JP2567970B2 - 長尺小径管内面の電解研磨方法 - Google Patents

長尺小径管内面の電解研磨方法

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JP2567970B2 JP2083310A JP8331090A JP2567970B2 JP 2567970 B2 JP2567970 B2 JP 2567970B2 JP 2083310 A JP2083310 A JP 2083310A JP 8331090 A JP8331090 A JP 8331090A JP 2567970 B2 JP2567970 B2 JP 2567970B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、長尺小径管内面の電解研磨方法に関し、詳
しくは、長尺小径管の内面を平滑化し、清浄な表面に仕
上げる電解研磨方法であり、特に、不純物の混入を嫌う
高純度物質の製造、移送又は処理用の機器、装置等(以
降、高純度物質処理装置という)に使用する長尺小径管
の内面の電解研磨方法に関する。
〔従来の技術〕
前記高純度物質処理装置等に使用する長尺小径管は、
該装置等への不純物混入の防止対策の一環として、その
管の内面を平滑、清浄化する電解研磨処理が行われる。
該処理は、表面を滑らかにすると共に、実表面積を小さ
くすることにより、耐付着性を向上して不純物混入の抑
制を図るものである。
従来、上記長尺小径管内面の電解研磨処理は、該管の
内部に、螺旋状に絶縁テープ等の電気絶縁材を被覆する
等の特別な工夫を加えた電解用陰極線を配した後、電解
液を流通させながら、該管の内面を陽極にして電解研磨
する方法により行なわれている。
上記方法において、電解液の流通は、電解により生じ
るガスを電解液と共に管外へ流出させるために行うもの
であり、これは良好な電解研磨を行うための必要条件で
ある。なお、電解液が静置したままでは、上記ガスが管
内に溜まり、電流分布が不均一になる等の支障が生じ
る。
また、電解用陰極線として、上記のごとく特別な工夫
を加えたものを使用するのは、長尺小径管の内面と陰極
線との電気的短絡(ショート)が生じるのを防止するた
めである。すなわち、前記電解液の流通により長尺小径
管及び陰極線に振動や撓みが生じるので、管内面と陰極
線とが接触しやすい。この接触の際、陰極線が単なる裸
線であると、ショートが生じ、電流分布が極めて不均一
になり、均一な電解研磨が得られなくなる。かかるショ
ートの発生を防止するため、上記の如く特別な工夫を加
えたものを使用するのである。例えば、絶縁テープで螺
旋状に被覆した陰極線の場合は、管内面に被覆部分が接
触し、その結果裸部が接触し難く、ショートが生じ難く
なる。
前記電解研磨液としては、作業性や電解研磨効率の面
から、リン酸水溶液、硫酸またはクロム酸を含有するリ
ン酸水溶液、フッ化物水溶液などの強酸電解液が使用さ
れることが多い。上記電解研磨処理後は、水洗された
後、乾燥される。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来の長尺小径管内面の電解研磨方法において
は、前述の如く、管内面と陰極線との電気的短絡(ショ
ート)が生じるのを防止するため、螺旋状に電気絶縁体
を被覆する等の特別な工夫を電解用陰極線に加える必要
がある。しかし、被覆部分に電極作用がなくなるため、
電流密度が不均一化し、良好な電解研磨ができなくなる
という問題点がある。これは、陰極線の往復運動あるい
は回転運動により解消されるが、大量の長尺小径管を電
解研磨する場合や、種々の寸法の長尺小径管を電解研磨
する場合において、小径管1本毎にこのような手段が必
要となるため、装置が複雑化するとともに、経済性の点
で特に深刻且つ重大な問題である。
本発明はこのような事情に着目してなされたものであ
って、その目的は従来のものがもつ以上のような問題点
を解消し、電解用陰極線として前記のごとき特別な工夫
を加えたものを使用する必要がなく、裸線を使用して
も、長尺小径管内面と陰極線との電気的短絡(ショー
ト)を生じることなく、良好に電解研磨し得る長尺小径
管内面の電解研磨方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明にかかる長尺小
径管内面の電解研磨方法は次のような構成としている。
すなわち、長尺小径管の内部に銅製の電解用陰極線を
配すると共に電解液を入れ、上記陰極を静置した状態で
長尺小径管の内面を陽極にし、電解液を流通させながら
電解研磨するときの電流より小さい電流を10〜120秒間
通電して上記長尺小径管内面に陽極電解被膜を形成し、
次いで、長尺小径管内部に電解液を流通させながら長尺
小径管内面を陽極にして電解研磨することを特徴とする
長尺小径管内面の電解研磨方法である。
(作用) 本発明に係る長尺小径管内面の電解研磨方法は、前記
のごとく、まず、長尺小径管の内部に銅製の電解用陰極
線を配すると共に電解液を入れ、上記陰極を静置した状
態で長尺小径管の内面を陽極にし、電解液を流通させな
がら電解研磨するときの電流より小さい電流を10〜120
秒間通電して上記長尺小径管内面に陽極電解被膜を形成
させるようにしている。
上記陽極電解被膜は、電解により陽極表面(管内面)
に生じる被膜であり、主に酸化物や水酸化物からなり、
電気抵抗が高い。例えば、電解液にリン酸水溶液を用い
た場合は、いわゆるリン酸被膜といわれる高電気抵抗の
被膜が形成される。この場合、電解液を流通させながら
