JP2967866B2 - 銅又は銅合金管内面のめっき方法 - Google Patents

銅又は銅合金管内面のめっき方法

Info

Publication number
JP2967866B2
JP2967866B2 JP11533896A JP11533896A JP2967866B2 JP 2967866 B2 JP2967866 B2 JP 2967866B2 JP 11533896 A JP11533896 A JP 11533896A JP 11533896 A JP11533896 A JP 11533896A JP 2967866 B2 JP2967866 B2 JP 2967866B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
copper
tube
alloy tube
copper alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11533896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09279353A (ja
Inventor
太郎 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP11533896A priority Critical patent/JP2967866B2/ja
Publication of JPH09279353A publication Critical patent/JPH09279353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2967866B2 publication Critical patent/JP2967866B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemically Coating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅又は銅合金管内面
へ均一なめっきを施す方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、銅又は銅合金管内面へのめっき
は、例えば耐食性向上を目的に銅管内面へSnめっきを
施すこと(特開平4−45282号公報参照)、あるい
は非晶質金属皮膜を生成させること(特開昭61−29
1979号公報参照)などが考案され、行われてきた。
【0003】これらのめっき方法はいずれも管内に無電
解めっき液を流通してめっき皮膜を形成するというもの
であり、ともにめっきムラやめっきされない部分が存在
するという問題点があった。このめっき不均一は焼鈍時
に生成する抽伸潤滑油の焼き付いた炭素質の皮膜に起因
しているものであるが、これらを除去するため、めっき
前に金属の活性面をつくる酸化性の強い酸(硫酸に過酸
化水素を添加したものや硫酸と硝酸の混合物など)を流
通し、めっきの均一化を図ることが試みられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、めっき
前に金属の活性面をつくる酸化性の強い酸を流通させる
方法では効果が十分でない場合が多く、また酸化性の強
い酸はコストが高いばかりでなく浴の管理が難しいとい
う欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
問題を解決するため研究を行った結果、被めっき体であ
る銅又は銅合金管の熱処理を行う過程で管内に気体の流
動を作ることで、抽伸潤滑油の焼き付いた炭素質皮膜が
減り、かつこの炭素質皮膜が酸化性の強い酸を使うこと
なく均一なめっきが可能となる炭素質皮膜に変質するこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明に関わる銅又は銅合金管
内面のめっき方法は、銅又は銅合金管の内面にめっきを
施す過程において、管内に不活性なガスを流通させなが
ら熱処理を行い、その後管内にめっき液を流通させてめ
っきを行うことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で管内に流通させる不活性
なガスとは、銅又は銅合金管内において熱処理中に内面
を腐食させたり、あるいは酸化を進行させて内面に厚い
酸化膜を生成させることのない気体を意味し、例えばN
2、CO2、CO、He、Ar、H2やこれらの混合物、
さらにはこれらを主成分とするガスが含まれる。一方、
活性なガス、例えばハロゲンを含むガスでは管内面を腐
食するし、酸素分圧の高いガスでは管内面に厚い酸化膜
が生成し、炭素質皮膜ではなくこの酸化膜のせいでめっ
きムラが生じる場合があり、本発明の目的は達成できな
い。本発明では、不活性なガスの酸素分圧は1000p
pm以下が好ましい。
【0008】不活性なガスの流量は100〜70000
cm3/分の流量でかつ流通時間が1分〜60分とする
のが好ましい。すなわち、本発明は銅又は銅合金管内面
に均一なめっきを得るために管内に気体の流動を作るこ
とを発明の骨子としているが、その流量が100cm3
/分より少ないと効果が少なく、70000cm3/分
を超えても効果は飽和しコスト高となる。また、流量は
望ましくは200cm3/分以上がよく、さらに望まし
くは300cm3/分以上がよい。流通時間は熱処理工
程全時間のうち1分〜60分流通することが望ましい。
1分以下であると効果が少なく、60分を超えても効果
は飽和しコスト高となるためである。
【0009】銅又は銅合金管内に不活性ガスを流通させ
る方法としては、銅又は銅合金管の一方の端に導入管を
連結して該導入管の端を熱処理炉の外に出し、その導入
管の端からガスを送るなどの方法が考えられる。不活性
ガスの流通を行う熱処理の温度は150〜800℃と
し、抽伸潤滑油が分解する温度以上が望ましく、例えば
銅又は銅合金管の抽伸加工後の焼鈍と兼ねて(つまり焼
鈍中に)この不活性ガスの流通を行ってもよい。なお、
本発明は無電解めっき、特に無電解Snめっきに好適に
適用できる。また、本発明において無電解めっきは化学
めっきと置換めっきのいずれをも含む。
【0010】
【実施例】抽伸したりん脱酸銅管(JIS H3300
C1220T、15.88φ×0.71t×900mコ
イル)に500℃×30分の焼鈍を施し、その際、コイ
ルの端にガス導入管を連結してこれを焼鈍炉の外に出
し、該ガス導入管から表1に示すガス流通条件でコイル
中にガスを流通させた(比較例12は気体の流動の無い
焼鈍である)。
【0011】
【表1】
【0012】焼鈍後、各コイルとも中央部(コイル端か
ら450mの位置)から1mの管を4本切り出して供試
材とし、それぞれの供試材に対して1種類づつ、下記
〜の4種類のめっき試験を実施した。なお、このめっ
き試験では、めっき液として市販の無電解Snめっき液
(メルテックス社製、エンプレートTIN−421スペ
シャル)を用い、これを管内部に連続的に流通させてめ
っきを施した。 めっき試験:酸洗(硫酸30%、過酸化水素3%、常
温×1分)→水洗→めっき(70℃×10分)→水洗→
乾燥 めっき試験:酸洗(硫酸30%、過酸化水素1%、常
温×1分)→水洗→めっき(70℃×10分)→水洗→
乾燥 めっき試験:酸洗(硫酸30%、常温×1分)→水洗
→めっき(70℃×10分)→水洗→乾燥 めっき試験:めっき(70℃×10分)→水洗→乾燥
【0013】めっき後、各試験材を半割りして、画像解
析により均一にめっきされた面積を算出して評価した。
結果を表2に示す。なお、表2中の○は全長均一にめっ
きされたことを示し、△は90%以上均一にめっきされ
ていることを示し、×は均一にめっきされている割合が
90%未満を表わす。
【0014】
【表2】
【0015】表2から明らかなように、不活性ガスを3
00cm3/分以上の流量で、1分以上焼鈍中に流通さ
せた実施例3〜8ではいずれのめっき試験においても完
全にめっきがされている。また、実施例1、2及び実施
例9、10でも、全てのめっき試験において少なくとも
90%以上のめっきがされている。しかし、そのなかで
はめっき流量が200cm3/分以上の実施例2のめっ
き性がよく、100cm3以上の実施例1がこれに次
ぎ、100cm3/分に満たない流量の実施例9及び流
通時間が1分に満たない実施例10は、めっき性の改善
の程度が他の実施例に比べると小さい。一方、不活性な
ガスではなく酸素分圧の高い空気を流通した比較例11
は、厚い酸化膜の生成のため、前処理に過酸化水素を含
む酸で洗った場合は均一なめっきが行われるが、そうで
ない場合90%未満の不均一なめっきしか行えない。さ
らに全く気体を流通させずに焼鈍を行った比較例12で
は全てのめっき試験において不均一なめっきとなってい
る。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
銅又は銅合金管の内部にめっき液を流通させ管内面にめ
っきする場合において、めっきの実施に先立ち、加熱し
た管の内部に不活性なガスを流通させることにより、め
っきの均一性を格段に向上させることができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅又は銅合金管の内面にめっきを施す過
    程において、管内に不活性なガスを流通させながら熱処
    理を行い、その後管内にめっき液を流通させてめっきを
    行うことを特徴とする銅又は銅合金管内面のめっき方
    法。
  2. 【請求項2】 上記不活性なガスの流量が100〜70
    000cm3/分の流量でかつ流通時間が1分〜60分
    であることを特徴とする請求項1に記載された銅又は銅
    合金管内面のめっき方法。
  3. 【請求項3】 上記熱処理が抽伸加工後の焼鈍と兼ねて
    行われることを特徴とする請求項1又は2に記載された
    銅又は銅合金管内面のめっき方法。
  4. 【請求項4】 上記めっきが無電解Snめっきであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された銅
    又は銅合金管内面へのめっき方法。
JP11533896A 1996-04-11 1996-04-11 銅又は銅合金管内面のめっき方法 Expired - Fee Related JP2967866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11533896A JP2967866B2 (ja) 1996-04-11 1996-04-11 銅又は銅合金管内面のめっき方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11533896A JP2967866B2 (ja) 1996-04-11 1996-04-11 銅又は銅合金管内面のめっき方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09279353A JPH09279353A (ja) 1997-10-28
JP2967866B2 true JP2967866B2 (ja) 1999-10-25

