JP2969060B2 - 装飾扉 - Google Patents

装飾扉

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JP2969060B2
JP2969060B2 JP7102064A JP10206495A JP2969060B2 JP 2969060 B2 JP2969060 B2 JP 2969060B2 JP 7102064 A JP7102064 A JP 7102064A JP 10206495 A JP10206495 A JP 10206495A JP 2969060 B2 JP2969060 B2 JP 2969060B2
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孝司 若林
久敬 清水
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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TSUJI TETSUKO KK
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は装飾扉に関し、特に、表
皮材として金属材料を用い内部に充填材料を充填して該
金属板を固着した装飾扉において、表皮材同志の組付け
が容易でありかつ強固に接合することができ、それによ
り製造時の作業性が向上するとともに表皮材同志の接合
部の外観を整えて意匠的価値をも向上させた装飾扉に関
する。
【0002】
【従来の技術】表皮材として金属材料を用い内部に該金
属材料同志を固着する充填剤として接着性のある樹脂材
料を充填した装飾扉は知られている。図13はその一例
であり、木目模様のフィルムを貼着するなどにより表面
装飾が施された金属板1の両辺部を断面がほぼU字状あ
るいはコ字状にそれぞれ湾曲あるいは折曲させて両端部
2、2が所定の間隔をおいて対向するように形成し、該
金属板1の前記両端部2、2の間に同じように装飾が施
された平板状の金属板3を介装する。そして、必要に応
じて上下方向の両端部を別の材料により閉鎖するかある
い金属板1に一体に形成されている折片(図示されな
い)を折曲することにより閉鎖し、これら表皮材をネジ
止め、溶接などで接合した後に、成形金型にセットし、
金属板1および2により形成された内部空間内に発泡ウ
レタンなどの接着性を持つ樹脂材料Rを注入して成形
し、表皮を形成する金属板1、2の内部空間を充填する
と同時に装飾扉が成形される。
【0003】図14は他の例を示しており、この例で
は、両端部をそれぞれU字状あるいはコ字状に折曲させ
た2枚の金属板4、5を折曲部同志を対向させた状態で
重ね合わせ、その接合部を挟持するための挟持部材6、
6を接合部に挿入して2枚の金属板4、5を仮止めす
る。そして、図13の場合と同様にして上下方向の両端
部を閉鎖し、接合した後に、成形金型にセットし、同様
に樹脂材料Rの注入成形を行って、表皮を形成する金属
板4、5と挟持部材6、6とからなる内部空間を充填し
て、装飾扉が成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして成形
される装飾扉は、表皮材が金属材料で構成されることか
ら、金属平板の打ち抜き、曲げ加工などにより容易に任
意の外形形状のものが得られ、また、内部空間には発泡
樹脂のような樹脂材料が充填されることから軽量化も可
能であり、近年広く用いられている。また、表皮材を構
成する金属板の表面には任意の模様を持つフィルムやシ
ートを容易に貼着けることができ、高い装飾性を持つ扉
を容易に得ることもできる。
【0005】しかしながら、従来のこの種の装飾扉は、
表皮材である金属材料の切断面が、例えば図13におけ
る金属板1の両端部2、2のように、表面側または裏面
側に段差として現れることから、意匠性に欠ける欠点を
有していた。特に、表面の装飾を木目模様とした場合に
あっては、自然木を用いて扉を作成する場合にはこのよ
うな段差が生じることはないことから、印刷などにより
高度に自然感を持つ木目模様を持つ装飾シートを用意で
きたとしても、前記段差の存在により、扉としての高級
