側の巻き戻しフォークとフ
ィルムカートリッジのスプール軸22とが係合するとは
限らない。そのため、カメラ側の巻き戻しフォークとフ
ィルムカートリッジのスプール軸22との係合を容易に
するため、カメラ側の巻き戻しフォークはフィルムカー
トリッジのスプール軸22の方向に摺動可能に構成さ
れ、常時ばねによりフィルムカートリッジ側に負勢され
ている(周知につき、図示せず)。カメラ側の巻き戻し
フォークが回転し、巻き戻しフォークの突起とフィルム
カートリッジのスプール軸22のキー溝23が対向する
と、ばねの負勢力により巻き戻しフォークがスプール軸
22方向に移動し、スプール軸22と係合する。その結
果し、巻き戻しフォークを介してモーター等によりフィ
ルムカートリッジのスプールが回転される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカメラでは、カメラ側の巻き戻しフォークは常時ば
ねによりフィルムカートリッジ側に負勢されているの
で、巻き戻しフォークとスプール軸22とが係合するま
での間でも、巻き戻しフォークとスプール軸22との間
に作用する摩擦力により、スプール軸22が巻き戻しフ
ォークに追従して回転する場合がある。その場合、スプ
ール軸22に取り付けられたデータディスク21も回転
するので、バーコード21aの初期位置がずれる。その
結果、2つのセンサを用いて得られた信号は、データデ
ィスク21上のバーコード21aに対応した正しい信号
とは異なり、例えば撮影途中のフィルムカートリッジを
未使用と誤判断されるおそれがある。この場合、既に撮
影されたコマの上に再度露光が行われるので、二重写し
になる。
【0009】また、上記従来のカメラでは、フィルムカ
ートリッジの第2面20の2つの切欠部24及び25に
それぞれ対向するように2つのセンサを設け、2つのセ
ンサの出力信号を比較することによりフィルム状態を判
断しているが、データディスク21に対向する部分に
は、カメラ側のフィルム巻き戻し機構等が設けられてお
り、2つのセンサを設けるための十分なスペースを確保
することは困難である。
【0010】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、1つのセンサでデータディ
スク上のバーコードを読み込むと共に、簡単な演算処理
によりフィルム状態を正確に判断することができるフィ
ルム状態判別装置及びそれを用いたカメラを提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1のフィルム状態判別装置は、フィルム
カートリッジのスプール軸に係合可能な巻き戻しフォー
クと、巻き戻しフォークの位置を検出する位置検出手段
と、巻き戻しフォークの回転及び停止を行う巻き戻しフ
ォーク駆動手段と、フィルムカートリッジのスプール軸
に取り付けられたデータディスク上のデータを読み込む
ためのデータ読み込み手段と、データ読み込み手段から
の出力信号の変化を検出し、少なくともフィルム状態及
びフィルムの種類を判別するデータ判別手段を具備し、
フィルムカートリッジを装填する前に、位置検出手段か
らの位置情報を用いて、巻き戻しフォーク駆動手段によ
り巻き戻しフォークを第1の所定位置に設定し、フィル
ムカートリッジ装填後、巻き戻しフォーク駆動手段によ
り巻き戻しフォークを回転駆動すると共に、データ読み
込み手段によりデータディスク上のデータを読み込み、
読み込んだデータを用いてデータ判別手段によりフィル
ム状態を判別するように構成されている。
【0012】位置検出手段は、例えば巻き戻しフォーク
を回転駆動するためのフォークギヤ等に設けられたエン
コーダ等であり、巻き戻しフォークのキー等の基準点の
絶対的な位置を検出する。巻き戻しフォーク駆動手段
は、モータ及びフォークギヤを含む減速機構等を含み、
CPU等から送られてくる制御信号に従って、巻き戻し
フォークを所定の方向に所定の角度回転駆動する。デー
タ読み込み手段は、例えばフィルムカートリッジのデー
タディスクに対向する位置に設けられたフォトレフレク
タ等のセンサであり、データディスクの回転に伴ってそ
の出力信号が変化する。データ判別手段は、例えばCP
Uやメモリ等で構成され、データ読み込み手段からの出
力信号の変化を検出し、その変化のパターンから、装填
されたフィルムカートリッジが未使用状態かそれ以外の
状態(撮影途中、撮影済み及び現像済み等)かを判別す
る。
【0013】フィルムカートリッジを装填した時点で
は、巻き戻しフォークは第1の所定位置に停止してい
る。この所定位置では、巻き戻しフォークとフィルムカ
ートリッジのスプール軸とは係合していない。例えば、
未使用以外の3つのフィルム状態のいずれかにあるフィ
ルムカートリッジを装填した場合、巻き戻しフォークを
所定の方向(例えば、フィルム巻き戻し方向)に所定の
角度(例えば、約270度)回転させると、巻き戻しフ
ォークとフィルムカートリッジのスプール軸とが必ず係
合し、これに伴ってデータディスクも回転する。その結
果、データ読み込み手段からの出力信号が変化を始め
る。
【0014】一方、未使用のフィルムカートリッジを装
填した場合、巻き戻しフォークを所定の方向(フィルム
巻き戻し方向)に所定の角度(約270度)回転させて
も、巻き戻しフォークとフィルムカートリッジのスプー
ル軸とは係合せず、データディスクも回転しない。その
結果、データ読み込み手段からの出力信号は変化しな
い。
【0015】データ判別手段は、データ読み込み手段か
らの出力信号が変化するか否かを検出することにより、
装填されたフィルムカートリッジが未使用状態のもの
か、それ以外の状態のものかを判別することが可能とな
る。また、データ読み込み手段からの出力信号が変化を
開始するタイミングを測定することにより、装填された
フィルムカートリッジのフィルム状態が撮影途中、撮影
済み及び現像済みのいずれであるのかを判別することも
可能である。
【0016】また、この構成によれば、データディスク
上のデータ読み込みのためのセンサは1つでよい。ま
た、フィルム状態を判別する際、比較される一つの状態
(例えば、フィルム未使用状態)では、データ読み込み
手段からの出力信号は一定時間は全く変化しないので、
フィルム状態を判別するための演算処理は非常に簡単で
ある。
【0017】上記構成において、フィルムカートリッジ
装填後、巻き戻しフォークを回転駆動し、位置検出手段
により巻き戻しフォークが第2の所定位置に到達したこ
とを検出した後、データ読み込み手段及びデータ判別手
段を動作させるように構成しても良い。位置検出手段
は、巻き戻しフォークのキー等の基準点の絶対的な位置
を検出することが可能である。また、フィルムカートリ
ッジのデータディスクはスプール軸に取り付けられてい
る。従って、巻き戻しフォークとスプール軸とが係合し
た後は、位置検出手段により検出された巻き戻しフォー
クの基準点の位置は、同時にデータディスク上のバーコ
ード等のデータの位置でもある。例えば、巻き戻しフォ
ークの回転方向としてフィルム巻き戻し方向を設定し、
第2の所定位置として約270度回転した位置を設定す
ると、未使用以外の3つのフィルム状態のいずれかにあ
るフィルムカートリッジを装填した場合、巻き戻しフォ
ークを第1の方向に第2の所定位置まで回転させる間
に、巻き戻しフォークとフィルムカートリッジのスプー
ル軸とが必ず係合し、これに伴ってデータディスクも回
転する。その結果、データ読み込み手段からの出力信号
が変化を始める。位置検出手段により、巻き戻しフォー
クとスプール軸とが確実に係合している第2の所定位置
を検出した後、データ読み込み手段により読み込んだデ
ータディスク上のデータには、摩擦力によるデータディ
スクの回転に起因する読み込み誤差が含まれることはほ
とんどありえない。その結果、データ読み込み手段によ
り読み込んだフィルムの感度や種類等は極めて正確であ
る。
【0018】また、上記構成において、データ判別手段
によるフィルム状態判別後、位置検出手段により巻き戻
