JP2969913B2 - 電界放出型エミッタ - Google Patents

電界放出型エミッタ

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電界放出型エミッタに関し、例えばフラ
ットCRTのような平面型ディスプレイに通用して好適な
ものである。
〔発明の概要〕
この発明は、導電性基板と、導電性基板上に形成され
た絶縁膜と、絶縁膜に形成されたキャビティと、キャビ
ティの内部の導電性基板上に形成されたカソードと、絶
縁膜上に形成されたゲート電極とを具備する電界放出型
エミッタにおいて、ゲート電極を高融点金属シリサイド
により形成することによって、カソードからの電子放出
を安定に行わせることができるとともに、酸化などによ
るゲート電極の変形を防止することができるようにした
ものである。
〔従来の技術〕
従来、ミクロンオーダーのサイズの電界放出型エミッ
タとして、スピント(Spindt)型と呼ばれる第3図に示
すようなものが知られている。
第3図に示すように、この電界放出型エミッタにおい
ては、導電性のシリコン(Si)基板101上に、膜厚が1
μm程度の二酸化シリコン(SiO2)膜102が形成されて
いる。このSiO2膜102には、キャビティ102aが形成され
ている。そして、このキャビティ102aの内部のSi基板10
1上に、モリブデン(Mo)やタングステン(W)などの
高融点かつ低仕事関数の金属から成る先端が尖った円錐
状のカソード103が形成されている。
また、キャビティ102aの周囲のSiO2膜102上には、カ
ソード103を囲むように例えばMoやWなどの高融点金属
から成るゲート電極104が形成されている。ここで、こ
のゲート電極104の、カソード103の直上の開口部の径
は、1μm程度である。
この第3図に示す電界放出型エミッタは、ゲート電極
104とカソード103との間に106V/cm程度以上の電界を印
加することにより、カソード103を熱することなく電子
放出を行わせることができる。そして、このようなミク
ロンオーダーのサイズの電界放出型エミッタによれば、
ゲート電圧は数10〜100V程度でよいことになる。
なお、カソード103からの電子放出は10-6Torr程度以
下の真空中で行わせる必要があるので、上述の電界放出
型エミッタは、実際には図示省略した対向板その他の部
材により真空封止される。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の第3図に示す従来の電界放出型エミッタは、以
下のような多くの欠点を有する。すなわち、ゲート電極
104の材料として用いられているMoなどの高融点金属は
酸化されやすいため、このゲート電極104は製造工程に
おいて容易に酸化されて電気伝導度が低下する。その結
果、カソード103からの電子放出を安定に行わせること
ができなくなる。また、酸化によりゲート電極104の変
形が生じることがある。さらに、Moなどの高融点金属は
成膜による内部残留応力が大きいため、ゲート電極104
の変形が生じやすく、その結果、SiO2膜102からのゲー
ト電極104の剥離が生じやすい。
従って、この発明の目的は、カソードからの電子放出
を安定に行わせることができる電界放出型エミッタを提
供することにある。
この発明の他の目的は、酸化などによるゲート電極の
変形を防止することができる電界放出型エミッタを提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は、導電性基板
(1)と、導電性基板(1)上に形成された絶縁膜
(2)と、絶縁膜(2)に形成されたキャビティ(2a)
と、キャビティ(2a)の内部の導電性基板(1)上に形
成されたカソード(3)と、絶縁膜(2)上に形成され
たゲート電極(5)とを具備する電界放出型エミッタに
おいて、ゲート電極(5)が高融点金属シリサイドによ
り形成されている。
上記高融点金属シリサイドの具体例を挙げると、タン
グステンシリサイド(WSix)、モリブデンシリサイド
(MoSix)、タンタルシリサイド(TaSix)、チタンシリ
サイド(TiSix)、白金シリサイド(PtSix)などであ
る。
上記導電性基板(1)には、全体が導電性の基板のほ
か、ガラス基板やセラミック基板などの絶縁性基板上に
導体膜を形成したものも含まれる。
この発明の好適な一実施形態においては、ゲート電極
(5)と絶縁膜(2)との間に多結晶シリコン膜(4)
が形成される。
〔作用〕
MoやWなどの高融点金属は容易に酸化されてその酸化
