JPH1039366A - フイルムカートリッジの使用状態識別方法 - Google Patents

フイルムカートリッジの使用状態識別方法

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JPH1039366A
JPH1039366A JP8192490A JP19249096A JPH1039366A JP H1039366 A JPH1039366 A JP H1039366A JP 8192490 A JP8192490 A JP 8192490A JP 19249096 A JP19249096 A JP 19249096A JP H1039366 A JPH1039366 A JP H1039366A
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spool
film
film cartridge
exposed
driver
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JP8192490A
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Yutaka Yoshida
豊 吉田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールドライバの回動直後に発生するデー
タディスクの逆転や停止に影響されることなくフイルム
カートリッジの使用状態を識別する。 【解決手段】 スプールドライバの回動開始させるのと
同時に第1センサ及び第2センサでデータディスクのコ
ードパターンの検出を開始する。第1センサが基準コー
ドパターンを検知するまでに、第1センサが白バーと、
黒バーまたはクワイエットゾーンとの境界を検出したカ
ウント値Ctにより未露光か、それ以外かを識別する。
それ以外の使用状態の場合には、スプールドライバの回
動開始から所定の角度以上回動している間に、第2セン
サの検出状態に応じた第2バーコード信号が「Lレベ
ル」となっていたか否かで、一部露光済が、露光済また
は現像済を識別する。フイルムカートリッジがカートッ
ジ装填室から抜かれると、スプールドライバが露光済位
置Edに回動される。スプールドライバは各使用状態の
識別が可能な露光済位置Edで次のフイルムカートリッ
ジを受け入れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フイルムカートリ
ッジの使用状態識別方法に関し、詳しくはデータディス
ク板の位置によってフイルムカートリッジに収納されて
いる写真フイルムの使用状態を識別するフイルムカート
リッジの使用状態識別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スプールの回転によってカートリッジ本
体の外部に写真フイルムを送り出すことができるように
したフイルムカートリッジを用いたアドバンスドフォト
システムと呼ばれる新しい写真システムが知られてい
る。このアドバンスドフォトシステムのフイルムカート
リッジでは、フイルム送出口に従来のテレンプに代え
て、フイルム送出口を開閉する蓋部材が設けられてい
る。さらに、カートリッジ本体に収納されている写真フ
イルムの各種の情報(フイルム感度,撮影可能枚数等)
をバーコードで表し、このバーコードを記録したデータ
ディスクを備えている。
【0003】データディスクは、スプールとともに回動
するようになっており、バーコードは、低反射面(以
下、黒バーという)と高反射面(以下、白バーという)
を交互に複数並べたコード部と、このコード部の区切り
を表す幅広な低反射面としてのクワイエットゾーンとか
らなる。このバーコードのコードパターンは、カメラに
フイルムカートリッジを装填した直後でスプールを回動
している間に、カートリッジ本体に設けられた読み取り
用開口、あるいは後述する使用状態を識別するための識
別用開口を通してフォトセンサによって読み取られる。
【0004】上記フイルムカートリッジでは、写真フイ
ルムの全てをカートリッジ本体内に収納するため、その
外観からは収納されている写真フイルムが未露光のもの
なのか、一部露光済のものなのか、あるいは露光済や現
像済のものなのかを区別することができない。そこで、
露光済や現像済のフイルムカートリッジがカメラに再度
装填されて撮影が行われることを防止するために、使用
状態に応じて識別用開口に露呈されるバーコードの部分
が決められており、これをカメラ側のフォトセンサで検
出するとで使用状態を識別できるようになっている。
【0005】例えば、フイルム巻き戻しを終了して、カ
メラからフイルムカートリッジを取り出す際に、フイル
ムカートリッジに露光済の写真フイルムが収納されてい
る場合には、識別用開口にクワイエットゾーンが位置す
るようにしてスプールの停止位置が制御される。また、
収納されている写真フイルムが未露光の場合には、コー
ド部が識別用開口に露呈された状態とされる。スプール
の停止位置が不用意にずれることを防止するために、ス
プールは、蓋部材がフイルム送出口を閉じているときに
は、スプールロック機構によって簡単に回動されないよ
うにしてある。
【0006】さらに、このようなフイルムカートリッジ
を使用するカメラでは、カメラを小型化したり、部品点
数を減らしたりするために、1個のモータでスプールと
係合してこれを回動させるためのカメラ側のスプールド
ライバを回動するとともに、このスプールドライバの回
動を、一時的に蓋部材に係合する開閉用駆動軸に伝達
し、蓋部材を閉じ位置から開き位置に回動させるものが
ある。このカメラでは、バーコードを読み取ったりバー
コードの装填時の位置を特定したりするために、スプー
ルをフイルム巻き戻し方向に回動している間に、この回
動で開閉用駆動軸を回動させるようにしている。
【0007】スプールドライバは、これに設けられた係
合突起をスプールのキー溝に係合するようになってい
る。しかし、この係合突起の回転位置は、前回使用した
フイルムカートリッジの取り出し時の使用状態と装填さ
れたフイルムカートリッジの使用状態とによって、必ず
しもスプールのキー溝と一致した位置になるとは限らな
い。このため、スプールドライバは、例えば、スプール
の軸方向にスライド可能にされ、キー溝との回転位置が
一致するまでの間はバネ付勢に抗して押し上げられ、回
転位置が一致した時にこれらが係合されるようになって
いる。
【0008】ところで、装填されたフイルムカートリッ
ジの使用状態を識別する方法としては、2個のフォトセ
ンサを用い、スプールドライバの回動開始時点から得ら
れるバーコードの白バーと、黒バーまたはクワイエット
ゾーンとの境界数をカウントすることにより、装填時に
識別用開口と読み取り用開口のそれぞれにバーコードの
クワイエットゾーン,コード部のいずれかがあったかを
特定し、装填されたフイルムカートリッジの写真フイル
ムの使用状態を識別するものがある。
【0009】この方法では、スプールドライバをモータ
で回動させると同時に、バーコードからの反射光を各フ
ォトセンサで検出を開始する。識別用開口側のフォトセ
ンサで検出されたバーコードの境界数をカウントし、こ
のフォトセンサがクワイエットゾーンを検知したと判断
した時点でカウントを停止する。また、識別用開口側の
フォトセンサの検出結果に基づき、このフォトセンサが
最初に境界を検出するまでのスプールドライバの回動角
度を測定する。そして、得られた境界数と、スプールド
ライバの回動角度とに基づいて、装填時に識別用開口及
び読み取り用開口にコード部かクワイエットゾーンのい
ずれがあったかを特定し、未露光と、一部露光済と、そ
れ以外の使用状態とを識別する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1個の
モータで蓋部材の開閉及びスプールの駆動を行うように
したカメラの場合、上記のような識別方法では使用状態
を誤って識別してしまうという問題がある。これは、装
填時にスプールドライバとスプールの位置が一致してい
ない、蓋部材が開くまでの間ではスプールと一体のギヤ
とこのギヤと係合するロックレバーからなるスプールロ
ック機構が働いており、それを無理やりに乗り越える、
蓋部材を開く際にスプールドライバが開閉用駆動軸を回
動させる等の理由から、スプールドライバの回動直後で
は、スープル、すなわちデータディスクが小刻みに正
転,逆転をしたり、一時的に停止したりする挙動を示す
ため読み取り用開口側のフォトセンサの検出結果が異常
になることに起因している。
【0011】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであって、装填されたフイルムカートリジに収
納された写真フイルムの使用状態を識別する際に、デー
タディスクに不安定な挙動が生じても使用状態を正しく
識別できるフイルムカートリッジの使用状態識別方法を
提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、カートリッジ本体に形成
された開口を2つの開口から構成し、その各々の開口を
通して個別に光電検出を行ってスプールの初期位置を検
出するとともに、前記スプールに係合してスプールを回
動させるカメラ側のスプールドライバを、フイルムカー
トリッジの装填時には所定の待機位置に回動させておく
ようにしたものである。
【0013】請求項2記載の発明では、フイルムカート
リッジが装填される前に、スプールと係合するスプール
ドライバを露光済のフイルムカートリッジのスプールに
対応する露光済位置、またはフィルム巻き戻し方向に対
して露光済位置よりも手前の位置に回動しておき、フイ
ルムカートリッジの装填後にスプールドライバをフイル
ム巻き戻し方向に回動し、このスプールドライバの回動
開始とともに、第1及び第2のフォトセンサによる光電
検出を開始し、第1のフォトセンサによってクワイエッ
トゾーン、所定のパターンで検出されたコード部、クワ
イエットゾーンの順番の基準コードパターンが最初に検
知されるまでの間に、第1のフォトセンサが検出した黒
バーと白バー、あるいは白バーとクワイエットゾーンの
各境界数が所定値以上の場合には装填されたフイルムカ
ートリッジが未露光であると識別し、所定値よりも小さ
い場合には、スプールドライバの回動開始から所定の角
度以上回動する間に、第2のフォトセンサから同じレベ
ルの光電信号が出力されていた時には、装填されたフイ
ルムカートリッジが一部露光済であると識別し、これ以