しフォークが第3の所定位置に到達したことを検出した
後、データ読み込み手段によりデータディスク上のデー
タの読み込みを開始するように構成してもよい。すなわ
ち、位置検出手段により、巻き戻しフォークが第2の所
定位置よりもさらに回転した第3の所定位置に到達した
ことを検出してから、データディスク上のデータの読み
込みを開始することにより、データ読み込み手段により
読み込んだデータディスク上のデータには、摩擦力によ
るデータディスクの回転に起因する読み込み誤差は絶対
に含まれない。その結果、データ読み込み手段により読
み込んだフィルムの感度や種類等は正確である。
【0019】また、本発明の第2のフィルム状態判別装
置は、フィルムカートリッジのスプール軸に係合可能な
巻き戻しフォークと、巻き戻しフォークの位置を検出す
る位置検出手段と、巻き戻しフォークの回転及び停止を
行う巻き戻しフォーク駆動手段と、フィルムカートリッ
ジのスプール軸に固定されたデータディスク上のデータ
を読み込むためのデータ読み込み手段と、データ読み込
み手段からの出力信号の変化を検出し、少なくともフィ
ルム状態及びフィルムの種類を判別するデータ判別手段
を具備し、フィルムカートリッジを装填する際、位置検
出手段からの位置情報を用いて、巻き戻しフォーク駆動
手段により巻き戻しフォークを第1の所定位置に設定
し、フィルムカートリッジ装填後、巻き戻しフォーク駆
動手段により巻き戻しフォークを第1の方向に回転駆動
し、位置検出手段により巻き戻しフォークが第2の所定
位置に到達したことを検出した後、巻き戻しフォーク駆
動手段により巻き戻しフォークの回転方向を第2の方向
に反転させると共に、データ読み込み手段によりデータ
ディスク上のデータを読み込み、読み込んだデータを用
いてデータ判別手段によりフィルム状態を判別するよう
に構成されている。
【0020】上記本発明の第1のフィルム状態判別装置
では、巻き戻しフォーク及びそれと係合したスプール軸
を1の方向(例えば、フィルム巻き戻し方向)に連続的
に回転させたが、第2のフィルム状態判別装置では、巻
き戻しフォークを途中で反転させ、フィルム状態を判別
する際の巻き戻しフォークの回転角度を稼いでいる。
【0021】例えば、第1の方向として前述のフィルム
巻き戻し方向を設定し、第2の所定位置として約270
度回転した位置を設定すると、未使用以外の3つのフィ
ルム状態のいずれかにあるフィルムカートリッジを装填
した場合、巻き戻しフォークを第1の方向に第2の所定
位置まで回転させる間に、巻き戻しフォークとフィルム
カートリッジのスプール軸とが必ず係合し、これに伴っ
てデータディスクも回転する。その結果、データ読み込
み手段からの出力信号が変化を始める。
【0022】一方、未使用のフィルムカートリッジを装
填した場合、巻き戻しフォークを第1の方向第2の所定
位置まで回転させても、巻き戻しフォークとフィルムカ
ートリッジのスプール軸とは係合せず、データディスク
も回転しない。さらに、巻き戻しフォークが第2の所定
位置に到達した後、巻き戻しフォークの回転方向を第2
の方向に反転させても第1の所定位置を過ぎるまでは巻
き戻しフォークとフィルムカートリッジのスプール軸と
は係合しない。その結果、データ読み込み手段からの出
力信号が変化しない時間が非常に長くなるので、仮に巻
き戻しフォークとスプール軸との間に作用する摩擦力に
よりスプール軸に固定されたデータディスクが回転して
も、その影響はほとんど受けない。
【0023】さらに、データ判別手段によるフィルム状
態判別後、位置検出手段により巻き戻しフォークが第3
の所定位置に到達したことを検出した後、巻き戻しフォ
ーク駆動手段により巻き戻しフォークの回転方向を第1
の方向に再度反転させ、位置検出手段により巻き戻しフ
ォークが第4の所定位置に到達したことを検出した後、
データ読み込み手段によりデータディスク上のデータの
読み込みを開始するように構成してもよい。APSで
は、フィルムの感度や種類等を読み込む際、データディ
スクを一定の方向(例えば、フィルム巻き戻し方向)に
回転させる必要があるが、巻き戻しフォークの回転方向
を再反転させることにより、データディスク上のデータ
の逆方向読み込みを防止することが可能になる。また、
巻き戻しフォークとスプール軸とが確実に係合している
第4の所定位置を検出した後、データ読み込み手段によ
り読み込んだデータディスク上のデータには、読み込み
誤差は含まれない。その結果、データ読み込み手段によ
り読み込んだフィルムの感度や種類等は正確である。
【0024】また、上記構成において、巻き戻しフォー
ク駆動手段により、巻き戻しフォークが第1の所定位置
から第2の所定位置まで駆動される間に、未使用、撮影
途中、撮影済み、現像済みの4つの状態を持つフィルム
状態のうち、いずれかの状態でフィルムカートリッジの
スプール軸と巻き戻しフォークとが係合されるように、
第1及び第2の所定位置を設定しても良い。この構成に
よれば、装填されたフィルムカートリッジのフィルム状
態がいずれの場合であっても、巻き戻しフォークが第1
の所定位置から第2の所定位置まで駆動される間に、フ
ィルムカートリッジのスプール軸と巻き戻しフォークと
が確実に係合される。その結果、データ読み込み手段に
より読み込んだデータディスク上のデータには、摩擦力
によるデータディスクの回転に起因する読み込み誤差は
含まれず、データ読み込み手段により読み込んだフィル
ムの感度や種類等の正確さを担保することが可能であ
る。
【0025】また、フィルム状態を未使用、撮影途中、
撮影済み及び現像済みの4つの状態とし、各状態に対応
するフィルムカートリッジのスプール軸と巻き戻しフォ
ークとの係合位置をスプール軸を中心とする円周上に配
置した場合において、第1の所定位置を未使用状態に対
応する係合位置と撮影途中に対応する係合位置との間に
配置するように構成してもよい。この構成により、例え
ば、未使用以外の3つのフィルム状態のいずれかにある
フィルムカートリッジを装填した場合、巻き戻しフォー
クを第1の方向に第2の所定位置まで回転駆動する間
に、巻き戻しフォークとフィルムカートリッジのスプー
ル軸とが必ず係合する。一方、未使用のフィルムカート
リッジを装填した場合、巻き戻しフォークを第1の方向
に第2の所定位置まで回転駆動する間に、巻き戻しフォ
ークとフィルムカートリッジのスプール軸とは絶対に係
合しない。その結果、これら2つの場合におけるデータ
読み込み手段による出力信号の変化を明瞭に区別するこ
とができ、装填されたフィルムカートリッジのフィルム
状態を確実に判別することが可能となる。
【0026】また、データディスクのデータが記録され
ている領域は、反射率の異なる複数の領域が交互に配置
されたデータ表示領域と反射率が一定の無表示領域を含
み、データ読み込み手段を、未使用状態のフィルムカー
トリッジが装填された場合におけるデータディスクの無
表示領域に対向する位置に設けるように構成してもよ
い。このような構成により、例えば未使用のフィルムカ
ートリッジが装填された場合に、フィルム状態の判別の
際には、データ読み込み手段からの出力信号を全く変化
させないようにすることができ、装填されたフィルムカ
ートリッジのフィルム状態の誤判別を防止することが可
能となる。
【0027】さらに、上記いずれかの構成を有するフィ
ルム状態判別装置をカメラに用いることにより、少なく
とも撮影途中又は撮影済みのフィルムへの二重写しを防
止することが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明のフィルム状態判別装置に
ついて、APS対応カメラに応用した一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は、例えばカメラ側の巻き
戻しフォークとフィルムカートリッジのスプール軸とが
係合している状態を示す断面図である。
【0029】図1において、フィルム状態判別装置の一
実施形態は、フィルムカートリッジ1のスプール軸22
