JP2962113B2 - 極性反転検出回路 - Google Patents

極性反転検出回路

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JP2962113B2
JP2962113B2 JP21164093A JP21164093A JP2962113B2 JP 2962113 B2 JP2962113 B2 JP 2962113B2 JP 21164093 A JP21164093 A JP 21164093A JP 21164093 A JP21164093 A JP 21164093A JP 2962113 B2 JP2962113 B2 JP 2962113B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電話回線と端末装置との
間に接続され、電話回線を介して交換機からのノーリン
ギング着信によって起動して端末装置を電話回線に接続
する機能を有する端末用網制御装置の一部で、電話回線
の極性反転を検出する極性反転回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、電話回線の極性反転を検出する
ための従来の極性反転検出回路の構成である(例えば、
特開平2−278957号公報参照)。
【0003】図6において、電話回線は回線L1とL2
と接続され、一方の方向への極性反転の検出を第一極性
反転検出回路61で行い、他方の方向への極性反転を第
二極性反転検出回路62で行う。第一極性反転検出回路
61には第一光結合素子PC1が、第二極性反転回路6
2には第二光結合素子PC2がそれぞれ設けられ、これ
らの信号により制御部60のマイコン等にパルスが加え
られる。第一極性反転検出回路61には、回線L1とL
2の間にツェナーダイオードZD5、コンデンサC6
a、抵抗R6a、ツェナー電圧V1のツェナーダイオー
ドZD1および抵抗R6aが直列に接続され、さらに抵
抗R6bとはダイオードD1が並列に接続されている。
また、回路L1からはダイオードD2、第一光結合素子
PC1、ツェナー電圧V2のツェナーダイオードZD
2、抵抗R6dが直列に接続され、その抵抗R6dの一
方はエミッタが回線L2に接続されたトランジスタTR
6aのコレクタに接続されている。このトランジスタT
R6aには並列にダイオードD3が接続されており、そ
のベースは抵抗R6cを介して前記ツェナーダイオード
ZD1と抵抗R6bの間に接続される。
【0004】一方、前記第二極性反転回路62も回路構
成は同じで、回線L1とL2との接続が逆になってい
る。
【0005】次に、上記従来例の動作を回線L2を基準
に第一極性反転検出回路61の説明をする(第二極性反
転検出回路62も電圧の変化が反転するだけで同一であ
る)。
【0006】回線L1の電圧が回線L2の電圧よりも高
い間は、第一光結合素子PC1には電流が流れず、ダイ
オードD2によって逆電圧がかかるのを防いでいる。
【0007】回線L2の電圧が0Vからツェナーダイオ
ードZD1の動作電圧V1までは、トランジスタTR6
aのベース電流が少なく、トランジスタTR6aはオン
しないので第一光結合素子PC1には電流が流れない。
【0008】電圧がV1になると、コンデンサC6aか
らツェナーダイオードZD1を通ってトランジスタTR
6aへベース電流が流れ込み、トランジスタTR6aが
オンする。しかし、ツェナーダイオードZD2が電圧V
1よりも高い動作電圧V2に設定してあるため、第一光
結合素子PC1に電流は流れない。
【0009】電圧がV2になると、ツェナーダイオード
ZD2が動作して第一光結合素子PC1に電流が流れて
その内部のトランジスタTR6bがオンして極性反転検
出信号として出力する。
【0010】電圧が、48Vに達すると、コンデンサC
6aの印加電圧が安定するためトランジスタTR6aの
ベース電流が流れなくなり、トランジスタTR6aはオ
フするため第一光結合素子PC1へも電流が流れなくな
る。
【0011】以上のように、回線L1の電圧がV2から
48Vになる間のみ第一光結合素子PC1が光り、極性
反転検出信号が出力されることになる。
【0012】また、図7に他の従来例を示す。図7に示
すような構成で極性反転を検出することも行われている
(例えば、特開平3−148943号公報参照)。
【0013】図7において、抵抗R71、R72は回線
L1の電圧を分圧し、抵抗R73、R74は回線L2を
分圧するための抵抗である。抵抗R75、R76はそれ
ぞれ一方が電池等の電源電圧Vccに接続され、他方が
トランジスタTR73、TR74のコレクタに接続され
たプルアップ抵抗である。トランジスタTR73、TR
74のベースとコレクタは制御部に接続され、エミッタ
はトランジスタTR71、TR72のコレクタに接続さ
れ、トランジスタTR71、TR72のエミッタは接地
されている。
【0014】次に、上記他の従来例の動作について説明
する。まず、トランジスタTR73およびトランジスタ
TR74をともにオンしておく。
【0015】回線L1、回線L2にそれぞれ48V、0
Vが印加されると、48Vの電力が抵抗R71と抵抗7
2で分圧されてトランジスタTR71のベースに印加さ
れてトランジスタTR71がオンする。トランジスタT
R72のベースは接地電位なのでオフの状態である。
【0016】制御部は、入力1がローレベルになるので
回線L1にプラス電位が印加されていることを検出す
る。次に、トランジスタTR73をオフして電流が流れ
るのを防ぐ。
