JP2958424B2 - プレキャスト型枠及びその組み立て方法 - Google Patents

プレキャスト型枠及びその組み立て方法

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JP2958424B2
JP2958424B2 JP7009105A JP910595A JP2958424B2 JP 2958424 B2 JP2958424 B2 JP 2958424B2 JP 7009105 A JP7009105 A JP 7009105A JP 910595 A JP910595 A JP 910595A JP 2958424 B2 JP2958424 B2 JP 2958424B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海洋構造物、橋梁、ダ
ム、トンネル等のコンクリート構造物のプレキャスト型
枠及びその組み立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プレキャスト製の埋設型枠は、型枠脱型
を不要とし、コンクリート工事の省力化や省人化を図
り、人口の高齢化や熟練作業員の不足に対処するための
手段として有効なものであり、また、熱帯雨林材を使用
する合板型枠を必要とせず、地球環境を損なうこともな
いものとして、環境問題への対策としても有効なもの
で、従来、高強度、高耐久性のプレキャスト埋設型枠が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のプレキャスト埋
設型枠は、工事現場での型枠のセットや組み立てに手間
を要し、また、後打ちコンクリート打設時の型枠支保も
必要とし、コンクリート工事の省力化や省人化を図るも
のとしては十分ではなかった。
【0004】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、工事現場でのセットや組み立てが容易で、基本的に
は型枠支保が不要で、作業性がよく、後打ちコンクリー
トとの一体性も確保でき、構造物の一部として機能させ
ることも可能なプレキャスト型枠及びその組み立て方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、プレキャスト型枠としては、第1に、外方
に突出する上段パネルと該上段パネルと段部を介しこれ
に連続して形成される内方に突出する下段パネルとで型
枠パネルを構成し、上段パネルは、裏面にインサートを
所定位置に埋設し、下段パネルは、裏面に凹凸を形成す
るとともに、組み立て状態で前記インサートに合致する
位置にボルトの貫通孔を穿設し、下段パネルまたは上段
パネルの下端面または上端面に係止突起を設けるととも
に、下段パネルまたは上段パネルの下端面と上端面とか
ら鉄筋を突出させたこと、第2に、内方に突出する上段
パネルと該上段パネルと段部を介しこれに連続して形成
される外方に突出する下段パネルとで型枠パネルを構成
し、下段パネルは、裏面にインサートを所定位置に埋設
し、上段パネルは、裏面に凹凸を形成するとともに、組
み立て状態で前記インサートに合致する位置にボルトの
貫通孔を穿設し、下段パネルまたは上段パネルの下端面
または上端面に係止突起を設けるとともに、下段パネル
または上段パネルの下端面と上端面とから鉄筋を突出さ
せたことを要旨とするものである。
【0006】第3に、段部には、ハンチを形成し、上段
パネルまたは下段パネルの上端面と下端面に位置する段
部に面取りを形成し、さらに、下段または上段パネルの
下端または上端面に係止突起を設けるとともに、下段ま
たは上段パネルの下端面と上端面とから鉄筋を突出させ
たことを要旨とするものである。
【0007】プレキャスト型枠の組み立て方法として
は、第1に、下方の型枠パネルの上段パネルの裏面に、
上方の型枠パネルの下段パネルの表面を重ね合わせ、上
方の型枠パネルの下段パネルの係止突起を下方の型枠パ
ネルの段部の上に載置し、下方の型枠パネルの上段パネ
ルに設けたインサートと、上方の型枠パネルの下段パネ
ルに穿設した貫通孔とを合致させ、ここにボルトを挿入
して、下方の型枠パネルの上段パネルに上方の型枠パネ
ルの下段パネルを結合し、この下方の型枠パネルと上方
の型枠パネルとの結合の積み上げで型枠を組み立てるこ
と、第2に、下方の型枠パネルの上段パネルの表面に、
上方の型枠パネルの下段パネルの裏面を重ね合わせ、上
方の型枠パネルの下段パネルの係止突起を下方の型枠パ
ネルの段部の上に載置し、上方の型枠パネルの下段パネ
ルに設けたインサートと、下方の型枠パネルの上段パネ