外の場合には装填されたフイルムカートリッジが露光済
又は現像済であると識別するものである。
【0014】請求項3記載の発明では、第1のフォトセ
ンサが黒バーまたはクワイエットゾーンを検出している
ときに出力される光電信号のレベルを第1レベルとし、
白バーを検出をしているときに出力される光電信号のレ
ベルを第2レベルとしたときに、第1レベルの光電信号
が発生している間にスプールドライバが所定の角度以上
に回動し、次に第2レベルと第1レベルの光電信号が複
数回交互に発生するとともに、これらの交互に発生する
各レベルの光電信号が発生している各々の期間に黒バー
及び白バーに対して予め決められた角度でスープルドラ
イバが回動し、さらに、この後に第1レベルの光電信号
が発生している間にスプールドライバが所定の角度以上
に回動することにより、基準コードパターンを検知した
と判断するものである。
【0015】請求項4記載の発明では、スプールドライ
バは、1個のモータ駆動パルスによって一定の角度だけ
モータにより回動されるようにされており、このモータ
駆動パルスを計数することによりスプールドライバが所
定の角度回動されたことを検知するようにしたものであ
り、請求項5記載の発明では、スプールドライバが一定
角度回転する毎に発生するエンコードパルスの個数を計
数することにより、スプールドライバが所定の角度回動
されたことを検知するようにしたものである。請求項6
記載の発明では、スプールドライバは、カメラからフイ
ルムカートリッジが抜かれた際に、前記露光済位置また
は露光済位置の手前に回動されるようにしたものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】図2及び図3において、フイルム
カートリッジ10は、カートリッジ本体11の内部に、
写真フイルム12を巻き付けたスプール13を回動自在
に収納しており、スプール13をフイルム送り出し方向
に回動させることにより、写真フイルム12をその先端
からカートリッジ本体11の外部に送り出す。また、ス
プール13をフイルム巻き戻し方向に回動させることに
より、写真フイルム12をカートリッジ本体11の内部
に巻き戻すことができる。
【0017】カートリッジ本体11は、樹脂製の上ケー
ス11aと下ケース11bとからなり、各ケース11
a,11bは、下ケース11bに設けた係合爪16によ
って互いに組み付けられ、これらの外周にラベル17が
貼着される。各ケース11a,11bの接合面には、写
真フイルム12を送り出すためのフイルム送出口20が
形成されている。このフイルム送出口20には、カート
リッジ本体11の内部に外光が入射することを防止する
ための回動自在な蓋部材21が設けられている。蓋部材
21は、その両端部にそれぞれキー溝22aを有した係
合穴22が形成されている。この係合穴22には、カメ
ラに装填され際にカメラ側の開閉用駆動軸が係合され、
この開閉用駆動軸を回動することにより、蓋部材21が
フイルム送出口20を塞ぐ閉じ位置と、フイルム送出口
20を開放した開き位置との間で回動される。
【0018】スプール13は、スプール軸23,一対の
フランジ24,回転部材25とから構成されている。ま
た、このスプール13には、データディスク27が一体
に設けられている。スプール軸23は、これの両端部の
それぞれにキー溝28aは形成された係合穴28が設け
られており、カメラに装填された際にカメラ側の駆動軸
(以下、スプールドライバ)に係合されて、フイルム送
り出し方向またはフイルム巻き戻し方向に回動される。
【0019】回転部材25には、ギヤ30,表示板31
等が一体に形成されており、これらはスプール軸23と
一体に回動する。回転部材25のギヤ30と、ロックレ
バー32とでスプールロック機構を構成している。ロッ
クレバー32は、その一端32aをギヤ30に係合させ
たスプールロック位置と、係合を外した解除位置との間
で揺動自在にしてカートリッジ本体11内に配されてい
る。このロックレバー23は、蓋部材21によって駆動
され、蓋部材21が閉じ位置にあるときには係合位置に
揺動されて、スプールロック状態となりスプール13の
回動を防止する。これにより、表示板31とデータディ
スク27の位置が写真フイルム12の使用状態に応じた
位置から不用意にずれないようにしている。また、蓋部
材21が開き位置にあるときには解除位置に揺動され
て、スプールアンロック状態となりスプール13の回動
を許容する。
【0020】図4は、データディスク27に形成された
コードパターン26の一例を示すものである。コードパ
ターン26は、データディスク27を一部を扇状に切り
欠いて形成されたクワイエットゾーン35と、データデ
ィスク27上に記された低反射面の黒バー37a,37
bと、高反射面の白バー38a,38bが交互に並べら
れたコード部36とから構成される。クワイエットゾー
ン35は、データディスク27に切り欠きとして形成さ
れているため、この部分をカメラ等の反射型のフォトセ
ンサで検出した場合には、黒バー37a,37bと同様
にして扱われるが、コード部36の黒バー37a,37
bよりも、その幅(角度)が充分に広くされ、コード部
36の区切りを表している。
【0021】コード部36は、幅広の黒バー37a,白
バー38aと、幅狭の黒バー37b,白バー38bとか
ら構成されており、これらの4種類の各バー37a,3
7b,38a,38bを所定の順番で配列することによ
り、写真フイルム12の感度,撮影可能枚数等を表す。
なお、クワイエットゾーン35に隣接する低反射面は、
クワイエットゾーン35として扱われる。データディス
ク27がスプール13とともに回動している間に、カメ
ラやプリンタのフォトセンサによりコードパターン26
が読み取られ、そのコード部36の情報が解読される。
【0022】クワイエットゾーン35の角度,コード部
36の各バー37a,37b,38a,38bの角度及
び配列は、予め決められている。例えば、クワイエット
ゾーン35の角度は約170度とされ、各バー37a,
37b,38a,38bの角度は3度〜40度の範囲に
設定されるが、例えば、幅広の各バー37a,38aの
角度は20度,幅狭の各バー37b,38bの角度は1
0度とされている。また、コード部36は、白バーが7
本と黒バーが6本の合計13本となるように決められて
いる。さらに、スプール13のキー溝28aとデータデ
ィスク27との相対的な角度も決められている。
【0023】図5は、写真フイルム12の使用状態毎の
キー溝28aと、表示板31と、データディスク27と
の位置を示すものである。カメラやプリンタからフイル
ムカートリッジ10を取り出す際に、スプール13は、
図5(a)〜図5(d)に示すように、収納されている
写真フイルム12の使用状態に応じて、キー溝28aが
未露光位置Us,一部露光済位置Ps,露光済位置E
s,現像済位置Prsに停止される。なお、これらの各
位置は、フイルム巻き戻し方向に未露光位置Us,一部
露光済位置Ps,露光済位置Es,現像済位置Prsの
順番となるように決められており、各位置の相互の間隔
(角度)も決められている。
【0024】図5(a)に示すように、スプール13が
未露光位置Usで停止されている場合には、表示板31
は、カートリッジ本体11の一側面に形成された4個の
表示窓40a〜40dのうちの円形の表示窓40aから
露呈されて、写真フイルム12が未露光であることを表
示する。また、この時には、カートリッジ本体11の他
側面に形成された識別用開口41にデータディスク27
のコード部36が露呈され、読み取り用開口42にはク
ワイエットゾーン35が露呈される。
【0025】図5(b)に示すように、スプール13が
一部露光済位置Psで停止されている場合には、半円形
の表示窓40bから表示板31が露呈され、写真フイル
ム12の撮影コマの一部が露光済であることが表示され
る。また、クワイエットゾーン35のほとんどの部分が
フイルム巻き戻し方向で識別用開口41から読み取り用
開口42までの間に位置し、識別用開口41の反時計方
向の端部にコード部36の後端部が僅かに露呈され、ほ
どんどに部分にはクワイエットゾーン35が露呈され
る。一方の読み取り用回路42についても、コード部3
6の前端部が露呈されるが、ほとんどの部分にクワイエ
ットゾーン35が露呈される。
【0026】図5(c)に示すように、スプール13が
露光済位置Esで停止されている場合には、十字形の表
示窓40cから表示板31が露呈され、写真フイルム1
2の全撮影コマが露光済であることが表示される。図5
(d)に示すように、スプール13が現像済位置Prs
で停止されている場合には、表示板31が四角形の表示
窓40dから露呈され、写真フイルム12が現像済であ
ることが表示される。露光済及び現像済のいずれの場合
にも、識別用開口41にクワイエットゾーン35が露呈
され、読み取り用開口42にコード部36が露呈され
る。
【0027】フイルムカートリッジ10を用いるカメラ
の要部を図6に示す。カメラ50は、装填されたフイル
ムカートリッジ10の写真フイルム12が未露光か、一
部露光済か、それ以外の使用不能状態(露光済及び現像
済)かを識別する。カメラ50には、周知のようにカー
トリッジ装填室51が形成されており、その底面が開口
52になっている。この開口52は、底蓋53によって
開閉され、カメラ50の側面に設けたロックレバー54
を矢印方向にスライド操作することにより、閉じた状態
の底蓋53がロックされる。また、このロックレバー5
4を矢印と逆方向にスライド操作すれば底蓋53がアン
ロックとなり、底蓋53を開いてフイルムカートリッジ
10の装填と取り出しとを行うことができる。
【0028】フイルムカートリッジ10は、データディ
スク27側を上に向けた姿勢で、カートリッジ装填室5
1内に装填される。スプール13の係合穴28に対峙す
る位置にはスプールドライバ55が、蓋部材21の係合
穴22に対峙する位置には開閉用駆動軸56が、それぞ
れカートリッジ装填室51の上面内壁に突出して設けら
れており、装填されたフイルムカートリッジ10の対応
する係合穴28,22にそれぞれ挿入される。
【0029】さらに、識別用開口41と読み取り用開口
42に対峙する位置には、それぞれ第1センサ57、第
2センサ58が配されている。図5(b)に示されるよ
うに、第1センサ57と第2センサ58は、一部露光済
のフイルムカートリッジ10が装填された時に、クワイ
エットゾーン35に対峙するようにして配されている。
第2センサ58については、一部露光済のフイルムカー
トリッジ10が装填された時に、データディスク27に
後述する第1挙動が生じても、クワイエットゾーン35
を所定の期間だけ確実に検出することが可能なように、
読み取り用開口42内で反時計方向に寄った位置に配さ
れている。
【0030】これらの第1,第2センサ57,58は、
反射型のフォトセンサであり、それぞれ投光部から検出
光を投光し、対峙した開口を通してコード部36で反射
された反射光、または、クワイエットゾーン35を通し
てカートリッジ本体11の表面で反射された反射光を受
光部で受光して、反射光の光強度に応じた光電信号を出
力する。
【0031】カートリッジ装填室51の内側の側面に
は、カートリジ装填室51からフイルムカートリッジ1
0が取り出されたことを検知するために検知片59が設
けられている。この検知片59は、装填されるカートリ
ジ本体11の移動軌跡内に突出した非装填位置と、内壁
面と同じ面位置となった装填位置との間で移動自在にさ
れている。フイルムカートリッジ11の装填時には、検
知片59はカートリッジ本体11と当接し、押圧されて
装填位置まで移動する。また、カートリッジ本体11を
開口51に向けて引き出した時に、スプールドライバ5
5からスプール13が抜けた直後に、検知片59は、カ
ートリッジ本体11による押圧が解除されて、非装填位
置に移動する。
【0032】図7において、カメラ50に内蔵されたモ
ータ60からの駆動力は、減速機構61を介して、スプ
ールギア62に伝達される。スプールギア62の下面に
は、スプール13の係合穴28に挿入される円筒状のド
ライバ軸62aが一体に形成されている。このドライバ
軸62aの内部には、キー溝28aに係合する係合突起
63aが形成された内筒部63がスライド自在にして挿
入され、係合突起63aがドライバ軸62aの外周面に
形成された開口62bより突出する。これらのドライバ
軸62aと係合突起63aとでスプールドライバ55を
構成している。
【0033】内筒部63の上部には、コイルバネ64が
配され、このコイルバネ64は、連動レバー65に一体
に設けられた押圧部66で下方に向けて押圧され、円筒
部63を下方(カメラの底面方向)に付勢する。これに
より、装填されたフイルムカートリッジ10のキー溝2
8aと、スプールドライバ55の係合突起63aの位置
が一致していない場合にでも、係合突起63aがコイル
バネ64の付勢に抗して上方に移動するため、ドライバ
軸62aの係合穴28への挿入が許容される。そして、
スプールドライバ55が回動して、キー溝28aと係合
突起63aとの位置が一致した時に、コイルバネ64の
付勢で係合突起63aが下方にスライドしてキー溝28
aと係合する。
【0034】なお、以下の説明では、装填されたフイル
ムカートリッジ10の未露光位置Us,一部露光済位置
Ps,露光済位置Es,現像済位置Prsの各位置に停
止されたスプール13のキー溝28aと、係合突起63
aの位置が一致するスプールドライバ55の位置をそれ
ぞれ未露光位置Ud,一部露光済位置Pd,露光済位置
Ed,現像済位置Prdとして説明する。
【0035】スプールギア62の上面には、3歯の連動
ギア67が一体に形成されている。この連動ギア67
は、スプールドライバ55が反時計方向に回動している
間に、開閉用回転部材68の3歯のセクタギア68aと
噛合し、開閉用回転部材68を時計方向に回動させる。
開閉用回動部材68の下面には、これと同軸に開閉用駆
動軸56が一体に形成されており、この開閉用駆動軸5
6の周面には、蓋部材21のキー溝22aに係合する係
合突起56aが形成されている。
【0036】また、開閉用回動部材68は、その上方に
配された第1付勢用セクタギア70と連結ピン71によ
り連結され、これらは同軸にして一体に回転する。この
第1付勢用セクタギア70は、第2付勢用セクタギア7
2と噛合している。第2付勢用セクタギア72は、フイ
ルムカートリッジ10の装填時には、トグルバネ73に
より、時計方向に付勢されている。
【0037】連動レバー65は、第2付勢用セクタギア
72と同軸にして、その下側に回動自在に配されおり、
ロックレバー54の操作に連動して揺動される駆動ピン
74によって回動される。この連動レバー65の一端6
5aの移動軌跡上には、上述の連結ピン71が配されて
いる。
【0038】図8は、上記のように構成されたスプール
ギア62及び開閉用回動部材68等の動作を模式的に示
すものである。底蓋53がロックされている時には、図
8(a)に示すように、連動レバー65の一端65aが
開閉用回動部材68から反時計方向に離れた位置にあ
る。また、トグルバネ73により開閉用回動部材68
は、第2付勢用セクタギア72,第1付勢用セクタギア
70,連結ピン71を介して反時計方向に付勢されてい
る。この状態で、モータ60が逆転すると、スプールギ
ア62が反時計方向に回動し、スプールドライバ55が
フイルム巻き戻し方向に回動される。また、このスプー
ルギア62の回動に伴って連動ギア67が反時計方向に
回動する。
【0039】連動ギア67がセクタギア68aに噛合す
ると、図8(b)に示すように、開閉用回動部材68
と、これに連結された第1付勢用セクタギア70とがと
もに時計方向に回動する。この開閉用回動部材68の回
動により、開閉用駆動軸56が蓋部材21の閉じ位置に
対応した位置から開き位置に対応した位置に向けて回動
される。また、第1付勢用セクタギア70は、トグルバ
ネ73の付勢力に抗して、第2付勢用セクタギア72を
反時計方向に回動する。
【0040】開閉用回動部材68がさらに回動し、これ
にともなって第2付勢用セクタギア72が所定の角度回
動すると、図8(c)に示すように、トグルバネ73が
反転して、第2付勢用セクタギア72への付勢方向が反
転する。このトグルバネ73の付勢力により、第2付勢
用セクタギア72が時計方向に回動し、第1付勢用セク
タギア70,連結ピン71を介して、開閉用回動部材6
8がさらに時計方向に回動する。このため、セクタギア
68aが連動ギア67の移動軌跡上から退避した退避位
置に回動され、この退避位置に保持される。この時に、
開閉駆動軸56が蓋部材21の開き位置に対応する位置
まで回動する。また、この状態になると、この後スープ
ルギア62が時計方向または反時計方向に回動しても、
連動ギア67とセクタギア68aとは噛合しない。
【0041】フイルムカートリッジ10を取り出す際
に、底蓋53をアンロックにする位置にロックレバー5
4をスライドさせると、図8(d)に示すように、駆動
ピン74で連動レバー65が時計方向に回動される。こ
の時に、連動レバー65の一端65aが連結ピン71を
時計方向に押圧するため、開閉用回動部材68,第1付
勢用セクタギア70,第2付勢用動セクタギア72のそ
れぞれがトグルバネ73の付勢に抗して、前述の説明と
は逆方向に回動される。また、トグルバネ73の付勢方
向が反転する。これにより、開閉駆動軸56が蓋部材2
1の開き位置に対応した位置から閉じ位置対応した位置
に回動される。なお、図8(a),図8(d)は、それ
ぞれスプールドライバ55が露光済位置Edにある場合
を示している。
【0042】スプールドライバ55が現像済位置Prd
の近傍を回動しているときに、連動ギア67aがセクタ
ギア68aと噛合する開放動作領域となる。例えば、ス
プールドライバ55が露光済位置Edや未露光位置Ud
の近傍にスプールギア62の開放動作領域を設定すると
開閉用駆動軸56の位置が定まらなくなり、フイルムカ
ートリッジ10を取り出す際に、蓋部材21が閉じ位置
まで完全に回動されなかったり、次にフイルムカートリ
ッジ10を装填した時に、蓋部材21の閉じ位置に対応
しない開閉用駆動軸56で次のフイルムカートリッジ1
0を受け入れて、開閉用駆動軸56や蓋部材21を壊し
てしまたりすることがある。しかし、カメラでは、写真
フイルム12の使用状態にスプールドドライバ55を現
像済位置Prdに止めることがないので、スプールドラ
イバ55の現像済位置Prdの近傍で蓋部材21の開放
動作が行われるように設定している。
【0043】カメラ50の電気的な構成を示す図9にお
いて、マイクロコンピュータ80には、各種の制御に必
要なデータを一時的に記憶し、ワークメモリとして使用
されるRAM80aと、各種の制御をするためのプログ
ラム等が書き込まれたROM80bとが接続されてい
る。マイクロコンピュータ80は、ROM80bのプロ
グラムに基づいて、カメラ50の各部を制御する。
【0044】第1センサ57からの光電信号は、二値化
回路81に送られる。この二値化回路81は、光電信号
を適当なスレッシュホールドレベルで二値化した第1バ
ーコード信号を出力する。第1バーコード信号は、第1
センサ57がバーコード26の白バー38a,38bを
検出している時には「Hレベル」となり、黒バー37
a,37b、及びクワイエットゾーン35を検出してい
るときには「Lレベル」となる。この第1バーコード信
号は、境界検出回路82、第1パルス幅カウンタ83、
及びマイクロコンピュータ80に送られる。二値化回路
88は、二値化回路81と同様にして、第2センサ58
からの光電信号を第2バーコード信号に変換する。この
第2バーコード信号は、第2パルス幅カウンタ89に送
られる。
【0045】境界検出回路82は、第1バーコード信号
が「Hレベル」から「Lレベル」に変化したとき、及び
「Lレベル」から「Hレベル」に変化した時にカウント
アップ信号を発生し、これをカウンタ84に送る。カウ
ンタ84は、第1センサ57によるコードパターン26
の検出前に、マイクロコンピュータ80により、そのカ
ウント値Ctが「0」にリセットされ、カウントアップ
信号の入力毎にカウント値Ctを1ずつインクリメント
する。これにより、第1センサ57が検出するコードパ
ターン26の白バー37a,38bと、黒バー37a,
38bもしくはクワイエットゾーン35との境界数を計
数する。
【0046】モータドライバ85は、マイクロコンピュ
ータ80に制御されてモータ60を正転または逆転させ
る。スプール駆動機構86は、減速機構61,スプール
ギア62等から構成され、モータ60の回転でスプール
ギア62を回動させ、スプール13を回動する。蓋部材
開閉機構87は、スプールドライバ62の連動用セクタ
ギア67,開閉用駆動部材68,第1,第2付勢用セク
タギア70,72等から構成され、スプールギア62の
回動に連動して開閉用駆動軸56で蓋部材21を回動す
る。
【0047】モータ回転センサ86aは、例えば、放射
状に多数のスリットが一定ピッチで形成され、スプール
駆動機構86を介してモータ60の回転が伝達されて回
転するエンコード板と、このエンコード板のスリットの