の軸L方向に摺動可能な巻き戻しフォーク30と、巻き
戻しフォーク30をフィルムカートリッジ1側に負勢す
る圧縮コイルばね31と、巻き戻しフォーク30と圧縮
コイルばね31とをガイドする筒状のガイド部材32
と、ガイド部材32と係合し、巻き戻しフォーク30に
回転力を伝達するフォークギヤ33と、フォークギヤ3
3の上面に設けられた複数のスイッチ片34及び35
と、フォークギヤ33に対向するように設けられ、スイ
ッチ片34及び35がその電極パターン上を摺動するプ
リント基板36、フィルムカートリッジ1のデータディ
スク21上のバーコード21aを読み込むためのフォト
レフレクタ等のセンサ40、CPU及びメモリ等で構成
され、スイッチ片34及び35とプリント基板36によ
り発生される巻き戻しフォーク30の位置信号やセンサ
40からの信号を処理するデータ判別回路50等で構成
されている。
【0030】巻き戻しフォーク30、ガイド部材32及
びフォークギヤ33は相対的に固定されている。フォー
クギヤ33上に設けられたスイッチ片34及び35とプ
リント基板36の電極パターンにより位置検出装置(エ
ンコーダ)を構成する。また、例えばスイッチ片34と
プリント基板36上の電極パターンで後述するフォーク
位置スイッチを構成し、スイッチ片35とプリント基板
36上の電極パターンで後述する表示位置スイッチを構
成する。データ判別回路50は、スイッチ片34及び3
5が電極パターン上を摺動することにより発生する電気
信号により、巻き戻しフォーク30のキー30aの絶対
的な位置(又は方向)を知ることができる。また、フォ
ークギヤ33の最外周部にはギヤが形成されており、図
示しない減速機構及びモータ等に噛合し、モータの駆動
力を巻き戻しフォーク30に伝達する。図示しない減速
機構及びモータ、フォークギヤ33等で巻き戻しフォー
ク駆動機構を構成する。
【0031】次に、データディスク21上のバーコード
21aのパターンと、フィルムカートリッジ1の第1面
10(図12(a)又は(c)参照)に設けられた各フ
ィルム状態を表す窓11〜14との関係について図2を
参照しつつ説明する。フィルムカートリッジ1の第1面
10の各窓11〜14はフィルムカートリッジ1の筐体
に設けられたものであり、それらの位置は固定されてい
る。また、カメラ側のセンサ40の位置も固定されてい
る。これに対して、データディスク21上のバーコード
21aは巻き戻しフォーク30の回転に伴って回転す
る。図2(a)は環状に形成されたデータディスク21
上のバーコード21aを直線状に展開したものである。
図中、位置Aは、スプール軸22に固定されたマーカー
15が未使用状態を表す窓11に対向する位置にある時
点おけるバーコード21aのセンサ40に対向する部分
を示す。同様に、位置Bは、マーカー15が撮影途中状
態を表す窓12に対向する位置にある時点におけるバー
コード21aのセンサ40に対向する部分を示す。位置
Cは、マーカー15が撮影済み状態を表す窓13に対向
する位置にある時点におけるバーコード21aのセンサ
40に対向する部分を示す。位置Dは、マーカー15が
現像済み状態を表す窓14に対向する位置にある時点に
おけるバーコード21aのセンサ40に対向する部分を
示す。
【0032】例えば図12(a)又は(c)に示すよう
に、マーカー15とスプール軸22のキー溝23が同じ
方向であるとする。カメラに未使用のフィルムカートリ
ッジが装填された場合、カメラ側の巻き戻しフォーク3
0のキー等の基準点が初期位置(第1の所定位置)から
点Aまで回転することにより、巻き戻しフォーク30と
スプール軸22とが係合する。同様に、カメラに撮影途
中のフィルムカートリッジが装填された場合、巻き戻し
フォーク30の基準点が初期位置から点Bまで回転する
ことにより、巻き戻しフォーク30とスプール軸22と
が係合する。カメラに撮影済みのフィルムカートリッジ
が装填された場合、巻き戻しフォーク30の基準点が初
期位置から点Cまで回転することにより、巻き戻しフォ
ーク30とスプール軸22とが係合する。カメラに現像
済みのフィルムカートリッジが装填された場合、巻き戻
しフォーク30の基準点が初期位置から点Dまで回転す
ることにより、巻き戻しフォーク30とスプール軸22
とが係合する。
【0033】図2(b)は、フォークギヤ33に設けら
れたスイッチ片34とプリント基板36の電極パターン
により構成されるフォーク位置スイッチの出力信号の変
化を表したものである。データ判別回路50は、フォー
ク位置スイッチからの出力信号の変化(立ち上がり及び
立ち下がり)を検出することにより、巻き戻しフォーク
30の基準点の絶対位置、例えば初期位置(第1の所定
位置)及び反転位置(第2の所定位置)への到達を検出
する。図2(c)は、フォークギヤ33に設けられたス
イッチ片35とプリント基板36の電極パターンにより
構成される表示位置スイッチの出力信号の変化を表した
ものであり、表示位置スイッチからの出力信号の変化
(立ち上がり及び立ち下がり)を検出することにより、
巻き戻しフォーク30の基準点の絶対位置、例えば未使
用表示位置及び撮影済み表示位置への到達を検出する。
図2(d)は、巻き戻しフォーク30の回転方向及び回
転量を直線状に表したものである。矢印は巻き戻しフォ
ーク30の回転方向を、傾斜部はモータの回転方向の反
転に伴うブレーキ動作を、点線は動作が連続的であるこ
とを示している。
【0034】図2(b)に示すように、本実施形態では
初期位置を点Aと点Bの間に設定している。例えば、カ
メラに撮影途中、撮影済み又は現像済みのフィルムカー
トリッジを装填した場合、巻き戻しフォーク30が、例
えば図中右側の第1の方向(フィルム巻き戻し方向)に
回転することにより、巻き戻しフォーク30とスプール
軸22とが係合する。これに対して、カメラに未使用の
フィルムカートリッジを装填した場合、巻き戻しフォー
ク30が第1の方向に回転しても巻き戻しフォーク30
とスプール軸22とは係合しない。なお、本実施形態で
は、未使用のフィルムカートリッジとそれ以外の全ての
フィルム状態のフィルムカートリッジとを区別する必要
があるため、現像済みのフィルムカートリッジが装填さ
れた場合にも巻き戻しフォーク30とスプール軸22と
が係合しなければならない。そのため、点Dを超えて巻
き戻しフォーク30を第1の方向に約270度回転させ
る。
【0035】一方、未使用のフィルムカートリッジが装
填された場合、巻き戻しフォーク30を第1の方向に点
Dまで回転させても、巻き戻しフォーク30とスプール
軸22とは係合しない。ここで、巻き戻しフォーク30
とスプール軸22とを係合させるために、図2(b)に
示すように、点Dを超えた位置に反転位置(第2の所定
位置)を設定し、巻き戻しフォーク30の基準点が反転
位置に到達した時点でモータの回転方向を反転させ、巻
き戻しフォーク30を、図中左側の第2の方向(フィル
ム繰り出し方向)に回転させる。巻き戻しフォーク30
の基準点が初期位置を超えて、点Aまで第2の方向に回
転すると、巻き戻しフォーク30とスプール軸22とが
係合する。
【0036】これらの動作中、センサ40はフィルムカ
ートリッジ1のデータディスク21上のバーコード21
aのデータの読み込みを行い、データ判別回路50はセ
ンサ40からの出力信号の変化から装填されたフィルム
カートリッジ1のフィルム状態を判断する。フィルム状
態の判断手法については後述する。
【0037】APSでは、データディスク21をフィル
ムの巻き戻し方向、すなわち第1の方向に回転させて、
データディスク21上のバーコード21aを読み込む。
そのため、第2の方向に回転している巻き戻しフォーク
30の回転方向を、再度反転させる必要がある。そこ
で、巻き戻しフォーク30を第2の方向に回転させ、点
Aを超えて反転位置(第3の所定位置)に到達した時点
で、モータの回転方向を再反転させる。
【0038】モータの回転方向の再反転により巻き戻し
フォーク30が第1の方向に回転を再開し、フォーク位