感を見たものに与えることが困難であった。
【0006】図14の場合のように、2枚の金属板4、
5をその折曲部同志を対向させた状態で重ね合わせたも
のにあっては、その接合部7に段差は現れず、外見から
は直線状に見えることから、あたかも2枚の自然木単板
を積層したもののような視覚を与えるが、この場合に
は、接合部を挟持する挟持部材6を別途必要とし、組付
けが困難となっている。
【0007】また、いずれの場合であっても、本体部に
対して横方向から長手方向に金属板2あるいは挟持部材
6を挿入することが必要となり、この点からも組付け時
の作業が困難となっている。さらに、上下方向の両端部
を金属板1あるいは4、5に一体に形成された折片を折
曲することにより閉鎖する場合に、その打ち抜き加工時
の切削面が上下の端面部に露出するが、特に、上下の端
面部の折曲部位においてはその切削面を他の部材により
被覆することが困難であり、装飾扉の取り付け作業者な
どに怪我を生じさせる場合が生じている。
【0008】本発明の目的は、従来の金属板を表皮材と
して用い、内部に樹脂などの充填材料が充填された装飾
扉が持つ上記のような不都合を解消した装飾扉を得るこ
とにあり、より具体的には、表皮材としての金属板の組
付けが容易でありかつ確実に接合することができ、ま
た、組付けた状態で金属板の端部同志の接合部に段差が
生じることがない、装飾扉を得ることにある。本発明の
他の目的は、打ち抜き加工時の切削面が露出する部位に
おいても安全性を向上させた装飾扉を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成するための本発明による装飾扉は、基本的
に、金属板を表皮材として用い、内部に充填材料が充填
され金属板を固着してなる装飾扉であって、前記金属板
の端部同志の接合部のうち少なくとも1つの接合部の形
状は、一方の端部に形成された凹状溝と他方の端部に形
成された該凹状溝に嵌入するL字状折片により形成され
おり、該凹状溝部分は弾性材料により構成され、か
つ、凹状溝の嵌入口の金属板側とは反対側の縁部分は滑
らかな外側への折り返し縁をなすと共に、該嵌入口の幅
が前記L字状折片の厚みよりも狭く構成されていること
を特徴とする。
【0010】本発明の好ましい態様においては、前記接
合部は装飾扉の表面側または裏面側のみに位置するよう
にされる。本発明の装飾扉を構成する表皮材は1枚の金
属板を曲げ加工して製造するものであってもよく、複数
枚の金属板に必要な曲げ加工を施し、それらを適宜組付
けて構成するものであってもよい。その際に、金属板の
端部同志の接合部の構成をすべて前記のように凹状溝と
L字状折片とにより形成することは好ましい態様である
が、装飾扉を建具に取り付けたときにあまり人目に付か
ないような箇所での接合部には他の接合手段を用いるよ
うにしてもよい。
【0011】また、本発明の好ましい態様においては、
表皮材の組付け後に金属板の切削面が外部に露出する部
位には必要に応じて、内側に向けた湾曲面が形成され
る。
【0012】本発明による装飾扉の全体形状および建具
への取り付け方法は任意であり制限はない。例えは、1
枚の装飾扉の一方の側辺部に蝶番を取り付け、他方の側
辺部に錠やノブを取り付けて、いわゆるドアとして用い
てもよく、複数枚の装飾扉を蝶番により折り曲げ自在に
連設して、いわゆるクロゼットドア(折戸)として用い
てもよい。また、いわゆる縦框と横框あるいは腰框など
から構成される扉の形状に全体を構成し、そこに鏡板あ
るいは腰鏡板を嵌め込むようにしてもよい。金属板の表
面側に装飾が施されることは好ましい態様であり、装飾
としては、単色ベタ、石目模様、木目模様などが印刷さ
れた樹脂フィルムあるいはシートを貼着するもの、着色
塗料の塗装、グラビアオフセット、シルクスクリーンな
どによる金属板への直接印刷など任意である。
【0013】内部に充填され金属板同志を固着する充填
材料は任意であり、金属板と接着性のあるものの方が好
ましいが、接着性が無くても使用可能である。例えば、
ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレンなどの樹脂
材料、石膏などの無機材料などであってよい。軽量であ
り、注入が容易な点で発泡剤や中空ビーズを混合した樹
