JP2965548B1 - 高流動性低熱セメント組成物及び高流動性低熱セメント水性スラリー - Google Patents
高流動性低熱セメント組成物及び高流動性低熱セメント水性スラリーInfo
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- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
- C04B28/025—Belite cements
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
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- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
【要約】
【課題】 低熱セメント組成物の水性スラリーの流動性
を実用上十分なレベルに維持しつゝ、その硬化体の短期
材齢における強度発現を促進し、さらに長期材齢におい
て高い強度を発現させる。 【解決手段】 40重量%以上のC2 Sと6重量%以下
のC3 Aを含む高ビーライトセメントに、ギ酸カルシウ
ムを、好ましくは前記セメント重量の1〜4%の含有量
で含有させた水性スラリーから低熱セメント硬化体を製
造する。
を実用上十分なレベルに維持しつゝ、その硬化体の短期
材齢における強度発現を促進し、さらに長期材齢におい
て高い強度を発現させる。 【解決手段】 40重量%以上のC2 Sと6重量%以下
のC3 Aを含む高ビーライトセメントに、ギ酸カルシウ
ムを、好ましくは前記セメント重量の1〜4%の含有量
で含有させた水性スラリーから低熱セメント硬化体を製
造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高流動性低熱セメ
ント組成物及び高流動性低熱セメント水性スラリーに関
するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、
硬化速度が高い高流動性低熱セメント組成物、並びにこ
の低熱セメント組成物から、高い硬化速度をもって硬化
する高流動性低熱セメント水性スラリーに関するもので
ある。本発明の高流動性低熱セメント組成物の水性スラ
リーは、良好な流動性を有しているが、その硬化に際
し、初期材齢において高い強度を発現することができ
る。
ント組成物及び高流動性低熱セメント水性スラリーに関
するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、
硬化速度が高い高流動性低熱セメント組成物、並びにこ
の低熱セメント組成物から、高い硬化速度をもって硬化
する高流動性低熱セメント水性スラリーに関するもので
ある。本発明の高流動性低熱セメント組成物の水性スラ
リーは、良好な流動性を有しているが、その硬化に際
し、初期材齢において高い強度を発現することができ
る。
【0002】
【従来の技術】平成9年度JIS R5210の改訂に
より、高ビーライトセメントの品質範囲が規定され、J
ISに、新らたに低熱ポルトランドセメントが追加され
た。この高ビーライトセメントは、従来の中庸熱ポルト
ランドセメントにくらべて、硬化発熱量が、低く抑制さ
れたものであって、この特性を利用して、硬化の際の発
熱によるひび割れ発生のおそれがあるマスコンクリート
及び高流動、高強度コンクリートなどへの使用が増加す
るものと期待されている。
より、高ビーライトセメントの品質範囲が規定され、J
ISに、新らたに低熱ポルトランドセメントが追加され
た。この高ビーライトセメントは、従来の中庸熱ポルト
ランドセメントにくらべて、硬化発熱量が、低く抑制さ
れたものであって、この特性を利用して、硬化の際の発
熱によるひび割れ発生のおそれがあるマスコンクリート
及び高流動、高強度コンクリートなどへの使用が増加す
るものと期待されている。
【0003】しかしながら、高ビーライトセメントは、
その鉱物組成において、ビーライト(C2 S)の含有率