ルに穿設した貫通孔とを合致させ、ここにボルトを挿入
して、下方の型枠パネルの上段パネルに上方の型枠パネ
ルの下段パネルを結合し、この下方の型枠パネルと上方
の型枠パネルとの結合の積み上げで型枠を組み立てるこ
とを要旨とするものである。
【0008】第3に、上方の型枠パネルは下方の型枠パ
ネルに対して、載置位置を水平の長さ方向に半分ずら
せ、下方の型枠パネルの垂直目地が上方の型枠パネルの
水平方向の中央に位置するように上下の型枠パネルを組
み立てること、第4に、コンクリート構造物を層打ち施
工する場合、型枠パネルの高さをコンクリート打設リフ
ト高さの2倍に設定し、下方の型枠パネルの下段パネル
がコンクリートに埋設されてから、上方の型枠パネルを
下方の型枠パネルに固定することを要旨とするものであ
る。
【0009】第5に、下方の型枠パネルに上方の型枠パ
ネルを積み上げた状態で、下方の下段パネルの段部の上
端面または上段パネルの上端から突出している鉄筋と、
上方の下段パネルの下端または上段パネルの段部の下端
面から突出している鉄筋とを結合することを要旨とする
ものである。
【0010】
【作用】請求項1、2記載の本発明によれば、下方の型
枠パネルの上段パネルの裏面または表面に、上方の型枠
パネルの下段パネルの表面または裏面を重ね合わせ、下
方の型枠パネルの上段パネル、または上方の型枠パネル
の下段パネルに設けたインサートと、上方の型枠パネル
の下段パネルまたは下方の型枠パネルの上段パネルに穿
設した貫通孔とを合致させ、ここにボルトを挿入するだ
けの簡単な作業で、下方の型枠パネルの上段パネルに上
方の型枠パネルの下段パネルを結合でき、組み立て作業
を簡略化できる。また、パネルの裏面に形成した凹凸に
より後打ちコンクリートとの一体性を確保できる。
【0011】また、係止突起により、上下の型枠パネル
の接合個所での、後打ちコンクリートとの一体化を強固
にでき、また、上下の型枠パネルの鉄筋を結合すること
で、より強固な固定が得られる。
【0012】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、上方の型枠パネルの荷重がかかり、上下の型
枠パネルの水平面の接合個所となる段部にはハンチを形
成したから、この個所での強度を確保でき、また、段部
に形成した面取りにより、接合部でパネルが欠けること
を防止できる。
【0013】請求項4、5記載の本発明によれば、下方
の型枠パネルの上段パネルの裏面または表面に、上方の
型枠パネルの下段パネルの表面または裏面を重ね合わ
せ、上方の型枠パネルの下段パネルの係止突起を下方の
型枠パネルの段部の上に載置し、下方の型枠パネルの上
段パネルまたは上方の型枠パネルの下段パネルに設けた
インサートと、上方の型枠パネルの下段パネルまたは下
方の型枠パネルの上段パネルに穿設した貫通孔とを合致
させ、ここにボルトを挿入して、下方の型枠パネルの上
段パネルに上方の型枠パネルの下段パネルを結合し、こ
の下方の型枠パネルと上方の型枠パネルとの結合の積み
上げで型枠を組み立てることで、型枠を自立させること
ができ、型枠支保が殆ど不要となり、作業の簡略化が図
れる。
【0014】請求項6記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、下方の型枠パネルの垂直目地が上方の型枠パ
ネルの水平方向の中央に位置するように上下の型枠パネ
ルを組み立てることで、垂直目地が互い違いの千鳥状に
位置することになり、水平目地はもちろんのこと、垂直
目地もその裏側にはパネルの本体部分が存在することに
なる。よって、目地部が耐久性や強度の面で弱点となる
ことがない。
【0015】請求項7記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、上段パネルが外方に突出する型枠パネルを使
用し、コンクリート構造物を層打ち施工する場合、型枠
パネルの高さをコンクリート打設リフト高さの2倍に設
定し、下方の型枠パネルの下段パネルがコンクリートに
埋設されてから、上方の型枠パネルを下方の型枠パネル
に固定するから、下方の型枠パネルが本体コンクリート
と一体化し、しっかりと固定された状態で、上方の型枠
パネルを結合でき、パネルの位置決め、組み立て、支保
作業が容易になる。
【0016】請求項8記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、上下の型枠パネルの鉄筋を結合することで、
より強固な固定が得られる。