脂材料が好ましく、例えば、発泡ウレタン樹脂、発泡ポ
リスチレン樹脂などを用い得る。特に、発泡ウレタン樹
脂の場合は、金属板との接着性、軽量性、断熱性、防音
性などの観点から好ましい。また、本発明で用いる金属
板としては、鉄(炭素鋼、ステンレス鋼などを含む)、
銅、アルミニウム、などが挙げられる。
【0014】
【作 用】本発明による装飾扉においては、表皮材であ
る金属板の接合部は、基本的に、一方の端部に形成され
た凹状溝と他方の端部に形成された該凹状溝に嵌入する
L字状折片とより形成されていることから、金属板の切
断面が表面に露出することはなく、そこに段差は生じな
い。それにより、装飾扉としての意匠性は格段に向上
し、また、切断面での負傷の危険もなくなる。さらに、
複数枚の金属板を組付けて表皮材を構成する場合であっ
ても、組付けようとする金属板は、横方向からではなく
すべて上方から組付けることが可能であり、組付けがき
わめて容易となる。また、一端組付けてしまえばほとん
ど分離することはなく、成形金型へのセッティングなど
の事後の取り扱いが容易となる。
【0015】また、表皮材の内部空間に充填する充填材
料として発泡性樹脂を用いる場合には、凹状溝とそこに
嵌入したL字状折片との間の空間に発泡性樹脂が浸入し
て発泡することから、各部材は密接した状態で確実に接
着される。それにより、構造的に強固となると同時に、
接合部の意匠性はさらに向上する。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明による装飾扉を
より詳細に説明する。図1〜図7は本発明による装飾扉
の一実施例を示しており、鏡板1枚を有する框扉の例で
ある。この装飾扉100は、同じ形状の左右の縦框1
0、10と、同様に同じ形状の上下の横框20、20と
で形成される枠組みに対して、表裏の鏡板30、30を
嵌め込むことにより扉としての表皮部を形成し、該表皮
部の内部空間にウレタン発泡など従来知られた適宜の方
法により充填材料R1 を充填したものであって、建具へ
の取り付けに際しては、縦框10、10の部分に図示し
ない蝶番や錠、ノブなどが取り付けられる。
【0017】この実施例において、縦框10、横框20
および鏡板30は、いずれも木目調の印刷が施された化
粧シートを貼着した金属板から構成されており、後述す
るように、金属板からの原型の打ち抜き加工および必要
な曲げ加工を行うことにより成形される。縦框10は図
4、図5に示す構造を持つ。すなわち、縦框10は、装
飾扉100のいわゆる木口部分となる側面部11、該側
面部11から連続状態にほぼコの字状に折曲された縦框
表面部12および縦框裏面部15、前記縦框表面部12
の上下方向端部から連続状態に内側に向けて折曲された
上下端面部13、14、同様に前記縦框裏面部15の上
下方向端部から連続状態に内側に向けて折曲された上下
端面部16、17、とにより、長手方向の一方側(図に
おいて右側)が開放した内部空間を持つ長尺状の直方体
として構成され、かつ、前記縦框表面部12および縦框
裏面部15の前記開放側の端部にはそれぞれ連続状に内
側に折曲されたL字状折片12a、15aがその全長に
わたって設けられる。
【0018】横框20は、基本的に図6、図7に示す横
框構成部材20Aを2枚対向させた形で構成される。す
なわち、横框構成部材20Aは、前記した縦框10の縦
框表面部12および縦框裏面部15とともに装飾扉10
0の表面あるいは裏面の一部を構成する表面部分21、
該表面部分21の下方端部から連続状態に内側に向けて
折曲された横框端面部分22、および該表面部分21の
左右の側方端部から連続状態に内側に向けて折曲された
立ち上がり部23、23とから構成され、さらに、前記
立ち上がり部23、23の先端部は外方に向けて湾曲状
に折曲されて下方に向けて延出している。それにより、
そこに凹状溝24、24が形成される。なお、図示の煩
雑さを避けるために、図示の実施例では、前記凹状溝2
4、24を単に断面U字状のものとして示しているが、
本発明において該凹状溝に相当する部分は、図11に示
すように、凹状溝の嵌入口の金属板側とは反対側の縁部
分は滑らかな外側への折り返し縁をなすと共に、該嵌入