通過を監視するフォトインタラプタと、フォトインタラ
プタに接続され、フォトインタラプタがエンコード板の
スリットを検出するとエンコードパルスを発生するパル
ス発生器とから構成されたエンコーダである。モータ6
0が一定角度回転する毎、すなわちスプールドライバ5
5が一定角度回転毎にエンコード板も一定の角度回転さ
れるため、モータ回転センサ86aは、スプールドライ
バ55が一定角度回転する毎にエンコードパルスを発生
する。このエンコードパルスは、第1パルス幅カウンタ
83及び第2パルス幅カウンタ89に送られる。
【0048】なお、モータ60の回転軸にエンコーダを
直接に連結してエンコードパルスを取り出してもよい。
また、これ以外の装置によって、スプールドライバ55
が一定角度回転する毎にエンコードパルスを発生させて
もよい。
【0049】第1パルス幅カウンタ83は、入力される
エンコードパルスの個数をカウント値Cp1としてカウ
ントし、このカウント値Cp1は、第1バーコード信号
が「Hレベル」から「Lレベル」に変化したとき、及び
「Lレベル」から「Hレベル」に変化したときに「0」
にリセットされる。第1パルス幅カウンタ83のカウン
ト値Cp1は、黒バー37a,37b,白バー38a,
38b,クワイエットゾーン35のいずれかを第1セン
サ57が検出している時のスプールドライバ55の回動
角度を表しており、マイクロコンピュー80に送られ
る。なお、第1パルス幅カウンタ83は、スプールドラ
イバ55の停止位置を制御する時にも用いられ、この時
には、第1バーコード信号によらずマイクロコンピュー
タ80によってカウントを継続するように制御される。
【0050】第2パルス幅カウンタ89は、第2バーコ
ード信号が「Lレベル」となっている期間だけ、エンコ
ードパルスの入力毎に、そのカウント値Ct2を1ずつ
インクリメントする。この第2パルス幅カウンタ89
は、第2センサ58による検出の開始前に、マイクロコ
ンピュータ80によりカウント値Ct2が「0」にリセ
ットされるが、リセット後に「Hレベル」の第2バーコ
ード信号が入力されると、以降のカウントを停止する。
これにより、スプールドライバ55の回動直後に、第2
センサ58が最初に黒バー37a,37bまたはクワイ
エットゾーン35を検出したときにだけ、その検出期間
中に発生するエンコードパルスがカウントされる。この
カウント値Cp2は、スプールドライバ55の回動開始
時に第2センサ58がクワイエットゾーン35を検出し
ていたか否かを判断するために、マイクロコンピュータ
80に送られる。
【0051】なお、第2パルス幅検出回路89は、最初
に第2バーコード信号が「Lレベル」となっている期間
だけエンコードパルスをカウントするが、第2バーコー
ド信号が最初に変化するときまでカウントするようにし
てもよい。これは、第2センサ58が黒バー37a,3
7b,白バー38a,38bのいずれかを検出しても、
この検出中に発生するエンコードパルスの個数が、後述
するようにして決定された第2基準値以上にならなず、
この時に得られるカウント値Cp2を基にしてクワイエ
ットゾーン35を検出したか否かを判定できるからであ
る。
【0052】マイクロコンピュータ80は、第1バーコ
ード信号のレベルと、カウント値Cp1とを用いて、ク
ワイエットゾーン35と、コード部36との検出を行
う。そして、クワイエットゾーン35,所定のパターン
で検出されたコード部36,さらにクワイエットゾーン
35の順番の基準コードパターンを最初に検知した時点
で、カウント値Ctのカウントを停止し、このカウント
値Ctと、カウント値Cp2に基づいて、スプール13
の初期位置、すなわちデータディスク27の初期位置を
検出して、装填されたフイルムカートリッジ10の写真
フイルム12の使用状態を識別する。
【0053】コード部36所定のパータンで検出された
か否は、以下の,の条件をともに満されるか否かに
よって判断する。 「Hレベル」または「Lレベル」の第1バーコード
信号が発生している間にカウントされたカウント値Cp
1がコード部36の各バー37a,37b,38a,3
8bの角度に対応したものとなっている。 を満たすカウント値Cp1が13個連続して得ら
れ、その前後がクワイエットゾーンとなっていること。
【0054】なお、マイクロコンピュータ80は、第1
バーコード信号が「Lレベル」の時に、カウント値Cp
1がスプールドライバ55を90度回動させたときに発
生するエンコードパルスの個数(以下、第3基準値とい
う)となることにより、第1センサ57がクワイエット
ゾーン35を検出したと判定するが、その後に上記条件
,を満たさない不完全なコード部36が検知された
場合には、この判定が間違いであるとして、再度クワイ
エットゾーン35の判定を行う。また、カウント値Cp
1が各バー37a,37b,38a,38bの角度に対
応したものとなっているか否かを調べる場合には、測定
誤差を考慮して許容範囲を設けるのがよい。
【0055】使用状態を識別する際には、前述の基準コ
ードパターンを検知した時点での、カウンタ84のカウ
ント値Ctを読込み、このカウント値Ctが値20の第
1基準値よりも大きい場合には、装填されたフイルムカ
ートリッジ10の写真フイルム12が未露光であると識
別する。また、カウント値Ctが第1基準値以下であっ
て、カウント値Cp2が後述する第2基準値以上の場合
には、第2センサ58が装填時にクワイエットゾーン3
5と対峙していたものと判断し、装填されたフイルムカ
ートリッジ10の写真フイルム12が一部露光済である
と識別する。そして、カウント値Cp2が第2基準値よ
りも小さい場合には、第2センサ58が装填時にコード
部36と対峙していたものと判断し、装填されたフイル
ムカートリッジ10の写真フイルム12が使用不能状態
(露光済または現像済)であると識別する。
【0056】フイルムカートリッジ10が未露光以外で
ある場合には、第1センサ57が最初にクワイエットゾ
ーン35から検出を開始するから、基準コードパターン
を検知するまでの間に、第1センサ57が検出する境界
数がコードパターン26の1周分の境界数「14」とな
る。なお、写真フイルム12が一部露光済である場合に
は、最初に第1センサ57がコード部36の後端部を検
出することがあるため、境界数が+1〜+3程度変動す
ることがある。
【0057】また、未露光状態のフイルムカートリッジ
10が装填された場合には、第1センサ57は、コード
部36の前半部から検出を開始するため、データディス
ク27が最初から安定して回動したとしても、基準コー
ドパターンを検知した時点では、コード部36の後半部
分の境界数「7」が所定のパターンで検出されたコード
部36の境界数「14」に加算されて「21」となる。
したがって、14(+1〜+3)から21の範囲の第1
基準値でカウント値Ctを比較すれば、未露光かそれ以
外の使用状態のいずれかを識別することが可能になる。
このため、この実施形態では値20を第1基準値として
いる。なお、コード部36を構成する黒バー37a,3
7b,白バー38a,38bの本数が増減された場合に
は、第1基準値の値が変更されるのはいうまでもない。
【0058】ところで、スプールドライバ55の回動開
始の直後では、スプール13及びデータディスク27は
逆転したり、停止したりして安定して回動しない。例え
ば、蓋部材21が閉じ位置にある場合で、スプールドラ
イバ55の係合突起63aとスプール13のキー溝28
aとが係合していない時には、スプール13の係合穴2
8とドライバ軸62aと間に発生するフリクションによ
り、スプール13が回動しようとする。しかし、スプー
ルロック状態にあるため、スプール13が停止したまま
であったり、回動してもすぐに逆転して元の位置に戻る
といった往復動をしたりする。したがって、データディ
スク27も同じ挙動を示す。以下、このような挙動を第
1挙動という。
【0059】蓋部材21が閉じ位置にある場合で、係合
突起63aとキー溝28aとが係合している時には、ス
プールロック機構のギア30をロックレバー32が乗り
越えることを繰り返しながら、無理やりスプール13が
回動するために、データディスク27は停止や僅かな逆
転を伴いながら回動する。以下、これを第2挙動とい
う。
【0060】スプールギア62が開放動作領域で回動し
ている場合には、連動用セクタギア67がセクタギア6
8aと噛合して、トグルバネ73の付勢力に抗して開閉
用駆動部材68を回動するため、係合突起63aとキー
溝28aとが係合しているか否にかかわらず、データデ
ィスク27の回動が不安定となり、データディスク27
に停止や激しい逆転等が生じる。以下、この開放動作領
域での挙動を第3挙動という。
【0061】蓋部材21が開き位置になった後でも、係
合突起63aとキー溝28aとが係合していない場合で
は、係合穴28とドライバ軸62aと間に発生するフリ
クションにより、データディスク27が回動する場合も
あれば、停止したままとなる場合もあるが、逆転するこ
とはない。以下、このような挙動を第4挙動という。な
お、蓋部材21が開き位置になった後に、係合突起63
aとキー溝28aとが係合していれば、データディスク
27は、スプールドライバ55とともに滑らかに安定し
て回動する。
【0062】図10は、スプールドライバ55が露光済
位置Edにある時に、各種の使用状態のフイルムカート
リッジ10を装填し、スプール13をフイルム巻き戻し
方向に回動させた際のバーコード26に対する第1セン
サ57及び第2センサ58の相対的な移動状態を示すも
のである。同様に、図11はスプールドライバ55が一
部露光済位置Psにある時を、図12はスプールドライ
バ55が未露光位置Usにある時を示しいる。なお、図
10ないし図12では、各センサ57,58が対峙する
コードパターン26を直線状に変換したものを縦軸とし
て描いてあり、符号Sdはスプールドライバ55の移動
状態を示している。また、説明の便宜上、装填時のスプ
ール13の位置とスプールドライバ55との位置を組み
合わせをモード、例えばスプールドライバ55が露光済
位置Edにある時に未露光のフイルムカートリッジ10
を装填した場合をEs/Edモードと称して説明する。
【0063】図10に示すように、Es/Edモードの
場合には、装填時にスプールドライバ55の係合突起6
3aとキー溝28aとが係合するが、蓋部材21が開き
位置に回動するまでの間ではスプールロック状態にあ
る。このため、データディスク27は、スプールドライ
バ55の回動開始とともに第2挙動を示す。そして、ス
プールギア62が開放動作領域で回動してる間には、デ
ータディスク27は、第3挙動を示す。この後、スプー
ルギア62が開放動作領域を通過すると、データディス
ク27はスプールドライバ55とともに安定して回動す
るようになる。
【0064】Prs/Edモードでは、装填時に係合突
起63aとキー溝28a位置が一致しないため、これら
が係合しない。また、蓋部材21が開き位置に回動する
までの間ではスプールロック状態にある。このため、デ
ータディスク27は、最初に第1挙動を示し、スプール
ギア62が開放動作領域を回動している間に係合突起6
3aとキー溝28aとが係合し、開放動作領域ではデー
タディスク27は第3挙動を示す。その後は、データデ
ィスク27は安定して回動する。
【0065】Us/Edモードでは、やはり装填時に係
合突起63aとキー溝28aとが係合しないため、最初
にデータディスク27は、第1挙動を示し、次に第3挙
動を示す。この第3挙動の後には、キー溝28aと係合
突起63aよりも進んだ位置にあるため、ドライバ軸6
2aとスプール13とのフリクンションによって、デー
タディスク27は、第4挙動を示す。そして、ほとんど
の場合で、次のクワイエットゾーン35の検出を第1セ
ンサ57が開始する前に、係合突起63aがキー溝28
aに係合して、データディスク27が安定して回動す
る。
【0066】Ps/Edモードでは、装填時に係合突起
63aとキー溝28a位置が一致しないため、これらが
係合しない。したがって、この場合には、データディス
ク27は、最初に第1挙動を示し、次に第3挙動、第4
挙動を順番に示してから安定して回動する。ほどんどの
場合では、第1センサ57がコード部36の検出を開始
する前に、安定して回動する。
【0067】図11,図12に示すように、Ps/Pd
モード,Us/Udモードの場合は、Es/Edモード
と同様に、データディスク27は第2挙動,第3挙動を
示してから安定して回動する。Es/Pdモード,Ps
/Udモード,Es/Udモードでは、データディスク
27は、第1挙動,第2挙動,第3挙動を示してから安
定して回動する。Prs/PdモードとPrs/Udモ
ードの場合には、Prs/Edと同様に、データディス
ク27は、第1挙動,第3挙動,第4挙動を示してから
安定して回動する。
【0068】未露光のフイルムカートリッジ10が装填
された場合のUs/Edモード,Us/Pdモード,U
s/Udモードでは、最初に第1センサ57は、コード
部36をデータディスク27の第1挙動または第2挙
動、及び第3挙動中に検出するので、第1〜第3挙動中
に、カウント値Ctが異常に増加する可能性がある。そ
して、この後にデータディスク27が安定して回動して
いる間に、基準コードパターン検知することになる。結
果として、図13(a)に示すように、不完全なコード
を最初に検知してから、基準コードパターンが検知され
るので、第1センサ57が検出した境界数、すなわちカ
ウント値Ctは第1基準値以上となるから未露光のフイ
ルムカートリッジ10が装填されたことを正しく識別で
きる。
【0069】一部露光済、露光済、現像済のフイルムカ
ートリッジ10が装填された場合の各モードでは、デー
タディスク27が第1挙動〜第4挙動を示しても、これ
らの挙動中に第1センサ57はクワイエットゾーン35
を検出するため、この間にカウント値Ctが増加するこ
とがない。
【0070】また、一部露光済または露光済のフイルム
カートリッジ10を装填した直後では、第1センサ57
とコード部36の先端部との間は、90度以上の角度と
なっているので、このクワイエットゾーン35を検出し
ている間に、エンコードパルスが第3基準値以上発生す
るため、クワイエットゾーン35を判断することができ
る。現像済のフイルムカートリッジ10を装填した直後
では、第1センサ57とコード部36の先端部との間の
角度が90度よりも僅かに小さくなる場合があるが、第
1挙動中ではスープルドライバ55は、データディスク
27よりも回動角度が多いので、この場合にもクワイエ
ットゾーン35を検出することができる。
【0071】クワイエットゾーン35が第1センサ57
を通過するまでには、スプールギア62が開放動作領域
を通過するため、第1センサ57がコード部36の検出
を開始する前に、データディスク27はスープルドライ
バ55の回動とともに、安定して回動するようになる。
したがって、第1センサ57は、データディスク27が
安定して回動している間に、コード部36の検出と、そ
の後のクワイエットゾーン35の検出とが行われる。こ
れにより、未露光以外の使用状態では、図13(b)に
示すように、スプールドライバ55の回動開始から基準
コードパターンが検知され、カウント値Ctは、コード
パターン1周分の境界数となるので、未露光以外の使用
状態であることを正しく判断できる。
【0072】未露光以外の使用状態と判断した場合に、
Es/Edモードでは、データディスク27が最初に第
2挙動を示すから、スプールドライバ55の回動直後
に、第2センサ58はコード部36の検出を開始するた
め、第2バーコード信号がスプールドライバ55の回動
直後から変化する。このため、第2バーコード信号は、
最初に「Lレベル」となっても短時間に「Hレベル」に
変化するか、「Hレベル」から始まるため、カウント値
Cp2は「0」または極めて小さい値となる。
【0073】また、Prs/Edモード,Es/Pdモ
ード,Prs/Pdモードでは、最初に発生する第1挙
動中に、第2センサ58が黒バー37a,37bのいず
れか1個を検出し続けて、カウント値Cp2が増加する
可能性がある。しかしながら、これらのモードでは、第
1挙動の開始から短時間のうちに第2挙動または第3挙
動となるため、カウント値Cp2が比較的小さい。
【0074】さらに、Ps/Edモードでは、最初に第
1挙動,第3挙動が順次発生する。これらの挙動中に、
第2センサ58がクワイエットゾーン35だけを検出
し、「Lレベル」の第2バーコード信号が出力される。
この「Lレベル」の第2バーコード信号は、少なくとも
スプールドライバ55が露光済位置Edから一部露光位
置Pdに回動するまで継続されるので、スプールドライ
バ55が大きな角度で回動している間にカウント値Cp
2のカウントが続くことになる。このため、このモード
におけるカウント値Cp2は、Prs/Edモード,E
s/Pdモード,Prs/Pdモード,Es/Edモー
ドのいずれの場合よりも大きくなる。
【0075】したがって、Prs/Edモード,Es/
Pdモード,Prs/Pdモード,Es/Edモードの
うちでカウント値Cp2が取り得る最大値よりも大きく
第2基準値を設定すれば、これらの各モード及びPs/
Edモードでは、一部露光済と、露光済または現像済と
のいずれかであるかを識別できる。
【0076】他方、Ps/Pdモードでは、第2センサ
58は、スプールドライバ55の回動直後の第2挙動中
に、クワイエットゾーン35から短時間でコード部36
を検出するようになるため、カウント値Cp2が小さく
なる。上述のように第2基準値を設定すると、Ps/P
dモードのカウント値Cp2が第2基準値よりも小さく
なり、一部露光済を露光済または現像済と誤認してしま
う。逆に、Ps/Pdモードのカウント値Cp2に合わ
せて第2基準値を設定してしまうと、例えば、Prs/
Edモード,Es/Pdモード,Prs/Pdモードに
おいて、露光済または現像済を一部露光済と誤認するこ
とがある。
【0077】また、Es/UdモードとPrs/Udモ
ードでは、最初に発生する第1挙動中に、第2センサ5
8がコード部36を検出する。この第1挙動は、未露光
位置Udのスプールドライバ55が、少なくとも露光済
位置Edまたは現像済位置Prdに達して、スプール1
3と係合するまで続く。この時のスプールドライバ55
の回動角度は極めて大きいから、第2センサ58が黒バ
ー37a,37bのいずれか1個を検出し続けて、カウ
ント値Cp2が非常に大きな値となる可能性がある。こ
のため、Ps/Pdモードの同様にして、上述のように
第2基準値を設定した場合には、露光済または現像済を
一部露光済と誤認してしまう。逆に、Es/Udモード
とPrs/Udモードに合わせて、第2基準値を設定す
ると、例えばPrs/Edモード,Es/Pdモード,
Prs/Pdモード等で、露光済または現像済を一部露
光済と誤認してしまう。
【0078】このように、Ps/Pdモード、Es/U
dモード、Prs/Udモードでは、第2基準値をどの
ように設定しても、使用状態を誤って識別してしまう。
そこで、このような誤った識別を防止するために、フイ
ルムカートリッジ10の装填時にスプールドライバ55
が露光済位置Edにある場合には、どの使用状態のフイ
ルムカートリッジ10が装填されても、正しく使用状態
を識別できることに着目して、スプールドライバ55が
待機位置として露光位置Edにある状態で、フイルムカ
ートリッジ10が装填されるようにしている。
【0079】図9に示すように、マイクロコンピュータ
80には、検知スイッチ59aが接続されている。この
検知スイッチ59aは、検知片59に連動しており、検
知片59が装填位置にあるときにはONとなり、非装填
位置にあるときにOFFとなる。マイクロコンピュータ
80は、検知スイッチ59aがONからOFFになる
と、モータ60を逆転してスプール13をフイルム巻き
戻し方向に回動させる方向にスプールドライバ55を回
動させ、第1パルス幅カウンタ83のカウント値Cp1
を用いて露光位置Edに停止する。なお、第1パルス幅
カウンタ83の代わりに、第2パルス幅カウンタ89を
用いてスプールドライバ55の停止位置を制御してもよ
く、専用のカウンタを設けてもよい。
【0080】また、第2基準値については、Ps/Ed
モードにおけるカウント値Cp2が取り得る最小値に設
定されている。この設定された第2基準値は、Prs/
Edモード,Es/Edモードにおいてカウント値Cp
2が取り得る最大値よりも大きい値であるのはいうまで
もない。
【0081】次に、上記構成の作用について図1及び図
14を参照しながら説明する。底蓋53を開放して、カ
ートリッジ装填室51にフイルムカートリッジ10を装
填する。スプールドライバ55は、前回の取り出したフ
イルムカートリッジ10の使用状態にかかわらず、露光
済位置Edに回動された状態になっている。このため、
今回装填したフイルムカートリッジ10のスプール13
が露光済位置Esである場合には、スプール13の係合
穴28にドライバ軸62aが挿入されるとともに、キー
溝28aに係合突起63aが係合するが、これらが一致
していない場合には、係合突起63aが係合穴28の周
縁部でコイルバネ64の付勢に抗して上方に押上げられ
るため係合しない。また、閉じ位置にある蓋部材21の
係合穴22には、開閉用駆動軸56が係合された状態と
なる。
【0082】また、フイルムカートリッジ10が、カー
トリッジ装填室51に装填されることによって、検知片
59がカートリッジ本体11に押圧され、装填位置に移
動する。この検知片59が装填位置に移動することによ
り、スイッチ59aがONとなる。
【0083】底蓋53を閉じてからロックレバー54を
スライドさせて底蓋53をロックすると、閉じ信号がマ
イクロコンピュータ80に入力される。マイクロコンピ
ュータ80は、閉じ信号が入力されると、まず、カウン
タ84をリセットしてカウント値Ctを「0」とする。
また、第1,第2パルス幅検出回路83,88を初期化
して、そのカウント値Cp1,Cp2をそれぞれ「0」
にする。この後に、第1センサ57及び第2センサ58
をそれぞれONとする。
【0084】次に、マイクロコンピュータ80は、写真
フイルム12の使用状態の識別と、コードパターン26
の情報を読み取るために、モータ駆動信号をモータドラ
イバ85に送ってモータ60を逆転させる。このモータ
60の回転は、減速機構61を介してスプールギア62
を図7中で反時計方向に回動する。このスプールギア6
2が開放動作領域に達すると、連動ギア67が開閉用回
動部材68のセクタギア68aと噛合し、開閉用回動部
材68がトグルバネ73の付勢力に抗して回動される。
これにより、開閉用駆動軸56が蓋部材21を閉じ位置
から開き位置に向けて回動する。開閉用回動部材68が
所定の角度回動されると、トグルバネ73が反転し、こ
のトグルバネ73の付勢でセクタギア68aが退避位置
までの回動する。これにより、蓋部材21が開き位置ま
で回動される。この後もスプールギア62は、回動を続
ける。
【0085】また、スプールギア62が回動すると、こ
れが一定角度回転する毎に、モータ回転センサ86aか
らエンコードパルスが発生する。このエンコードパルス
が第1,第2パルス幅検出回路83,88に送られ、第
1,第2パルス幅検出回路83,88は、エンコードパ
ルスが入力される毎に、それぞれカウント値Cp1,C
p2を「1」ずつインクメントする。
【0086】スプールギア62の回動にともなってスプ
ールドライバ55が回動することにより、スプール13
とスプールドライバ55の位置に応じて、データディス
ク27は、最初に第1挙動または第2挙動を示す。ま
た、スプールギア62が開放動作領域で回動するように
なると、データディスク27は第3挙動を示す。さら
に、開放動作領域を通過した後にも、第4挙動を示しな
がら回動する場合もある。そして、いずれの場合でも、
開放動作領域を通過し、スプールドライバ55の係合突
起63aとキー溝28aと係合した状態となれば、スプ
ールドライバ55の回動とともにデータディスク27が
安定して回動する。
【0087】このようにして、データディスク27が第
1〜第4挙動の挙動を示したり、この後安定して回動す
る間に、第1センサ57は、識別用開口41に向けて検
出光を投光し、受光した反射光の強度に応じた光電信号
を出力する。この光電信号は、二値化回路81で第1バ
ーコード信号に変換され、これが境界検出回路82,第
1パルス幅検出回路83,マイクロコンピュータ80に
送られる。
【0088】例えば、データディスク27の挙動に伴
い、第1センサ57が対峙している位置がクワイエット
ゾーン35あるいは黒バー37a,37bのいずれかか
ら白バー38a,38bのいずれかに移ると、第1バー
コード信号が「Lレベル」から「Hレベル」に変化す
る。第1バーコード信号が「Lレベル」から「Hレベ
ル」に変化すると、境界検出回路82は、カウントアッ
プ信号を発生してカウンタ84に送る。カウンタ84
は、このカウントアップ信号の入力により、現在のカウ
ント値Ctを1だけインクリメントする。
【0089】また、第1パルス幅検出回路83は、第1
バーコード信号が「Lレベル」から「Hレベル」に変化
した時点でカウント値Cp1を「0」にリセットしてか
ら、再びエンコードパルスのカウントを開始する。
【0090】さらに、第1センサ57が対峙している位
置が白バー43a,43bのいずれかからクワイエット
ゾーン35または黒バー37a,37bのいずれかに移
ると、第1バーコード信号が「Lレベル」から「Hレベ
ル」に変化し、境界検出回路82からのカウントアップ
信号でカウンタ84のカウント値Ctが1だけインクリ
メントされる。また、第1パルス幅検出回路83は、第
1バーコード信号が「Hレベル」になった時点でカウン
ト値Cp1を「0」にリセットしてから、エンコードパ
ルスのカウントを開始する。
【0091】もちろん、データディスク27が往復動を
したり、停止したりして、フォトセンサ57がクワイエ
ットゾーン35,黒バー37a,37b,白バー38
a,38bのいずれかに対峙した状態を維持していれ
ば、この時には、第1バーコード信号のレベルの変化が
ないから、カウンタ84のカウント値Ctがインクメン
トされることはない。しかし、第1パルス幅検出回路8
3では、エンコードパルスが発生する毎に、すなわちス
プールドライバ55が一定角度回転する毎に、カウント
値Cp1が「1」ずつインクメントされる。
【0092】他方、スプールドライバ55の回動開始と
同時に、第2センサ57は、読み取り用開口42に向け
て検出光を投光し、受光した反射光の強度に応じた光電
信号を出力する。この光電信号は、二値化回路88で第
2バーコード信号に変換され、これが第2パルス幅検出
回路89に送られる。例えば、第2センサ58がクワイ
エットゾーン35または黒バー37a,37bのいずれ
かから検出を開始した場合には、最初に「Lレベル」の
第2バーコード信号が第2パルス幅検出回路89に入力
される。そして、第2パルス幅検出回路89は、この最
初の「Lレベル」が入力されている期間中、エンコード
パルスが入力される毎にカウント値Cp2を1ずつイン
クリメントし、次に「Hレベル」の第2バーコード信号
が入力された時点でカウントを停止する。
【0093】また、第2センサ58が白バー38a,3
8bのいずれかから検出を開始した場合には、「Hレベ
ル」の第2バーコード信号が最初に第2パルス幅検出回
路89に入力されるので、第2パルス幅検出回路89
は、エンコードパルスをカウントすることはなくカウン
ト値Cp2が「0」のままとなる。
【0094】こうして、第1センサ57及び第2センサ
58の検出が開始するのと同時に、第1センサ57の検
出結果に基づいて得られる第1バーコード信号とカウン
ト値Cp1とが、マイクロコンピュータ80により監視
される。そして、マイクロコンピュータ80は、監視し
ている第1バーコード信号が「Lレベル」となると、ス
プールドライバ55が一定角度回動する毎に順次更新さ
れるカウント値Cp1と、第3基準値とを順次比較し、
これらの値が同じになると第1センサ57がクワイエッ
トゾーン35を検出したものと判定する。また、これら
の値が同じになる前に第1バーコード信号が「Hレベ
ル」となってカウント値Cp1が「0」となると、クワ
イエットゾーン35ではなかったとして、次に「Lレベ
ル」の第1バーコード信号が入力されている期間中に、
カウント値Cp1と、第3基準値とを比較してクワイエ
ットゾーン35を検出したか否かを調べる。
【0095】第1センサ57によって、最初のクワイエ
ットゾーン35が検出された判定すると、マイクロコン
ピュータ80は、この後に入力される第1バーコード信
号のレベルの変化とカウント値Cp1とを用いて、次に
第1センサ57が検出すると予測されるコード部36の
各バー37a,37b,38a,38bの幅が所定の幅
になっているか否かを調べ、上述の条件を満たしてい
るか否かを判定する。具体的には、入力された第1バー
コード信号が変化した時点で、その直前にパルス幅検出
回路83から入力されたカウント値Cp1が10度また
は20度のバーの幅に対応した値になっているか否かを
調べる。そして、条件を満たしていると判定したなら
ば、検出したバーが13個連続しているか否かを判定す
る。
【0096】バーが13個連続していると判定すると、
次にマイクロコンピュータ80は、上記同様な手順で次
の「Lレベル」の第1バーコード信号が入力されている
間に、第1センサ57がクワイエットゾーン35を検出
したかを判定する。この判定で、第1センサ57でクワ
イエットゾーン35が検出されたと判定すると、マイク
ロコンピュータ80は、コード部36を検出し、しかも
その前後にクワイエットゾーン35が検出されて条件
を満たしているので、コード部36が所定のパターンを
持った適正なコード部として検出されたと判断する。ま
た、これと同時に基準コードパターンが検知されたこと
になるので、この時点でカウンタ84のカウントを停止
する。
【0097】一方、条件を満たしていない場合やバー
が13個連続していない場合、すなわちコード部36が
不完全なコードとなる場合には、第1センサ57が例え
ば停止したデータディスク27上の黒バー37a,37
bを検出したために、最初のクワイエットゾーン35の
判定が間違っていたと判断する。この判断をすると、マ
イクロコンピュータ80は、コード部36が不完全なコ
ードとなった時点から、再び上記と同様な手順で最初の
クワイエットゾーン35が検出された否かを調べる。
【0098】こうして、基準コードパターンを検知する
と、マイクロコンピュータ80は、データディスク27
が1回転以上回動している間に第1センサ57を用い
て、コードパターン26に表されたフイルム感度,撮影
可能枚数等の情報を読み取ってからモータ60を停止す
る。
【0099】モータ60を停止した後、マイクロコンピ
ュータ80は、カウンタ84のカウント値Ctを読込
み、このカウント値Ctが第1基準値よりも大きくなっ
ている場合には、第1センサ57がコード部36から検
出を開始したと判別し、装填されたフイルムカートリッ
ジ10の写真フイルム12が未露光と識別する。
【0100】マイクロコンピュータ80は、写真フイル
ム12を未露光と識別した場合には、モータ60を正転
させて、スプールドライバ55を介してスプール13を
フイルム送り出し方向に回動する。これにより、カート
リッジ本体11の内部から写真フイルム12がフイルム
送出口20を介して送り出され、カメラ50のアパーチ
ャの背後を通ってフイルム巻き取り室(図示省略)に向
けて送られて撮影可能状態とされる。
【0101】写真フイルム12の全コマの撮影が完了す
ると、スプール13がフイルム巻き戻し方向に回動さ
れ、全ての写真フイルム12がカートリッジ本体11内
