JP2965609B2 - 郵便物の宛名読取区分機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、郵便物の一意に設定される宛名領域内の宛
名情報を自動的に読取り区分する郵便物の宛名読取区分
機に関する。

（従来の技術） 従来、郵便物の郵便番号を読取り、区分する郵便物の
郵便番号読取区分機は、郵便番号の読取り対象位置が、
通常の郵便物のように規定の郵便番号枠位置に存在する
場合は、自動的に郵便番号枠位置を検出して、郵便番号
の読取りを行なっている。

しかし、たとえばダイレクトメールのように、宛名住
所と同一位置に記載された郵便番号も、機械で自動的に
検出して読取る方法がなされているが、広告図あるいは
広告文などのような不要画像が近辺にあると、郵便番号
の記載位置を誤って検出し、読取区分率の低下を招いて
しまう。そのため、ダイレクトメールのような特に同一
書式の大量の郵便物に関しては、その郵便番号位置と記
載方向を利用者がその都度カーソルで指定し、郵便番号
位置を機械的に教えている。

一方、郵便物の宛名読取区分機においても、同様の考
えで通常の郵便物は宛名領域を自動的に検出し、同一書
式による大量の郵便物に関しては、その都度カーソルで
指定し、宛名住所の読取りおよび区分を行なっている。

（発明が解決しようとする課題） 従来は、このように、郵便番号読取区分機と同様の考
えにより、読取区分率に対するコストパフォーマンスの
面から、少量の通常郵便物に関しては、機械が自動的に
宛名領域を検出し、大量の特定郵便物に関しては、位置
座標と記載方向を入力寸前にカーソルで指定し、住所の
読取り区分を行なっている。カーソル指定そのものは、
リアルタイムに利用者が位置座標と記載方法を指定で
き、読取区分率に寄与している。

しかし、カーソル指定は、宛名領域の位置が既知であ
る郵便物に関しても、異種郵便物の入力のたびにカーソ
ル指定を行なわなければならず、利用者への負担と、設
定ミスによる読取区分率の低下を招くおそれがある。

そこで、本発明は、、宛名領域を自動的に設定でき、
利用者への負担を軽減できるとともに、設定ミスによる
読取区分率の低下を防止できる郵便物の宛名読取区分機
を提供することを目的とする ［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の郵便物の宛名読取区分機は、搬送される郵便
物から宛名情報を自動的に読取り、この郵便物を宛名情
報に基づいて区分する郵便物の宛名読取区分機におい
て、大量でかつ同一書式で差し出される郵便物の画像
と、この画像における宛名領域の位置座標および記載方
向からなる宛名領域情報とを関連づけて書式情報として
郵便物の種類に応じて複数記録する記録手段と、この記
録手段に記録された前記複数種類の郵便物の書式情報を
可視可能に表示する表示手段と、この表示手段で表示さ
れた前記複数種類の郵便物の書式情報から１つを選択す
る選択手段と、この選択手段によって選択された前記書
式情報から郵便物を読取る際の宛名領域情報がセットさ
れる宛名領域設定手段と、この宛名領域設定手段での宛
名領域情報のセット後に前記書式情報に対応した種類の
郵便物を搬送する搬送手段と、この搬送手段で搬送され
た前記郵便物から前記宛名領域設定手段でセットされた
前証宛名領域情報に基づいて宛名領域を検出する宛名領
域検出手段と、この宛名領域検出手段で検出された前記
宛名領域から文字行を検出する文字行検出手段と、この
文字行検出手段で検出された前記文字行から１文字ごと
の文字を検出して切出す文字検出切出手段と、この文字
検出切出手段で切出された前記文字に対して文字識別処
理を行なう文字識別手段とを具備している。

（作用） 表示手段の画面上に複数種類の郵便物の画像（書式情
報）を表示し、画面上の単一の画像を選択、指定するこ
とにより、自動的に指定郵便物（大量でかつ同一書式で
差し出される郵便物）の宛名領域情報（宛名領域を位置
座標、記載方向など）を設定できるようにしている。そ
して、こうして設定された宛名領域情報に基づき宛名領
域を検出し、その検出領域内での宛名情報の読取りおよ
び区分を行なうものである。