物が形成されるのに対し、WSixなどの高融点金属シリサ
イドにおいては、シリコンの酸化が先行することから、
電気伝導性を担う高融点金属の酸化が抑えられる。すな
わち、高融点金属シリサイドは酸化に対して安定であ
る。このため、この高融点金属シリサイドにより形成さ
れたゲート電極は、製造工程において酸化されるおそれ
がない。これによって、酸化によるゲート電極の電気伝
導性の低下が生じなくなるので、カソードからの電子放
出を安定に行わせることができる。
また、ゲート電極が酸化されにくいことから、酸化に
よるゲート電極の変形を防止することができる。しか
も、高融点金属シリサイドはCVD法により形成すること
ができるので、成膜時に高融点金属とシリコンとの比率
を制御することにより、ゲート電極の内部残留応力を緩
和することができる。従って、これによってもゲート電
極の変形を防止することができる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例について図面を参照しなが
ら説明する。
第1図に示すように、この実施例による電界放出型エ
ミッタにおいては、例えばn型またはp型の不純物が高
濃度にドープされたSi基板のような導電性基板1上に、
例えば膜厚が1μm程度のSiO2膜のような絶縁膜2が形
成されている。この絶縁膜2には、例えば円形の平面形
状を有するキャビティ2aが形成されている。そして、こ
のキャビティ2aの内部の導電性基板1上に、MoやWなど
の高融点かつ低仕事関数の金属から成る先端が尖った円
錐状のカソード3が形成されている。
また、キャビティ2aの周囲の絶縁膜2上には、多結晶
Si膜4を介して例えばWSixのような高融点金属シリサイ
ドから成るゲート電極5がカソード3を囲むように形成
されている。ここで、多結晶Si膜4の膜厚は、例えば50
0〜1000Å程度である。また、ゲート電極5を形成する
高融点金属シリサイド膜、例えばWSix膜の膜厚は、例え
ば0.2〜0.5μmである。ここで、このWSixのSi組成比x
は、好適には例えば2.4〜2.8の範囲内に選ばれる。xが
この範囲内にある場合には、WSix膜の成膜時の内部残留
応力は最小となる。さらに、x>2の場合には、WSix
酸化を受けたときにSiO2が形成されやすく、従ってWの
酸化が有効に抑えられる。また、ゲート電極5の、カソ
ード3の直上の開口部の径は、例えば1μm程度であ
る。
なお、キャビティ2a及びカソード3を、用途に応じた
個数だけ同一の導電性基板1上に配置することによっ
て、電界放出型エミッタアレイを構成することができ
る。
また、この実施例による電界放出型エミッタにおいて
は、すでに述べた従来の電界放出型エミッタと同様に、
ゲート電極5とカソード3との間に106V/cm程度以上の
電界を印加することにより、カソード3を熱することな
く電子放出を行わせることができ、ゲート電圧は数10〜
100V程度で済む。また、カソード3からの電子放出は10
-6Torr程度以下の真空中で行わせる必要があるので、こ
の実施例による電界放出型エミッタは、実際には図示省
略した対向板その他の部材により真空封止される。
次に、上述のように構成されたこの実施例による電界
放出型エミッタの製造方法について説明する。
第2図Aに示すように、まず導電性基板1上に例えば
CVD法により絶縁膜2を形成した後、この絶縁膜2上にC
VD法により多結晶Si膜4及び例えばWSix膜のような高融
点金属シリサイド膜6を順次形成する。次に、この高融
点金属シリサイド膜6上に、形成すべきゲート電極に対
応した形状のレジストパターン7をリソグラフィーによ
り形成する。
次に、このレジストパターン7をマスクとして高融点
金属シリサイド膜6及び多結晶Si膜4をウエットエッチ
ング法またはドライエッチング法により順次エッチング
する。これによって、第2図Bに示すように、ゲート電
極5を形成するとともに、多結晶Si膜4をこのゲート電
極5と同一形状にパターニングする。
次に、レジストパターン7、ゲート電極5及び多結晶
Si膜4をマスクとして絶縁膜2を例えばフッ化水素(H
F)系のエッチング液を用いたウエットエッチング法に
よりエッチングして、第2図Cに示すように、キャビテ
ィ2aを形成する。なお、このウエットエッチングは、レ
ジストパターン7を除去した後に行うことも可能であ
る。
次に、レジストパターン7を除去した後、第2図Dに
示すように、基板表面に対して傾斜した方向から斜め蒸
着を行うことにより、ゲート電極5上に例えばアルミニ
