JP2962508B2 - 自動車の内部室におけるコックピット - Google Patents

自動車の内部室におけるコックピット

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の機能要素が
配置されているコックピット中央範囲を備え、自動車支
持構造物の少なくとも一つの横梁が付属されている自動
車の内部室におけるコックピットに関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車のダッシュボードあるいはコック
ピットは一般に知られている。かかるコックピットは自
動車の内部室の中に前面ガラスの下側に配置され、特に
そのコックピット中央範囲に即ち運転席側並びに助手席
側の両側から良好に接近できる中央範囲に、スイッチモ
ジュール、ラジオ、操縦コンピュータ(Bordcomputer)な
どのような機能要素の集中部を有している。このコック
ピットの非常に密集した範囲は、走行車衝突事故の際に
乗員が頭部をそこにぶつけたとき、この範囲が頭部の衝
突によって許容できないほど大きく加速されコックピッ
トカバーを割ってしまうので、乗員に怪我を負わせてし
まう。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は冒頭に
述べた形式のコックピットを、走行車乗員の十分な安全
を保証するように形成することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明によればこの目的
は、機能要素がコンパクトな補強枠にまとめられ、走行
車長手方向において補強枠と横梁との間に少なくとも一
つのエネルギ吸収体が配置されていることによって達成
される。
【０００５】これによってコックピットカバーへの頭部
の衝突エネルギは許容値に減殺される。従って機能要素
およびコックピットカバーは走行車衝突事故の際に許容
できないほどに加速されない。機能要素をコンパクトな
補強枠にまとめることによって、すべての機能要素にお
ける加速を減少するのに唯一のエネルギ吸収体を採用す
るだけで済ませられる。勿論エネルギ吸収体はそのエネ
ルギ吸収容量に関して、補強枠にも伝達される衝突エネ
ルギが機能要素の加速が許容範囲内に移行するほど大き
く減少するのに十分であるように形成されねばならな
い。本発明に基づく処置によれば、過大に加速された機
能要素がコックピットを覆うカバーを割って乗員に怪我
を負わせてしまうことが避けられる。
【０００６】本発明の実施態様において、エネルギ吸収
体は補強枠にその横梁の側に取り付けられている。これ
によってエネルギ吸収体をコックピットに予め組み立て
ることができる。
【０００７】本発明の他の実施態様において、エネルギ
吸収体としてハニカム構造物が設けられている。このハ
ニカム構造体は特に極めて短い変形行程で十分にエネル
ギを吸収するのに適している。
【０００８】本発明の他の実施態様において、ハニカム
構造物は補強枠の保持ピンに差込み結合されている。こ
れによってハニカム構造物は補助工具を利用せずに極め
て単純に組立分解ができる。
【０００９】本発明の他の利点および特徴は従属請求項
および以下の有利な実施例の説明から理解できる。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１におけるコックピット１は乗
用車の内部室において前面ガラスの下側範囲に配置され
ている。コックピット１は乗用車の乗員室の全幅にわた
って延び、ハンドルの範囲に種々の計器を備えた運転席
側範囲並びにグローブボックスおよび場合によっては助
手席側エアバッグを備えた助手席側範囲を有している。
運転席側範囲と助手席側範囲との間に、運転席側並びに
助手席側の両側から接近できるコックピット１の中央範
囲が設けられている。
【００１１】この中央範囲は相互に混合して位置する区
分に分けられた多数の機能を備えている。この中央範囲
は上側面２に接してまず中央出口ノズル３を有してい
る。この中央出口ノズル３の下に多数のスイッチモジュ
ールを備えたスイッチ区分４が続いている。このスイッ
チ区分４の下に冷暖房装置５が設置され、この冷暖房装
置５は種々の制御・調整要素を有している。冷暖房装置
５の下にラジオや操縦コンピュータなどを収容するため
に使用するラジオ区分６が続いている。これらの機能区
分は手前に即ち走行車内部室の側に異なった機能区分の
自由周辺範囲を美的に覆うカバー７、８、９を備えてい
る。
【００１２】これらのカバー７、８、９はそれらに対応
する機能要素の周辺範囲を走行車長手方向において覆い
被さっている。種々の機能区分４〜６即ちスイッチ区分
４、冷暖房装置区分５およびラジオ区分６における機能
要素は一体の補強枠１０に保持されている。これによっ
て非常にコンパクトな構造ユニットが生じている。
【００１３】スイッチ区分４の高さにおいてスイッチの
後ろを間隔を隔ててダッシュボード横梁１１が走行車長
手方向に対して直角にコックピット１を横切って延びて
いる。このダッシュボード横梁１１は乗用車の支持構造
物の一部であり、コックピット範囲を補強するために使
用している。ダッシュボード横梁１１は走行車全幅にわ
たってコックピット１を横切って延び、両端が乗用車の
支持構造物の両側のＡピラー（前柱）に結合されてい
る。
【００１４】乗用車が衝突事故を起こし、これにより乗
員が頭部をコックピットにぶつけた際に、頭部衝撃エネ
ルギによって種々の機能要素が従ってダッシュボード横
梁１１の直ぐ近くに配置された補強枠が過大に加速され
ることを防止するために、ダッシュボード横梁１１の高
さにおいて補強枠１０の背面にハニカム構造物１２の形
をしたエネルギ吸収体が設けられている。
【００１５】ハニカム構造物１２は補強枠１０の全幅に
わたってダッシュボード横梁１１に対して平行に延び、
補強枠１０の背面から突出した二つの保持ピン１３で簡
単に差込み結合される（図２参照）。各保持ピン１３は
合成樹脂から成る補強枠１０に一体成形され、フォーク
状に形成されている。これによって各保持ピン１３は或
る範囲だけ互いに相対的に弾性的に曲がる二つの脚部を
有している。
【００１６】特に各保持ピン１３の直径は、ハニカム構
造物１２を保持ピン１３に差込み摩擦結合できるように
するためにハニカム構造物１２のハニカム（蜂の巣）の
直径に合わされるように寸法づけられている。従ってエ
ネルギ吸収体として使用するハニカム構造物１２は、コ
ックピット１を予め組み立てる際に補強枠１０に既に簡
単に差込み結合でき、コックピット１を乗員室において
位置決めし組み立てた後、自動的にダッシュボード横梁
１１の高さに配置される。
【００１７】走行車長手方向におけるハニカム構造物１
２の厚さは、ハニカム構造物１２の有効な変形行程が、
乗員が頭部をコックピットにぶつけた際に補強枠１０の
内部における機能要素が許容できないほど加速されるの
を避けるために十分なエネルギを吸収するのに十分であ
るように寸法づけられている。即ちハニカム構造物１２
は乗員室の範囲からのエネルギの侵入を減殺させるため
に使用する。これによって機能要素が（走行車長手方向
において）手前に突き出ることおよびカバー７、８、９
が割れることが避けられる。
【００１８】本発明の有利な実施態様において、ハニカ
ム構造物１２を固定するために保持ピン１３を使用する
代わりに、四つの脚部を有する別個の二つのホルダが設
けられている。なおこのホルダは保持ピンと同一形状に
構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に基づくコックピットの概略断面図。
【図２】図１におけるII−II線に沿った断面図。
【符号の説明】
１ コックピット ４ スイッチ区分 ５ 冷暖房装置区分 ６ ラジオ区分 １０ 補強枠 １１ ダッシュボード横梁 １２ エネルギ吸収体 １３ 保持ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 594080404 Ｅｐｐｌｅｓｔｒａｓｓｅ 225，70546 Ｓｔｕｔｔｇａｒｔ，ＢＲＤ (56)参考文献 実開 昭60−158949（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B60R 21/045 B60R 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 多数の機能要素が配置されているコック
    ピット中央範囲を備え、自動車支持構造体として少なく
    とも一つの横梁が組み込まれている自動車の内部室にお
    けるコックピットにおいて、 機能要素（４、５、６）がコンパクトな補強枠（１０）
    にまとめられ、走行車長手方向において該補強枠（１
    ０）と横梁（１１）との間に少なくとも一つのエネルギ
    吸収体（１２）が配置されており、該エネルギ吸収体
    （１２）は、該補強枠（１０）上に、該横梁（１１）に
    面するように且つ該横梁から離れて取り付けられている
    ことを特徴とする自動車の内部室におけるコックピッ
    ト。
  2. 【請求項２】 前記エネルギ吸収体としてハニカム構造
    物（１２）が設けられていることを特徴とする請求項１
    記載のコックピット。
  3. 【請求項３】 前記ハニカム構造物（１２）が前記補強
    枠の保持ピン（１３）に差込み結合されていることを特
    徴とする請求項２記載のコックピット。
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IT1284632B1 (it) 1998-05-21
FR2734220A1 (fr) 1996-11-22
FR2734220B1 (fr) 1997-08-01
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