【0017】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明のプレキャスト型枠の第1実施
例を示す表面側の斜視図、図2は同上裏面側の斜視図、
図3は同上正面図、図4は同上背面図、図5は同上側面
図で、本発明の型枠は、材質は、例えばコンクリートに
高強度ステンレス繊維、乾燥収縮低減剤、混和材などを
混入するものとし、一例として1m85cm×2m、厚さ3
cmを標準の大きさとするパネルで構成し、外方に突出す
る上段パネル2と該上段パネル2と段部3を介しこれに
連続して形成される内方に突出する下段パネル4とで型
枠パネル1を構成する。
【0018】上段パネル2の表面はコンクリート構造物
の外面を形成するものとして、必要に応じて模様付けや
色付けなどの細工を施すことが可能なように形成する。
裏面はフラットな面に形成し、所定位置にインサート5
を埋設しておく。
【0019】下段パネル4は、表面はフラットな面に形
成し、裏面に図6にも示すような円形の凹部6aまたは
図7のような凸部6bを多数形成するとともに、組み立
て状態で前記インサート5に合致する位置にボルトの貫
通孔7を穿設し、下端の中央に係止突起8を設けた。前
記凹部6a,または凸部6bは 100mm程度の等間隔で上
下左右に配列し、直径50mm、厚さ5mmに形成した。な
お、この凹部6a、凸部6bは、図8、図9に示すよう
なワッフル状とすることもできる。
【0020】また、上段パネル2の上端面と段部3に位
置する下端面とにそれぞれ面取り2a、3aを施し、係
止突起8の下端面にも面取り8aを施し、さらに上段パ
ネル2の下端に位置する段部3にはハンチ3bを形成す
る。
【0021】下段パネル4の上下端面からは所定長さの
鉄筋9を突設する。
【0022】次に、かかる型枠パネル1を使用して型枠
を組み立てる方法を説明する。組み立ての基本は、複数
の型枠パネル1を水平方向に連続して繋げ、この下方の
型枠パネル1aの上に他の型枠パネル1を上方の型枠パ
ネル1bとして積み上げる。この場合、下方の型枠パネ
ル1aの上段パネル2の裏面に、上方の型枠パネル1b
の下段パネル4の表面を重ね合わせ、上方の型枠パネル
1bの下段パネル4の係止突起8を下方の型枠パネル1
aの段部3の上に載置し、上方の型枠パネル1bの段部
3の下端面を下方の型枠パネル1aの上段パネル2の上
端面に載置する。
【0023】そして、下方の型枠パネル1aの上段パネ
ル2に設けたインサート5と、上方の型枠パネル1bの
下段パネル4に穿設した貫通孔7とを合致させ、ここに
ボルト10を挿入して、下方の型枠パネル1aの上段パネ
ル2に上方の型枠パネル1bの下段パネル4を結合し、
この下方の型枠パネル1aと上方の型枠パネル1bとの
結合の積み上げで型枠を組み立てる。
【0024】このとき、図14、図15にも示すように、上
方の型枠パネル1bは下方の型枠パネル1aに対して、
載置位置を水平の長さ方向に半分ずらせ、下方の型枠パ
ネル1aの垂直目地11が上方の型枠パネル1bの水平方
向の中央に位置するように上下の型枠パネル1a,1b
を組み立て、全体を石垣状に組み上げる。
【0025】この状態で、図13にも示すように、下方の
型枠パネル1aの上端と上方の型枠パネル1bの段部3
との接合部、及び下方の型枠パネル1aの段部3と上方
の型枠パネル1bの係止突起8の下端との接合部は、そ
れぞれ面取り2a,3a,8aを施してあり、さらに段
部3はハンチ3b付けをおこなってあるから、しっかり
と結合され、この箇所が欠けたりすることもなく、強度
も得られる。
【0026】さらに、例えば使用環境が激しい場合は、
上下の型枠パネル1a,1bを重ねるとき、下方の型枠
パネル1aの上段パネル2の裏面と、上方の型枠パネル
1bの下段パネル4の表面の両方にエポキシ樹脂などの
接着剤を塗布し、ボルト10による締結に加えて、接着剤
による接着力で上下の型枠パネル1a,1bを結合す
る。
【0027】これにより、接着剤硬化後の重ねパネルの
剛性は約4倍になるとともに、型枠自体の固定度が高ま
る。
【0028】さらに、型枠の継ぎ目部には、必要に応じ
て接着剤や止水剤を充填する。また、より強固な固定を
必要とする場合は、下方の型枠パネル1aの下段パネル
4の上方から突出している鉄筋9と、上方の型枠パネル
1bの下段パネル4の下方から突出している鉄筋9とを
結合する。
【0029】以上のようにして組み立てた型枠は、自立
し、原則として型枠を外側から支保する必要はないが、
後打ちコンクリートの打設圧などに対する型枠支保がさ
らに必要に場合は、上下の型枠パネル1a,1bを結合
しているボルト10を利用し、図12のように別途設けた支
持用のフレーム12等に固定する。