が高いため、その硬化に際し、長期材齢においては、十
分な強度の発現が期待されるが、しかし、短期材齢にお
いて十分な強度の発現が得られないという問題点が認め
られている。
その鉱物組成において、ビーライト(C2 S)の含有率
が高いため、その硬化に際し、長期材齢においては、十
分な強度の発現が期待されるが、しかし、短期材齢にお
いて十分な強度の発現が得られないという問題点が認め
られている。
【0004】従来、各種セメントの硬化促進を目的とす
る多種の添加剤の使用が試みられ、そのうちのいくつか
は、コンクリート硬化促進剤として実用されている(特
開昭48−36223号、特開昭48−36224号、
特開昭51−67325号、特開昭61−86458
号、特開平6−7761号及び特開平8−310845
号など)。しかしながら、これらの硬化促進剤と各種セ
メントとの組み合わせにおいて、一般に、硬化促進剤の
添加により、セメント水性スラリーの流動性が低下し、
施工作業に困難を生ずるという問題点があった。さら
に、従来の各種セメント(例えば普通ポルトランドセメ
ント又は早強ポルトランドセメントなど)と硬化促進剤
との組み合わせにおいては、硬化促進剤の添加量の増大
に応じて得られるセメント硬化体の長期材齢における強
度が不十分になるという問題点も見出されている。
る多種の添加剤の使用が試みられ、そのうちのいくつか
は、コンクリート硬化促進剤として実用されている(特
開昭48−36223号、特開昭48−36224号、
特開昭51−67325号、特開昭61−86458
号、特開平6−7761号及び特開平8−310845
号など)。しかしながら、これらの硬化促進剤と各種セ
メントとの組み合わせにおいて、一般に、硬化促進剤の
添加により、セメント水性スラリーの流動性が低下し、
施工作業に困難を生ずるという問題点があった。さら
に、従来の各種セメント(例えば普通ポルトランドセメ
ント又は早強ポルトランドセメントなど)と硬化促進剤
との組み合わせにおいては、硬化促進剤の添加量の増大
に応じて得られるセメント硬化体の長期材齢における強
度が不十分になるという問題点も見出されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流動性及び
初期強度の高い水性スラリーを形成することができ、か
つ短期及び長期材齢において高い強度を発現する硬化体
を形成することができる高流動性低熱セメント組成物、
並びにこの低熱セメント組成物を含む、高流動性低熱セ
メント水性スラリーを提供しようとするものである。
初期強度の高い水性スラリーを形成することができ、か
つ短期及び長期材齢において高い強度を発現する硬化体
を形成することができる高流動性低熱セメント組成物、
並びにこの低熱セメント組成物を含む、高流動性低熱セ
メント水性スラリーを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高流動性低熱セ
メント組成物は、40〜70重量%の2CaO・SiO
2 と、1〜6重量%の3CaO・Al2 O3 とを含有す
る高ビーライトセメントにギ酸カルシウムが配合されて
いることを特徴とするものである。本発明の高流動性低
熱セメント組成物において、前記ギ酸カルシウムの含有
量が、前記高ビーライトセメント重量に対して、1.0
〜4.0重量%であることが好ましい。本発明の高流動
性低熱セメント水性スラリーは、40〜70重量%の2
CaO・SiO2 (以下C2 Sと称する)と、1〜6重
量%の3CaO・Al2 O3 (以下C3 Aと称する)と
を含有する高ビーライトセメントを含む水性スラリー中
に、ギ酸カルシウムを配合することによって、前記水性
スラリーの流動性を向上させたことを特徴とするもので
ある。本発明の高流動性低熱セメント水性スラリーにお
いて、前記ギ酸カルシウムの含有量が、前記高ビーライ
トセメントの重量に対して、1.0〜4.0重量%であ
ることが好ましい。
メント組成物は、40〜70重量%の2CaO・SiO
2 と、1〜6重量%の3CaO・Al2 O3 とを含有す