置スイッチにより巻き戻しフォーク30の基準点が初期
位置(第4の所定位置)を通過したことを検出すると、
センサ40によりデータディスク21上のバーコード2
1aの読み込みを開始する。この場合、カメラ側の巻き
戻しフォーク30とフィルムカートリッジ1のスプール
軸22とが確実に係合しているので、バーコード21a
のデータの読み間違いは生じない。
【0039】次に、データ判別回路50による装填され
たフィルムカートリッジのフィルム状態の判断手法につ
いて説明する。図3(a)〜(d)に、巻き戻しフォー
ク30の基準点が第1の所定位置から第2の所定位置ま
で第1の方向に回転し、第2の所定位置で第2の方向に
反転され、さらに第3の所定位置で第1の方向に再反転
されるまでの、フィルムカートリッジの各フィルム状態
に応じたセンサ40の出力信号の変化を示す。なお、巻
き戻しフォーク30とスプール軸22との間に作用する
摩擦力によるデータディスク21の回転はないものとす
る。
【0040】図3(a)は、未使用のフィルムカートリ
ッジが装填された場合のセンサ40の出力信号の変化を
示す。未使用のフィルムカートリッジが装填された場
合、図2(a)に示すように、センサ40はデータディ
スク21上のバーコード21aの無表示領域の点Aに対
向している。従って、センサ40の出力はローレベル
(LO)を示している。また、巻き戻しフォーク30の
基準点が第1の方向に第2の所定位置まで回転しても巻
き戻しフォーク30とフィルムカートリッジ1のスプー
ル軸22とは係合せず、スプール軸22に固定されたデ
ータディスク21は回転しない。さらに、第2の所定位
置で巻き戻しフォーク30の回転方向が第2の方向に反
転されても同様である。巻き戻しフォーク30が第2の
方向に回転し、再度の第1の所定位置である初期位置を
超えて、さらに点Aまで回転すると、巻き戻しフォーク
30とスプール軸22とが係合し、データディスク21
が回転を開始する。しかしながら、この間センサ40は
データディスク21の無表示領域に対向したままである
ので、センサ40の出力信号は変化せず、ローレベルを
示したままである。巻き戻しフォーク30の基準点が第
3の所定位置である反転位置に達すると、第1の方向に
再反転される。なお、データディスク21上のバーコー
ド21aのパターンによっては、この間にセンサ40の
出力信号の変化が生ずる場合もある。
【0041】図3(b)は、撮影途中のフィルムカート
リッジが装填された場合のセンサ40の出力信号の変化
を示す。撮影途中のフィルムカートリッジが装填された
場合、図2(a)に示すように、センサ40はデータデ
ィスク21上のバーコード21aの無表示領域の点Bに
対向している。従って、センサ40の出力はローレベル
(LO)を示している。巻き戻しフォーク30が第1の
方向に回転を開始すると、比較的すぐに巻き戻しフォー
ク30とフィルムカートリッジ1のスプール軸22とが
係合し、データディスク21も回転を開始する。図2
(a)から明らかなように、点Bはデータディスク21
上のバーコード21aの表示領域に近いので、すぐにセ
ンサ40からの出力信号もローレベル(LO)からハイ
レベル(HI)へ又はその逆の変化を始める。巻き戻し
フォーク30の基準点が第2の所定位置まで回転する
と、回転方向が第2の方向に反転され、センサ40の出
力信号もそれまでの変化とは逆に変化する。さらに、セ
ンサ40に対向する部分がデータディスク21のバーコ
ード21aの無表示領域に入ると、センサ40からの出
力信号はローレベルを示す。その後は、上記図3(a)
の場合と同様である。
【0042】図3(c)は、撮影済みのフィルムカート
リッジが装填された場合のセンサ40の出力信号の変化
を示す。撮影済みのフィルムカートリッジが装填された
場合、図2(a)に示すように、センサ40はデータデ
ィスク21上のバーコード21aの表示領域の点Cに対
向している。従って、センサ40の出力はハイレベル
(HI)を示している。巻き戻しフォーク30が第1の
方向に回転を開始すると、やがて巻き戻しフォーク30
とフィルムカートリッジ1のスプール軸22とが係合
し、データディスク21も回転を開始する。図2(a)
から明らかなように、点Cはデータディスク21上のバ
ーコード21aの表示領域に対向しているので、すぐに
センサ40からの出力信号もローレベル(LO)からハ
イレベル(HI)へ又はその逆の変化を始める。巻き戻
しフォーク30の基準点が第2の所定位置まで回転する
と、回転方向が第2の方向に反転され、センサ40の出
力信号も変化を続ける。さらに、センサ40に対向する
部分がデータディスク21のバーコード21aの無表示
領域に入ると、センサ40からの出力信号はローレベル
を示す。その後は、上記図3(a)の場合と同様であ
る。
【0043】図3(d)は、現像済みのフィルムカート
リッジが装填された場合のセンサ40の出力信号の変化
を示す。現像済みのフィルムカートリッジが装填された
場合、図2(a)に示すように、センサ40はデータデ
ィスク21上のバーコード21aの表示領域の点Dに対
向している。従って、センサ40の出力はハイレベル
(HI)を示している。巻き戻しフォーク30が第1の
方向に回転を開始すると、やがて巻き戻しフォーク30
とフィルムカートリッジ1のスプール軸22とが係合
し、データディスク21も回転を開始する。図2(a)
から明らかなように、点Dは第2の所定位置近傍のデー
タディスク21上のバーコード21aの表示領域に対向
しているので、センサ40からの出力信号もローレベル
(LO)からハイレベル(HI)へ又はその逆の変化を
始めるが、すぐに巻き戻しフォーク30の基準点が第2
の所定位置に到達し、回転方向が第2の方向に反転さ
れ、センサ40の出力信号も変化を続ける。さらに、セ
ンサ40に対向する部分がデータディスク21のバーコ
ード21aの無表示領域に入ると、センサ40からの出
力信号はローレベルを示す。その後は、上記図3(a)
の場合と同様である。
【0044】上記4つのフィルム状態におけるセンサ4
0からの出力信号の変化を比較すると、巻き戻しフォー
ク30の基準点が第1の方向へ第1の所定位置から第2
の所定位置まで回転し、さらに第2の所定位置から第2
の方向に回転し、再度の第1の所定位置(初期位置)に
到達するまでの間、図3(a)に示すように、未使用の
フィルムカートリッジを装填した場合はセンサ40の出
力信号は、ローレベルを維持したまま全く変化しない。
これに対して、その他の3つのフィルム状態の場合は、
センサ40の出力信号が複数回ローレベルからハイレベ
ルへ又はその逆に変化している。従って、データ判別回
路50により巻き戻しフォーク30の回転開始又は反転
開始から一定時間センサ40の出力信号の変化の検出を
開始し、一定時間(巻き戻しフォーク30の基準点が第
1の所定位置と第2の所定位置を往復する時間)内に出
力信号が変化しない場合は、未使用のフィルムカートリ
ッジが装填されているとみなすことができる。従って、
複雑な演算をすることなく、極めて容易にフィルム状態
を判別することができる。
【0045】また、図3(a)〜(d)を比較すると、
装填されたフィルムカートリッジのフィルム状態が未使
用、撮影途中、撮影済み及び現像済みの各場合で、セン
サ4の出力信号の最初の変化が現れる時間が異なる。そ
こで、センサ4の出力信号の最初の変化が現れる時間情
報を用いて、フィルム状態を単に未使用かそれ以外かで
はなく、さらに具体的に、未使用、撮影途中、撮影済み
及び現像済みのいずれであるのかを判別することも可能
である。
【0046】なお、巻き戻しフォーク30とスプール軸
22との間に作用する摩擦力によりデータディスク21
が回転する場合、巻き戻しフォーク30とスプール軸2
2とが係合するまでにセンサ4の出力信号の変化が現れ
る場合がある。この摩擦力によるデータディスク21の
回転速度は、巻き戻しフォーク30の回転速度とは必ず
しも同じではなく、センサ4の出力信号はデータディス
ク21上のバーコード21aのデータを正しく再現して
