JP2968870B2 - キャストコート紙用塗料組成物及びその利用 - Google Patents

キャストコート紙用塗料組成物及びその利用

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JP2968870B2 JP19770591A JP19770591A JP2968870B2 JP 2968870 B2 JP2968870 B2 JP 2968870B2 JP 19770591 A JP19770591 A JP 19770591A JP 19770591 A JP19770591 A JP 19770591A JP 2968870 B2 JP2968870 B2 JP 2968870B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上利用分野】本発明は、キャストコート紙用塗料
組成物に関し、特に優れた光沢面および印刷適性を有す
るキャストコート紙が製造可能なキャスト紙用塗料組成
物及びそれを用いたキャストコート紙の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】キャストコート紙の製造方法としては、
コート紙用塗料組成物を原紙に塗工し湿潤状態のまま
で、加熱した鏡面ドラムに圧着し乾燥する直接法、原紙
に塗工した湿潤状態のコート紙用塗料組成物を凝固させ
てから、加熱鏡面ドラムで圧着乾燥する凝固法、および
コート紙用塗料組成物を原紙に塗工して、一旦乾燥また
は半乾燥した後、再度湿潤させてから加熱鏡面ドラムで
圧着乾燥する再湿法等がある。これら三法のキャストコ
ート紙の製造方法は、いずれも塗工された顔料および接
着剤を主成分とするコート紙用塗料組成物を、湿潤状態
で加熱ドラムに圧着乾燥し、鏡面より剥離させて高光沢
で均一なキャスト面を得る点で共通している。また得ら
れるキャストコート紙の品質および生産性向上の目的
で、原紙として予め顔料および接着剤を主成分とするコ
ート紙用塗料組成物を、塗工乾燥した一般のコート紙お
よび軽量コート紙の如き加工紙を用い、その表面に少量
のキャストコート紙用塗料組成物を塗工し、加熱ドラム
に圧着乾燥し、鏡面より剥離させて、高光沢で均一なキ
ャスト面を得る方法もある。従来、鏡面光沢を有するキ
ャスト面を得る方法として、合成ゴムラテックスに水溶
性高分子を添加することが知られている。水溶性高分子
としては、例えば、カゼイン、酸化澱粉、リン酸エステ
ル化澱粉、大豆蛋白、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース等が使用されている。しか
し、カゼインを除くと、何れも鏡面光沢性では、必ずし
も充分なものではなかった。一方、カゼインは、この鏡
面光沢性では優れているものの、その中にリン成分を含
有することから、キャストコート紙への印刷の際の、イ
ンキ乾燥工程で揮発した溶剤を燃焼処理する際、その燃
焼触媒を劣化させるという問題点を有していた。ところ
が、現状ではカゼインに代わる鏡面光沢性を付与させる
ものは存在していない。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、キャストコ
ート紙の製造にあたり、ピンホール、フクレおよびドラ
ムピック等の欠陥を発生させずに、高光沢で、均一なキ
ャストを有する、キャスト紙を製造することが可能な、
キャストコート紙用塗料組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は、顔料および接着
剤を主成分とするキャストコート紙用塗料において該接
着剤として合成ゴムラテックスに特定の水性ウレタン樹
脂を併用したキャストコート紙用塗料組成物を使用する
ことにより、優れた表面光沢を有するコート層が得ら
れ、ピンホールやフクレの発生がなくなると同時に、強
い接着強度を付与することができるので、ドラムピック
の発生もなく、高光沢で優れた印刷適性と、耐摩耗性を
有するキャスト紙を製造することを可能にしたものであ
る。即ち本発明は、次の通りである。 (イ)合成ゴムラテックス、水性ウレタン樹脂および顔
を含有してなる塗料組成物であって、該水性ウレタン
樹脂が、水性ウレタン樹脂の固型分 100重量部に対し、
エポキシ基を1分子中に2個以上有するエポキシ化合物
を1〜20重量部の割合で反応して得られる生成物を含有
してなることを特徴とするキャストコート紙用塗料組成
物。 (ロ)合成ゴムラテックス、水性ウレタン樹脂顔料およ
び顔料を含有してなる塗料組成物であって、該水性ウレ
タン樹脂が、水性ウレタン樹脂の存在下でラジカル重合
性モノマーを重合させて得られる生成物を含有してなる
