JPS6246784Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、両側の袖板と中間の元板とを一連に
結合させて一枚の板を形出した雨戸・鏡板等に使
用する組合せ板の構成に関する。

従来、雨戸とか戸袋の鏡板などに使用されてい
る大形の板は、予め所定寸法に裁断した板をプレ
ス機にかけて表面に装飾を兼ねた凹凸状の補強リ
ブを打出したものであるから、形出される板の寸
法は常に一定の為、雨戸などの建具寸法とか戸袋
の大きさに差異を生じたときは、方形に框組みす
る戸框などの大きさに合わせて板を所望に詰める
ことも出来なかつたので、施工上に於いても不便
を来すと共に、板は一枚構成であるから、部分的
に色彩とか模様などを変へて趣味性に富んだ雨戸
などの板を形出することも出来ないものであつ
た。

本考案は、左右の袖板と中間の元板とよりな
り、その袖板の一方端に断面扁平Ｓ字形の嵌込み
溝を、又元板の両端部に平滑な差込み部を形出し
て、袖板と元板とを組合せて一枚の板を形成し、
元板の寸法を詰めることにより寸法の異なる板を
形出することの出来る様にして、上記した従来の
欠点を解消することを目的とした雨戸・鏡板等に
使用する組合せ板に関するもので、その一実施例
を図面に付き説明すれば下記の通りである。

図中１及び２は左右一対の袖板で、長手方向の
一方端に断面扁平Ｓ字形の嵌込み溝部３，４を形
出し、且、中間に断面台形状の凹状をなす引手を
兼ねる横幅の小さい補強縦リブ５，５を、他方端
寄りに框嵌合用の凹溝６，６を上下方向に形成し
てある。７は両袖板１，２間へ張設される元板
で、中間に横巾のある断面台形状の横幅の大きい
補強縦リブ８を打出し、且、長手方向の左右両端
部寄りに、袖板１，２の嵌込み溝部３，４へ嵌入
する平滑な差込み部９，９を形成してある。ａは
上記袖板１，２と元板７とよりなる組合せ板で、
両袖板１，２の嵌込み溝部３，４を間隔を隔てて
対応させ、該嵌込み溝部３，４へ元板７の差込み
部９，９を挿着して一枚の板を形出する。１０は
本考案の組合せ板ａを用いて形成した断熱・遮音
を目的とする建具で、上記組合せ板ａと表板１１
とを対設し、更にこの両板ａ，１１との左右両端
に縦框１２，１３を嵌めて、之れに突設した突片
１４，１４を袖板１，２の凹溝６，６と、表板１
１の凹溝１５とへ弾性部材１６を抗して圧嵌し、
又、上下両端に横框１７，１８を嵌着させて組合
せ板ａと表板１１との間に空胴部１９を形出し、
該空胴部１９へ発泡合成樹脂２０を充填すると共
に、下部の横框１８へ戸車２１を取付けて建具を
構成するものである。

本考案に関する雨戸・鏡板等に使用する組合せ
板の一実施例は上記の様に構成されているから、
実施例に基づいてこの組合せ板を作成し、遮音・
断熱を目的とした建具１０に使用する場合は、先
ず左右一対の袖板１，２を配列させて夫々の嵌込
み溝部３，４を対応させ、更にこの両袖板１，２
間へ元板７を挟んで、之れの左右両端部に形成し
た平滑な差込み部９，９を上記袖板１，２の嵌込
み溝部３，４へ嵌めて一枚の組合せ板ａを形成し
た後、この組合せ板ａへ、この組合せ板ａの同寸
法の表板１１を対応させてから、この組合せ板ａ
と表板１１との左右両端に縦框１２，１３を嵌着
させ、又上下両端に一対の横框１７，１８を嵌め
て組合せ板ａと表板１１との間に空胴部１９を形
成し、更にこの空胴部１９へ発泡合成樹脂を充填
させて遮音性・断熱性の高い建具１０を組立てる
ものである。

上記の様に本考案に関する雨戸・鏡板等に使用
する組合せ板は、左右の袖板の間に元板を結合さ
せるとともに下記要件を備えることを特徴とする
ものである。

(イ) 袖板には横幅の小さい補強縦リブを形成する
とともに、元板側の側端には縦方向に断面扁平
Ｓ字形の嵌込み溝部を形出すること。

(ロ) 元板には横幅の大きい補強縦リブを形成する
とともに、袖板側の両端部寄りには、上記袖板
の嵌込み溝部へ嵌入する平滑な差込み部が形出
されていること。

(ハ) 両袖板の差込み溝部を対応させて間隔を隔て
て配例し、該差込み溝部へ元板の差込み部を挿
着して一枚に組合せられていること。

したがつて、この組合せ板を形出するに当り元
板の寸法を所望に裁断して袖板の嵌込み溝部へ嵌
込んで一枚の組合せ板を形出するので、雨戸等の
建具寸法とか戸袋の大きさに差異を生じても、方
形状に框組みする戸框等の大きさに合わせて板を
所望に詰めることが出来るから、施工上に於いて
極めて便利であるし、又、左右の袖板と元板との
組合せによつて一枚の板を形出するので、袖板と
元板の色彩とが模様を任意に変へることが出来る
から、従来の板では得られない趣味性に富んだ雨
戸等の板を形出することも可能となる為、商品価
値も向上すると共に、袖板の補強縦リブは引手を
も兼ねることができるので、便利であるほか、袖
板の嵌込み溝部は断面扁平Ｓ字形をなすので、こ
の部分が補強されてリブの作用をするから、強度
も向上する等の特有の効果を発揮するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する雨戸・鏡板等に使用する
組合せ板の一実施例を示すもので、第１図は一部
を切欠いた状態の斜視図、第２図は使用状態の一
部を切欠いた状態の斜視図、第３図は使用状態の
正面図、第４図は仝上背面図、第５図は一部切欠
拡大横断平面図である。 尚図中１及び２は袖板、３，４は嵌込み溝部、
５，８は補強縦リブ、７は元板、９，９は差込み
部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右の袖板の間に元板を結合させるとともに雨
   戸・鏡板等の框内に装着される組合せ板であつ
   て、下記要件を備えることを特徴とする雨戸・鏡
   板等に使用する組合せ板。 (イ) 袖板には横幅の小さい補強縦リブを形成する
   とともに、元板側の側端には縦方向に断面扁平
   Ｓ字形の嵌込み溝部を形出すること。 (ロ) 元板には横幅の大きい補強縦リブを形成する
   とともに、袖板側の両端部寄りには、上記袖板
   の嵌込み溝部へ嵌入する平滑な差込み部が形出
   されていること。 (ハ) 両袖板の差込み溝部を対応させて間隔を隔て
   て配列し、該差込み溝部へ元板の差込み部を装
   着して一枚に組合せられていること。