JP3036991B2 - 平衡伝送路断線検出回路 - Google Patents

平衡伝送路断線検出回路

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JP3036991B2
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政文 土屋
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埼玉日本電気株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は論理信号の伝送に使用さ
れる平衡伝送路に関し、特に伝送路の断線を検出するた
めの回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、論理レベルの平衡伝送路として、
図3に示すようにCCITTの勧告V.11を満たしている
平衡伝送路がある。この平衡伝送路は一対の伝送路A,
Bと、これに論理信号を平衡伝送路へ送信するラインド
ライバ1と、平衡伝送路の伝送信号を受信し論理信号を
出力するラインレシーバ2と、平衡伝送路間に挿入され
た終端抵抗10とで構成されている。前記平衡伝送路
は、非断線時にはラインドライバ1の入力論理信号と同
一の論理信号がラインレシーバ2から出力されるように
構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような平衡伝送路
では、平衡伝送路の断線時にはラインドライバ1の入力
論理信号が論理1と論理0の間で変化していても、ライ
ンレシーバ2の出力論理信号は論理0のまま変化しない
状態となる。このため、ラインレシーバ2に接続された
受電端回路においてはラインドライバ1が連続して論理
0を送信していると誤った判断をするおそれがある。ま
た、受電端回路で連続して論理0の信号を受信し異常が
発生したと判断された時に、異常の原因がラインレシー
バ2なのか、平衡伝送路なのか、またはラインドライバ
1なのか判断することができないという問題がある。
【0004】このため、平衡伝送路の断線を検出する方
法として、ラインドライバ1の入力論理信号とラインレ
シーバ2の出力論理信号とを比較する手段が提案されて
いるが、平衡伝送路の両端部からそれぞれ信号を取込む
必要があるために、システムが複雑となり非経済的であ
るという問題がある。本発明の目的は、簡単な構成で平
衡伝送路における断線を検出することが可能な断線検出
回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、平衡伝送路を
構成する一対の伝送路間の電圧を分圧する分圧手段と、
この分圧された電圧を第1の基準電圧と比較する比較器
と、分圧された電圧を第2の基準電圧と比較する比較器
と、これら各比較器の出力を入力として断線検出信号を
出力する論理積回路とを備えており、第1の基準電圧は
分圧電圧の正常値よりも低く設定し、第2の基準電圧は
分圧電圧の正常値よりも高く設定している。
【0006】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例の回路図である。一対の伝
送路A,Bと、ラインドライバ1と、ラインレシーバ2
とで構成される平衡伝送路はCCITTの勧告V.11を満
たしている。この平衡伝送路の前記各伝送路A,B間に
は固定抵抗器3と固定抵抗器4が直列接続される。これ
ら固定抵抗器3,4の抵抗値は各々等しくし、かつ固定
抵抗器3と固定抵抗器4の各々の抵抗値を合わせた値を
終端抵抗器の値と一致されている。そして、これら固定
抵抗器3,4の接続点を測定点Pとして比較器6,8の
正ポート,負ポートにそれぞれ接続する。この測定点P
の対接地間の電圧は伝送路A,B間の電圧を分圧(1/
2)したものであり、平衡伝送路が正常な場合には常に
一定となる。
【0007】前記比較器6の負ポートには第1の基準電
圧5が入力され、比較器8の正ポートには第2の基準電
圧7が入力される。また、比較器6,8の各出力は論理
積回路9に入力され、この論理積回路9からは断線検出
信号Zが出力されるようになっている。前記第1の基準
電圧5は、平衡伝送路が正常な時の測定点Pの電圧より
低い電圧(例えば1V)に設定されている。したがって
平衡伝送路が正常な場合においては比較器6よりハイ
(論理1)が出力される。一方、第2の基準電圧7は、
平衡伝送路が正常な時の測定点Pの電圧より高い電圧
(例えば3V)に設定されている。したがって、平衡伝
送路が正常な場合においては比較器8よりハイ(論理
1)が出力される。
【0008】この構成において、図2にタイミングチャ
ートを示すように、正常時には、ラインドライバ1に入
力される信号Xの論理信号と同一の論理信号が伝送路A
を伝送され、逆の論理信号が伝送路Bを伝送され、この
伝送路Aの論理信号がラインレシーバ2から信号Yとし
て出力される。今、伝送路Bにおいて、伝送路断線時刻
Tに断線が発生したとすると、測定点Pにおける電圧は
それまでの分圧した電圧から伝送路Aに対応する電圧と
なり、正常な時の電圧1.75Vよりも高くなる( 3.7
V)。このため、比較器8の負ポートの入力電圧が第2
の基準電圧7よりも高くなり、比較器8の出力は論理1
から0となり、平衡伝送路断線検出信号Zは論理0とな
る。
【0009】一方、入力信号Xの電圧が論理0の時は、
第1の基準電圧5より低くなるため、比較器6の出力が
論理0となることにより、平衡伝送路検出信号Zは論理
0を維持する。伝送路Aに断線が発生した場合において
も、前述とは逆の動作ではあるが、結果として平衡伝送
路断線検出信号Zは論理0となることにより、平衡伝送
路の断線を検出することができる。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、平衡伝送
路を構成する一対の伝送路間の電圧を分圧し、これを第
1及び第2の基準電圧と比較して伝送路の断線を検出す
るように構成しているので、簡単な構成で平衡伝送路の
断線をリアルタイムに検出することができ、伝送路の障
害に早急に対応することができるという利点がある。ま
た、断線に伴うラインレシーバに接続された受電端回路
の誤動作による障害を未然に防止することができるとい
う利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路図である。
【図2】図1の実施例の各部における信号波形図であ
る。
【図3】従来の回路図である。
【符号の説明】
1 ラインドライバ 2 ラインレシーバ 3,4 固定抵抗器 5 第1の基準電圧 7 第2の基準電圧 6,8 比較器 9 論理積回路 A,B 伝送路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/46 H04B 3/50 H04L 25/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラインドライバとラインレシーバとを一
    対の伝送路で接続してなる平衡伝送路において、前記伝
    送路間の電圧を分圧する分圧手段と、この分圧された電
    圧を第1の基準電圧と比較する比較器と、分圧された電
    圧を第2の基準電圧と比較する比較器と、前記各比較器
    の出力を入力として断線検出信号を出力する論理積回路
    とを備え、前記第1の基準電圧は分圧電圧の正常値より
    も低く設定し、第2の基準電圧は分圧電圧の正常値より
    も高く設定したことを特徴とする平衡伝送路断線検出回
    路。
JP25574692A 1992-08-31 1992-08-31 平衡伝送路断線検出回路 Expired - Fee Related JP3036991B2 (ja)

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JP5133589B2 (ja) * 2007-04-26 2013-01-30 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
JP2012103027A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Yaskawa Electric Corp 断線徴候検出システム
JP5382048B2 (ja) * 2011-04-05 2014-01-08 日本電気株式会社 差動信号故障検出装置及び差動信号故障検出方法

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