【0017】上記状態で、回線L1と回線L2の電圧の
極性が反転すると、今度はトランジスタTR72がオン
するので、制御部は入力2がローレベルになったことか
ら回線L2にプラス電位が印加されたことを検出する。
次に、トランジスタTR74をオフして電流が流れるの
を防ぎ、トランジスタTR73をオンする。
【0018】上記のような繰り返しで、回線の極性か反
転した時のみ一方の入力が立ち下がるので極性が反転し
たことを検出でき、また反転時だけ電流が流れるように
している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例のような構成では、光結合素子や高耐圧のトランジス
タ等のような比較的高価な部品を利用するため、この構
成を用いた端末用網制御装置の価格が下げられないとい
う課題がある。
【0020】また、上記他従来例では、回線−接地間が
10MΩ程度の高インピーダンスある場合、電話回線
の電圧が商用電源からの雑音で接地点との間で図3のよ
うに変動があると極性反転でなくてもトランジスタをオ
ンしてしてしまうという問題があった。さらに、制御線
が4本必要であり制御の方法も複雑になってしまうとい
う問題もあった。
【0021】本発明は上記課題を解決するもので、光結
合素子や高耐圧の部品のような比較的高価な部品を用い
ずに構成でき、さらに商用電源の雑音によって影響を受
けない極性反転検出回路を提供することを第1の目的を
してたものである。
【0022】また、容易な制御によって極性反転を検出
する極性反転検出回路を提供することを第2の目的とし
ている。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目標
を達成するため、電話回線L1、L2の各々に接続して
その波形入力より商用電源の交流周波数成分をグランド
にバイパスして除去し電話回線の極性反転の周波数成分
および直流成分は透過する一対の電源雑音除去フィルタ
と、前記一対の電源雑音除去フィルタのそれぞれの出力
に接続してその波形入力より直流成分をグランドにバイ
パスして除去し電話回線の極性反転の周波数成分のみを
透過してパルスとして出力する一対の直流除去フィルタ
とを備える。
【0024】さらに第2の目的を達成するため、一対の
直流除去フィルタの出力と接地点との間にアノードが接
地するように一対のダイオードを接続して直流除去フィ
ルタの入力電圧の立ち下がり時の負電位のパルスをグラ
ンドにバイパスして正電位のパルスのみを出力する。
【0025】
【作用】本発明は上記の第1の構成によって、電話回線
の信号を電源雑音除去フィルタを通すことで商用電源の
交流信号成分が除去され、さらに直流除去フィルタを通
すことで直流成分が除去され、電話回線が極性反転のよ
うに電圧変化を起こした時のみ回線電圧が立ち上がると
きは正のパルス信号を出力し、回線電圧が立ち下がる時
は負のパルスを出力する。このため、極性反転が起った
時は、直流除去フィルタの一方の出力は正のパルス信号
を出し、他方は負のパルスを出力することになる。
【0026】また、第2の構成によって、回線電圧の立
ち下がり時に直流除去フィルタの出力が負になろうとす
ると電流が接地点よりダイオードを通って流れ込むこと
で、出力としてはダイオードの順電圧であるVFまでし
か下がらないので、回線電圧の立ち上がり時のみパルス
を出力する。このため、極性反転が起こる度に一対の直
流除去フィルタより交互に正のパルスのみを出力する。
【0027】
【実施例】以下本発明の第一の実施例を図1を参照して
説明する。
【0028】図1において端子L1およびL2は電話回
線に接続され、分圧回路11、12はそれぞれ抵抗R1
aとR1bおよびR1cとR1dで構成され、電源雑音
除去フィルタ13、14はそれぞれ抵抗R1eとR1
f、コンデンサC1aとC1bおよび抵抗R1gとR1
h、コンデンサC1c、C1dで構成され、直流除去フ
ィルタ15、16でそれぞれコンデンサC1eと抵抗R
1iおよびコンデンサClfと抵抗R1jで構成され、
17は制御部である。
【0029】上記構成において、初期状態として、回線
L1が0V、回線L2が48Vである場合からの動作を
以下に示す。
【0030】極性反転検出回路のフレームグランドが接
地されていない場合、2本の電話回線間の電圧は直流に
は48V一定で変化しないが、電話回線とグランド間は
商用電源の周波数50/60HzでL1およびL2はそ
れぞれ0Vと48Vを下限にして図3の波形のように変
化する。この波形を分圧回路11及び12で分圧する
と、例えばR1aとR1bが10MΩ、R1cとRld
が2MΩの場合は回線電圧は1/6になるので図4の波
形a1、a2のように8Vになる。
【0031】この分圧回路11および12の出力をカッ
トオフ周波数を50Hzとする電源雑音除去フィルタ1
3および14を通すと、商用電源の周波数による交流信
号は減衰して図4の波形b1、b2のようになる。
【0032】しかし、図4で分かるようにL1およびL
2の分圧は完全に0Vおよび8Vにはならず、しかもそ
の電圧は環境によって一定でない。このため、図5の
(a)のように回線L1とグランド間の電圧が変化した
場合、直流除去フィルタを通すことで直流成分を除去し
て、図5の(b)のように極性反転による電圧の変化が
起きた時にのみ一定時間だけ立ち上がり時には正のパル
ス出力を出す。さらに電力の立ち下がり時には負のパル
スが出力される。回線L2側では、極性反転時は回線L
1側と反対の極性のパルスが出力される。