【0030】かかるプレキャスト型枠を使用してコンク
リートを打設するには、前記のように型枠パネル1a,
1bを石垣状に組み立て、また、型枠支保を必要とする
場合は、支持用のフレーム12等に固定した後に、コンク
リートの打設を行う。
【0031】この場合、垂直目地11はもちろんのこと水
平目地13もその裏側には他の型枠パネルが必ず存在する
から、後打ちコンクリートが型枠パネル1a,1bの表
面の垂直目地11及び水平目地13と直接接することがな
く、その結果、目地部が耐久性の面で弱点となることが
ない。
【0032】そして、下段パネル4の裏面に形成した凹
部6aまたは凸部6bにより、後打ちコンクリートと型
枠パネル1a,1bとの一体性が得られ、接着剤でパネ
ルの重合面を接着した場合は、目地部の耐久性がさらに
増すとともに、後打ちコンクリートとの一体性もさらに
強化される。
【0033】特に、コンクリート構造物を層打ち施工す
る場合は、上方の型枠パネル1bを下方の型枠パネル1
aの上に積み上げる前に、下方の型枠パネル1aを設置
した段階で、該下方の型枠パネル1aの下段パネル4の
高さまでコンクリートを打設する。こうして、下方の型
枠パネル1aの下段パネル4がコンクリートに埋設して
本体コンクリートと一体化した状態で、上方の型枠パネ
ル1bを下方の型枠パネル1aに結合すれば、下方の型
枠パネル1aに上方の型枠パネル1bをしっかりと固定
でき、上方の型枠パネル1bの位置決め、組み立て、支
保作業が容易になる。
【0034】以上のようにして組み立てた型枠パネル1
a,1bは、コンクリート構造物の一部として機能させ
ることも可能で、パネル表面に模様付けや色付けなどの
細工を施して、コンクリート構造物の美観などを高める
こともできる。
【0035】本発明のプレキャスト型枠が強度、耐久性
に優れたものであることを示す実験結果を表1、表2に
示す。
【0036】
【表1】 材 料 の 基 本 物 性 ┌─────────┬─────────┬────┬────┬────┐ │ 試 験 項 目 │供 試 体 寸 法│材齢1日│材齢7日│材齢28日│ ├─────────┼─────────┼────┼────┼────┤ │曲げ強度 (kgf/cm2)│100 ×100 ×400mm │ 138│ 156│ 165│ ├─────────┼─────────┼────┼────┼────┤ │圧縮強度 (kgf/cm2)│ φ100 ×20mm │1015│1061│1130│ ├─────────┼─────────┼────┼────┼────┤ │静弾性係数 (×105)│ φ100 ×20mm │3.49│3.49│3.65│ ├─────────┼─────────┼────┼────┼────┤ │ポ ア ソ ン 比│ φ100 ×20mm │0.21│0.19│0.20│ └─────────┴─────────┴────┴────┴────┘
【0037】
【表2】 耐 久 性 試 験 結 果 ┌───────┬────────────────────────┐ │ 項 目 │ 性 能 │ ├───────┼────────────────────────┤ │乾 燥 収 縮│乾燥収縮率は普通コンクリートの75〜80%と小さい。│ ├───────┼────────────────────────┤ │凍結融解抵抗性│表面劣化がほとんど認められない。 │ ├───────┼────────────────────────┤ │中性化抵抗性 │中性化は全く認められない。 │ ├───────┼────────────────────────┤ │塩化物浸透性 │浸透全塩分量は普通コンクリートの50%以下。 │ ├───────┼────────────────────────┤ │化学抵抗性 │HCl(2%)では普通コンクリートの50%以下。 │ │ │MgSO4 (10%)ではともに変化なし。 │ ├───────┼────────────────────────┤ │耐 磨 耗 性│スリヘリ係数は普通コンクリートの50%以下。 │ └───────┴────────────────────────┘ 普通コンクリート:28日圧縮強度270kgf/cm2
【0038】前記第1実施例は、上段パネル2が外方に
突出し、下段パネル4が内方に突出するタイプである
が、これとは反対に、第2実施例として図16、図17
に示すように上段パネル2が内方に突出し、下段パネル
4が外方に突出するタイプとすることも可能であり、こ
の場合は、下段パネル4は、裏面にインサート5を所定