る高ビーライトセメントにギ酸カルシウムが配合されて
いることを特徴とするものである。本発明の高流動性低
熱セメント組成物において、前記ギ酸カルシウムの含有
量が、前記高ビーライトセメント重量に対して、1.0
〜4.0重量%であることが好ましい。本発明の高流動
性低熱セメント水性スラリーは、40〜70重量%の2
CaO・SiO2 (以下C2 Sと称する)と、1〜6重
量%の3CaO・Al2 O3 (以下C3 Aと称する)と
を含有する高ビーライトセメントを含む水性スラリー中
に、ギ酸カルシウムを配合することによって、前記水性
スラリーの流動性を向上させたことを特徴とするもので
ある。本発明の高流動性低熱セメント水性スラリーにお
いて、前記ギ酸カルシウムの含有量が、前記高ビーライ
トセメントの重量に対して、1.0〜4.0重量%であ
ることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】セメントの鉱物組成において、そ
の成分と、強度発現性(短期材齢及び長期材齢)との関
係は、一般に表1に示されている通りである。
の成分と、強度発現性(短期材齢及び長期材齢)との関
係は、一般に表1に示されている通りである。
【0008】
【表1】
【0009】表1から明らかなように、C2 Sの含有率
が高く、C3 Aの含有率が比較的低い高ビーライトセメ
ントには長期材齢において発現される強度は十分高い
が、短期材齢において発現される強度が低いという問題
点がある。
が高く、C3 Aの含有率が比較的低い高ビーライトセメ
ントには長期材齢において発現される強度は十分高い
が、短期材齢において発現される強度が低いという問題
点がある。
【0010】一方、各種セメント組成物の水性スラリー
中に、ギ酸塩、例えばギ酸カルシウムが、その他の塩類
とともに含まれる場合、この水性スラリーの流動性を低
下させ、凝集、凝固などを発生することが、知られてい
るが、本発明においては、低熱セメント(高ビーライト
セメントの範疇にある)組成物の水性スラリー中に、ギ
酸カルシウムが、好ましくは1〜4重量%の含有量の範
囲内で含有されるときには、低熱セメント水性スラリー
の流動性を実質上低下させることがないことを見出され
た。また、低熱セメント組成物の水性スラリーを、ギ酸
カルシウムの存在下に硬化させると、得られるセメント
硬化体の短期材齢における強度が、顕著に向上する。
中に、ギ酸塩、例えばギ酸カルシウムが、その他の塩類
とともに含まれる場合、この水性スラリーの流動性を低
下させ、凝集、凝固などを発生することが、知られてい
るが、本発明においては、低熱セメント(高ビーライト
セメントの範疇にある)組成物の水性スラリー中に、ギ
酸カルシウムが、好ましくは1〜4重量%の含有量の範
囲内で含有されるときには、低熱セメント水性スラリー
の流動性を実質上低下させることがないことを見出され
た。また、低熱セメント組成物の水性スラリーを、ギ酸
カルシウムの存在下に硬化させると、得られるセメント
硬化体の短期材齢における強度が、顕著に向上する。
【0011】従来のギ酸カルシウムを含有する普通ポル
トランドセメント組成物及び早強ポルトランドセメント
の硬化体は、ギ酸カルシウムの存在により、その長期材
齢における強度が、低下することが認められているが、
これに対して、本発明のギ酸カルシウム含有低熱セメン
ト組成物の硬化体は、ギ酸カルシウムが存在しているに
も拘らず、その長期材齢における強度が、低下すること
なくむしろ一層向上するのである。
トランドセメント組成物及び早強ポルトランドセメント
の硬化体は、ギ酸カルシウムの存在により、その長期材
齢における強度が、低下することが認められているが、
これに対して、本発明のギ酸カルシウム含有低熱セメン
ト組成物の硬化体は、ギ酸カルシウムが存在しているに
も拘らず、その長期材齢における強度が、低下すること
なくむしろ一層向上するのである。
【0012】本発明に用いられる低熱セメント(高ビー
ライトセメント)は、40〜70重量%のC2 Sと、1
〜6重量%のC3 Aとを含むものであって、その他の鉱