（実施例） 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明
する。

第１図は本発明に係る郵便物の宛名読取区分機の全体
図を示す。第１図において、１は郵便物入力部で、供給
される郵便物（たとえば書状）を所定の方向に搬送す
る。この搬送される郵便物の表面の画像は光電変換部２
によって電気信号に変換され、宛名領域設定部３および
宛名領域検出部４にそれぞれ入力される。宛名領域設定
部３は、光電変換部２から入力された郵便物の画像に基
づき宛名領域情報を設定する。宛名領域検出部４は、光
電変換部２から入力された郵便物の画像から、宛名領域
設定部３で設定された宛名領域情報に基づき宛名領域を
検出し、文字行検出部５に入力する。

文字行検出部５は、検出された宛名領域内において文
字行単位に文字行を検出し、文字検出切出部６に入力す
る。文字検出切出部６は、検出された文字行おいて各文
字単位に文字の検出、切出しを行ない、文字識別部７に
入力する。文字識別部７は、切出された文字を文字単位
で識別し、その識別結果を単語照合部８に入力する。単
語照合部８は、文字の識別結果に基づき宛名住所を構成
する単語単位の照合、編集を行なう。

第２図は宛名領域設定部３を詳細に示すもので、以
下、その説明を行なう。光電変換部２から入力された郵
便物の画像は、画像メモリ24に入力される。画像メモリ
24に記憶された郵便物の画像は、表示制御部26によって
タッチキー付表示装置27に原画像のまま表示される。

次に、カーソル制御部25は、第３図に示すように、タ
ッチキー付表示装置27上でカーソル41を制御し、宛名領
域42の位置座標値（xs,ys）（xe,ye）と、それらの記載
方向を示す情報43を指定し、決定する。そして、その郵
便物の画像と位置座標値、記載方向の情報を、編集捜索
部22の指示により記録装置23に第４図に示すようなデー
タ構造で記録する。なお、記録装置23は、たとえば書換
え可能な光ディスク装置などが用いられる。また、第４
図の再生優先度は、初期の段階では記録したものから優
先度を付ける。（１），（２），（３）が優先度に匹敵
する。

このようにして、記録装置23に記録された郵便物の画
像、位置座標値、記載方向の情報は、同一書式の郵便物
の入力に際してタッチキー付表示装置27に複数の画像を
表示する。このとき、表示された画像と位置座標値およ
び記載方向の情報は、再生優先度の番号をキーワードに
してつながりを付けておく。第５図はタッチキー付表示
装置27に表示される画像例である。図中、××××が宛
名住所、○○○○が差出人住所、△△△△が広告図また
は広告文である。

第５図のタッチキー付表示装置27で表示される画像は
以下の手順で行なわれる。すなわち、第４図のデータ構
造で記録している記録装置23の内容を編集捜索部22によ
り検索し、画像メモリ24に一時格納する。画像メモリ24
に一時格納した画像は、表示制御部26により４分割画像
に圧縮され、表示される。

一方、タッチキー付表示装置27には、第５図に示すよ
うに、画像表示の他に数種のファンクションキーF1,F2,
F3〜Fnが表示される。ファンクションキー制御部20は、
ファンクションキーF1,F2,F3〜Fnからのタッチ情報を制
御する。

ここで、ファンクションキーが12個の場合の各機能例
を第６図に示す。すなわち、F1は画像の登録モードか画
像の再生モードかを選択するキーで、F1が画像の登録モ
ードのときはカーソル制御部25に起動がかかり、画像の
再生モードのときはタッチキー制御部28に起動がかか
る。F2,F3,F4,F5はカーソル41の方向を上下左右に制御
するキー。F6は記載方向の選択に用いるキーで、このキ
ーをタッチすると記載方向の情報43が順番に表示され
る。F7,F8,F9は記載文字種を指定するキーで、F7は漢
字、F8は片仮名、F9は英字である、F10は４分割画像の
画面を次のページに切換えるキー、F11は前ページに切
換えるキーである。なお、４分割画像から単一画像への
選択は、その画像が有する画面上をタッチすることによ
りなされる。F12は登録モードまたは再生モードによる
選択を終了決定するための確認キーである。