いない。そこで、巻き戻しフォーク30が第2の所定位
置に到達し、第2の方向に反転された後のセンサ4の出
力信号を用いて、装填されたフィルムカートリッジのフ
ィルム状態を判別するように構成してもよい。
【0047】次に、上記フィルム状態判別装置の一実施
形態を用いたAPS対応カメラの動作について、図5か
ら図11に示すフローチャートを用いて説明する。な
お、このカメラの制御部の概略構成を図4に示す。
【0048】図4において、制御IC100はCPUの
他にメモリやタイマ回路等を含み、前述のデータ判別回
路50を兼ねることができる。制御IC100には、電
源回路101の他に、合焦表示やフラッシュの使用等を
表示するLCD表示装置102、レンズの焦点調節を行
うAF回路103、被写体の輝度を測定し、レンズの絞
り値やシャッター速度等を決定するAE回路104、レ
ンズ鏡胴を不使用状態である沈胴位置から使用可能なス
タンバイ位置に繰り出し及びその逆の動作を行う鏡胴駆
動モータ105、シャッターをチャージするためのシャ
ッタ駆動モータ106、前述の巻き戻しフォーク駆動機
構に係合し、駆動力を発生するためのフィルム給送モー
タ107、前述のフィルムカートリッジ1のデータディ
スク21上のバーコード21aを読み込むためのセンサ
40、1コマごとのフィルムの給送を制御するためのフ
ィルムパーフォレーションセンサ108等が接続されて
いる。さらに、制御IC100には、カメラのメインス
イッチ、フィルム交換を検出するためのフィルム室蓋ス
イッチ、前述のフォーク位置スイッチ及び表示位置スイ
ッチ、シャッターレリーズボタンが押し込まれたことを
検出するレリーズスイッチ及び撮影完了後フィルムを巻
き戻すための巻き戻しスイッチ等が接続されている。
【0049】まず、図5及び図6にメインルーチンを示
す。カメラに電池を装着するか又はリセット解除すると
(#1)、制御IC100はフィルム感度等の各種の設
定を初期化する(#3)。次に、メインスイッチが変化
したか否かを判断し(#5)、メインスイッチに変化が
あった場合、その変化がオフからオンか否かを判断する
(#7)。メインスイッチの変化がオフからオンの場
合、制御IC100は鏡胴駆動モータ105を駆動し
て、レンズ鏡胴を撮影可能な鏡胴スタンバイ位置に設定
し(#9)、LCD表示装置102の表示をオンし(#
11)、#5に戻って次の動作に備える。一方、メイン
スイッチの変化がオンからオフの場合、制御IC100
は鏡胴駆動モータ105を駆動して、レンズ鏡胴を収納
位置である鏡胴沈胴位置に設定し(#13)、LCD表
示装置102の表示をオフし(#15)、#5に戻って
次の動作に備える。
【0050】メインスイッチに変化がない場合、制御I
C100はフィルム室蓋スイッチが変化したか否かを判
断し(#17)、フィルム室蓋スイッチに変化があった
場合、その変化が閉から開か否かを判断する(#1
9)。フィルム室蓋スイッチの変化が閉から開の場合、
後述する「蓋:開処理」を行い(#21)、LCD表示
装置102に「フィルムなし」と表示し(#23)、#
5に戻って次の動作に備える。一方、フィルム室蓋スイ
ッチの変化が開から閉の場合、後述する「蓋:閉処理」
を行い(#25)、#5に戻って次の動作に備える。
【0051】フィルム室蓋スイッチに変化がない場合、
制御IC100はメインスイッチがオンかオフかを判断
し(#27)、メインスイッチがオンの場合、レリーズ
スイッチがオンされたか否かを判断する(#29)。レ
リーズスイッチがオンされた場合、制御IC100はシ
ャッターレリーズ動作を行う(#31)。さらに、制御
IC100は、フィルムの最終コマの撮影を完了したか
否かを判断し(#33)、最終コマでない場合は、#5
に戻って次の動作に備える。一方、最終コマの撮影を完
了した場合、制御IC100はフィルム給送モータ10
7を駆動してフィルムをフィルムカートリッジ内に巻き
戻す(#35)。さらに、フィルム給送モータ107を
駆動し、図12(c)に示すようにフィルムカートリッ
ジのスプール軸22に固定されたマーカー15が撮影済
みを表す窓13に対向する位置に停止させるように、後
述する「撮影済表示」を行い(#37)、#5に戻って
次の動作に備える。
【0052】#29において、レリーズスイッチがオン
されていないと判断した場合、制御IC100は巻き戻
しスイッチがオンされているか否かを判断し(#39)
する。巻き戻しスイッチがオンされている場合は、制御
IC100はフィルム給送モータ107を駆動してフィ
ルムをフィルムカートリッジ内に巻き戻し(#35)、
「撮影済表示」を行い(#37)、#5に戻って次の動
作に備える。
【0053】#27においてメインスイッチがオフと判
断した場合、制御IC100は、#29のレリーズスイ
ッチのオン/オフの判断及び#39の巻き戻しスイッチ
のオフ/オフの判断を行わず、#5に戻って次の動作に
備える。また、#39において巻き戻しスイッチがオフ
と判断した場合も、#5に戻って次の動作に備える。
【0054】このように、#5におけるメインスイッチ
の変化の判断から#39における巻き戻しスイッチのオ
ン/オフの判断までを繰り返すループすることにより、
各スイッチの操作を検出し、それに応じた動作が可能と
なる。
【0055】次に、#37における「露光済表示」サブ
ルーチンを図7に示す。露光済表示を開始すると、制御
IC100はフィルム給送モータ107を駆動し(#1
01)、巻き戻しフォーク30を第1の方向(フィルム
巻き戻し方向)に回転させる。この動作と並行して、図
2(c)に示す表示位置スイッチの出力信号の変化をL
OからHIへの変化(立ち上がり)が生じたか否かを判
断し(#103)、表示位置スイッチの出力信号の変化
を検出すると、フィルム給送モータ107にブレーキを
かけ(#105)、フィルムカートリッジのスプール軸
22及びそれに固定されたマーカー15の回転を停止さ
せる。なお、フィルム給送モータ107や減速系の慣性
により、表示位置スイッチの出力信号の変化を検出して
も、マーカー15はすぐには停止しない。そのため、表
示スイッチとマーカー15との相対的な位置を若干ずら
せるように構成してもよい。
【0056】次に、#21における「蓋:開処理」サブ
ルーチンを図8に示す。フィルム室蓋スイッチによりフ
ィルム室蓋が開かれていることを検出すると、制御IC
100は、制御IC100はフィルム給送モータ107
を駆動し(#121)、巻き戻しフォーク30を、例え
ば第1の方向(フィルム巻き戻し方向)に回転させる。
この動作と並行して、図2(b)に示すフォーク位置ス
イッチの出力信号の変化をLOからHIへの変化(立ち
上がり)が生じたか否かを判断し(#123)、フォー
ク位置スイッチの出力信号の変化を検出すると、フィル
ム給送モータ107にブレーキをかけ(#125)、カ
メラ側の巻き戻しフォーク30の基準点を初期位置(第
1の所定位置)近傍に停止させる。この操作により、フ
ィルム室蓋を開くと、巻き戻しフォーク30のキー等の
基準点は必ず初期位置(第1の所定位置)にあることに
なる。
【0057】次に、#25における「蓋:閉処理」サブ
ルーチンを図9〜図11に示す。フィルム室蓋スイッチ
によりフィルム室蓋が閉じられたことを検出すると、制
御IC100は、制御IC100はフィルム給送モータ
107を駆動し(#151)、巻き戻しフォーク30
を、第1の方向(フィルム巻き戻し方向)に回転させ
る。この動作と並行して、図2(b)に示すフォーク位
置スイッチの出力信号のHIからLOへの変化(立ち下
がり)が生じたか否かを判断し(#153)、フォーク
位置スイッチの出力信号の変化を検出すると、フィルム
給送モータ107にブレーキをかけ(#155)、カメ
ラ側の巻き戻しフォーク30の基準点を反転位置(第2
の所定位置)から第1の方向に若干行き過ぎた位置に停
止させる。もし、装填されたフィルムカートリッジが未
使用以外の状態(撮影途中、撮影済み及び現像済み)の
場合、巻き戻しフォーク30とスプール軸22とが係合