ことを特徴とするキャストコート紙用塗料組成物。 (ハ)水性ウレタン樹脂が、中和剤として無機の塩基性
化合物を使用することを特徴とする上記(イ)又は
(ロ)のキャストコート紙用塗料組成物。 (ニ)上記(イ)〜(ハ)のキャストコート紙用塗料組
成物の何れかをコート紙に塗工してキャストコート紙を
製造する方法。(ホ)上記(イ)〜(ハ)のキャストコート紙用塗料組
成物の何れかをコート紙に塗工してなるキャストコート
紙。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる合成ゴムラテックスは、通常 SBRラテック
ス、 MBRラテックス、SMBRラテックスと称されて、紙の
顔料塗工用組成物中の接着剤として用いられるものであ
る。即ち、ブタジエンの如き脂肪族共役ジオレフィン系
モノマーが、全構成重合体成分中30〜60重量%、好まし
くは35〜55重量%が適当であり、スチレンの如きオレフ
ィン系芳香族モノマー及び/又はメタアリル酸メチルの
如きオレフィン系モノマーが、全構成重合体成分中40〜
70重量%、好ましくは45〜65重量%が適当である。本合
成ゴムラテックスの成分として、必要に応じてこれと共
重合可能な他のモノマーが用いられる。この共重合可能
なモノマーとしては、例えば、イソプレンや2−クロロ
ブタジエン等の脂肪族共役ジオレフィン系モノマー、α
−メチルスチレン、クロロスチレンやジメチルスチレン
等のオレフィン系芳香族モノマー、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリルニト
リル等のモノオレフィンモノマー、酢酸ビニル等のモノ
マー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシプロピル等のオレフィン系不飽和
ヒドロキシモノマー類、(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等のオレフィン系不
飽和アミドモノマー、(メタ)アクリル酸、イタコン酸
等のオレフィン系不飽和酸モノマー等がある。これらは
一種または二種以上の組み合わせで用いることができ
る。
【0006】本発明の水性ウレタン樹脂は、例えば、ト
ルエンジイソシアネート、4,4'−フェニルメタンジイソ
シアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の
如きイソシアネート類とネオペンチルグリコール、 1,4
−ブタンジオール、 1,6−ヘキサンジオール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、ポリエステルポリオール、ポリ
カーボネートポリオール、ポリエチレングリコール等の
如きポリオール類にてウレタン反応を行なったノニオン
型や、例えば、N−メチルジエタノールアミン等の如き
三級アミンを用いたカチオン型および、ジメチロールブ
ロピオニックアシッド等を用いたアニオン型より成る物
が適当である。更にトリエチルアミン、ジメチルエタノ
ールアミン等の如きアミン類にて高分子化を行う事や、
あるいはメチル化メラミン樹脂等の水溶性アミノ樹脂、
アジリジン、エポキ樹脂や亜鉛錯体等を使用して架橋し
てもよい。本発明で水性ウレタン樹脂を用いる理由は、
カゼインや酸化澱粉、大豆蛋白、カルボキシメチルセル
ロース等の水溶性高分子の作用と同様、鏡面光沢性を付
与させる目的からである。合成ゴムラテックスと水性ウ
レタン樹脂の混合割合としては、合成ゴムラテックスの
固型分 100重量部に対し、水性ウレタン樹脂の固型分5
〜 150重量部、好ましくは10〜 100重量部である。
【0007】本発明の水性ウレタン樹脂の好ましい態様
としては、水性ウレタン樹脂の固型分 100重量部に対
し、エポキシ基を1分子中に2個以上有するエポキシ化
合物を1〜20重量部反応したものである。ここでエポキ
シ基を1分子中に2個以上有するエポキシ化合物とは、
例えば (1) 1)ビスフェノールA、ビスフェノールF、 2)フェノール又はクレゾールとホルムアルデヒドとの
付加縮合したノボラック樹脂やテトラヒドロキシフェニ
ルメタン及びレゾルシノールの如きヒドロキシ化合物、 3)ジアミノジフェニルメタン、アニリン、キシリレン
ジアミン等のアミン化合物、 4)グリセリン、ペンタエリスリトール、グリコール等
の多価アルコール、又は、 5)フタル酸、ヘキサハイドロフタル酸等のカルボキシ
化合物 等と、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン等のエ
ピハロヒドリンやメチルエピクロルヒドリン等のメチル
エピハロヒドリンとの重縮合樹脂や該重縮合樹脂をハロ
ゲン化した樹脂。 (2)エポキシ化大豆油等のエポキシ化脂肪酸類及びそ
の誘導体、 (3)エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ポリイソ
プレン等のエポキシ化ジエン重合体類 等の一種又は二種以上のものであるが、特に好適なもの
としては上記(1)に記載のものである。またそのう
ち、とりわけ1)〜3)のものが好適である。本発明で
エポキシ樹脂を水性ウレタン樹脂に反応させて用いる理
由は、紙との接着強度が上がるという利点と共に、凝集
力の向上効果により、キャストドラムからの剥離性が良
くなったり、コート面の表面強度や耐摩耗性も向上する
からである。ここでエポキシ樹脂は水性ウレタン樹脂の
持つ水酸基またはカルボキシル基またはアミノ基と反応
するものである。本発明で反応させるエポキシ樹脂の割
合を水性ウレタン樹脂の固型分 100重量部に対して1〜
20重量部と限定した理由は、それが1重量部より少ない
と、キャストドラムからの剥離性が低下し、その結果と
して光沢性も低下することと、耐摩耗性も低下するから
である。これが20重量部より多いと、水性ウレタン樹脂
と反応し得ないで、未反応として残るものが多くなるこ
とから、逆にその可塑剤的影響によりキャストドラムか
らの剥離性や耐摩耗性が低下してしまう。
【0008】本発明の水性ウレタン樹脂の好ましい態様
としては、水性ウレタン樹脂の存在下で、ラジカル重合
性モノマーを重合させることである。ここでラジカル重
合性モノマーとしては、イソプレンや2−クロロブタジ
エン等の脂肪族共役ジオレフィン系モノマー、α−メチ
ルスチレン、クロロスチレンやジメチルスチレン等のオ
レフィン系芳香族モノマー、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリルニトリル
等のモノオレフィンモノマー、酢酸ビニル等のモノマ
ー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシプロピル等のオレフィン系不飽和ヒ
ドロキシモノマー類、(メタ)アクリルアミド、 N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等のオレフィン系不
飽和アミドモノマー、(メタ)アクリル酸、イタコン酸
等のオレフィン系不飽和酸モノマー等がある。これらは
一種または二種以上の組み合わせで用いることができ
る。本発明でラジカル重合性モノマーを水性ウレタン樹
脂の存在下に重合させて用いる理由は、紙との接着強度
が上がるという利点と共に、凝集力の向上効果によりキ
ャストドラムからの剥離性が良くなったり、コート面の
表面強度や耐摩耗性も向上するからである。ラジカル重
合性モノマーの用いる量については、水性ウレタン樹脂
の固型分 100重量部に対して、ラジカル重合性モノマー
10〜 150重量部が望ましい。このラジカル重合性モノマ
ー重合方法は、水性ウレタン樹脂の存在下に、開始剤と
ラジカル重合性モノマーの乳化物を滴下して重合させれ
ば良い。本発明の水性ウレタン樹脂の好ましい態様とし
ては、水性ウレタン樹脂の中和剤として、無機の塩基性
化合物を使用することである。これは、水性ウレタン樹
脂の樹脂骨格中にカルボキシル基を有する場合に、これ
を中和して水分散化させるためである。無機の塩基性化
合物に限定した理由は、キャストコート紙製造工程にお
いては、キャストドラムで圧着する前に湿潤状態にし
て、樹脂をやや膨潤させ、キャストドラムにかけた際
に、フローし易くして光沢を上げているが、この時無機
の塩基性化合物を使用すれば、水で樹脂が膨潤し易く、
湿潤性が向上するからである。
【0009】無機の塩基性化合物としは、例えば、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸
化物や、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金
属炭酸塩や、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、
塩化ナトリウム等の各種化合物である。これらの内、特
に好ましいのはアルカリ金属の水酸化物である。本発明
のキャストコート紙用塗料組成物において使用し得る顔
料としては、通常のコート紙に用いられるクレー、軽質
炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、酸化チタン、水
酸化アルミニウム、サチンホワイト、硫酸バリウム、酸
化マグネシウム、タルク、コロイダルシリカ等の無機顔
料、および/プラスチツクピグメント、白色尿素樹脂顔
料等の有機顔料は、すべて使用することができ、通常二
種以上が併用される。接着剤である水性ウレタン樹脂お
よび重合体ラテックスおよび/またはエマルションは、
顔料 100重量部に対して25〜50重量部の範囲で用いるの
が好ましい。本発明は、水性ウレタン樹脂と重合体ラテ
ックスおよび/または重合体エマルションとを使用する
ことにより、通常のキャストコート紙用塗料組成物に使
用される接着性を有する水溶性高分子、例えば、カゼイ
ン、酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉、大豆蛋白、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
等を併用しないことを一つの特徴とするものであり、こ
れらの水溶性高分子を使用する場合は、本発明の目的で
ある強光沢紙を得ることが困難となる。しかしながら、
消泡剤、分散剤、耐水化剤、防腐剤、着色剤、凝固剤、
離型剤等の助剤を必要に応じて添加することは有効であ
る。
【0010】このようにし得られた強光沢紙用塗料組成
物は、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコータ
ー、ロールコーター、バーコーター等の塗工装置によっ
て、一般の塗工紙製造と同様に塗工されるが、このとき
の塗料組成物の固形分濃度は通常、40〜65重量%で
ある。また、本発明の強光沢紙用原紙としては、一般に
用いられる印刷用塗工紙や、キャスト塗工紙用の坪量40
〜300g/m2 の上質紙、中質紙、板紙等、およびこれ
らに、予め片面または両面に塗料組成物を塗工乾燥した
コート紙等が用いられる。これらの原紙への塗料組成物
の塗工量は、乾燥重量で、通常片面に10〜25g/m2
工される。このようにして塗工された後、直接キャスト
法、凝固キャスト法、再湿キャスト法あるいはこれらの
組み合わせによって鏡面が形成される。本発明の塗料組
成物、即ち顔料および接着剤を主成分とするキャストコ
ート紙用塗料組成物を公知の方法で塗工し、キャストド
ラムで密着乾燥することより、得られた強光沢紙は、従
来にない高い表面光沢を有し、均一な面画質を有するも
のである。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を挙げて
さらに詳述するが、本発明はこれらにより何等限定され
るものではない。また、以下において用いる部および%
は、特記のないかぎり重量基準を示す。 (水性ウレタン樹脂の調製) 製造例1 温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた2000mlの四ツ口フ
ラスコに、分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグ
リコール83.7g、ネオペンチルグリコール51.6g、トリ
メチロールプロパン 4.2g、ジメチロールプロピオン酸
21.5g、N−メチル−2−ピロリドン34.3gを装入し、
窒素を導入しながら90℃まで昇温し、内容物を溶解し
た。次に40℃まで冷却し、86gのアセトンを入れ、内温
が30℃になった所でトリレンジイソシアネート 139.0g
を1時間かけて滴下した。内温を30〜40℃に保ち、8時
間反応を行った後、86gのアセトンで希釈した。このプ
レポリマーのNCO基含有量は、0.90%であった。上記
のプレポリマー 506.4gにジメチルエタノールアミン1
2.1gを含有する脱イオン水 481.5gを40℃に保ち、上
記のプレポリマー 506.4gを滴下し、更に40℃で減圧脱
アセトンを行った後に内温を70〜80℃に保ち、6時間反
応を行い、最終的に不揮発分40.0%、pH 8.5、粘度550c
ps/25℃の水性ウレタン樹脂を得た。
【0012】製造例2 温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた2000mlの四ツ口フ
ラスコに、分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグ
リコール83.7g、ネオペンチルグリコール51.6g、トリ
メチロールプロパン 4.2g、ジメチロールプロピオン酸
21.5g、N−メチル−2−ピロリドン34.3gを装入し、
窒素を導入しながら90℃まで昇温し、内容物を溶解し
た。次に40℃まで冷却し、86gのアセトンを入れ、内温
が30℃になった所でトリレンジイソシアネート 139.0g
を1時間かけて滴下した。内温を30〜40℃に保ち、8時
間反応を行った後、86gのアセトンで希釈した。このプ
レポリマーのNCO基含有量は、0.90%であった。上記
のプレポリマー 506.4gに、エピコート1001(シェル化
学株式会社製)を52.9g装入混合した。ジメチルエタノ