口の幅がそこに挿入されるL字状折片(12a、15a
など)の厚みよりも狭く構成されている。25は樹脂の
注型時に用いられる切欠きである。
【0019】横框構成部材20Aの前記横框端面部分2
2の高さは、図1に示すように2枚対向した形で配置し
たときに、前記縦框10の側面部11の高さと同じ高さ
となるようにされ、かつ、前記立ち上がり部23、23
の高さは、縦框10の縦框表面部12および縦框裏面部
15の開放側の端部に折曲して形成された前記L字状折
片12a、15aの高さとほぼ同じくされ、該L字状折
片12a、15aが前記凹状溝24、24内に嵌入でき
るようにされる。
【0020】鏡板30は鏡板本体部分31とその4周に
貼着された係止兼飾り部材32とより構成される。縦框
10、横框20および鏡板30との組付けは次のように
される。開放した側面側を対向した状態で2本の縦框1
0、10を配置し、その縦框裏面部15の開放側端部に
形成された前記L字状折片15a、15aに、横框構成
部材20Aに形成した前記凹状溝24、24を係止す
る。その状態で横框構成部材20Aを前記L字状折片1
5a、15aに沿って摺動して、縦框の上下の端面部1
6、16および17、17と横框構成部材20Aの前記
横框端面部分22とが同一面となる位置にセットする。
【0021】次に、別の横框構成部材20Aをその表面
部分21が縦框10の縦框表面部12の同じ面となる姿
勢として、2本の縦框10、10の間に上方から挿入
し、その凹状溝24、24内部に縦框表面部12に形成
した前記L字状折片12a、12aを嵌入させ、その後
に、前記の同様に、縦框の上下の端面部13、13およ
び16、16と横框構成部材20Aの横框端面部分22
とが同一面となる位置にセットする。
【0022】それにより、図1に示すように内部に空間
を持つ矩形状の外枠が形成され、その内枠部分に前記鏡
板30が表裏から嵌め込むことにより、装飾扉100と
しての表皮部分は完成する。このようにして形成される
表皮部分は成形金型内にセットされ、充填材料R1とし
て、例えは、発泡ウレタン樹脂の注入、発泡などが行わ
れる。充填材料R1が表皮材内側から圧力を及ぼし表皮
材を支持することにより、表皮材を固着する。表皮材と
充填材料とが相互に接着性を有する場合には固着はより
強固となる。なお、図2、図3は樹脂の注入後での横框
20部位および縦框10の長さ方向ほぼ中央部の断面で
ある。
【0023】この実施例による装飾扉において、表皮部
分を構成する金属板の端部同志の接合は、上記のように
各部材を上方から組付けることが可能なこともあり、き
わめて容易にその結合を行うことができる。また、図1
から明らかにように、その接合部はすべて扉の表面部分
と裏面部分に現れており側面部分には存在せず、さら
に、図2に示されるように、形成される結合部は、凹状
溝24内にL字状折片12a、15aが嵌入する態様と
なっており、金属板の切断端部が外部に露出することは
ない。それにより、金属板同志の接合部の意匠性は格段
に向上し、また、切断端部での負傷も防止できる。
【0024】また、形成される凹状溝内にL字状折片が
嵌入する形の接合部分には、その構造上、ある程度の間
隙Sが形成され、その間隙に充填材料R1 が浸入する。
それにより、両部材間の固着力は格段に向上する。さら
に、充填材料R1 として発泡性樹脂を用いる場合には、
発泡により生じる内部圧力によりL字状折片12a、1
5aと前記立ち上がり部23、23とは密着する方向に
押圧されて両者の間隙はほぼ皆無となり、あたかも天然
の木材を寄せ木したような外観を生じさせる。それによ
り、接合部の外観はさらに高い意匠性を持つものとな
る。
【0025】図8、図9は本発明による装飾扉の他の実
施例を示している。この例においては、装飾扉200の
表皮部分は、両辺部をそれぞれ断面ほぼU字状に湾曲さ
せて両端部が間隔をおいて対向するように形成された第
1の表皮材50と、該第1の表皮材50の対向した両端
部の間に介装される金属板からなる第2の表皮材60と
から構成される。第1の表皮材50の一方の端部(図に
おいて右方端)は前記の実施例の横框構成部材20Aの
立ち上がり部23、23の先端部におけると同様に、そ
の全長にわたり内方に向けて湾曲状に折曲されそこに凹
状溝54を形成している。他方の端部(図において左方
端)は平坦部55とされている。さらに、第1の表皮材
50の上下端には、上下の端面となる部分を覆うことの
できる形状の折片57が一体に形成されている。
【0026】第2の表皮材60は、一方の端部にはその
全長にわたり前記第1の表皮材50に形成される凹状溝
54に嵌入するL字状切片61が形成され、他方の端部
には第1の表皮材50の前記U字状の湾曲部に挿入した
ときに装飾扉200の厚みを保持できる長さのL字状脚
部62が形成される。そして、前記L字状脚部62には
適数の貫通孔63が形成される。
【0027】第1の表皮材50および第2の表皮材60
の組付けは次のようにされる。第1の表皮材50を図示
のように折曲端部側を上にして配置し、その上方から第
2の表皮材60をそのL字状脚部62側を第1の表皮材
50の平坦部55側に挿入して幾分押し込んだ後、他方
端部側を下方に押し下げ、そのL字状切片61を第1の
表皮材50に形成された前記凹状溝54内に嵌入する。
それにより、図8に示すように内部に空間を持つ表皮部
分が形成される。
【0028】図1〜図7に示した装飾扉100の場合と
同様に、このようにして組付けた表皮部分ほ成形金型内
にセットし、内部空間に充填材料R1 を注入し必要に応
じてウレタン発泡などを行う。なお、その際に、前記L
字状脚部62は装飾扉200の厚さを規定する作用もな
す。さらに、注入された樹脂は、L字状脚部62に形成
された前記貫通孔63を通過して第1の表皮材50の湾
曲した側辺部にも浸入可能であり、内部空間のすべてに
樹脂は充填される。
【0029】この実施例の装飾扉は、両側面部分は図示
のように湾曲した形状に構成され、かつその接合部はす
べて扉の裏面部分に現れており表面側および側面部分に
は存在しないことから、いわゆるクロゼットドア(折
戸)として特に有効に用いることができる。その際に、
図において左方端での接合部では金属板の切断端面が露
出しているが、その側辺側を枢支部として建具に取り付
けることにより、前記切断端面の露出部はほとんど人目
に付かないこととなり、装飾扉としての意匠性に格別の
不都合は生じさせない。
【0030】なお、他方の接合部は人目に触れる機会が
多くなるが、その接合部は凹状溝54内にL字状折片6
1が嵌入する態様となっており、図1〜図7のおける実
施例において説明したと同様に、接合部の外観は高い意
匠性を持つものとなることは理解されよう。さらに、こ
の実施例でも、表皮部分を構成する金属板である第1と
第2の表皮材の組付けはすべて上方からの組付けで行う
ことができ、組付けがきわめて容易となる。
【0031】なお、この態様の装飾扉においては、図8
に示すように上下端の湾曲した側面部分に金属材の曲率
を持つ切断端面58、58および切片57の切断端面が
露出する。それにより、意匠性の低下とともに人が触れ
た場合に怪我をする恐れがある。従って、図9に拡大し
て示すように、その部分の切断端面58、58および切
片57の切断端面を内方に向けて幾分曲率を持たせてお
くことは有効である。このようにすることにより、切断
端面58などを扉の内部に収納させ、外表面には露出し
ないようにすることができる。この曲率は金属板の曲げ
加工時に同時に行うようにしてもよく、曲げ加工後に、
別途形成することもできる。
【0032】図10は本発明による装飾扉の他の実施例
を示している。この例においては、装飾扉300の表皮
部分は、一つの側辺側を断面ほぼコ字状の第1の折曲部
71とし、他側辺側を前記第1の折曲部71よりも高さ
の低い断面ほぼコ字状の第2の折曲部72とした金属板
からなる第1の表皮材70と、該第1の表皮材70の対
向した両側辺の間に介装される金属板からなる第2の表
皮材80とから構成される。
【0033】第1の表皮材70の前記第1の折曲部71
の先端部には全長にわたり図において上下方向の凹状溝
73が形成されており、第2の折曲部72の先端部には
全長にわたり図において横方向の凹状溝74が形成され
ている。一方、第2の表皮材80には、前記第1の表皮
材70に形成される上下方向の凹状溝73に嵌入する第
1のL字状切片81が一方側の端部の全長にわたり形成
されており、他方の端部側は図示のように断面ほぼコ字
状の折曲部82となり、その先端は前記第2の折曲部7
2の先端部に形成される横方向の凹状溝74に嵌入する
第2のL字状切片83となっている。
【0034】第1の表皮材70と第2の表皮材80と
は、第2の表皮材80の前記第2のL字状切片83を第
1の表皮材70に形成した横方向の凹状溝74内に側方
から係合した後、第1のL字状切片81を第1の表皮材
70の第1のL字状切片81に嵌入することにより、図
10に示すように、上下の端部が開放した状態で一体化
され、装飾扉の本体部分が構成される。
【0035】次に、前記本体部分の上下の開放部に対し
て断面コ字状の端末材90を挿入することにより、装飾
扉300の表皮部分が構成され、以下、前記の実施例の
場合と同様にして内部空間に充填材料の注入を行う。端
末材90を挿入に際して、端末材90の上下面に接着剤
91を予め塗布しておくことにより、端末材90は本体
の内面に確実に固定することができる。
【0036】この態様の装飾扉においては、全体として
組付けが容易であるばかりでなく、図8、図9に示す装
飾扉のような上下端部分での折曲加工が不要となり、製
造も容易となる利点がある。また、本体部分と端末材9
0とは接着剤により確実に固定可能であり、充填材料の
充填時に圧力によって端末材90が押し出されてはずれ
ることもなく安定した製造が可能となる。なお、この端
末材90の材質としては表皮材70、80等と同様の金
属板のほか、合成樹脂材料を用いることもできる。
【0037】上記の説明は本発明による装飾扉のいくつ
かの実施例の説明にすぎず、他に多くの変形例が存在す
る。例えは、図1〜図7に示す態様の装飾扉において、
鏡板30を用いることは必ずしも必須でなく、横框構成
部材20Aの長さを長いものとして、横框構成部材20
Aにより装飾扉の表面および裏面をすべて覆うようにし
てもよい。また、横框構成部材20Aすなわち横框20
も必須でなく、縦框10の縦框表面部12および縦框裏
面部15をより横幅の広いものとし、一方の縦框10の
端部に前記凹状溝を形成し、対向する側の他方の縦框1
0の端部に前記L字状折片を形成して、両者を接合する
ことにより、縦框10のみで装飾扉100を構成するこ
とも可能である。そのような態様のものであっても、本
発明の目的は達成可能であることは理解されよう。ま
た、図1の上下の2個の横框の間にさらに第3の横框を
形成し、鏡板も上下2枚とした態様も可能である。
【0038】さらに、図8、図9に示す装飾扉におい
て、第1と第2の表皮材の接合部の一方のみを凹状溝5
4内にL字状折片61を嵌入する態様としたが、他方の
接合部においても、同様に凹状溝内にL字状折片を嵌入
する接合態様を用い得ることはもちろん可能である。さ
らに、第2の表皮材60を用いることなく、第1の表皮
材のみで表皮材の全体を構成することも可能である。ま
た、いずれの実施例においても、凹状溝を形成する側と
そこに嵌入するL字状折片を構成する側とを図示のもの
とは逆の態様とすることも可能であり、同様に目的は達
せられる。
【0039】図11は、図2に図示した装飾扉におい
て、凹状溝とL字状折片との嵌入の態様を示しており、
表皮材の少なくとも凹状溝24xを構成する部分が弾性
材料により構成され、かつ該凹状溝24xの嵌入口の幅
がそこに嵌入されるL字状折片15xの厚みよりも狭く
構成される。従って、図11bに示すように、凹状溝2
4x内にL字状折片15xを嵌入すると、該L字状折片
15xは両側から凹状溝構成部材により圧接状態で保持
される。
【0040】このようにすることにより保持力が増大
し、加工途中、特に表皮材内部の空洞に発泡樹脂を充填
して発泡させるときに生じる表皮材の内部から外部への
膨張力により、両者がずれたり分離するのを確実に回避
することができる。なお、弾性材料で構成する部分は少
なくとも凹状溝24x部分だけでよく、表皮材のその他
の部分は、必要に応じて、また鏡板や框に要求される物
性に応じて弾性体で形成してもよく、弾性体でなくとも
よい。また、金属製表皮材全体を熱処理によって弾性率
が変わる材料(例えば鋼材)で構成し、凹状溝相当部分
のみに熱処理を施してして適度な弾性を有するようにし
てもよい。弾性材料の材質は炭素鋼などの鉄、銅、黄
銅、燐青銅などの金属が好適であるが、該凹状溝相当部