【0033】制御部では、一対の直流除去フィルタの出
力を監視して一方が正のパルス出力を発生し、同時に他
方が負のパルスを発生した時に極性反転が起ったと判定
すれば良い。
【0034】本実施例の構成によれば、回線電圧を分圧
回路11及び12で分圧した後に電源雑音除去フィルタ
13および14へ入力するために、それ以降の回路が低
耐圧の構成でよい。また、電話回線上の商用電源からの
雑音に影響を受けない。
【0035】次に第二の実施例を図2を参照して説明す
る。図2において第一の実施例と異なるのは、一対の直
流除去フィルタの出力にアノードを接地したダイオード
j21および22を接地し、さらにトランジスタTR2
aおよびTR2bベースを接続し、トランジスタTR2
aおよびTR2bのコレクタを抵抗R2およびR2bで
電源VCCにプルアップしているところである。
【0036】以下に第二の実施例における動作を説明を
する。第一の実施例と同様に、直流除去フィルタ15お
よび16からの出力は図5の(b)のように極性反転が
起きた時にのみ一定時間だけ立ち上がり時には正のパル
ス出力を出す。しかし、電圧の立ち上がり時には直流除
去フィルタ15および16の出力にそれぞれダイオード
21および22のカソードを接続しているので、直流除
去フィルタ15および16の出力はダイオード21およ
び22の順電圧であるVF以下には下がらないで図5の
(c)のような出力になる。これによって、回線L1が
極性反転で0Vから48Vに電圧が上昇するとき直流除
去フィルタ15から正のパルスが出力され、直流除去フ
ィルタ16はローレベルのままである。この出力電圧を
トランジスタTR2aのベースに印加すると、パルスが
出力されている間だけトランジスタTR2aはオンにな
り、そのコレクタ電圧はローレベルになるので図5の
(d)のようなコレクタ出力となる。このときL2側の
トランジスタTR2bはオフなので、そのコレクタ電圧
がハイレベルのままであるので、制御部では、回線L1
の電圧が上がったことを検出することができる。次に極
性反転が起ると、トランジスタTR2bのみが一定時間
オンして回線L2の電圧が上がったことが制御部で検出
できる。このように、制御部では一対のトランジスタT
R2aおよびTR2bのコレクタ電圧が交互にローにな
ると極性反転が起こったと判定すれば良い。
【0037】本実施例の構成によれば、負の信号を出力
しないのでトランジスタやマイコン等で構成する制御部
へ入力でき、また制御部では回線電圧が立ち上がった時
のみを監視するだけで極性反転を検出することができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の極性反転検
出回路は、第1の構成によって光結合素子や高耐圧の部
品のような比較的高価な部品を用いずに構成できるので
端末用網制御装置を安価に構成することが可能になる。
さらに、商用電源の雑音によっても影響を受けない。
【0039】また、第2の構成によって容易な制御によ
って極性反転を検出することができるので、制御部とし
て用いるマイコン等のソフトウェアの簡略化が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における極性反転検出回
路の構成図
【図2】本発明の第二の実施例における極性反転検出回
路の構成図
【図3】本発明の第一の実施例における電話回線とグラ
ンド間の電圧差を示す電圧図
【図4】本発明の第一の実施例における雑音除去フィル
タの出力までを示す電圧図
【図5】本発明の第一の実施例における各部の電圧を示
す電圧図
【図6】従来の極性反転検出回路の構成図
【図7】従来の他の極性反転検出回路の構成図
【符号の説明】
11、12 分圧回路 13、14 電源雑音除去フィルタ 15、16 直流除去フィルタ 17 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−227554(JP,A) 特開 平2−223292(JP,A) 特開 平2−238753(JP,A) 特開 平2−278957(JP,A) 特開 平3−55943(JP,A) 特開 平4−326652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04M 11/00 - 11/10 H04M 1/00 H04Q 3/42 - 3/42 107

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電話回線L1、L2の各々に接続してその
    波形入力より商用電源の交流周波数成分をグランドにバ
    イパスして除去し電話回線の極性反転の周波数成分およ
    び直流成分は透過する一対の電源雑音除去フィルタと、
    前記一対の電源雑音除去フィルタのそれぞれの出力に接
    続してその波形入力より直流成分をグランドにバイパス
    して除去し電話回線の極性反転の周波数成分のみを透過
    してパルスとして出力する一対の直流除去フィルタとを
    備える極性反転検出回路。
  2. 【請求項2】一対の直流除去フィルタの出力と接地点と
    の間にアノードが接地するように一対のダイオードを接
    続して前記直流除去フィルタより出力する負電位のパル
    スをグランドにバイパスして正電位のパルスのみを出力
    することを特徴とした請求項1記載の極性反転検出回
    路。
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