し、巻き戻しフォーク30の回転に伴ってデータディス
ク21も回転している。
【0058】巻き戻しフォーク30の回転が停止する
と、制御IC100は、フィルム給送モータ107を反
対方向に駆動し、巻き戻しフォーク30を第2の方向
(フィルム繰り出し方向)に回転させ(#157)、フ
ォーク位置スイッチの出力信号の変化をLOからHIへ
の変化(立ち上がり)が生じる、すなわち巻き戻しフォ
ーク30の基準点が再度反転位置を第2の方向に通過す
るのを待つ(#159)。また、フィルム状態判定のた
めの準備として、センサ40の出力信号の変化の回数を
カウントするために、変化カウンタをn=0に設定する
(#161)。
【0059】さらに、制御IC100は、センサ40か
らの出力信号が変化するか否かを判断し(#163)、
変化を検出するごとに変化カウンタnを1つ進める(#
165)。これと並行して、制御IC100は、フォー
ク位置スイッチの出力信号のHIからLOへの変化(立
ち下がり)が生じる、すなわち巻き戻しフォーク30の
基準点が再度初期位置(第1の所定位置)を第2の方向
に通過するのを待つ(#167)。この間、装填された
フィルムカートリッジのフィルム状態が未使用以外の3
つの状態の場合、巻き戻しフォーク30とスプール軸2
2とが既に係合しており、データディスク21もそれに
伴って回転している。そのため、センサ40からの出力
信号も変化を開始し、変化回数nも後述する所定値以上
となっている。一方、装填されたフィルムカートリッジ
が未使用の場合、巻き戻しフォーク30とスプール軸2
2とはいまだ係合しておらず、データディスク21も回
転していない。そのため、センサ40からの出力信号は
変化しない。
【0060】#167において、フォーク位置スイッチ
の出力信号がHIからLOへ変化したことを検出する
と、制御IC100はフォーク位置スイッチの出力信号
がLOからHIへ変化するのを待つ(#169)。フォ
ーク位置スイッチの出力信号がLOからHIへ変化する
と、巻き戻しフォーク30の基準点が第2の方向に丁度
一周し、反転位置を第2の方向に再度通過したことを示
している。なお、第2の方向における反転位置を第3の
所定位置とする。次に、制御IC100は、フィルム給
送モータ107にブレーキをかけ(#171)、巻き戻
しフォーク30のキーを反転位置(第3の所定位置)か
ら第2の方向に若干行き過ぎた位置に停止させる。この
間、装填されたフィルムカートリッジが未使用であって
も、巻き戻しフォーク30とスプール軸22とが係合
し、巻き戻しフォーク30の回転に伴ってデータディス
ク21も回転している。
【0061】次に、制御IC100は、変化カウンタの
計数値nが所定値(例えば3)以下か否か(n≦3)を
判断する(#173)。制御IC100は、計数値nが
所定値よりも大きいの場合、装填されたフィルムカート
リッジのフィルム状態が、未使用以外の3つの状態(撮
影途中、撮影済み及び現像済み)のいずれかであると判
断し(#175)、計数値nが所定値以下の場合、装填
されたフィルムカートリッジが未使用であると判断する
(#177)。
【0062】フィルム状態の判別が終わると、制御IC
100は、フィルム給送モータを駆動し、再度巻き戻し
フォーク30を第1の方向(フィルム巻き戻し方向)に
回転させ(#179)、フォーク位置スイッチの出力信
号がLOからHIへ変化するのを待つ(#181)。フ
ォーク位置スイッチの出力信号がLOからHIへ変化す
ると、巻き戻しフォーク30の基準点が初期位置を第1
の方向に再度通過したことを示している。なお、第1の
方向における再度の初期位置を第4の所定位置とする。
ここで、装填されたフィルムの状態に関わらず、データ
ディスク21の位置は初期位置に統一されている。
【0063】巻き戻しフォーク30の基準点が第3の所
定位置である初期位置を第1の方向に通過すると、制御
IC100は、センサ40からの出力信号の読み込みを
開始し、データディスク21上のバーコード21aのデ
ータを読み込む(#183)。データディスク21上の
バーコード21aのデータを読み込みを完了すると、制
御IC100は#175又は#177におけるフィルム
状態判別の結果が未使用であったか否かを判断する(#
185)。
【0064】装填されたフィルムカートリッジが未使用
であった場合、制御IC100はフィルム給送モータ1
07にブレーキをかけ(#187)、フィルムパーフォ
レーションセンサ108からの出力信号を用いてフィル
ムを1コマめの位置に停止させる(#189)。また、
LCD表示装置102に「フィルムあり」を表示させる
(#191)。
【0065】#185において、装填されたフィルムカ
ートリッジのフィルム状態が未使用以外の3つの状態の
いずれかであると判断した場合、制御IC100は#3
7における「撮影済表示」サブルーチンを実行し、LC
D表示装置102に「フィルム使用不可」を表示させ
(#193)、#5に戻って次の動作に備える。
【0066】なお、上記実施形態では、カメラ側の巻き
戻しフォークを最初第1の方向(フィルム巻き戻し方
向)に第2の所定位置まで回転させ、次の第2の方向
(フィルム繰り出し方向)に反転させ第3の所定位置ま
で回転させ、さらに再び第1の方向に再反転させるよう
に構成したが、データ判別回路50の演算処理速度が速
く、センサ40の出力信号から瞬時にフィルム状態等を
判別できる場合、巻き戻しフォーク30を、例えば第1
の方向(フィルム巻き戻し方向)に連続的に約2回転さ
せても、同様の演算処理が可能である。
【0067】また、上記実施形態の説明では、フィルム
状態判別装置をカメラに用いた一例を示したが、画像再
生装置に使用できることは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1のフ
ィルム状態判別装置は、フィルムカートリッジのスプー
ル軸に係合可能な巻き戻しフォークと、巻き戻しフォー
クの位置を検出する位置検出手段と、巻き戻しフォーク
の回転及び停止を行う巻き戻しフォーク駆動手段と、フ
ィルムカートリッジのスプール軸に固定されたデータデ
ィスク上のデータを読み込むためのデータ読み込み手段
と、データ読み込み手段からの出力信号の変化を検出
し、少なくともフィルム状態及びフィルムの種類を判別
するデータ判別手段を具備し、フィルムカートリッジを
装填する前に、位置検出手段からの位置情報を用いて、
巻き戻しフォーク駆動手段により巻き戻しフォークを第
1の所定位置に設定し、フィルムカートリッジ装填後、
巻き戻しフォーク駆動手段により巻き戻しフォークを回
転駆動すると共に、データ読み込み手段によりデータデ
ィスク上のデータを読み込み、読み込んだデータを用い
てデータ判別手段によりフィルム状態を判別するように
構成されているので、位置検出手段からの巻き戻しフォ
ークの基準点の絶対的な位置情報と、データ読み込み手
段からのデータディスク上のバーコード等に対応した出
力信号から、装填されたフィルムカートリッジが未使用
であるのか、それ以外の状態(撮影途中、撮影済み及び
現像済み)にあるのかを判別することが可能となる。ま
た、データディスク上のデータ読み込みのためのセンサ
は1つでよく、比較される一方のフィルム状態(未使用
状態)ではデータ読み込み手段からの出力信号は変化し
ないので、出力信号の変化を検出するための演算処理が
非常に簡単になる。
【0069】また、フィルムカートリッジ装填後、巻き
戻しフォークを回転駆動し、位置検出手段により巻き戻
しフォークが第2の所定位置に到達したことを検出した
後、データ読み込み手段及びデータ判別手段を動作させ
ることにより、装填されたフィルムカートリッジのフィ
ルム状態に関わらず、データディスクの位置は初期位置
に統一され、データ読み込み手段により読み込んだデー
タディスク上のデータには読み込み誤差は含まれず、フ
ィルムの感度や種類等を正確に読み込むことができる。
【0070】同様に、データ判別手段によるフィルム状