４分割画像から単一画像を選択する場合、第５図の5
1,52,53,54のいずれかを直接タッチすることにより、タ
ッチされた画面がブリンクし、確認キーF12により選択
終了する。そして、タッチキー制御部28は、記録装置23
に登録されている選択された画像の矩形座標値および記
載方向の情報を座標情報格納部29に転送し、領域制定部
30を通って宛名領域の位置座標値と記載方向（宛名領域
情報）を設定する。しかる後、郵便物を搬送し、宛名情
報の読取り区分を行なうものである。

なお、郵便局に入ってくる配達郵便物のうち、水道、
電話、電気、保険会社、デパート等の大量の同一書式の
郵便物は、何曜日または何月かの曜日または月が限定で
きる場合が多い。これら限定できやすいものに関して
は、タイマ制御部21によって第４図の優先度を書換える
ことにより、再生表示の順番を入れ換えるようにする。
また、文字種に関しては、文字識別部７に文字種を教え
て文字認識率を向上を図る。

このように、既知の同一書式の郵便物の入力に際し
て、既に登録している郵便物の画像が有する宛名情報を
宛名領域として一意に設定できるため、正確に宛名領域
を検出できるとともに、宛名領域の設定における利用者
の負担を軽減でき、かつ設定ミスによる読取区分率の低
下を防止できる。

なお、前記実施例では、タッチキー付表示装置への表
示は４分割としたが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、たとえば単一でも８分割でもかまわない。

［発明の効果］ 以上詳述したように本発明なよれば、宛名領域を自動
的に設定でき、利用者への負担を軽減できるとともに、
設定ミスによる読取区分率の低下を防止できる郵便物の
宛名読取区分機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を説明するためのもので、第１図
は全体的な構成を示すブロック図、第２図は宛名領域設
定部の構成を詳細に示すブロック図、第３図は画像の登
録に際してのカーソルによる位置座標および記載方向の
設定例を説明する図、第４図は記録装置に記録するデー
タ構造例を示す図、第５図はタッチキー付表示装置に表
示される分割画像の表示とファンクションキーの表示例
を示す図、第６図はファンクションキーの機能例を説明
する図である。 １……郵便物入力部、２……光電変換部、３……宛名領
域設定部、４……宛名領域検出部、５……文字行検出
部、６……文字検出切出部、７……文字識別部、８……
単語照合部、22……編集検索部、23……記録装置、24…
…画像メモリ、26……表示制御部、27……タッチキー付
表示装置、28……タッチキー制御部、29……座標情報格
納部、30……領域設定部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−64792（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−123578（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G06K 9/00 - 9/82 B07C 3/14

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】搬送される郵便物から宛名情報を自動的に
   読取り、この郵便物を宛名情報に基づいて区分する郵便
   物の宛名読取区分機において、 大量でかつ同一書式で差し出される郵便物の画像と、こ
   の画像における宛名領域の位置座標および記載方向から
   なる宛名領域情報とを関連づけて書式情報として郵便物
   の種類に応じて複数記録する記録手段と、 この記録手段に記録された前記複数種類の郵便物の書式
   情報を可視可能に表示する表示手段と、 この表示手段で表示された前記複数種類の郵便物の書式
   情報から１つを選択する選択手段と、 この選択手段によって選択された前記書式情報から郵便
   物を読取る際の宛名領域情報がセットされる宛名領域設
   定手段と、 この宛名領域設定手段での宛名領域情報のセット後に前
   記書式情報に対応した種類の郵便物を搬送する搬送手段
   と、 この搬送手段で搬送された前記郵便物から前記宛名領域
   設定手段でのセットされた前証宛名領域情報に基づいて
   宛名領域を検出する宛名領域検出手段と、 この宛名領域検出手段で検出された前記宛名領域から文
   字行を検出する文字行検出手段と、 この文字行検出手段で検出された前記文字行から１文字
   ごとの文字を検出して切出す文字検出切出手段と、 この文字検出切出手段で切出された前記文字に対して文
   字識別処理を行なう文字識別手段と、 を具備したことを特徴とする郵便物の宛名読取区分機。