ウム(Al)やニッケル(Ni)から成る剥離層8を形成す
る。この後、基板表面に対して垂直な方向からカソード
形成用の材料として例えばMoやWなどを蒸着する。これ
によって、キャビティ2aの内部の導電性基板1上にカソ
ード3が形成される。符号9は剥離層8上に蒸着された
金属膜を示す。
この後、剥離層8をその上に形成された金属膜9とと
もにリフトオフ法により除去し、第1図に示すように目
的とする電界放出型エミッタを完成させる。
以上のように、この実施例によれば、ゲート電極5が
WSixのような高融点金属シリサイドにより形成されてい
るので、ゲート電極5が製造工程で酸化されることがな
くなり、従って酸化によるゲート電極5の電気伝導度の
低下を防止することができる。これによって、カソード
3からの電子放出を安定に行わせることができる。
また、酸化によるゲート電極5の変形を防止すること
ができる。しかも、このゲート電極5の材料である高融
点金属シリサイドをCVD法により形成しているので、高
融点金属シリサイドのSi組成比xの制御によりこのゲー
ト電極5の内部残留応力を緩和することができ、従って
これによってもゲート電極5の変形を防止することがで
きる。さらに、ゲート電極5と絶縁膜2との間に多結晶
Si膜4が形成されていることにより、ゲート電極2の下
地に対する密着性の向上を図ることができる。これによ
って、ゲート電極5が変形により下地から剥離するのを
有効に防止することができる。
また、ゲート電極5の材料であるWSixのような高融点
金属シリサイドは、化学的に安定で耐薬品性が良好であ
るので、製造上都合がよい。
この実施例による電界放出型エミッタは、例えばフラ
ットCRTに通用して好適なものである。
以上、この発明の実施例につき具体的に説明したが、
この発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、
この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能であ
る。
例えば、上述の実施例における導電性基板1として
は、例えばガラス基板やセラミック基板のような絶縁性
基板上に例えばクロム(Cr)やアルミニウム(Al)のよ
うな金属から成る導体膜を全面またはライン状に形成し
たものを用いることも可能である。
また、上述の実施例においては、キャビティ2aをウエ
ットエッチング法により形成しているが、このキャビテ
ィ2aは例えば反応性イオンエッチング(RIE)法のよう
な異方性エッチング法により形成することも可能であ
る。この異方性エッチング法を用いた場合には、基板表
面に対してほぼ垂直な側壁を有するキャビティ2aが形成
される。
さらに、ゲート電極5を形成する材料である高融点金
属シリサイドは、例えばスパッタリング法により形成す
ることも可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、この発明によれば、ゲート電極が
高融点金属シリサイドにより形成されているので、酸化
によるゲート電極の電気伝導度の低下を防止することが
でき、従ってカソードからの電子放出を安定に行わせる
ことができる。また、ゲート電極の変形を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による電界放出型エミッタ
を示す断面図、第2図A〜第2図Dは第1図に示す電界
放出型エミッタの製造方法を工程順に説明するための断
面図、第3図は従来の電界放出型エミッタを示す断面図
である。 図面における主要な符号の説明 1:導電性基板、 2:絶縁膜、 2a:キャビティ、 3:カソード、 4:多結晶Si膜、 5:ゲート電極。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板と、上記導電性基板上に形成さ
    れた絶縁膜と、上記絶縁膜に形成されたキャビティと、
    上記キャビティの内部の上記導電性基板上に形成された
    カソードと、上記絶縁膜上に形成されたゲート電極とを
    具備する電界放出型エミッタにおいて、 上記ゲート電極が高融点金属シリサイドにより形成され
    ていることを特徴とする電界放出型エミッタ。
  2. 【請求項2】上記絶縁膜と上記ゲート電極との間に多結
    晶シリコン膜が形成されている請求項(1)記載の電界
    放出型エミッタ。
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