態判別後、位置検出手段により巻き戻しフォークが第3
の所定位置に到達したことを検出した後、データ読み込
み手段によりデータディスク上のデータの読み込みを開
始するように構成することにより、装填されたフィルム
カートリッジのフィルム状態に関わらず、データディス
クの位置は初期位置に統一され、データ読み込み手段に
より読み込んだデータディスク上のデータには読み込み
誤差は含まれず、フィルムの感度や種類等を正確に読み
込むことができる。
【0071】また、本発明の第2のフィルム状態判別装
置は、フィルムカートリッジのスプール軸に係合可能な
巻き戻しフォークと、巻き戻しフォークの位置を検出す
る位置検出手段と、巻き戻しフォークの回転及び停止を
行う巻き戻しフォーク駆動手段と、フィルムカートリッ
ジのスプール軸に固定されたデータディスク上のデータ
を読み込むためのデータ読み込み手段と、データ読み込
み手段からの出力信号の変化を検出し、少なくともフィ
ルム状態及びフィルムの種類を判別するデータ判別手段
を具備し、フィルムカートリッジを装填する際、位置検
出手段からの位置情報を用いて、巻き戻しフォーク駆動
手段により巻き戻しフォークを第1の所定位置に設定
し、フィルムカートリッジ装填後、巻き戻しフォーク駆
動手段により巻き戻しフォークを第1の方向に回転駆動
し、位置検出手段により巻き戻しフォークが第2の所定
位置に到達したことを検出した後、巻き戻しフォーク駆
動手段により巻き戻しフォークの回転方向を第2の方向
に反転させると共に、データ読み込み手段によりデータ
ディスク上のデータを読み込み、読み込んだデータを用
いてデータ判別手段によりフィルム状態を判別するよう
に構成されているので、巻き戻しフォークを途中で反転
させることにより、フィルム状態を判別する際の巻き戻
しフォークの回転角度を稼ぐことができる。例えば、未
使用のフィルムカートリッジが装填された場合、巻き戻
しフォークを第1の方向第2の所定位置まで回転させて
も、巻き戻しフォークとフィルムカートリッジのスプー
ル軸とは係合しないように設定すると、巻き戻しフォー
クが第2の所定位置に到達した後、巻き戻しフォークの
回転方向を第2の方向に反転させても第1の所定位置を
過ぎるまでは巻き戻しフォークとフィルムカートリッジ
のスプール軸とは係合しない。その結果、データ読み込
み手段からの出力信号が変化しない時間が非常に長くな
り、巻き戻しフォークとスプール軸との間に作用する摩
擦力によりスプール軸に固定されたデータディスクが回
転しても、その影響をほとんど受けないようにすること
ができる。
【0072】さらに、データ判別手段によるフィルム状
態判別後、位置検出手段により巻き戻しフォークが第3
の所定位置に到達したことを検出した後、巻き戻しフォ
ーク駆動手段により巻き戻しフォークの回転方向を第1
の方向に再度反転させ、位置検出手段により巻き戻しフ
ォークが第4の所定位置に到達したことを検出した後、
データ読み込み手段によりデータディスク上のデータの
読み込みを開始するように構成することにより、フィル
ムの感度や種類等を読み込む際、データディスクが一定
の方向(例えば、フィルム巻き戻し方向)に回転され、
データディスク上のデータの逆方向読み込みを防止する
ことが可能になる。また、巻き戻しフォークとスプール
軸とが確実に係合している第4の所定位置を検出した
後、データ読み込み手段によりデータディスク上のデー
タを読み込むので、読み込んだデータには読み込み誤差
は含まれず、フィルムの感度や種類等は正確である。
【0073】また、巻き戻しフォーク駆動手段により、
巻き戻しフォークが第1の所定位置から第2の所定位置
まで駆動される間に、未使用、撮影途中、撮影済み、現
像済みの4つの状態を持つフィルム状態のうち、いずれ
かの状態でフィルムカートリッジのスプール軸と巻き戻
しフォークとが係合されるように、第1及び第2の所定
位置を設定することにより、装填されたフィルムカート
リッジのフィルム状態がいずれの場合であっても、巻き
戻しフォークが第1の所定位置から第2の所定位置まで
駆動される間に、フィルムカートリッジのスプール軸と
巻き戻しフォークとを確実に係合させることができる。
【0074】また、フィルム状態を未使用、撮影途中、
撮影済み及び現像済みの4つの状態とし、各状態に対応
するフィルムカートリッジのスプール軸と巻き戻しフォ
ークとの係合位置をスプール軸を中心とする円周上に配
置した場合において、第1の所定位置を未使用状態に対
応する係合位置と撮影途中に対応する係合位置との間に
配置することにより、例えば、未使用以外の3つのフィ
ルム状態のいずれかにあるフィルムカートリッジを装填
した場合、巻き戻しフォークを第1の方向に第2の所定
位置まで回転駆動する間に、巻き戻しフォークとフィル
ムカートリッジのスプール軸とが必ず係合し、一方、未
使用のフィルムカートリッジを装填した場合、巻き戻し
フォークを第1の方向に第2の所定位置まで回転駆動す
る間に、巻き戻しフォークとフィルムカートリッジのス
プール軸とは絶対に係合しないので、これら2つの場合
におけるデータ読み込み手段による出力信号の変化を明
瞭に区別することができ、装填されたフィルムカートリ
ッジのフィルム状態を確実に判別することが可能とな
る。
【0075】また、データディスクのデータが記録され
ている領域は、反射率の異なる複数の領域が交互に配置
されたデータ表示領域と反射率が一定の無表示領域を含
み、データ読み込み手段を、未使用状態のフィルムカー
トリッジが装填された場合におけるデータディスクの無
表示領域に対向する位置に設けることにより、例えば未
使用のフィルムカートリッジが装填された場合に、フィ
ルム状態の判別の際には、データ読み込み手段からの出
力信号を全く変化させないようにすることができ、装填
されたフィルムカートリッジのフィルム状態の誤判別を
防止することが可能となる。
【0076】さらに、上記いずれかの構成を有するフィ
ルム状態判別装置をカメラに用いることにより、少なく
とも撮影途中又は撮影済みのフィルムへの二重写しを防
止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
の構成を示す斜視図である。
【図2】 (a)は環状に形成されたデータディスク2
1上のバーコード21aを直線状に展開したものであ
り、(b)はフォークギヤ33に設けられたスイッチ片
34とプリント基板36の電極パターンにより構成され
るフォーク位置スイッチの出力信号の変化を表したもの
であり、(c)はフォークギヤ33に設けられたスイッ
チ片35とプリント基板36の電極パターンにより構成
される表示位置スイッチの出力信号の変化を表したもの
であり、(d)は、巻き戻しフォーク30の回転方向及
び回転量を直線状に表した図である。
【図3】 図1に示すフィルム状態判別装置の一実施形
態におけるセンサ40の出力信号を示す図であって、
(a)は未使用のフィルムカートリッジが装填された場
合、(b)は撮影途中のフィルムカートリッジが装填さ
れた場合、(c)は、撮影済みのフィルムカートリッジ
が装填された場合、(d)は、現像済みのフィルムカー
トリッジが装填された場合のそれぞれのセンサ40の出
力信号の変化を表す。
【図4】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
を用いたAPS対応カメラの制御部の概略構成を示す図
である。
【図5】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャート
である。
【図6】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャート
である。
【図7】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャート
である。
【図8】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャート
である。