電解研磨するときの電流より小さい電流を通電するの
で、陰極線と管内面との接触によるスパークが生じにく
い。
かかる陽極電解被膜を形成するための電解(被膜形成
電解)は、10〜120秒行うとよい。というのは、10秒未
満では陽極電解被膜の厚みが薄くて電解研磨開始時にシ
ョートする部分が残る可能性があり、10秒以上にするこ
とにより電解時間の増大に伴って陽極電解被膜の厚みが
増大し、この被膜のショート防止効果が増大するが、12
0秒超ではその効果が飽和に達し、経済性の低下を招く
ようになるからである。
そこで、10〜120秒間通電することにより、適正な厚
さの陽極電解被膜が管内面に形成されるのである。ま
た、このような短時間であれば、電解発生ガス量が少な
く、被膜形成に悪影響を及ぼすこともない。そのため、
電解発生ガスを管外へ流出させるために電解液を流通さ
せる必要はなく、電解用陰極線を静置した状態、すなわ
ち電解液を静置した状態で通電し得るので、管内面と陰
極線とが接触し難くなる。従って、陰極線として特別な
工夫を加えたものを使用する必要はない。すなわち、陰
極線として裸線を使用してもショートすることなく、陽
極電解被膜を形成し得る。
陽極電解被膜を形成させた後、長尺小径管の内部に電
解液を流通させながら、前記管内面を陽極にして電解研
磨することにより、前記陽極電解被膜は電気抵抗が高い
ので、電解液の流通により管内面と陰極線が接触して
も、電気的短絡(ショート)は生じにくくなる。
また、銅製の陰極線は弾性を有するので、電解液の流
通にともなう振動により管内面と陰極線とが接近して
も、接近部分で多量に発生する電解ガスの押し戻し作用
により、陰極線が管内面から離れてゆき、そのため両者
が接近しにくくなる。
従って、本発明に係る長尺小径管内面の電解研磨方法
によれば、電解用陰極線として特別の工夫を加えたもの
を使用する必要がなく、裸線を使用しても、長尺小径管
内面と陰極線との電気的短絡(ショート)を生じること
なく、長尺小径管内面を良好に電解研磨し得る。
前記長尺小径管の材質は特に限定されるものではな
く、例えば、SS41等の炭素鋼、Mn鋼、クロムモリブデン
鋼製のもの等を電解研磨し得る。また、寸法も特に限定
されるものではなく、極めて細くて長いものも良好に電
解研磨し得る。
なお、本発明に係る長尺小径管内面の電解研磨方法
は、特に、高純度物質処理装置等に使用する長尺小径管
の内面の電解研磨方法として好適であるが、用途はこれ
だけに限定されるものではなく、平滑化が要求される長
尺小径管内面の一般的電解研磨方法としても有効に使用
し得るものである。
(実施例) 実施例1 外径:6.35mm、内径:4.35mm、長さ:4000mmの長尺小径
鋼管(SS41)の内部に、電解用陰極線(直径:1mmの裸銅
線)を配した。次いで、前記鋼管内に50℃の電解液(85
%リン酸65部と96%硫酸35部とを含む水溶液)を入れ、
静置した状態で前記鋼管の内面を陽極にして、5A/dm2
電流密度で60秒間電解(被膜形成電解)し、前記鋼管内
面に陽極電解被膜を形成させた。
前記被膜形成後、前記鋼管内に、50℃の電解液(前記
電解液と同様の水溶液)を流速1/min.で流通させな
がら、前記鋼管内面を陽極にして、10A/dm2の電流密度
で10分間電解研磨した。
前記被膜形成電解および電解研磨の間、前記鋼管内面
と陰極線との電気的短絡(ショート)は生じなかった。
電解研磨後の長尺小径鋼管の内面を調査したところ、良
好に電解研磨され、平滑化されていた。スパーク傷の発
生は全く認められなかった。
実施例2 外径:6.00mm、内径:3.75mm、長さ:4000mmの長尺小径
鋼管(SS41)について、実施例1と同様の被膜形成電解
および電解研磨を行ったところ、この間ショートは生じ
なかった。鋼管の内面は、良好に電解研磨され、平滑化
されていた。スパーク傷の発生は全く認められなかっ
た。
比較例1 実施例2と同様の長尺小径鋼管について、被膜形成電
解することなく、実施例1と同様の電解研磨を行ったと
ころ、電解研磨を開始してから約1分経過する迄の間
に、数回ショートが生じた。電解研磨後の鋼管内面の所
々にスパーク傷の傷跡が認められた。
(発明の効果) 本発明に係る長尺小径管内面の電解研磨方法によれ
ば、電解用陰極線として、従来法のごとく螺旋状に電気
絶縁体を被覆する等の特別な工夫を加えたものを使用す
る必要がなく、裸線を使用しても、長尺小径管内面と陰
極線との電気的短絡(ショート)を生じることなく、良
好に電解研磨し得るようになる。従って、電解研磨を均
一化するための陰極線の往復あるいは回転移動手段等の
特別な装置が不要となり、経済性の向上が図れるように
なる。特に、大量の長尺小径管を電解研磨する場合や、
種々の寸法の長尺小径管を電解研磨する場合において、
極めて高度に経済性を向上し得るようになる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺小径管の内部に銅製の電解用陰極線を
    配すると共に電解液を入れ、上記陰極を静置した状態で
    長尺小径管の内面を陽極にし、電解液を流通させながら
    電解研磨するときの電流より小さい電流を10〜120秒間
    通電して上記長尺小径管内面に陽極電解被膜を形成し、
    次いで、長尺小径管内部に電解液を流通させながら長尺
    小径管内面を陽極にして電解研磨することを特徴とする
    長尺小径管内面の電解研磨方法。
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