Family

ID=14660077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11533896A Expired - Fee Related JP2967866B2 (ja) 1996-04-11 1996-04-11 銅又は銅合金管内面のめっき方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2967866B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09279353A (ja) 1997-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4189331A (en) Oxidation resistant barrier coated copper based substrate and method for producing the same
KR890001379B1 (ko) 산화물 스케일형성조절 및 스케일제거를 포함하는 금속 제품의 제조공정
JP2967866B2 (ja) 銅又は銅合金管内面のめっき方法
JP2005307283A (ja) 易酸化性成分を含む冷延鋼板の製造方法
JP2000290762A (ja) 溶融めっき鋼板の製造方法
JPH044397B2 (ja)
JP5072059B2 (ja) 銅管または銅合金管内面の洗浄方法
JP3475345B2 (ja) 線材の鍍金方法
JPH09141487A (ja) 溶接用低スパッタ鋼ワイヤおよびその製造方法
JP2000280088A (ja) ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法
US5547518A (en) Enhanced method for cleaning foil
JP3192920B2 (ja) Cuめっきの密着性に優れかつスパッタ発生量の極めて少ないガスシールドアーク溶接用ワイヤの製造方法
RU2006355C1 (ru) Способ обработки электродной проволоки из платинита, плакированного медью
JP2001032082A (ja) 銅管の製造方法
JPH0289590A (ja) ろう材及びろう付方法
US1978180A (en) Method of carbonizing ferrous metal
JPH0426789A (ja) リフローめっき材の製造方法
JPH0348260B2 (ja)
JP2567970B2 (ja) 長尺小径管内面の電解研磨方法
JPH07173543A (ja) 炭素鋼線材の熱処理方法
JPH03210992A (ja) サブマージアーク溶接用ワイヤ及びその表面処理方法
JP3928249B2 (ja) 封孔処理剤
JP2000109988A (ja) ステンレス鋼配管およびその表面処理方法
JPS6342383A (ja) 電子部品材料用Si含有Cu基合金の酸化皮膜除去方法
EA011199B1 (ru) Способ и устройство для обработки внутренней поверхности трубки из меди или медного сплава

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees