JP2958705B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2958705B2
JP2958705B2 JP2219027A JP21902790A JP2958705B2 JP 2958705 B2 JP2958705 B2 JP 2958705B2 JP 2219027 A JP2219027 A JP 2219027A JP 21902790 A JP21902790 A JP 21902790A JP 2958705 B2 JP2958705 B2 JP 2958705B2
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tire
carcass layer
cord
carcass
aromatic polyamide
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亮治 花田
庸雄 森川
通 堀川
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、芳香族ポリアミド繊維コードとナイロンコ
ードをそれぞれカーカスコードとする2層複合構造のカ
ーカス層を有する空気入りタイヤ、特に乗用車用空気入
りタイヤに関する。
〔従来の技術〕
従来、芳香族ポリアミド繊維コードをカーカスコード
として使用したタイヤは、例えば、特公昭57−12586号
公報により公知である。このタイヤは、芳香族ポリアミ
ド繊維の卓越した高強度、高弾性率に起因して、高速安
定性、操縦安定性等多くの優れた性能を有している。
しかしながら、芳香族ポリアミド繊維コードは、優れ
た機械的特性を有する半面、ゴムに対する接着性が低い
ため、特に長時間に亘る低内圧走行時においてカーカス
層でセパレーシヨンが発生し易いという欠点があった。
カーカス層にセパレーシヨンが発生すると、高弾性率
の芳香族ポリアミド繊維コードに所謂「座屈」が生じ、
この座屈によってタイヤが破壊され易くなってしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、芳香族ポリアミド繊維コードをカーカスコ
ードとして使用した空気入りタイヤにおける上述した欠
点を排除するためになされたものであって、高速安定性
や操縦安定性等のタイヤ特性を実質的に損なうことがな
く、たとえ低内圧走行であってもカーカス層のセパレー
シヨンの発生を防止して耐久性を向上させた空気入りタ
イヤを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の空気入りタイヤは、芳香族ポリアミド繊維コ
ードからなる内面側カーカス層とナイロンコードからな
る踏面側カーカス層との2層のカーカス層を有し、これ
らのカーカス層のコード角度がタイヤ周方向に対し実質
的に90゜であり、内面側カーカス層の端部をビードコア
の廻りにタイヤ内側から外側に折り返して巻き上げると
共に、この巻き上げ部の外側に踏面側カーカス層の端部
を巻き下げてなり、上記内面側カーカス層の巻き上げ部
の端末の高さをリムフランジ高さ+10mm以下としたこと
を特徴とする。
このように本発明においては、芳香族ポリアミド繊維
コードからなるカーカス層をタイヤ内面側に配置する一
方、ナイロンコードからなるカーカス層をタイヤ踏面側
に配置して2層のカーカス層を構成し、これらのコード
のそれぞれのタイヤ周方向に対する角度および内面側の
カーカス層の巻き上げ部の端末の高さを規定したため
に、タイヤの耐久性を向上させることが可能となる。こ
の耐久性は、低内圧走行においても十分に発揮すること
ができる。
以下、図を参照して上記手段につき詳細に説明する。
第1図は、本発明のラジアル構造からなる空気入りタ
イヤの一例の子午線方向半断面説明図である。第1図で
は、ビードコア1の廻りに内面側カース層2dがタイヤ内
側から外側に折り返されて巻き上げられて巻き上げ部10
を形成している。また、この巻き上げ部10の外側には、
踏面側カーカス層2uの端部が巻き下げられて巻き下げ部
を形成している。踏面側カーカス層2uとトレッド3との
間には、タイヤ内面側のベルト層4dとタイヤ踏面側のベ
ルト層4uの2層からなるベルト層がタイヤ周方向にタイ
ヤ1周に亘って環状に配置されている。5はリムであ
る。
(1) 本発明では、タイヤ内面側カーカス層2dを芳香
族ポリアミド繊維コードで構成し、かつタイヤ踏面側カ
ーカス層2uはナイロンコードで構成している。
内面側カーカス層2dを芳香族ポリアミド繊維コードで
構成したのは、圧力容器としてのタイヤの骨格を機械的
強度並びに寸法安定性に優れた芳香族ポリアミド繊維コ
ードで形成するためである。また、踏面側上カーカス層
2uをナイロンコードで構成したのは、ゴムに対する接着
性の良好なナイロンコードの層で芳香族ポリアミド繊維
コードのカーカス層2dを覆って一体的に保護することに
より、ゴムに対する接着性が低いカーカス層2dの巻き上
げ部の端末でのセパレーシヨンを避けるためである。こ
のようにカーカス層2uおよびカーカス層2dを配置するこ
とにより、低圧内走行時における耐久性をも向上させる
ことができる。
カーカス層をカーカス層2uおよびカーカス層2dの2層
としたのは、タイヤの軽量化、低燃費性、タイヤ製造の
容易性(生産性)等を考慮したためである。
ところで、芳香族ポリアミド繊維コードは、高強度で
高弾性率を有するため、カーカス層のカーカスコードと
して用いるとタイヤ横剛性を向上させることができるの
で操縦安定性を高めることができる。また、高速走行時
の遠心力によるタイヤの径方向のせり出しをも抑制でき
るので、高速耐久性の向上をはかることができる。しか
し、この反面、芳香族ポリアミド繊維コードは、その分
子構造上結晶性が高くコートゴムとの接着性に劣る。こ
のため、前述したようにナイロンコードの層で覆っても
カーカス層2dの巻き上げ部の端毎でのセパレーシヨンの
防止には十分ではない。そこで、本発明では、カーカス
層2uおよびカーカス層2dのそれぞれのコード角度をタイ
ヤ周方向に対し実質的に90゜としている。実質的に90゜
でない場合には、タイヤの接地回転時にカーカス層間に
生じる剪断力によりセパレーシヨンが生じ易いからであ
る。
ナイロンコードとしては、ナイロン66、ナイロン6等
に代表される脂肪族ポリアミド系の繊維コードがあり、
特に限定されるものではないが、好ましくはナイロン66
の繊維コードを使用するのがよい。
(2) また、本発明では、芳香族ポリアミド繊維コー
ドからなるカーカス層2dの巻き上げ部10の端末10aのリ
ム径に相当する位置からの高さhを、リムフランジ高さ
h′に10mm加えた高さ以下(h≦(リムフランジ高さ+
10mm))としている。ここで、リムフランジ高さとは、
JATMA Year Bookの“R"章に定義されるG寸法をいう。
h≦(リムフランジ高さ+10mm)とすることにより、
カーカス層2dの巻き上げ部10の端末10aの位置をタイヤ
負荷回転時に多大な歪が加わる領域外として、低内圧長
時間走行時における端末10aでのセパレーションを有効
に防止するためである。
(3) さらに、本発明では、接着性のよいナイロンコ
ードからなるカーカス層2uの巻き下げ部11で接着性に劣
る芳香族ポリアミド繊維コードからなるカーカス層2dの
巻き上げ部10を覆い、かつ巻き下げ部11をカーカス層2d
の外側に配設したことによってサイド部での急激な変
形、例えば、縁石によるショックバーストでカーカス層
2uの芳香族ポリアミド繊維コードが破断するのを防止す
るためである。以下に実施例を示す。
実施例 下記の空気入りタイヤ(本発明タイヤ、比較タイヤI
〜III)について、実車操縦安定性試験、低内圧耐久性
試験、およびサイドインパクト試験を行った。この結果
を第1表に示す。
本発明タイヤ。
タイヤサイズ195/60R15 86H。タイヤ断面高さ:118m
m。リムフランジ高さ:18.0mm。第1図に示すタイヤ断面
構造。踏面側カーカス層:デニール数が1260D/2のナイ
ロン66繊維のコードからなるエンド数36本/cm巾のカー
カス層。内面側カーカス層:デニール数が1500D/2の米
国デュポン社製の芳香族ポリアミド繊維コード“ケブラ
ー”からなるエンド数30本/5cm巾のカーカス層。
比較タイヤ1。
第1図に示すタイヤ断面構造と同じであるが、踏面側
カーカス層は芳香族ポリアミドからなり、内面側カーカ
ス層はナイロン66からなる。
比較タイヤII。
第2図に示すタイヤ断面構造であることを除いて上記
本発明タイヤと同じ。第2図では、h>(リムフランジ
高さ+10mm)となっている。
比較タイヤIII。
第1図に示すタイヤ断面構造と同じであるが、内面側
カーカス層コード角度と踏面側カーカス層コード角度が
85度で互いに交差している。
実車操縦安定性試験: 下記の条件下に、レーシングドライバーによる実車操
縦安定性試験を行い、サーキット走行時のラップタイム
を測定した。この結果の逆数を指数で示す。数値が大き
い程性能が優れる。
場所:筑波サーキット 車両:国産2車 低内圧耐久性試験: 下記の条件下に、タイヤが破壊するまでドラム上を走
行した。なお、10000km破壊せずに走行した場合には、
完走とし走行を中止した。
内圧P:1.3kg/cm2 荷重W:705kg 速度V:81km/hr ドラム径:1707mm サイドインパクト試験: 衝撃荷重20kg、衝撃高さ1.5mの条件の下に衝撃面積2c
m2の重錘にて、内圧1.9kg/cm2のタイヤの最大幅位置に
衝撃を与えて破壊テストを行った。なお、100回の衝撃
に耐えた場合は打切とした。
なお、エンド数は踏面側カーカス層および内面側カー
カス層共にほぼ同一にすることが重要である。異なると
踏面側カーカス層と内面側カーカス層とが成形・加硫時
に干渉し合い、サイド部に凹凸が生じるおそれがある。
第1表から、本発明タイヤは、操縦安定性を損なうこ
となしに低内圧走行時の耐久性、耐サイドカット性に優
れることが判る。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、芳香族ポリアミ
ド繊維コードからなる内面側カーカス層とナイロンコー
ドからなる踏面側カーカス層との2層のカーカス層を有
し、これらのカーカス層のコード角度がタイヤ周方向に
対し実質的に90゜であり、内面側カーカス層の端部をビ
ードコアの廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻
き上げると共にこの巻き上げ部の外側に踏面側カーカス
層の端部を巻き下げてなり、上記内面側カーカス層の巻
き上げ部の端末高さをリムフランジ高さ+10mm以下とし
たために、高速安定性や操縦安定性等のタイヤ特性を実
質的に損なうことなしに耐久性を向上させることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のラジアル構造からなる空気入りタイヤ
の一例の子午線方向半断面説明図、第2図は比較ラジア
ルタイヤの子午線方向半断面説明図である。 1……ビードコア、2d……タイヤ内面側のカーカス層、
2u……タイヤ踏面側のカーカス層、3……トレッド、4d
……タイヤ内面側のベルト層、4u……タイヤ踏面側のベ
ルト層。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 9/08 B60C 15/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリアミド繊維コードからなる内面
    側カーカス層とナイロンコードからなる踏面側カーカス
    層との2層のカーカス層を有し、これらのカーカス層の
    コード角度がタイヤ周方向に対し実質的に90゜であり、
    内面側カーカス層の端部をビードコアの廻りにタイヤ内
    側から外側に折り返して巻き上げると共に、この巻き上
    げ部の外側に踏面側カーカス層の端部を巻き下げてな
    り、上記内面側カーカス層の巻き上げ部の端末の高さを
    リムフランジ高さ+10mm以下とした空気入りタイヤ。
JP2219027A 1990-08-22 1990-08-22 空気入りタイヤ Expired - Lifetime JP2958705B2 (ja)

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