位置に埋設し、上段パネル2は、裏面に凹凸6a,6b
を形成するとともに、組み立て状態で前記インサート5
に合致する位置にボルトの貫通孔7を穿設し、下端面に
面取り4aを形成した。また、係止突起8は上段パネル
の上端に設ける。
【0039】そして、図18に示すように、パネルを組
み立てる場合は、下方の型枠パネル1aの上段パネル2
の表面に、上方の型枠パネル1bの下段パネル4の裏面
を重ね合わせ、上方の型枠パネル1bの下段パネル4を
下方の型枠パネル1aの段部3の上に載置し、上方の型
枠パネル1bの下段パネル4に設けたインサート5と、
下方の型枠パネル1aの上段パネル4に穿設した貫通孔
7とを合致させ、ここにボルトを挿入して、下方の型枠
パネル1aの上段パネル2に上方の型枠パネル1bの下
段パネル4を結合し、この下方の型枠パネル1aと上方
の型枠パネル1bとの結合の積み上げで型枠を組み立て
る。この場合、本第2実施例では第1実施例のものを上
下逆にして積み上げた。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明のプレキャスト
型枠及びその組み立て方法は、工事現場でのセットや組
み立てが容易で、基本的には型枠支保が不要で、作業性
がよく、後打ちコンクリートとの一体性も確保でき、構
造物の一部として機能させることも可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例を示す
表面側の斜視図である。
【図2】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例を示す
裏面側の斜視図である。
【図3】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例を示す
正面図である。
【図4】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例を示す
背面図である。
【図5】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例を示す
側面図である。
【図6】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例を示す
要部の側面図である。
【図7】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の凹凸
部の第2例を示す要部の側面図である。
【図8】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の凹凸
部の第3例を示す正面図である。
【図9】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の凹凸
部の第3例を示す背面図である。
【図10】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の組
み立て状態を示す背面側の斜視図である。
【図11】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の組
み立て状態を示す側面図である。
【図12】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の組
み立て状態を示す要部の縦断側面図である。
【図13】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の組
み立て状態を示す要部の縦断側面図である。
【図14】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の組
み立て状態を示す正面図である。
【図15】本発明のプレキャスト型枠の第1実施例の組
み立て状態を示す背面図である。
【図16】本発明のプレキャスト型枠の第2実施例を示
す表面側の斜視図である。
【図17】本発明のプレキャスト型枠の第2実施例を示
す裏面側の斜視図である。
【図18】本発明のプレキャスト型枠の第2実施例の組
み立て状態を示す側面図である。
【符号の説明】1,1a,1b…型枠パネル
2…上段パネル 2a…面取り 3…段部 3a…面取り 3b…ハンチ 4…下段パネル 4a…面取り 5…インサート 6a…凹部 6b…凸部 7…貫通孔 8…係止突起 8a…面取り 9…鉄筋 10…ボルト 11…垂直目地 12…フレーム 13…水平目地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 孝矢 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−199539(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 2/86 E04C 1/12 E02B 7/02 E21D 11/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外方に突出する上段パネルと該上段パネ