【図9】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形態
を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャート
である。
【図10】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形
態を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャー
トである。
【図11】 本発明のフィルム状態判別装置の一実施形
態を用いたAPS対応カメラの動作を示すフローチャー
トである。
【図12】 APS対応フィルムカートリッジの構成を
示す図であり、(a)は未使用の場合のフィルムカート
リッジの第1面、(b)は未使用の場合の第2面、
(c)は撮影済みの場合の第1面、(d)は撮影済みの
場合の第2面をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 :フィルムカートリッジ 10 :フィルムカートリッジの第1面 11 :未使用を表す窓 12 :撮影途中を表す窓 13 :撮影済みを表す窓 14 :現像済みを表す窓 15 :マーカー 20 :フィルムカートリッジの第2面 21 :データディスク 21a:バーコード 22 :スプール軸 23 :キー溝 24 :切欠部 25 :切欠部 30 :巻き戻しフォーク 30a:巻き戻しフォークのキー 31 :圧縮コイルばね 32 :ガイド部材 33 :フォークギヤ 34 :スイッチ片 35 :スイッチ片 36 :プリント基板 40 :センサ 50 :データ判別回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムカートリッジのスプール軸に係
    合可能な巻き戻しフォークと、前記巻き戻しフォークの
    位置を検出する位置検出手段と、前記巻き戻しフォーク
    の回転及び停止を行う巻き戻しフォーク駆動手段と、フ
    ィルムカートリッジのスプール軸に固定されたデータデ
    ィスク上のデータを読み込むためのデータ読み込み手段
    と、前記データ読み込み手段からの出力信号の変化を検
    出し、少なくともフィルム状態及びフィルムの種類を判
    別するデータ判別手段を具備し、 フィルムカートリッジを装填する前に、前記位置検出手
    段からの位置情報を用いて、前記巻き戻しフォーク駆動
    手段により前記巻き戻しフォークを第1の所定位置に設
    定し、 フィルムカートリッジ装填後、前記巻き戻しフォーク駆
    動手段により前記巻き戻しフォークを回転駆動すると共
    に、前記データ読み込み手段により前記データディスク
    上のデータを読み込み、読み込んだデータを用いて前記
    データ判別手段によりフィルム状態を判別するフィルム
    状態判別装置。
  2. 【請求項2】 フィルムカートリッジ装填後、前記巻き
    戻しフォークを回転駆動し、前記位置検出手段により前
    記巻き戻しフォークが第2の所定位置に到達したことを
    検出した後、前記データ読み込み手段及び前記データ判
    別手段を動作させることを特徴とする請求項1記載のフ
    ィルム状態判別装置。
  3. 【請求項3】 前記データ判別手段によるフィルム状態
    判別後、前記位置検出手段により前記巻き戻しフォーク
    が第3の所定位置に到達したことを検出した後に、前記
    データ読み込み手段により前記データディスク上のデー
    タの読み込みを開始することを特徴とする請求項2記載
    のフィルム状態判別装置。
  4. 【請求項4】 フィルムカートリッジのスプール軸に係
    合可能な巻き戻しフォークと、前記巻き戻しフォークの
    位置を検出する位置検出手段と、前記巻き戻しフォーク
    の回転及び停止を行う巻き戻しフォーク駆動手段と、フ
    ィルムカートリッジのスプール軸に固定されたデータデ
    ィスク上のデータを読み込むためのデータ読み込み手段
    と、前記データ読み込み手段からの出力信号の変化を検
    出し、少なくともフィルム状態及びフィルムの種類を判
    別するデータ判別手段を具備し、 フィルムカートリッジを装填する際、前記位置検出手段
    からの位置情報を用いて、前記巻き戻しフォーク駆動手
    段により前記巻き戻しフォークを第1の所定位置に設定
    し、 フィルムカートリッジ装填後、前記巻き戻しフォーク駆
    動手段により前記巻き戻しフォークを第1の方向に回転
    駆動し、 前記位置検出手段により前記巻き戻しフォークが第2の
    所定位置に到達したことを検出した後、前記巻き戻しフ
    ォーク駆動手段により前記巻き戻しフォークの回転方向
    を第2の方向に反転させると共に、前記データ読み込み
    手段により前記データディスク上のデータを読み込み、
    読み込んだデータを用いて前記データ判別手段によりフ
    ィルム状態を判別するフィルム状態判別装置。
  5. 【請求項5】 前記データ判別手段によるフィルム状態
    判別後、前記位置検出手段により前記巻き戻しフォーク
    が第3の所定位置に到達したことを検出した後、前記巻
    き戻しフォーク駆動手段により前記巻き戻しフォークの
    回転方向を第1の方向に再度反転させ、前記位置検出手
    段により前記巻き戻しフォークが第4の所定位置に到達
    したことを検出した後、前記データ読み込み手段により
    前記データディスク上のデータの読み込みを開始するこ
    とを特徴とする請求項4記載のフィルム状態判別装置。
  6. 【請求項6】 前記巻き戻しフォーク駆動手段により、
    前記巻き戻しフォークが前記第1の所定位置から前記第
    2の所定位置まで駆動される間に、未使用、撮影途中、
    撮影済み、現像済みの4つの状態を持つ前記フィルム状
    態のうち、いずれかの状態でフィルムカートリッジのス
    プール軸と前記巻き戻しフォークとが係合されるよう
    に、前記第1及び第2の所定位置を設定したことを特徴
    とする請求項2から4のいずれかに記載のフィルム状態
    判別装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルム状態は未使用、撮影途中、
    撮影済み及び現像済みの4つの状態であり、前記各状態
    に対応するフィルムカートリッジのスプール軸と前記巻
    き戻しフォークとの係合位置を前記スプール軸を中心と
    する円周上に配置した場合において、前記第1の所定位
    置は前記未使用状態に対応する係合位置と前記撮影途中
    に対応する係合位置との間に配置されていることを特徴
    とする請求項1から6のいずれかに記載のフィルム状態
    判別装置。
  8. 【請求項8】 前記データディスクのデータが記録され
    ている領域は、反射率の異なる複数の領域が交互に配置
    されたデータ表示領域と反射率が一定の無表示領域を含
    み、前記データ読み込み手段は、未使用状態のフィルム
    カートリッジが装填された場合における前記データディ
    スクの無表示領域に対向する位置に設けられていること
    を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のフィル
    ム状態判別装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載のフィ
    ルム状態判別装置を用いたカメラ。
JP9264424A 1997-09-29 1997-09-29 フィルム状態判別装置及びそれを用いたカメラ Withdrawn JPH11109487A (ja)

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