物成分としては、高炉スラグ粉末、フライアッシュまた
は石灰石粉末などの1種以上を含むことができる。本発
明に用いられる低熱セメントは、JIS R5210−
1997に記載の諸性能及び鉱物成分(C2 S及びC3
Aを除く)含有率を有するものである。
ライトセメント)は、40〜70重量%のC2 Sと、1
〜6重量%のC3 Aとを含むものであって、その他の鉱
物成分としては、高炉スラグ粉末、フライアッシュまた
は石灰石粉末などの1種以上を含むことができる。本発
明に用いられる低熱セメントは、JIS R5210−
1997に記載の諸性能及び鉱物成分(C2 S及びC3
Aを除く)含有率を有するものである。
【0013】本発明において、ギ酸カルシウム(Ca
(HCOO)2 )は、好ましくは、高ビーライトセメン
ト重量に対し、1.0〜4.0重量%、より好ましくは
1.0〜3.0重量%の含有量で用いられる。ギ酸カル
シウムの含有量が1.0重量%未満では、得られるセメ
ント硬化物の短期強度発現が不十分になることがあり、
また、ギ酸カルシウムの含有量が4.0重量%をこえる
と、得られるセメント硬化物の長期材齢における強度が
不十分になることがある。
(HCOO)2 )は、好ましくは、高ビーライトセメン
ト重量に対し、1.0〜4.0重量%、より好ましくは
1.0〜3.0重量%の含有量で用いられる。ギ酸カル
シウムの含有量が1.0重量%未満では、得られるセメ
ント硬化物の短期強度発現が不十分になることがあり、
また、ギ酸カルシウムの含有量が4.0重量%をこえる
と、得られるセメント硬化物の長期材齢における強度が
不十分になることがある。
【0014】本発明方法において、40〜70重量%の
C2 Sと1〜6重量%のC3 Aとを含有する高ビーライ
トセメントを含む水性スラリーを調製し、この水性スラ
リー中に、ギ酸カルシウムを含有させる。ギ酸カルシウ
ムは、高ビーライトセメント中に含有させておいてもよ
く、或は、高ビーライトセメント含有水性スラリー中に
添加されてもよい。このときのギ酸カルシウムの含有量
は前述のように、高ビーライトセメントの重量に対し
1.0〜4.0重量%であることが好ましく、1.0〜
3.0重量%であることがより好ましい。
C2 Sと1〜6重量%のC3 Aとを含有する高ビーライ
トセメントを含む水性スラリーを調製し、この水性スラ
リー中に、ギ酸カルシウムを含有させる。ギ酸カルシウ
ムは、高ビーライトセメント中に含有させておいてもよ
く、或は、高ビーライトセメント含有水性スラリー中に
添加されてもよい。このときのギ酸カルシウムの含有量
は前述のように、高ビーライトセメントの重量に対し
1.0〜4.0重量%であることが好ましく、1.0〜
3.0重量%であることがより好ましい。
【0015】本発明の高流動性低熱セメント組成物、又
は本発明の高流動性低熱セメント水性スラリーにおいて
用いられる高ビーライトセメント及びギ酸カルシウム含
有水性スラリーは、一般に、セメント組成物又はその水
性スラリー中に含まれる添加剤、例えば減水剤、AE
剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤などを、
慣用の含有量で含んでいてもよい。
は本発明の高流動性低熱セメント水性スラリーにおいて
用いられる高ビーライトセメント及びギ酸カルシウム含
有水性スラリーは、一般に、セメント組成物又はその水
性スラリー中に含まれる添加剤、例えば減水剤、AE
剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤などを、
慣用の含有量で含んでいてもよい。
【0016】
【実施例】本発明を下記実施例によりさらに説明する。実施例1〜5及び比較例1 実施例1〜5及び比較例1の各々において、55重量%
のC2 S、2重量%のC3 A、24重量%の3CaO・
SiO2 (以下C3 Sと称する)、および11重量%の
4CaO・Al2 O3 ・Fe2 O3 (以下C4 AFと称
する)を含む高ビーライトセメントに、その重量に対
し、表2に示された量のギ酸カルシウムを添加し、その
合計重量に対し、65重量%の水および200重量%の
砂を添加して、水性スラリーを調製した。なおこゝで使
用した砂は花崗岩砕砂で、粗粒率2.65の粒度のもの
である。この水性スラリーのモルタルフロー値、並びに
材齢3日、7日及び28日における圧縮強さを測定し、
比較例1の各材齢における圧縮強さを100として相対
比の値を算出した。その結果を表2に示し、図1にギ酸
カルシウムの含有量と、圧縮強度比の値との関係を示
す。
のC2 S、2重量%のC3 A、24重量%の3CaO・
SiO2 (以下C3 Sと称する)、および11重量%の
4CaO・Al2 O3 ・Fe2 O3 (以下C4 AFと称
する)を含む高ビーライトセメントに、その重量に対
し、表2に示された量のギ酸カルシウムを添加し、その
合計重量に対し、65重量%の水および200重量%の
砂を添加して、水性スラリーを調製した。なおこゝで使
用した砂は花崗岩砕砂で、粗粒率2.65の粒度のもの
である。この水性スラリーのモルタルフロー値、並びに
材齢3日、7日及び28日における圧縮強さを測定し、
比較例1の各材齢における圧縮強さを100として相対
比の値を算出した。その結果を表2に示し、図1にギ酸
カルシウムの含有量と、圧縮強度比の値との関係を示
す。
【0017】
【表2】 表2から明らかなように、本発明に係る実施例1〜5の
水性スラリーは、実用上十分なモルタルフロー値を示し
た。また、表2及び図1から明らかなように、本発明に
係る低熱セメント硬化体は、良好な初期強度発現性およ
び長期材齢強度を示した。
水性スラリーは、実用上十分なモルタルフロー値を示し
た。また、表2及び図1から明らかなように、本発明に
係る低熱セメント硬化体は、良好な初期強度発現性およ
び長期材齢強度を示した。
【0018】実施例6〜8及び比較例2〜10 比較例2〜5の各々において普通ポルトランドセメント
に、その重量に対し、表3に記載の量のギ酸カルシウム
を添加し、その合計重量に対し、65重量%の水、及び
200重量%の砂を添加して水性スラリー(モルタル)
を調製した。
に、その重量に対し、表3に記載の量のギ酸カルシウム
を添加し、その合計重量に対し、65重量%の水、及び
200重量%の砂を添加して水性スラリー(モルタル)
を調製した。
【0019】比較例6〜9の各々において、早強ポルト
ランドセメントに、その重量に対し、表3に記載の量の
ギ酸カルシウムを添加し、その合計重量に対し、65重
量%の水、及び200重量%の砂を添加して水性スラリ
ー(モルタル)を調製した。
ランドセメントに、その重量に対し、表3に記載の量の
ギ酸カルシウムを添加し、その合計重量に対し、65重
量%の水、及び200重量%の砂を添加して水性スラリ
ー(モルタル)を調製した。
【0020】比較例10及び実施例6〜8の各々におい
て、55重量%のC2 S、2重量%のC3 A、24重量
%のC3 S、および11重量%のC4 AFを含む高ビー
ライトセメントに、その重量に対し、表3に示された量
のギ酸カルシウムを添加し、その合計重量に対し、65
重量%の水および200重量%の砂を添加して、水性ス
ラリー(モルタル)を調製した。なお実施例6〜8及び
比較例2〜10において使用した砂は天然珪砂で標準網
ふるい300μm残分1%以下、106μm残分95%
以上の粒度のものである。
て、55重量%のC2 S、2重量%のC3 A、24重量
%のC3 S、および11重量%のC4 AFを含む高ビー
ライトセメントに、その重量に対し、表3に示された量
のギ酸カルシウムを添加し、その合計重量に対し、65
重量%の水および200重量%の砂を添加して、水性ス
ラリー(モルタル)を調製した。なお実施例6〜8及び
比較例2〜10において使用した砂は天然珪砂で標準網
ふるい300μm残分1%以下、106μm残分95%
以上の粒度のものである。
【0021】上記比較例2〜10及び実施例6〜8の水
性スラリーの、材齢、28日及び91日における圧縮強
さを測定し、各グループのギ酸カルシウム添加なしの場
合の、各材齢における圧縮強さを100としたときの圧
縮強さ比率を算出した。その結果を表3に示す。
性スラリーの、材齢、28日及び91日における圧縮強
さを測定し、各グループのギ酸カルシウム添加なしの場
合の、各材齢における圧縮強さを100としたときの圧
縮強さ比率を算出した。その結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】表3から明らかなように、普通ポルトラン
ドセメントを用いた比較例3〜5、及び早強ポルトラン
ドセメントを用いた比較例7〜9においては、セメント
硬化体の材齢28日及び91日における圧縮強さは、ギ
酸カルシウムの添加が増えることにより低下する傾向が
見られるが、低熱セメントを用いた実施例6〜8におい
ては、セメント硬化体の前記長期材齢における圧縮強さ
は、低下することなく却って向上することが確認され
た。
ドセメントを用いた比較例3〜5、及び早強ポルトラン
ドセメントを用いた比較例7〜9においては、セメント
硬化体の材齢28日及び91日における圧縮強さは、ギ
酸カルシウムの添加が増えることにより低下する傾向が
見られるが、低熱セメントを用いた実施例6〜8におい
ては、セメント硬化体の前記長期材齢における圧縮強さ
は、低下することなく却って向上することが確認され
た。
【0024】
【発明の効果】本発明の高流動性低熱セメント組成物及
びその水性スラリーにより、水性スラリーの流動性を、
実用上十分なレベルに維持しつゝ、その硬化体の短期材
齢における強度発現を促進し、しかし長期材齢における
強度を維持向上させることができる。
びその水性スラリーにより、水性スラリーの流動性を、
実用上十分なレベルに維持しつゝ、その硬化体の短期材
齢における強度発現を促進し、しかし長期材齢における
強度を維持向上させることができる。
【図1】実施例1〜5及び比較例1において調製された
低熱セメント水性スラリーのギ酸カルシウム含有量と、
それから得られた硬化体の圧縮強さ比率との関係を示す
グラフ。
低熱セメント水性スラリーのギ酸カルシウム含有量と、
それから得られた硬化体の圧縮強さ比率との関係を示す
グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/04 C04B 22:08
Claims (4)
- 【請求項1】 40〜70重量%の2CaO・SiO2
と、1〜6重量%の3CaO・Al2 O3 とを含有する
高ビーライトセメントに、ギ酸カルシウムが配合されて
いることを特徴とする高流動性低熱セメント組成物。 - 【請求項2】 前記ギ酸カルシウムの含有量が、前記高
ビーライトセメント重量に対して、1.0〜4.0重量
%である、請求項1に記載の高流動性低熱セメント組成
物。 - 【請求項3】 40〜70重量%の2CaO・SiO2
と、1〜6重量%の3CaO・Al2 O3 とを含有する
高ビーライトセメントを含む水性スラリー中に、ギ酸カ
ルシウムが配合されていて、高流動性を示すことを特徴
とする、高流動性低熱セメント水性スラリー。 - 【請求項4】 前記ギ酸カルシウムの含有量が、前記高
ビーライトセメントの重量に対して、1.0〜4.0重
量%である、請求項3に記載の高流動性低熱セメント水
性スラリー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10151312A JP2965548B1 (ja) | 1998-06-01 | 1998-06-01 | 高流動性低熱セメント組成物及び高流動性低熱セメント水性スラリー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10151312A JP2965548B1 (ja) | 1998-06-01 | 1998-06-01 | 高流動性低熱セメント組成物及び高流動性低熱セメント水性スラリー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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