ールアミン12.1gを含有する脱イオン水481.5 gを40℃
に保ち、上記のプレポリマー 506.4gとエピコート1001
(シェル化学株式会社製)52.9gの混合物を滴下し、更
に40℃で減圧脱アセトンを行った後に内温を70〜80℃に
保ち、6時間反応を行い、最終的に不揮発分39.5%、pH
8.5 、粘度700cps/25℃の水性ウレタン樹脂を得た。
【0013】製造例3 温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた2000mlの四ツ口フ
ラスコに、分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグ
リコール83.7g、ネオペンチルグリコール51.6g、トリ
メチロールプロパン 4.2g、ジメチロールプロピオン酸
21.5g、N−メチル−2−ピロリドン34.3gを装入し、
窒素を導入しながら90℃まで昇温し、内容物を溶解し
た。次に40℃まで冷却し、86gのアセトンを入れ、内温
が30℃になった所でトリレンジイソシアネート 139.0g
を1時間かけて滴下した。内温を30〜40℃に保ち、8時
間反応を行った後、86gのアセトンで希釈した。このプ
レポリマーのNCO基含有量は、0.90%であった。上記
のプレポリマー 506.4gに、エピコート1001(シェル化
学株式会社製)を52.9g装入し混合した。水酸化ナトリ
ウム 5.6gを含有する脱イオン水 539.0gを40℃に保
ち、上記のプレポリマー 506.4gとエピコート1001(シ
ェル化学株式会社製)52.9gの混合物を滴下し、更に40
℃で減圧脱アセトンを行った後に内温を70〜80℃に保
ち、6時間反応を行い、最終的に不揮発分39.8%、pH1
0.5、粘度370cps/25℃の水性ウレタン樹脂を得た。
【0014】製造例4 温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた2000mlの四ツ口フ
ラスコに、製造例1で得た水性ウレタン樹脂 882.4gに
純水 119.2gを装入し、窒素を導入しながら75℃まで昇
温した。ここに過硫酸アンモニウム 0.8gとアゾビスイ
ソブチロニトリル 3.4gを添加した。ついで純水 208.0
g、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウ
ム(商品名ペレックスSS−L 花王社製) 0.3g、スチレ
ン220.7gと2−エチルヘキシルアクリレート 118.9g
を混合攪拌して得た乳化物を2時間で連続的に滴下し
た。この後、アゾビスイソブチロニトリル 3.4gを添加
し、75℃で更に3時間反応させ、最終的に不揮発分45.2
%、pH10.0、粘度 3100cps/25℃の水性ウレタン樹脂を
得た。 製造例5 製造例1において、ジメチルエタノールアミン12.1gの
代わりに水酸化ナトリウム 5.6gを使用する他は全て製
造例1の通りに実施し、不揮発分40.2%、pH10.5、粘度
320cps/25℃の水性ウレタン樹脂を得た。ついでこの水
性ウレタン樹脂 882.4gを用いる他は全て製造例4と全
く同様の方法により製造し、最終的に不揮発分45.4%、
pH10.5、粘度 2600cps/25℃の水性ウレタン樹脂を得
た。( 塗料組成物の調製)
【0015】実施例1 カオリン(米国エンゲルハルト社製:商品名UW90)50
部、炭酸カルシウム(奥多摩工業製:商品名タマパール
TP 222HS)50部、分散剤としてピロ燐酸ソーダ0.2 部を
加え、カウレス分散機を用いて水に分散し、濃度70%の
顔料スラリーを調製した。次いで、これら消泡剤とし
て、燐酸トリブチル 0.2部とプルロニック L−61(旭電
化製) 0.1部、離型剤としてステアリン酸カルシウム
1.0部、接着剤として製造例1で得た水性ウレタン樹脂
5.0部、 SBR系ラテックス(三井東圧化学製:商品名ポ
リラック 518)13部を添加し、最後に水を加えて固形分
濃度50%に調整して、本発明のキャストコート紙用塗料
組成物を得た。 実施例2 実施例1において、水性ウレタン樹脂が製造例2で得た
ものである他は全て実施例1の通り実施してキャストコ
ート紙用塗料組成物を得た。 実施例3 実施例1において、水性ウレタン樹脂が製造例3で得た
ものである他は全て実施例1の通り実施してキャストコ
ート紙用塗料組成物を得た。 実施例4 実施例1において、水性ウレタン樹脂として製造例4で
得たものを 4.5部用いる他は、全て実施例1の通り実施
してキャストコート紙用塗料組成物を得た。 実施例5 実施例1において、水性ウレタン樹脂として製造例5で
得たものを 4.5部用いる他は、全て実施例1の通り実施