に収納される。この収納後に、マイクロコンピュータ8
0は、さらにスプールドライバ55を回動している間
に、二値化回路81からの第1バーコード信号及びパル
ス幅カウンタ83からのカウント値Cp1を監視して、
第1センサ57をクワイエットゾーン35が通過したか
否かを調べる。そして、第1センサ57をクワイエット
ゾーン35が通過すると、マイクロコンピュータ80
は、その時点で第1パルス幅カウンタ83のカウント値
Cp1を「0」にリセットするとともに、第1バーコー
ド信号の変化によらず継続してエンコードパルスがカウ
ントされるように制御する。
【0102】次にマイクロコンピュータ80は、カウン
ト値Cp1を監視して、このカウント値Cp1を第1セ
ンサ57をクワイエットゾーン35が通過した時点での
スプール13の位置からスプール13を露光済位置Es
に回動させるのに必要な所定のエンコードパルス数とを
比較する。そして、これらの値が一致すると、マイクロ
コンピュータ80は、モータ駆動信号の送出を停止し
て、モータ60の回転を停止する。これにより、スープ
ール13は、図8(c)に示される露光済位置Esに停
止される。
【0103】また、写真フイルム12を一部露光した状
態で、巻き戻しボタン(図示省略)を操作すると、全て
の写真フイルム12がカートリッジ本体11内に収納さ
れる。この収納後、上記同様にして第1センサ57をク
ワイエットゾーン35が通過した後に、スプール13を
一部露光済位置Psに回動させるのに必要なだけのエン
コードパルスが発生した時点でモータ60を停止するこ
とにより、スプール13は、図8(b)に示される一部
露光済位置Psに停止される。さらに、撮影を行わない
で、巻き戻しボタンを操作すると、全ての写真フイルム
12がカートリッジ本体11内に収納された後に、スー
プール13は、図8(a)に示される未露光位置Usに
停止される。スプールを停止させた後、マイクロコンピ
ュータ80は、こうして制御したスプール13、すなわ
ちスプールドライバ55の停止位置をRAM80aに一
時的に記憶する。
【0104】スプール13の停止後、ロックレバー54
をスライド操作して底蓋53のロックを解除すると、こ
のロックレバー54のスライド操作に連動して、駆動ピ
ン74が揺動され、連動レバー65が図8中で時計方向
に回動する。この時に一端65aが連結ピン71を押圧
して開閉用駆動部材68が回動されることで、蓋部材2
1が閉じ位置に回動される。この後、底蓋53を開放し
て、フイルムカートイリッジ10をカートリッジ装填室
51から取り出す。この取り出しで、スプールドライバ
55からスプール13が抜けた時点で、検知片59が非
装填位置に移動し、検知スイッチ59aがOFFとな
る。
【0105】マイクロコンピュータ80は、検知スイッ
チ59aがOFFとなると、先にRAM80aに記憶し
たスプールドライバ55の位置から露光済位置Esまで
のフィルム巻き戻し方向のに角度に応じたエンコードパ
ルス個数をROM80bから取り出す。例えば、スプー
ルドライバ55が未露光位置Udであった場合には、R
OM80bからは、スプールドライバ55をフイルム巻
き戻し方向に未露光位置Udから露光済位置Edに回動
した時に発生されるエンコードパルス数(Ed−Ud)
が取り出され、これがマイクロコンピュータ80内のレ
ジスタに参照値としてセットされる。次に、マイクロコ
ンピュータ80は、第1パルス幅カウンタ83のカウン
ト値Cp1を「0」にリセットし、第1バーコード信号
の変化によらず継続してエンコードパルスがカウントさ
れるようにする。
【0106】この後、マイクロコンピュータ80は、モ
ータ60を逆転させる。これにより、スプールドライバ
55はフイルム巻き戻し方向に回動し、このスプールド
ライバ55の回動角度に応じたエンコードパルスの個数
が第1パルス幅カウンタ83でカウント値Cp1として
カウントされる。マイクロコンピュータ80は、このカ
ウント値Cp1とレジスタの参照値とを比較し、これら
が一致した時点でモータ60を停止する。これにより、
スプールドライバ55が露光済位置Edに停止された状
態となる。
【0107】また、スプールドライバ55が一部露光済
位置Pdであった場合には、ROM80bからはスプー
ルドライバ55をフイルム巻き戻し方向に一部露光済位
置Pdから露光済位置Edに回動した時に発生されるエ
ンコードパルス数(Ed−Pd)が取り出され、これと
カウント値Cp1とレジスタの参照値とが一致した時点
でモータ60が停止される。これにより、スプールドラ
イバ55は、露光済位置Edに停止される。スプールド
ライバ55が露光済位置Edであった場合には、検知ス
イッチ59aがOFFとなっても、露光済位置Edにあ
るのでスプールドライバ55は回動されない。
【0108】一方、カウント値Ctが第1基準値以下の
場合には、マイクロコンピュータ80は、第2パルス幅
カウンタ89のカウント値Cp2を読み込む。そして、
このカウント値Cp2と第2基準値とを比較する。マイ
クロコンピュータ80は、カウントCp2が第2基準値
以上となっていると、第2センサ57がクワイエットゾ
ーン35から検出を開始したと判断し、装填されたフイ
ルムカートリッジ10の写真フイルム12が一部露光済
であると識別する。この場合には、モータ60を正転し
て写真フイルム12を巻き取り室に送っている間に、カ
メラ50のアパーチャの周囲に向けた磁気ヘッド(図示
せず)で、写真フイルム12の背面の形成した磁気層に
磁気記録されたデータを読み取り、未露光の最初の撮影
コマを検知して、この撮影コマをアパーチャの背後にセ
ットする。以降は、未露光の場合と同じである。
【0109】また、カウントCp2が第2基準値よりも
小さい場合には、マイクロコンピュータ80は、第2セ
ンサ57がコード部36から検出を開始したと判断し、
装填されたフイルムカートリッジ10の写真フイルム1
2が露光済または現像済であると識別する。この場合に
は、マイクロコンピュータ80は、操作者に対して使用
不能なフイルムカートリッジ10が装填されたことを警
告するとともに、再びスプールドライバ55でスプール
13をフイルム巻き戻し方向に回動し、スプール13を
露光済位置Esで停止する。この場合には、スプールド
ライバ55が露光済位置55となっているから、検知ス
イッチ59aがOFFとなっても、スプールドライバ5
5を回動されない。
【0110】これらの一部露光済か、露光済または現像
済かを識別する際に、上述したように、フイルムカート
リッジ10の装填時に、スプールドライバ55を露光済
位置Edとしてあるから、識別を誤ることはない。
【0111】次回にフイルムカートリッジ10をカート
リッジ装填室51に装填すれば、スプールドライバ55
は露光位置Edとなっているので、装填されたフイルム
カートリッジ10の使用状態が正しく識別される。
【0112】図15は、フィルムカートリッジ10をカ
ートリッジ装填室51から取り出した際に、スプールド
ライバ55を露光済位置Edよりもずらして停止する例
を示すものである。なお、以下に説明する以外の部分に
ついては、上記と同じであり、上記実施形態と同じもの
には同じ符号を付して説明する。また、図15中のエン
コードパルス数((Ed−)−Ud),((Ed−)−
Pd),((Ed−)−Ed)は、それぞれスプールド
ライバ55を未露光位置Ud.一部露光済位置Pd,露
光済位置Edから露光済位置Edの手前の位置(Ed
−)までの回動した時に発生されるエンコードパルス数
を表している。
【0113】露光済のフイルムカートリッジ10を装填
しても、スプールドライバ55及びスプール13の停止
位置の誤差により、スプール13に対するスプールドラ
イバ55の相対的な位置が、フイルム巻き戻し方向に僅
かに進んで、これらが係合しない場合がある。この場合
には、図10に符号Es+/Edに示すように、スプー
ルドライバ55がほぼ1回転してからスプール13と係
合するため、この間にデータディスク27が第1挙動,
第3挙動,第4挙動を示す。この第1挙動,第3挙動中
に、第1センサに基づいてクワイエットゾーン35を検
出したと判断たとしても、第4挙動中に、各バーの幅が
所定の幅で検出されず、データディスク27がほぼ1周
する間には、基準コードパターンが検知されない可能性
がある。したがって、第1センサ57がコード部36を
少なくとも2回検出した後のクワイエットゾーン35を
検出した時点で基準コードパターンが検知されたことと
なるため、カウント値Ctが第1基準値以上となり、装
填された露光済のフイルムカートリッジ10を未露光と
誤認してしまう。
【0114】このため、図15に示すように、カートリ
ッジ装填室51からフイルムカートリッジ10が抜き取
られ、検知スイッチ59aがOFFとなると、マイクロ
コンピュータ80は、その抜き取られたフイルムカート
リッジ10が未露光と一部露光済の場合には、モータ6
0を逆転させて、スプールドライバ55をフイルム巻き
取り方向に回動させる。そして、スプールドライバ55
を一部露光済位置Pdよりも充分進んだ位置で、本来の
露光済位置Edよりも手前の位置(Ed−)に停止させ
る。
【0115】また、露光済の場合には、スプールギア6
2の回動により、開閉用駆動軸56が蓋部材21の開き
位置に対応した位置に回動するの防止するため、モータ
60を正転させて、一部露光済位置Pdよりも充分に手
前の位置で、露光済位置Edよりも進んだ位置に停止
し、フイルム巻き戻し方向でスプールドライバ55を本
来の露光済位置Edの手前の位置(Ed−)停止する。
【0116】このようにして、フイルム巻き戻し方向で
スプールドライバ55を本来の露光済位置Edの手前に
停止することにより、スープル13が露光済位置Esか
らずれていても、スプールドライバ55は、その回動直
後にスプール13と係合するため、上述のEs/Edモ
ードの場合と同様に識別が正しく行われる。
【0117】図16は、収納した写真フイルム12が露
光済(現像済)である場合に、スプール13の停止位置
を制御する際に、スプールドライバ55を露光済位置E
dの手前の位置(Ed−)に回動するようにしたもので
ある。このようにしても、スプール13の各位置には許
容範囲があるので、フイルムカートリッジ10が露光済
であることを表示するには何ら支障がない。
【0118】上記各実施形態では、スプールドライバの
回転角度をモータ回転センサ(エンコーダ)を用いて測
定しているが、スプールドライバを回動するモータとし
て、パルスモータを用いた場合には、このパルスモータ
を駆動するモータ駆動パルスの個数を計数して、スプー