    ルと段部を介しこれに連続して形成される内方に突出す
    る下段パネルとで型枠パネルを構成し、上段パネルは、
    裏面にインサートを所定位置に埋設し、下段パネルは、
    裏面に凹凸を形成するとともに、組み立て状態で前記イ
    ンサートに合致する位置にボルトの貫通孔を穿設し、下
    段パネルまたは上段パネルの下端面または上端面に係止
    突起を設けるとともに、下段パネルまたは上段パネルの
    下端面と上端面とから鉄筋を突出させたことを特徴とす
    るプレキャスト型枠。
  2. 【請求項2】 内方に突出する上段パネルと該上段パネ
    ルと段部を介しこれに連続して形成される外方に突出す
    る下段パネルとで型枠パネルを構成し、下段パネルは、
    裏面にインサートを所定位置に埋設し、上段パネルは、
    裏面に凹凸を形成するとともに、組み立て状態で前記イ
    ンサートに合致する位置にボルトの貫通孔を穿設し、下
    段パネルまたは上段パネルの下端面または上端面に係止
    突起を設けるとともに、下段パネルまたは上段パネルの
    下端面と上端面とから鉄筋を突出させたことを特徴とす
    るプレキャスト型枠。
  3. 【請求項3】 段部には、ハンチを形成し、上段パネル
    または下段パネルの上端面と下端面に位置する段部に面
    取りを形成した請求項1、請求項2のいずれかに記載の
    プレキャスト型枠。
  4. 【請求項4】 下方の型枠パネルの上段パネルの裏面
    に、上方の型枠パネルの下段パネルの表面を重ね合わ
    せ、上方の型枠パネルの下段パネルの係止突起を下方の
    型枠パネルの段部の上に載置し、下方の型枠パネルの上
    段パネルに設けたインサートと、上方の型枠パネルの下
    段パネルに穿設した貫通孔とを合致させ、ここにボルト
    を挿入して、下方の型枠パネルの上段パネルに上方の型
    枠パネルの下段パネルを結合し、この下方の型枠パネル
    と上方の型枠パネルとの結合の積み上げで型枠を組み立
    てることを特徴とするプレキャスト型枠の組み立て方
    法。
  5. 【請求項5】 下方の型枠パネルの上段パネルの表面
    に、上方の型枠パネルの下段パネルの裏面を重ね合わ
    せ、上方の型枠パネルの下段パネルの係止突起を下方の
    型枠パネルの段部の上に載置し、上方の型枠パネルの下
    段パネルに設けたインサートと、下方の型枠パネルの上
    段パネルに穿設した貫通孔とを合致させ、ここにボルト
    を挿入して、下方の型枠パネルの上段パネルに上方の型
    枠パネルの下段パネルを結合し、この下方の型枠パネル
    と上方の型枠パネルとの結合の積み上げで型枠を組み立
    てることを特徴とするプレキャスト型枠の組み立て方
    法。
  6. 【請求項6】 上方の型枠パネルは下方の型枠パネルに
    対して、載置位置を水平の長さ方向に半分ずらせ、下方
    の型枠パネルの垂直目地が上方の型枠パネルの水平方向
    の中央に位置するように上下の型枠パネルを組み立てる
    請求項4、請求項5のいずれかに記載のプレキャスト型
    枠の組み立て方法。
  7. 【請求項7】 コンクリート構造物を層打ち施工する場
    合、型枠パネルの高さをコンクリート打設リフト高さの
    2倍に設定し、下方の型枠パネルの下段パネルがコンク
    リートに埋設されてから、上方の型枠パネルを下方の型
    枠パネルに固定する請求項4、請求項6のいずれかに記
    載のプレキャスト型枠の組み立て方法。
  8. 【請求項8】 下方の型枠パネルに上方の型枠パネルを
    積み上げた状態で、下方の下段パネルの段部の上端面ま
    たは上段パネルの上端から突出している鉄筋と、上方の
    下段パネルの下端または上段パネルの段部の下端面から
    突出している鉄筋とを結合する請求項4から請求項7の
    いずれかに記載のプレキャスト型枠の組み立て方法。
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