してキャストコート紙用塗料組成物を得た。
【0016】比較例1 実施例1において、接着剤として水性ウレタン樹脂を使
用せず、 SBR系ラテックスを18部添加する以外は、実施
例1と同様に実施してキャストコート紙用塗料組成物を
得た。 比較例2 実施例1において、接着剤として水性ウレタン樹脂の代
わりにアンモニア水を加え、加熱溶解したカゼインを
5.0部使用する以外は、実施例1と全く同様に実施して
キャストコート紙用塗料組成物を得た。 比較例3 実施例3において、水性ウレタン樹脂製造時にエピコー
ト1001を添加しない以外は、実施例1と全く同様に実施
してキャストコート紙用塗料組成物を得た。 比較例4 実施例3において、水性ウレタン樹脂製造時にエピコー
ト1001を130g使用する以外は、実施例1と全く同様に
実施して、キャストコート紙用塗料組成物を得た。
【0017】( キャストコート紙の製造例)前期実施例
および比較例で得られたキャストコート紙用塗料組成物
を、坪量64g/m2 の原紙に、エアーナイフコーター
で、各々の塗料組成物の塗工量が、乾燥重量で23g/m
2 になるように塗工し、乾燥を行った後、再湿液を与え
てキャストドラムに通した。キャストドラムの径は1800
mm、プレス圧力は 100Kg/cm、表面温度は96〜98
℃で行った。また得られたキャストコート紙の塗工紙物
性を測定し、これらの結果を表−1に示した。尚、光沢
度は JISのP−8142に準じて測定した。表面強度は、R
I印刷試験機(明製作所製)により印刷を行い、表面の
ピッキングの観察により、10段階評価(10は表面ピッキ
ング無く良〜1は表面全体にピッキングが発生し不良)
した。印刷後光沢は、RI印刷機により、市販オフセッ
トインキを 0.4cc使用して印刷を行い、 JISのP−8142
に準じて測定した。耐摩耗性は、学振型摩擦堅牢度試験
機(大栄科学精器製作所製)により、加重 500g/20回
摩耗試験後の表面観察により判定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】第1表より、本発明の実施例によるキャ
ストコート紙用塗料組成物を用いることにより、得られ
る強光沢紙は、光沢および表面強度に優れたキャスト面
を有するものであると共に、従来使用されてきた、カゼ
インに含まれているリン成分に起因する、廃溶剤燃焼時
の触媒劣化という問題も解消出来ることから、本発明の
キャストコート紙用塗料組成物は、従来にない有用な塗
料組成物であることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−88072(JP,A) 特開 平3−252473(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 19/00 - 19/64

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成ゴムラテックス、水性ウレタン樹脂
    および顔料を含有してなる塗料組成物であって、該水性
    ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂の固型分100重量部
    に対し、エポキシ基を1分子中に2個以上有するエポキ
    シ化合物を1〜20重量部の割合で反応して得られる生成
    物を含有してなることを特徴とするキャストコート紙用
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】 合成ゴムラテックス、水性ウレタン樹脂
    および顔料を含有してなる塗料組成物であって、該水性
    ウレタン樹脂が、水性ウレタン樹脂の存在下でラジカル
    重合性モノマーを重合させて得られる生成物を含有して
    なることを特徴とするキャストコート紙用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 水性ウレタン樹脂が、中和剤として無機
    の塩基性化合物を使用することを特徴とする請求項1又
    は2記載のキャストコート紙用塗料組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のキャストコート紙用
    塗料組成物の何れかをコート紙に塗工してキャストコー
    ト紙を製造する方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載のキャストコート紙用
    塗料組成物の何れかをコート紙に塗工してなるキャスト
    コート紙。
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