ルドライバの回転角度を測定してもよく、またパルスモ
ータに供給するモータ駆動パルスの個数を制御すること
で、スプールドライバの停止位置を制御することができ
る。
【0119】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、カートリッジ本体の2つの開口を通して個別に光
電検出を行ってスプールの初期位置を検出する際に、ス
プールに係合してスプールを回動させるカメラ側のスプ
ールドライバを、フイルムカートリッジの装填時には所
定の待機位置に回動させておくようにしたから、2つの
開口とスプールドライバとのスタート位置とが一定な条
件からスプールの初期位置がどの位置であっても、確実
にフイルムカートリッジの使用状態を確実に識別するこ
とができる。
【0120】また、フイルムカートリッジの装填後にス
プールドライバの回動開始とともに、第1及び第2のフ
ォトセンサによる光電検出を開始し、第1のフォトセン
サによって基準コードパターンが最初に検知されるまで
の間に、第1のフォトセンサが検出した境界数が所定値
以上の場合には未露光であると識別し、所定値よりも小
さい場合には、スプールドライバの回動開始から所定の
角度以上回動する間に、第2のフォトセンサから同じレ
ベルの光電信号が出力されていた時には、一部露光済で
あると識別し、これ以外の場合には露光済又は現像済で
あると識別するときに、フイルムカートリッジが装填さ
れる前に、スプールと係合するスプールドライバを露光
済のフイルムカートリッジのスプールに対応する露光済
位置、または露光済位置よりも手前の位置に回動してお
くようにしたから、スプールドライバの回動直後にデー
タディスクの回動が不安定であっても、装填されたフイ
ルムカートリッジの使用状態を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フイルムカートリッジを取り出し時にスプール
ドライバの停止位置の制御手順を示すフローチャートで
ある。
【図2】データディスクを備えたフィルムカートリッジ
の外観を示す斜視図である。
【図3】フイルムカートリッジ構成を示す分解斜視図で
ある。
【図4】データディスクのコードパターンの一例を示す
説明図である。
【図5】フイルムカートリッジの使用状態とデータディ
スクの位置関係を示す説明図である。
【図6】カメラのカートリッジ装填室を底面側から示す
斜視図である。
【図7】スプール駆動機構と蓋部材開閉機構の構成を示
す分解斜視図である。
【図8】スプール駆動機構と蓋部材開閉機構の動作を説
明する説明図である。
【図9】カメラの電気的な構成を示すブロック図であ
る。
【図10】フイルムカートリッジの装填時にスプールド
ライバが露光済位置にある場合のコードパターンと各セ
ンサと相対移動位置を示すグラフである。
【図11】フイルムカートリッジの装填時にスプールド
ライバが一部露光済位置にある場合のコードパターンと
各センサと相対移動位置を示すグラフである。
【図12】フイルムカートリッジの装填時にスプールド
ライバが未露光位置にある場合のコードパターンと各セ
ンサと相対移動位置を示すグラフである。
【図13】第1センサで検出するコードパターンの状態
を示す説明図である。
【図14】装填されたフイルムカートリッジの使用状態
を識別する際の手順を示すフローチャートである。
【図15】スプールドライバを露光済位置の手前で止め
るための例を示すフローチャートである。
【図16】露光済の写真フイルムを収納した直後にスプ
ールドライバを露光済位置の手前で止めるための例を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
10 フイルムカートリッジ 12 写真フイルム 13 スプール 21 蓋部材 26 コードパターン 27 データディスク 35 クワイエットゾーン 36 コード部 41 識別用開口 42 読み取り用開口 55 スプールドライバ 56 開閉用駆動軸 57 第1センサ 58 第2センサ 59 検知片 59a 検知スイッチ 80 マイクロコンピュータ 83,89 パルス幅カウンタ 84 カウンタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フイルムが巻きつけられ、カートリッジ
    本体内に回動自在に収納されたスプールにデータディス
    クを一体に固定しておき、カメラに装填された後に前記
    スプールを回動し、この回動の間にカートリッジ本体に
    形成された開口を通して前記データディスクに周方向に
    複数個配列された黒バーと白バーとからなるコード部
    と、このコード部の先端と終端とを区画するように形成
    されたクワイエットゾーンとを順次に光電検出すること
    によって、フイルムカートリッジ装填直後のスプールの
    初期位置を読み取ってフイルムカートリッジの使用状態
    を識別する識別方法において、 前記開口を2つの開口から構成し、その各々の開口を通
    して個別に光電検出を行ってスプールの初期位置を検出
    するとともに、前記スプールに係合してスプールを回動
    させるカメラ側のスプールドライバを、フイルムカート
    リッジの装填時には所定の待機位置に回動させておくよ
    うにしたことを特徴とするフイルムカートリッジの使用
    状態識別方法。
  2. 【請求項2】 低反射の黒バーと高反射の白バーとを交
    互に複数個配列したコード部と、このコード部の先端と
    後端との間に設けられ、コード部の区切りを示すクワイ
    エットゾーンとが形成され、スプールと一体に回動する
    データディスクと、前記コード部及びクワイエットゾー
    ンを露呈するカートリッジ本体に形成された第1の開口
    と第2の開口とを備え、フイルムをカートリッジ本体内
    に収納した後に、収納したフイルムが未露光の場合には
    第1の開口にクワイエットゾーンが第2の開口にコード
    部がそれぞれ露呈され、一部露光済の場合には第1の開
    口からフイルム巻き戻し方向に第2の開口までの間にク
    ワイエットゾーンが位置するとともに、このクワイエッ
    トゾーンが第1と第2の開口にそれぞれ露呈され、露光
    済及び現像済の場合には、第1の開口にコード部が、第
    2開口にクワイエットゾーンがそれぞれ露呈されるよう
    にしてスプールの停止位置が制御されるフィルムカート
    リッジを用い、第1の開口及び第2の開口に対向して配
    され、前記コード部及びクワイエットーンを光電検出す
    る第1及び第2のフォトセンサで、フイルムカートリッ
    ジを装填したときに第1及び第2の開口のそれぞれにバ
    ーコードのいずれの部分が露呈されているかを特定し
    て、カメラに装填されたフイルムカートリッジの使用状
    態を識別する識別方法において、 フイルムカートリッジが装填される前に、スプールと係
    合するスプールドライバを露光済のフイルムカートリッ
    ジのスプールに対応する露光済位置、またはフィルム巻
    き戻し方向に対して露光済位置よりも手前の位置に回動
    しておき、フイルムカートリッジの装填後にスプールド
    ライバをフイルム巻き戻し方向に回動し、このスプール
    ドライバの回動開始とともに、第1及び第2のフォトセ
    ンサによる光電検出を開始し、第1のフォトセンサによ
    ってクワイエットゾーン、所定のパターンで検出された
    コード部、クワイエットゾーンの順番の基準コードパタ
    ーンが最初に検知されるまでの間に、第1のフォトセン
    サが検出した黒バーと白バー、あるいは白バーとクワイ
    エットゾーンの境界数が所定値以上の場合には装填され
    たフイルムカートリッジが未露光であると識別し、所定
    値よりも小さい場合には、スプールドライバの回動開始
    から所定の角度以上回動する間に、第2のフォトセンサ
    から同じレベルの光電信号が出力されていた時には、装
    填されたフイルムカートリッジが一部露光済であると識
    別し、これ以外の場合には装填されたフイルムカートリ
    ッジが露光済又は現像済であると識別すること特徴とす
    るフイルムカートリッジの使用状態識別方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のフォトセンサが黒バーまたは
    クワイエットゾーンを検出しているときに出力される光
    電信号のレベルを第1レベルとし、白バーを検出をして
    いるときに出力される光電信号のレベルを第2レベルと
    したときに、第1レベルの光電信号が発生している間に
    スプールドライバが所定の角度以上に回動し、次に第2
    レベルと第1レベルの光電信号が複数回交互に発生する
    とともに、これらの交互に発生する各レベルの光電信号
    が発生している各々の期間に黒バー及び白バーに対して
    予め決められた所定角度でスープルドライバが回動し、
    さらに、この後に第1レベルの光電信号が発生している
    間にスプールドライバが所定の角度以上に回動すること
    により、前記基準コードパターンを検知したと判断する
    ことを特徴とする請求項2記載のフィルムカートリッジ
    の使用状態識別方法。
  4. 【請求項4】 前記スプールドライバは、1個のモータ
    駆動パルスによって一定の角度だけモータにより回動さ
    れるようにされており、このモータ駆動パルスを計数す
    ることによりスプールドライバが所定の角度回動された
    ことを検知することを特徴とする請求項2または3に記
    載のフィルムカートリッジの使用状態識別方法。
  5. 【請求項5】 前記スプールドライバが一定角度回転す
    る毎に発生するエンコードパルスの個数を計数すること
    により、スプールドライバが所定の角度回動されたこと
    を検知することを特徴とする請求項2または3に記載の
    フィルムカートリッジの使用状態識別方法。
  6. 【請求項6】 前記スプールドライバは、カメラからフ
    イルムカートリッジが抜かれた際に、前記露光済位置ま
    たは露光済位置の手前に回動されることを特徴とする請
    求項2ないし5のいずれか1項に記載のフィルムカート
    リッジの使用状態識別方法。
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