分に限って合成樹脂を使うことも可能であり、金属材料
と合成樹脂とをそのような形状となるように適宜の手段
により接合した板部材を素材として用いることも可能で
ある。
【0041】図12は凹状溝の断面形状の他の例のいく
つかを示す断面図であり、いずれの場合であっても、L
字状折片15xを両側から圧接保持可能であることは理
解されよう。これらの断面形状のうち、図11に示すも
のや図12dに示すものは、L字状折片15xの凹状溝
内部への案内部分を持つことから、L字状折片15xの
嵌入が容易となる利点を有する。
【0042】
【発明の効果】本発明の装飾扉によれば、表皮材の組付
けが容易となり、また、表皮材である金属板の接合部に
おいて金属板の切断面が表面に露出することがないので
装飾扉としての意匠性は格段に向上し、また、切断端面
での負傷も防止できる。さらに、一端組付けてしまえば
ほとんど分離することはなく、成形金型へのセッティン
グなどの事後の取扱が容易となる。
【0043】また、表皮材の内部空間に充填する充填材
料R1 として発泡性樹脂を用いる場合には、凹状溝とそ
こに嵌入したL字状折片との間の空間に発泡性樹脂が浸
入して発泡することから、各部材は密接した状態で確実
に接着され、構造的に強固となると同時に、接合部の意
匠性はさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装飾扉の一実施例を説明する図。
【図2】図1のII-II 線による断面図。
【図3】図1のIII-III 線による断面図。
【図4】縦框を示す斜視図。
【図5】図4のV-V 線による断面図。
【図6】横框構成部材を示す斜視図。
【図7】図6のVII-VII 線による断面図。
【図8】本発明による装飾扉の他の実施例を説明する
図。
【図9】上下の端部の一部の拡大説明図。
【図10】本発明による装飾扉のさらに他の実施例を説
明する図。
【図11】凹状溝とL字状折片の他の嵌入状態を示す
図。
【図12】凹状溝の他の形態を示す断面図。
【図13】従来の装飾扉の一例を説明する図。
【図14】従来の装飾扉の他の例を説明する図。
【符号の説明】
100、200…装飾扉、10…縦框、20…横框、3
0…鏡板、12a、15a、61…L字状折片、24、
54…凹状溝、R1 …充填材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭54−175851(JP,U) 実開 昭54−92630(JP,U) 実公 平1−19755(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E06B 3/82

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板を表皮材として用い、内部に充填
    材料が充填され金属板を固着してなる装飾扉であって、
    前記金属板の端部同志の接合部のうち少なくとも1つの
    接合部の形状は、一方の端部に形成された凹状溝と他方
    の端部に形成された該凹状溝に嵌入するL字状折片によ
    り形成されており、該凹状溝部分は弾性材料により構成
    され、かつ、凹状溝の嵌入口の金属板側とは反対側の縁
    部分は滑らかな外側への折り返し縁をなすと共に、該嵌
    入口の幅が前記L字状折片の厚みよりも狭く構成されて
    いることを特徴とする装飾扉。
  2. 【請求項2】 金属板を表皮材として用い、内部に充填
    材料が充填され金属板を固着してなる装飾扉であって、
    前記金属板の端部同志の接合部は、該装飾扉の表面側ま
    たは裏面側のみに位置するようにされており、該接合部
    のうち少なくとも1つの接合部の形状は、一方の端部に
    形成された凹状溝と他方の端部に形成された該凹状溝に
    嵌入するL字状折片により形成されており、該凹状溝部
    分は弾性材料により構成され、かつ、凹状溝の嵌入口の
    金属板側とは反対側の縁部分は滑らかな外側への折り返
    し縁をなすと共に、該嵌入口の幅が前記L字状折片の厚
    みよりも狭く構成されていることを特徴とする装飾扉。
  3. 【請求項3】 断面ほぼコの字状に曲げ加工された金属
    板からなりかつ所定の間隔をおいて互いに対向して配置
    された第1と第2の縦框部材と、前記第1と第2の縦框
    部材の間に配置される金属板からなる表面材および裏面
    材と、前記第1と第2の縦框部材と表面材および裏面材
    とで形成される空間の内部に充填され該金属板を固着す
    る充填材料とから構成される装飾扉であって、前記第1
    と第2の縦框部材の互いに対向するそれぞれの端部と前
    記表面材および裏面材のそれぞれの端部のうちのいずれ
    かの端部は凹溝状に折曲されており、他方の端部は前記
    凹状溝に嵌入するようにL字状に折曲されているととも
    に、該凹状溝の折曲部は弾性材料により構成され、か
    つ、凹状溝の嵌入口の金属板側とは反対側の縁部分は滑
    らかな外側への折り返し縁をなし、さらに、該嵌入口の
    幅が前記L字状折片の厚みよりも狭く構成されているこ
    とを特徴とする装飾扉。
  4. 【請求項4】 前記表面材および裏面材は前記第1と第
    2の縦框部材の少なくとも上端部と下端部に横框として
    配置されていることを特徴とする請求項3記載の装飾
    扉。
  5. 【請求項5】 前記第1と第2の縦框部材と前記横框と
    で区画される部位には第2の表面材および裏面材が嵌め
    込まれていることを特徴とする請求項4記載の装飾扉。
  6. 【請求項6】 金属板の両辺部をそれぞれ断面ほぼU字
    状に湾曲させて両端部が間隔をおいて対向するように形
    成された第1の表皮材と、前記第1の表皮材の対向した
    両端部の間に介装される金属板からなる第2の表皮材
    と、前記第1と第2の表皮材で形成される空間の内部に
    充填される該金属板を固着する充填材料とから構成され
    る装飾扉であって、前記第1の表皮材の少なくとも一方
    の端部と前記第2の表皮材の少なくとも一方の端部のう
    ちのいずれかの端部は凹溝状に折曲されており、かつ他
    方の端部は前記凹状溝に嵌入するようにL字状に折曲さ
    れているとともに、該凹状溝部分は弾性材料により構成
    され、かつ、凹状溝の嵌入口の金属板側とは反対側の縁
    部分は滑らかな外側への折り返し縁をなし、さらに、該
    嵌入口の幅が前記L字状折片の厚みよりも狭く構成され
    いることを特徴とする装飾扉。
  7. 【請求項7】 金属板の両辺部をそれぞれ断面ほぼU字
    状に湾曲させて両端部が間隔をおいて対向するように形
    成された第1の表皮材と、前記第1の表皮材の対向した
    両端部の間に介装される金属板からなる第2の表皮材
    と、前記第1と第2の表皮材で形成される空間の内部に
    充填され、該金属板を固着する充填材料とから構成され
    る装飾扉であって、前記第1の表皮材の一方の端部は平
    坦であり他方の端部は凹溝状に折曲されるかL字状の折
    片となっており、前記第2の表皮材の一方の端部は装飾
    扉の厚みに相当する長さのL字状脚部を有していて該脚
    部には貫通孔が形成されておりかつ他方の端部には前記
    第1の表皮材の凹状溝に嵌入するL字状折片が形成され
    ているか前記第1の表皮材のL字状折片が嵌入する凹状
    溝が形成されていることを特徴とする装飾扉。
  8. 【請求項8】 前記第1の表皮材は、装飾扉を建具への
    取り付け時に上下の端面となる部分を覆う折片を一体に
    有しており、かつ、前記U字状に湾曲させた部分が前記
    上下の端面となる部分を覆う折片と対向する部位の少な
    くとも湾曲した部位の縁部には内側に向いた曲面が形成
    されていることを特徴する請求項6または7記載の装飾
    扉。
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JP2012026168A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Sanwa Shutter Corp ドア体

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